JP6305754B2 - コンタクトプローブユニット - Google Patents

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Description

本発明は、主に電子部品や基板等の導通検査に用いる検査用のコンタクトプローブユニットに関する。更に詳しくは、先端部を給電用電極に接触させて電流を流すことによって電気特性を測定する方式の検査ユニットとして用いられ、電気特性の測定時に、給電用電極の中央領域で表面にキズが付くことを抑えることができ、測定後の給電用電極の中央領域を良好な表面状態に維持することができるコンタクトプローブユニットに関する。
近年、電気自動車の電流制御等に使用されるパワー半導体、携帯電話等に使用される高密度実装基板、又は、パソコン等に組み込まれるBGA(Ball Grid Array)やCSP(Chip Size Package)等のICパッケージ基板等、様々な回路基板が多く用いられている。このような回路基板は、実装の前後の工程において、例えば直流抵抗値の測定や導通検査等が行われ、その電気特性の良否が検査されている。電気特性の良否の検査は、電気特性を測定する検査装置に接続された検査装置用治具(以下、「プローブユニット」という。)を用いて行われている。例えば、プローブユニットに装着されたピン形状のプローブ(本願では「コンタクトプローブ」という。)の先端部を、その回路基板の電極(以下、「給電用電極」という。)に接触させることにより行われている(例えば特許文献1を参照。)。
これらのうち、例えばパワー半導体のような数アンペアから数百アンペアの大電流を流す回路基板の電気特性を検査する場合には、大電流に対応するため、直径1mmを超える太いプローブ針と、ばねと、そのプローブ針をガイドするスリーブとを組み合わせた構造のスプリングプローブ、いわゆるポゴピンが用いられるのが一般的である。このポゴピンを用いる電気特性の測定は、回路基板の給電用電極にポゴピンのプローブ針を接触させるとともに、回路基板の給電用電極と別の位置にあってその給電用電極に電気的に接続された電極(以下、「検出用電極」という。)に検出用プローブを接触させ、ポゴピンから給電用電極に電流を流し、検出用電極からの電圧を検出用プローブによって検出して行う。
しかし、このような太いプローブ針を用いると、プローブ針と回路基板の給電用電極との接点部分に大きな電気的負荷がかかり、プローブ針と給電用電極との接触部が発熱によって劣化(熱劣化)してしまうという問題が生じる。特に、プローブ針は、高温になると軟化してバネ性が弱くなってしまう。また、太いプローブ針は、給電用電極に機械的負荷をかけ、ダメージ(キズ)を与えることがあった。
この問題に対して、直径0.1mmから0.3mm程度の細いプローブ針を格子状に多数本並べて配置したプローブユニットが提案されている(例えば、非特許文献1を参照。)。このプローブユニットでは、1本の太いプローブ針を給電用電極に接触させる場合に比べて、プローブ針1本にかかる電気的負荷が軽減する。このため、大電流を流す回路基板が測定対象であっても、プローブ針と給電用電極との接触部の熱劣化が抑えられ、プローブ針を長寿命にすることができる。
特開2002−131334号公報
「茅野のコーヨーテクノス開発」信濃毎日新聞、2010年11月26日
しかしながら、細いプローブ針を多数本格子状に並べたプローブユニットでは、プローブ針と給電用電極との接触部の熱劣化が抑えられる反面、次のような問題が生じる。
すなわち、プローブユニットは、多数本のプローブ針が格子状に並んでいるため、給電用電極の中央領域を含めた全面にプローブ針が接触する。しかし、給電用電極の中央領域は、検査後にワイヤーボンディングや半田付け等が行われる領域である。このような中央領域にプローブ針が接触すると、その中央領域の表面をキズ付けてしまい、後工程で行われるワイヤーボンディングにおいて、給電用電極とワイヤとの接続不良が生じる等の支障を招くおそれがある。また、半導体チップ部品を販売する場合、給電用電極の中央領域のキズは外観不良となり、歩留まりを低下させる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、その先端を給電用電極に接触させて電流を流すことによって回路基板の電気特性を測定する方式のコンタクトプローブユニットにおいて、給電用電極の中央領域にキズが付き難いコンタクトプローブユニットを提供することにある。また、給電用電極に仮にキズが付いたとしても、後工程の接続工程での不良を少なくできるコンタクトプローブユニットを提供することにある。
上記課題を解決するために本発明のコンタクトプローブユニットは、胴体部と両端部とを有するコンタクトプローブが複数本配列されてなるプローブ群と、前記各コンタクトプローブの両端部のうち先端部が挿入され、前記先端部を測定位置にガイドする複数のガイド穴が設けられた第1ガイドプレートと、前記第1ガイドプレートに対して一定の間隔を空けて配置され、前記各コンタクトプローブの前記胴体部が挿入されて前記胴体部を支持する複数のガイド穴が設けられた第2ガイドプレートと、を備え、前記各コンタクトプローブの前記先端部を給電用電極に接触させて電流を流すことによって回路基板の電気特性を測定する方式のコンタクトプローブユニットであって、前記各コンタクトプローブは、前記給電用電極の輪郭の内側で該輪郭に沿うような配列パターンで配列されていることを特徴とする。
この発明によれば、複数のコンタクトプローブが、給電用電極の輪郭の内側で該輪郭に沿うような配列パターンで配列されているので、給電用電極に電流を流して回路基板の電気特性を測定する際に、各コンタクトプローブの先端部は、給電用電極の中央領域を外れて辺縁付近に接触する。その結果、給電用電極の中央領域で表面にキズが発生する現象を抑制することができる。
