JP6310672B2 - 電気二重層キャパシタ - Google Patents

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Description

本発明は、長時間経過後においても良好な難燃性を維持できる電気二重層キャパシタに関する。
電気二重層キャパシタは、分極性材料と電解液との界面に形成される電気二重層に電荷を蓄積することを原理としている。電気二重層キャパシタの容量密度を向上させるために、分極性材料には高比表面積の活性炭、カーボンブラック等の炭素材料等が用いられている。また、分極性材料は、効率よく充電及び放電するため、金属を用いた電気抵抗の低い箔からなる集電体と接合されている。
電気二重層キャパシタの電解液としては非水系電解液と水系電解液があるが、作動電圧が高く、充電状態のエネルギー密度を大きくできることから、特許文献1〜2のような非水系電解液を用いた電気二重層キャパシタが注目されている。
特許文献1には、プロピレンカーボネートなどの溶媒に、テトラアルキルアンモニウムの過塩素酸塩を溶質とした電解液が開示されている。また、特許文献2には、スルホランまたはその誘導体からなる溶媒に溶質を溶解した電解液が記載されている。
特開昭49−68254号公報 特開昭62−237715号公報
しかしながら、非水系電解液は、一般に溶媒の引火点が低く、燃焼性が高い。そのため自動車や非常用やバックアップ用の大型の電源等で不燃性の要求が高まり、不燃性の向上が安全性の課題となっている。
本発明は前記課題に鑑みてなされたものであり、良好な電気特性を維持しつつ、難燃性が良好な電気二重層キャパシタを提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、非水系電解液にリン酸エステルアミドを添加することにより難燃効果を付与できること、及び非水系電解液にリン酸エステルアミドを添加しても電気特性が大幅に悪化せず維持できること、を見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の電気二重層キャパシタは、一対の分極性電極体と、これらの分極性電極体の間に配置された電解液を保持したセパレータと、を有する電気二重層キャパシタにおいて、前記電解液中に下記一般式(1)
Figure 0006310672
・・・・・(1)
(式中、nは1または2であり、R及びRは、それぞれ独立に炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐のアルキル基を表す。Rfは、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐の含フッ素アルキル基または炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐のアルキル基を表す。)
または、下記一般式(2)
Figure 0006310672
・・・・・(2)
(式中、nは1または2であり、Aは炭素数4〜7のポリメチレン基、炭素数4〜7のポリメチレン基におけるC−C結合の少なくとも1箇所がC−O−C結合となった基、炭素数4〜7のポリメチレン基におけるC−C結合の少なくとも1箇所がC−NH−C結合となった基、または炭素数4〜7のポリメチレン基におけるC−C結合の少なくとも1箇所がC−N(CH)−C結合となった基を表す。Rfは、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐の含フッ素アルキル基または炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐のアルキル基を表す。)
で表されるリン酸エステルアミドを含有し、
前記電解液に用いる溶媒として、プロピレンカーボネート、スルホラン又はγ−ブチロラクトンに、アセトニトリルが混合された混合溶媒を用いることを特徴とする。
また、本発明の電気二重層キャパシタは、前記リン酸エステルアミドが、下記一般式(3)
Figure 0006310672
・・・・・(3)
(式中、R1’及びR2’は、それぞれ独立に炭素数1〜10の直鎖または分岐のアルキル基を表す。Rfは、炭素数1〜10の直鎖または分岐の含フッ素アルキル基を表す。)
または、下記一般式(4)
Figure 0006310672
・・・・・(4)
(式中、Aは炭素数4〜7のポリメチレン基、炭素数4〜7のポリメチレン基におけるC−C結合の少なくとも1箇所がC−O−C結合となった基、炭素数4〜7のポリメチレン基におけるC−C結合の少なくとも1箇所がC−NH−C結合となった基、または炭素数4〜7のポリメチレン基におけるC−C結合の少なくとも1箇所がC−N(CH)−C結合となった基を表す。Rfは、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐の含フッ素アルキル基を表す。)で表されることを特徴とする。
また、本発明の電気二重層キャパシタは、前記リン酸エステルアミドが電解液全体に対して5〜40wt%添加されていることを特徴とする。
本発明によれば、良好な電気特性を維持しつつ、難燃性が良好な電気二重層キャパシタを提供することができる。
