JP6307394B2 - リン酸エステル、リン酸エステルアミドまたはリン酸アミドと含フッ素リン酸エステルアミドからなる非引火性液体組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、リン酸エステル、リン酸エステルアミドまたはリン酸アミドと含フッ素リン酸エステルアミドを含有する非引火性液体組成物、及び該液体組成物の用途に関する。
従来、不燃性で且つ有機化合物との相溶性に優れる溶媒としては、四塩化炭素、1,1,1−トリクロロエタン、クロロホルム、ジクロロメタン等の塩素系溶媒が大量に使用されてきた。しかし、四塩化炭素、1,1,1−トリクロロエタンは、オゾン層破壊に関与する物質であることから先進国では1996年以降生産中止となっている。クロロホルムやジクロロメタンについても発癌性等の毒性懸念(非特許文献1)から使用が規制されており、これらに代わる安全で有機化合物の相溶性に優れる代替溶媒が求められている。
このような状況下、リン酸エステル、リン酸エステルアミド等のリン酸エステル類は、リン原子に由来する難燃性、リン−酸素二重結合部位に由来するドナー性を有しており、有機化合物との相溶性に優れることから、樹脂や非水電解液の難燃剤(特許文献1〜3、非特許文献2)、作動油(特許文献4)、金属抽出剤(特許文献5、非特許文献3)、有機合成用溶媒(非特許文献4)、重合用溶媒(特許文献6)等の多様な用途で利用されている。
しかしながら、液体状のリン酸エステル類は、いずれも引火点を有する可燃性の液体であり、その取扱いの際は十分な注意が必要となる。特に近年、難燃化の用途は多様化且つ高度化している。例えば、使用済み核燃料処理用の抽出溶媒として利用される場合は、火災や爆発といった不慮の事故を招くことのないよう幾重もの安全対策が為されており、溶媒の難燃化に対する要望がある。また、航空機用の油圧作動油として利用される場合においても、高引火点を有するなどの特に安全性の高い材料が求められている(特許文献4)。更には、非水系二次電池用の非水電解液では、万一電解液が漏洩した際に気相部で引火、爆発しないような非引火性の電解液が検討されている(特許文献7)。このような要望に対して、従来のリン酸エステル類は十分とは言えない。
一方、エステル側鎖の一部がフッ素原子で置換された含フッ素リン酸エステルアミドは、リン原子とフッ素原子の相乗効果により、高度な難燃性を有しており、液体状の含フッ素リン酸エステルアミドは、引火点を有さない不燃性液体であることが知られている(特許文献8)。
しかしながら、含フッ素リン酸エステルアミドの場合、フッ素原子の電子吸引性のため、リン酸アミド部位のドナー性は低下する。このため、有機化合物や塩との相溶性が十分でない場合があり、金属抽出剤等の高いドナー性を必要とする用途ではこれまで検討されていなかった。また、含フッ素リン酸エステルアミドは、電解質塩の溶解性及び溶解させた場合の電解液の導電性が低い等、非水電解液溶媒としての性能も十分でなかった。
特開昭54−19919号公報 特開平11−181428号公報 特開平11−260401号公報 特開2008−519146号公報 特開2001−192746号公報 特開昭52−141895号公報 特開2013−20713号公報 WO 2013/145669号パンフレット
平成25年度 化学物質による労働者の健康障害防止措置に係る検討会報告書(厚生労働省 ) J.Fire Retardant Chemistry,5,86 (1078) Zhurnal Analiticheskoi Khimii,24,1386 (1969). J.Am.Chem.Soc.,127,15453(2005)
本発明はこれら課題に鑑みてなされたものである。即ち、非引火性の高度な難燃性、且つドナー性が高く有機化合物及び塩に対する優れた相溶性を有する液体組成物を提供することを目的とする。更には安全性が高く効率的な金属塩抽出方法、及び安全性が高く導電率の高い非水電解液及びこれを含有する非水系二次電池を提供することを目的とする。
本発明者らは、先の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定構造のリン酸エステル、リン酸エステルアミドまたはリン酸アミドに特定構造、特定物性の含フッ素リン酸エステルアミドを配合させることにより、非引火性の高度な難燃性、且つドナー性が高く有機化合物及び塩に対する優れた相溶性を有する液体組成物が得られることを見出した。更にはこれを溶媒とすることによる安全性が高く効率的な金属塩抽出方法、安全性が高く導電率の高い非水電解液及びこれを含有する非水系二次電池が提供されることを見出し本発明を完成させたものである。即ち、本発明は下記の要旨に係わるものである。
1.下記一般式(1)
(式中、nは0〜3の整数を表す。R1、R2及びR3は、それぞれ独立に炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐のアルキル基、アルケニル基または炭素数6〜10のアリール基を表す。R2とR3は互いに結合し5〜8員環の環状構造をなしていてもよい。)
で表されるリン酸エステル、リン酸エステルアミドまたはリン酸アミドと下記一般式 (2)
(式中、mは1または2である。R4及びR5は、それぞれ独立に炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐のアルキル基、アルケニル基または炭素数6〜10のアリール基を表し、R4とR5は互いに結合し5〜8員環の環状構造をなしていていよい。Rfは、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐の含フッ素アルキル基を表す。但し、分子全体としてのフッ素原子数の水素原子数に対する比が0.2以上をなす。)
で表される含フッ素リン酸エステルアミドからなる液体組成物であって、一般式(2)の含フッ素リン酸エステルアミドが、一般式(1)のリン酸エステル、リン酸エステルアミドまたはリン酸アミドよりも低い沸点を有し、且つ一般式(2)の含フッ素リン酸エステルアミドの重量分率が液体組成物全体の10〜90%であり、該液体組成物が引火点を有さないことを特徴とする非引火性液体組成物。
2.一般式(2)の含フッ素リン酸エステルアミドの重量分率が、液体組成物全体の30〜70%であることを特徴とする1項に記載の液体組成物。
3.一般式(1)において、R1、R2及びR3が、それぞれ独立に炭素数1〜4の直鎖または分岐のアルキル基であることを特徴とする1項または2項に記載の液体組成物。
4.一般式(1)において、nが0であることを特徴とする1項〜3項のいずれか1項に記載の非引火性液体組成物。
5.一般式(1)において、nが1であることを特徴とする1項〜3項のいずれか1項に記載の非引火性液体組成物。
6.一般式(2)において、R4及びR5がそれぞれ独立に炭素数1〜4の直鎖または分岐のアルキル基であり、且つRfが炭素数1〜3の直鎖または分岐の含フッ素アルキル基であることを特徴とする1項〜5項のいずれか1項に記載の非引火性液体組成物。
