JP6317873B2 - 活性エネルギー線硬化性組成物 - Google Patents
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Description
しかしながら、このようにハードコーティング後のPETフィルムをロール状に巻回することで、ハードコーティング面同士やハードコーティング面と他のフィルム面が接触することとなり、この接触により予期せずブロッキングが生じる場合がある。
また、樹脂及び炭素数2〜4のアルキレンオキシド単位を含む特定の不飽和二重結合基含有モノマーを組成物中に含有させることにより、組成物に含有される樹脂を塗布後に相分離により析出させ、表面に凹凸を形成することでブロッキングを防ぐ方法が開示されている(特許文献2参照)。
一方、上記特許文献2に開示の技術では、炭素数2〜4のアルキレンオキシド単位を含む特定の不飽和二重結合基含有モノマーのSP値に対して、別に含有させる樹脂のSP値を低く設定することで塗布後に樹脂を相分離により析出させている。しかしながら本発明者らが検討したところ、上記特許文献2に開示の技術では不飽和二重結合基含有モノマーにアルキレンオキシド単位を含むため、硬化させた際のハードコート層の硬度が低く、アンチブロッキング性と耐擦傷性が低くなる傾向があることが判明した。
一分子中に二つ以上の不飽和二重結合基を有する多官能(メタ)アクリレートと、を含有する活性エネルギー線硬化性組成物であって、
該(メタ)アクリロイル共重合体のSP値が、該多官能(メタ)アクリレートのSP値以上であることを特徴とする活性エネルギー線硬化性組成物。
(2)3μmの膜厚で硬化物を得たときの表面粗さRaが1nm以上である、(1)に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
(3)さらに平均一次粒子径1μm以下の無機粒子を含有する(1)または(2)に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
(4)活性エネルギー線硬化性組成物100重量部に対し、前記(メタ)アクリロイル共重合体を1〜20重量部含み、前記多官能(メタ)アクリレートを75〜98.5重量部含み、前記無機粒子を0.5〜5重量部含む(3)に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
(5)前記(メタ)アクリロイル共重合体は、重量平均分子量が1000以上100,000以下である(1)〜(4)のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
(6)前記(メタ)アクリロイル共重合体の有する水素結合性基が水酸基である(1)〜(5)のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
(7)前記(メタ)アクリロイル共重合体の有する水酸基の由来が、オキシラン骨格を持つモノマーの開環・付加反応によるもので、且つ、前記(メタ)アクリロイル共重合体を構成するモノマー全量のうち、オキシラン骨格を持つモノマーが80重量%以上であることを特徴とする(6)に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
(8)前記オキシラン骨格を持つモノマーの開環・付加反応が(メタ)アクリル酸の付加反応である(7)に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
(9)前記多官能(メタ)アクリレートは、1分子中に3つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートを含む、(1)〜(8)のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
(10) (1)〜(9)のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化組成物を硬化させてなるハードコートフィルム。
(11) (10)に記載のハードコートフィルムを他の樹脂フィルムと積層させてなるフィルム積層体。
(12) (11)に記載のフィルム積層体をロール状に巻回してなるロール状フィルム積層体。
ル共重合体と、一分子中に二つ以上の不飽和二重結合基を有する多官能(メタ)アクリレートと、を含有する活性エネルギー線硬化性組成物であって、該(メタ)アクリロイル共重合体のSP値が、該多官能(メタ)アクリレートのSP値以上であることを特徴とする活性エネルギー線硬化性組成物である。
本発明に用いられる(メタ)アクリロイル共重合体は、側鎖に水素結合性基と不飽和二重結合を有する。水素結合性基とは、他の官能基に存在する元素と水素結合し得る元素を含む官能基を意味し、具体的には水酸基、アミノ基、チオール基、カルボキシル基、スルホン酸基、アミド基、リン酸基などが挙げられ、好ましくは水酸基である。また、水素結合性基の量は特段限定されないが、3.0mmol/g以上であることが好ましい。本発明において、(メタ)アクリロイル共重合体が水素結合性基を有することで、(メタ)アクリロイル共重合体のSP値を多官能(メタ)アクリレートより高くすることが容易となり好ましい。
