以下、本開示の一実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
<システムの概要>
まず、本開示の一実施の形態に係るドアホンシステムの概要について説明する。
図1は、本実施の形態に係るドアホンシステムの構成の一例を示すシステム構成図である。ここでは、システム構成の周辺の環境についても併せて図示している。
図1に示すように、ドアホンシステム100は、例えば、ユーザ220の自宅である建物200の玄関扉210に設けられる電子錠300と、玄関扉210の近傍に配置される玄関子機400と、建物200の室内に配置されるドアホン親機500とを有する。
電子錠300は、玄関扉210の開錠/施錠を、鍵穴に対する通常の鍵操作に加えて、電気信号である開錠要求/施錠要求に応じて行う鍵装置である。電子錠300とドアホン親機500との間には、JEM−A規格コードである電子錠コード301が敷設されている。電子錠300は、ドアホン親機500からの制御を受けて開錠/施錠を行う事が可能となっている。
玄関子機400は、呼出ボタン、スピーカ、マイクロフォン、およびデジタルカメラを備えている。玄関子機400とドアホン親機500との間には、1対の銅線から成る2線ケーブル401が敷設されている。玄関子機400は、呼出および通話の機能に加えて、玄関周辺の映像を撮影してドアホン親機500へ送信する機能を有している。なお、2線ケーブル401は、例えば、過去に建物200に設置されていた、映像信号の伝送を行わない古いタイプのドアホンシステムで使用されていた通信ケーブルである。
ドアホン親機500は、スピーカ、タッチパネル付き液晶ディスプレイ、モニターボタン、通話ボタン、マイクロフォン、および施錠/開錠ボタンを備えている。ドアホン親機500は、呼出に対する応答(通話の開始)の機能に加えて、玄関子機400から送られてきた玄関周辺の映像を表示する機能と、玄関扉210の電子錠300の開錠/施錠操作を受け付ける機能とを有している。
また、ドアホンシステム100は、建物200の室内に配置される無線通信ルータ610と、インターネット等の公共網620に接続された認証サーバ600と、建物200の外部に持ち出し可能なスマートフォン等の無線端末(通信端末)700とを有する。
無線通信ルータ610は、無線通信回線611、612により、ドアホン親機500および公共網620のそれぞれと接続し、ドアホン親機500と公共網620との間で通信の中継を行う。無線通信回線611は、例えば、Wi−Fi(登録商標)の回線であり、無線通信回線612は、例えば、LTE(Long Term Evolution)回線である。
認証サーバ600は、公共網620を介して無線通信ルータ610と接続し、無線通信ルータ610を介してドアホン親機500と通信を行う。また、認証サーバ600は、ドアホン親機500にアクセスしようとする無線端末(例えば無線端末700)に対して認証処理を行い、認証が成功した場合、その無線端末とドアホン親機500との間で通信の中継を行う。
無線端末700は、無線通信回線701により、公共網620と接続し、認証サーバ600を介してドアホン親機500にアクセスする。無線通信回線701は、例えば、LTE回線である。無線端末700は、公共網620、認証サーバ600、および無線通信ルータ610を介して、建物200の内部および外部から、ドアホン親機500と接続可能となっている。
また、無線端末700は、スピーカ、タッチパネル付き液晶ディスプレイ、マイクロフォン、端末モニターボタン、端末通話ボタン、端末開錠ボタン、および端末施錠ボタンを備えている。なお、これらのボタンは、例えば、タッチパネル付き液晶ディスプレイに表示される画像ボタンである。
そして、上述のドアホン親機500は、玄関子機400と無線端末700との間で、映像、音声、および各種制御情報の転送を行うと共に、無線端末700からの開錠端末指示を受けて、電子錠300を開錠させる。すなわち、上述のドアホン親機500は、呼出に対する応答(通話の開始)、玄関周辺の映像の表示、電子錠300の開錠/施錠操作を、無線端末700においても可能にする機能を有している。
なお、図1では、無線端末700を1台のみ図示しているが、ドアホンシステム100においてドアホン親機500と接続可能な無線端末700は、例えば、複数存在している。
なお、玄関子機400およびドアホン親機500は、例えば、特許文献2に記載の技術をベースとして、相手への送信の対象となる各種データを、パケット化した上で符号化を行い、ベースバンド伝送により相手に送信する。この際、玄関子機400およびドアホン親機500は、それぞれのベースバンド伝送を、時分割複信(時分割双方向伝送)によって行う。すなわち、玄関子機400およびドアホン親機500は、送信と受信とを時間の経過に応じて交互に切り替え、相手が送信を行っていない区間にのみ送信を行う。
これにより、ドアホンシステム100は、既存の2線ケーブル401を有効活用して、玄関子機400からドアホン親機500への高品質な映像音声信号送信を実現する事ができる。但し、玄関子機400とドアホン親機500との間の通信方式は、かかる例に限定されるものではなく、公知の各種通信方式を採用する事ができる。
このようなドアホンシステム100は、ユーザ220に対し、建物200の中に居る時のみならず、建物200の外に居る時においても、玄関に来訪者230があった時に、その旨を知る事を可能にする。そして、ドアホンシステム100は、ユーザ220に対し、ドアホン映像を確認しながら来訪者230と会話をし、来訪者230がユーザ220の子供である事等を確認した場合に、玄関扉210の開錠操作を遠隔で行う事を可能にする。
ところが、無線端末700から公共網620を介して遠隔で開錠の指示を行う場合、上述の通り、安全性の面において改善の余地があった。そこで、ドアホン親機500は、開錠端末指示による電子錠300の開錠を許可するか否かを設定する操作を受け付け、設定内容に従って無線端末700からの開錠を制限する事により、安全性の向上を図る。
例えば、無線端末700が第三者に取得された場合や、不正な開錠端末指示が第三者の通信端末から送信されている場合、無線端末700からの開錠を許可しないように設定する事により、玄関扉210が不正に開錠されるのを防止する事ができる。また、子供が所持する無線端末700からの開錠を許可しないように設定する事により、玄関扉210が不適切なタイミングで開錠されるのを防止する事ができる。したがって、ドアホンシステム100は、玄関扉210が不適切に開錠される可能性を低く抑えた状態で、無線端末700からの開錠操作を実現する事ができる。
<各装置の構成>
ここで、ドアホンシステム100の主要な装置の構成について説明する。なお、ドアホンシステム100を構成する各装置は、例えば、図示しないが、CPU(Central Processing Unit)、制御プログラムを格納したROM(Read Only Memory)等の記憶媒体、RAM(Random Access Memory)等の作業用メモリ、および通信回路をそれぞれ有する。この場合、以下に説明する各部の機能は、CPUが制御プログラムを実行する事により実現される。
<電子錠の構成>
電子錠300の構成としては、公知の電子錠の構成を採用する事ができる。例えば、電子錠300は、電子錠コード301の一端が接続されるJEM−A標準HA端子−Aを備えたJEM−Aアダプタを含み、端子への入力信号に応じて開錠/施錠の状態を切り替えるように構成されている。
このような構成により、電子錠300は、ドアホン親機500からの制御を受けて、玄関扉210の開錠/施錠を行う事ができる。
<玄関子機の構成>
図2は、玄関子機400の構成の一例を示すブロック図である。
