JP6317632B2 - X線検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、X線を用いて被検査物を検査するX線検査装置に関し、特に、被検査物を搬送しながらX線の照射を行うX線検査装置に関するものである。
一般に、X線検査装置は、搬送ベルト上を所定間隔で順次搬送されてくる各品種の被検査物(例えば、肉、魚、加工食品、医薬品など)にX線発生器からX線を照射し、被検査物を透過したX線の透過量をX線ラインセンサで検出することで、被検査物中の異物(金属、ガラス、石、骨など)や欠陥の有無を判別し、被検査物の良否判定を行っている。
被検査物を搬送しながらX線の照射を行うこの種のX線検査装置は、X線が搬入口および搬出口から外部に漏洩することを防止するため、X線シールドを搬送ベルトの上部の搬送空間に垂下させている。このX線検査装置では、X線シールドが被検査物に接触し、搬送ベルト上の被検査物の位置や姿勢が変化してしまう。
これに対し、従来のX線検査装置は、被検査物の搬入口と搬出口を、X線ラインセンサの上下方向下方の位置となるように構成し、搬送ベルトの上部空間をX線を遮蔽可能なカバー部材で遮蔽することで、X線を搬送ベルトとカバー部材との間で反射させて減衰させるようにしている(特許文献1参照)。このX線検査装置は、薄いシート状の被検査物に対しては、X線ラインセンサでのX線検出量の飽和を防止するため、低エネルギー(例えば、8keV以下)のX線を被検査物に照射するようにしている。
特開2013−253832号公報
しかしながら、従来のX線検査装置は、低エネルギーのX線を被検査物に照射しているため、X線発生器で発生させたX線がX線ラインセンサに到達するまでに、X線が空気中を通過することで減弱してしまうという問題があった。このため、厚みの薄い被検査物を低エネルギーのX線を用いて良好に検査することができないという問題があった。
そこで、本発明は、前述のような従来の問題を解決するためになされたもので、厚みの薄い被検査物を低エネルギーのX線を用いて良好に検査することができるX線検査装置を提供することを目的としている。
本発明に係るX線検査装置は、X線を発生するX線発生器(9)と、X線を検出するX線ラインセンサ(51)と、前記X線ラインセンサが検出するX線に応じたX線透過率を算出するX線透過率算出部(49)と、前記X線透過率算出部が算出したX線透過率を表示する表示部(5)と、搬入口から搬入された被検査物を前記X線発生器と前記X線ラインセンサとの間を横切るように搬送して搬出口まで搬送する搬送部(2)と、を備えるX線検査装置(1)において、前記X線発生器と前記X線ラインセンサを覆って遮蔽空間(85)を形成し、前記X線ラインセンサの下方位置で下向きに開口する遮蔽部材(4、16、17)を備え、前記遮蔽空間内の空気はヘリウムで置換されており、前記搬送部は、前記X線ラインセンサの搬送方向上流側に配置され、前記被検査物を前記搬入口から前記X線ラインセンサの上流側まで搬送する上流側搬送部(60)と、前記X線ラインセンサの搬送方向下流側に配置され、前記被検査物を前記X線ラインセンサの下流側から前記搬出口まで搬送する下流側搬送部(70)と、を有し、前記遮蔽空間の内部であって前記X線ラインセンサの上下方向の下方位置に、前記ヘリウムを検出するヘリウム検出部(86)を備え、前記表示部は、前記ヘリウム検出部の検出結果を表示することを特徴とする。
この構成により、遮蔽部材に覆われた遮蔽空間内の空気がヘリウムで置換されているため、X線発生器が発生したX線はヘリウム雰囲気中を通過してX線ラインセンサに到達する。これにより、ヘリウムは空気よりもX線透過率が高いため、X線発生器が発生したX線がX線ラインセンサに到達するまで減弱することが低減される。
また、搬送部の上流側搬送部がX線ラインセンサの上流側に配置され、搬送部の下流側搬送部がX線ラインセンサの下流側に配置されているので、これら上流側搬送部および下流側搬送部は、X線発生器とX線ラインセンサとの間を横切らない。これにより、X線発生器が発生したX線が上流側搬送部または下流側搬送部を通過して減弱することが防止される。
したがって、厚みの薄い被検査物を低エネルギーのX線を用いて良好に検査することができる。
