JP6313936B2 - 低風量ドラフトチャンバー - Google Patents

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Description

本発明は、作業空間を用いて実験や作業を行う際に、空気を低風量ドラフトで通過させる低風量ドラフトチャンバーに関する。
まず、ドラフトチャンバーとは化学実験等を行う作業者を有害な雰囲気から保護をする局所排気装置のことを指し、使用される薬品や用途により幾つかの法規制が適用される。
この法規制は、一般的には実験作業を行う開口部分の排気風速を確保することにより満たされるものであり、定められた排気風速を維持する事により、有害な雰囲気が局所排気装置(具体的には、ドラフトチャンバー)から作業者の側に漏洩しない様になる。
このような、その作業空間において作業者により器具類を用いて実験や作業を行うドラフトチャンバーは、特許文献1に開示されている。
特許文献1のドラフトチャンバーでは、送風装置が、ドラフトチャンバーの処理室の前面開口部を開閉する前面扉の上方に、外付けで設けられている。この送風装置は、前面扉の開閉動作に応じて、処理室の前面開口部へ向かってエアーカーテン用に空気の吹き出しを行うようになっている。
この送風装置の吹出口にはハニカムコアからなる空気整流部材が設けられており、空気はハニカムコアを通過することで、空気が送風装置の吹出口全体に均一の流量、風速に整流されるようになっている。
実開平6−57426号公報
ところで、特許文献1のドラフトチャンバーでは、空気は、エアーカーテン用に送風装置の吹出口に設けられたハニカムコアを通過するだけで、空気が送風装置の吹出口全体において均一の流量、風速に整流されるだけである。
一方、近年はエネルギーコスト低減を目的として、少ないランニングコストで局所排気装置(ドラフトチャンバー)の運転が出来る事を望まれている。その様な市場のニーズにより、排気風量を少なくして一般的なドラフトチャンバーよりも低い前面風速で有害な雰囲気の漏洩防止が可能となる製品開発が行われている。
その為には、低い前面風速においても局所排気装置内から有害な雰囲気が漏洩しない様に、効率よい排気経路の形成やスムーズな気流の制御技術が必要となる。
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、作業者が実験や作業を行うための作業空間内に、空気を低風量ドラフトで通過させて、ドラフトチャンバー内の雰囲気が外部に漏れないようにすることができる低風量ドラフトチャンバーを提供することにある。
上記課題を達成するため、請求項1に記載の低風量ドラフトチャンバーは、作業空間で作業を行うために、低風量の空気を前記作業空間に送る低風量ドラフトチャンバーであって、前記作業空間に空気を送るファンと、前記ファンが作り出した空気を溜めるための空気溜まりと、前記空気溜まりと前記作業空間との間には、前記ファンからの空気を整流するハニカム構造を有する整流手段が設けられていることを要旨とする。
請求項1の記載の低風量ドラフトチャンバーでは、作業者が実験や作業を行うための作業空間内に、空気を低風量ドラフトで通過させて、ドラフトチャンバー内の雰囲気が外部に漏れないようにすることができる。
また、ファンが発生する空気の気流は、空気の空気溜まりで一度溜められた後、空気の気流を均一にかつ流速を上げて送ることができ、流速を上げた空気の気流を整流部材に通過させることができ、整流手段は、プッシュエアーを均質化するのに用いられる。整流手段の構造例として六角形のハニカム構造を採用することにより、構造的に強度が見込め、組立時に加わる外力に対す変形についても強い。
請求項2に記載の低風量ドラフトチャンバーでは、前記作業空間は、作業面を有している。
請求項2の記載の低風量ドラフトチャンバーでは、作業面における作業は、空気を低風量ドラフトで通過させた状態で行うことができる。
本発明によれば、作業者が実験や作業を行うための作業空間内に、空気を低風量ドラフトで通過させて、ドラフトチャンバー内の雰囲気が外部に漏れないようにすることができる低風量ドラフトチャンバーを提供できる。
