JP5651333B2 - プローブユニット - Google Patents

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Description

本発明は、検査対象の回路構造と該検査対象に対して検査用の信号を送信する回路構造との間を電気的に接続するプローブを収容するプローブユニットに関する。
ICチップなどの半導体集積回路を製造する際には、不良品を検出するために半導体集積回路の電気特性検査が行われる。具体的には、検査対象の半導体集積回路に形成された配線パターンにおける電気的な短絡および断線の有無を検査する導通検査、半導体集積回路に対して検査用の信号を入力したときの動作特性検査などが行われる。このような電気特性検査では、半導体集積回路と検査用の信号を生成する信号処理装置との間の電気的な接続を図るため、導電性材料から成る細径のプローブ(導電性接触子)が用いられる。
近年では半導体集積回路の高集積化、微細化が進んでいるが、この技術の進展に適合した電気特性検査を行うことを可能にするため、プローブ間のピッチを狭小化する技術も進歩してきている。プローブ間のピッチを狭小化するためには、プローブの径も細径化するのが好ましいが、例えばバネを用いたピン型のプローブでは細径化に限界があるため、そのようなプローブに代わるものとして、屈曲可能な弾性を備えたワイヤ型のプローブを適用することが多くなってきている。
複数のワイヤ型のプローブを収容するプローブユニットには、検査時に複数のプローブが撓む方向を一様に揃えるためのさまざまな工夫が施されている。例えば、各プローブの両端部を横方向へ所定距離だけシフトさせることによってプローブの撓む方向を揃える技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2005−338065号公報
しかしながら、上述した従来技術では、プローブホルダによってプローブの両端部をオフセットすると、プローブには長手方向と直交する方向にも荷重が加わるため、プローブの先端と配線との位置ずれが生じやすく、接触不良を生じる恐れもあった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、プローブの撓み方向を揃えつつも、プローブの端部と配線との確実な接触を実現することができるプローブユニットを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るプローブユニットは、導電性材料を用いて形成され、一方の端部が検査対象と接触するワイヤ状のプローブと、前記プローブの端部のうち前記検査対象と接触する端部を挿通する第1挿通孔と、前記第1挿通孔の中心軸と平行であって異なる中心軸を有し、前記プローブの端部のうち前記検査対象に検査用の信号を供給する配線と接触する端部を挿通する第2挿通孔とが対をなして複数個ずつ設けられ、複数の前記プローブを保持するプローブホルダと、前記プローブホルダが収容する複数の前記プローブのいずれかの端部と接触する複数の前記配線を個別に挿通する複数の配線用挿通孔が設けられた配線基板と、を備え、互いに対向する前記第2挿通孔および前記配線用挿通孔の中心軸同士は平行であり、かつ異なることを特徴とする。
また、本発明に係るプローブユニットは、上記発明において、同一の前記プローブが挿通される前記第1および第2挿通孔の各々の中心軸と、当該第2挿通孔に対向する前記配線用挿通孔の中心軸とは同じ平面を通過し、この平面上で、前記第2挿通孔の中心軸が前記第1挿通孔の中心軸と前記配線用挿通孔の中心軸との間に位置することを特徴とする。
また、本発明に係るプローブユニットは、上記発明において、互いに対向する前記第2挿通孔および前記配線用挿通孔の中心軸間の距離は、前記第2挿通孔の径と前記プローブの先端部の径との差の1/2以上であり、かつ当該差以下であることを特徴とする。
本発明に係るプローブユニットによれば、導電性材料を用いて形成され、一方の端部が検査対象と接触するワイヤ状のプローブと、プローブの端部のうち検査対象と接触する端部を挿通する第1挿通孔と、第1挿通孔の中心軸と平行であって異なる中心軸を有し、プローブの端部のうち検査対象に検査用の信号を供給する配線と接触する端部を挿通する第2挿通孔とが対をなして複数個ずつ設けられ、複数のプローブを保持するプローブホルダと、プローブホルダが収容する複数のプローブのいずれかの端部と接触する複数の配線を個別に挿通する複数の配線用挿通孔が設けられた配線基板と、を備え、互いに対向する第2挿通孔および配線用挿通孔の中心軸同士は平行であり、かつ異なることとしたため、プローブの撓み方向を揃えつつも、プローブの端部と配線との確実な接触を実現することが可能となる。