また、ヘリウム検出部の検出結果が表示部に表示されるため、ユーザーは、遮蔽空間内のX線ラインセンサの上下方向の下方位置までヘリウムで置換されているか否かを把握することができる。
また、本発明に係るX線検査装置は、前記上流側搬送部の下流側端部に配置され、前記上流側搬送部に弾性的に接触して従動回転する上流側従動ローラ(66)と、前記下流側搬送部の上流側端部に配置され、前記下流側搬送部に弾性的に接触して従動回転する下流側従動ローラ(76)と、を備えたことを特徴とする。
この構成により、上流側搬送部の下流側端部まで搬送された被検査物は、その後端部が上流側搬送部と上流側従動ローラとに挟まれるとともにその先端部が下流側搬送部と下流側従動ローラとに挟まれた状態で、X線発生器とX線ラインセンサとの間を通過することができる。
これにより、被検査物は、上流側搬送部および下流側搬送部から浮き上がることなくX線発生器とX線ラインセンサとの間を通過することができるため、被検査物を良好に検査することができる。
また、被検査物を上流側搬送部と上流側従動ローラ、および下流側搬送部と下流側従動ローラとで挟むことにより、被検査物が上流側搬送部または下流側搬送部に対して滑ることが防止されるので、被検査物を上流側搬送部から下流側搬送部に確実に乗り継がせることができる。
また、本発明に係るX線検査装置は、前記遮蔽空間における前記ヘリウムの置換状態と前記X線透過率との相関を予め記憶する記憶部(47)と、前記記憶部を参照して前記X線透過率に対応する前記置換状態を算出する置換状態算出部(48)と、を備え、前記表示部は、前記置換状態算出部が算出した前記置換状態を表示することを特徴とする。
この構成により、X線透過率に対応するヘリウムの置換状態が表示部に表示されるため、ユーザーは、ヘリウムの置換状態を直接的に把握することができる。
また、本発明に係るX線検査装置は、前記ヘリウムを貯留するヘリウム貯留部(80)と、開弁時に前記ヘリウム貯留部から前記遮蔽空間に前記ヘリウムを放出するバルブ(82)とを備えたことを特徴とする。
この構成により、ヘリウム貯留部を備えているので、装置外部から遮蔽空間にヘリウムを供給することを不要にすることができ、また、バルブを開弁操作するだけで容易に遮蔽空間内の空気をヘリウムで置換することができる。
また、本発明に係るX線検査装置は、前記ヘリウム検出部の検出結果に基づいて前記バルブを開閉する開閉制御部(50)を備え、前記開閉制御部は、前記ヘリウム検出部が前記ヘリウムを検出していないとき前記バルブを開弁し、前記ヘリウム検出部が前記ヘリウムを検出しているとき前記バルブを閉弁することを特徴とする。
この構成により、開閉制御部によりヘリウム検出部でヘリウムが検出されるようにバルブの開閉が制御される。これにより、開閉制御部の制御により、遮蔽空間内のX線ラインセンサの上下方向の下方位置までヘリウムで置換し、この状態を保つことができる。
本発明は、厚みの薄い被検査物を低エネルギーのX線を用いて良好に検査することができるX線検査装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るX線検査装置の側面および内部構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係るX線検査装置の搬送部の構成を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るX線検査装置の搬送部の他の構成を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。まず構成について説明する。図1に示すように、X線検査装置1は、搬送部2と検査部3とを筐体4の内部に備えている。
搬送部2は、搬入口7に順次搬入された被検査物Wを搬出口8まで搬送させるものであり、この搬送部2は、図1、図2に示すように、上流側搬送部60と下流側搬送部70と、から構成されている。
