JP4632896B2 - プリンタおよびセンサユニット - Google Patents

Description

本発明は、帯状台紙にラベルが仮着されているラベル連続体に印字を行うプリンタおよびセンサユニットに関し、特に帯状台紙の裏面側に印刷されたピッチマークやラベル間のギャップ位置を検出するセンサを有するプリンタおよびセンサユニットに関する。

帯状台紙にラベルが仮着されているラベル連続体に印字を行う従来のプリンタでは、用いるラベル連続体において、帯状台紙の裏面側にピッチマークが印刷されていない場合には、ラベル間のギャップ位置を透過型センサによって、また、帯状台紙の裏面側にピッチマークが印刷されている場合には、ピッチマークを反射型センサもしくはラベル間のギャップ位置を透過型センサによって検出することで、それぞれラベル先端を認識して印字タイミングの制御を行っている。

反射型センサおよび透過型センサは、使用するラベル連続体によってラベル幅やラベル形状が異なるため、ラベル連続体の幅方向に移動できるように構成されており、反射型センサおよび透過型センサをピッチマーク位置、ギャップの適正位置に合わせている。反射型センサおよび透過型センサをラベル連続体の幅方向に移動させる移動機構としては、透過型センサの発光素子と受光素子とをラベル連続体の移送路の上下にそれぞれ配置させる必要があるため、間にラベル連続体の移送路が形成されたコの字状のユニットに反射型センサおよび透過型センサを取り付け、ユニット自体がラベル連続体の幅方向に移動できるように構成されている（例えば、特許文献１参照）。

しかしながら、従来技術では、反射型センサおよび透過型センサが取り付けられたユニット自体がラベル連続体の幅方向に移動できるように構成されているため、ユニットの移動スペースを確保する必要があり、プリンタの幅が必要以上に広くなってしまったり、駆動機構、制御基板等を格納するスペースに制約が生じてしまったりしてしまうという問題点があった。
特開平１１−１９９０９７号公報

本発明は斯かる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、反射型
センサおよび透過型センサをラベル連続体の幅方向に移動させるセンサユニット自体を移
動させることなく、反射型センサおよび透過型センサをラベル連続体の幅方向に移動させ
ることができ、センサユニット自体の移動スペースを確保する必要がないプリンタおよびセンサユニットを提供する点にある。

本発明は上記課題を解決すべく、以下に掲げる構成とした。
請求項１ 記載の発明の要旨は、帯状台紙にラベルが仮着されているラベル連続体に印字を行うプリンタであって、前記ラベル間のギャップ位置を検出する発光素子および受光素子からなる透過型センサと、前記ラベル連続体の移送路に直交して上下にそれぞれ配置され、同一方向且つ同一ピッチの螺旋溝がそれぞれ形成されている上部シャフトおよび下部シャフトと、前記上部シャフトの回転と前記下部シャフトの回転とを連動させる回転連動手段と、前記上部シャフトの回転に伴って前記ラベル連続体の幅方向にスライドする、前記透過型センサの前記受光素子もしくは前記発光素子のいずれかが格納された上部センサキャリッジと、前記下部シャフトの回転に伴って前記ラベル連続体の幅方向にスライドする、前記透過型センサの前記発光素子もしくは前記受光素子のいずれかが格納された下部センサキャリッジと、前記上部シャフト、前記下部シャフト、前記上部センサキャリッジおよび前記下部センサキャリッジを収納するセンサユニットとを具備し、前記センサユニットには前記上部センサキャリッジおよび前記下部センサキャリッジのスライドをガイドするガイド穴を少なくとも一方に有し、前記上部シャフトもしくは前記下部シャフトを回転させることにより、前記上部センサキャリッジと前記下部センサキャリッジとが対向した状態で前記ラベル連続体の幅方向にスライドされることを特徴とするプリンタに存する。
また請求項２ 記載の発明の要旨は、前記帯状台紙の裏面側に印刷されたピッチマークを検出する反射型センサを具備し、前記反射型センサは、前記下部センサキャリッジに格納されていることを特徴とする請求項１記載のプリンタに存する。
また請求項３ 記載の発明の要旨は、帯状台紙にラベルが仮着されているラベル連続体に印字を行うプリンタに用いられ、前記ラベル間のギャップ位置を検出する発光素子および受光素子からなる透過型センサとを収納するセンサユニットであって、前記ラベル連続体の移送路に直交して上下にそれぞれ配置され、同一方向且つ同一ピッチの螺旋溝がそれぞれ形成されている上部シャフトおよび下部シャフトと、前記上部シャフトの回転と前記下部シャフトの回転とを連動させる回転連動手段と、前記上部シャフトの回転に伴って前記ラベル連続体の幅方向にスライドする、前記透過型センサの前記受光素子が格納された上部センサキャリッジと、前記下部シャフトの回転に伴って前記ラベル連続体の幅方向にスライドする、前記透過型センサの前記発光素子が格納された下部センサキャリッジと、前記上部シャフトおよび前記上部センサキャリッジを収納する上部ケースと、前記下部シャフトおよび前記下部センサキャリッジを収納する下部ケースと、前記回転連動手段を収納する連結ケースを具備し、前記上部ケースおよび前記下部ケースの少なくとも一方には前記センサキャリッジをガイドするガイド穴を有することを特徴とするセンサユニットに存する。