本発明に係るコンタクトプローブユニットにおいて、前記各コンタクトプローブは、両端に荷重が与えられることによって座屈し、その座屈により生じた弾性力を接触圧力として前記給電用電極に接触するものであり、且つ、その軸方向が、前記給電用電極の表面に対して平行に位置決めされる基準面との直交方向に対して、特定の方向に傾斜しているように構成してもよい。
この発明によれば、各コンタクトプローブが特定の方向(傾斜方向ともいう。)に傾斜しているので、各コンタクトプローブは、その先端部が給電用電極に接触した状態で両端に荷重が与えられたとき、軸方向が揃って傾く方向に湾曲して座屈し、他のコンタクトプローブに対して干渉しない。その結果、各コンタクトプローブの先端部を、給電用電極に対して良好な接触状態で接触させることができる。
本発明に係るコンタクトプローブにおいて、前記各コンタクトプローブは、複数のコンタクトプローブで構成されたプローブ群毎に前記特定の方向に傾斜しているように構成してもよい。
この発明によれば、コンタクトプローブをプローブ群毎に特定の方向に傾斜させているので、プローブ群毎に発生する傾斜方向の力を分散させることができる。すなわち、コンタクトプローブは、給電用電極の表面に対して平行に位置決めされる基準面との直交方向に対して特定の方向に傾斜しているので、コンタクトプローブの座屈によって、ガイドプレートはその傾斜方向に力が発生する。その力は、軸方向の応力とプレート面方向の応力とに分解される。そのため、その力が発生する元になるコンタクトプローブの傾斜方向や傾斜角度を、例えば個々の給電用電極に対応したプローブ群毎に調整することもでき、その力をユニット全体で分散させたり相殺したりすることができる。こうした力の分散や相殺は、発生する力をほぼゼロにすることができ、コンタクトプローブユニットを長期的に使用した場合であっても、コンタクトプローブユニットの組み立て精度の悪化やピンの位置精度の悪化を抑制することができる。
本発明に係るコンタクトプローブユニットにおいて、前記第1ガイドプレートに設けられた前記各ガイド穴と前記第2ガイドプレートに設けられた前記各ガイド穴とは、同じコンタクトプローブが挿入されたガイド穴同士で、中心点の平面視での位置が特定の方向にずれているように構成してもよい。
この発明によれば、第1ガイドプレートの各ガイド穴と第2ガイドプレートの各ガイド穴とで中心点の平面視での位置がずれているので、それぞれのガイド穴に先端側及び後端側が挿入された各コンタクトプローブも、先端側と後端側の位置がずれ、傾斜した状態となっている。そのため、各コンタクトプローブは、その先端部が給電用電極に接触した状態で両端に荷重が与えられたとき、軸方向が揃って傾く方向に湾曲して座屈し、他のコンタクトプローブに対して干渉しない。その結果、各コンタクトプローブの先端部を給電用電極に対して良好な接触状態で接触させることができる。
本発明に係るコンタクトプローブユニットにおいて、前記第1ガイドプレートと前記第2ガイドプレートのいずれか一方は、前記プローブ群のうち一のプローブ群に対応するように区分けされ、前記複数のガイド穴が設けられたブロック部と、前記ブロック部を嵌め入れる嵌入孔を有する保持プレートと、を有し、前記嵌入孔内で前記ブロック部が面内で回転されたことにより、前記ブロック部に設けられた前記各ガイド穴と、他方のガイドプレートに設けられた前記各ガイド穴とは、同じコンタクトプローブが挿入されるガイド穴同士で、中心点の平面視での位置が特定の方向にずれているように構成してもよい。
この発明によれば、ブロック部の各ガイド穴と、他方のガイドプレートの各ガイド穴とで平面視での中心点の位置がずれているので、それぞれのガイド穴に先端側及び後端側が挿入された各コンタクトプローブも、先端側と後端側の各位置がずれており、傾斜した状態となっている。そのため、各コンタクトプローブは、その先端部が給電用電極に接触した状態で両端に荷重が与えられたとき、軸方向が揃って傾く方向に湾曲して座屈し、他のコンタクトプローブに対して干渉し難い。その結果、各コンタクトプローブの先端部を給電用電極に対して良好な接触状態で接触させることができる。また、そのブロック部を回転させることによって、ガイドプレートの面内で発生する座屈による力をほぼ相殺することができる。
また、ブロック部が一のプローブ群に対応するように区分けされているので、プローブ群が複数である場合、ブロック部毎に回転角度を制御することにより、プローブ群毎に、コンタクトプローブの傾斜角度を変化させることができる。その結果、各給電用電極に、それぞれ、各コンタクトプローブを好適な接触圧力で接触させることができる。
本発明に係るコンタクトプローブユニットによれば、給電用電極に電流を流して電気特性を測定する際に、各コンタクトプローブの先端部は、給電用電極の中央領域を外れて辺縁付近に接触する。このため、給電用電極の中央領域で、表面にキズが付くことが抑えられる。また、給電用電極に仮にキズが付いたとしても、そのキズはコンタクトプローブによる中央領域のキズではないので、後工程の接続工程での不良を少なくすることができる。その結果、電気特性の測定後においても、給電用電極の中央領域が良好な表面状態に維持され、この中央領域に対してワイヤーボンディング等の後工程を良好に行うことができる。また、給電用電極の中央領域のキズによる外観不良を低減でき、歩留まりを向上させることができる。
また、ブロック群毎の傾斜方向や傾斜角度を調整することにより、座屈によってガイドプレートの面内で発生する力を全体として相殺することができる。その結果、発生する力をほぼゼロにすることができる。そうした力の相殺は、長期的に使用した場合であっても、コンタクトプローブユニットの組み立て精度の悪化やピンの位置精度の悪化を抑制することができる。