図2において、玄関子機400は、子機側ケーブル接続部410、子機側キー入力部420、子機側スピーカ402、子機側マイク403、子機側音声I/F(インターフェイス)部430、および子機側カメラ部440を有する。また、玄関子機400は、子機側制御部450、子機側パケット構成部460、子機側送信ドライバ470、子機側受信ドライバ480、および子機側データ抽出部490を有する。
子機側ケーブル接続部410は、例えば2線ケーブル用の接続端子を含み、2線ケーブル401の玄関側の一端と、子機側送信ドライバ470および子機側受信ドライバ480との間を、信号を伝送可能な状態で接続する。
子機側キー入力部420は、上述の呼出ボタンを含み、呼出ボタンが操作された時、その旨を示す信号を子機側制御部450へ出力する。
子機側スピーカ402は、子機側音声I/F部430から出力されたアナログ音声データを、音声に変換して出力する。
子機側マイク403は、周囲の音声を集音してアナログ音声データに変換し、子機側音声I/F部430へ出力する。
子機側音声I/F部430は、子機側制御部450から出力されたデジタル音声データを、アナログ音声データに変換し、信号レベルを調整して、子機側スピーカ402へ出力する。また、子機側音声I/F部430は、子機側マイク403から出力されたアナログ音声データを、信号レベルを調整し、デジタル音声データに変換して、子機側制御部450へ出力する。かかるアナログ/デジタル変換は、A/D,D/A変換器(図示せず)により行われる。
なお、子機側音声I/F部430は、子機側マイク403から出力されたアナログ音声データをデジタル変換したデータに対して、所定の音声圧縮処理を行って得られるデータを、デジタル音声データとして子機側制御部450へ出力してもよい。また、子機側音声I/F部430は、子機側制御部450から出力されたデジタル音声データが所定の音声圧縮処理を行って得られたデータである場合、当該データに対して所定の音声伸張処理を行ってから、デジタル/アナログ変換を行う。
子機側カメラ部440は、上述のデジタルカメラを含み、玄関の映像を撮影し、デジタル映像データを生成して、子機側制御部450へ出力する。なお、子機側カメラ部440は、エンコーダモジュールを搭載していてもよい。すなわち、子機側カメラ部440は、デジタルカメラから出力された映像データに対してH.264等の所定の動画圧縮処理を行って得られるデータを、デジタル映像データとして子機側制御部450へ出力してもよい。
子機側制御部450の来訪通知部451は、玄関扉210に来訪者230があった時、その旨を示す来訪通知をドアホン親機500へ送信する。例えば、来訪通知部451は、呼出ボタンが操作された旨を示す信号が子機側キー入力部420から出力された時、来訪通知をドアホン親機500へ送信する。
なお、来訪通知部451は、玄関扉210への来訪者230の有無を、玄関扉210の近傍に配置された人感センサの出力信号や、子機側カメラ部440の画像に対する人検出処理等に基づいて判定してもよい。
また、子機側制御部450は、玄関扉210に来訪者230があった時、あるいは、ドアホン親機500から音声映像送信指示を受信した時、玄関周辺のモニタリングおよび映像付き通話を実現するための所定の制御処理を開始する。かかる制御処理は、子機側音声I/F部430および子機側カメラ部440から出力されたデジタル音声データおよびデジタル映像データを、ドアホン親機500へ送信する事により行われる。また、かかる制御処理は、ドアホン親機500から受信したデジタル音声データを、子機側音声I/F部430へ出力する事により行われる。
なお、子機側制御部450は、来訪通知を送信した時、あるいは、音声映像送信指示を受信した時に、子機側スピーカ402、子機側マイク403、子機側音声I/F部430、および子機側カメラ部440の動作を開始させるように制御してもよい。
また、子機側制御部450は、玄関子機400の動作あるいはドアホン親機500の動作に関する各種制御データを、ドアホン親機500へ送信してもよい。かかる制御データは、例えば、玄関子機400に備えられた気温センサ、照度センサ、および人感センサ等の各種センサデバイス(図示せず)のセンシング情報を含む。
子機側パケット構成部460は、子機側制御部450から出力されたデジタル音声データおよびデジタル映像データ(並びに制御データ)を、適宜分割してパケット化し、生成されたパケットデータを符号化して、ドアホン親機500への上り信号を生成する。そして、子機側パケット構成部460は、生成された上り信号を、子機側送信ドライバ470へ出力する。
子機側送信ドライバ470は、子機側パケット構成部460から出力された上り信号をバッファし、信号レベルの調整を行い、子機側ケーブル接続部410を介してドアホン親機500へ送信する。
子機側受信ドライバ480は、子機側ケーブル接続部410を介してドアホン親機500から送られてくる下り信号を、信号レベルの調整を行ってバッファし、子機側データ抽出部490へ出力する。
子機側データ抽出部490は、子機側受信ドライバ480から出力された下り信号から、下り信号に含まれるドアホン親機500のデジタル音声データを抽出し、子機側制御部450へ出力する。
なお、上述の子機側制御部450によるドアホン親機500との間の各種情報の送受信は、子機側パケット構成部460、子機側送信ドライバ470、子機側ケーブル接続部410、子機側受信ドライバ480、および子機側データ抽出部490を介して行われる。
但し、子機側制御部450は、ドアホン親機500との間で予め共有(保持)している送信制御情報に基づいて、上り信号の送信と下り信号の受信とが時分割で行われるように、子機側送信ドライバ470および子機側受信ドライバ480の動作を制御する。送信制御情報は、玄関子機400とドアホン親機500との間の時分割複信における、それぞれの送信タイミングおよび受信タイミングを規定する情報である。子機側送信ドライバ470の動作の制御は、例えば、送信制御情報に従って、子機側送信ドライバ470の動作(信号のドライブ)を制御するイネーブル信号471等を出力する事により行われる。
また、玄関子機400の上記各部の間のデータの受け渡しは、子機側スピーカ402および子機側マイク403と子機側音声I/F部430との間を除き、デジタル伝送により行われる。
このような構成により、玄関子機400は、玄関扉210に来訪者230があった時、ドアホン親機500に対して来訪通知を送信する事ができる。
<ドアホン親機の構成>
図3は、ドアホン親機500の構成の一例を示すブロック図である。
図3において、ドアホン親機500は、親機側ケーブル接続部510、親機側キー入力部520、親機側スピーカ502、親機側マイク503、親機側音声I/F部530、および親機側ディスプレイ部540を有する。また、ドアホン親機500は、情報格納部541、親機無線部542、親機側制御部550、親機側パケット構成部560、親機側送信ドライバ570、親機側受信ドライバ580、親機側データ抽出部590、および電子錠コード接続部595を有する。
親機側ケーブル接続部510は、例えば2線ケーブル用の接続端子を含み、2線ケーブル401の室内側の一端と、親機側送信ドライバ570および親機側受信ドライバ580との間を、信号を伝送可能な状態で接続する。
親機側キー入力部520は、上述のモニターボタンおよび通話ボタンを含み、これらのボタンが操作された時、その旨を示す信号を親機側制御部550へ出力する。
親機側スピーカ502は、親機側音声I/F部530から出力されたアナログ音声データを、音声に変換して出力する。
親機側マイク503は、周囲の音声を集音してアナログ音声データに変換し、親機側音声I/F部530へ出力する。
親機側音声I/F部530は、親機側制御部550から出力されたデジタル音声データを、アナログ音声データに変換し、信号レベルを調整して、親機側スピーカ502へ出力する。また、親機側音声I/F部530は、親機側マイク503から出力されたアナログ音声データを、信号レベルを調整し、デジタル音声データに変換して、親機側制御部550へ出力する。かかるアナログ/デジタル変換は、A/D,D/A変換器(図示せず)により行われる。
