以下に添付図面を参照して、この発明にかかる電子機器の好適な実施の形態を詳細に説明する。この実施の形態においては、この発明にかかる電子機器を、プリンタによって実現する場合の一例を説明する。
(プリンタの構成)
まず、この発明にかかる実施の形態のプリンタの構成について説明する。図1、図2、図3および図4は、この発明にかかる実施の形態のプリンタの構成を示す説明図である。図1、図2、図3および図4において、この発明にかかる実施の形態の電子機器を実現するプリンタ100は、ヘッドユニット110と本体部120とを備えている。
ヘッドユニット110は、本体部120に対して回動可能に連結されている。ヘッドユニット110は、ヘッドユニット110を本体部120に対して回動させることによって、本体部120から離間する方向に変位する。図1においては、ヘッドユニット110を本体部120に対して当該本体部120から離間する方向へ回動させた状態を示している。図2においては、図1におけるA矢視図を示している。
ヘッドユニット110は、プリンタ100の通常の使用状態において、図示を省略する通常使用位置に位置付けられる。通常使用位置に位置付けられた状態におけるヘッドユニット110は、本体部120に設けられた図示を省略するロック機構により、本体部120に係止される。ロック機構は、本体部120に設けられた開閉ボタン121に連結されている。
ロック機構は、開閉ボタン121が押下された場合に、開閉ボタン121の動きに連動して、本体部120に対するヘッドユニット110の係止を解除する。ヘッドユニット110は、ロック機構によるロックが解除された場合に、図1や図2に示すように、プリンタ100の内部を開放する位置に位置付けることができる。
ヘッドユニット110が通常使用位置に位置付けられた状態においては、プリンタ100の内側に、図示を省略する記録部が構成される。記録部は、ヘッドユニット110と本体部120との対向方向に沿って対向する、プリントヘッド111とプラテン122とを備えている。記録部が記録対象とする記録媒体は、プリントヘッド111とプラテン122との間に形成される、記録媒体の搬送経路(図示を省略する)中を所定方向に搬送される。
搬送経路は、図1や図2に示したように、ヘッドユニット110を本体部120から離間させた状態において開放される。搬送経路を開放した状態においては、記録媒体の交換、本体部120およびヘッドユニット110の内部に配設された部品の点検や交換などの作業をおこなうことができる。
記録媒体は、プリンタ100の背面側(図1における紙面背面側)に設けられる、図示を省略する記録媒体保持部に保持される。記録媒体は、たとえば、長尺状をなし、長さ方向の一端側からロール状に巻回されたロール紙を用いることができる。この実施の形態のプリンタ100において、記録部の記録動作に際しての記録媒体は、図1における紙面背面側(図2における紙面右側)から図1における紙面前面側(図2における紙面左側)に搬送される。この実施の形態においては、以降、記録部の記録動作に際して記録媒体が移動する方向に平行な方向を、適宜、搬送方向として説明する。
プラテン122は、本体部120に設けられている。プラテン122は、記録動作に際して、プリントヘッド111によって表面(記録面)側から押圧力が加えられる記録媒体を裏面側から支持する。プラテン122は、本体部120の幅方向を軸心方向とする略円柱形状をなす。この実施の形態においては、「本体部120の幅方向」によって、この発明にかかる「搬送方向に交差する幅方向」を実現することができる。プラテン122は、軸心方向の両端部が、本体部120の幅方向両端に配置された一対のサイドフレーム123に支持されている。プラテン122は、軸心周りに回動可能とされている。
プラテン122の軸の一端には、図示を省略するギア列を介して、図示を省略するモータが取り付けられている。ギア列は、プラテン122の軸の一端を支持するサイドフレーム123に設けられており、モータの駆動力が伝達されることによって回転する。プラテン122は、ギア列を構成するギアの回転にともなって回転する。プラテン122は、回転することによって、搬送経路中の記録媒体を所定方向へ搬送する。
一対のサイドフレーム123の間には、ガイド板124が設けられている。ガイド板124は、搬送経路に対向配置されており、搬送経路中を搬送される記録媒体を、記録面の裏面側から支持する。ガイド板124には、第1のセンサー125が設けられている。第1のセンサー125は、たとえば、反射型光学センサーによって実現することができる。この実施の形態においては、以下、第1のセンサー125を反射型光学センサーによって実現する例について説明する。
反射型光学センサーは、発光素子と受光素子とを備えて構成される。発光素子は、搬送経路側に向けて光を出射する。受光素子は、発光素子が出射した光が搬送経路中を搬送される記録媒体によって反射された場合に、当該反射光を受光する。第1のセンサー125は、受光素子の受光量に応じた信号を、図示を省略する制御部に出力する。
制御部は、発光素子の発光中における受光素子の受光量に応じて第1のセンサー125から出力される信号に基づいて、搬送経路中を搬送される記録媒体の位置を検出することができる。第1のセンサー125を反射型光学センサーによって実現することにより、たとえば、搬送経路中を搬送される記録媒体の裏面に形成された基準位置マークなどを光学的に検出することができる。制御部は、第1のセンサー125からの出力信号に基づいて、プラテン122に連結されたモータやプリントヘッド111を駆動制御する。