上流側搬送部60は、後述するX線ラインセンサ51の上流側に配置されており、複数のローラ61〜64と、このローラ61〜64に巻き回された搬送ベルト65とを備えている。ローラ61は、X線ラインセンサ51と同じ高さ位置または僅かに高い位置の上流側近傍に設けられている。ローラ62は、ローラ61の下方に設けられている。ローラ63は、搬入口7の近傍であってローラ62と同じ高さの位置に設けられている。ローラ64は、ローラ61と同じ高さの位置であって、ローラ61より上流側に設けられている。
これにより、搬送ベルト65は、全体として台形となるようにローラ61〜64に張架されている。搬送ベルト65の上面である被検査物Wを搬送する搬送面2aは、ローラ63とローラ64に張架された部分で上り傾斜となり、ローラ64とローラ61に張架された部分で水平となっている。
一方、下流側搬送部70は、X線ラインセンサ51の下流側に配置されており、複数のローラ71〜74と、このローラ71〜74に巻き回された搬送ベルト75とを備えている。ローラ71は、X線ラインセンサ51と同じ高さ位置または僅かに高い位置の下流側近傍に設けられている。ローラ72は、ローラ71の下方に設けられている。ローラ73は、搬出口8の近傍であってローラ72と同じ高さの位置に設けられている。ローラ74は、ローラ71と同じ高さの位置であって、ローラ71より下流側に設けられている。
これにより、搬送ベルト75は、全体として台形となるようにローラ71〜74に張架されている。搬送ベルト75の上面である被検査物Wを搬送する搬送面2aは、ローラ71とローラ74に張架された部分で水平となり、ローラ74とローラ73に張架された部分で下り傾斜となっている。
搬送部2は、ローラ61〜64の少なくとも1つ、およびローラ71〜74の少なくとも1つを駆動する不図示のモータを備えている。搬送ベルト65、75は、予め設定された搬送速度でモータが駆動されることにより、被検査物Wを搬送するようになっている。筐体4の内部において被検査物Wが搬送される空間、即ち搬送ベルト65、75の搬送面2aより上方の空間は搬送路21を形成している。
検査部3は、順次搬送される被検査物Wに対し、搬送路21の途中の検査空間22においてX線を照射するとともに被検査物Wを透過するX線を検出するものであり、搬送路21の途中の検査空間22の上方に所定高さ離隔して配置されたX線発生器9と、搬送路21の下方にX線発生器9と対向して配置されたX線検出器10を備えている。搬送路21におけるX線発生器9とX線検出器10とにより挟まれた空間は検査空間22を構成している。
X線発生源としてのX線発生器9は、金属製の箱体11の内部に設けられた円筒状のX線管12を図示しない絶縁油に浸漬した構成を有しており、X線管12の陰極からの電子ビームを陽極のターゲットに照射させてX線を生成している。
X線管12は、その長手方向が被検査物Wの搬送方向(X方向)となるよう配置されている。X線管12により生成されたX線は、下方のX線検出器10に向けて、図示しないスリットにより略三角形状のスクリーン状となって搬送方向(X方向)を横切るように照射されるようになっている。
X線検出器10は、X線ラインセンサ51と不図示のA/D変換部とを含んで構成されており、X線ラインセンサ51で検出されたアナログ形式の検出信号をA/D変換部でデジタル形式に変換して出力している。
X線ラインセンサ51は、不図示のフォトダイオードアレイおよびシンチレータとを備えており、シンチレータによりX線を光に変換し、この光をフォトダイオードアレイで検出することにより、X線を検出するようになっている。
X線ラインセンサ51は、ローラ61とローラ64とで形成される搬送ベルト65の搬送面2a、およびローラ71とローラ74とで形成される搬送ベルト75の搬送面2aに対して、同じ高さの位置または僅かに低い位置に配置されている。これにより、搬送ベルト65、75上を搬送される被検査物WがX線ラインセンサ51に接触することが防止される。
また、上流側搬送部60および下流側搬送部70の上部には、筐体4から搬送方向上流側および下流側に突き出るようにカバー部材16、17がそれぞれ設けられている。このカバー部材16、17は、搬入口7と搬出口8の部分での搬送ベルト65、75の傾斜角度と概ね等しい角度で設けられている。
カバー部材16、17は、筐体4に対して気密に固定されるとともに、X線ラインセンサ51の下方位置で下向きに開口している。すなわち、カバー部材16、17の下端部は、X線ラインセンサ51より下方に配置されている。