なお、親機側音声I/F部530は、親機側マイク503から出力されたアナログ音声データをデジタル変換したデータに対して、所定の音声圧縮処理を行って得られるデータを、デジタル音声データとして親機側制御部550へ出力してもよい。また、親機側音声I/F部530は、親機側制御部550から出力されたデジタル音声データが所定の音声圧縮処理を行って得られたデータである場合、当該データに対して所定の音声伸張処理を行ってから、デジタル/アナログ変換を行ってもよい。
親機側ディスプレイ部540は、上述の液晶ディスプレイを含み、親機側制御部550から出力されたデジタル映像データを再生し、玄関の映像を表示する。なお、親機側制御部550から出力されたデジタル映像データが所定の動画圧縮処理を行って得られたデータである場合、当該データに対して所定の動画伸張処理を行って、映像表示を行う。
情報格納部541は、玄関子機400との通話および電子錠300の開錠/施錠操作を行う権限を有する無線端末700に関する情報を記述した、端末情報テーブルを格納する。
図4は、端末情報テーブルの一例を示す図である。
図4に示すように、端末情報テーブル910は、ドアホン親機500と接続可能な無線端末700毎に、端末名称911、端末種別912、ID(IDentifier)情報913、鍵情報914、パスワード915、および開錠設定916を、対応付けて記述している。
端末名称911は、無線端末700の名称である。端末種別912は、無線端末700の端末種別である。ID情報913は、MAC(Media Access Control)アドレス等の通信において用いられる無線端末700の識別情報である。鍵情報914は、ドアホン親機500と無線端末700との間での通信の暗号化および復号化に使用される情報である。パスワード915は、ドアホン親機500の無線端末700に対する認証処理に用いられる情報である。開錠設定916は、無線端末700による電子錠300に対する開錠操作を許可するか否かを示す情報である。
端末名称911〜パスワード915は、例えば、ドアホン親機500に対する情報入力操作や、公知技術による近・中距離無線通信を用いたドアホン親機500と無線端末700との間での情報交換により、予め登録される。開錠設定916は、後述の端末登録部553により、適宜、「許可」と「不許可」との間で切り替えて設定される。なお、開錠設定916は、初期状態において「不許可」となっている事が望ましい。
例えば、「スマートフォン1」という端末名称911に対応付けて、「許可」という開錠設定916が記述されている。これは、「スマートフォン1」という名称の無線端末700については、電子錠300に対する開錠操作が許可されているという事を示す。また、「スマートフォン2」という端末名称911に対応付けて、「不許可」という開錠設定916が記述されている。これは、「スマートフォン2」という名称の無線端末700については、電子錠300に対する開錠操作が許可されていないという事を示す。
なお、上述の情報交換は、例えば、同一LAN(Local Area Network)内における、コマンド通信により行われる。具体的には、無線端末700は、近・中距離無線通信機能のオンオフの切り替えが可能となっており、無線通信ルータ610の通信圏内に位置し、かつ、かかる機能がオンとなっている時、無線通信ルータ610に直接接続する(配下となる)。そして、ドアホン親機500は、例えば、ドアホン親機500と同様に無線端末700が無線通信ルータ610の配下となっている事を条件として、無線端末700から無線通信ルータ610を介して端末名称911〜パスワード915の設定を受け付ける。ドアホン親機500および無線端末700は、例えば、HTTP(HyperText Transfer Protocol)のCGI(Common Gateway Interface)コマンドを用いて、情報をやり取りする。但し、かかる情報は、AES(Advanced Encryption Standard)等の技術により暗号化された状態で送信されることが望ましい。
図3の親機無線部542は、無線通信回路およびアンテナを含み、上述の無線通信回線611、612により無線通信ルータ610と通信可能に接続する。そして、親機無線部542は、無線通信ルータ610、公共網620、および認証サーバ600を介して、無線端末700と通信可能に接続する。
親機側制御部550は、玄関子機400から上述の来訪通知を受信した時、親機側スピーカ502から、所定の呼出音を出力させる。呼出音の出力は、例えば、親機側制御部550が、所定の呼出音のデジタル音声信号を親機側音声I/F部530へ出力する事により行われる。
更に、親機側制御部550は、玄関周辺のモニター、および、玄関子機400とドアホン親機500との間の映像付き通話を実現するための所定の制御処理を開始する。かかる制御処理は、親機側音声I/F部530から出力されたデジタル音声データを、玄関子機400へ送信し、玄関子機400から受信したデジタル音声データおよびデジタル映像データを、子機側音声I/F部430および親機側ディスプレイ部540へ出力する事により行われる。但し、親機側制御部550は、親機側キー入力部520から、通話ボタンが操作された旨を示す信号が出力されるまでは、デジタル音声データの玄関子機400への送信を行わない。
なお、親機側制御部550は、来訪通知を受信した時に、親機側スピーカ502、親機側マイク503、親機側音声I/F部530、および親機側ディスプレイ部540の動作を開始させるように制御してもよい。
また、親機側制御部550は、ドアホン親機500の動作あるいは玄関子機400の動作に関する制御データを、玄関子機400へ送信してもよい。かかる制御データは、例えば、ドアホン親機500から玄関子機400のカメラ動作(データレート、パン、チルト、ライト、シャッタ、およびフィルター等の動作)や、玄関子機400に備えられた各種センサデバイスの動作を制御するための制御信号を含む。また、かかる制御データは、玄関子機400に備えられた無線通信回路等(図示せず)を介して屋外に配置されたデバイス(門の電子鍵等)の動作を制御するための制御信号を含む。
更に、親機側制御部550は、認証サーバ600を介して無線端末700からログイン要求を受信した時、情報格納部541に格納されたログイン情報(例えば、図4のID情報913およびパスワード915)に基づいて無線端末700に対する認証処理を行う。すなわち、親機側制御部550は、例えば、ログイン要求に含まれる暗号化されたID情報およびパスワードを、鍵情報で復号し、ログイン情報の内容と照合する。そして、通話中継部552は、認証が成功した場合、認証サーバ600を介して無線端末700と接続する。
そして、親機側制御部550は、無線端末700と接続している状態において、玄関子機400から上述の来訪通知を受信した時、上述の処理と共に、端末通知部551において、無線端末700に対する来訪端末通知の送信を行う。また、端末通知部551は、来訪通知を受信する毎に、その旨を、後述の電子錠制御部554へ通知する。
親機側制御部550の通話中継部552は、無線端末700からピア・ツー・ピアの通信(以下「P2P通信」と表記する)の開始の要求が送信されたとき、これを受理するか否かを決定する。通話中継部552は、かかる要求を受理する場合、その旨の応答を無線端末700に送信すると共に、玄関子機400から送られてくる映像の無線端末700への転送を開始する。
また、通話中継部552は、無線端末700から通話開始指示を受信すると、玄関子機400と無線端末700との間で映像付き通話を実現するための通話中継処理を開始する。かかる通話中継処理は、無線端末700から受信したデジタル音声データを、玄関子機400へ送信し、玄関子機400から受信したデジタル音声データおよびデジタル映像データを、無線端末700へ送信する事により行われる。