7.一般式(2)において、mが1であることを特徴とする1項〜6項のいずれか1項に記載の非引火性液体組成物。
8.1項〜7項のいずれか1項に記載の非引火性液体組成物を抽出溶媒とするとことを特徴とする金属抽出方法。
9.1項〜7項のいずれか1項に記載の非引火性液体組成物を溶媒とし、リチウム塩を溶解させたことを特徴とする非水系二次電池用の非水電解液。
10.9項に記載の非水電解液を含むことを特徴とする非水系二次電池。
本発明によれば、特定構造のリン酸エステル、リン酸エステルアミドまたはリン酸アミドに特定構造、特定物性の含フッ素リン酸エステルアミドを配合させることにより、非引
火性の高度な難燃性、且つドナー性が高く有機化合物及び塩に対する優れた相溶性を有する液体組成物が得られる。更にはこれを溶媒とすることによる安全性が高く効率的な金属塩抽出方法、安全性が高く導電率の高い非水電解液及びこれを含有する非水系二次電池が提供される。
実施例、比較例で使用したコイン型セルのリチウムイオン二次電池を示す模式断面図である。
本発明の非引火性液体組成物は、前記一般式(1)のリン酸エステルリン酸エステルアミドまたはリン酸アミドと前記一般式(2)の含フッ素リン酸エステルアミドの混合物であり、一般式(2)の含フッ素リン酸エステルアミドが一般式(1)のリン酸エステル、リン酸エステルアミドまたはリン酸アミドよりも低い沸点を有し、且つ一般式(2)の含フッ素リン酸エステルを液体組成物全体に対し重量分率で10〜90%含有する液体である。本発明において液体組成物とは、常温または加熱下で液体状態を呈する組成物であり、加熱する場合の温度は通常20〜100℃である。前記一般式(1)のリン酸エステル、リン酸エステルアミドまたはリン酸アミドと前記一般式(2)の含フッ素リン酸エステルアミドは、互いに非常に相溶性がよく、これらが混合された液体組成物は、非引火性の高度な安全性を示す。このメカニズムは明らかでないが、液体組成物の燃焼時にガス化した含フッ素化合物による窒息効果や分解物が燃焼連鎖を停止すること等が関係していると考えられる。また、本発明の非引火性液体組成物は、高いドナー性を有し、有機化化合物及び塩との優れた相溶性を有することから、金属抽出溶媒、非水電解液溶媒、洗浄剤等の各用途にて非常に優れた性能を発揮する。
(リン酸エステル、リン酸エステルアミドまたはリン酸アミド)
前記一般式(1)において、nは0〜3の整数を表す。nが0の場合、側鎖にエステル基のみを有するリン酸エステルであり、nが1または2の場合、側鎖にエステル基とアミド基を有するリン酸エステルアミドであり、nが3の場合が側鎖にアミド基のみを有するリン酸アミドである。
R1、R2及びR3は、それぞれ独立に炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐のアルキル基、アルケニル基または炭素数6〜10のアリール基を表し、R2とR3は互いに結合し5〜8員環の環状構造をなしていてもよい。また、R1、R2及びR3は、それぞれヒドロキシ基、アルコキシ基、エステル基、ケトン基、アミノ基、アミド基、チオール基、チオアルコキシ基等の置換基により置換されていてもよい。
R1、R2及びR3の例として、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、n−デシル基、ビニル基、アリル基、3−ブテニル基、5−ヘキセニル基、フェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−ヘキシルフェニル基、4−オクチルフェニル基、ナフチル基等を挙げることができる。
一般式(1)のリン酸エステルまたはリン酸エステルアミドの例として、n=0のリン酸エステルとしては、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸トリn−プロピル、リン酸トリイソプロピル、リン酸トリアリル、リン酸トリ−n−ブチル、リン酸トリイソブチル、リン酸トリ−t−ブチル、リン酸トリ−n−ヘキシル、リン酸トリフェニル、リン酸トリ−n−オクチル、リン酸トリス(2−エチルヘキシル)、リン酸トリ−n−デシ
ル等を挙げることができる。n=1のリン酸エステルアミドとしては、リン酸ジメチルジメチルアミド、リン酸ジメチルジエチルアミド、リン酸ジメチルジ−n−プロピルアミド、リン酸ジメチルジイソプロピルアミド、リン酸ジメチルジ−n−ブチルアミド、リン酸ジメチルジイソブチルアミド、リン酸ジメチルジ−t−ブチルアミド、リン酸ジメチルジ−n−ペンチルアミド、リン酸ジメチルジネオメンチルアミド、リン酸ジメチルジ−n−ヘキシルアミド、リン酸ジメチルジフェニルアミド、リン酸ジメチルジ−n−オクチルアミド、リン酸ジメチルビス(2−エチルヘキシル)アミド、リン酸ジメチルジ−n−デシルアミド、リン酸ジメチル−N−メチルエチルアミド、リン酸ジメチル−N−メチル−n−プロピルアミド、リン酸ジメチル−N−メチルイソプロピルアミド、リン酸ジメチル−N−メチルアリルアミド、リン酸ジメチル−N−メチル−n−ブチルアミド、リン酸ジメチル−N−メチルイソブチルアミド、リン酸ジメチル−N−メチル−t−ブチルアミド、リン酸ジメチル−N−メチル−n−ヘキシルアミド、リン酸ジメチル−N−メチルフェニルアミド、リン酸ジメチル−N−メチル−n−オクチルアミド、リン酸ジメチル−N−メチル(2−エチルヘキシル)アミド、リン酸ジメチル−N−メチル−n−デシルアミド、リン酸ジエチルジメチルアミド、リン酸ジ−n−プロピルジメチルアミド、リン酸ジイソプロピルジメチルアミド、リン酸ジ−n−ブチルジメチルアミド、リン酸ジイソブチルジメチルアミド、リン酸ジ−t−ブチルジメチルアミド、リン酸ジ−n−ヘキシルジメチルアミド、リン酸ジ−n−オクチルジメチルアミド、リン酸ビス(2−エチルヘキシル)ジメチルアミド、リン酸ジ−n−デシルジメチルアミド、リン酸ジメチルピロリジド、リン酸ジメチルピペリジド、リン酸ジメチルヘプタメチレンイミド、リン酸ジメチルオクタメチレンイミド、リン酸ジメチル(2−メチルピペリジド)、リン酸ジメチル(3−メチルピペリジド)、リン酸ジメチル(4−メチルピペリジド)、リン酸ジメチル(2,6−ジメチルピペリジド)、リン酸ジメチル(2,2,6,6−テトラメチルピペリジド)等を挙げることができる。n=2のリン酸エステルアミドとしては、リン酸ビス(ジメチルアミド)メチル、リン酸ビス(ジエチルアミド)メチル、リン酸ビス(ジ−n−プロピルアミド)メチル、リン酸ビス(ジイソプロピルアミド)メチル、リン酸ビス(ジアリルアミド)メチル、リン酸ビス(ジ−n−ブチルアミド)メチル、リン酸ビス(ジイソブチルアミド)メチル、リン酸ビス(ジ−t−ブチルアミド)メチル、リン酸ビス(ジ−n−ペンチルアミド)メチル、リン酸ビス(ジネオペンチルアミド)メチル、リン酸ビス(ジ−n−ヘキシルアミド)メチル、リン酸ビス(ジフェニルアミド)メチル、リン酸ビス(ジ−n−オクチルアミド)メチル、リン酸ビス[ビス(2−エチルヘキシル)アミド]メチル、リン酸ビス(ジ−n−デシルアミド)メチル、リン酸ビス(N−メチルエチルアミド)メチル、リン酸ビス(N−メチル−n−プロピルアミド)メチル、リン酸ビス(N−メチルイソプロピルアミド)メチル、リン酸ビス(N−メチルアリルアミド)メチル、リン酸ビス(N−メチル−n−ブチルアミド)メチル、リン酸ビス(N−メチルイソブチルアミド)メチル、リン酸ビス(N−メチル−t−ブチルアミド)メチル、リン酸ビス(N−メチル−n−ヘキシルアミド)メチル、リン酸ビス(N−メチルフェニルアミド)メチル、リン酸ビス(N−メチル−n−オクチルアミド)メチル、リン酸ビス[N−メチル(2−エ