本発明の低風量ドラフトチャンバーの実施形態を示す正面図である。 図1に示す低風量ドラフトチャンバーのA−A線における内部構造例を示す断面図である。 図2に示す低風量ドラフトチャンバーの内部構造例において、低風量の空気供給例を示す矢印Lの気流、矢印LLで示す均質化された空気の気流、矢印Mの気流、矢印Nの気流を付加した断面図である。 図3に示す低風量ドラフトチャンバーの円形部分Rの詳細構造例を示す図である。 図4に示すドラフト庫内における矢印Lの気流、矢印LLで示す均質化された空気の気流、矢印Mの気流、矢印Nの気流をより詳細に示す図である。 図4と図5に示す整流部材の好ましい構造例を示す図である。 本発明の別の実施形態を示す図である。 本発明における効果を説明するための図である。
以下、図面を用いて、本発明を実施するための形態(以下、実施形態と称する)を説明する。
図1は、本発明の低風量ドラフトチャンバーの実施形態を示す正面図である。図2は、図1に示す低風量ドラフトチャンバー1のA−A線における内部構造例を示す縦方向の断面図である。
図1と図2に示す低風量ドラフトチャンバー1は、研究者や実験者等の作業者が例えば微生物等の試料の無菌操作作業や化学実験作業等、器具類を用いて実験や作業を行うために用いられる。低風量ドラフトチャンバー1は、実験や作業における被処理物を内部の作業空間において処理する際に、作業者が被処理物の影響を受けないように、内部の作業空間の雰囲気を外部から隔離する構造を有している。この低風量ドラフトチャンバー1は、作業者を有害物質から保護することを目的とした局所排気装置であり、危険物質や有害物質の封じ込め機能と、排気機能を有した囲われた作業空間を持っている。
図1と図2の低風量ドラフトチャンバー1は、空気の通常の風量ドラフトを作業空間内に送るいわゆる標準ドラフトチャンバーに比較して、空気の低風量ドラフトを内部の作業空間内に送ることができるようになっている。これにより、低風量ドラフトチャンバー1は、従来の通常ドラフトに比べて少ない風量ドラフトで運転して安全性を確保できる。この安全性とは、ドラフト庫内の危険雰囲気が、ドラフト庫内から外部に漏れてこないことである。
このように、低風量ドラフトチャンバー1内の作業空間内に低風量ドラフトで空気を送ることで、通常の風量ドラフトを作業空間内に送る場合に比べて、低風量ドラフトチャンバー1の作動時の省エネルギー化(エコ化)や、低騒音化を図ることができる。すなわち、低風量ドラフトチャンバー1は、風量ドラフト運転エネルギーの低減を図っており、空気の低い風量ドラフトにより空気の低排気量となることから、低ランニングコストが得られる。
低い空気の風速下では、外乱等により低風量ドラフトチャンバー1内の作業空間内の雰囲気が、低風量ドラフトチャンバー1の外部に漏れ易くなる。このような状況では、低風量ドラフトチャンバー1内の作業空間、特に作業面上に滞留している雰囲気(例えば有害ガス)が低風量ドラフトチャンバー1の外部に漏れる量は、低風量ドラフトチャンバー1内の作業空間内に押し込まれるプッシュエアーの質により左右される。このプッシュエアーの質とは、空気を作業空間内に均一に分散して均質流として送ることができる程度をいう。
低風量ドラフトチャンバー1内のドラフト庫内の作業空間内に押し込まれるプッシュエアーを低風量化する場合には、ドラフト庫内には作業空間内に押し込まれるプッシュエアーと作業空間内から押し出されるプルエアーを形成する必要がある。このため、低風量ドラフトチャンバー1では、プッシュエアーをドラフト庫内の作業空間内に送り込む機構が必要になる。そこで、プッシュエアーの質、すなわち均質流のプッシュエアーの送り込みが、低風量ドラフトチャンバーの性能確保に大きく影響する。
そこで、図1と図2を参照して、低風量ドラフトチャンバー1の構造例を説明する。
低風量ドラフトチャンバー1は、箱状の囲い部分である本体部2を有し、この本体部2の前面部3には、前面開口部4が設けられている。この前面開口部4には、開閉シャッタ5が設けられている。この開閉シャッタ5は前面開口部4内が見えるように透明板である。この開閉シャッタ5は、図1では図示しない駆動部のモータを駆動することで、電動によりZ方向(上下方向)に移動可能にすることで、開閉シャッタ5は、前面開口部4を開閉可能である。
図1と図2に示すように、本体部2は、前面部3と、左右の壁面6,7と、背面部8と、天井面9と、底面10を有している。本体部2では、例えば空気から微粒子を除去する例えばHEPAフィルタ(高性能フィルタ)等で空気を清浄化して外部に排気し続けるようになっており、前面開口部4を通じて本体部2の内部からHEPAフィルタを通して屋外等の外部に向かって空気が吹き出す。