ここで、カバー部材16、17は、筐体4とともに本発明における遮蔽部材を構成している。また、カバー部材16、17と筐体4とで遮蔽された空間は、遮蔽空間85を形成しており、この遮蔽空間85は検査空間22を含んでいる。また、遮蔽空間85の上下方向における範囲は、カバー部材16、17の下端部の位置Aから、筐体4の上端部の位置Bまでの範囲である。
このように、本実施形態では、上流側搬送部60の搬送ベルト65が登り傾斜を有する台形形状に形成され、下流側搬送部70の搬送ベルト75が下り傾斜を有する台形形状に形成されている。また、搬送ベルト65、75の傾斜角度と概ね等しい角度でカバー部材16、17が設けられている。これにより、検査空間22から搬入口7および搬出口8の方向に向かうX線は、搬送ベルト65、75とカバー部材16、17との間で反射を繰り返すに連れて減衰する。このため、搬入口7および搬出口8から装置外部にX線が漏洩することが防止される。また、本実施形態では、搬送路21内にのれん状の遮蔽カーテンを設けていないため、遮蔽カーテンの下端部が被検査物Wに接触して被検査物Wの姿勢や搬送方向位置が変化してしまうことが防止される。
なお、搬送部2の他の構成として、図3に示すように、上流側搬送部60の下流側端部に、上流側従動ローラ66を設け、下流側搬送部70の上流側端部に、下流側従動ローラ76を設けてもよい。
上流側従動ローラ66は、上流側搬送部60の搬送ベルト65に弾性的に接触して従動回転するようになっている。下流側従動ローラ76は、下流側搬送部70の搬送ベルト75に弾性的に接触して従動回転するようになっている。
具体的には、上流側従動ローラ66の回転軸66aは、圧縮ばね67により下方に付勢されており、この圧縮バネ67の弾性力により上流側従動ローラ66が搬送ベルト65に弾性的に接触する。同様に、下流側従動ローラ76の回転軸76aは、圧縮ばね77により下方に付勢されており、この圧縮バネ77の弾性力により下流側従動ローラ76が搬送ベルト75に弾性的に接触する。
なお、図3では、上流側従動ローラ66および下流側従動ローラ76は、被検査物Wの幅方向両端部に接触するように幅方向に2分割されているが、分割数を更に増やしてもよく、またはこれと逆に被検査物Wの全面に接触するように1本のローラからそれぞれ構成してもよい。
また、上流側従動ローラ66および下流側従動ローラ76をスポンジやゴム等の弾性体から構成することにより、圧縮ばね67、77を設けることなく、上流側従動ローラ66、下流側従動ローラ76を搬送ベルト65に弾性的に接触させることができる。
図1に示すように、筐体4の内部には、ヘリウムを貯留するヘリウム貯留部80が設けられている。ヘリウム貯留部80は、ヘリウムを圧縮状態で貯留する加圧タンクから構成されている。ヘリウム貯留部80と検査空間22とはヘリウム放出通路81で接続されており、このヘリウム放出通路81にはバルブ82が設けられている。バルブ82の開閉は、ユーザーによる手動操作と、後述する開閉制御部50による電気的制御の両方により行うことができるようになっている。
ヘリウム貯留部80に貯留されているヘリウムは、バルブ82の開弁時に、検査空間22およびこの検査空間22を含む遮蔽空間85に放出される。ここで、ヘリウムは空気より軽く、かつ、空気よりX線の透過率が高いという性質を持っている。これにより、バルブ82が開弁されると、ヘリウムが空気より軽いため、遮蔽空間85内は上部からヘリウムにより漸次置換される。また、遮蔽空間85内の空気がヘリウムにより置換されることで、遮蔽空間85内の検査空間22においてX線発生器9からX線ラインセンサ51に向かうX線の減弱が防止される。遮蔽空間85は、筐体4とカバー部材16、17とが接続することで気密に構成されているため、ヘリウムにより置換されてバルブ82が閉弁された後も、置換状態が維持される。なお、ヘリウム貯留部80に接続したバルブ82を検査空間22に露出するように配置することで、ヘリウム放出通路81を省略してもよい。また、ヘリウムを装置外部から遮蔽空間85に供給することによっても、遮蔽空間85内の空気をヘリウムで置換するようにしてもよい。