芳香族エポキシドとしては、少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体とエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるジまたはポリグリシジルエーテル、ノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。
脂環式エポキシドとしては、少なくとも1個のシクロへキセンまたはシクロペンテン環等のシクロアルカン環を有する化合物を、過酸化水素、過酸等の適当な酸化剤でエポキシ化することによって得られる、シクロヘキセンオキサイドまたはシクロペンテンオキサイド含有化合物が挙げられる。
なお、(メタ)アクリロイル共重合体の重量平均分子量(Mw)は、GPCを用いて、ポリスチレン標準による換算値として決定することができる。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物では、これらの(メタ)アクリロイル共重合体を1種単独で含んでいてもよく、また2種以上を含んでいてもよい。
本発明に用いられる多官能(メタ)アクリレートは、一分子中に二つ以上の不飽和二重結合基を有する多官能(メタ)アクリレートである。このような多官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、多価アルコールと(メタ)アクリレートとの脱アルコール反応物である、一分子中に二つ以上の不飽和二重結合基を有する多官能(メタ)アクリレートが挙げられる。多官能(メタ)アクリレートのうち好ましくは、1分子中に3つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートであり、具体的には、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ナノエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
これらの多官能(メタ)アクリレートは1種のみを単独で用いてもよく、また、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物では、これらの多官能(メタ)アクリレートを1種単独で含んでいてもよく、また2種以上を含んでいてもよい。
また、本発明に用いられる多官能(メタ)アクリレートは、エチレンオキシド(EO)単位を分子中に含むモノマーを実質的に含有しないことが好ましく、含有しないことがより好ましい。エチレンオキシド(EO)単位を分子中に含むモノマーを含有しないことで、ハードコートとした際の十分な硬度を確保できる。なお、ここでいう実質的とは多官能(メタ)アクリレート全体100重量部に対し3重量部未満であることをいう。
また、本発明に用いられる(メタ)アクリロイル共重合体のSP値は14.0以上であることが好ましく、16.0以上であることがより好ましく、20.0以下であることが好ましく、18.0以下であることがより好ましい。
一方、本発明に用いられる多官能(メタ)アクリレートのSP値は8.0以上であることが好ましく、10.0以上であることがより好ましく、14.0以下であることが好ましく、13.0以下であることがより好ましい。
SP値とは、Solubility Parameter(溶解性パラメーター)の略
であり、溶解性の尺度となるものである。SP値は数値が大きいほど極性が高く、逆に数値が小さいほど極性が低いことを示す。
例えば、SP値は次の方法によって実測することができる[参考文献:SUH、CLARKE、J.P.S.A−1、5、1671〜1681(1967)]。
なお、(メタ)アクリロイル共重合体のSP値を多官能(メタ)アクリレートのSP値以上とするためには、例えば(メタ)アクリロイル共重合体の側鎖に極性が高い基を多く含むように設計すればよく、例えば(メタ)アクリル酸の付加によりオキシラン骨格を持つモノマーを開環することで共重合体を調製する方法などが挙げられる。その他多官能(メタ)アクリレートのSP値が低くなるように設計すればよく、例えば脂環骨格を有する二官能以上のアクリレートを添加する方法などが挙げられる。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、平均一次粒子径が1μm以下の無機粒子を含有することが好ましい。平均一次粒子径が1μm以下である無機粒子と極性の高い(メタ)アクリロイル共重合体とを含有させることで、高い硬度を維持したまま良好なアンチブロッキング性を有するハードコートを形成し得る硬化性組成物を提供できる。
本発明においては、極性の高い(メタ)アクリロイル共重合体を多官能(メタ)アクリレートとともに含有させることで共重合体を相分離させることができることに加え、無機粒子を併せて加えることで、硬化させた際に、相分離した共重合体とともに無機粒子も表
面付近に存在することとなる。そして、この共重合体及び無機粒子の存在により本発明の硬化性組成物はハードコート層とした際に表面に適度な凹凸を形成し、優れたアンチブロッキング性を有することから、無機粒子を含有することが好ましい。
本発明における無機粒子の平均一次粒子径は、例えば、TEMなどの電子顕微鏡により観察される粒子の大きさを平均した径をいう。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、活性エネルギーにより硬化させるために、重合開始剤を含有することが好ましい。重合開始剤は、硬化性組成物100重量部に対して、通常0.01重量部以上、好ましくは0.1重量部以上、より好ましくは1重量部以上、また、通常20重量部以下、好ましくは10重量部以下加えることができる。