図1と図2に示すように、本体部2の内部には、ドラフト庫内19が形成されている。このドラフト庫内19は、作業空間20を有している。この作業空間20は、卓状の作業面21を有している。作業空間20では、例えば天井面9の内面には照明器具が取り付けられている。
図1に示すように、ドラフト庫内19の作業空間20は、本体部2の左右幅方向(X方向)に沿って形成され、しかも図2に示すように、本体部2の前後幅方向(Y方向)に沿って形成されている閉鎖空間である。図2に示すように、作業空間20の作業面21は、作業空間20の下面部であり、作業者が作業用の椅子に座った状態で手指を入れて作業できる高さに設けられている。
図1と図2に示すように、本体部2の前面部3には、ドラフトのエプロン部分(空気ロホイル部分)22が設けられている。このエプロン部22は、ファン30により作られたプッシュエアーを、本体部2の外部に漏れないようにして作業面21側に送り込むための閉鎖型の通路である。このエプロン部分22の下部には、空間部SPが設けられている。この空間部SPには、作業用の椅子に座った作業者の膝が入れるようになっている。
図3は、図2に示す低風量ドラフトチャンバー1のA−A線における内部構造例において、さらに低風量の空気供給を示す矢印Lの気流、矢印LLで示す均質化された空気の気流、矢印Mの気流、矢印Nの気流を付加して示す断面図である。
図3に示す矢印Lの気流と矢印LLで示す均質化された空気の気流は、ドラフト庫内19の作業空間20の作業面21上に、空気の層流を作るために人為的に発生させているプッシュエアーの気流を示している。矢印Mは、外部の空気をドラフト庫内19内に取り込むプッシュエアーの気流を示している。さらに、矢印Nは、ドラフト庫内19から排気するプルエアーの気流を示している。
図4は、図3に示す低風量ドラフトチャンバー1のドラフト庫内19における円形部分Rの詳細を示す図である。図5は、図4に示すドラフト庫内19における矢印Lの気流、矢印LLで示す均質化された空気の気流、矢印Mの気流、矢印Nの気流を、より詳細に示す図である。なお、ドラフト庫内19においては、矢印Lの気流、矢印LLで示す均質化された空気の気流、矢印Mの気流は、プッシュエアーであり、矢印Nの気流は、プルエアーである。
まず、図3と図4を参照して、低風量ドラフトチャンバー1のドラフト庫内19付近の構造例を説明する。
図3と図4に示すように、本体部2のドラフト庫内19には、前面部3と背面部8と左右の側面部7,8の間に、作業空間20が形成されている。作業空間20の下面部が作業面21である。この作業面21は、図1に示す本体部2の左右幅方向(X方向)と図3に示す本体部2の前後幅方向(Y方向)に沿って形成されている面である。作業者は、この作業面21の上で、必要な作業を行うことができる。
図5に示すように、作業面21の下部には、ファン30が設けられている。このファン30は、作業面21上に空気の層流を作るために気流を発生させる電動の気流発生手段である。
図1と図5に示すように、作業面21の前側部分には、X方向に沿ってドラフト庫内19のエプロン部分(空気ロホイル部分)22が設けられている。このエプロン部分22は、図5に示すように、ファン30により作られた矢印Lの気流と矢印LLで示す均質化された空気の気流を、本体部2の外部に漏れないようにして、作業面21側に送り込むための閉鎖型の通路である。
エプロン部分22の上側には、前面部3の下部の位置において、空気の分岐部55が形成されている。空気の分岐部55がエプロン部分22に設けられていると、ファン30から送られてくる矢印Lの気流を、整流部材40により整流して矢印LLで示す均質化された空気の気流(層流気流)とした後の一部を分岐することができる。これにより、矢印LLで示す均質化された空気の気流(層流気流)は、作業面21上に層流を形成する矢印LLで示す均質化された空気の気流と、ドラフト庫内19の中央付近へのプッシュエアーの気流と、に分岐することができる。