ガイド板124には、第1のセンサー125を実現する反射型光学センサーが備える発光素子および受光素子を搬送経路に対向させるスリット126が設けられている。第1のセンサー125を実現する反射型光学センサーは、スリット126を介して、発光素子が発光した光を搬送経路に対して出射させるとともに、搬送経路中を搬送される記録媒体などによって反射された光を受光素子によって受光する。スリット126は、本体部120の幅方向を長手方向として設けられている。第1のセンサー125は、スリット126内を、当該スリット126の長手方向すなわち本体部120の幅方向に沿って往復動可能に設けられている。
プリントヘッド111は、ヘッドユニット110に設けられている。プリントヘッド111は、たとえば、サーマル方式の記録動作をおこなうサーマルヘッドを用いることができる。サーマル方式の記録動作をおこなうプリントヘッド111は、本体部120の幅方向に沿ってライン状に配列された複数の発熱素子を備えている。
プリンタ100は、図示を省略する制御部によりサーマルヘッドにおける各発熱素子に対して選択的に通電し、各発熱素子を選択的に発熱させることによって記録動作をおこなう。この場合、感熱発色性を備えた記録媒体を用いる。ヘッドユニット110は、サーマル方式の記録に代えて、他の記録方式によって記録をおこなうプリントヘッド111を備えていてもよい。
プリントヘッド111は、フレーム112によって支持されている。フレーム112は、たとえば、金属製の板状部材を板金加工することによって形成することができる。プリントヘッド111は、本体部120の幅方向に延出する軸の軸心周りに揺動可能に設けられている。プリントヘッド111の軸の両端は、プリンタ100の通常の使用状態において、本体部120に設けられたガイド127に支持される。これにより、プラテン122に対するプリントヘッド111の位置決めをおこなうことができる。プリントヘッド111は、プリンタ100の通常の使用状態において、図示を省略する付勢部材によりプラテン122に当接する方向に付勢されている。
ヘッドユニット110は、ペーパーガイド113を備えている。ペーパーガイド113は、プリンタ100の通常の使用状態において、プリントヘッド111と同じ側から搬送経路に対向する。ペーパーガイド113には、この発明にかかるセンサーを実現する第2のセンサー114が設けられている。第2のセンサー114は、たとえば、透過型光学センサーによって実現することができる。この実施の形態においては、以下、第2のセンサー114を透過型光学センサーによって実現する例について説明する。
第2のセンサー114を実現する透過型光学センサーは、第1のセンサー125を実現する反射型光学センサーが備える発光素子が発光した光を受光する受光素子を備えている。第2のセンサー114は、受光素子の受光量に応じた信号を、図示を省略する制御部に出力する。第2のセンサー114を透過型光学センサーによって実現することにより、たとえば、搬送経路中を搬送される記録媒体の有無を検出することができる。
また、第2のセンサー114を透過型光学センサーによって実現することにより、たとえば、反射型光学センサーでは検出できない、記録媒体の切断用の切り込みなどを検出することができる。制御部は、記録対象とする記録媒体の種類に応じて、第1のセンサー125に代えてあるいは第1のセンサー125に加えて、第2のセンサー114からの出力信号に基づいて、プラテン122に連結されたモータやプリントヘッド111を駆動制御する。
ペーパーガイド113には、第1のセンサー125を実現する反射型光学センサーが備える発光素子が発光した光を、第2のセンサー114が備える受光素子に受光させるスリット115が設けられている。スリット115は、本体部120の幅方向を長手方向として設けられている。
第2のセンサー114は、スリット115内を、当該スリット115の長手方向すなわち本体部120の幅方向に沿って往復動可能に設けられている。第2のセンサー114は、ペーパーガイド113に設けられたスリット115内を往復動する。このため、この実施の形態において、ペーパーガイド113は、第2のセンサー114が往復動する平面を実現する。
ペーパーガイド113は、フレーム112に対して、当該フレーム112から離間する方向に回動可能に設けられている。これにより、ヘッドユニット110を本体部120から離間させた状態において、ペーパーガイド113をフレーム112から離間させることができる。
ヘッドユニット110と本体部120との位置関係は、通常使用位置に位置付けられた状態において、ヘッドユニット110に設けられた位置決めボス116を、本体部120に設けられた位置決め穴128に嵌合させることによって固定される。
また、ヘッドユニット110は、本体部120に設けられたフック129が係合される係合用突起119を備えている。本体部120に設けられたフック129を、ヘッドユニット110が備える係合用突起119に係合させることにより、本体部120に対するペーパーガイド113の位置を固定し、ペーパーガイド113に設けられた第2のセンサー114による検出精度を確保することができる。
図3および図4においては、ペーパーガイド113をフレーム112から離間させた状態を示している。図4においては、ペーパーガイド113をフレーム112から離間させ、本体部120に固定した状態、図3においては、図1および図2に示した状態から図4に示した状態に移行する途中の状態を示している。