図1は、本発明の一実施の形態に係るプローブユニットの構成を示す斜視図である。 図2は、プローブホルダの要部の構成を示す図である。 図3は、ヘッド側プレートの要部の構成を示す拡大部分断面図である。 図4は、配線基板と配線側プレートの要部の構成を示す拡大部分断面図である。 図5は、配線基板と配線側プレートの境界付近の構成を示す拡大部分断面図である。 図6は、配線側の別な構成例を示す図である。 図7は、配線側のさらに別な構成例を示す図である。
符号の説明
1 プローブユニット
2 プローブ
3 プローブホルダ
4、11 配線
5、9、12 配線基板
6 ヘッド側プレート
7 配線側プレート
8 連結部材
10 接着剤
11a 大径部
21 本体部
22 絶縁被膜
22t 端部
51、91、121 挿通孔
61 第1プレート
61a、62a、71a、72a、73a、123 小径孔
61b、62b、71b、72b、73b、122 大径孔
62 第2プレート
71 第3プレート
72 第4プレート
73 第5プレート
92 テーパ部
93 直孔部
以下、添付図面を参照して本発明を実施するための最良の形態(以後、「実施の形態」と称する)を説明する。なお、図面は模式的なものであって、各部分の厚みと幅との関係、それぞれの部分の厚みの比率などは現実のものとは異なる場合もあることに留意すべきであり、図面の相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれる場合があることは勿論である。
図1は、本発明の一実施の形態に係るプローブユニットの構成を示す斜視図である。同図に示すプローブユニット1は、半導体集積回路等の検査対象と、検査用の信号を生成する信号処理装置からの信号を供給する配線が設けられた配線基板とを電気的に接続するものである。具体的には、プローブユニット1は、複数のプローブ2と、複数のプローブ2を収容保持するプローブホルダ3と、エナメル線等の導線からなる配線4が埋め込まれた配線基板5と、を備える。
プローブホルダ3は、絶縁性材料を用いて形成され、検査時に検査対象と対向する側(ヘッド側)に位置するプローブ2の端部付近を挿通して保持するヘッド側プレート6と、配線基板5と対向する側(配線側)に位置するプローブ2の端部付近を挿通して保持する配線側プレート7と、ヘッド側プレート6および配線側プレート7を連結する連結部材8とを有する。図1において、プローブホルダ3は、複数のプローブ2をマトリックス状に収容保持しているが、これはあくまでも一例に過ぎない。すなわち、プローブホルダ3におけるプローブ2の配置パターンは、検査対象の電極の配置パターンに応じて定められる。なお、プローブホルダ3の表面部分が絶縁性を有してさえいれば、プローブホルダ3の母材として絶縁性を有しない材料を適用することも可能である。
図2は、プローブホルダ3の要部の構成を示す部分断面図である。図3は、ヘッド側プレート6の要部の構成を示す拡大部分断面図である。図4は、配線基板5と配線側プレート7の要部の構成を示す拡大部分断面図である。図5は、配線基板5と配線側プレート7の境界付近の構成を示す拡大部分断面図である。以下、図1〜図5を参照して、プローブユニット1のより詳細な構成を説明する。
プローブ2は、ワイヤ状の導電性部材から成る本体部21と、本体部21の両端部を除く表面を被覆する絶縁性材料から成る絶縁被膜22とを備える。絶縁被膜22は、異なるプローブ2間の電気的な短絡を防止するとともに、プローブ2が他のプローブ2やプローブホルダ3などと接触することによって損傷してしまうのを防止する機能を有する。
本体部21の端部は、図3および図4に示すように半球面状をなしている。これにより、プローブ2が配線4に対して傾斜した状態で接触しても、半球面状をなす端部のどこかで配線4の導電部分と接触することができる。本体部21としては、例えば鉄(Fe)系、ニッケル(Ni)系、タングステン(W)系等の耐磨耗性に優れた金属を適用するのが好ましい。また、絶縁被膜22としては、ポリウレタンやポリパラキシリレン等の絶縁性材料を適用するのが好ましい。なお、アルマイト等の酸化膜によって絶縁被膜22を形成してもよい。
絶縁被膜22の端部22tは、図3および図4に示すようにプローブ2の長手方向の中心部に向けて徐々に径が大きくなるテーパ状をなしており、長手方向の中心部を含む領域では均一な径R2を有している。したがって、本体部21の径すなわちプローブ2の先端部の径をR1とすると、R1<R2である。