本発明に係るコンタクトプローブユニットの一例を示す構成図である。 本発明に係るコンタクトプローブユニットの他の一例を示す構成図である。 図1及び図2に示すコンタクトプローブが備えるプローブ群の配列パターンの一例を示す底面図である。 図1及び図2に示すコンタクトプローブが備えるコンタクトプローブを示す縦断面図である。 図1及び図2に示すコンタクトプローブユニットにおいてガイド穴の位置関係を示す模式図である。 コンタクトプローブの給電用電極上での接触位置の一例を示す模式図である。 本発明に係るコンタクトプローブの他の一例を示す構成図である。 図7に示すコンタクトプローブユニットにおいてガイド穴の位置関係を示す模式図である。
以下、本発明に係るコンタクトプローブユニットについて、図面を参照しつつ説明する。なお、本発明は下記の実施形態に限定されるものではない。
[コンタクトプローブユニット]
本発明に係るコンタクトプローブユニット(以下、「プローブユニット10」と略す。)は、図1、図2及び図7に示すように、複数のコンタクトプローブ(以下、「プローブ1」と略す。)を有するプローブ群4と、ガイド穴(第1ガイド穴21、第2ガイド穴31)が設けられた少なくとも2枚のガイドプレート(第1ガイドプレート20,第2ガイドプレート30)とを少なくとも備え、そのガイドプレート20,30のガイド穴21,31に挿入されたプローブ1をそれぞれの先端部2aを給電用電極11に接触させて電流を流すことによって回路基板の電気特性を測定する方式のプローブユニットである。
そして、そのプローブユニット10は、プローブ群4を構成する複数のプローブ1が、給電用電極11の平面視の輪郭Sの内側で該輪郭Sに沿うような配列パターンで配列されている。
以下、本発明の構成について詳しく説明する。なお、本実施形態では、給電用電極11は、プリント基板の電極(符号11で表す。)である場合を例にする。また、プローブユニット10(図1及び図2のプローブユニット10A及び図7のプローブユニット10B)について、給電用電極11に向かい合う側を先端部側又は下側とし、リード線50側を後端部側又は上側として説明する。
(プローブ群)
プローブ群4は、図1〜図3に示すように、一の給電用電極11に向かい合う複数のプローブ1で構成されている。複数のプローブ1の下側の先端部2aを給電用電極11に接触させて、プローブ1から給電用電極11へ電流を流す。これにより、プローブユニット10Aは、給電用電極11に太いプローブ針を1本接触させて電流を流す従来の構成に比べて、先端部2aと給電用電極11との接点部分の電気的負荷を軽減することができる。その結果、パワー半導体の電極のように、数十アンペア以上の大電流を流す電極が給電用電極である場合にも、各プローブ1と給電用電極11との接触部における発熱による熱劣化が抑えられ、プローブ1を長寿命にすることができる。
図1及び図2に示す実施形態では、それぞれが一の給電用電極11に対応するように4組のプローブ群4が設けられ、各プローブ群4はそれぞれ8本のプローブ1で構成されている。
各プローブ1は、図1、図2及び図4に示すように、胴体部Aと両端部Bとを有している。胴体部Aは、ピン形状の金属導体2の外周に絶縁被膜3を有する中央部分(端部以外の部分)であり、両端部Bは、ピン形状の金属導体2の外周に絶縁被膜3を有しない両端部分(中央以外の部分)である。このプローブ1の両端に荷重を与えて撓ませることにより、給電用電極11に対する接触圧力を得て電気特性を測定することができる。
なお、図1及び図2において、金属導体2の下側の先端部2aは、プリント基板12に形成された給電用電極11に接触する下側端部であり、金属導体2の上側の後端部2bは、検査装置側に配置されて検査装置(図示しない)のリード線50と接続されたリード線側電極51に接触する上側端部である。絶縁被膜3の剥離端面3aは、下側端部2a側の絶縁被膜3の加工端面であり、図1及び図2の下側に配置された第1ガイドプレート20の第1ガイド穴21に当たってプローブ1がそのガイド穴21から抜け落ちないように保持するように作用する。
金属導体2は、高い導電性と高い弾性率を有する金属線(「金属ばね線」ともいう。)である。金属導体2に用いられる金属としては、広い弾性域を持つ金属を挙げることができ、例えばベリリウム銅等の銅合金、タングステン、レニウムタングステン、鋼(例えば高速度鋼:SKH)等を好ましく用いることができる。こうした金属導体2は、通常、上記の金属が所定の径の線状導体となるまで冷間又は熱間伸線等の塑性加工を施して得ることができる。
金属導体2の外径は、給電用電極11の大きさや、測定時に給電用電極11に流す電流の大きさを考慮して選択され、20μm以上、300μm以下、好ましくは20μm以上、110μm以下の範囲内から選択することができる。
金属導体2の給電用電極11側の先端部2aの形状としては、平坦形状、半球形状、円錐形状、釣鐘形状、台形形状等、種々の形態を挙げることができる。こうした端面は、例えばエメリー紙を用いた研削加工や、ダイヤモンドホイールを用いた研削加工等によって形成される。なお、ここでいう半球形状とは、正確な半球や略半球を含むとともに、いわゆるアール端面(所定の曲率半径で形成された端面のこと。)を含む。
また、プローブ1が各ガイドプレート20,30の各ガイド穴21,31に引っかかることなく挿入し易くするという観点からは、金属導体2の真直度が高いことが好ましく、具体的には真直度が曲率半径Rで1000mm以上であることが好ましい。真直度の高い金属導体2は、絶縁被膜3が設けられる前に予め直線矯正処理してもよいし、後述のように絶縁被膜3が設けられた長尺の金属導体2を直線矯正処理してもよい。直線矯正処理は、例えば回転ダイス式直線矯正装置等によって行われる。