また、通話中継部552は、無線端末700から、玄関周辺の映像の送信を要求する映像送信要求を受信した時、上述の音声映像送信指示を玄関子機400へ送信する。そして、通話中継部552は、玄関子機400から受信したデジタル映像データを、無線端末700へ送信する。
親機側制御部550の端末登録部553は、無線端末700による電子錠300に対する開錠操作を許可するか否かを設定する操作を受け付ける。例えば、端末登録部553は、ドアホン親機500のタッチパネル付き液晶ディスプレイに、端末設定画面を表示する。端末設定画面は、ドアホンシステム100のユーザ(例えばユーザ220)から、無線端末700毎に開錠許可/不許可の設定を受け付けるためのユーザインタフェースである。そして、端末登録部553は、端末設定画面に対する操作に応じて、端末情報テーブル910の開錠設定916(図4参照)を書き換える。端末設定画面の詳細については、後述する。
親機側制御部550の電子錠制御部554は、無線端末700から親機無線部542を介して開錠端末指示を受信した時、開錠要求を玄関扉210の電子錠300へ送信し、電子錠300を開錠させる。但し、電子錠制御部554は、開錠端末指示を受信した時、端末情報テーブル910(図4参照)を参照し、開錠端末指示の送信元の無線端末700について、開錠操作を許可する設定がされているか否かを判定する。そして、電子錠制御部554は、開錠操作を許可する設定となっている事を条件として、電子錠300を開錠させる。また、電子錠制御部554は、開錠要求により電子錠300を開錠させた場合、20秒等の所定の時間が経過した時に、施錠要求を玄関扉210の電子錠300へ送信して、電子錠300を施錠させる事が望ましい。
親機側パケット構成部560は、親機側制御部550から出力されたデジタル音声データ(および制御データ)を、適宜分割してパケット化し、生成されたパケットデータを符号化して、下り信号を生成する。そして、親機側パケット構成部560は、生成された下り信号を、親機側送信ドライバ570へ出力する。
親機側送信ドライバ570は、親機側パケット構成部560から出力された下り信号をバッファしてゲイン調整を行い、親機側ケーブル接続部510を介して玄関子機400へと送信する。
親機側受信ドライバ580は、親機側ケーブル接続部510を介して玄関子機400から送られてくる上り信号を、ゲイン調整を行ってバッファし、親機側データ抽出部590へ出力する。
親機側データ抽出部590は、親機側受信ドライバ580から出力された下り信号から、上り信号に含まれる玄関子機400のデジタル音声データおよびデジタル映像データを抽出し、親機側制御部550へ出力する。
電子錠コード接続部595は、例えば、JEMA標準HA端子−Aを備えたJEM−Aアダプタを含み、電子錠コード301の一端と、親機側制御部550との間を、信号を伝送可能な状態で接続する。
なお、上述の親機側制御部550による玄関子機400との間の各種情報の送受信は、子親機側パケット構成部560、親機側送信ドライバ570、親機側ケーブル接続部510、親機側受信ドライバ580、および親機側データ抽出部590を介して行われる。
但し、親機側制御部550は、上述の送信制御情報を予め保持しており、下り信号の送信と上り信号の受信とが時分割で行われるように、親機側送信ドライバ570の動作を制御する。かかる制御は、例えば、送信制御情報に従って、親機側送信ドライバ570の動作(信号のドライブ)を制御するイネーブル信号571等を出力する事により行われる。
また、上述の親機側制御部550による無線端末700との間の各種情報の送受信は、親機無線部542を介して行われる。そして、上述の親機側制御部550による電子錠300との間の各種情報の送受信は、電子錠コード接続部595を介して行われる。
また、ドアホン親機500の上記各部の間のデータの受け渡しは、親機側スピーカ502および親機側マイク503と親機側音声I/F部530との間を除き、デジタル伝送により行われる。
このような構成により、ドアホン親機500は、無線端末700による電子錠300の開錠操作を許可するか否かを設定する操作を、ユーザから受け付ける事ができる。そして、ドアホン親機500は、玄関子機400から来訪通知を受信した時、無線端末700に対して来訪端末通知を送信し、無線端末700から開錠端末指示を受信した時、開錠操作を許可する設定となっている事を条件として、電子錠300を開錠させる事ができる。
<無線通信ルータの構成>
無線通信ルータ610の構成としては、無線により通信を中継する公知の無線通信ルータの構成を採用する事ができる。
<認証サーバの構成>
認証サーバ600の構成としては、通信を中継する公知の無線通信ルータおよび認証サーバの構成を採用する事ができる。
認証サーバ600は、例えば、ドアホン親機500へのアクセスを要求してきた無線端末(例えば無線端末700)に対して、無線端末700との間で予め交換された認証情報に基づいて、認証処理を行う、認証処理部(図示せず)を有する。かかる認証処理としては、例えば、SSL(Secure Sockets Later)認証や、認証サーバ600と無線端末700との間で予め取り交わしたパスワードによる認証等を採用する事ができる。
そして、認証サーバ600は、無線端末700に対する認証が成功した事を条件として、無線端末700との接続を確立し、無線端末700と(無線通信ルータ610を介した)ドアホン親機500との間の通信の中継を行う、端末通信中継部(図示せず)を有する。
なお、認証サーバ600は、ドアホン親機500から来訪端末通知を受信した時、かかる通知を無線端末700へ転送するが、かかる転送は、無線端末700とドアホン親機500との間の通信が確立される前であってもよいし、後であってもよい。
<無線端末の構成>
図5は、無線端末700の構成の一例を示すブロック図である。
図5において、無線端末700は、端末無線部710、端末スピーカ720、端末マイク730、端末音声I/F部740、端末ディスプレイ部750、タッチパネル部760、および端末制御部770を有する。
端末無線部710は、無線通信回路およびアンテナを含み、上述の無線通信回線701により公共網620に接続された無線基地局(図示せず)と通信可能に接続する。そして、端末無線部710は、無線基地局および公共網620を介して認証サーバ600と通信可能に接続する。更に、端末無線部710は、認証サーバ600により通信の中継が行われている間、認証サーバ600、公共網620、および無線通信ルータ610を介して、ドアホン親機500と通信可能に接続する。
端末スピーカ720は、端末音声I/F部740から出力されたアナログ音声データを、音声に変換して出力する。
端末マイク730は、周囲の音声を集音してアナログ音声データに変換し、端末音声I/F部740へ出力する。
端末音声I/F部740は、端末制御部770から出力されたデジタル音声データを、アナログ音声データに変換し、信号レベルを調整して、端末スピーカ720へ出力する。また、端末音声I/F部740は、端末マイク730から出力されたアナログ音声データを、信号レベルを調整し、デジタル音声データに変換して、端末制御部770へ出力する。かかるアナログ/デジタル変換は、A/D,D/A変換器(図示せず)により行われる。
なお、端末音声I/F部740は、端末マイク730から出力されたアナログ音声データをデジタル変換したデータに対して、所定の音声圧縮処理を行って得られるデータを、デジタル音声データとして端末制御部770へ出力してもよい。また、端末音声I/F部740は、端末制御部770から出力されたデジタル音声データが所定の音声圧縮処理を行って得られたデータである場合、当該データに対して所定の音声伸張処理を行ってから、デジタル/アナログ変換を行ってもよい。
