JP7496716B2 - プローブユニット及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、主に電子部品及び基板等の導通検査に用いる検査用のプローブ針及びプローブユニットに関する。
近年、携帯電話等に使用される高密度実装基板、又は、パソコン等に組み込まれるBGA(Ball Grid Array)やCSP(Chip Size Package)等のICパッケージ基板等、様々な回路基板が多く用いられている。このような回路基板は、実装の前後の工程において、例えば直流抵抗値の測定や導通検査等が行われ、その電気特性の良否が検査されている。電気特性の良否の検査は、電気特性を測定する検査装置に接続された検査装置用治具(以下、「プローブユニット」という。)を用いて行われ、例えば、プローブユニットに装着されたピン形状のプローブ針の先端を、その回路基板(以下「被測定体」ともいう。)の電極に接触させることにより行われている。
プローブ針は、金属導体と、金属導体の少なくとも両端以外の領域に設けられた絶縁被膜とで構成されているが、特に最近は、被測定体の電極のピッチが狭くなっており、プローブ針の細径化が求められている。それにより、金属導体の細径化や絶縁被膜の薄肉化が必要となっている。こうしたプローブ針の端部の絶縁被膜を剥離する技術として、機械剥離やレーザー剥離(例えば特許文献1を参照)を挙げることができる。また、剥離を行わない技術として、絶縁被膜を電着での絶縁被膜形成方法(例えば特許文献2を参照)も提案されている。
特開2006-17455号公報 特開2012-127870号公報
特許文献1の第0037段落に記載のように、プローブ針の端部の絶縁被膜の除去は、各種レーザー光を用いた剥離手段等で行われる。しかし、プローブ針の端部の絶縁被膜を炭酸ガスレーザーやグリーンレーザーで剥離すると、熱やガスの発生によって絶縁被膜の端部が収縮して曲面になったり、溶けてダレが発生したりするおそれがある。また、エキシマレーザーを用いて絶縁被膜を剥離する場合も、熱の発生により絶縁被膜の端部が収縮して曲面になってしまう。また、機械剥離手段や電着による端部形成手段でも、絶縁被膜の端部にダレが発生してしまう可能性がある。
プローブユニットでの検査において、プローブ針の被測定体側の絶縁被膜端部は支持板の案内穴の周縁に当たって支持板に保持され、測定時の動作により繰り返し案内穴周縁に当たる。プローブ針の絶縁被膜の端部が曲面であり、その曲率半径Rが大きくなると、案内穴周縁に当たる絶縁被膜端部の位置が安定しないおそれがある。その結果、測定時に案内穴から飛び出すプローブ針の先端長さにバラツキが生じ、電極への接触位置が変動して正確な測定ができないおそれがある。
また、絶縁被膜の端部にダレが発生してしまうと、その部分が外方に突出して外径にバラツキが生じた形態になり、案内穴に挿入しにくくなるという問題がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、主に電子部品及び基板等の導通検査に用いる検査用プローブ針において、案内穴周縁に当接する絶縁被膜端部の形状を改良して安定した測定を実現するプローブ針及びプローブユニットを提供することにある。
(1)本発明に係るプローブ針は、ピン形状の金属導体の外周に絶縁被膜を有する胴体部と、前記金属導体の両端に該絶縁被膜を有しない端部とを有し、荷重を与えてたわませることにより被測定体に対する接触圧力を得て電気特性を測定するプローブ針において、前記絶縁被膜は、その被測定体側の端部が前記絶縁被膜の厚さの1/3以下の曲率半径R1を有し、且つ、その被測定体側の端部の外径が前記胴体部の外径の±3μm以下である、ことを特徴とする。
この発明によれば、被測定体側の絶縁被膜端部が絶縁被膜の厚さの1/3以下の曲率半径R1を有するので、案内穴周縁に当たる絶縁被膜端部の位置が安定し、その結果、測定時に案内穴から飛び出すプローブ針の先端の長さバラツキや、電極への接触位置のバラツキが抑えられ、正確な測定を行うことができる。また、被測定体側の絶縁被膜端部の外径が胴体部の外径の±3μm以下であるので、プローブ針の案内穴への挿通性をよりよくすることができる。