以上の構成を有するプローブ2によれば、絶縁被膜の端部が段差形状をなす従来型のプローブと比較してプローブホルダ3への挿通が容易となる。なお、プローブ2の両端部における本体部21の露出長さは同じである必要はなく、プローブホルダ3の構成をふまえて適宜設定すればよい。
プローブホルダ3のヘッド側プレート6は、図3に示すように2枚のプレートを板厚方向に積層することによって形成される。すなわち、ヘッド側プレート6は、プローブ2の端部を表出して検査対象と対向する側に位置する第1プレート61と、第1プレート61に積層され、配線側プレート7と対向する表面を有する第2プレート62とからなる。第1プレート61と第2プレート62は、図示しないねじ部材によって締結されている。
第1プレート61は、プローブ2の本体部21の端部のうち検査対象と接触する端部を挿通する第1挿通孔である小径孔61aと、小径孔61aと同軸状に配置され、小径孔61aより径が大きい大径孔61bとを有する。また、第2プレート62は、プローブ2の本体部21を挿通する小径孔62aと、小径孔62aと同軸状に配置され、小径孔62aより径が大きい大径孔62bとを有する。小径孔61aの径をr1とし、小径孔62aの径をr2とすると、これらの径r1,r2の間に、r1≦r2が成立しているのが好ましい。また、小径孔61aの径r1は、少なくともプローブ2の本体部21の径R1よりも大きい(r1>R1)。小径孔61aおよび小径孔62aは、貫通方向の中心軸が同軸をなすように配置されるのが好ましい。なお、図3では、大径孔61bの径と大径孔62bの径が同じである場合を示しているが、これら2つの大径孔の径は異なっていてもよい。
配線側プレート7は、図4に示すように3枚のプレートを板厚方向に積層することによって形成される。すなわち、配線側プレート7は、ヘッド側プレート6と対向する表面を有する第3プレート71と、第3プレート71に積層されてプローブ2を挿通する第4プレート72と、第4プレート72に積層されてプローブ2の端部を挿通し、配線基板5と対向する側に位置する第5プレート73とからなる。第3プレート71、第4プレート72および第5プレート73は、ねじ部材(図示せず)によって締結されて一体となっている。
第3プレート71は、プローブ2を挿通する小径孔71aと、小径孔71aと同軸状に配置され、小径孔71aより径が大きい大径孔71bとを有する。第4プレート72は、プローブ2を挿通する小径孔72aと、小径孔72aと同軸状に配置され、小径孔72aより径が大きい大径孔72bとを有する。第5プレート73は、プローブ2の端部のうち配線4と接触する端部を挿通する第2挿通孔である小径孔73aと、小径孔73aと同軸状に配置され、小径孔73aより径が大きい大径孔73bとを有する。
小径孔71a、72a、73aの各々の径は互いに等しく、プローブ2の径と同程度であってプローブ2の最大径R2よりも大きい。小径孔71a、72a、73aの各々の中心軸は互いに平行であるが、一致していない。これは、第3プレート71に対して、第4プレート72および第5プレート73がそれぞれ所定量だけ積層方向と直交する方向(図4の左右方向)にオフセットされているためである。ここでのオフセット量は、プローブ2の径や材質等の各種条件に応じて適宜定められる。
プローブ2をプローブホルダ3に取り付ける際には、プローブ2を第5プレート73の側から挿通するのが一般的である。このため、小径孔73aは、絶縁被膜22が容易に通過できる径を有していなければならない。したがって、小径孔73aの径の大きさをr5とするとき、プローブ2の長手方向の中心部を含む領域の径R2との間に関係式R2<r5が成立する。また、小径孔73aの径r5は、小径孔71aの径(r3とする)や小径孔72aの径(r4とする)と同程度であり、それらの径r3、r4より小さくてもかまわない。
対をなして同一のプローブ2を挿通する小径孔61a、73aでは、小径孔61aの中心軸L0と小径孔73aの中心軸L1が互いに平行であり、距離ΔXだけ離れている。この距離ΔXは、対をなす中心軸L0、L1間で共通である。このようにしてプローブ2の両端部をオフセットすることにより、プローブ2の撓み方向を一様に揃えることができる。
以上の構成を有するヘッド側プレート6や配線側プレート7を形成する際には、各プレートを順次積層した後、所定の位置決めピンを用いることによってプレート間の位置決めを行う。なお、ヘッド側プレートおよび配線側プレートをそれぞれ構成するプレートの数は、上述したものに限られるわけではない。
次に、配線基板5の構成を説明する。配線基板5は、絶縁性材料を用いて形成され、複数の配線4を個別に挿通する配線用挿通孔である挿通孔51を有する。挿通孔51は、配線基板5に対して、ドリル加工、エッチング、打抜き成形を行うか、あるいはレーザ、電子ビーム、イオンビーム、ワイヤ放電等を用いた加工を行うことによって形成される。