本発明のプリンタおよびセンサユニットは、ラベル連続体の移送路に直交して上下にそれぞれ配置され、同一方向且つ同一ピッチの螺旋溝がそれぞれ形成されている上部シャフトおよび下部シャフトと、上部シャフトの回転と下部シャフトの回転とを連動させる回転連動手段と、上部シャフトの回転に伴ってラベル連続体の幅方向にスライドする、透過型センサの受光素子もしくは発光素子のいずれかが格納された上部センサキャリッジと、下部シャフトの回転に伴ってラベル連続体の幅方向にスライドする、透過型センサの発光素子もしくは受光素子のいずれかが格納された下部センサキャリッジとをセンサユニットに収納し、上部シャフトもしくは下部シャフトを回転させることにより、上部センサキャリッジと下部センサキャリッジとが対向した状態でラベル連続体の幅方向にスライドするように構成することにより、センサユニット自体をラベル連続体の幅方向に移動させることなく、透過型センサをラベル連続体の幅方向にそれぞれスライドさせることができるため、センサユニット自体の移動スペースを確保する必要がないという効果を奏する。

以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。

図１は、本発明にかかるプリンタの実施の形態の構成を示す概略側面図であり、図２は、図１に示すラベル連続体の構成を示す図であり、図３は、図１に示す反射型センサおよび透過型センサが格納されたセンサユニットの配置を示す概略斜視図であり、図４は、図３に示すセンサユニットの構成を示す概略斜視図であり、図５は、図３に示すセンサユニットの内部構成を示す概略斜視図であり、図６は、図５に示すセンサキャリッジの構成を示す断面図である。

本実施の形態のプリンタ１は、図１を参照すると、プラテンローラ２と、発熱体がプラテンローラ２に対向する面に形成されているサーマルヘッド３とを有し、複数枚のラベルが帯状台紙に仮着されているラベル連続体４とインクリボン５とを重ねてプラテンローラ２とサーマルヘッド３との間に挟持し、サーマルヘッド３の発熱体を選択的に発熱させることにより、ラベルの印字面にインクリボン５からインクを転写させて所望の文字、バーコード等の印字を施すように構成されている。

ラベル連続体４は、ロール状に巻き回された状態で用紙供給部６に回転自在に支持され、用紙供給部６からプラテンローラ２とサーマルヘッド３との間に供給される。また、インクリボン５は、リボン供給部７とリボン巻き取り部８との間に架け渡され、リボン供給部７にロール状に巻き回された状態で支持されたインクリボン５は、プラテンローラ２とサーマルヘッド３との間に供給され、転写後のインクリボン５は、リボン巻き取り部８によって巻き取られる。

本実施の形態のプリンタ１に用いられるラベル連続体４は、帯状台紙４１に仮着されたラベル４２からなり、帯状台紙４１の表面側には、図２（ａ）に示すように、ラベル４２が所定の間隔で仮着されている。また、ラベル連続体４としては、帯状台紙４１の裏面側に、図２（ｂ）に示すように、ラベル４２の先端位置Ａを示すピッチマーク４３（黒の矩形のマーク）が印刷等によって形成されているものと、ピッチマーク４３が形成されていないものとが用いられる。

用紙供給部６から印字位置までのラベル連続体４の移送路には、被印字媒体３の裏面側に形成されたピッチマーク４３を検出し、ピッチマーク検出信号を出力する反射型センサ９と、ラベル４２間のギャップ位置を検出し、ギャップ信号を出力する透過型センサ１０とが設けられている。ピッチマーク検出信号もしくはギャップ信号は、図示しない制御部に入力され、制御部は、ピッチマーク検出信号もしくはギャップ信号によってラベル４２の先端位置Ａを認識することで、サーマルヘッド３と、プラテンローラ２を回転駆動する図示しない駆動モータとを制御して印字を行う。

反射型センサ９および透過型センサ１０は、図３を参照すると、上述の制御部および駆動モータ等が収納されている本体ケース１１と、ラベル連続体４の移送路を左右に挟んで本体ケース１１の側板と対向するシャーシ１２との間に架け渡されたセンサユニット２０内に格納されている。