本発明に係るプローブ針において、前記絶縁被膜の端部は、レーザーを5~50回の範囲内で照射して形成される。
この発明によれば、ダレが生じやすい機械剥離や、熱やガスが発生しやすい条件でのレーザー剥離ではなく、5~50回のように熱やガスが発生しにくい低出力条件で多くの回数でレーザーを照射したので、剥離した絶縁被膜端部を上記のような寸法(曲率半径R1、外径交差)に制御できる。
本発明に係るプローブ針において、前記金属導体の外径が、8μm以上180μm以下の範囲内であり、前記胴体部の外径が10μm以上200μm以下の範囲内であることが好ましい。
本発明に係るプローブ針において、前記絶縁被膜の厚さが、1μm以上10μm以下の範囲内であることが好ましい。
(2)本発明に係るプローブユニットは、被測定体側に配置された支持板と、検査装置側に配置された支持板と、それら少なくとも2つの支持板それぞれが備える案内穴に装着されるプローブ針とを有し、前記被測定体側の支持板の案内穴周縁に前記プローブ針の絶縁被膜端部を当てるとともに荷重を与えて該プローブ針をたわませることにより前記被測定体の電極に金属導体の先端を接触させる接触圧力を得て電気特性を測定するプローブユニットであって、
前記プローブ針は、ピン形状の金属導体の外周に絶縁被膜を有する胴体部と、前記金属導体の両端に該絶縁被膜を有しない端部とを有し、前記絶縁被膜は、その被測定体側の端部が前記絶縁被膜の厚さの1/3以下の曲率半径R1を有し、且つ、その被測定体側の端部の外径が前記胴体部の外径の±3μm以下である、ことを特徴とする。
この発明によれば、上記本発明に係るプローブ針を有するので、案内穴周縁に当たる絶縁被膜端部の位置が安定する。その結果、測定時に案内穴から飛び出すプローブ針の先端長さバラツキや、電極への接触位置のバラツキが抑えられる。また、プローブ針の案内穴への挿通性をよりよくすることができる。こうしたプローブユニットによれば、被測定体側の支持板の案内穴周縁にプローブ針の絶縁被膜端部の接触位置を安定して当てることができ、且つ荷重を与えてプローブ針をたわませることにより被測定体の電極に金属導体の先端を精度よく接触させることができる安定した接触圧力を得ることができる。その結果、繰り返しの測定であっても、電気特性を正確に測定することができる。
本発明によれば、主に電子部品及び基板等の導通検査に用いる検査用プローブ針において、案内穴周縁に当接する絶縁被膜端部の形状を改良して安定した測定を実現するプローブ針及びプローブユニットを提供することができる。
本発明に係るプローブ針の一例を示す説明図である。 本発明に係るプローブ針がプローブユニットに装着された形態の一例を示す説明図ある。 本発明に係るプローブ針の寸法形状を説明するための断面図である。 案内穴に傾斜したプローブ針の絶縁被膜が接触する場合の形態図である。 本発明に係るプローブユニットの一例を示す説明図ある。
本発明に係るプローブ針及びプローブユニットについて図面を参照しつつ説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の技術的思想の一例であり、本発明の技術的範囲は、以下の記載や図面だけに限定されるものではなく、同様の技術的思想の発明を含んでいる。
[プローブ針]
本発明に係るプローブ針10は、図1~図3に示すように、ピン形状の金属導体1の外周に絶縁被膜2を有する胴体部6と、その金属導体1の両端に絶縁被膜2を有しない端部3とを有し、荷重を与えてたわませることにより被測定体11に対する接触圧力を得て電気特性を測定するものである。そして、その特徴は、絶縁被膜2は、その被測定体側の端部7aが絶縁被膜2の厚さT1の1/3以下の曲率半径R1を有し、且つ、その被測定体側の端部7aの外径が胴体部6の外径D2の±3μm以下である。
このプローブ針10は、被測定体側の絶縁被膜端部7aが絶縁被膜2の厚さT1の1/3以下の曲率半径R1を有するので、案内穴周縁に当たる絶縁被膜端部7aの位置が安定し、その結果、測定時に案内穴21から飛び出すプローブ針10の先端長さバラツキや、電極12への接触位置のバラツキが抑えられ、正確な測定を行うことができる。また、被測定体側の絶縁被膜端部7aの外径が胴体部6の外径D2の±3μm以下であるので、プローブ針10の案内穴31への挿通性をよりよくすることができる。