重合開始剤としては、光重合開始剤であればよく、例えば、2−ヒドロキシ−2メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタンノン−1などが挙げられる。
ルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶媒;ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、アニソール、フェネトールなどのエーテル系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピル、エチレングリコールジアセテートなどのエステル系溶媒;ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド系溶媒;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブなどのセロソルブ系溶媒;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノールなどのアルコール系溶媒;ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロゲン系溶媒;などが挙げられる。
これらの溶媒を単独で使用してもよく、また2種以上を併用して使用してもよい。これらの溶媒のうち、エステル系溶媒、エーテル系溶媒、アルコール系溶媒およびケトン系溶媒が好ましく使用される。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物を基材の上などに塗布し、フィルム状に硬化させることで、本発明のハードコートフィルムが得られる。また、基材として他の樹脂フィルム上に本発明の組成物を塗布し、硬化させることにより、ハードコートフィルムを成形することで、ハードコート層を有するフィルム積層体が得られる。
組成物を乾燥させることで予め相分離させておいてもよい。塗布された組成物を硬化させる前に乾燥又は加熱させる場合は、30〜200℃、より好ましくは40〜150℃で、0.01〜30分間、より好ましくは0.1〜10分間乾燥させて、予め相分離させることができる。硬化前に乾燥させて予め相分離させておくことは、微細凹凸を有する塗布膜中の溶媒を効果的に除去でき、かつハードコートに所望の大きさの凹凸を設けることができ、好ましい。
好ましくは0.5〜1.5J/cm2の光を用いることができる。またこの照射光の波長
は特に限定されるものではないが、例えば360nm以下の波長を有する照射光などを用いることができる。例えば重合開始剤として2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オンなどを用いる場合は、照射光は310nm付近の波長を有する光を照射するのが好ましく、そしてさらに360nm付近の波長を有する光を照射するのがより好ましい。このような光は、高圧水銀灯、超高圧水銀灯などを用いて得ることができる。このように光を照射することによって、相分離および硬化が生じることとなる。光を照射して相分離させることによって、硬化性組成物に含まれる溶媒の乾燥ムラに起因する表面形状のムラを回避でき、好ましい。
mJ/cm2以下となるよう照射することが好ましい。光源としては、高圧水銀灯、超高
圧水銀灯などを用いることができる。
上記表面粗さRaは、算術平均粗さ(Ra)を意味し、JIS B 0601−2001において規定されるパラメーターであり、例えば小坂研究所社製の高精度微細形状測定器、または(株)キーエンス製のカラー3Dレーザー顕微鏡などを用いて、JIS B 0601−2001に準拠して測定することができる。
Smは、例えば小坂研究所社製の高精度微細形状測定器、または(株)キーエンス製のカラー3Dレーザー顕微鏡などを用いて、JIS B0633に準拠して測定することができる。
きのJIS−K5600に従い測定された鉛筆硬度が、H以上であることが好ましく、2H以上であることがより好ましい。
全光線透過率(Tt(%))は、硬化物に対する入射光強度(T0)と硬化物を透過した全透過光強度(T1)とを測定し、下記式により算出される。
Tt(%)=(T1/T0)×100
なお、全光線透過率の測定は、例えば濁度計(日本電色工業株式会社製)を用いて測定することができる。
H(%)=(Td/Tt)×100
H:ヘイズ(曇価)(%)
Td:拡散透光率(%)
Tt:全光線透過率(%)
なお、ヘイズの測定は、例えば濁度計(日本電色工業株式会社製)を用いて測定することができる。
本発明のフィルム積層体は、巻回してロール状にした場合に、良好なアンチブロッキング性が発揮され、このような態様に好ましく適用される。
このようなロール状フィルム積層体は、基材フィルム上に本発明ハードコートを形成し、ロール状に巻き付けていくことにより製造される。
本発明は、さらに、本発明の積層体フィルムと、光源とを含む表示装置に関する。この場合、積層体フィルムに含まれる基材は透光性基材であることが望ましい。また、光源は、基材の背面、すなわち基材の微細凹凸層とは反対側の面に配置され、そこから基材に向けて光を照射することが好ましい。
matic)型液晶セル、STN(Super Twisted Nematic)型液晶セル、HAN(Hybrid Alignment Nematic)型液晶セル、IPS(In Plane Switching)型液晶セル、VA(Vertical Ali