本発明の電気二重層キャパシタは、電解液中に前記一般式(1)乃至(4)で表されるリン酸エステルアミドを含有する。一般式(1)乃至(4)のリン酸エステルアミドは、1個または2個のアミド部位を有しており、その電子的及び立体的効果によってリン酸エステルアミドは化学的安定性が高い性質を有すると考えられる。そのため、これを電解液中に含有させることにより、長期に渡って難燃性が維持される電気二重層キャパシタを得ることができる。また、リン酸エステルアミドのエステル側鎖中にフッ素原子を結合させることにより、少量の添加で難燃効果を示すなど優れた難燃効果が発現され、良好な特性を有する電気二重層キャパシタを得ることができる。
(リン酸エステルアミド)
一般式(1)において、nは1または2であり、R及びRは、それぞれ独立に炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐のアルキル基を表す。但し、R及びRは、アルコキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、N−アルキルアミノ基、N,N−ジアルキルアミノ基及びフッ素原子からなる群から選ばれる置換基により置換されていてもよい。Rfは、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐の含フッ素アルキル基または炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐のアルキル基を表す。
及びRとしては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−アミル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基等を挙げることができる。置換基により置換されたR及びRとしては、例えば、2−メトキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−アミノエチル基、2−(N−メチルアミノ)基、2−(N,N−ジメチルアミノ)基等を挙げることができる。Rfとしては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−アミル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、トリフルオロメチル基、2−フルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、ヘキサフルオロイソプロピル基、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロヘプチル基、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフルオロデシル基等を挙げることができる。
一般式(1)のリン酸エステルアミドとして、n=1の例としては、リン酸ジメチル ジエチルアミド、リン酸ビス(トリフルオロメチル)ジエチルアミド、リン酸ジエチル ジエチルアミド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジメチルアミド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジエチルアミド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジn−プロピルアミド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジイソプロピルアミド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジn−ブチルアミド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジsec−ブチルアミド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジt−ブチルアミド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジn−ヘキシルアミド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジn−オクチルアミド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジn−デシルアミド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)エチルメチルアミド、リン酸ビス(2,2,3,3−テトラフルオロプロピル)ジエチルアミド、リン酸ビス(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)ジエチルアミド、リン酸ビス(2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル)ジエチルアミド、リン酸ビス(2,2,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロペンチル)ジエチルアミド、リン酸ビス(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロヘプチル)ジエチルアミド、リン酸ビス(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフルオロデシル)ジエチルアミド等を挙げることができる。