プローブ1の両端から露出した金属導体2には、その金属導体2と、給電用電極11又はリード線側電極51との接触抵抗の上昇を抑制するために、金属被覆層が設けられていてもよい。金属被覆層を形成する金属としては、ニッケル、金、ロジウム等の金属や金合金等の合金を挙げることができる。金属被覆層は、単層であってもよいし複層であってもよい。金属被覆層は、湿式めっき法で形成しためっき層であってもよいし、蒸着法やCVD(化学気相成長法)等の気相成長方法で形成した金属層であってもよい。金属被覆層は複層で構成されていてもよく、例えば、ニッケルめっき層上に金めっき層が形成されたものを好ましく挙げることができる。また、金属被覆層は、露出した金属導体2のみに設けられていてもよいし、絶縁被膜3の下を含む金属導体2の全体に形成されていてもよい。
絶縁被膜3は、金属導体2上に設けられて、給電用電極11の電気特性を検査する際のプローブ同士の接触を防いで短絡を防止するように作用する。この絶縁被膜3は、金属導体2上、すなわち金属導体2の外周上に長手方向に亘って設けられていればよく、直接設けられていてもよいし、他の層を介して設けられていてもよい。
絶縁被膜3は、絶縁性を有する被膜であれば特に限定されないが、ポリウレタン樹脂、ナイロン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステルイミド樹脂、ポリアミド樹脂及びポリアミドイミド樹脂から選ばれるいずれか1種又は2種以上であることが好ましい。なお、通常は1種の樹脂により形成される。これらの樹脂からなる絶縁被膜は耐熱性が異なるので、検査の際に発生する熱を考慮して任意に選択することができる。例えば、より耐熱性が要求される場合には、絶縁被膜3がポリエステルイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂等で形成されることが好ましい。
絶縁被膜3の厚さは、(1)電気絶縁性を確保できる程度の厚さであること、及び、(2)給電用電極11側の端面3aが第1ガイドプレート20の第1ガイド穴21に当たってプローブ1が第1ガイド穴21を通過して落下しない程度の厚さであること、等を条件として設定される。なお、後述の連続塗布法で絶縁被膜3を形成する場合には、金属導体2の直径にも関係する。そうした厚さとしては、例えば2μm以上、30μm以下の範囲内で適宜設定され、一例として金属導体2の直径が40μm以上、100μm以下の範囲内にある場合、その厚さは5μm以上、20μm以下の範囲内であることが好ましい。
絶縁被膜3が形成されたプローブ1の胴体部Aは、上記直径の金属導体2の外周に上記厚さの絶縁被膜3を形成した後の外径となるが、特にプリント基板12の給電用電極11を測定する場合には、その外径が50μm以上、140μm以下の範囲内であることが好ましい。ただし、絶縁被膜3の材質や厚さについては、耐電圧の仕様によって適正な材質と厚さが選定される。
絶縁被膜3の形成手段は特に限定されないが、連続塗布法により焼付けエナメル被膜として形成することができる。また、金属導体2をプローブ1の形状に成形加工した後に絶縁被膜3を形成する場合には、スプレー法、ディップ法、静電塗装法等により、絶縁被膜3を形成することができる。
こうしたコンタクトプローブ1は、所定の直径に加工した長尺の金属導体2上に、連続焼付法等によって絶縁被膜3を形成した後、所定の長さに切断し、その後、両端の絶縁被膜3を剥離処理して得ることができる。両端の剥離処理としては、レーザー照射による剥離処理やストリッパー等を用いた機械的な剥離処理を挙げることができるが、金属導体2へのダメージが少なく、且つ剥離端面が第1ガイド穴21に引っ掛かり易いように「立てる」ことができる方法を選択することが好ましい。その後、両端を上記端面形状に研削加工することにより、コンタクトプローブ1を作製する。なお、研削加工は、切断工程と剥離工程との間で行ってもよい。また、絶縁被膜3の除去は、両端を研削加工する前に行ってもよいし後に行ってもよい。また、絶縁被膜3の除去を端面の研削加工後に行う場合には、その絶縁被膜3の除去は金属被覆層形成工程の前に行ってもよいし後に行ってもよい。
プローブ1の長さは特に限定されないが、通常、5mm以上40mm以下の範囲内である。また、プローブ1の端部2a,2bで露出する金属導体2の長さとして、給電用電極11側(下側)の長さは、例えば1mm以上4mm以下程度の範囲内であることが好ましく、リード線50側(上側)の長さは、例えば0.05mm以上2mm以下程度の範囲内であることが好ましい。特に給電用電極11側(下側)は、下側に配置された第1ガイドプレート20を貫通し、さらに給電用電極11に接触する長さである必要がある。
プローブ群4は、上記したプローブ1の複数本で構成されている。各プローブ1は、図3に示すように、給電用電極11の平面視での輪郭Sの内側でその輪郭Sに沿うような配列パターンで配列されている。本実施形態では、図6に示すように、給電用電極11の平面視で矩形状である。このため、この矩形状の輪郭Sの内側に、長辺に沿って3本、短辺に沿って2本のプローブ1がそれぞれ配列されている。
これにより、プローブ群4を、各プローブ1の下側の先端部2aが一の給電用電極11に向かい合うように位置決めし、給電用電極11に向けて移動させると、各プローブ1の下側の先端部2aは、給電用電極11の中央領域を外れて辺縁付近の各位置11aに接触する。このため、給電用電極11の中央領域で、表面にキズが付くことを抑えることができる。その結果、電気特性の測定後においても給電用電極11の中央領域が良好な表面状態に維持され、給電用電極11に対してワイヤーボンディング等の後工程を良好に行うことができる。
プローブ群4を構成するプローブ1の本数は、給電用電極11の大きさ、測定時に給電用電極11に流す電流の大きさ、プローブ1の外径等を考慮して選択され、例えば、給電用電極11がパワー半導体の電極である場合には、10本以上20本以下の範囲から選択するのが適当である。プローブ1の本数が10本より少ないと、検出感度が不十分になる可能性がある。また、プローブ1の本数が20本より多いと、プローブ1を給電用電極11に接触させた際、給電用電極11上でプローブの先端部2a同士が近接し、さらには接触した状態になり、短絡を生じるおそれがある。