端末ディスプレイ部750は、上述のタッチパネル付液晶ディスプレイの液晶ディスプレイ部分を含み、端末制御部770から出力されたデジタル映像データを再生する。なお、端末制御部770から出力されたデジタル映像データが所定の動画圧縮処理を行って得られたデータである場合、当該データに対して所定の動画伸張処理を行って、映像表示を行う。また、端末ディスプレイ部750は、端末制御部770からの制御に従って、上述の端末モニターボタン、端末通話ボタン、端末開錠ボタン、および端末施錠ボタンを表示する。
タッチパネル部760は、無線端末700に対する各種操作を受け付ける。例えば、タッチパネル部760は、端末ディスプレイ部750に端末モニターボタン、端末通話ボタン、端末開錠ボタン、あるいは端末施錠ボタンが表示されている時、これらに対するクリック操作を受け付け、かかる操作が行われた時、その旨を端末制御部770へ通知する。
端末制御部770は、タッチパネル部760においてドアホン親機500に対する接続の開始を要求する操作があった時、認証サーバ600による認証処理を受ける。認証サーバ600による認証が成功すると、認証サーバ600による無線端末700とドアホン親機500との間の通信の中継が開始される。端末制御部770は、かかる通信の中継が開始されると、次に、端末制御部770は、ドアホン親機500に対してログイン要求を送信する。
端末制御部770の端末情報出力部771は、ドアホン親機500から来訪端末通知を受信した時、玄関扉210に人が来た事を示す呼出音を端末スピーカ720から出力させる。これにより、端末情報出力部771は、玄関扉210に来訪者230が居る旨を、ユーザ220に通知する。また、端末情報出力部771は、端末ディスプレイ部750に、上述の端末モニターボタン、端末通話ボタン、および端末開錠ボタンを表示させる。
端末制御部770の通話制御部772は、無線端末700において端末モニターボタンをクリックする等の確認操作が行われた時、ドアホン親機500に対してP2P通信の開始の要求を送信する。これにより、ドアホン親機500との間のP2P通信が開始され、通話制御部772は、ドアホン親機500から送られてくる玄関周辺の映像の出力を開始する。音声出力は、例えば、端末情報出力部771が、呼出音のデジタル音声信号を、端末音声I/F部740へ出力する事により行われる。また、映像出力は、例えば、端末情報出力部771が、ドアホン親機500からのデジタル映像データを、親機側ディスプレイ部540へ出力する事により行われる。
また、端末制御部770の通話制御部772は、無線端末700において端末通話ボタンをクリックする等の応答操作が行われた時、ドアホン親機500に対して上述の通話開始指示を送信し、ドアホン親機500を介して無線端末700と玄関子機400との間の通話を開始させる。すなわち、通話制御部772は、ドアホン親機500から送られてくる玄関周辺の映像および音声を、端末ディスプレイ部750および端末スピーカ720から出力させると共に、端末マイク730が入力した無線端末700周辺の音声を、ドアホン親機500へ送信する。
なお、通話制御部772は、来訪端末通知を受信していない状態において、端末モニターボタンをクリックする等の確認操作が行われた時、上述の映像送信要求をドアホン親機500へ送信する。そして、かかる要求に対応してドアホン親機500から送られてくる玄関周辺の映像を、端末ディスプレイ部750から出力させる。
端末制御部770の操作通知部773は、無線端末700において上述の端末開錠ボタンをクリックする等の開錠指示操作が行われた時、ドアホン親機500に対して上述の開錠端末指示を送信する。
また、端末制御部770の操作通知部773は、無線端末700において施錠指示操作が行われた時、ドアホン親機500に対して上述の施錠端末指示を送信する。施錠指示操作は、例えば、端末ディスプレイ部750に表示された端末施錠ボタンに対するクリック操作である。
なお、端末制御部770のこれらの機能部は、例えば、無線端末700に予めインストールされたアプリケーションソフトウェアにより実現される。また、上述の端末制御部770による認証サーバ600およびドアホン親機500との間の各種情報の送受信は、端末無線部710を介して行われる。
このような構成により、無線端末700は、ドアホン親機500から来訪端末通知を受信した時、玄関扉210に人が来た事を示す情報を出力し、無線端末700において開錠指示操作が行われた時、ドアホン親機500に対して開錠端末指示を送信する事ができる。
<ドアホン親機の動作>
次に、ドアホン親機500の動作について説明する。なお、ここでは、無線端末700との通信に関連する主要な動作に着目して説明を行う。
図6は、ドアホン親機500の動作の一例を示すフローチャートである。
ステップS1001において、端末登録部553は、端末設定操作が行われたか否かを判定する。端末設定操作は、例えば、ドアホン親機500のタッチパネル付きディスプレイに端末登録部553が表示する端末設定画面において、いずれかの無線端末700に対し、開錠操作の許可/不許可を選択する操作である。なお、端末登録部553は、例えば、ドアホン親機500のタッチパネル付きディスプレイに表示された所定のアイコンがクリックされた時、端末設定画面を表示させる。
端末設定画面は、例えば、操作の対象となる無線端末700を選択するための端末選択画面と、選択された無線端末700に対して開錠操作の許可/不許可を選択するための設定選択画面とを含む。
図7は、端末設定画面のうちの端末選択画面の一例を示す平面図である。
図7に示すように、端末選択画面920は、操作の対象となる無線端末700を選択するための画面である事を示す画面情報921と、ドアホン親機500と接続可能な複数の無線端末700のそれぞれの端末名称が付されたアイコン922とを含む。また、端末選択画面920は、端末選択画面920から通常時画面に戻るためのアイコン923を含む。
端末登録部553は、例えば、端末情報テーブル910の端末名称911(図4参照)を参照して、端末選択画面920を生成する。端末登録部553は、無線端末700の端末名称が付されたアイコン922のいずれかがクリック(選択)されたとき、これを検出し、対応する無線端末700についての設定選択画面を生成して表示させる。
図8は、「スマートフォン1」のアイコン922が選択された場合に表示される、設定選択画面の一例を示す平面図である。
図8に示すように、設定選択画面930は、どの無線端末700に対して開錠操作の許可/不許可を選択するための画面であるかを示す画面情報931を含む。また、設定選択画面930は、選択中の無線端末700に対して開錠操作を許可する事を決定するためのアイコン932と、選択中の無線端末700に対して開錠操作を許可しない事を決定するためのアイコン933とを含む。更に、設定選択画面930から端末選択画面920に戻るためのアイコン934を含む。
端末登録部553は、端末設定操作が行われた場合、つまり、アイコン932、933がクリックされた場合(図6のS1001:YES)、処理をステップS1002へ進める。また、端末登録部553は、端末設定操作が行われていない場合(S1001:NO)、処理を後述のステップS1003へ進める。
ステップS1002において、端末登録部553は、行われた端末設定操作に従って、開錠許可/不許可を設定する。
すなわち、端末登録部553は、開錠操作の許可を決定するためのアイコン932(図8参照)がクリック(選択)されたとき、端末情報テーブル910のうち、選択中の無線端末700に対応する開錠設定916を、「許可」に書き換える(あるいは維持する)。また、端末登録部553は、開錠操作の不許可を決定するためのアイコン933(図8参照)がクリック(選択)されたとき、端末情報テーブル910のうち、選択中の無線端末700に対応する開錠設定916を、「不許可」に書き換える(あるいは維持する)。