図3に示すように、ペーパーガイド113は、ヘッドユニット110のフレーム112に固定された状態で、当該フレーム112に設けられた図示を省略するフックが係合される角孔301を備えている。ペーパーガイド113が備える角孔301に、フレーム112に設けられたフックを係合させることにより、ペーパーガイド113をフレーム112と一体的に回動させることができ、搬送経路を容易に開放することができる。
図3および図4に示すように、ペーパーガイド113には、第2のセンサー114に接続されるケーブル(図6〜図8における符号600を参照)の引き回し位置をガイドするケーブルガイド機構302が設けられている。ケーブルガイド機構302は、センサーカバー303と、ガイドシート304と、を備えている。
センサーカバー303は、ペーパーガイド113における、当該ペーパーガイド113が搬送経路に対向する側とは反対側に設けられている。センサーカバー303は、この発明にかかるカバー部材を実現する。ガイドシート304は、センサーカバー303における、当該センサーカバー303がペーパーガイド113に対向する側とは反対側に設けられている。本体部120側から引き回されたケーブルは、ケーブルガイド機構302を介して、具体的には、センサーカバー303の上側であってガイドシート304の内側を経由して、第2のセンサー114に接続される。
図5は、第2のセンサー114の移動機構およびケーブルガイド機構302を示す分解斜視図である。図5において、センサーカバー303は、ペーパーガイド113に設けられたネジ孔113aに螺合されるネジ(図示を省略する)によって、ペーパーガイド113に固定される。
ペーパーガイド113には、本体部120の幅方向に沿って突出部分(山)と没入部分(谷)とが交互に出現する波形形状をなすセンサーレール501が設けられている。センサーレール501には、第2のセンサー114の基板502を保持するセンサーホルダー503が係合している。第2のセンサー114の基板502は、たとえば、ネジ止めによってセンサーホルダー503に固定することができる。
センサーホルダー503は、センサーレール501の波形形状における没入部分と略同一形状をなす、図示を省略する突起を備えており、当該突起をセンサーレール501の波形形状に嵌め込むことによってセンサーレール501に係合している。センサーホルダー503は、図示を省略する付勢部材によって、突起をセンサーレール501に押しつける方向に付勢されている。
センサーホルダー503は、本体部120の幅方向に沿って移動させる外力が加えられると、外力が加えられた方向に沿ってセンサーレール501に対する突起の係合位置を変化させながら移動する。具体的には、センサーホルダー503は、センサーホルダー503を付勢する付勢部材の付勢力に抗して突起あるいはセンサーホルダー503自体を弾性変形させながら、センサーレール501において突起が嵌まり込む没入部分を順次隣接する没入部に移動させることによって移動する。
外力から開放されると、付勢部材の付勢力によってセンサーレール501に対するセンサーホルダー503の位置が固定される。これにより、第2のセンサー114の位置を、センサーホルダー503の突起が波形形状の没入部分に嵌まり込む位置に制限することができ、本体部120の幅方向における第2のセンサー114の位置を容易かつ高精度に設定することができる。
センサーレール501を波形形状とし、当該波形形状における没入部分にセンサーホルダー503の突起を嵌め込むことによって第2のセンサー114の位置を調整する構成とすることにより、第2のセンサー114の位置調整に際しては、センサーホルダー503の突起が波形形状の没入部分を1つ乗り越えるごとに、操作者に対してクリック感を伝達することができる。このクリック感により、操作者は、波形形状のピッチ単位で第2のセンサー114を精度よく移動させ、当該第2のセンサー114を所望の位置において固定することができる。
図5における符号500は、第2のセンサー114の可動範囲を示している。第2のセンサー114は、可動範囲500の中で、ペーパーガイド113の回動中心側である一端側(図5における左側(紙面下側))と、ペーパーガイド113の自由端側である他端側(図5における右側(紙面上側))との間を往復動することができ、任意の位置で固定することができる。第2のセンサー114に接続されるケーブルは、本体部120側からセンサーカバー303におけるペーパーガイド113とは反対側(以降「上側」という)であって、センサーカバー303における一端側において、第2のセンサー114の往復動方向と平行となるように引き回される。
ケーブルガイド機構302において、センサーカバー303は、略平板形状をなし、ペーパーガイド113の上側から第2のセンサー114の往復動範囲を覆うように設けられる。センサーカバー303には、ガイド部材504が設けられている。ガイド部材504は、一端側よりも他端側の方に広い空間を形成するように傾斜する傾斜面部504aを備えている。傾斜面部504aは、一端側よりも他端側の方がペーパーガイド113の上側の面に近く、他端側から一端側へ近づくほどペーパーガイド113の上側の面から離間するように傾斜している。