チルヘキシル)アミド]メチル、リン酸ビス(N−メチル−n−デシルアミド)メチル、
リン酸ビス(ジメチルアミド)エチル、リン酸ビス(ジメチルアミド)−n−プロピル、リン酸ビス(ジメチルアミド)イソプロピル、リン酸ビス(ジメチルアミド)−n−ブチル、リン酸ビス(ジメチルアミド)イソブチル、リン酸ビス(ジメチルアミド)−t−ブチル、リン酸ビス(ジメチルアミド)−n−ヘキシル、リン酸ビス(ジメチルアミド)−n−オクチル、リン酸ビス(ジメチルアミド)−2−エチルヘキシル、リン酸ビス(ジメチルアミド)−n−デシル、リン酸ジピロリジドメチル、リン酸ジピペリジドメチル、リン酸ジヘプタメチレンイミドメチル、リン酸ジオクタメチレンイミドメチル、リン酸ビス(2−メチルピペリジド)メチル、リン酸ビス(3−メチルピペリジド)メチル、リン酸ビス(4−メチルピペリジド)メチル、リン酸ビス(2,6−ジメチルピペリジド)メチル、リン酸ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジド)メチル等を挙げることができる。また、n=3のリン酸アミドとしては、ヘキサメチルリン酸トリアミド、ヘキサエ
チルリン酸トリアミド、ヘキサ−n−ブチルリン酸トリアミド、ヘキサ−n−ヘキシルリン酸トリアミド、ヘキサ−n−オクチルリン酸トリアミド等を挙げることができる。
これらのリン酸エステル、リン酸エステルアミドまたはリン酸アミドのうち、特に一般式(1)におけるR1、R2及びR3が、それぞれ独立に炭素数1〜4の直鎖または分岐のアルキル基である場合が、金属抽出溶媒や非水電解液溶媒等の各用途において良好な性能が得られ易い。また、一般式(1)におけるn=0またはn=1であるリン酸エステルまたはリン酸エステルアミドの場合に金属抽出溶媒や非水電解液溶媒等の各用途において良好な性能が得られ易い。
(含フッ素リン酸エステルアミド)
前記一般式(2)において、mは1または2である。R4及びR5は、それぞれ独立に炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐のアルキル基、アルケニル基または炭素数6〜10のアリール基を表し、R4とR5は互いに結合し5〜8員環の環状構造をなしていていよい。また、R4及びR5は、それぞれヒドロキシ基、アルコキシ基、エステル基、ケトン基、アミノ基、アミド基、チオール基、チオアルコキシ基等の置換基により置換されていてもよい。Rfは、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐の含フッ素アルキル基を表す。
R4及びR5の例として、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、n−デシル基、ビニル基、アリル基、3−ブテニル基、5−ヘキセニル基、フェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−ヘキシルフェニル基、4−オクチルフェニル基、ナフチル基等を挙げることができる。
Rfの例として、トリフルオロメチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、ヘキサフルオロイソプロピル基、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル基、2,2,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロペンチル基、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシル基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロヘプチル基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9−ヘキサデカフルオロノニル基、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカデシル基等を上げることができる。
ここで、本発明の含フッ素リン酸エステルアミドは、分子全体としてのフッ素原子数の水素原子数に対する比が0.2以上(F/H≧0.2)をなすものであり、且つ前記一般式(1)のリン酸エステル、リン酸エステルアミドまたはリン酸アミドよりも低い沸点を有するものである。フッ素原子数の水素原子数に対する比が0.2未満の場合、あるいは沸点がリン酸エステル、リン酸エステルアミドまたはリン酸アミドよりも高い場合は、非引火性とうい高度な安全性が得られにくい。このような含フッ素リン酸エステルアミドの例として、m=1の含フッ素リン酸エステルアミドとしては、リン酸ビス(トリフルオロメチル)ジメチルアミド、リン酸ビス(2,2−ジフルオロエチル)ジメチルアミド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジメチルアミド、リン酸ビス(2,2,3,3−テトラフルオロプロピル)ジメチルアミド、リン酸ビス(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)ジメチルアミド、リン酸ビス(ヘキサフルオロイソプロピル)ジメチルアミド、リン酸ビス(2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル)ジメチルアミド、リン酸ビス(2,2,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロペンチル)ジメチルアミド、リン酸ビス(3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフル
オロヘキシル)ジメチルアミド、リン酸ビス(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロヘプチル)ジメチルアミド、リン酸ビス(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9−ヘキサデカフルオロノニル)ジメチルアミド、リン酸ビス(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカデシル)ジメチルアミド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジエチルアミド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジ−n−プロピルアミド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジイソプロピルアミド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジアリルアミド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジ−n−ブチルアミド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジイソブチルアミド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジ−t−ブチルアミド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジ−n−ヘキシルアミド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジフェニルアミド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−N−メチルエチルアミド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−N−メチル−n−プロピルアミド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−N−メチルイソプロピルアミド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−N−メチルアリルアミド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−N−メチル−n−ブチルアミド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−N−メチルイソブチルアミド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−N−メチル−t−ブチルアミド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−N−メチル−n−ヘキシルアミド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−N−メチルフェニルアミド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−N−メチル−n−オクチルアミド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−N−メチル(2−エチルヘキシル)アミド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−N−メチル−n−デシルアミド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ピロリジド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ピペリジド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ヘプタメチレンイミド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)オクタメチレンイミド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)(2−メチルピペリジド)、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)(3−メチルピペリジド)、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)(4−メチルピペリジド)、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)(2,6−ジメチルピペリジド)、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)(2,2,6,6−テトラメチルピペリジド)等を挙げることができる。m=2の含フッ素リン酸エステルアミドとしては、リン酸ビス(ジメチルアミド)トリフルオロメチル、リン酸ビス(ジメチルアミド)−2,2−ジフルオロエチル、リン酸ビス(ジメチルアミド)−2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビス(ジメチルアミド)2,2,3,3−テトラフルオロプロピル、リン酸ビス(ジメチルアミド)−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル、リン酸ビス(ジメチルアミド)ヘキサフルオロイソプロピル、リン酸ビス(ジメチルアミド)−2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル、リン酸ビス(ジメチルアミド)−2,2,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロペンチル、リン酸ビス(ジメチルアミド)−3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシル、リン酸ビス(ジメチルアミド)−2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロヘプチル、リン酸ビス(ジメチルアミド)−2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9−ヘキサデカフルオロノニル、リン酸ビス(ジメチルアミド)−3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカデシル、リン酸ビス(ジエチルアミド)−2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビス(ジ−n−プロピルアミド)−2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビス(ジイソプロピルアミド)−2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビス(ジアリルアミド)−2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビス(ジ−n−ブチルアミド)−2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビス(ジイソブチルアミド)−2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビス(ジ−t−ブチルアミド)−2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビス(ジ−n−ヘ