n=2の例としては、リン酸ビス(ジエチルアミド)メチル、リン酸ビス(ジエチルアミド)トリフルオロメチル、リン酸ビス(ジエチルアミド)エチル、リン酸ビス(ジメチルアミド)2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビス(ジエチルアミド)2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビス(ジn−プロピルアミド)2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビス(ジイソプロピルアミド)2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビス(ジn−ブチルアミド)2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビス(ジsec−ブチルアミド)2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビス(ジn−ヘキシルアミド)2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビス(ジn−オクチルアミド)2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビス(ジn−デシルアミド)2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビス(エチルメチルアミド)2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビス(ジエチルアミド)2,2,3,3−テトラフルオロプロピル、リン酸ビス(ジイソプロピルアミド)2,2,3,3−テトラフルオロプロピル、リン酸ビス(ジエチルアミド)2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル、リン酸ビス(ジエチルアミド)2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル、リン酸ビス(ジイソプロピルアミド)2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロヘプチル、リン酸ビス(ジエチルアミド)3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフルオロデシル等を挙げることができる。
一般式(2)において、nは1または2であり、Aは炭素数4〜7のポリメチレン基、炭素数4〜7のポリメチレン基におけるC−C結合の少なくとも1箇所がC−O−C結合となった基、炭素数4〜7のポリメチレン基におけるC−C結合の少なくとも1箇所がC−NH−C結合となった基、または炭素数4〜7のポリメチレン基におけるC−C結合の少なくとも1箇所がC−N(CH)−C結合となった基を表す。Rfは、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐の含フッ素アルキル基を表す。
一般式(2)のリン酸エステルアミドとして、n=1の例としては、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ピロリジド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ピペリジド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ヘキサメチレンイミド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ヘプタメチレンイミド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)モルホリド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ピペラジド、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)N’−メチルピペラジド等を挙げることができる。n=2の例としては、リン酸ビスピロリジド 2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビスピペリジド 2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビス(ヘキサメチレンイミド)2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビス(ヘプタメチレンイミド)2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビスモルホリド 2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビスピペラジド 2,2,2−トリフルオロエチル、リン酸ビス(N’−メチルピペラジド)2,2,2−トリフルオロエチル等を挙げることができる。
一般式(1)または一般式(2)のリン酸エステルアミドのうち、それぞれn=1且つRfが含フッ素アルキル基である場合が電気二重層キャパシタの難燃性の面で好ましく、特に、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジエチルアミド及びリン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジイソプロピルアミドが難燃性と電気二重層キャパシタの性能面で好ましい。