gnment)型液晶セル、MVA(Multiple Vertical Alignment型液晶セル、OCB(Optical Compensated Bend)型液晶セルなどを挙げることができる。
<合成例1>
(A−1)(メタ)アクリロイル共重合体Aの合成方法
温度計、攪拌機及び還流冷却管を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテル157.3g、グリシジルメタクリレート98.0g、メチルメタクリレート1.0g、エチルアクリレート1.0g、メルカプトプロピルトリメトキシシラン1.9g、及び2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.0gを入れ、65℃で3時間反応させた。
その後、さらに2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.5gを加え3時間反応させた後、プロピレングリコールモノメチルエーテル138.1g、p−メトキシフェノール0.45gを加え100℃まで加熱した。
次に、アクリル酸50.7g、及びトリフェニルホスフィン3.08gを添加して、110℃で6時間反応させることで、アクリロイル基とメトキシシリル基を有する、重量平均分子量20,000でアクリロイル当量(アクリロイル基の導入量)4.47mmol/g、2級水酸基を4.47mmol/g含む(メタ)アクリロイル共重合体(A−1)を得た。なお、(メタ)アクリロイル共重合体(A−1)のSP値は17.8であった。
(A−2)(メタ)アクリロイル共重合体A−1で表面修飾されたコロイダルシリカの合成方法
四つ口のフラスコに、合成例1で得た(メタ)アクリロイル共重合体(A−1)3.75重量部に(C−1)コロイダルシリカ(日産化学製:MEK−ST(平均一次粒子径1
0〜15nm))1.25重量部を投入し、シランカップリング反応の触媒としてアセチ
ルアセトンアルミニウムを0.005重量部加え、70℃で4時間反応を行い、(メタ)アクリロイル共重合体(A−1)で表面修飾されたコロイダルシリカを調製した。
(AD−1)添加材としての(メタ)アクリロイル共重合体の合成方法
四つ口のフラスコに、メチルメタクリレート50g、ステアリルメタアクリレート33g、PEO変成メタアクリレート17g、およびメチルエチルケトン233.3g投入し、さらに2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.0gを投入し、65℃で3時間反応させ、(メタ)アクリロイル共重合体(AD−1)を得た。
また、(AD−2)添加剤として、楠本化成製PEO変成シリコーンのLC−915を準備した。
四つ口のフラスコに、(A−2)(メタ)アクリロイル共重合体A−1で表面修飾されたコロイダルシリカを1重量部、次いで(O−1)ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(SP値12.1)99.0重量部に、添加剤として(AD−1)を1重量部、及び(AD−2)を0.1重量部配合したのち、重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(イルガキュア184)を5重量部加え、メチルエチルケトン157.5重量部加えることで、活性エネルギー線硬化性組成物を得た。
(A−2) (メタ)アクリロイル共重合体A−1で表面修飾されたコロイダルシリカに
変えて、(A−1) (メタ)アクリロイル共重合体を0.75重量部、(C−1)コロイ
ダルシリカ(日産化学性:MEK−ST、平均一次粒子径10〜15nm)を0.25重量部とした以外は参考例1と同様にして活性エネルギー線硬化性組成物を得た。
(A−1) (メタ)アクリロイル共重合体を2.25重量部、(C−1)コロイダルシ
リカを0.75重量部、(O−1)ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを97重量部とした以外は参考例1と同様にして活性エネルギー線硬化性組成物を得た。
(A−1) (メタ)アクリロイル共重合体を3.75重量部、(C−1)コロイダルシ
リカを1.25重量部、(O−1)ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを95重量部とした以外は参考例1と同様にして活性エネルギー線硬化性組成物を得た。
(A−1) (メタ)アクリロイル共重合体を15重量部、(C−1)コロイダルシリカ
を5重量部、(O−1)ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを80重量部とした
以外は参考例1と同様にして活性エネルギー線硬化性組成物を得た。
(A−1) (メタ)アクリロイル共重合体を3.75重量部、(O−1)ジペンタエリ
スリトールヘキサアクリレートを96.25重量部とし、(C−1)コロイダルシリカを配合しなかった以外は参考例1と同様にして活性エネルギー線硬化性組成物を得た。
<実施例11>
(A−1) (メタ)アクリロイル共重合体を3.75重量部、(O−1)ジペンタエリ
スリトールヘキサアクリレートを95重量部とし、(C−1)コロイダルシリカに代えて、(C−2)アクリル微粒子(綜研化学製:ケミスノー8H3WT、平均一次粒子径0.8μm)を1.25重量部配合した以外は参考例1と同様にして活性エネルギー線硬化性組成物を得た。