各構成要素について詳しく説明する。
プローブ針10は、図1、図2及び図5に示すように、プローブユニット60を構成する被測定体側の第1支持板20の案内穴周縁に絶縁被膜2の端部7aを当てるとともに被測定体11の電極12に金属導体1の先端1aを接触させて行う検査で使用されるものである。このプローブ針10は、金属導体1と、金属導体1の少なくとも両端以外の領域(胴体部6)に設けられた絶縁被膜2とを有している。一方、プローブ針10は、プローブユニット60を構成する検査装置側の第2支持板30の案内穴31の内面32に先端1bが接触するプローブ針である。なお、プローブユニット60の被測定体側の形態は特に限定されないが、以下の説明では、第1支持板20の案内穴周縁に絶縁被膜2の端部7aが当たるとともに、被測定体11の電極12に金属導体1の先端1aが接触するものを例示することができる。
なお、端部7bとは、図2の例では、プローブユニット60を構成する第2支持板30の案内穴31の内面32に、プローブ針10の絶縁被膜2が接触する部分である。また、先端1bとは、図2の例では、プローブ針10の検査装置側の先端のことである。一方、先端1aとは、図2の例では、プローブユニット60を構成する第1支持板20の案内穴21の周縁に、プローブ針10の絶縁被膜2の端部7aが当たる場合におけるプローブ針10の被測定体側の先端のことである。
(金属導体)
金属導体1は、所定の長さに加工されてなるピン形状の導体であり、高い導電性と高い弾性率を有する金属線(「金属ばね線」ともいう。)を切断加工されている。金属導体1に用いられる金属としては、広い弾性域を持つ金属を挙げることができ、例えば銀銅合金、錫銅合金、ベリリウム銅合金等の銅合金、パラジウム合金、タングステン、レニウムタングステン、鋼(例えば高速度鋼:SKH)等を好ましく用いることができる。特に、後述の実施例に示すように、高強度特性を備え且つ細径化も実現できるタングステン、レニウムタングステン等が好ましい。
金属導体1は、通常、上記の金属が所定の径の線状導体となるまで冷間又は熱間伸線等の塑性加工が施される。金属導体1の外径D1は、近年の狭ピッチ化の要請から、細径化が求められており、プローブユニット60において隣り合う各プローブ針10の隙間に応じて、8μm以上、120μm以下の範囲内、好ましくは10~110μmの範囲内から任意に選択することができる。
金属導体1の被測定体側の先端1a及び検査装置側の先端1bの形状は特に限定されないが、半球形状、円錐形状、先端に半球形状を有する円錐形状、先端に平坦形状を有する円錐形状、等から選ばれるいずれかとすることができる。ここでいう「半球形状」、「円錐形状」は、正確な半球や円錐を含むが、略円錐や略半球も含む。
金属導体1の端部3(絶縁被膜2が設けられていない部分)においては、金属導体1と、被測定体11の電極12又は検査装置のリード線50の電極部51との接触抵抗値の上昇を抑制するために、めっき層が必要に応じて端部3に設けられていてもよい。めっき層を形成する金属としては、ニッケル、金、ロジウム等の金属や金合金等の合金を挙げることができる。めっき層は、単層であってもよいし複層であってもよい。複層のめっき層としては、ニッケルめっき層上に金めっき層が形成されたものを好ましく挙げることができる。めっき層は、通常、絶縁被膜2を形成した金属導体1を切断した後、絶縁被膜2の剥離加工と金属導体1の端部加工を行った後に形成される。こうしためっき層は、端部3だけに設けられていてもよいが、絶縁被膜2を設ける前に金属導体1の全体に設けられていてもよい。めっき層の厚さも特に限定されないが、例えば1μm以上5μm以下の範囲内とすることができる。
なお、プローブ針10をプローブユニット60に装着し易くし、且つ、プローブユニット60の使用時においてプローブ針10の先端1aが、狭ピッチで設けられた第1支持板20の案内穴21の周縁に引っかかることによりプローブ針10の動きが妨げられるのを防止する観点からは、金属導体1の真直度が高いことが好ましく、具体的には真直度が曲率半径Rで1000mm以上であることが好ましい。