(添加量)
一般式(1)乃至(4)の含フッ素リン酸エステルアミドの添加量は、特に限定されるものではないが、電解液全体に対して5〜40wt%の範囲が好適であり、さらに好ましくは5〜25wt%の範囲である。電解液全体に対する難燃剤の添加量が40wt%を超えると、電解液の比抵抗を上昇させるおそれや難燃剤が電解液に溶解しにくくなるおそれがあり、5wt%未満であると、長期間での難燃効果が得られにくい場合がある。
(溶媒)
本発明の電気二重層キャパシタの電解液に用いる非水電解液の溶媒としては、γ−ブチロラクトン、アセトニトリル、スルホランまたはプロピレンカーボネートを用いる。これらのうち、特にアセトニトリルを溶媒とする場合、直流抵抗(DCIR)を低くできるなど良好な電気特性が得られる利点がある。上記の溶媒に加え、これらに、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどのカーボネート類;トリメトキシメタン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、2−エトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフランなどのエーテル類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類;1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソランなどのオキソラン類;ニトロメタンなどの含窒素類;ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチルなどの有機酸エステル類;リン酸トリエステルなどの無機酸エステル類;ジグライム類;トリグライム類;3−メチルスルホラン、2,4−ジメチルスルホラン、ジメチルスルホン、エチルメチルスルホン、エチルイソプロピルスルホン、エチルイソブチルスルホン等のスルホン類;3−メチル−2−オキサゾリジノンなどのオキサゾリジノン類;1,3−プロパンスルトン、1,4−ブタンスルトン、ナフタスルトンなどのスルトン類等の溶媒を混合した混合溶媒も用いることができる。これらの添加し混合される溶媒は、単独で使用されていても良く、2種以上が使用されていても良い。これらのうち、特に、γ−ブチロラクトン、スルホランまたはプロピレンカーボネートに、アセトニトリルが混合された混合溶媒を用いると、少量の難燃剤添加で自己消火性を付与することができ、且つ直流抵抗(DCIR)を低くできるなど良好な電気特性が得られる利点がある。
(電解質)
また、上記溶媒中に溶解する電解質としては、金属の陽イオン、4級アンモニウムカチオン、カルボニウムカチオン等のカチオンと、BF -、PF -、ClO -、AsF -、SbF -、AlCl -、又はRfSO -、(RfSO-、RfCO -(Rfは炭素数1〜8のフルオロアルキル基)から選ばれるアニオンの塩を挙げることができる。これらは、単独で使用しても良く、2種以上を混合して使用しても良い。なかでも、第4級アンモニウム塩およびリチウム塩からなる群より選ばれる一種以上を用いることがより好ましい。特に、エチルトリメチルアンモニウムBF、ジエチルジメチルアンモニウムBF、トリエチルメチルアンモニウムBF、テトラエチルアンモニウムBF、スピロ−(N,N’)−ビピロリジニウムBF、エチルトリメチルアンモニウムPF、ジエチルジメチルアンモニウムPF、トリエチルメチルアンモニウムPF、テトラエチルアンモニウムPF、スピロ−(N,N’)−ビピロリジニウムPF、テトラメチルアンモニウムビス(オキサラト)ボレート、エチルトリメチルアンモニウムビス(オキサラト)ボレート、ジエチルジメチルアンモニウムビス(オキサラト)ボレート、トリエチルメチルアンモニウムビス(オキサラト)ボレート、テトラエチルアンモニウムビス(オキサラト)ボレート、スピロ−(N,N’)−ビピロリジニウムビス(オキサラト)ボレート、テトラメチルアンモニウムジフルオロオキサラトボレート、エチルトリメチルアンモニウムジフルオロオキサラトボレート、ジエチルジメチルアンモニウムジフルオロオキサラトボレート、トリエチルメチルアンモニウムジフルオロオキサラトボレート、テトラエチルアンモニウムジフルオロオキサラトボレート、スピロ−(N,N’)−ビピロリジニウムジフルオロオキサラトボレート、LiBF、LiPF、リチウムビス(オキサラト)ボレート、リチウムジフルオロオキサラトボレート、メチルエチルピロリジニウムテトラフルオロボレート、5−アゾニアスピロ[4.4]ノナン テトラフルホロボラート等が好ましい。
(電気二重層キャパシタの製造方法)
本発明の電気二重層キャパシタは、集電体上に分極性電極層が設けられた一対の分極性電極体をセパレータを介して対向させてキャパシタセルを作製し、このキャパシタセルに上述した非水電解液を含浸させた状態で外装ケース内に収容することにより得られる。本発明の電気二重層キャパシタは、コイン型、巻回型、積層型等の公知の形状のいずれであっても良い。
(集電体、分極性電極体)