図5に示すように、互いに対向する小径孔73aの中心軸L1と挿通孔51の中心軸L2は平行であり、距離δxだけ離れている。これらの中心軸L1、L2は、小径孔73aと対をなして同一のプローブ2を挿通する小径孔61aの中心軸L0と同一平面上にあり、中心軸L1が中心軸L0と中心軸L2との間に位置している。
中心軸L1、L2間の距離δxは、小径孔73aの径r5とプローブ2の先端部の径R1との差として定義されるクリアランスCL(=r5−R1)を用いてCL/2≦δx≦CLを満たすように設定される。このようにして、対向するプローブホルダ3の小径孔73aの中心軸と配線基板5の挿通孔51の中心軸とをオフセットすることにより、ワイヤ型のプローブ2が撓んだ場合のプローブ2の端部と配線4の端部との位置ずれを補正し、プローブ2の端部と配線4の端部の中心同士で接触させることができ、両者の確実な接触を実現することができる。
配線基板5は、その底面側からプローブホルダ3の連結部材8まで挿通可能なねじ部材(図示せず)によってプローブホルダ3と締結されている。この締結を行う際には、所定の位置決めピンを用いることによって各部材の相互の位置決めを行うようにすればよい。
以上の構成を有するプローブユニット1を用いて検査対象の電気特性検査を行う際には、プローブ2を検査対象の電極へコンタクトさせる装置であるプローバにプローブユニット1を装着し、配線基板5の配線4を検査用の信号を生成する信号処理装置に接続する。プローバに装着されたプローブユニット1は、図1と上下が逆転した状態となる。その後、検査対象の回路基板をプローバの下方に位置する受け台に載置し、プローバと受け台との位置決めを行う。続いて、プローバを所定の位置まで下降させていき、ヘッド側プレート6から外部へ突出するプローブ2の端部を、検査対象に設けられた接続用電極に接触させる。この状態で、信号処理回路から検査用の信号の供給を開始することによって電気特性検査を行う。
ここで、具体的な数値例を挙げておく。プローブ2の先端部の径R1は30〜70(μm)であり、プローブ2の最大径R2は50〜90(μm)である。挿通孔51の径r6はプローブ2のピッチにも依存するが、90〜120(μm)程度である。この場合、対をなす小径孔61aの中心軸L0と小径孔73aの中心軸L1との距離ΔXは700(μm)程度である。また、対向する小径孔73aの中心軸L1と挿通孔51の中心軸L2との距離δxは、5〜50(μm)程度である。
以上説明した本発明の一実施の形態に係るプローブユニットによれば、導電性材料を用いて形成され、一方の端部が検査対象と接触するワイヤ状のプローブと、プローブの端部のうち検査対象と接触する端部を挿通する第1挿通孔と、第1挿通孔の中心軸と平行であって異なる中心軸を有し、プローブの端部のうち検査対象に検査用の信号を供給する配線と接触する端部を挿通する第2挿通孔とが対をなして複数個ずつ設けられ、複数のプローブを保持するプローブホルダと、プローブホルダが収容する複数のプローブのいずれかの端部と接触する複数の配線を個別に挿通する複数の配線用挿通孔が設けられた配線基板と、を備え、互いに対向する第2挿通孔および配線用挿通孔の中心軸同士は互いに平行であり、かつ異なることとしたため、プローブの撓み方向を揃えつつも、プローブの端部と配線との確実な接触を実現することが可能となる。
また、本実施の形態によれば、配線の中心位置とプローブヘッドの配線側の端部(後端部)との位置関係に関し、ずれ量を見込んだ設計を行うことにより、プローブ端部と配線端部との接触可能範囲を広げることができる。したがって、接触させる際のマージンを、従来のプローブユニットよりも多く確保することができる。
一般に、ワイヤ型のプローブは、ストロークが増加すると撓みも大きくなる。この結果、プローブの端部の移動量がストロークに比例して大きくなるという特性を有する。このため、配線端部との接触位置に位置ずれが発生しやすかった。本実施の形態1では、プローブの端部と配線の端部との位置ずれを補正しているため、検査の際にストロークが大きくなってもプローブと配線とが接触不良を生じる恐れがない。
ところで、本実施の形態において、配線側の構造は上述した場合に限られるわけではない。図6は、配線側の別な構成例を示す図である。同図に示す配線基板9は、配線4を挿通する配線用挿通孔の構成が上述した挿通孔51と異なっている。具体的には、挿通孔91(配線用挿通孔)は、プローブホルダ3の配線側プレート7と対向する端面に面取りが施され、その面取りされた端面の径が最大であり、板厚方向に沿って徐々に径が小さくなるテーパ部92と、配線4よりも径が若干大きい直孔部93とからなる。なお、テーパ部92の斜面が配線基板9の表面に対してなす角度θは任意であるが、45度以上(90度未満)であればより好ましい。