空気の分岐部55は、折角発生させたプッシュエアーを分岐させて、作業面21上に層流を形成する気流を減量させてしまうことにはなるが、分岐させてドラフト庫内19の中央付近へ斜め上方にプッシュエアーを押し込むことにより、ドラフト庫内19内の雰囲気が外部に漏れることを抑える効果がある。この斜め上方へのプッシュエアーの供給が、低風量ドラフトチャンバー1における雰囲気の外部への漏れの抑制の性能確保に役割を果たしている。
次に、図4を参照して、ファン30と空気案内部材31と整流部材40について、説明する。
図4に示すように、空気案内部材31の前端部33内には、空気の整流手段としての整流部材40が配置されている。この整流部材40は、ファン30からの空気を整流してプッシュエアーの均質化を行って矢印LLで示す均質化された空気の気流を形成するための整流格子である。整流部材40は、図4において空気案内部材31の前端部33内で、本体部2の左右幅方向(X方向)に沿って、好ましくは着脱可能に配置されている。この整流部材40の好ましい構造例は、後で説明する。
図4に示すように、この整流部材40の下流側の空気の通路は、ドラフトのエプロン部分(空気ロホイル部分)22を通じて、ドラフト庫内1の作業面21につながっている。また、図2と図3に示すように、背面部8の内側には、空気の排気経路部44,45,46が設けられている。
図4に示すように、空気案内部材31は、後端部32と、前端部33と、中間部34を有している。この空気案内部材31は、作業面21の下部であって、本体部2の左右幅方向(X方向)に沿って形成されている。ファン30は、空気案内部材31の後端部32に取り付けられている。
後端部32のZ方向の高さ寸法S1は、前端部33のZ方向の高さ寸法S2に比べて大きく設定されており、中間部34は、後端部32から前端部33にかけて空間が細くなるように傾斜して形成されている。空気案内部材31とファン30は、作業面21の下部に収容するようにして配置されているので、本体部2の前面側に突出して設けられておらず、本体部2の小型化が図れる。
図4に示すように、この後端部32と中間部34は、前端部33に比べて内部容積が大きくなっており、ほぼ断面形状が三角形状に形成されていることから、この部分は、ファン30が作り出した空気を、一時的に溜めるための空気溜まり39として機能する。
ファン30は、図1において破線の円形で例示するように、矢印X方向に沿って互いに間隔を空けて、例えば3つ設けられている。このファン30の設定数は、任意に選択できる。このように、ファン30が好ましくは3つ設けられるのは、次の理由からである。すなわち、ファン30によりプッシュエアーの気流を発生させるものの、ドラフト庫内19の本体部2の左右幅方向(矢印X方向)である間口に対して、多数の数のファンを設けることは、構造の複雑化やコスト面でも合理的ではない。
このために、本発明の実施形態では、ファン30の設定数は、ドラフト庫内19の本体部2の左右幅方向(X方向)に比較して少なくしている。また、低風量ドラフトチャンバー1であるという製品の性格上、ドラフト庫内19から排気を行うための排気風量を大きくすることもできず、それに伴って空気の層流を発生させるための気流を大きな気流とはできず、必然的にファン30の設定数は少なくて良い。
しかし、あまりに少ない設定数のファンでは、ファン近辺の位置での気流とファンから離れた位置での気流に差が出てしまい、結果的に作業面21上に発生させたい層流の均質性に差が出てしまう。
本発明の実施形態の低風量ドラフトチャンバー1では、この点を解消するために、図1と図4に示す位置に整流手段としての整流部材40を、ファン30に対して空気の下流側に配置している。つまり、整流部材40は、ファン30と、作業面21との間に設定されている。整流部材40は、ファン30から送られる空気を均一な気流にして、すなわち空気の均質化を本体部2の左右幅方向(X方向)に沿って図ることにより、結果的に作業面21上で均質で安定した空気の層流が得られるようにしている。
図6は、図4と図5に示す整流部材40の好ましい構造例を示している。図6(A)は、整流部材40を示す斜視図であり、図6(B)は、整流部材40の形状の一部を示す正面図である。
図6に示すように、整流部材40は、複数の六角形のハニカムから成るハニカム材であり、プッシュエアーを均質化するのに用いられる。このように、整流部材40の構造例として六角形のハニカム構造を採用することにより、構造的に強度が見込め、組立時に加わる外力に対す変形についても強いというメリットがある。