集電体としては、アルミニウム、チタン、ステンレス鋼などの導電性薄膜を用いることができ、アルミニウムエッチング箔を好適に用いることができる。アルミニウム箔としては、純度99.9%以上の高純度のアルミニウム箔であって、通常10〜50μm程度の厚さのアルミニウム箔を用いる。この集電体に分極性電極層を形成して分極性電極体とする。具体的には、活性炭粉末と導電助剤とバインダとを有機溶剤或いは水などの溶媒と混合して得たペーストを集電体に塗布し、100〜300℃で10〜60分間乾燥することにより、分極性電極体を得ることができる。また、上記ペーストをシート状に成形し、このシートを集電体に圧接し、100〜300℃で10〜60分間乾燥することにより、分極性電極体とすることができる。
分極性電極層を構成する活性炭の原料は、植物系の木材、のこくず、ヤシ殻、パルプ廃液、化石燃料系の石炭、石油重質油、或いはそれらを熱分解した石炭及び石油系ピッチ、石油コークス等である。活性炭は、これらの原料を炭化後、賦活処理することにより得ることができる。
(導電助剤)
導電助剤としては、導電性を有する炭素材料である、カーボンブラック、グラファイトを用いることができる。カーボンブラックとしては、例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック等が挙げられる。これらは、単独で使用しても良く、2種以上を混合して使用しても良い。特に、中空シェル構造を有するケッチェンブラックを使用するのが好ましい。グラファイトとしては、例えば、天然グラファイト、人造グラファイト等が挙げられる。
(バインダ)
バインダとしては、通常用いられるものであればいずれであっても良く、例えばフッ素系ゴム、ジエン系ゴム、スチレン系ゴム等のゴム類、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンなどの含フッ素ポリマー、その他、ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、ニトリル樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、エポキシ樹脂などを挙げることができる。これらは、単独で使用しても良く、2種以上を混合して使用しても良い。
(1)電気二重層キャパシタセルの作製
[実施例1]
活性炭粉末、導電助剤であるケッチェンブラック、バインダーであるポリテトラフルオロエチレンからなる混合物を、圧延ローラーを用いてシート状に成形してこれを分極性電極とした。このシート状分極性電極を、リード線を設けたアルミニウム集電体に導電性接着剤を用いて貼り付けて電極とした。作製した2枚の電極を、セルロース系セパレータを介して向かい合わせ、素子(電極面積20cm)を作製した。この素子を12時間以上150℃で減圧乾燥した後、アルゴン雰囲気下のドライボックス内で、プロピレンカーボネート(PC)溶媒にリン酸エステルアミドである下記式(5)の化合物A(リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジイソプロピルアミド)を電解液全体に対して10wt%添加し塩濃度が1.8Mになるようにトリエチルメチルアンモニウムテトラフルオロボレート(TEMA・BF)を添加し作製した電解液に減圧含浸し、ラミネートフィルムに封入し電気二重層キャパシタセルを作製した。
Figure 0006310672
・・・・・(5)
[比較例1]
電解液として、式(5)の化合物A(リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジイソプロピルアミド)を添加していない1.8M TEMA・BF/PCを用いた以外は、実施例1と同様に電気二重層キャパシタセルを作製した。
(2)電気二重層キャパシタの初期特性
上記のとおり作製した比較例1および実施例1のセルに対し、室温で2.5V定電圧負荷試験を行い、任意の時間で容量および直流抵抗(DCIR)を測定した。その結果を表1に示す。
Figure 0006310672
表1に示すとおり、リン酸エステルアミドである化合物A(リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジイソプロピルアミド)を添加した実施例1は、比較例1と同程度の初期特性を有していた。このため、リン酸エステルアミドを添加した場合であっても電気特性が大幅に悪化することなく、維持できることがわかった。
(3)素子の自己消火性
表2に示す組成の電解液を(1)と同様の方法で作製した素子に含浸し、これに着火手段を近付けて5秒間炎をあて、着火手段を素子から離して自己消火性の有無を確認した。素子から着火手段を離した後に、素子の燃焼が5秒以上継続するか否かにより自己消火性の有無を判定した。その結果を表3に示す。各素子について2回ずつ試験を行い、○印は2回共燃焼が5秒以上継続せず、優れた自己消火性が有ることを示し、×印は2回共燃焼が継続し、自己消火性が無いことを示す。△印は2回の試験のうち1回は燃焼が5秒以上継続せず、1回は燃焼が継続したものであり、十分ではないが自己消火性があることを示す。なお、以下の各実施例に記載の「自己消火性」については、前述の基準で判定している。
Figure 0006310672
Figure 0006310672