プローブ1同士の間隔は、通常、等間隔とされるため、給電用電極11の大きさとプローブ1の本数とによって自ずと決まるが、50μm以上、500μm以下の範囲内であることが好ましい。
プローブ1の列の数は、給電用電極11の大きさやプローブ1の外径を考慮して、各プローブ1の先端部2aの接触位置が給電用電極11の中央領域に及ばない範囲で設定すればよい。給電用電極11が通常のプリント基板の電極である場合、プローブ1の列は、1列又は2列程度が適当である。
各プローブ1は、その軸方向が、給電用電極表面と平行になるように位置決めされる基準面20aとの直交方向(以下、「直交方向y」と略す。」に対して、特定の方向に傾斜していることが好ましい。各プローブ1が直交方向yに対して特定の方向に傾斜している場合には、各プローブ1は、その先端部2aが給電用電極11に接触した状態で荷重が与えられたとき、軸方向が傾く向きに揃って湾曲して座屈し、他のプローブ1の座屈を干渉し難い。このため、各プローブ1の下側の先端部2aを給電用電極11に対して良好な接触状態で接触させることができる。
一方、各プローブ1が、基準面20aとの直交方向yに沿って立設されている場合には、各プローブ1は、その下側の先端部2aが給電用電極11に接触した状態で荷重が与えられたときに無秩序な方向に撓む。その結果、各プローブ1が他のプローブ1の座屈を干渉し、プローブ1の給電用電極11に対する接触状態が不良になる可能性がある。
本実施形態では、後述するように、給電用電極11表面と平行に配置される基準面20aは第1ガイドプレート20の上側の表面20aであり、各プローブ1は、この基準面20aとの直交方向yに対して右側に傾斜している。したがって、各プローブ1は、その先端部2aが給電用電極11に接触した状態で荷重が与えられると、右側に揃って湾曲して座屈し、他のプローブ1の座屈を干渉し難い。このため、プローブ1の先端部2aが給電用電極11に対して良好な接触状態で接触する。
各プローブ1の傾斜角度(直交方向yに対する角度θ)は、1°以上5°以下の範囲内であることが好ましい。傾斜角度θが前記範囲よりも小さい場合には、プローブ1の構成材料等によっては、プローブ1が湾曲する向きを十分に規制できない場合がある。また傾斜角度θが前記範囲よりも大きい場合には、各プローブ1の下側の先端部2aが給電用電極11上で滑り易くなり、給電用電極11表面をキズ付けるおそれがある。
各プローブ11を傾斜させる方法としては、第1ガイドプレート20に設けられた第1ガイド穴21と第2ガイドプレート30に設けられた第2ガイド穴31とを、中心点の平面視での位置をずらす方法が挙げられる。これについては、ガイドプレートの欄で詳述する。
(ガイドプレート)
第1ガイドプレート20及び第2ガイドプレート30は、図1及び図2に示すように、少なくとも1枚のプレートで構成され、各ガイドプレート20,30には、それぞれ、第1ガイド穴21と第2ガイド穴31が複数設けられている。なお、第3ガイドプレート40は、リード線50をリード線側電極51に導くためのガイドプレートであり、下プレート40aと上プレート40bとで構成されている。
第1ガイドプレート20は、下側の表面が給電用電極11に対向するように給電用電極11側(下側)に配置され、第2ガイドプレート30は、リード線側(上側)に配置されている。各ガイドプレート20,30は、それぞれ一定の間隔で固定されている。なお、「一定の間隔」とは、各ガイドプレート20,30の距離が均等であることではなく、各ガイドプレート20,30同士が平行になっていることを意味する。平行になっている各ガイドプレート20,30の間隔は、コンタクトプローブ1の長さに関係するが、例えば1mm以上36mm以下の範囲内から選択することができる。また、本実施形態では、第1ガイドプレート20の上側の表面20aを、給電用電極11表面と平行になるように位置決めされる基準面20aとし、各プローブの傾斜角度θは、この基準面20aとの直交方向yを基準に設定するものとする。
電極側(下側)に設けられた第1ガイドプレート20は、リード線50側(上側)に設けられた第2ガイドプレート30と協働してプローブ1を所定の給電用電極11に接触するように導くものであり、1枚でも2枚以上でもよいが、図1及び図2に示すように、1枚のものが好ましい。
第1ガイドプレート20には、複数の第1ガイド穴21が設けられており、各第1ガイド穴21には、プローブ1の下側の先端部2aが挿入される。すなわち、各第1ガイド穴21は、先端部2aを構成する金属導体2のみが挿入されるものである。なお、以下の説明では、プローブ1の先端部2aのうち、特に、第1ガイド穴21に嵌め入れる部分を「先端側嵌入部B1」と言う。
各第1ガイド穴21の径は、プローブ1の先端部2aの直径よりも大きい。詳しくは、プローブ1は、第1ガイド穴31に挿入された後に傾斜されるため、第1ガイド穴は、プローブ1を構成する金属導体2の外径に、傾斜幅を考慮した所定のクリアランスを加えた径で形成されている。また、第1ガイドプレート20の厚さは強度等を考慮して自由に設定することができるが、プローブ群を挿入する第1ガイド穴21の開いている部分の厚さは、第1ガイド穴21の直径の10倍程度であることが好ましい。
リード線側(上側)に設けられた第2ガイドプレート30も、上記同様、給電用電極11側(下側)に設けられた第1ガイドプレート20と協働してプローブ1を所定の給電用電極11に接触するように導くものであり、1枚でも2枚以上でもよいが、図1及び図2に示すように、1枚のものが好ましい。