キシルアミド)−2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビス(ジフェニルアミド)−2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビス(N−メチルエチルアミド)−2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビス(N−メチル−n−プロピルアミド)−2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビス(N−メチルイソプロピルアミド)−2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビス(N−メチルアリルアミド)−2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビス(N−メチル−n−ブチルアミド)−2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビス(N−メチルイソブチルアミド)−2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビス(N−メチル−t−ブチルアミド)−2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビス(N−メチル−n−ヘキシルアミド)−2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビス(N−メチルフェニルアミド)−2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビス(N−メチル−n−オクチルアミド)−2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビス[N−メチ
ル(2−エチルヘキシル)アミド]−2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビス(N
−メチル−n−デシルアミド)−2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ジピロリジド−2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ジピペリジド−2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビス(ヘプタメチレンイミド)−2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビス(オクタメチレンイミド)−2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビス(2−メチルピペリジド)−2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビス(3−メチルピペリジド)−2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビス(4−メチルピペリジド)−2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビス(2,6−ジメチルピペリジド)−2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジド)−2,2,2−トリフルオロエチル等これら含フッ素リン酸エステルアミドのうち、特に一般式(2)における、R4及びR5がそれぞれ独立に炭素数1〜4の直鎖または分岐のアルキル基であり、且つRfが炭素数1〜3の直鎖または分岐の含フッ素アルキル基である場合が、金属抽出溶媒や非水電解液溶媒等の各用途において良好な性能が得られ易い。また、一般式(2)においてm=1である含フッ素リン酸エステルアミドの場合に金属抽出溶媒や非水電解液溶媒等の各用途において良好な性能が得られ易い。
(混合比)
本発明の液体組成物は、前記一般式(1)のリン酸エステル、リン酸エステルアミドまたはリン酸アミドと前記一般式(2)の含フッ素リン酸エステルアミドを混合させたものであり、一般式(2)含フッ素リン酸エステルアミドの重量分率が液体組成物全体の10%〜90%、より好ましくは30%〜70%である。含フッ素リン酸エステルアミドの重量分率が液体組成物全体の10%未満の場合は、引火点を消失させる効果が十分でない場合がある。また、含フッ素リン酸エステルアミドの重量分率が90%を超える場合は、ドナー性が十分に高くなく、金属抽出能力や塩や有機化合物の相溶性が十分でない場合がある。
(金属抽出溶媒)
本発明の液体組成物は、非引火性という高度な安全性を有し、且つドナー数が高く有機化合物及び塩の相溶性に優れる特徴を有することから、金属抽出溶媒、非水電解液溶媒、洗浄剤、有機合成溶媒、重合溶媒、作動油等の各種用途において利用可能である。
これら用途のうち、特に好適に利用できる一例として、金属イオンを含有する水溶液から金属成分を抽出する際の抽出溶媒を挙げることができる。本発明の非引火性液体組成物を溶媒として用いることにより、高い安全性が得られるのみならず、驚くべきことに金属抽出能力としても非常に優れた性能が発現される。
本発明の非引火性液体組成物を溶媒として抽出できる金属種としては、周期律表の3族〜16族の金属が挙げられる。特に、Pt、Pd等の10族金属、Co、Ir等の9族元素、Y、Gd、U、Pu等の3族金属の抽出において、元素の選択性の点から有効である
。金属抽出の具体的な利用例としては、非鉄金属精錬工程等で得られる処理液からPt、Irの回収、使用済み核燃料のからのウランの回収、希土類金属等のその他各種金属の精製等を挙げることができる。
抽出に使用される上記の金属イオンを含む水溶液は、酸性、中性、塩基性の液を使用できるが、特に、塩酸、硝酸、硫酸等の鉱酸で酸性とした液を使用することが望ましい。該水溶液中の金属イオンの濃度は特に限定されるものではないが、通常、1ppm〜50000ppmである。また、該水溶液に対する本発明の非引火性液体組成物の使用量は特に限定されるものではないが、通常、重量比で0.1〜10倍量である。
抽出方法としては、バッチ法、向流接触による連続法等のいずれの方法も使用可能である。抽出後、本発明の非引火性液体組成物中に抽出された金属成分は、公知の逆抽出法等により回収することができる。
(非水系二次電池用の非水電解液溶媒)
本発明の液体組成物は、非引火性であるため安全性に優れ、且つドナー数が高く塩の溶解性に優れる特徴を有することから、非水系二次電池用の非水電解液溶媒として好適に利用することができる。ここで本発明における非水系二次電池とは、リチウムイオン二次電池及びリチウム二次電池の総称を意味する。