表3に示すとおり、難燃剤を添加していない比較例1は自己消火性が無いのに対し、難燃剤としてリン酸エステルアミドである化合物A(リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジイソプロピルアミド)を添加した実施例1〜4は自己消火性を有していることがわかった。特に、化合物Aを10wt%添加した実施例1、化合物Aを25wt%添加した実施例3及び化合物Aを35wt%添加した実施例4は、2回の燃焼試験に耐え得る優れた自己消火性を有していることがわかった。
(4)自己消火性の長期持続性
表2に示す電解液を用い、(1)と同様に電気二重層キャパシタセルを作製した。この電気二重層キャパシタセルに対し、2.5V定電圧負荷試験(60℃、250時間)を行い、ラミネートフィルムから素子を取り出し、自己消火性の有無を確認した。自己消火性の有無は(3)と同様の方法にて確認した。その結果を表4に示す。
Figure 0006310672
表4に示すとおり、比較例1は表3と同様に、自己消火性が無いのに対し、実施例1〜4は定電圧負荷試験後においても自己消火性を有していることがわかった。また、実施例1、実施例3及び実施例4は、定電圧負荷試験後においても、2回の燃焼試験に耐え得る優れた自己消火性を有している。以上の結果から、難燃剤としてリン酸エステルアミドを添加した電解液は、自己消火性を長期間持続することができ、特に難燃剤としてリン酸エステルアミドを10wt%以上添加することがより好ましいことがわかった。このような自己消火性が長期間持続する要因としては、リン酸エステルアミドがアミド部位を有しており、その電子的および立体的効果により化学的安定性が高い性質を有しているためであると考えられる。
(5)電解液の種類と難燃剤の種類を変更した素子の自己消火性(長期持続性)
表5に示す電解液及び難燃剤を用いて(1)と同様に電気二重層キャパシタを作製した。
Figure 0006310672
※AN:アセトニトリル
実施例5は、実施例1と同様に難燃剤としてリン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジイソプロピルアミドを用い、AN系電解液を用いた。実施例6、実施例7及び実施例8は、難燃剤としてリン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジエチルアミドを用い、電解液として実施例6及び実施例8はAN系電解液を、実施例7はPC系電解液を用いた。実施例9及び実施例10は、難燃剤として、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)N’−メチルピペラジドを用い、PC系電解液、AN系電解液を夫々用いた。実施例11及び実施例12は、難燃剤として、リン酸ジエチルジエチルアミドを用い、PC系電解液、AN系電解液を夫々用いた。さらに、実施例13及び実施例14は、難燃剤として、リン酸ビス(ジイソプロピルアミド)2,2,3,3−テトラフルオロプロピルを用い、PC系電解液、AN系電解液を夫々用いた。ここで、PC系電解液としては、1.8M TEMA・BF/PC溶液を用い、AN系電解液としては、1.4M TEMA・BF/AN溶液を用いた。
実施例5〜14の電気二重層キャパシタセルに対し、2.5V定電圧負荷試験(60℃、250時間)を行い、ラミネートフィルムから素子を取り出し、自己消火性の有無を確認した。表5に示すとおり、実施例5〜14の電気二重層キャパシタセルでは、定電圧負荷試験後においても自己消火性を有しており、特に、実施例5〜11及び13の電気二重層キャパシタセルでは定電圧負荷試験後においても2回の燃焼試験に耐え得る優れた自己消火性を有していることがわかった。
(6)溶媒及び塩の種類と難燃剤の種類を変更した素子の初期特性及び素子の自己消火性
表6に示す溶媒と塩からなる電解液及び難燃剤を用いて(1)と同様に電気二重層キャパシタを作製した。
Figure 0006310672
表6において、比較例2、実施例15〜20は電解液を共通とし、溶媒としてプロピレンカーボネート(PC)を、塩として1.8M 5−アゾニアスピロ[4.4]ノナン テトラフルホロボラート(SBP・BF)を用いた。難燃剤を添加していないものを比較例2とし、難燃剤としてリン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジイソプロピルアミドを用いたものを実施例15、18〜20、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジエチルアミドを用いたものを実施例16、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジメチルアミドを用いたものを実施例17とした。また、実施例15では溶媒をPCのみとし、実施例18〜20ではアセトニトリル(AN)を添加した混合溶媒を用いた。混合比率は、実施例18では重量比でPC90%、AN10%とし、実施例19では重量比でPC80%、AN20%とし、実施例20では重量比でPC20%、AN80%とした。
比較例3及び実施例21は電解液を共通とし、溶媒としてアセトニトリル(AN)を、塩として1.8M 5−アゾニアスピロ[4.4]ノナン テトラフルホロボラート(SBP・BF)を用いた。難燃剤を添加していないものを比較例3とし、難燃剤としてリン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジイソプロピルアミドを用いたものを実施例21とした。