なお、端末登録部553は、端末設定操作を行おうとする人に対して、予め定められたパスワードの入力を求める等、所定の認証処理を行ってもよい。これにより、端末設定操作を、その権限を有する人(例えば、建物200の居住者のうち大人)に制限する事ができる。
ステップS1003において、通話中継部552は、無線端末700からのログイン要求を受信したか否かを判定する。通話中継部552は、ログイン要求を受信した場合(S1003:YES)、処理をステップS1004へ進める。また、通話中継部552は、ログイン要求を受信していない場合(S1003:NO)、処理を後述のステップS1006へ進める。
ステップS1004において、通話中継部552は、無線端末700に対する認証処理を行う。ここでは、認証が成功した場合を想定して説明を行う。通話中継部552は、無線端末700に対してログイン応答を送信し、無線端末700と接続する。なお、認証が失敗した場合、ドアホン親機500は、例えば、認証失敗を示す応答を無線端末700へ送信して、処理を後述のステップS1006へ進める。
ステップS1005において、ドアホン親機500は、無線端末700による玄関周辺のモニタリングおよび玄関子機400との映像付き通話を実現するための接続中処理を実施する。接続中処理の詳細については後述する。
なお、ドアホン親機500は、ステップS1003〜S1005の処理を、無線端末700毎に行う。
そして、ステップS1006において、ドアホン親機500は、ユーザ操作等により処理の終了を指示されたか否かを判定する。ドアホン親機500は、処理の終了を指示されていない場合(S1006:NO)、処理をステップS1001へ進める。また、ドアホン親機500は、処理の終了を指示された場合(S1006:YES)、一連の処理を終了する。
図9は、接続中処理(図6のステップS1005)の一例を示すフローチャートである。
ステップS1010において、端末通知部551は、玄関子機400から来訪通知を受信したか否かを判定する。端末通知部551は、来訪通知を受信した場合(S1010:YES)、処理をステップS1020へ進める。また、端末通知部551は、来訪通知を受信していない場合(S1010:NO)、処理を後述のステップS1030へ進める。
ステップS1020において、端末通知部551は、来訪端末通知を、認証サーバ600を介して無線端末700へ送信する。
ステップS1030において、通話中継部552は、無線端末700からP2P通信の開始を要求するP2P開始要求を受信したか否かを判定する。通話中継部552は、P2P開始要求を受信した場合(S1030:YES)、処理をステップS1040へ進める。また、通話中継部552は、P2P開始要求を受信していない場合(S1030:NO)、処理を後述のステップS1060へ進める。
ステップS1040において、通話中継部552は、無線端末700とのP2P通信を開始するか否かを判定する。通話中継部552は、P2P通信を開始する場合(S1040:YES)、処理をステップS1050へ進める。また、通話中継部552は、P2P通信を開始しない場合(S1040:NO)、処理を後述のステップS1060へ進める。なお、通話中継部552は、P2P通信を開始しない場合、後述のステップS1120と同様に操作拒否通知を無線端末700へ送信してもよい。
ステップS1050において、通話中継部552は、P2P通信を開始すると共に、玄関子機400から送られてくる音声映像の無線端末700への転送を開始する。但し、通話中継部552は、音声の転送については、必ずしも開始しなくてもよい。
ステップS1060において、通話中継部552は、無線端末700から通話開始指示を受信したか否かを判定する。通話中継部552は、通話開始指示を受信した場合(S1060:YES)、処理をステップS1070へ進める。また、通話中継部552は、通話開始指示を受信していない場合(S1060:NO)、処理を後述のステップS1090へ進める。
ステップS1070において、通話中継部552は、無線端末700とのP2P通信が開始されているか否かを判断する。通話中継部552は、P2P通信が開始されている場合(S1070:YES)、処理をステップS1080へ進める。また、通話中継部552は、P2P通信が開始されていない場合(S1070:NO)、処理を後述のステップS1090へ進める。なお、通話中継部552は、P2P通信が開始されていない場合、後述のステップS1120と同様に操作拒否通知を無線端末700へ送信してもよい。
ステップS1080において、通話中継部552は、玄関子機400と無線端末700との間の通話中継(音声データおよび映像データの転送)を開始する。
ステップS1090において、電子錠制御部554は、無線端末700から開錠端末指示を受信したか否かを判定する。電子錠制御部554は、開錠端末指示を受信した場合(S1090:YES)、処理をステップS1103へ進める。また、電子錠制御部554は、開錠端末指示を受信していない場合(S1090:NO)、処理を後述のステップS1130へ進める。
ステップS1103において、電子錠制御部554は、端末情報テーブル910(図4参照)を参照し、開錠端末指示の送信元の無線端末700に対して、電子錠300の開錠操作の許可が設定されているか否かを判定する。なお、電子錠制御部554は、例えば、開錠端末指示に含まれる送信元のID情報に基づいて、開錠端末指示の送信元を特定する。電子錠制御部554は、開錠操作の許可が設定されている場合(S1103:YES)、処理をステップS1110へ進める。また、電子錠制御部554は、開錠操作の許可が設定されていない場合(S1103:NO)、処理を後述のステップS1120へ進める。
ステップS1110において、電子錠制御部554は、電子錠300を開錠させると共に、開錠端末通知を無線端末700へ送信する。なお、電子錠制御部554は、電子錠300に対して開錠要求を送信し、電子錠300から開錠が行われた事を示す開錠応答が返信された事をもって、開錠が行われたと判定してもよい。
ステップS1120において、電子錠制御部554は、電子錠300を開錠させる事なく、操作拒否通知を無線端末700へ送信する。
ステップS1130において、通話中継部552は、通話終了通知を受信したか否かを判定する。通話終了通知は、例えば、無線端末700において、通話を終了する操作が行われた場合に、無線端末700から送信される。通話中継部552は、通話終了通知を受信した場合(S1130:YES)、処理をステップS1140へ進める。また、通話中継部552は、通話終了通知を受信していない場合(S1130:NO)、処理を後述のステップS1150へ進める。
ステップS1140において、通話中継部552は、玄関子機400と無線端末700との間の通話中継を終了する。
ステップS1150において、親機側制御部550は、ログアウト要求を受信したか否かを判定する。ログアウト要求は、例えば、無線端末700において、ログアウト操作が行われた場合に、無線端末700から送信される。親機側制御部550は、ログアウト要求を受信していない場合(S1150:NO)、処理をステップS1010へ戻す。また、親機側制御部550は、ログアウト要求を受信した場合(S1150:YES)、処理をステップS1160へ進める。
ステップS1160において、親機側制御部550は、無線端末700との接続を切断して、処理を図6のS1006の処理へ戻す。
このような動作により、ドアホン親機500は、建物200の外部に持ち出された無線端末700と通信可能に接続し、無線端末700からの、玄関扉210への来訪者230の確認、来訪者230との通話、および玄関扉210の開錠操作を可能にする。また、ドアホン親機500は、かかる開錠操作を許可するか否かの設定操作を、無線端末700毎に受け付け、設定内容に従って開錠操作を制限する事ができる。