非水電解液に溶解させる電解質塩としては、非水系二次電池に使用される広電位領域において安定であるリチウム塩が使用でき、例えば、LiBF、LiPF、LiClO、LiCFSO、LiN(FSO、LiN(CFSO、LiN(CSO、LiC(CFSO等が挙げられる。非水電解液における電解質塩の濃度は、電池の高率充放電特性を良好なものとするため、0.5〜2.5mol/L、好ましくは1.0〜2.0mol/Lの範囲とすることが望ましい。本発明の非引火性液体組成物を溶媒として用いることにより、非水電解液の高度な安全性を確保しながら、電解質塩をこのような高濃度で溶解させ、高い電気伝導度を得ることが可能である。なお、非水電解液中にエチレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート、プロパンスルトン等の被膜形成剤を添加すると、容量維持率が高く、良好な電池性能が得られ易い。
本発明の非水系二次電池は、上記非水電解液を使用するものであり、少なくとも正極、負極、セパレータから成る。正極材料としては、通常、LiCoO、LiNiO、LiMnO、LiMn、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiNi1/4Mn3/4、LiFeO、LiFePOなどのリチウムと遷移金属からなる複合酸化物等を用いることができる。
負極材料として、リチウム二次電池の場合は金属リチウム、リチウム合金、リチウムイ
オン二次電池の場合は、リチウムイオンをドープ・脱ドープが可能な炭素材料、チタン酸リチウム等の複合酸化物を用いることができる。特に、負極材料としてハードカーボン及びチタン酸リチウムを用いた場合に容量維持率が高く、良好な電池性能が得られ易い。
また、セパレータとしては、微多孔性膜等が用いられ、材料としては、例えばポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素系樹脂を挙げることができる。
なお、本発明の非水系二次電池の形状、形態等は特に限定されるものではなく、円筒型、角型、コイン型、カード型、大型など本発明の範囲内で任意に選択することができる。
以下に実施例を用いて本発明を詳細に説明するが、本発明はこの実施例によって限定されるものではない。
液体組成物のドナー数及び引火点
実施例1
リン酸ジエチルジイソプロピルアミド(沸点230℃)4.5gとリン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジメチルアミド(沸点190℃、F/H比=0.60)25.5gを混合した。混合液は均一相となった。なお、本明細書で記載する沸点は減圧蒸留下における沸点実測値を沸点換算図表(Science of Petroleum,Vol.II 1281(1938))を用いて常圧換算した値を示すものである。
実施例2
リン酸ジエチルジイソプロピルアミド(沸点230℃)9.0gとリン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジメチルアミド(沸点190℃、F/H比=0.60)21.0gを混合した。混合液は均一相となった。
実施例3
リン酸ジエチルジイソプロピルアミド(沸点230℃)15.0gとリン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジメチルアミド(沸点190℃、F/H比=0.60)15.0gを混合した。混合液は均一相となった。
実施例4
リン酸ジエチルジイソプロピルアミド(沸点230℃)21.0gとリン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジメチルアミド(沸点190℃、F/H比=0.60)9.0gを混合した。混合液は均一相となった。
実施例5
リン酸ジエチルジイソプロピルアミド(沸点230℃)25.5gとリン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジメチルアミド(沸点190℃、F/H比=0.60)4.5gを混合した。混合液は均一相となった。
実施例6
リン酸ジエチルジイソプロピルアミド(沸点230℃)15.0gとリン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジイソプロピルアミド(沸点223℃、F/H比=0.33)15.0gを混合した。混合液は均一相となった。
実施例7
リン酸ジエチルジイソプロピルアミド(沸点230℃)15.0gとリン酸ビスジメチルアミド−2,2,2−トリフルオロエチル(沸点204℃、F/H比=0.21)15.0gを混合した。混合液は均一相となった。
実施例8
ヘキサメチルリン酸トリアミド(沸点235℃)15.0gとリン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジメチルアミド(沸点190℃、F/H比=0.60)15.0gを混合した。混合液は均一相となった。
実施例9
リン酸トリエチル(沸点210℃)15.0gとリン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジメチルアミド(沸点190℃、F/H比=0.60)15.0gを混合した。混合液は均一相となった。
実施例10
リン酸トリエチル(沸点210℃)15.0gとリン酸ビス(2,2,2−トリフルオ
ロエチル)ジエチルアミド(沸点205℃、F/H比=0.43)15.0gを混合した。混合液は均一相となった。
実施例11
リン酸トリn−ブチル(沸点289℃)15.0gとリン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジイソプロピルアミド(沸点223℃、F/H比=0.33)15.0gを混合した。混合液は均一相となった。
実施例12
リン酸トリス(2−エチルヘキシル)(沸点400℃)15.0gとリン酸ビス(2,2,3,3−テトラフルオロプロピル)ジメチルアミド(沸点248℃、F/H比=0.75)15.0gを混合した。混合液は均一相となった。
比較例1
リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジメチルアミド(沸点190℃、F/H比=0.60)単独液体。
比較例2
リン酸ジエチルジイソプロピルアミド(沸点230℃)1.5gとリン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジメチルアミド(沸点190℃、F/H比=0.60)28.5gを混合した。混合液は均一相となった。
比較例3
リン酸ジエチルジイソプロピルアミド(沸点230℃)28.5gとリン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジメチルアミド(沸点190℃、F/H比=0.60)1.5gを混合した。混合液は均一相となった。
比較例4
リン酸ジエチルジイソプロピルアミド(沸点230℃)単独液体。
比較例5
リン酸ジメチルジメチルアミド(沸点160℃)15.0gとリン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジメチルアミド(沸点190℃、F/H比=0.60)15.0gを混合した。混合液は均一相となった。