ガイド部材504は、傾斜面部504aが、本体部120の幅方向における第2のセンサー114の往復動範囲の略中央に位置するように設けられている。傾斜面部504aは、センサーカバー303の上側の表面に連続するように設けられている。ガイド部材504において、傾斜面部504aの一端側の頂部は平面部504bとされている。
センサーカバー303の一端側には、センサーケーブル孔505が設けられている。センサーケーブル孔505は、センサーカバー303を、当該センサーカバー303の板厚方向(図5における紙面上下方向)に沿って貫通している。センサーケーブル孔505は、本体部120の幅方向を長手方向とするスリット形状をなす。これにより、本体部120からセンサーカバー303の上側に引き回されるケーブルを、センサーケーブル孔505を経由して第2のセンサー114と接続することができる。センサーケーブル孔505を、本体部120の幅方向を長手方向とするスリット形状とすることにより、第2のセンサー114の位置にかかわらず、第2のセンサー114とケーブルとの良好な接続を確保することができる。
センサーカバー303には、センサーカバー303の一端側において、本体部120から引き回されるケーブルの位置を規制する第1のケーブル規制部材506が設けられている。第1のケーブル規制部材506は、リング形状をなしている。本体部120から引き回されるケーブルは、第1のケーブル規制部材506を経由して、センサーカバー303の一端側からセンサーカバー303の上側に引き回される。
センサーカバー303の一端側からセンサーカバー303の上側に引き回されたケーブルは、ガイド部材504の近傍を通って、センサーカバー303の他端側へ引き回される。具体的には、センサーカバー303の一端側からセンサーカバー303の上側に引き回されたケーブルは、搬送方向におけるガイド部材504の一方側(たとえば、図5における紙面手前側)に引き回され、傾斜面部504aよりも他端側に引き回されて、搬送方向におけるガイド部材504の他方側(たとえば、図5における紙面奥側)において第2のセンサー114に接続される。
ガイド部材504の傾斜面部504aの近傍には、ケーブルの一部をセンサーカバー303に固定する第2のケーブル規制部材507が設けられている。第2のケーブル規制部材507は、搬送方向においてケーブルと第2のセンサー114との接続位置とは反対側に設けられている。これにより、ケーブルの一部は、第2のセンサー114との接続位置とは反対側であって当該傾斜面部504aの近傍に位置付けられるように規制される。この実施の形態においては、第2のケーブル規制部材507によって、この発明にかかる規制部材を実現することができる。ケーブルにおいて、第2のセンサー114とケーブルとの接続位置から、第2のケーブル規制部材507によって規制される位置までの部分は、第2のセンサー114の往復動にともなって変形する。
ガイドシート304は、断面略コの字形状をなし、断面略コの字形状をなす3つの平面304a、304b、304cのうち、中央に位置する面304bの内側を、ガイド部材504の平面部504bに当接させた状態で、センサーカバー303に取り付けられる。ガイドシート304は、断面略コの字形状をなす3つの平面304a、304b、304cのうち、両端の平面304a、304cの外側にそれぞれ設けられた縁部304dをセンサーカバー303に当接させた状態で取り付けられる。縁部304dは、たとえば、接着剤や両面テープなどを用いてセンサーカバー303に固定することができる。
ガイドシート304において、断面略コの字形状をなす3つの平面304a、304b、304cのうち、両端の平面304a、304cは、傾斜面部504aの側方に設けられており、傾斜面部504aの幅方向に沿って当該傾斜面部504aに側方から対向している。「傾斜面部504aの幅方向」は、上記の「本体部120の幅方向」とは異なる方向であって、この実施の形態においては、搬送方向に平行な方向によって実現される。「傾斜面部504aの側方」は、記録媒体の搬送方向に平行な傾斜面部504aの幅方向において、傾斜面部504aを備えるガイド部材504より上流側および下流側の位置である。
平面304aは、傾斜面部504aの幅方向に沿って、ガイド部材504より下流側から、傾斜面部504aの側方に設けられた側面504cに対向する。平面304cは、傾斜面部504aの幅方向に沿って、ガイド部材504より上流側から、傾斜面部504aの側方に設けられた側面504cに対向する。
両端の平面304a、304cを、傾斜面部504aの幅方向に沿って当該傾斜面部504aに側方から対向するように設けることにより、傾斜面部504aの側面504cと平面304aとの対向方向、および、傾斜面部504aの側面504cと平面304cとの対向方向は、傾斜面部504aの幅方向に平行な方向となる。平面304a、304cは、本体部120の幅方向に平行な平面部分が、傾斜面部504aの幅方向に沿って傾斜面部504aの側面504に正対するように設けられている。この実施の形態においては、ガイドシート304における断面略コの字形状をなす3つの平面304a、304b、304cのうちの両端の平面304a、304cによって、この発明にかかる側方ガイド部材を実現することができる。
側方ガイド部材は、搬送方向に沿って傾斜面部504a(ガイド部材)の両側に設けられているものに限らない。側方ガイド部材は、少なくとも、搬送方向におけるガイド部材504の一方側(図5における紙面奥側)に設けられていることが好ましい。本体部120から引き出されたケーブルは、ガイドシート304における断面略コの字形状をなす3つの平面304a、304b、304cのうちの両端の平面304a、304cと、ガイド部材504の側面504cとの間を通るように引き回される。