(絶縁被膜)
絶縁被膜2は、図1及び図2に示すように、金属導体1の少なくとも両側の端部3,3以外の領域の外周に設けられている。絶縁被膜2を有する部分は胴体部6といい、絶縁被膜2が設けられていない部分は端部3という。
絶縁被膜2の構成材料は特に限定されないが、例えば、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエステルイミド、ポリアミドイミド、ポリイミド及びフッ素樹脂から選ばれる1種又は2種以上の樹脂材料で構成されていることが好ましい。そして、上記1種又は2種以上の樹脂材料により、単層又は2層以上で形成されている。これら絶縁被膜2の形成は、通常、長尺の金属導体1上に連続エナメル焼き付け方法によって行うことが好ましいが、電着塗装等の公知の他の方法で形成したものであってもよい。
絶縁被膜2の厚さT1は、金属導体1の外径D1によっても異なるが、例えば、1μm以上10μm以下の範囲内とすることが好ましい。絶縁被膜2は、単層でも2層以上の積層(3層でも4層でもよい)でもよく、特に限定されないが、顔料や染料を含有させて他のプローブ針10と識別可能にすることが便利である。顔料と染料はいずれでもよいが、絶縁被膜2の強度を低下させないという観点からは、顔料を用いることが好ましい。顔料としては、一般的にエナメル線の識別に採用されている各種顔料を採用することができる。そうした顔料を樹脂に含有させたエナメル塗料とし、エナメル焼き付けして、着色した絶縁被膜2を形成することができる。
絶縁被膜2が設けられた胴体部6の外径D2は、上記した金属導体1の場合と同様、被測定体11の電極12の狭ピッチ化の要請から、細径化が求められており、10μm以上、200μm以下の範囲内、好ましくは13μm以上、180μm以下の範囲内であることが好ましい。
(絶縁被膜の端部形状)
絶縁被膜2は、図3及び図4に示すように、長手方向Yの被測定体側Y1の端部7aの形状が曲面である。絶縁被膜2の端部7aを直角とはせずに曲面としたので、第2支持板30の案内穴31からプローブ針10を挿入する場合、絶縁被膜2の端部7aに角がなく、絶縁被膜2の端部7aが引っかかり難くなる。
絶縁被膜2の端部7aは、絶縁被膜2の厚さT1の1/3以下(0.333以下)の曲率半径Rを有する。こうすることにより、案内穴周縁に当たる絶縁被膜端部7aの位置が安定し、その結果、測定時に案内穴21から飛び出すプローブ針10の先端長さバラツキや、電極12への接触位置のバラツキが抑えられ、正確な測定を行うことができる。曲率半径Rが厚さT1の1/3を超えて大きくなると、案内穴周縁に当たる絶縁被膜端部7aの位置が安定化しなくなることがあし、その結果、測定時に案内穴21から飛び出すプローブ針10の先端長さバラツキや、電極12への接触位置のバラツキが大きくなることがある。好ましくは、絶縁被膜2の厚さT1の3/10以下(0.30以下)の曲率半径Rである。
絶縁被膜2の端部7aにおける外径は、胴体部6の外径D2の±3μm以下である。こうすることにより、端部7aでの出っ張りが規制されているので、プローブ針10の案内穴31への挿通性をよりよくすることができる。
(プローブユニット)
本発明に係るプローブユニット60は、図2~図5に示すように、被測定体側に配置された支持板20と、検査装置側に配置された支持板30と、それら少なくとも2つの支持板20,30それぞれが備える案内穴21,31に装着されるプローブ針10とを有し、被測定体側の支持板20の案内穴周縁にプローブ針10の絶縁被膜端部7aを当てるとともに荷重を与えてプローブ針10をたわませることにより被測定体11の電極12に金属導体1の先端1aを接触させる接触圧力を得て電気特性を測定するプローブユニットである。そして、プローブ針10は、ピン形状の金属導体1の外周に絶縁被膜2を有する胴体部6と、金属導体1の両端に絶縁被膜2を有しない端部3とを有するものである。そして、その特徴は、絶縁被膜2は、その被測定体側の端部7aが絶縁被膜2の厚さT1の1/3以下の曲率半径R1を有し、且つ、その被測定体側の端部7aの外径が胴体部6の外径D2の±3μm以下である。