<システムの動作>
最後に、ドアホンシステム100の動作について説明する。
図10は、ドアホンシステム100の動作の一例を示すシーケンス図であり、開錠許可が設定されている無線端末700によって開錠操作が行われる場合の例である。
ドアホン親機500において、ある無線端末700に対して、電子錠300の開錠操作を許可する設定が行われる(S2001)。そして、当該無線端末700において、玄関周辺の確認および玄関扉210の電子錠300の操作を行うためのアプリケーションソフトウェアが起動されると、接続開始要求が無線端末700から認証サーバ600へ送信される(S2010)。そして、認証サーバ600による無線端末700に対する認証が成功すると、認証サーバ600から接続開始応答が返信される(S2020)。これにより、認証サーバ600による通信の中継が可能な状態となる。
なお、図示しないが、ドアホン親機500も、電源投入時等に認証サーバ600に対して同様の接続要求を行い、認証サーバ600から認証処理を受けている。
更に、無線端末700からドアホン親機500へログイン要求が送信され(S2030)、ドアホン親機500による無線端末700に対する認証が成功すると、ドアホン親機500から認証成功を示すログイン応答が返信される(S2040)。
この状態で玄関子機400の呼出ボタンが操作されると(S2050)、来訪通知がドアホン親機500へ送信され(S2060)、これを受信したドアホン親機500から、来訪端末通知が無線端末700へ送信される(S2070)。なお、これらの通知と共に、玄関子機400で取得された音声付き映像のドアホン親機500への送信も開始される。来訪端末通知を受信した無線端末700では、玄関扉210に来訪者230があった事を示す情報が出力される(S2090)。
来訪者を通知する情報出力を受けたユーザ220により、上述の確認操作が行われると(S2100)、P2P開始要求が無線端末700からドアホン親機500へ送信される(S2110)。そして、ドアホン親機500からP2P開始応答が返信されると共に(S2120)、玄関子機400からの音声および映像の無線端末700への転送が開始される(S2130)。この結果、無線端末700において、玄関周辺の映像等の出力が開始される(S2140)。
なお、この段階では、ドアホン親機500は、玄関周辺の音声を出力しない事が望ましい。音声データは、ドアホン親機500において無線端末700に転送されないように制御されてもよいし、無線端末700において音声出力されないように制御されてもよい。
図11は、来訪端末通知を受信し、確認操作が行われた時の、無線端末700の表示状態の一例を示す平面図である。
図11に示すように、無線端末700のタッチパネル付き液晶ディスプレイ751は、玄関子機400で撮影された映像811と、映像の送信元である玄関子機400を示す場所アイコン812とを表示する。また、タッチパネル付き液晶ディスプレイ751は、端末モニターボタンであるモニターアイコン813と、端末通話ボタンである通話アイコン814と、端末施錠ボタン兼端末開錠ボタンである電子錠アイコン815とを表示する。
かかる情報出力を受けて、ユーザ220により無線端末700において応答操作(通話アイコン814のクリック)が行われると(図10のS2150)、無線端末700からドアホン親機500へと通話開始指示が送信される(S2160)。その結果、ドアホン親機500により、無線端末700から玄関子機400への音声の転送が開始され、無線端末700と玄関子機400との間の通話の中継が開始される(S2170)。
図12は、玄関子機400との通話が開始された時の、無線端末700の表示状態の一例を示す平面図であり、図11に対応するものである。
図12に示すように、無線端末700のタッチパネル付き液晶ディスプレイ751は、図11のモニターアイコン813および通話アイコン814に代えて、通話を終了する操作を受け付けるための通話終了アイコン816を表示する。
来訪者230を確認したユーザ220により、無線端末700において開錠指示操作(電子錠アイコン815のクリック)が行われると(図10のS2180)、無線端末700からドアホン親機500へと開錠端末指示が送信される(S2190)。なお、無線端末700は、誤って開錠指示操作が行われるのを防ぐため、開錠指示操作があった時に、ユーザ220に対して当該操作を再確認するためのポップ画面を表示してもよい。
図13は、開錠指示操作が行われた時の、無線端末700の表示状態の一例を示す平面図であり、図11および図12に対応するものである。
図13に示すように、無線端末700のタッチパネル付き液晶ディスプレイ751は、開錠指示操作を確認するポップ画面817を表示する。そして、無線端末700の操作通知部773は、開錠の意思がある旨を示す操作(OKボタンのクリック)がポップ画面817で行われた事を条件として、開錠端末指示をドアホン親機500へ送信する。
開錠端末指示を送信した無線端末700には、開錠操作を許可する設定が行われているため、ドアホン親機500における開錠可否判定は、開錠を許可する判定結果(OK)となり(図10のS2200)、ドアホン親機500から電子錠300へと開錠要求が送信される(S2210)。
かかる開錠要求を受信した電子錠300では、玄関扉210の開錠が行われ、開錠が完了した事を示す開錠応答がドアホン親機500へと返信される(S2220)。そして、ドアホン親機500から無線端末700へと開錠端末通知が送信され(S2230)、開錠操作が成功した事を示す情報が、無線端末700から出力される(S2240)。
図14は、開錠操作が成功した時の、無線端末700の表示状態の一例を示す平面図であり、図11〜図13に対応するものである。
図14に示すように、無線端末700のタッチパネル付き液晶ディスプレイ751は、電子錠300の開錠が成功した事を示すポップ画面818を表示する。また、タッチパネル付き液晶ディスプレイ751は、図11〜図13の電子錠アイコン815を、電子錠300が施錠されている事を示す外観から、電子錠300が開錠されている事を示す外観に変化させる。
このような動作により、ドアホンシステム100は、開錠許可が設定されている無線端末700におけるユーザ220の操作に応じて、玄関扉210の電子錠300を開錠させる事ができる。
図15は、ドアホンシステム100の動作の一例を示すシーケンス図であり、開錠許可が設定されていない無線端末700によって開錠操作が行われる場合の例である。図10と同一部分には同一ステップ番号を付し、これについての説明を省略する。
ドアホン親機500において、ある無線端末700に対して、電子錠300の開錠操作を許可しない設定が行われる(S2002)。そして、当該無線端末700において、その使用者(例えばユーザ220)により開錠指示操作が行われると(S2180)、上述の通り、開錠端末指示無線端末700からドアホン親機500へと送信される(S2190)。ところが、この無線端末700には開錠許可が設定されていないため、ドアホン親機500における開錠可否判定は、開錠を許可しない判定結果(NG)となる(S4010)。そして、ドアホン親機500から無線端末700へと操作拒否通知が送信され(S4020)、開錠が失敗した旨(操作エラー)を示す情報が無線端末700から出力される(S4030)。
図16は、開錠操作が失敗した時の、無線端末700の表示状態の一例を示す平面図であり、図11〜図14に対応するものである。
図16に示すように、無線端末700のタッチパネル付き液晶ディスプレイ751は、電子錠300の開錠が失敗した事を示すポップ画面819を表示する。
このような動作により、ドアホンシステム100は、開錠許可が設定されていない無線端末700の操作に基づく玄関扉210の電子錠300の開錠を、禁止する事ができる。
<本実施の形態の効果>