第2ガイドプレート30には、複数の第2ガイド穴31が設けられており、各第2ガイド穴31には、プローブ1の胴体部Aが挿入される。すなわち、各第2ガイド穴31は、プローブ1の胴体部Aが挿入されるものである。なお、以下の説明では、プローブ1の胴体部Aのうち、特に、第2ガイド穴21に嵌入される部分を「後端側嵌入部A1」と言う。
第2ガイド穴31の径は、プローブ1の胴体部Aの直径よりも大きい。詳しくは、プローブ1は、その第2ガイド穴31に挿入された後に傾斜されるため、第2ガイド穴31は、コンタクトプローブ1の外径に、傾斜幅を考慮した所定のクリアランスを加えた径で形成されている。また、第2ガイドプレート30の厚さは強度等を考慮して自由に設定することができるが、プローブ群を挿入する第2ガイド穴31の開いている部分の厚さは、第2ガイド穴31の直径の10倍程度であることが好ましい。
本実施形態では、第2ガイドプレート30は、図5に示すように、第1ガイドプレート20に対する相対位置が、第1ガイド穴21の中心点と第2ガイド穴31の中心点とで平面視での位置が一致している位置から右側に平行移動した位置となっており、これによって、第2ガイド穴31は、第1ガイド穴21に対して右側にずれたものとなっている。
このため、各ガイドプレート20,30に装着されたコンタクトプローブ1も、第2ガイド穴31に嵌め入れた後端側嵌入部A1が、第1ガイド穴21に嵌め入れた先端側嵌入部B1に対して右側にずれ、その軸方向が基準面20aに対する直交方向yに対して右側に傾斜している。
したがって、コンタクトプローブの欄で説明したように、各プローブ1は、その先端部2aが給電用電極11に接触した状態で荷重が与えられと、右側に揃って湾曲して座屈し、他のプローブ1を干渉し難い。したがって、各プローブ1の先端部2aを、給電用電極11に対して良好な接触状態で接触させることができる。
第1ガイド穴21と第2ガイド穴31の平面視での中心点間の距離Lは、第1ガイドプレート20と第2ガイドプレート30との間隔によっても異なるが、1μm以上5μm以下の範囲内であることが好ましい。中心点間の距離Lをこの範囲内にすることにより、各プローブ1を前述の適正な傾斜角度(1°以上5°以下の範囲内)で傾斜させることができる。
以上説明したように、本発明に係るプローブユニット10Aによれば、プローブ群4を構成する各プローブ1が、給電用電極11の平面視での輪郭Sの内側で該輪郭Sに沿うような配列パターンで配列されているので、各プローブ1を給電用電極11に接触させて電流を流すことによって電気特性を測定する際に、各プローブ1の下側の先端部2aは、給電用電極11の中央領域を外れて辺縁付近に接触する。このため、給電用電極11の中央領域にキズが付き難く、給電用電極11に対してワイヤーボンディング等の後工程を良好に行うことができる。
(コンタクトプローブの傾斜形態)
プローブ1の傾斜形態を図1及び図2を例にして説明する。プローブ1は、特定の方向に傾斜している。すなわち、各プローブ1は、その軸方向が、給電用電極11の表面に対して平行に位置決めされる基準面との直交方向に対して、特定の方向に傾斜している。こうした傾斜は、プローブ1の両端に荷重が与えられることによってその傾斜方向に座屈し、その座屈により生じた弾性力を接触圧力として給電用電極11に接触する。この結果、各プローブ1は、その先端部が給電用電極11に接触した状態で両端に荷重が与えられたとき、軸方向が揃ってその傾斜方向に湾曲して座屈し、他のコンタクトプローブに対して干渉しない。そのため、各プローブ1の先端部を、給電用電極11に対して良好な接触状態で接触させることができる。なお、傾斜角度は既述したとおりである。
各プローブ1は、図1及び図2に示すように、複数のプローブ1で構成されたプローブ群毎に特定の方向に傾斜している。図1に示すように、各プローブ群の全てを特定の一方向に傾斜させてもよいし、図2に示すように、各プローブ群それぞれを任意の方向に傾斜させてもよい。
特に、図2に示すように、プローブ1をプローブ群毎に特定の方向に傾斜させていることにより、プローブ群毎に発生する傾斜方向の力を分散させることができる。すなわち、プローブ1は、給電用電極11の表面に対して平行に位置決めされる基準面との直交方向に対して特定の方向に傾斜しているので、プローブ1の座屈によって、ガイドプレート(例えば第3ガイドプレート40)はその傾斜方向に力(F)が発生する。その力Fは、ガイドプレートの面内方向に生じた力であり、軸方向の応力とプレート面方向の応力とに分解される。そのため、その力Fが発生する元になるプローブ1の傾斜方向や傾斜角度を、例えば個々の給電用電極11に対応したプローブ群毎に調整することができ、その力をユニット全体で分散させたり相殺したりすることができる。こうした力Fの分散や相殺は、発生する力をほぼゼロにすることができ、コンタクトプローブユニット10を長期的に使用した場合であっても、コンタクトプローブユニット10の組み立て精度の悪化やピンの位置精度の悪化を抑制することができる。
図2の例では、図中の中心に対して、個々のプローブ群を右方向と左方向で対称の方向に傾斜させているので、ガイドプレートの右方向に生じた力Fと、ガイドプレートの左方向に生じた力Fとを相殺することができる。このように、傾斜方向を対称にすることにより、ガイドプレートに掛かる応力が減り、寸法精度とピンの位置精度の再現性を向上させることができる。なお、図2中のFは、プレートの法線方向に生じた力である。
(コンタクトプローブユニットの製造方法)
プローブユニット10Aは、まず、複数のプローブ1、第1ガイドプレート20及び第2ガイドプレート30を準備する。
次に、第1ガイドプレート20と第2ガイドプレート30とを、対応する第1ガイド穴21と第2ガイド穴31とで中心点の平面視での位置が一致するように、所定の間隔を空けて平行に配置する。