こうしたプローブユニット60においても、本発明に係るプローブ針10を有するので、案内穴周縁に当たる絶縁被膜端部7aの位置が安定する。その結果、測定時に案内穴21から飛び出すプローブ針10の先端長さバラツキや、電極12への接触位置のバラツキが抑えられる。また、プローブ針10の案内穴21への挿通性をよりよくすることができる。こうしたプローブユニット60によれば、被測定体側の支持板20の案内穴周縁にプローブ針10の絶縁被膜端部7aの接触位置を安定して当てることができ、且つ荷重を与えてプローブ針10をたわませることにより被測定体11の電極12に金属導体1の先端1aを精度よく接触させることができる安定した接触圧力を得ることができる。その結果、繰り返しの測定であっても、電気特性を正確に測定することができる。
なお、検査装置側の第2支持板30は、図3に示すように、胴体部6の外径D2よりも若干大きい内径D3の案内穴31を有している。ここでの「若干大きい」とは、D3-D2が4~10μmの範囲内である。そのため、被測定体側の端部7aの外径が胴体部6の外径D2の±3μm以下となるプローブ針10は、第2支持板30の案内穴31の周縁端部に引っかかりにくく、容易に挿入することができる。
一方、被測定体側の第1支持板20は、金属導体1の外径D1よりも若干大きい内径の案内穴21を有している。ここでの「若干大きい」とは、僅かなクリアランス(例えば1~3μm)だけ大きいことを意味している。案内穴21は、胴体部6の外径D2よりも小さいので、その案内穴21をプローブ針10がすり抜けることはなく、絶縁被膜2の端部7aが案内穴周縁のエッジに当接する。案内穴21は、一本一本のプローブ針10をガイドし、被測定体11の電極12に金属導体1の被測定体側先端1aを正確に接触させるようにガイドする。
プローブユニット60は、図5の例では、被測定体11の電気特性を検査する際、プローブ針10と被測定体11とが対応するように位置制御される。電気特性の検査は、プローブユニット60を上下にストロークさせ、プローブ針10の弾性力を利用して被測定体11の電極12にプローブ針10の先端1aを所定の圧力(荷重を与えて)で押し当てることにより行われる。このとき、プローブ針10の検査装置側先端1bはリード線50の電極部51に接触し、被測定体11からの電気信号がそのリード線50を通って検査装置(図示しない。)に送られる。
実施例と比較例により具体的に説明する。
[実施例1]
金属導体1として、長尺のレニウムタングステン線(外径D1:30μm)を用いた。絶縁被膜2は単層構造とし、ポリエステル系エナメル塗料を用い、厚さT1を6.5μmで形成した。絶縁被膜2が形成された長尺のプローブ針を定尺切断機で切断して長さ15mmの絶縁被膜付きプローブ針を切り出し、その絶縁被膜付きプローブ針の両端部の所定長さを剥離し、実施例1のプローブ針10を作製した。胴体部6の外径D2は43μmであった。絶縁被膜2の剥離は、エキシマレーザーを照射して剥離し、絶縁被膜2の端部7aは、出力を下げたエキシマレーザーを10回照射して徐々に削って、曲率半径Rが2μmとなるように加工した。これらの寸法を表1に示した。
[実施例2~8、比較例1~3]
実施例2~8及び比較例1~3では、表1に示す各寸法となるように加工してそれぞれのプローブ針10を作製した。金属導体1と絶縁被膜2の材質等については実施例1と同じにした。
レーザーによる端部7aの形状コントロールについては、実施例2~8及び比較例1では、エキシマレーザーの照射回数と照射角度を変化させて行った。比較例2では、グリーンレーザーを実施例1と同様のように配置して2回照射し行った。比較例3では、炭酸ガスレーザーを実施例1と同様のように配置して2回照射し行った。これらのレーザーでの形状コントロールは、照射角度や照射回数を試行することで任意の形状とすることができる。
[評価]
評価は、図3~図5に示すように、検査装置側の第2支持板30の案内穴31にプローブ針10を挿入し、被測定体側の第1支持板20の案内穴21に露出した金属導体1を挿入するとともに、案内穴21の周縁端部に絶縁被膜2の端部7aを当接させて保持した、最初の挿入時の挿入性を評価し、挿入に問題がなかったものを「○」とし、絶縁被膜2の端部7aに引っかかりが感じたものを「×」とした。また、第2支持板30の案内穴31の内面が削れる等の影響がないものを「○」とし、削れが確認されたものを「×」とした。また、プローブ針10をプローブユニット60に装着したときの金属導体1の中心位置と案内穴の中心位置とが一致していた場合を「○」とし、一致していなかった場合を「×」とした。