以上説明したように、本開示のドアホンシステム100は、建物200の玄関扉210に設けられる電子錠300と、玄関扉210の近傍に配置される玄関子機400と、建物200の内部に配置されるドアホン親機500と、建物200の外部に持ち出し可能な無線端末(通信端末)700とを含む。
玄関子機400は、玄関扉210に人が来た事を検知した時、ドアホン親機500に対して来訪通知を送信し、ドアホン親機500は、来訪通知を受信した時、無線端末700に対して来訪端末通知を送信する。無線端末700は、来訪端末通知を受信した時、玄関扉210に人が来た事を示す情報を出力し、無線端末700において開錠指示操作が行われた時、ドアホン親機500に対して開錠端末指示を送信する。そして、ドアホン親機500は、無線端末700による電子錠300に対する開錠操作を許可するか否かを設定する操作を受け付け、開錠端末指示を受信した時、開錠操作を許可する設定となっている事を条件として、電子錠300を開錠させる。すなわち、ドアホン親機500は、開錠端末指示を受信したとしても、開錠端末指示の送信元の無線端末700に対して開錠許可が設定されていない場合には、玄関扉210を開錠させない。
これにより、本開示のドアホンシステム100は、無線端末700からの操作による玄関扉210の開錠を可能にしつつ、このような開錠を可能にするか否かの設定を受け付ける事ができる。したがって、ドアホンシステム100は、従来技術に比べて、より高い安全性を確保した状態で、通信端末からの玄関扉の開錠操作を行う事ができる。
<本実施の形態の変形例>
なお、各装置が通信可能に接続するための構成は、上述の例に限定されない。例えば、無線端末700は、ドアホン親機500あるいは無線通信ルータ610と、Wifi(登録商標)や無線LAN等の近・中距離無線通信により、直接に通信を行ってもよい。
また、ドアホン親機500は、施錠操作についても、開錠操作と同様の処理を行ってもよい。すなわち、ドアホン親機500は、無線端末700による電子錠300の施錠操作を許可するか否かを設定する操作を受け付け、施錠端末指示を受信した時、施錠操作を許可する設定となっている事を条件として、電子錠300を施錠させてもよい。
また。ドアホン親機500は、開錠不許可の設定がされている無線端末700に対して、来訪端末通知を送信しないようにしてもよい。
また、玄関子機400から来訪端末通知を受信して情報出力を行い、開錠指示操作が行われた時にドアホン親機500へ開錠端末指示を送信する通信端末は、上述の例に限定されるものではない。かかる通信端末は、例えば、タブレット型情報端末やノートパソコンであってもよいし、建物200の外部に配置されるデスクトップ型パソコン等であってもよい。
また、無線端末700による電子錠300に対する開錠操作を許可するか否かを設定する操作を受け付ける装置は、以上説明した実施の形態においてはドアホン親機500としたが、これに限定されない。例えば、認証サーバ600、無線通信ルータ610、あるいは無線端末700において、上記設定操作を受け付け、行われた設定内容を示す情報を、ドアホン親機500へ送信してもよい。この場合においても、ドアホン親機500は、結果的に、無線端末700による電子錠300に対する開錠操作を許可するか否かを設定する操作を、他の装置を介して間接的に受け付ける事になる。
また、開錠操作を許可する設定となっているか否かに応じた開錠の制限を行う装置は、以上説明した実施の形態においてはドアホン親機500としたが、これに限定されない。例えば、認証サーバ600、無線通信ルータ610、あるいは無線端末700において、開錠端末指示の送信元に対して開錠許可が設定されている事を条件として、当該開錠端末指示をドアホン親機500へ送信あるいは転送するようにしてもよい。これらの場合においても、ドアホン親機500は、結果的に、開錠操作を許可する設定となっている無線端末700から指示を受けた事を条件として電子錠300を開錠させる動作を行う事になる。但し、開錠の制限を行う装置は、上記設定操作を自ら受け付けるか、他の装置を介して間接的に受け付ける必要がある。
また、以上説明した各装置の構成の一部は、当該装置の構成の他の部分と物理的に離隔していてもよい。この場合、それらの構成は、互いに通信を行うための通信部をそれぞれ備える必要がある。また、例えば、電子錠300と玄関子機400とが1つの装置に纏まっている等、複数の装置が一体的に構成されていてもよい。
<本開示のまとめ>
本開示のドアホンシステムは、建物の玄関扉に設けられる電子錠と、前記玄関扉の近傍に配置される玄関子機と、前記建物の内部に配置されるドアホン親機と、前記建物の外部に持ち出し可能な、または、前記外部に配置される通信端末と、を含むドアホンシステムであって、前記玄関子機は、前記玄関扉に人が来た事を検知した時、前記ドアホン親機に対して来訪通知を送信し、前記ドアホン親機は、前記来訪通知を受信した時、前記通信端末に対して来訪端末通知を送信し、前記通信端末は、前記来訪端末通知を受信した時、前記玄関扉に人が来た事を示す情報を出力し、前記通信端末において開錠指示操作が行われた時、前記ドアホン親機へ前記開錠端末指示を送信し、前記ドアホン親機は、前記通信端末による前記電子錠に対する開錠操作を許可するか否かを設定する操作を受け付け、前記開錠端末指示を受信した時、前記開錠操作を許可する設定となっている事を条件として、前記電子錠を開錠させる。
なお、上記ドアホンシステムにおいて、前記ドアホン親機は、前記開錠端末指示を受信し、かつ、前記電子錠を開錠させない時、前記通信端末に対して操作拒否通知を送信し、前記通信端末は、前記操作拒否通知を受信した時、操作エラーを示す情報を出力してもよい。
また、上記ドアホンシステムにおいて、前記ドアホン親機は、複数の前記通信端末について個別に、前記開錠操作を許可するか否かの設定を受け付け、前記開錠端末指示を受信し、前記電子錠を開錠させるか否かを判定してもよい。
また、上記ドアホンシステムにおいて、前記通信端末は、前記建物の外部に持ち出し可能な無線端末であってもよい。
本開示のドアホン親機は、建物の玄関扉に設けられる電子錠と、前記玄関扉の近傍に配置される玄関子機と、前記建物の内部に配置されるドアホン親機と、前記建物の外部に持ち出し可能な、または、前記外部に配置される通信端末と、を含むドアホンシステムに使用される前記ドアホン親機であって、前記通信端末による前記電子錠に対する開錠操作を許可するか否かを設定する操作を受け付ける端末登録部と、前記玄関子機から、前記玄関扉に人が来た事を示す来訪通知を受信した時、前記通信端末に対して来訪端末通知を送信する端末通知部と、前記通信端末から、前記通信端末において開錠指示操作が行われた事を示す開錠端末指示を受信した時、前記開錠操作を許可する設定となっている事を条件として、前記電子錠を開錠させる電子錠制御部と、を有する。
本開示の通信方法は、建物の玄関扉に設けられる電子錠と、前記玄関扉の近傍に配置される玄関子機と、前記建物の内部に配置されるドアホン親機と、前記建物の外部に持ち出し可能な、または、前記外部に配置される通信端末と、を含むドアホンシステムにおける通信方法であって、前記ドアホン親機が、前記通信端末による前記電子錠に対する開錠操作を許可するか否かを設定する操作を受け付けるステップと、前記玄関子機が、前記玄関扉に人が来た事を検知した時、前記ドアホン親機に対して来訪通知を送信するステップと、前記ドアホン親機が、前記来訪通知を受信した時、前記通信端末に対して来訪端末通知を送信するステップと、前記通信端末が、前記来訪端末通知を受信した時、前記玄関扉に人が来た事を示す情報を出力するステップと、前記通信端末が、前記通信端末において開錠指示操作が行われた時、前記ドアホン親機に対して開錠端末指示を送信するステップと、前記ドアホン親機が、前記通信端末から前記開錠端末指示を受信した時、前記開錠操作を許可する設定となっている事を条件として、前記電子錠を開錠させるステップと、を有する。