次に、上述した低風量ドラフトチャンバー1の動作例を、図5を参照して説明する。
図示しない制御部が、図1と図4に示す3つのファン30を駆動する。図5に示すように、3つのファン30が発生する矢印Lで示す空気の気流は、空気案内部材31の後端部32から中間部34において空気の空気溜まり39で一度溜められる。
後端部32と中間部34から前端部33に至るに従って、流路が先細りの断面形状になっているので、溜められた矢印Lで示す空気の気流は、前端部33の整流部材40に向けて流速を上げて送ることができ、流速を上げた矢印Lで示す空気の気流を整流部材40に通過させることができる。
これにより、整流部材40は、ファン30から送られる流速を上げた矢印Lで示す空気を、均一(均質)な気流にして、矢印LLで示す均質化した空気の気流を本体部2の左右幅方向(X方向)に関して供給することができる。その後、矢印LLで示す均質化された空気の気流は、本体部2の前面部3のドラフトのエプロン部分(空気ロホイル部分)22内を通って、上側の空気の分岐部55に達する。
この空気の分岐部55は、整流部材40により整流して矢印LLで示す均質化された空気の気流(層流気流)の一部を分岐して、作業面21上に矢印LLで示す層流を形成する気流と、ドラフト庫内19の中央付近へのプッシュエアーの気流とに分岐する。なお、空気の分岐部55は、折角発生させたプッシュエアーを分岐させて、作業面21上に層流を形成する気流を減量させてしまうことになるが、分岐させてドラフト庫内19の中央付近へ斜め上方にプッシュエアーを押し込むことにより、ドラフト庫内19内の雰囲気が外部に漏れることを抑えることができる。
このように、図5において、整流部材40により整流された空気の気流(層流気流)が、矢印LLで示すように、作業面21上に層流を形成するプッシュエアーとして送ることができる。これにより、作業者が実験や作業を行うための作業空間内に、空気を低風量ドラフトで通過させて、低風量ドラフトチャンバー1内の雰囲気が外部に漏れないようにすることができる。
また、図5に示すように、本体部2の前面部3からは、矢印Mで示すように、外部の空気をドラフト庫内19内に、気流として取り込むことができる。作業面21に沿って通過した矢印LLで示す均質化された空気の気流と、ドラフト庫内19内を通過した矢印Mで示す空気の気流は、図5と図3に示すように矢印Nで示す空気の気流をプルエアーとして、空気の排気経路部44,45,46を通じて、本体部2の外部へ排気することができる。
整流部材40の好ましい構造例としては、図6に示すように、好ましくは六角形のハニカム構造を採用している。これにより、整流部材40の構造的に強度が見込め、低風量ドラフトチャンバー1に整流部材40を組立てる時に加わる外力に対する変形についても強い。しかも、ハニカム構造は製造し易く、低風量ドラフトチャンバー1に用いるプッシュエアーを作る目的に沿った空気の整流を作るために、ハニカム材の厚みを容易に決定することができる。
整流部材40のハニカム材の空気通過長さに関しては、ハニカム材を通過する風速は高くないので、ハニカム材の内部を空気が通過する距離が過剰に長いと空気の圧損が生じ易く、またハニカム材の内部を空気が通過する距離が極端に短いと空気の整流効果が薄れてしまい、層流形成に悪影響が出る。
図5に示すファン30が作る空気のプッシュエアーは、空気溜まり39で一時的に溜めた後に、整流部材40に供給することができる。低風量ドラフトチャンバー1では、作業面21に供給するプッシュエアーは風量を少なくする必要があるが、その理由は、低風量ドラフトチャンバー1の排気風量が少ないので、大きな量のプッシュエアーを供給できないためである。
そのため、ファン30により生じるプッシュエアーの風速も大きくできないことから、ファン30と整流部材40との間のつながり部分を、ノズルのような空気案内部材31の形状にして、少ない空気量であってもある程度のプッシュエアーの風速(流速)が得られるようにしている。ただし、この空気案内部材31が空気を絞り過ぎると圧損になるし、絞り足らないと必要とするプッシュエアーの風速(流速)が得られない。
図7は、整流部材の別の実施形態を示している。