図6に示すように、小径孔73aの中心軸L1と挿通孔91の中心軸L3は平行であり、距離δx'だけ離れている。この距離δx'は、図5に示す小径孔73aの中心軸L1と挿通孔51の中心軸L2との距離δxと同程度である。上記一実施の形態と同様、中心軸L1、L3は、小径孔73aと対をなして同一のプローブ2を挿通する小径孔61aの中心軸L0と同一平面上にあり、中心軸L1が中心軸L0と中心軸L3との間に位置している。
挿通孔91に挿通された配線4の先端部は、接着剤10によって配線基板9に固着されている。テーパ部92と配線4との隙間には、直孔部93と配線4との隙間よりも多量の接着剤10が充填されているため、プローブホルダ3と対向する表面付近において、配線4と配線基板9との確実な接着を実現することができる。
図7は、配線側のさらに別な構成例を示す図である。同図に示す配線11は、第5プレート73と対向する端部付近が潰されて径が大きくなった大径部11aを有している。配線基板12は、配線11を挿通可能な挿通孔121(配線用挿通孔)を有する。この挿通孔121は、配線11の大径部11aの最大径と略等しくかつ若干大きい径を有する大径孔122と、配線11の大径部11a以外の径と略等しくかつ若干大きい径を有する小径孔123とからなる。配線側がこのような構成を有することにより、配線11を接着することなく配線基板12からの抜け止めを行うことができる。
図7に示すように、小径孔73aの中心軸L1と挿通孔121の中心軸L4は平行であり、距離δx''だけ離れている。この距離δx''は、図5に示す小径孔73aの中心軸L1と挿通孔51の中心軸L2との距離δxと同程度である。上記一実施の形態と同様、中心軸L1、L4は、小径孔73aと対をなして同一のプローブ2を挿通する小径孔61aの中心軸L0と同一平面上にあり、中心軸L1が中心軸L0と中心軸L4との間に位置している。
ここまで、本発明を実施するための最良の形態を説明してきたが、本発明は、上述した一実施の形態によってのみ限定されるべきものではない。すなわち、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態等を含みうるものであり、特許請求の範囲により特定される技術的思想を逸脱しない範囲内において種々の設計変更等を施すことが可能である。
以上のように、本発明に係るプローブユニットは、半導体集積回路の電気特性検査を行う際に有用であり、特に、半導体集積回路の高集積化、微細化に対応してプローブ間のピッチを狭小化する場合に適している。

Claims (3)

  1. 導電性材料を用いて形成され、一方の端部が検査対象と接触するワイヤ状のプローブと、
    前記プローブの端部のうち前記検査対象と接触する端部を挿通する第1挿通孔と、前記第1挿通孔の中心軸と平行であって異なる中心軸を有し、前記プローブの端部のうち前記検査対象に検査用の信号を供給する配線と接触する端部を挿通する第2挿通孔とが対をなして複数個ずつ設けられ、複数の前記プローブを保持するプローブホルダと、
    前記プローブホルダが収容する複数の前記プローブのいずれかの端部と接触する複数の前記配線を個別に挿通する複数の配線用挿通孔が設けられた配線基板と、
    を備え、
    互いに対向する前記第2挿通孔および前記配線用挿通孔の中心軸同士は平行であり、かつ異なることを特徴とするプローブユニット。
  2. 同一の前記プローブが挿通される前記第1および第2挿通孔の各々の中心軸と、当該第2挿通孔に対向する前記配線用挿通孔の中心軸とは同じ平面を通過し、この平面上で、前記第2挿通孔の中心軸が前記第1挿通孔の中心軸と前記配線用挿通孔の中心軸との間に位置することを特徴とする請求項1記載のプローブユニット。
  3. 前記プローブは、
    ワイヤ状の導電性材料からなる本体部と、
    前記本体部の両端部を除く表面を被覆する絶縁性材料から成り、端部が前記本体部の長手方向の中心部に向けて徐々に径が大きくなるテーパ状をなす絶縁被膜と、
    を有することを特徴とする請求項1または2に記載のプローブユニット。
JP2009523602A 2007-07-17 2008-07-07 プローブユニット Expired - Fee Related JP5651333B2 (ja)

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