ガイドシート304において、断面略コの字形状をなす3つの平面304a、304b、304cのうち、中央の平面304bは、傾斜面部504aに対向している。これにより、ガイドシート304における中央の平面304bと傾斜面部504aとの間には、一端側よりも他端側の方が拡開され、当該他端側および側方が開放されたガイド空間が形成される。ケーブルは、中央の平面304bと傾斜面部504aとの間、すなわちガイド空間を経由するように引き回される。この実施の形態においては、ガイドシート304における断面略コの字形状をなす3つの平面304a、304b、304cのうちの中央の平面304bによって、この発明にかかる対向ガイド部材を実現することができる。
(第2のセンサー114の位置に応じたケーブルの状態)
つぎに、第2のセンサー114の位置に応じたケーブルの状態について説明する。図6、図7および図8は、第2のセンサー114の位置に応じたケーブルの状態を示す説明図である。図6、図7および図8において、それぞれ、(a)は上から見た透視図面を示し、(b)は側面(正面)から見た透視図面を示している。
図6においては、第2のセンサー114が、もっとも他端側に位置する場合の、第2のセンサー114の位置に応じたケーブルの状態を示している。図6に示すように、第2のセンサー114がもっとも他端側に位置する場合、ケーブル600は、当該ケーブル600が傾斜面部504aよりも他端側に位置付けられる位置からセンサーとの接続位置までの間において略一直線状態となるように引き回される。第2のセンサー114がもっとも他端側に位置する場合、ケーブル600は、傾斜面部504aよりも他端側に引き回され、ガイド空間内を経由して第2のセンサー114との接続位置まで引き回される。
第2のセンサー114がもっとも他端側に位置する場合、ケーブル600と第2のセンサー114との接続位置が、第1のケーブル規制部材506の位置からもっとも離れる。この状態におけるケーブル600は、ガイド部材504と干渉する位置においてガイド部材504を迂回した状態で、第2のセンサー114との接続位置と、第1のケーブル規制部材506の位置と、の間に張り渡されるように引き回される。
図7においては、第2のセンサー114が、第2のセンサー114の往復動範囲における略中央すなわちガイド部材504の近傍に位置する場合の、第2のセンサー114の位置に応じたケーブル600の状態を示している。図7に示すように、第2のセンサー114がガイド部材504の近傍に位置する場合、ケーブル600と第2のセンサー114との接続位置もガイド部材504の近傍に位置する。このため、第2のセンサー114がガイド部材504の近傍に位置する場合、第2のセンサー114がもっとも他端側に位置する場合と比較して、ケーブル600と第2のセンサー114との接続位置と、第2のケーブル規制部材507の位置との距離が短くなる。
ケーブル600と第2のセンサー114との接続位置と、第2のケーブル規制部材507の位置との距離が短くなった分、ケーブル600には弛みが生じる。このケーブル600の弛みは、ガイド空間内において、ガイド部材504を巻き込むように屈曲し、他端側に突出した略J字形状をなす。ガイド空間は、上下方向(図7の下側の図における、紙面上下方向)に広がっているため、センサーカバー303の上面に平行な平面内のみならず、上下方向に広がる立体的な空間内においてケーブル600を屈曲させ、当該ケーブル600の弛み部分をガイド空間内に収めることができる。
ガイド部材504は、往復動範囲の一端側よりも他端側の方が拡開するように傾斜する傾斜面部504aを備えているため、他端側から一端側への第2のセンサー114の移動に追随して、ケーブル600は、傾斜面部504aがなす坂を上るように持ち上げられながらガイド空間内に誘導され、ガイド部材504を巻き込むように屈曲する。傾斜面部504aは、センサーカバー303の上側の面に連続するように設けられているため、ケーブル600をスムーズかつ確実にガイド空間内に誘導することができる。
つまり、傾斜面部504aがなす坂は、第2のセンサー114の移動によってできるケーブル600の弛んだ分を坂の上方向に逃がしつつ、ガイド部材504に巻き込ませる機能を持つ。これにより、弛んだケーブル600がセンサーケーブル孔505に入り込み、第2のセンサー114の移動を妨げたり、ケーブル600自体が傷ついたりする問題を防ぐ事ができる。また本構造によりケーブル600の弛み方が規則的になり、ケーブル600が予期せぬ角度に屈曲して断線することを防ぐこともできる。
また、ガイド部材504によってケーブル600の引き回される位置を規制しながら、傾斜面部504aによってケーブル600をガイド空間内に誘導することにより、ケーブル600の弛み部分が意図しない状態になることを防止することができる。仮に、ケーブルガイド機構302がない場合、ケーブル600は、第1のケーブル規制部材506により規制される位置から、第2のセンサー114との接続位置までの間の部分が、様々な形状に変形してしまう。この場合、変形した形状によってはケーブル600が引っ掛かったり、周囲の部材の間に巻き込まれたり、周囲の部材との間で擦れたりして、ケーブル600や周囲の部材を損傷してしまう。