図7(A)に示す整流部材40Aは、断面正方形の複数の整流穴を有し、図7(B)に示す整流部材40Bは、断面正三角形の複数の整流穴を有し、図7(C)に示す整流部材40Cは、断面形状が、いわゆる段ボール紙様の波形状の複数の整流穴を有している。あるいは、図6と図7に示す整流部材40とは異なる形状の整流部材を採用しても良い。
図8は、整流部材40の有無による整流効果を示すための実験によって得られたグラフである。整流部材40が無い場合(図中、線B)には、ファン30がある場所Fの風速が速く、ファン30間では極端に風速が落ちているが、整流部材40を設けることにより(図中、線A)ファン30の有無に関係なく、風速がほぼ一様となることがわかる。
本発明の実施形態の低風量ドラフトチャンバー1は、作業空間で作業を行うために、低風量の空気を前記作業空間に送る低風量ドラフトチャンバーであって、前記作業空間に空気を送るファンと、前記作業空間との間には、前記ファンからの空気を整流する整流手段が設けられている。これにより、作業者が実験や作業を行うための作業空間内に、空気を低風量ドラフトで通過させて、ドラフトチャンバー内の雰囲気が外部に漏れないようにすることができる。
作業空間は、作業面を有しているので、作業面における作業は、空気を低風量ドラフトで通過させた状態で行うことができる。
ファンと整流手段との間には、空気溜まりが設けられている。これにより、ファンが発生する空気の気流は、空気の空気溜まりで一度溜められた後、空気の気流の流速を上げて送ることができ、流速を上げた空気の気流を整流部材に通過させることができる。
整流手段は、ハニカム構造を有している。これにより、整流手段は、プッシュエアーを均質化するのに用いられる。整流手段の構造例として六角形のハニカム構造を採用することにより、構造的に強度が見込め、組立時に加わる外力に対す変形についても強い。
以上、実施形態を挙げて本発明を説明したが、各実施形態は一例であり、特許請求の範囲に記載される発明の範囲は、発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更できるものである。
例えば、図4と図5に示す整流部材40の配置例では、整流部材40は、ファン30に対して空気の下流側に配置され、空気案内部材31のノズルの先端である前端部33に配置されている。しかし、これに限らず、整流部材40は、図5に示すように、ドラフトのエプロン部分(空気ロホイル部分)22の途中の配置位置P1や配置位置P2に配置することも可能である。
1 低風量ドラフトチャンバー
2 本体部
3 前面部
19 ドラフト庫内
20 作業空間
21 作業面
22 ドラフトのエプロン部分(空気ロホイル部分)
30 ファン
31 空気案内部材
39 空気溜まり
40 整流部材(整流手段の例)
44,45,46 空気の排気経路部

Claims (1)

  1. 作業用の椅子に座った作業者の膝をエプロン部の下部にいれることが可能な空間部がチャンバー正面側に形成されていて、作業面上側の作業空間に前記作業者がチャンバー正面側から手指を入れて作業を行うに際し空気の通常の風量を作業空間内に送る標準ドラフトチャンバーに比べて少ない風量を作業空間内に送る低風量ドラフトチャンバーであって、
    前記作業面の下側に配置され、前記作業空間に空気を送るためのファンと、
    前記作業面の下側に配置され、チャンバー正面側へ向けて空気を案内するようにチャンバー前後方向に向けられ、前記ファンが後端部に取り付けられて前記ファンから送られた空気で空気溜まりを形成するとともに前記後端部から下流側へ流路が徐々に狭くなっている空気案内部材と、
    前記空気溜まりと前記作業空間との間に配置された整流手段と
    が設けられ
    前記整流手段は、
    前記空気案内部材の下流端を形成している前端部に配置され、空気を整流するハニカム構造を有する整流部材と、
    前記整流部材の下流側から流出した空気を、外部に漏れないようにして前記エプロン部の裏面側を経由させてチャンバー正面側からドラフト庫内へ流出するように案内する案内流路形成部と、
    前記案内流路形成部の下流側から流出する空気を、前記作業面への気流と、ドラフト庫内へのプッシュエアーの気流と、に分岐する分岐部と、
    を備えることを特徴とする低風量ドラフトチャンバー。
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