比較例4、実施例22〜24は電解液を共通とし、溶媒としてスルホラン(SF)を、塩として5−アゾニアスピロ[4.4]ノナン テトラフルホロボラート(SBP・BF)を用いた。難燃剤を添加していないものを比較例4とし、難燃剤としてリン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジイソプロピルアミドを用いたものを実施例22〜24とした。また、溶媒をスルホラン(SF)のみとした比較例4及び実施例22ではSBP・BFの量を1.2Mとし、ANを添加した実施例23及び実施例24ではSBP・BFの量を1.8Mとした。溶媒の混合比率は、実施例23では重量比でSF80%、AN20%とし、実施例24では重量比でSF20%、AN80%とした。
比較例5及び実施例25は電解液を共通とし、溶媒としてγ−ブチロラクトン(BL)を、塩として1.8M 5−アゾニアスピロ[4.4]ノナン テトラフルホロボラート(SBP・BF)を用いた。難燃剤を添加していないものを比較例5とし、難燃剤としてリン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジイソプロピルアミドを用いたものを実施例25とした。
なお、上記実施例において、難燃剤の添加量は10wt%とした。
上記実施例15〜25、比較例2〜5の電気二重層キャパシタに対して、(2)と同様にして、室温で2.5V定電圧負荷試験を行い、任意の時間で容量および直流抵抗(DCIR)を測定した。その結果を表6に併せて示す。
表6の結果より、リン酸エステルアミドを添加した実施例15〜25は、難燃剤を添加していない比較例2〜5と同程度の初期特性を有していた。このため、リン酸エステルアミドを添加した場合であっても電気特性が大幅に悪化することなく、維持できることがわかった。
また、難燃剤の添加量を10wt%とした場合、溶媒としてSFを用いると、塩のSBP・BFが1.8M溶解せず、1.2Mとする必要があったが(比較例4、実施例22)、ANを添加することによって塩の溶解度が増大し、1.8Mの溶解が可能になった(実施例23、24)。さらに、溶媒と塩の種類が同じ実施例15、実施例18〜20で比較すると、ANの添加量が増えるに従って、直流抵抗(DCIR)が低下することがわかった。
また、自己消火性については、実施例15〜25では全て良好(○)であったが、比較例2〜5では全て×であり、自己消火性が無かった。
(7)溶媒及び塩の種類と難燃剤の量を変更した素子の自己消火性
表7に示す溶媒、塩及び難燃剤を用いて(1)と同様に電気二重層キャパシタを作製した。
Figure 0006310672
表7において、実施例26〜28は、溶媒としてプロピレンカーボネート(PC)を、塩として1.8M 5−アゾニアスピロ[4.4]ノナン テトラフルホロボラート(SBP・BF)を、難燃剤としてリン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジイソプロピルアミドを用い、難燃剤の添加量をそれぞれ10wt%、5wt%、25wt%とした。
実施例29〜31は、溶媒としてプロピレンカーボネート(PC)を、塩として1.8M メチルエチルピロリジニウム テトラフルホロボラート(MEPy・BF)を、難燃剤としてリン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジイソプロピルアミドを用い、難燃剤の添加量をそれぞれ10wt%、5wt%、25wt%とした。
実施例32〜35は、溶媒としてアセトニトリル(AN)を、塩として1.8M 5−アゾニアスピロ[4.4]ノナン テトラフルホロボラート(SBP・BF)を、難燃剤としてリン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジイソプロピルアミドを用い、難燃剤の添加量をそれぞれ8wt%、8wt%、10wt%、25wt%とした。なお、実施例33では、溶媒として、プロピレンカーボネート(PC)を添加した混合溶媒を用い、混合比率を重量比でAN80%、PC20%とした。
実施例36〜38は、溶媒としてアセトニトリル(AN)を、塩として1.8M トリエチルメチルアンモニウムテトラフルオロボレート(TEMA・BF)を、難燃剤としてリン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジイソプロピルアミドを用い、難燃剤の添加量をそれぞれ10wt%、25wt%、35wt%とした。
実施例39〜41は、溶媒としてスルホラン(SF)を、塩として0.5M 5−アゾニアスピロ[4.4]ノナン テトラフルホロボラート(SBP・BF)を、難燃剤としてリン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジイソプロピルアミドを用い、難燃剤の添加量をそれぞれ10wt%、5wt%、25wt%とした。
実施例42〜44は、溶媒としてγ−ブチロラクトン(BL)を、塩として1.8M 5−アゾニアスピロ[4.4]ノナン テトラフルホロボラート(SBP・BF)を、難燃剤としてリン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ジイソプロピルアミドを用い、難燃剤の添加量をそれぞれ10wt%、5wt%、25wt%とした。
上記実施例26〜44の電気二重層キャパシタに対して、(3)及び(4)と同様にして、素子の初期状態の自己消火性と2.5V定電圧負荷試験(60℃、250時間)後(以下ライフ後と記載)の自己消火性について測定した。その結果を表7に併せて示す。