比較例6
リン酸トリエチル(沸点210℃)28.5gとリン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジメチルアミド(沸点190℃、F/H比=0.60)1.5gを混合した。混合液は均一相となった。
比較例7
リン酸トリn−ブチル(沸点289℃)15.0gとリン酸ビス(2−フルオロエチル)ジメチルアミド(沸点248℃、F/H比=0.14)15.0gを混合した。混合液は均一相となった。
比較例8
リン酸トリエチル(沸点210℃)4.5gとトリス(パーフルオロプロピル)アミン
25.5gを混合した。混合液は二層液となった。
比較例9
リン酸トリエチル(沸点210℃)15.0gとトリス(パーフルオロプロピル)アミン15.0gを混合した。混合液は二層液となった。
比較例10
リン酸トリエチル(沸点210℃)25.5gとトリス(パーフルオロプロピル)アミン4.5gを混合した。混合液は二層液となった。
比較例11
リン酸ジエチルジイソプロピルアミド(沸点230℃)15.0gとトリス(パーフルオロプロピル)アミン15.0gを混合した。混合液は二層液となった。
比較例12
リン酸トリエチル(沸点210℃)15.0gとパーフルオロヘキサン15.0gを混合した。混合液は二層液となった。
実施例1〜12及び比較例1〜7の各液体組成物について、J.Organomet.Chem.,108,153 (1076)の方法に従い、ドナー数を測定した。即ち、サンプル瓶にジフェニルシランジオール 0.15gを採取し、液体組成物3mlを加え溶解させた。次に溶液を10mmφのテフロン(登録商標)製チューブに移し、29Si NMRを測定した(Varian製 VNMRS−400型、積算回数256回、外部基準TMS)。観測されたシグナルの化学シフト値から、DMSO(−34.0ppm、ドナー数=29.8)及びアセトン(−31.9ppm、ドナー数=17.0)の測定結果から得られた検量線を用いてドナー数を算出した。
実施例1〜12及び比較例1〜7の各液体組成物について、セタ式引火点試験器(ERDCO Engineering Corporation製 RT−1型)を用いて引火点を測定した。即ち、RT−
1試験器を所定温度まで昇温し、温度が一定になったところで、電解液4mlを注入した。2分経過後、開閉器より内部を見ながら試験炎をのぞかせ、引火の有無を観察した。結果を表1に示す。
表1において、実施例1〜12に示されるように、F/H比が0.2以上で且つリン酸エステル、リン酸エステルアミドまたはリン酸トリアミドよりも沸点の低い含フッ素リン酸エステルアミドを重量分率で10%以上混合させた場合、ドナー数はリン酸エステル、リン酸エステルアミドまたはリン酸トリアミド単独の場合と同等の高い値を示すにもかかわらず、混合液体が非引火性の高度な難燃性を示すことが判る。一方、比較例3〜4、6のように含フッ素リン酸エステルアミド存在量が重量比で10%未満の場合、比較例7のようにF/H比が0.2未満の含フッ素リン酸エステルアミドを10%以上混合した場合あるいは比較例5のようにリン酸エステルアミドよりも沸点の高い含フッ素リン酸エステルアミドを10%以上混合した場合は、引火点が観測され、難燃性が不十分である。また、比較例1〜2のように含フッ素リン酸エステルアミド存在量が重量比で90%を超える場合は、リン酸エステルアミド単独の場合に比べ顕著なドナー数の低下が認めれられた。また、比較例8〜12のように、引火点を有さない既知の液体としてトリス(パーフルオロプロピル)アミンまたはパーフルオロヘキサンを混合させた場合は、液は二層液となり、均一の液体組成物を得ることができなかった。
実施例13〜24、比較例13〜17
液体組成物による金属抽出例
実施例1〜12、比較例1〜4及び比較例6の液体組成物を用い、下記操作によりPt(白金)の抽出を行った。それぞれ、実施例13〜24、比較例13〜17として表2に結果を示す。
分液ロートに塩化白金酸を溶解させた4N塩酸(Pt濃度0.57wt%)10gを入れ、各液体組成物10mlを加え、1分間振り混ぜた。5分間静置後、二層分離し、水層の重量を測り、Pt濃度をICP法で測定した。下式によりPtの抽出率を算出した。
抽出率(%)=[0.057(g)−抽出後の水層の重量(g)×Pt濃度(wt%)]/0.057×100
表2から、本発明の液体組成物を用いた実施例13〜24は、引火点を有さず高度な難燃性を有している上、Ptの抽出率においても含フッ素リン酸エステルを90%を超えて含有する場合(比較例13〜14)に比べ格段に優れていることが判る。また、実施例13〜24は、含フッ素リン酸エステルアミドを10%未満含有し引火点を有する液体を溶媒をとして使用した場合(比較例15〜17)に比べても抽出率に優れていることが判る。なお、比較例17では液が均一となり抽出が不能であった。
実施例25〜28、比較例18〜19
液体組成物を溶媒とするリチウムイオン二次電池用の非水電解液例
実施例9〜10及び比較例6の液体組成物を溶媒として用い、LiPFを電解質塩としてそれぞれ1mol/L溶解させた。また、実施例9〜10の液体組成物を溶媒として用い、LiN(CFSOを電解質塩として1mol/L溶解させた。また、リン酸トリエチル10.0gとメチルパーフルオロヘキシルエーテル10.0gを混合し、LiPFを1mol/Lの濃度となるように添加し混合した。
次に、上記各非水電解液について、セタ式引火点試験器(ERDCO Engineering Corporation製 RT−1型)を用いて引火点を測定し、電気伝導度計(京都電子製 CM−11
7型)を用いて25℃での電気伝導度を測定した。それぞれ、実施例25〜28、比較例18〜19として表3に結果を示す。
表3に示されるように、本発明の非引火性液体組成物を溶媒として使用した実施例25〜28の非水電解液はいずれも引火点を有さない高度な難燃性を有する非水電解液である上、電解質塩を1mol/Lの濃度で溶解でき、高い電気伝導度を有していることが確認された。一方、含フッ素リン酸エステルの重量分率が10%未満である比較例18の電解液は、引火点が観測され、難燃性が不十分であった。また、引火点を有さない既知の液体であるメチルパーフルオロヘキシルエーテルを用いた比較例19は、混合液が二層液となったため引火点及び電気伝導度の測定ができず電解液として適さない状態であった。
実施例29〜32、比較例20
液体組成物を溶媒とする非水電解液を用いたリチウムイオン二次電池例
リチウムイオン二次電池の作成
正極活物質としてコバルト酸リチウム(LiCoO)を用い、これに導電助剤として
カーボンブラック、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF)をLiCoO:カーボンブラック:PVDF=85:7:8となるように配合し、1−メチル−2−ピロリドンを用いてスラリー化したものをアルミ製集電体上に一定の膜厚で塗布し、乾燥させて正極を得た。負極活物質としてはハードカーボンを用い、バインダーとしてPVDFをグラファイト:PVDF=9:1となるように配合し、1−メチル−2−ピロリドンを用いてスラリー化したものを銅製集電体上に一定の膜厚で塗布し、乾燥させて負極を得た。セパレータは無機フィラー含浸ポリオレフィン多孔質膜を用いた。