次に、各第1ガイド穴21及び各第2ガイド穴31に、それぞれ、各プローブ1の下側の先端部2a及び胴体部Aを挿入した後、第2ガイドプレート30を第1ガイドプレート20に対して右側に平行移動する。これにより、各プローブ1が、基準面20aとの直交方向yに対して右側に傾く。
最後に、第1ガイドプレート20の辺縁と第2ガイドプレート30の辺縁との間に保持部材5を挿入し、接着剤等を用いて固定する。以上のような工程で、プローブユニット10Aが製造される。
[コンタクトプローブユニットの他の例]
本発明に係るプローブユニットの他の一例について説明する。このプローブユニット10Bは、第2ガイドプレート30の構成と各プローブ1の傾斜方向が異なること以外は、図3〜図5に示すプローブユニット10Aと同様である。
すなわち、このプローブユニット10Bでは、図7及び図8に示すように、第2ガイドプレート30は、一のプローブ群4毎に区分けされた複数のブロック部32と、各ブロック部32を嵌め入れた複数の嵌入孔33を有する保持プレート34とから構成されている。
各ブロック部32には、それぞれ、一のプローブ群4に対応する複数の第2ガイド穴31が設けられている。
各ブロック部32は、図8に示すように、それぞれ、第1ガイド穴21の中心点と、各ブロック部32に設けられた第2ガイド穴31の中心点とで平面視での位置が一致している状態から面内で僅かに回転した状態となっており、この状態で嵌入孔33内に固定されている。これによって、第2ガイド穴31は、第1ガイド穴21に対して回転方向にずれたものとなっており、各ガイドプレート20、30に装着された各プローブ1も、第2ガイド穴31に嵌め入れた後端側嵌入部A1が、第1ガイド穴21に嵌め入れた先端側嵌入部B1に対して回転方向にずれ、その軸方向が基準面20aに対する直交方向yに対して傾斜している。
このため、コンタクトプローブの欄で説明したように、各プローブ1は、その先端部2aが給電用電極11に接触した状態で荷重が与えられると、揃った向きに湾曲して座屈し、他のプローブ1を干渉し難い。したがって、各プローブの先端部2aを、給電用電極11に対して良好な接触状態で接触させることができる。
ブロック部32の断面形状は、特に限定されず、略円形状、楕円形状、多角形状等のいずれでも良いが、略円形状にすることが好ましい。これにより、保持プレート34に形成する嵌入孔33の断面形状を、孔開け加工が容易な略円形状とした場合に、各ブロック部32を各嵌入孔33内に小さな隙間で嵌入することができる。これにより、嵌入孔33内にブロック部32を固定する接着剤の使用量を抑えることができるとともに、ブロック部32を嵌入孔内33に安定に固定することができる。なお、ブロック部32の断面形状を多角形状とした場合、嵌入孔33の断面形状は、多角形状、略円形状等のいずれでも良いが、嵌入孔の断面形状が略円形状である場合には、ブロック部32の各側面と嵌入孔33の円弧状の内面との間を接着剤等で充填する必要がある。
ブロック部32の初期状態(各ガイド穴21,31の中心点同士で平面視での位置が一致している状態)からの回転角度は、第1ガイドプレート20と第2ガイドプレート30との間隔によっても異なるが、1°以上3°以下の範囲内であることが好ましい。回転角度をこの範囲内にすることにより、各プローブ1を前述の適正な傾斜角度(1°以上5°以下の範囲内)で傾斜させることができる。
ただし、図8に示すように、第2ガイド穴31の配列形状が円形(略円形を含む)以外であり、穴の配置位置によって第2ガイド穴31の回転中心からの距離が異なる場合には、ブロック部32を回転させたときの各第2ガイド穴31の移動距離L1,L2も異なってくる。そのため、挿入された各プローブ1の傾斜角度θも互いに異なる。このような場合に、回転角度があまり大きい場合には、各プローブ1同士で傾斜角度θの差が大きくなり、プローブ先端2aの給電用電極11に対する接触圧力の差も大きくなる。このため、第2ガイド穴31同士で回転中心からの距離が互いに異なる場合には、各第2ガイド穴同士の間隔、ガイドプレート20,30同士の間隔、及び各プローブ1に与える荷重等を考慮して、プローブ先端2aの給電用電極11に対する接触圧力が均一になるように回転角度を設定することが好ましい。具体的には、ブロック部32の初期状態からの回転角度は1°以上2°以下の範囲内にするのが適当である。
プローブユニット10Bにおいても、前述のプローブユニット1Aと同様の作用効果を得ることができる。
プローブユニット10Bでは、特に、第2ガイドプレート30が、一のプローブ群4に対応するように区分けされたブロック部32を有するので、ブロック部32毎に回転角度を制御することで、プローブ群4毎にプローブ1の傾斜角度を変えることができる。これにより、各給電用電極11に、それぞれ、好適な接触圧力でプローブ1を接触させることができる。
(コンタクトプローブユニットの製造方法)
プローブユニット10Bは、まず、複数のプローブ1、第1ガイドプレート20、第2ガイドプレート30を構成するブロック部32及び保持プレート34を準備する。
次に、第1ガイドプレート20と保持プレート34を、所定の間隔を空けて平行に配置し、ブロック部32を、対応する第1ガイド穴21と第2ガイド穴31とで各中心点の平面視での位置が一致するように、保持プレート34の嵌入孔33内に嵌め入れる。
次に、各第1ガイド穴21及び各第2ガイド穴31に、それぞれ、プローブ1の下側の先端部2a及び導体部Aを挿入した後、各ブロック部32を面内で回転させる。これにより、各プローブ1が、基準面20aとの直交方向に対して傾斜する。
最後に、各嵌入孔33とブロック部32との隙間を接着剤等で充填し、第1ガイドプレート20の辺縁と第2ガイドプレート30の辺縁との間に保持部材5を挿入し、接着剤等を用いて固定する。以上のような工程で、プローブユニット1Bが製造される。
[コンタクトプローブユニットを用いた電気特性の検査方法]