センサユニット２０は、図４および図５を参照すると、ラベル連続体４の移送路を上下に挟んで対向する上部ケース２１および下部ケース２２と、上部ケース２１と下部ケース２２とを連結する連結ケース２３とからなり、連結ケース２３が本体ケース１１の側板側になるように配置されている。

上部ケース２１および下部ケース２２には、同一方向且つ同一ピッチの螺旋溝がそれぞれ形成されている上部シャフト２４および下部シャフト２５がラベル連続体４の移送方向と直交する向きにそれぞれ回転可能に収納されており、下部シャフト２５の一端部は、下部ケース２２から突出し、下部シャフト２５を回転操作するための操作部２６が取り付けられており、他端部は、連結ケース２３まで延出し、連結ケース２３に設けられた伝達ギア２７と噛合する下部ギア２８が取り付けられている。また、上部シャフト２４の一端部も連結ケース２３まで延出し、連結ケース２３に設けられた伝達ギア２７と噛合する上部ギア２９が取り付けられており、操作部２６を回転操作して下部シャフト２５を回転させると、伝達ギア２７によって下部シャフト２５の回転が上部シャフト２４に伝達され、上部シャフト２４が下部シャフト２５の回転に連動して同一方向に同一の回転速度で回転される。

本体ケース１１の側板側に配置され連結ケース２３には、本体ケース１１の側板にネジ等で位置決め固定される固定部３０が形成されており、センサユニット２０のプリンタ１への取り付けは、下部ケース２２から突出した下部シャフト２５の一端部をシャーシ１２に形成された凹部に軸支させると共に、固定部３０を本体ケース１１の側板に位置決め固定させることによって行われる。

また、図５および図６を参照すると、上部ケース２１には、透過型センサ１０の受光素子１０ａが格納される上部センサキャリッジ３１が収納されていると共に、下部ケース２２には、反射型センサ９および透過型センサ１０の発光素子１０ｂが格納される下部センサキャリッジ３２が収納されている。

上部センサキャリッジ３１は、上部シャフト２４に形成された螺旋溝に緩嵌される上部突起３３と、上部ケース２１の両サイドに上部シャフト２４と平行にそれぞれ形成された上部ガイド穴３４（図３および図４参照）に緩嵌される上部ガイド板３５とが設けられており、上部シャフト２４の回転に伴って、ラベル連続体４の移送路の幅方向にスライドするように構成されている。

また、下部センサキャリッジ３２は、下部シャフト２５に形成された螺旋溝に緩嵌される下部突起３６と、下部ケース２２の両サイドに下部シャフト２５と平行にそれぞれ形成された下部ガイド穴３７（図３および図４参照）に緩嵌される下部ガイド板３８とが設けられており、下部シャフト２５の回転に伴って、ラベル連続体４の移送路の幅方向にスライドするように構成されている。

上部センサキャリッジ３１と下部センサキャリッジ３２とは、少なくとも透過型センサ１０の受光素子１０ａと発光素子１０ｂとがラベル連続体４の移送路を上下に挟んで対向するように配置され、操作部２６を回転操作して下部シャフト２５を回転させると、上部センサキャリッジ３１と下部センサキャリッジ３２とが対向した状態でラベル連続体４の移送路の幅方向にスライドされる。上部センサキャリッジ３１および下部センサキャリッジ３２の位置は、上部ガイド穴３４に緩嵌された上部ガイド板３５および下部ガイド穴３７に緩嵌された下部ガイド板３８によって目視することができ、ユーザは、操作部２６を回転操作することにより反射型センサ９および透過型センサ１０を装着したラベル連続体４に応じた適切な位置に移動させることができる。

以上説明したように、本実施の形態によれば、ラベル連続体４の移送路に直交して上下にそれぞれ配置され、同一方向且つ同一ピッチの螺旋溝がそれぞれ形成されている上部シャフト２４および下部シャフト２５と、上部シャフト２４の回転と下部シャフト２５の回転とを連動させる回転連動手段（伝達ギア２７、下部ギア２８、上部ギア２９）と、上部シャフト２４の回転に伴ってラベル連続体４の幅方向にスライドする、透過型センサ１０の受光素子１０ａもしくは発光素子１０ｂのいずれかが格納された上部センサキャリッジ３１と、下部シャフト２５の回転に伴ってラベル連続体４の幅方向にスライドする、透過型センサ１０の発光素子１０ｂもしくは受光素子１０ａのいずれかが格納された下部センサキャリッジ３２とをセンサユニット２０に収納し、上部シャフト２４もしくは下部シャフト２５を回転させることにより、上部センサキャリッジ３１と下部センサキャリッジ３２とが対向した状態でラベル連続体４の幅方向にスライドするように構成することにより、センサユニット２０自体をラベル連続体４の幅方向に移動させることなく、透過型センサ１０をラベル連続体４の幅方向にそれぞれスライドさせることができるため、センサユニット２０自体の移動スペースを確保する必要がないという効果を奏する。