(O−1)ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを100重量部とし、添加剤として(AD−1)を1重量部、及び(AD−2)を0.1重量部配合したのち、重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(イルガキュア184)を5重量部加え、メチルエチルケトン157.5重量部加えることで、活性エネルギー線硬化性組成物を得た。
<塗布工程>
活性エネルギー線硬化性組成物を、厚さ188μmの透明な二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(ヘイズ値 0.8%;三菱化学ポリエステル社製 商品名:ダイア
ホイルT300E)に、バーコーターを用いて、乾燥後の塗膜厚が2〜3μmとなるように塗布し、80℃で1分間加熱乾燥した。
<硬化工程>
活性エネルギー線硬化性組成物の塗布されたPETフィルムを、出力密度120W/cmの高圧水銀灯を光源として、光源下15cmの位置で、アイグラフィック社製EYE UV METER UVPF−A1、PD365を使用して積算光量200mJ/cm2
となるようにUVを照射して、硬化膜を得た。
<全光線透過率>
得られた硬化膜を23℃、相対湿度60%の恒温室に12時間放置した後、硬化膜の透明性をJIS K−7105に従い、ヘイズメーターにて評価した。
<透明性(ヘイズ値)>
得られた硬化膜を23℃、相対湿度60%の恒温室に12時間放置した後、硬化膜の透明性をJIS K−7105に従ってヘイズ値(H%)で評価し、PETフィルムのヘイズ値(H%)を差し引くことで、硬化膜のヘイズ値(H%)を求め、以下の基準で評価を行った。
0.5未満:○
0.5〜1.0未満:△
1.0以上:×
<鉛筆硬度>
得られた硬化膜に対し、JIS−K5600に従い鉛筆硬度を測定した。
<表面粗さRa>
得られた硬化膜を23℃、相対湿度60%の恒温室に12時間放置した後、硬化膜の表面粗さRaをAFMにて測定した。なお、比較例1のみ測定を行った。
得られた硬化膜の表面に対して、ボンスター製スチールウール(#0000)を荷重500gで20往復させたときの傷を目視で観察し、以下の基準で耐摩耗性を評価した。この傷の入る本数が少ないほど、耐摩耗性に優れる。
傷の無いもの:◎
数本の傷が入るもの:○
無数の傷が入るもの:△
傷が酷くフィルムが白化するもの:×
<耐ブロッキング性>
硬化後の活性エネルギー線硬化性組成物によりコートされた基材を2枚用意し、23℃、相対湿度60%下で塗工面同士を重ね合わせ、指圧にて約1kgの荷重を負荷した後、塗工面同士が易滑性を有しているかを確認し、以下の基準で耐ブロッキング性の評価をした。容易にずらすことができるもの:○
ずらすことは可能であるが音が鳴るもの:△
塗工面同士が密着して塗工面同士をずらすことが出来ない場合:×
Claims (8)
- 側鎖に水酸基と不飽和二重結合とアルコキシシリル基とを有する(メタ)アクリロイル共重合体と、一分子中に二つ以上の不飽和二重結合基を有する多官能(メタ)アクリレートと、平均一次粒子径が1μm以下のコロイダルシリカとを配合してなり、
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物100重量部に対し、該(メタ)アクリロイル共重合体を10重量部以下、該多官能(メタ)アクリレートを75〜95重量部、該コロイダルシリカを5重量部以下含有し、
前記(メタ)アクリロイル共重合体の有する水酸基の由来が、オキシラン骨格を持つモノマー共重合体に(メタ)アクリル酸が付加反応したことによるものであり、前記(メタ)アクリロイル共重合体を構成するモノマー全量のうち、オキシラン骨格を持つモノマーが80重量%以上であり、
該(メタ)アクリロイル共重合体のSP値が、該多官能(メタ)アクリレートのSP値以上であり、
かつ、3μmの膜厚で硬化物を得たときの表面粗さRaが1nm以上である、活性エネルギー線硬化性組成物。 - 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物100重量部に対し、前記(メタ)アクリロイル共重合体を1重量部以上含む、請求項1に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
- 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物100重量部に対し、前記コロイダルシリカを0.5重量部以上含む、請求項1または2に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
- 前記(メタ)アクリロイル共重合体は、重量平均分子量が1000以上100,000以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
- 前記多官能(メタ)アクリレートは、1分子中に3つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させてなるハードコートフィルム。
- 請求項6に記載のハードコートフィルムを他の樹脂フィルムと積層させてなるフィルム積層体。
- 請求項7に記載のフィルム積層体をロール状に巻回してなるロール状フィルム積層体。
Priority Applications (5)
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