本発明に係るプローブユニット10A,10Bを用いた電気特性の検査方法について説明する。
プローブユニット10A、10Bは、プリント基板等の給電用電極11の電気特性の良否の検査に利用される。プローブユニット10A,10Bは、複数のプローブ1で構成されたプローブ群4を複数備え、また、各プローブ1を検査装置のリード線50にガイドするとともに例えばはんだバンプ等の給電用電極11に接触するようにガイドする第1ガイドプレート20及び第2ガイドプレート30とを備えている。
プローブユニット10A,10Bと給電用電極11は、電気特性を検査する際、各プローブ群4が各給電用電極11と対応するように位置制御される。そして、プローブユニット10A,10Bは、プローブ1の先端が給電用電極11に接触してプローブ1が所定量座屈するまで、プリント基板に向けて移動され、プローブ1の弾性力を利用して給電用電極11にプローブ1の先端(先端部2a)が所定の圧力で押し当てられる。続いて、プローブ1から給電用電極11に電流を流し、プリント基板の給電用電極11と別の位置にあって該給電用電極11に電気的に接続された検出用電極の電圧を、検出用プローブ(図示しない)により検出する。これにより、プリント基板の電気特性が測定される。
このとき、このプローブユニット10A,10Bでは、プローブ群4を構成する各プローブ1が、給電用電極11の平面視での輪郭Sの内側で該輪郭Sに沿うような配列パターンで配列されているので、各プローブ1の先端部2aは、給電用電極11の中央領域を外れて辺縁付近に接触する。このため、給電用電極11の中央領域では、表面にキズが付くがことが抑えられ、電気特性の測定後においても良好な表面状態を維持することができる。
なお、給電用電極11に仮にキズが付いたとしても、そのキズはコンタクトプローブ1による中央領域のキズではないので、後工程の接続工程での不良を少なくすることができる。その結果、電気特性の測定後においても、給電用電極11の中央領域が良好な表面状態に維持され、この中央領域に対してワイヤーボンディング等の後工程を良好に行うことができる。また、給電用電極11の中央領域のキズによる外観不良を低減でき、歩留まりを向上させることができる。また、ブロック群毎の傾斜方向や傾斜角度を調整することにより、座屈によってガイドプレートの面内で発生する力を全体として相殺することができる。その結果、発生する力をほぼゼロにすることができる。そうした力の相殺は、長期的に使用した場合であっても、コンタクトプローブユニットの組み立て精度の悪化やピンの位置精度の悪化を抑制することができる。
1 プローブ(コンタクトプローブ)
2 金属導体
2a 下側の端部(先端部)
2b 上側の端部(後端部)
3 絶縁被膜
3a 絶縁被膜の端面
4 プローブ群
5 保持部材
10,10A,10B プローブユニット(コンタクトプローブユニット)
11 給電用電極
11a 辺縁付近の位置
12 プリント基板
20 第1ガイドプレート
20a 上側の表面(基準面)
21 第1ガイド穴(ガイド穴)
30 第2ガイドプレート
31 第2ガイド穴(ガイド穴)
32 ブロック部
33 嵌入孔
34 保持プレート
40 第3ガイドプレート
40a 下プレート
40b 上プレート
50 リード線
51 リード線側電極
A 胴体部
A1 後端側嵌入部
B 端部(両端部)
B1 先端側嵌入部
L 第1ガイド穴と第2ガイド穴の平面視での中心点間の距離
L1,L2 第1ガイド穴に対する第2ガイド穴の移動距離
S 給電用電極の輪郭
θ 傾斜角度
y 直交方向
プレートの面内方向に生じた力
プレートの法線方向に生じた力



Claims (3)

  1. 胴体部と両端部とを有するコンタクトプローブが複数本配列されてなるプローブ群と、
    前記各コンタクトプローブの前記両端部のうち先端部が挿入され、前記先端部を測定位置にガイドする複数のガイド穴が設けられた第1ガイドプレートと、
    前記第1ガイドプレートに対して一定の間隔を空けて配置され、前記各コンタクトプローブの前記胴体部が挿入されて前記胴体部を支持する複数のガイド穴が設けられた第2ガイドプレートと、を備え、
    前記各コンタクトプローブの前記先端部を給電用電極に接触させて電流を流すことによって回路基板の電気特性を測定する方式のコンタクトプローブユニットであって、
    前記各コンタクトプローブは、両端に荷重が与えられることによって座屈し、その座屈により生じた弾性力を接触圧力として前記給電用電極に接触するものであり、且つ、その軸方向が、前記給電用電極の表面に対して平行に位置決めされる基準面との直交方向に対して、複数のコンタクトプローブで構成されたプローブ群毎に特定の方向に傾斜しており、前記給電用電極の輪郭の内側で該輪郭に沿うような配列パターンで配列されていることを特徴とするコンタクトプローブユニット。
  2. 前記第1ガイドプレートに設けられた前記各ガイド穴と前記第2ガイドプレートに設けられた前記各ガイド穴とは、同じコンタクトプローブが挿入されたガイド穴同士で、中心点の平面視での位置が特定の方向にずれている、請求項に記載のコンタクトプローブユニット。
  3. 前記第1ガイドプレートと前記第2ガイドプレートのいずれか一方は、前記プローブ群のうち一のプローブ群に対応するように区分けされ、前記複数のガイド穴が設けられたブロック部と、
    前記ブロック部を嵌め入れる嵌入孔を有する保持プレートと、を有し、
    前記嵌入孔内で前記ブロック部が面内で回転されたことにより、前記ブロック部に設けられた前記各ガイド穴と、他方のガイドプレートに設けられた前記各ガイド穴とは、同じコンタクトプローブが挿入されるガイド穴同士で、中心点の平面視での位置が特定の方向にずれている、請求項に記載のコンタクトプローブユニット。
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