以上の構成要素を用いて、図1に示した構造のコイン型セルを用いたリチウム二次電池を作成した。リチウム二次電池はセパレータ6を挟んで正極1、負極4を対向配置し、負極ステンレス製キャップ3にステンレス製板バネ5を設置し、負極4、セパレータ6および正極1からなる積層体をコイン型セル内に収納した。この積層体に実施例25〜28及び比較例18の非水電解液を注入した後、ガスケット7を配置後、正極ステンレス製キャップ2をかぶせ、コイン型セルケースをかしめることで作成した。
充放電試験
上記電池作成例の方法で作成したリチウムイオン二次電池を25℃の恒温条件下、0.1Cの充電電流で上限電圧を4.0Vとして充電し、続いて0.1Cの放電電流で3.0Vとなるまで放電した。この操作を3回行った後に25℃の恒温条件下、0.2Cの充電電流で4.0Vの定電流-定電圧充電を行い、0.2Cの放電電流で終止電圧3.0Vま
で定電流放電を行った。このときの放電容量を初期放電容量とし、この操作を25回繰り返した際の放電容量を測定し、25サイクル後の放電容量/初期放電容量比を容量維持率として比較を行った。結果を表4に示す。
実施例33〜34
負極活物質としてチタン酸リチウム(LiTiO)を用い、非水電解液として実施例25〜26の非水電解液を用いた以外は実施例29〜32と同様の方法で非水系二次電池を作成した。また、実施例29〜32と同様の方法で充放電試験を行った。結果を表4に実施例33〜34として示す。
表4から本発明の非引火性液体組成物を非水電解液溶媒として含有するリチウムイオン二次電池である実施例29〜32は、含フッ素リン酸エステルアミド重量分率が10%未満の液体組成物を溶媒として使用した非水電解液を含む比較例20に対し、容量維持率が高く優れた電池性能が発揮されることが判る。また、負極活物質としてチタン酸リチウムを用いた実施例33及び実施例34では更に良好な容量維持率が得られた。
実施例35〜38、比較例21
液体組成物を溶媒とするオイルの溶解例
実施例3、6、11〜12、及び比較例2の液体組成物それぞれ1.0gをサンプル瓶に採取し、ポンプオイルMR−100(MORESCO製)0.1gを加えて振り混ぜた。静置後液体の状態を目視にて確認した。結果をそれぞれ実施例35〜38、比較例21として表5に示す。
本発明の非引火性液体組成物を用いた実施例35〜38は、いずれも有機化合物との相溶性が優れているため、ポンプオイルを溶解し、高度な難燃性を有する洗浄剤として利用できることが示された。これに対し、含フッ素リン酸エステルアミドを90%を超えて含有する比較例21は、有機化合物との相溶性が十分でないため、ポンプオイルを溶解しなかった。
本発明の非引火性液体組成物は、非引火性の高度な難燃性を有し、且つドナー性が高く有機化合物及び塩に対する優れた相溶性を有しているため、これを溶媒とすることによる安全性が高く効率的な金属塩抽出方法、及び安全性が高く導電率の高い非水電解液及びこれを含有する非水系二次電池等が提供され、極めて有用である。
1 正極
2 正極ステンレス製キャップ
3 負極ステンレス製キャップ
4 負極
5 ステンレス製バネ
6 無機フィラー含浸ポリオレフィン多孔質セパレータ
7 ガスケット

Claims (10)

  1. 下記一般式(1)
    (式中、nは0〜3の整数を表す。R1、R2及びR3は、それぞれ独立に炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐のアルキル基、アルケニル基または炭素数6〜10のアリール基を表す。R2とR3は互いに結合し5〜8員環の環状構造をなしていてもよい。)
    で表されるリン酸エステル、リン酸エステルアミドまたはリン酸アミドと下記一般式(2)
    (式中、mは1または2である。R4及びR5は、それぞれ独立に炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐のアルキル基、アルケニル基または炭素数6〜10のアリール基を表し、R4とR5は互いに結合し5〜8員環の環状構造をなしていていよい。Rfは、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐の含フッ素アルキル基を表す。但し、分子全体としてのフッ素原子数の水素原子数に対する比が0.2以上をなす。)
    で表される含フッ素リン酸エステルアミドからなる液体組成物であって、一般式(2)の含フッ素リン酸エステルアミドが、一般式(1)のリン酸エステル、リン酸エステルアミドまたはリン酸アミドよりも低い沸点を有し、且つ一般式(2)の含フッ素リン酸エステルアミドの重量分率が液体組成物全体の10〜90%であり、該液体組成物が引火点を有さないことを特徴とする非引火性液体組成物。
  2. 一般式(2)の含フッ素リン酸エステルアミドの重量分率が、液体組成物全体の30〜70%であることを特徴とする請求項1に記載の非引火性液体組成物。
  3. 一般式(1)において、R1、R2及びR3が、それぞれ独立に炭素数1〜4の直鎖または分岐のアルキル基であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の非引火性液体組成物。
  4. 一般式(1)において、nが0であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の非引火性液体組成物。
  5. 一般式(1)において、nが1であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の非引火性液体組成物。
  6. 一般式(2)において、R4及びR5がそれぞれ独立に炭素数1〜4の直鎖または分岐のアルキル基であり、且つRfが炭素数1〜3の直鎖または分岐の含フッ素アルキル基であるこ
    とを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の非引火性液体組成物。
  7. 一般式(2)において、mが1であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の非引火性液体組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の非引火性液体組成物を抽出溶媒とするとことを特徴とする金属抽出方法。
  9. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の液体組成物を溶媒とし、リチウム塩を溶解させたことを特徴とする非水系二次電池用の非水電解液
  10. 請求項9に記載の非水電解液を含むことを特徴とする非水系二次電池。
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