この自由に変形することが可能な部分は、第2のセンサー114の位置にかかわらずケーブル600を第2のセンサー114に接続するために十分な長さが必要になる。このため、もっとも他端側に位置する第2のセンサー114との接続に要する長さのケーブル600を確保すると、弛み部分の長さは、第2のセンサー114が一端側に位置するほど長くなり、周囲の部材に干渉しやすくなり、ケーブル600の損傷も発生しやすくなる。
これに対し、この実施の形態のプリンタ100においては、上記のように、傾斜面部504aによってケーブル600を誘導することによりケーブル600の弛み部分の形状を一定にすることができ、かつ、ケーブル600の弛み部分をガイド空間内に収めることにより、ケーブル600が第2のセンサー114の移動にともなって周囲に拡がってしまうことを防止できる。そして、ケーブル600が第2のセンサー114の移動にともなって周囲に拡がってしまうことを防止することにより、当該ケーブル600が周囲の部材に干渉することによるケーブル600の損傷を抑制することができる。
図8においては、第2のセンサー114が、もっとも一端側に位置する場合の、第2のセンサー114の位置に応じたケーブル600の状態を示している。図8に示すように、第2のセンサー114がもっとも一端側に位置する場合、ケーブル600は、傾斜面部504aを巻き込むようにして屈曲し、他端側に突出した略U字形状をなす。
上記のように、ガイド部材504は、傾斜面部504aが第2のセンサー114の往復動範囲の略中央に位置するように設けられている。このため、第2のケーブル規制部材507の位置から、第2のセンサー114に対するケーブル600の接続位置までの距離は、第2のセンサー114がもっとも一端側に位置する場合ともっとも他端側に位置する場合とでほぼ等しい。
これにより、第2のセンサー114がもっとも一端側に位置する場合、ケーブル600は、第2のセンサー114がもっとも他端側に位置する場合と同程度に引っ張られた状態になる。そして、ガイド空間におけるケーブル600の姿勢を安定させ、ケーブル600が第2のセンサー114の移動にともなって周囲に拡がってしまうことを防止し、ケーブル600が周囲の部材に干渉することを防止できる。
また、ケーブルガイド機構302は、ガイド部材504の上側および側方を覆うガイドシート304を備えているため、当該ガイドシート304によってケーブル600をガイド部材504の周囲に確実に位置付け、ケーブル600の弛み部分をガイドシート304の内側に確実に収めることができる。これによって、ケーブル600が第2のセンサー114の移動にともなって周囲に拡がってしまうことを防止し、ケーブル600が周囲の部材に干渉することを防止できる。
(変形例)
図9および図10は、この発明にかかる実施の形態の電子機器としてのプリンタの変形例を示す説明図である。上述した実施の形態のプリンタ100が備えるガイドシート304およびガイド部材504に代えて、ガイドシート900を備えたケーブルガイド機構302を構成してもよい。
図9に示すように、ガイドシート900は、この発明にかかる傾斜面部の機能を実現する傾斜面部901と、この発明にかかる側方ガイド部材の機能を実現する側壁902、903と、を一体に備えている。ガイドシート900は、たとえば、プラスチックなどと称される高分子材料を用いた成型加工や、金属製の板状部材を板金加工することによって形成することができる。
図10に示すように、センサーカバー303の一端側からセンサーカバー303の上側に引き回されたケーブル600は、ガイドシート900を備えたケーブルガイド機構302において、傾斜面部901と側壁902との間を経由して、第2のセンサー114に接続されるように引き回される。
ケーブル600は、第2のセンサー114がもっとも他端側の位置にある場合は、図10における符号600Aで示すように引き回される。また、ケーブル600は、第2のセンサー114がもっとも一端側の位置にある場合は、図10における符号600Bで示すように引き回される。
このように、変形例のガイドシート900を設けることにより、一部材によって傾斜面部の機能および側方ガイド部材の機能を実現することができる。これによって、変形例のプリンタを構成する部品点数を抑え、かつ、組み立て工数の増加を抑えることができる。これにより、部品の管理にかかるコストや製造にかかるコストの低減を図ることができる。
上述した実施の形態においては、第1のセンサー125を反射型光学センサーによって実現し、第2のセンサー114を透過型光学センサーによって実現する例について説明したが、第1のセンサー125は反射型光学センサーによって実現するものに限らず、第2のセンサー114は透過型光学センサーによって実現するものに限らない。たとえば、第1のセンサー125を透過型光学センサーによって実現し、第2のセンサー114を反射型光学センサーによって実現してもよい。
以上説明したように、この発明にかかる実施の形態の電子機器を実現するプリンタ100は、検出対象物の搬送経路に対向し、搬送方向に交差する本体部120の幅方向に沿って往復動可能に設けられた第2のセンサー114と、ペーパーガイド113の上側に設けられて第2のセンサー114の往復動範囲を覆うセンサーカバー303を備えている。
また、プリンタ100は、センサーカバー303の上側に設けられて、第2のセンサー114の往復動範囲の一端側よりも他端側の方が拡開するように、第2のセンサー114と搬送経路との対向方向および本体部120の幅方向に対して傾斜する傾斜面部504aと、を備えている。