表7の結果より、電解液(溶媒、塩)の種類に拘らず、難燃剤を10wt%以上添加した場合は、初期、ライフ後共に自己消火性は良好(○)であった。
また、溶媒としてPCを、塩として1.8M SBP・BFを用いた場合は、難燃剤の添加量が5wt%では自己消火性は、初期、ライフ後共に△であったが(実施例27)、難燃剤の添加量を10wt%とすることで自己消火性は、初期、ライフ後共に○に向上した(実施例26)。
溶媒としてPCを、塩として1.8M MEPy・BFを用いた場合は、難燃剤の添加量が5wt%では自己消火性は、初期、ライフ後共に△であったが(実施例30)、難燃剤の添加量を10wt%とすることで自己消火性は、初期、ライフ後共に○に向上した(実施例29)。
溶媒としてANを、塩として1.8M SBP・BFを用いた場合は、難燃剤の添加量が8wt%では自己消火性は、初期、ライフ後共に△であったが(実施例32)。さらに、溶媒としてPC−AN混合溶媒(20:80)を用いること(実施例33)で自己消火性が、初期、ライフ後共に○に向上した。または難燃剤の添加量を10wt%とすること(実施例34)で、自己消火性は、初期、ライフ後共に○に向上した。
溶媒としてANを、塩として1.8M TEMA・BFを用いた場合は、難燃剤の添加量を10wt%とすることで自己消火性は、初期、ライフ後共に○であった(実施例36)。
溶媒としてSFを、塩として0.5M SBP・BFを用いた場合は、難燃剤の添加量が5wt%では自己消火性は、初期、ライフ後共に△であったが(実施例40)、難燃剤の添加量を10wt%とすることで自己消火性は、初期、ライフ後共に○に向上した(実施例39)。
溶媒としてBLを、塩として1.8M SBP・BFを用いた場合は、難燃剤の添加量が5wt%では自己消火性は、初期、ライフ後共に△であったが(実施例43)、難燃剤の添加量をwt10%とすることで自己消火性は、初期、ライフ後共に○に向上した(実施例42)。

Claims (3)

  1. 一対の分極性電極体と、これらの分極性電極体の間に配置された電解液を保持したセパレータと、を有する電気二重層キャパシタにおいて、前記電解液中に下記一般式(1)
    Figure 0006310672
    ・・・・・(1)
    (式中、nは1または2であり、R及びRは、それぞれ独立に炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐のアルキル基を表す。Rfは、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐の含フッ素アルキル基または炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐のアルキル基を表す。)
    または、下記一般式(2)
    Figure 0006310672
    ・・・・・(2)
    (式中、nは1または2であり、Aは炭素数4〜7のポリメチレン基、炭素数4〜7のポリメチレン基におけるC−C結合の少なくとも1箇所がC−O−C結合となった基、炭素数4〜7のポリメチレン基におけるC−C結合の少なくとも1箇所がC−NH−C結合となった基、または炭素数4〜7のポリメチレン基におけるC−C結合の少なくとも1箇所がC−N(CH)−C結合となった基を表す。Rfは、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐の含フッ素アルキル基または炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐のアルキル基を表す。)
    で表されるリン酸エステルアミドを含有し、
    前記電解液に用いる溶媒として、プロピレンカーボネート、スルホラン又はγ−ブチロラクトンに、アセトニトリルが混合された混合溶媒を用いることを特徴とする電気二重層キャパシタ。
  2. 前記リン酸エステルアミドが、下記一般式(3)
    Figure 0006310672
    ・・・・・(3)
    (式中、R1’及びR2’は、それぞれ独立に炭素数1〜10の直鎖または分岐のアルキル基を表す。Rfは、炭素数1〜10の直鎖または分岐の含フッ素アルキル基を表す。)
    または、下記一般式(4)
    Figure 0006310672
    ・・・・・(4)
    (式中、Aは炭素数4〜7のポリメチレン基、炭素数4〜7のポリメチレン基におけるC−C結合の少なくとも1箇所がC−O−C結合となった基、炭素数4〜7のポリメチレン基におけるC−C結合の少なくとも1箇所がC−NH−C結合となった基、または炭素数4〜7のポリメチレン基におけるC−C結合の少なくとも1箇所がC−N(CH)−C結合となった基を表す。Rf’は、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐の含フッ素アルキル基を表す。)
    で表されることを特徴とする請求項1記載の電気二重層キャパシタ。
  3. 前記リン酸エステルアミドは、電解液全体に対して5〜40wt%添加されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気二重層キャパシタ。
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