遮蔽空間85の内部であってX線ラインセンサ51の上下方向の下方位置には、ヘリウム検出部86が設けられており、このヘリウム検出部86は、ヘリウムを検出し、検出信号を後述する制御回路40に出力するようになっている。ヘリウム検出部86としては、例えば気体熱伝導式センサを用いた高濃度ガス検知器を採用することができる。気体熱伝導式センサは、ガスの種類ごとに熱伝導度が異なることを利用し、白金線コイル等の発熱体の温度変化を測定してヘリウムの濃度を求めるようになっている。本実施形態では、ヘリウム検出部86は、搬出口8の近傍のカバー部材17の下端部に配置されている。
X線検査装置1は、X線検出器10からのX線画像が入力されるとともに被検査物W中の異物や欠陥の有無を検査する制御回路40と、制御回路40による検査結果等を表示出力する表示部5と、制御回路40への各種パラメータ等の設定入力を行う設定操作部45とを備えている。
表示部5は、平面ディスプレイ等から構成されており、筐体4の前面上部に配置され、ユーザーに対する表示出力を行うようになっている。この表示部5は、被検査物Wの良否判定結果を「OK」や「NG」等の文字または記号で表示するとともに、総検査数、良品数、NG総数などの検査結果を、既定設定として、または、設定操作部45からの所定のキー操作による要求に基づいて表示するようになっている。
設定操作部45は、ユーザーが操作する複数のキーやスイッチ等で構成され、制御回路40への各種パラメータ等の設定入力や動作モードの選択等を行うものである。なお、表示部5と設定操作部45とを、タッチパネル式表示器として一体構成してもよい。
制御回路40は、X線検出器10から受け取ったX線画像を一時的に記憶する一時記憶部42と、この一時記憶部42から読み出したデータに対してフィルタや特徴抽出するための画像処理を施す画像処理部43と、画像処理されたデータに対して被検査物W中の異物や欠陥の有無を判定する判定部44と、を備えている。
また、制御回路40は制御部46を備えている。この制御部46は、CPUおよび制御プログラムの記憶領域または作業領域としてのメモリなどを備えて構成されており、設定操作部45で設定された動作モードに基づいて、X線検査装置1の全体的な制御を行うようになっている。
本実施形態では、制御部46は、X線透過率算出部49と、記憶部47と、置換状態算出部48と、開閉制御部50とを備えている。
X線透過率算出部49は、X線ラインセンサ51が検出するX線に応じたX線透過率を算出するようになっている。X線透過率算出部49は、X線発生器9のX線出力と実際に検出したX線検出量とからX線透過率を算出している。X線透過率算出部が算出したX線透過率は表示部5により表示される。
記憶部47は、遮蔽空間85におけるヘリウムの置換状態とX線透過率との相関を予め記憶している。ここで、ヘリウムの置換状態とは、例えば、遮蔽空間85におけるヘリウムの置換の到達度であり、遮蔽空間85が完全にヘリウムで到達されている状態を100とする百分率で表されるものである。
置換状態算出部48は、記憶部47を参照して、一時記憶部42に一時記憶されたX線検出結果から求まるX線透過率に対応する置換状態を算出するようになっている。置換状態算出部48が算出した置換状態、およびヘリウム検出部86の検出結果は、表示部5により表示される。
開閉制御部50は、ヘリウム検出部86の検出結果に基づいてバルブ82を開閉するようになっている。具体的には、開閉制御部50は、ヘリウム検出部86がヘリウムを検出していないときバルブ82を開弁し、ヘリウム検出部86がヘリウムを検出しているときバルブ82を閉弁するようになっている。
なお、本実施形態では、X線透過率算出部が算出したX線透過率、置換状態算出部48が算出したヘリウムの置換状態、およびヘリウム検出部86の検出結果が表示部5に表示されるようになっているが、これらのうち何れか1つだけを表示部5に表示するようにしてもよい。また、置換状態算出部48が算出したヘリウムの置換状態に基づいて開閉制御部50がバルブ82の開閉を制御するようにしてもよい。
以上のように、本実施形態は、X線ラインセンサ51が検出するX線に応じたX線透過率を算出するX線透過率算出部49と、X線透過率算出部49が算出したX線透過率を表示する表示部5と、を備えるX線検査装置1において、X線発生器9とX線ラインセンサ51を覆って遮蔽空間85を形成し、X線ラインセンサ51の下方位置で下向きに開口する遮蔽部材としての筐体4、カバー部材16、17を備えている。