さらに、プリンタ100は、センサーカバー303の上側において、一端側から傾斜面部504aよりも他端側に引き回されて、先端が第2のセンサー114に接続されたケーブル600と、搬送方向において、ケーブル600の一部が傾斜面部504aを間にしてケーブル600と第2のセンサー114との接続位置とは反対側であって当該傾斜面部504aの近傍に位置付けられるように当該ケーブル600の位置を規制する第2のケーブル規制部材507と、を備えたことを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の電子機器を実現するプリンタ100によれば、ケーブル600が、傾斜面部504aよりも他端側に引き回されており、かつ、搬送方向において第2のケーブル規制部材507とは反対側で第2のセンサー114と接続されているため、第2のセンサー114が他端側から一端側に移動すると、ケーブル600が傾斜面部504aを巻き込むようにして屈曲する。
ケーブル600の一部は、第2のケーブル規制部材507によって、搬送方向において傾斜面部504aを間にしてケーブル600と第2のセンサー114との接続位置とは反対側であって当該傾斜面部504aの近傍に位置付けられるように規制されているため、第2のセンサー114が本体部120の幅方向における他端側から一端側に移動する際に屈曲するケーブル600が傾斜面部504aから離間するように変形する、すなわち、ケーブル600が外側に膨らんでしまうことを防止できる。これにより、ケーブル600の引き回しのために占有する空間を小さくすることができる。
すなわち、上記のように、第2のケーブル規制部材507によってケーブル600の一部を規制することにより、ケーブル600の一部は、常に、傾斜面部504aの近傍に位置付けられる。このため、ケーブル600において、第2のセンサー114が本体部120の幅方向における他端側から一端側に移動することにともなって変形することができる部分は、第2のケーブル規制部材507によって位置が規制されている部分から、第2のセンサー114との接続位置までの間とされる。
上記のように、ケーブル600は、第2のケーブル規制部材507によって位置が規制されている部分から、傾斜面部504aよりも他端側に引き回されて第2のセンサー114と接続されているため、第2のセンサー114との接続位置は、第2のケーブル規制部材507によって規制されている位置よりも、搬送方向における下流側に位置している。これにより、ケーブル600に対しては、常に、第2のケーブル規制部材507によって規制されている位置において下流側から上流側に向かって屈曲する力が作用している。
このような状態においては、第2のセンサー114が往復動することによって、ケーブル600に弛みが生じた場合、ケーブル600は、第2のケーブル規制部材507によって規制されている位置において、下流側から上流側に向かって屈曲する。ケーブル600に対しては、屈曲することによって傾斜面部504aから離間するように変形する力が作用するが、この力によって変形するのは、上記のように、第2のケーブル規制部材507によって位置が規制されている部分から、第2のセンサー114との接続位置までの間とされている。これによって、ケーブル600が傾斜面部504aから大きく離間するような変形を抑制し、ケーブル600が外側に膨らんでしまうことを防止できる。
また、第2のケーブル規制部材507によって、傾斜面部504aの近傍に位置付けられるようにケーブル600の位置を規制することにより、ケーブル600が傾斜面部504aを確実に巻き込むようにして当該ケーブル600を屈曲させることができる。これにより、第2のセンサー114の移動に起因してケーブル600が不用意な形状に変形することを防止することができ、ケーブル600の引き回しのために占有する空間を小さくすることができる。
また、ケーブル600は、第2のケーブル規制部材507によって規制されている位置から、傾斜面部504aよりも他端側において、搬送方向において第2のケーブル規制部材507とは反対側に引き回されているため、常に、傾斜面部504aよりも他端側において傾斜面部504aを巻き込むようにして屈曲するように付勢された状態となる。これにより、第2のセンサー114の移動に起因してケーブル600が不用意な形状に変形することを防止することができ、第2のセンサー114の往復動に起因してケーブル600が周囲の部材の間に巻き込まれたり周囲の部材との間で擦れたりすることによるケーブル600の損傷を防止することができる。
さらに、傾斜面部504aは、一端側よりも他端側の方が拡開するように、第2のセンサー114と搬送経路との対向方向および本体部120の幅方向に対して傾斜しているため、ケーブル600は、傾斜面部504aを巻き込むようにして屈曲する際に、当該傾斜面部504aに接している部分が、当該傾斜面部504aによって他端側から一端側に斜面に沿って誘導される。これにより、ケーブル600の位置を確実に制限し、傾斜面部504aを巻き込むようにして略U字型にスムーズかつ確実にケーブル600を屈曲させることができる。
このように、この発明にかかる実施の形態の電子機器を実現するプリンタ100によれば、第2のセンサー114が往復動することによる当該第2のセンサー114の位置にかかわらず、当該第2のセンサー114に接続されたケーブル600を損傷することなく所定の空間内に収めることができる。これによって、可動式の第2のセンサー114を備える電子機器であるプリンタ100の小型化を図ることができる。