Figure 0007496716000001
1 金属導体
1a 被測定体側の先端
1b 検査装置側の先端
2 絶縁被膜
3 端部
6 胴体部
7 案内穴の周縁に当接する絶縁被膜端部
7a 絶縁被膜端部
7b 絶縁被膜端部
10 プローブ針
11 被測定体
12 電極
20 第1支持板
21 案内穴
30 第2支持板
31 案内穴
32 内面
40 リード線用の保持板
50 リード線
51 電極部
60 プローブユニット
D1 金属導体の外径
D2 胴体部の外径
D3 第2支持板に設けられた案内穴の内径
D4 第1支持板に設けられた案内穴の内径
R 絶縁被膜の端部の曲率半径
L1 曲率半径の形成長さ
T1 絶縁被膜の厚さ

Claims (5)

  1. 被測定体側に配置された支持板と、検査装置側に配置された支持板と、それら少なくとも2つの支持板それぞれが備える案内穴に装着されるプローブ針とを有し、前記被測定体側の支持板の案内穴周縁のエッジに前記プローブ針の絶縁被膜端部を当てるとともに荷重を与えて該プローブ針をたわませることにより前記被測定体の電極に金属導体の先端を接触させる接触圧力を得て電気特性を測定するプローブユニットであって、
    前記プローブ針は、ピン形状の金属導体の外周に絶縁被膜を有する胴体部と、前記金属導体の両端に該絶縁被膜を有しない端部とを有し、
    前記被測定体側に配置された支持板が備える案内穴の内径は、該案内穴から飛び出す前記プローブ針の先端を構成する前記金属導体の外径よりも3~7μm大きく、該案内穴を前記プローブ針がすり抜けない前記絶縁被膜の厚さが4~9μmであり、
    前記絶縁被膜は、前記被測定体側の支持板の案内穴周縁のエッジに当たる前記絶縁被膜端部の形状が直角ではなく曲面であり、該曲面の曲率半径R1が前記絶縁被膜の厚さの1/9以上1/3.25以下である、ことを特徴とするプローブユニット。
  2. 前記絶縁被膜端部は、レーザーを5~50回の範囲内で照射して、前記曲率半径R1が前記絶縁被膜の厚さの1/9以上1/3.25以下で、前記絶縁被膜端部の外径が前記胴体部の外径の±3μm以下に形成される、請求項1に記載のプローブユニット
  3. 前記金属導体の外径が、8μm以上180μm以下の範囲内であり、前記胴体部の外径が10μm以上200μm以下の範囲内である、請求項1又は2に記載のプローブユニット
  4. 前記絶縁被膜の厚さが、1μm以上10μm以下の範囲内である、請求項1~3のいずれか1項に記載のプローブユニット
  5. 被測定体側に配置された支持板と、検査装置側に配置された支持板と、それら少なくとも2つの支持板それぞれが備える案内穴に装着されるプローブ針とを有し、前記被測定体側の支持板の案内穴周縁のエッジに前記プローブ針の絶縁被膜端部を当てるとともに荷重を与えて該プローブ針をたわませることにより前記被測定体の電極に金属導体の先端を接触させる接触圧力を得て電気特性を測定するプローブユニットの製造方法であって、
    前記プローブ針は、ピン形状の金属導体の外周に絶縁被膜を有する胴体部と、前記金属導体の両端に該絶縁被膜を有しない端部とを有し、
    前記被測定体側に配置された支持板が備える案内穴の内径は、該案内穴から飛び出す前記プローブ針の先端を構成する前記金属導体の外径よりも3~7μm大きく、該案内穴を前記プローブ針がすり抜けない前記絶縁被膜の厚さが4~9μmであり、
    前記絶縁被膜端部をレーザーを5~50回の範囲内で照射して、前記絶縁被膜を、前記被測定体側の支持板の案内穴周縁に当たる前記絶縁被膜端部の形状を直角とはせず曲面とし、該曲面の曲率半径R1を前記絶縁被膜の厚さの1/9以上1/3.25以下とする、ことを特徴とするプローブユニットの製造方法。
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