また、搬送部2は、X線ラインセンサ51の搬送方向上流側に配置され、被検査物Wを搬入口7からX線ラインセンサ51の上流側まで搬送する上流側搬送部60と、X線ラインセンサ51の搬送方向下流側に配置され、被検査物WをX線ラインセンサ51の下流側から搬出口8まで搬送する下流側搬送部70と、を有している。また、遮蔽空間85内の空気をヘリウムで置換している。
この構成により、筐体4、カバー部材16、17に覆われた遮蔽空間85がヘリウムで置換されているため、X線発生器9が発生したX線はヘリウム雰囲気中を通過してX線ラインセンサ51に到達する。これにより、ヘリウムは空気よりもX線透過率が高いため、X線発生器9が発生したX線がX線ラインセンサ51に到達するまで減弱することが低減される。
また、搬送部2の上流側搬送部60がX線ラインセンサ51の上流側に配置され、搬送部2の下流側搬送部70がX線ラインセンサ51の下流側に配置されているので、これら上流側搬送部60および下流側搬送部70は、X線発生器9とX線ラインセンサ51との間を横切らない。これにより、X線発生器9が発生したX線が上流側搬送部60または下流側搬送部70を通過して減弱することが防止される。
したがって、厚みの薄い被検査物Wを低エネルギーのX線を用いて良好に検査することができる。
また、本実施形態は、上流側搬送部60の下流側端部に配置され、上流側搬送部60に弾性的に接触して従動回転する上流側従動ローラ66と、下流側搬送部70の上流側端部に配置され、下流側搬送部70に弾性的に接触して従動回転する下流側従動ローラ76と、を備える。
この構成により、上流側搬送部60の下流側端部まで搬送された被検査物Wは、その後端部が上流側搬送部60と上流側従動ローラ66とに挟まれるとともにその先端部が下流側搬送部70と下流側従動ローラ76とに挟まれた状態で、X線発生器9とX線ラインセンサ51との間を通過することができる。
これにより、被検査物Wは、上流側搬送部60および下流側搬送部70から浮き上がることなくX線発生器9とX線ラインセンサ51との間を通過することができるため、被検査物Wを良好に検査することができる。
また、被検査物Wを上流側搬送部60と上流側従動ローラ66、および下流側搬送部70と下流側従動ローラ76とで挟むことにより、被検査物Wが上流側搬送部60または下流側搬送部70に対して滑ることが防止されるので、被検査物Wを上流側搬送部60から下流側搬送部70に確実に乗り継がせることができる。
また、本実施形態は、遮蔽空間85におけるヘリウムの置換状態とX線透過率との相関を予め記憶する記憶部47と、記憶部47を参照してX線透過率に対応する置換状態を算出する置換状態算出部48と、を備え、表示部5は、置換状態算出部48が算出した置換状態を表示する。
この構成により、X線透過率に対応するヘリウムの置換状態が表示部5に表示されるため、ユーザーは、ヘリウムの置換状態を直接的に把握することができる。
また、本実施形態は、ヘリウムを貯留するヘリウム貯留部80と、開弁時にヘリウム貯留部80から遮蔽空間85にヘリウムを放出するバルブ82とを備える。
この構成により、ヘリウム貯留部80を備えているので、装置外部から遮蔽空間85にヘリウムを供給することを不要にすることができ、また、バルブ82を開弁操作するだけで容易に遮蔽空間85をヘリウムで置換することができる。
また、本実施形態は、遮蔽空間の内部であってX線ラインセンサの上下方向の下方位置に、ヘリウムを検出するヘリウム検出部86を備え、表示部5は、ヘリウム検出部86の検出結果を表示する。
この構成により、ヘリウム検出部86の検出結果が表示部5に表示されるため、ユーザーは、遮蔽空間85内のX線ラインセンサ51の上下方向の下方位置までヘリウムで置換されているか否かを把握することができる。
また、本実施形態は、ヘリウム検出部86の検出結果に基づいてバルブ82を開閉する開閉制御部50を備え、開閉制御部50は、ヘリウム検出部86がヘリウムを検出していないときバルブ82を開弁し、ヘリウム検出部86がヘリウムを検出しているときバルブ82を閉弁する。