この発明にかかる実施の形態の電子機器を実現するプリンタ100は、傾斜面部504aが、本体部120の幅方向において、第2のセンサー114の往復動範囲の略中央に設けられていることを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の電子機器を実現するプリンタ100によれば、第2のケーブル規制部材507によって、傾斜面部504aの近傍に位置付けられるようにケーブル600の位置が規制されているため、ケーブル600において、第2のセンサー114の往復動にともなって変形する部分を、第2のセンサー114とケーブル600との接続位置から、第2のケーブル規制部材507によって規制される位置までの部分に制限することができる。
そして、本体部120の幅方向における往復動範囲の略中央に傾斜面部504aが設けられているため、第2のセンサー114がもっとも他端側に位置する場合と第2のセンサー114がもっとも一端側に位置する場合とにおいて、第2のセンサー114とケーブル600との接続位置から、規制部材によって規制される位置までの距離を略同一にすることができる。すなわち、本体部120の幅方向における往復動範囲の略中央に傾斜面部504aを設けることにより、第2のセンサー114の往復動にともなって変形するケーブル600の長さを、第2のセンサー114が往動または復動する距離の略半分にすることができる。
これにより、ケーブル600において、本体部120の幅方向における第2のセンサー114の位置によっては余剰となる部分をもっとも短くすることができ、ケーブル600の引き回しのために占有する空間を小さくすることができる。そして、これによって、可動式の第2のセンサー114を備える電子機器の小型化を図ることができる。
また、この発明にかかる実施の形態の電子機器を実現するプリンタ100は、傾斜面部504aが、センサーカバー303の外表面に連続していることを特徴としている。この発明にかかる実施の形態のプリンタ100によれば、傾斜面部504aがセンサーカバー303の外表面に連続しているため、他端側から一端側に傾斜面部504aに沿ってケーブル600をスムーズかつ確実に誘導することができる。
これにより、第2のセンサー114の移動に起因してケーブル600が不用意な形状に変形することを防止して当該ケーブル600の損傷を防止するとともに、第2のセンサー114と搬送経路との対向方向においてケーブル600が外側に膨らんでしまうことを防止でき、ケーブル600の引き回しのために占有する空間を小さくすることができる。そして、これによって、可動式の第2のセンサー114を備えるプリンタ100の小型化を図ることができる。
また、この発明にかかる実施の形態のプリンタ100は、傾斜面部504aの側方に設けられ、搬送方向に沿って当該傾斜面部504aに対向する、ガイドシート304がなす側方ガイド部材を備え、傾斜面部504aの側方において当該傾斜面部504aの側面504cとガイドシート304との間にケーブル600が位置付けられることを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態のプリンタ100によれば、ケーブル600を傾斜面部504aの近傍に確実に引き回すとともに、第2のセンサー114が本体部120の幅方向における他端側から一端側に移動する際に屈曲するケーブル600が外側に膨らんでしまうことを防止できる。これにより、ケーブル600の引き回しのために占有する空間を小さくすることができる。そして、これによって、可動式の第2のセンサー114を備えるプリンタ100の小型化を図ることができる。
図9および図10に示した変形例のように、側面504cのように実体のある部材を有していない(傾斜面部901の両側方が空いている)場合も、ガイドシート304における両端の平面304a、304cと同様に、側壁902、903が、搬送方向における上流側および下流側から、傾斜面部901の両側方(傾斜面部901の両側方において空いている空間)に対向する側方ガイド部材を実現する。側方ガイド部材は、ガイドシート304における両端の平面304a、304cや側壁902、903のように、ケーブル600が、傾斜面部504aや傾斜面部901から離れて、外側に膨らんでしまうことを防止するものであればよい。
また、この発明にかかる実施の形態のプリンタ100は、第2のセンサー114と搬送経路との対向方向に沿って傾斜面部504aに対向し、傾斜面部504aとの間に、一端側よりも他端側の方が拡開され、当該他端側および側方が開放されたガイド空間を形成する対向ガイド部材を、ガイドシート304によって実現するようにしたことを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態のプリンタ100によれば、ケーブル600をガイド空間内に収め、当該ケーブル600を他端側から一端側に斜面に沿って確実に誘導することができる。これにより、第2のセンサー114と搬送経路との対向方向においてケーブル600が外側に膨らんでしまうことを防止でき、ケーブル600の引き回しのために占有する空間を小さくすることができる。そして、これによって、可動式の第2のセンサー114を備えるプリンタ100の小型化を図ることができる。