なお、本発明が上記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、上記構成部材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。なお、各図において、同一構成要素には同一符号を付している。

本発明にかかるプリンタの実施の形態の構成を示す概略側面図である。 図１に示すラベル連続体の構成を示す図である。 図１に示す反射型センサおよび透過型センサが格納されたセンサユニットの配置を示す概略斜視図である。 図３に示すセンサユニットの構成を示す概略斜視図である。 図３に示すセンサユニットの内部構成を示す概略斜視図である。 図５に示すセンサキャリッジの構成を示す断面図である。

符号の説明

１ プリンタ
２ プラテンローラ
３ サーマルヘッド
４ ラベル連続体
５ インクリボン
６ 用紙供給部
７ リボン供給部
８ リボン巻き取り部
９ 反射型センサ
１０ 透過型センサ
１０ａ 受光素子
１０ｂ 発光素子
１１ 本体ケース
１２ シャーシ
２０ センサユニット
２１ 上部ケース
２２ 下部ケース
２３ 連結ケース
２４ 上部シャフト
２５ 下部シャフト
２６ 操作部
２７ 伝達ギア（回転連動手段）
２８ 下部ギア（回転連動手段）
２９ 上部ギア（回転連動手段）
３０ 固定部
３１ 上部センサキャリッジ
３２ 下部センサキャリッジ
３３ 上部突起
３４ 上部ガイド穴
３５ 上部ガイド板
３６ 下部突起
３７ 下部ガイド穴
３８ 下部ガイド板
４１ 帯状台紙
４２ ラベル
４３ ピッチマーク

Claims (3)

1. 帯状台紙にラベルが仮着されているラベル連続体に印字を行うプリンタであって、
   前記ラベル間のギャップ位置を検出する発光素子および受光素子からなる透過型センサと、
   前記ラベル連続体の移送路に直交して上下にそれぞれ配置され、同一方向且つ同一ピッチの螺旋溝がそれぞれ形成されている上部シャフトおよび下部シャフトと、
   前記上部シャフトの回転と前記下部シャフトの回転とを連動させる回転連動手段と、
   前記上部シャフトの回転に伴って前記ラベル連続体の幅方向にスライドする、前記透過型センサの前記受光素子もしくは前記発光素子のいずれかが格納された上部センサキャリッジと、
   前記下部シャフトの回転に伴って前記ラベル連続体の幅方向にスライドする、前記透過型センサの前記発光素子もしくは前記受光素子のいずれかが格納された下部センサキャリッジと、
   前記上部シャフト、前記下部シャフト、前記上部センサキャリッジおよび前記下部センサキャリッジを収納するセンサユニットとを具備し、
   前記センサユニットには前記上部センサキャリッジおよび前記下部センサキャリッジのスライドをガイドするガイド穴を少なくとも一方に有し、
   前記上部シャフトもしくは前記下部シャフトを回転させることにより、前記上部センサキャリッジと前記下部センサキャリッジとが対向した状態で前記ラベル連続体の幅方向にスライドされることを特徴とするプリンタ。
2. 前記帯状台紙の裏面側に印刷されたピッチマークを検出する反射型センサを具備し、
   前記反射型センサは、前記下部センサキャリッジに格納されていることを特徴とする請求項１記載のプリンタ。
3. 帯状台紙にラベルが仮着されているラベル連続体に印字を行うプリンタに用いられ、前記ラベル間のギャップ位置を検出する発光素子および受光素子からなる透過型センサとを収納するセンサユニットであって、
   前記ラベル連続体の移送路に直交して上下にそれぞれ配置され、同一方向且つ同一ピッチの螺旋溝がそれぞれ形成されている上部シャフトおよび下部シャフトと、
   前記上部シャフトの回転と前記下部シャフトの回転とを連動させる回転連動手段と、
   前記上部シャフトの回転に伴って前記ラベル連続体の幅方向にスライドする、前記透過型センサの前記受光素子が格納された上部センサキャリッジと、
   前記下部シャフトの回転に伴って前記ラベル連続体の幅方向にスライドする、前記透過型センサの前記発光素子が格納された下部センサキャリッジと、
   前記上部シャフトおよび前記上部センサキャリッジを収納する上部ケースと、
   前記下部シャフトおよび前記下部センサキャリッジを収納する下部ケースと、
   前記回転連動手段を収納する連結ケースを具備し、
   前記上部ケースおよび前記下部ケースの少なくとも一方には前記センサキャリッジをガイドするガイド穴を有することを特徴とするセンサユニット。

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