この構成により、ヘリウム検出部86でヘリウムが検出されるように開閉制御部50によりバルブ82の開閉が制御される。これにより、開閉制御部50の制御により、遮蔽空間85内のX線ラインセンサ51の上下方向の下方位置までヘリウムで置換し、この状態を保つことができる。
以上のように、本発明に係るX線検査装置は、厚みの薄い被検査物を低エネルギーのX線を用いて良好に検査することができるという効果を有し、被検査物を搬送しながらX線の照射を行うX線検査装置として有用である。
1 X線検査装置
2 搬送部
4 筐体(遮蔽部材)
5 表示部
7 搬入口
8 搬出口
9 X線発生器
16、17 カバー部材(遮蔽部材)
47 記憶部
48 置換状態算出部
49 X線透過率算出部
50 開閉制御部
51 X線ラインセンサ
60 上流側搬送部
66 上流側従動ローラ
70 下流側搬送部
76 下流側従動ローラ
80 ヘリウム貯留部
82 バルブ
85 遮蔽空間
86 ヘリウム検出部
W 被検査物

Claims (5)

  1. X線を発生するX線発生器(9)と、
    X線を検出するX線ラインセンサ(51)と、
    前記X線ラインセンサが検出するX線に応じたX線透過率を算出するX線透過率算出部(49)と、
    前記X線透過率算出部が算出したX線透過率を表示する表示部(5)と、
    搬入口(7)から搬入された被検査物を前記X線発生器と前記X線ラインセンサとの間を横切るように搬送して搬出口(8)まで搬送する搬送部(2)と、
    を備えるX線検査装置(1)において、
    前記X線発生器と前記X線ラインセンサを覆って遮蔽空間(85)を形成し、前記X線ラインセンサの下方位置で下向きに開口する遮蔽部材(4、16、17)を備え、
    前記遮蔽空間内の空気はヘリウムで置換されており、
    前記搬送部は、
    前記X線ラインセンサの搬送方向上流側に配置され、前記被検査物を前記搬入口から前記X線ラインセンサの上流側まで搬送する上流側搬送部(60)と、
    前記X線ラインセンサの搬送方向下流側に配置され、前記被検査物を前記X線ラインセンサの下流側から前記搬出口まで搬送する下流側搬送部(70)と、を有し、
    前記遮蔽空間の内部であって前記X線ラインセンサの上下方向の下方位置に、前記ヘリウムを検出するヘリウム検出部(86)を備え、
    前記表示部は、前記ヘリウム検出部の検出結果を表示することを特徴とするX線検査装置。
  2. 前記上流側搬送部の下流側端部に配置され、前記上流側搬送部に弾性的に接触して従動回転する上流側従動ローラ(66)と、
    前記下流側搬送部の上流側端部に配置され、前記下流側搬送部に弾性的に接触して従動回転する下流側従動ローラ(76)と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載のX線検査装置。
  3. 前記遮蔽空間における前記ヘリウムの置換状態と前記X線透過率との相関を予め記憶する記憶部(47)と、
    前記記憶部を参照して前記X線透過率に対応する前記置換状態を算出する置換状態算出部(48)と、を備え、
    前記表示部は、前記置換状態算出部が算出した前記置換状態を表示することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のX線検査装置。
  4. 前記ヘリウムを貯留するヘリウム貯留部(80)と、
    開弁時に前記ヘリウム貯留部から前記遮蔽空間に前記ヘリウムを放出するバルブ(82)とを備えたことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載のX線検査装置。
  5. 前記ヘリウム検出部の検出結果に基づいて前記バルブを開閉する開閉制御部(50)を備え、
    前記開閉制御部は、前記ヘリウム検出部が前記ヘリウムを検出していないとき前記バルブを開弁し、前記ヘリウム検出部が前記ヘリウムを検出しているとき前記バルブを閉弁することを特徴とする請求項4に記載のX線検査装置。
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