1.実施形態
1.1 概要
図1は、インターホンシステム10を示す。インターホンシステム10は、通知システム20を含んでいる。通知システム20は、呼出し信号S20を受け取ると、通知処理を行う通知部F10を備える。呼出し信号S20は、施設100の管理領域120に設置されて施設100内の通信線L10に接続されるインターホン親機50(501,502,503)を指定する信号であって、通信線L10を通る第1通信経路P11を介して送信される。通知処理は、呼出し信号S20で指定されたインターホン親機501に対応する1以上の情報端末80(図1では情報端末801)に、通知信号S30を送信する処理である。通知信号S30は、通信線L10を通らない第2通信経路P12を介して呼出し信号S20の送信元(図1では制御装置40)と接続するための接続情報を含む。
このようにインターホンシステム10は、通知システム20を含み、通知システム20は、呼出し信号S20に応答して、呼出し信号S20で指定されたインターホン親機501に対応する1以上の情報端末80に、通知信号S30を送信する。通知信号S30は、通信線L10を通らない第2通信経路P12を介して呼出し信号S20の送信元と接続するための接続情報を含んでいるから、通知信号S30を受け取った情報端末80は、呼出し信号S20の送信元との通信が可能となる。つまり、ユーザが、インターホン親機50だけではなく情報端末80によっても呼出し信号S20に対する応答が可能になる。そのため、通知システム20によればインターホン親機50を操作しなくてもインターホン親機50に対する呼出しへの応答が可能になる。
なお、図1では、第1通信経路P11は、インターホン親機501が呼出し信号S20で指定された場合に対応する通信経路である。呼出し信号S20がインターホン親機501とは別のインターホン親機50(例えば、インターホン親機502又はインターホン親機503)を指定する場合は、第1通信経路P11は、図1とは異なる経路となるが、通信線L10は通る。通信線L10を通る通信経路とは、通信経路の一部が通信線L10の少なくとも一部で構成されていることをいう。また、図1では、第2通信経路P12は、通知信号S30が情報端末801に送信された場合に対応する通信経路であり、呼出し信号S20の送信元は制御装置40である。通知信号S30が情報端末801とは別の情報端末80(例えば、情報端末802)に送信された場合には、第2通信経路P12は、図1とは異なる経路となるが、通信線L10は通らない。
1.2 構成
(1)全体
以下、インターホンシステム10について詳細に説明する。インターホンシステム10は、図1に示すように、共用インターホン30と、制御装置40と、複数のインターホン親機50と、複数のインターホン子機60と、サーバ70と、複数の情報端末80と、を含んでいる。ここで、複数のインターホン親機50と、サーバ70とは、通知システム20を構成する。
共用インターホン30と、制御装置40と、複数のインターホン親機50と、複数のインターホン子機60とは、施設100に設置されている。施設100は、共用領域110と、複数の管理領域120とを含んでいる。施設100は、敷地及び敷地内の1以上の建物を含み得る。施設100の例としては、集合住宅、オフィスビル、商業施設、ホテル、病院、工場、学校、及び老人ホームが挙げられる。本実施形態では、施設100は集合住宅である。共用領域110は、例えば、施設100の利用者(居住者及び訪問者等)が共用する領域(場所)である。例えば、共用領域110は、集合住宅の共用玄関(ロビー)である。管理領域120は、例えば、原則として施設100の特定の利用者が占有する領域(場所)である。例えば、管理領域120は、集合住宅の住戸である。施設100は、必ずしも複数の管理領域120を含むとは限らず、単一の管理領域120を含んでいる場合もある。
図1に示すように、共用インターホン30は共用領域110に設置され、インターホン親機50及びインターホン子機60のペアが各管理領域120に設置されている。特に、管理領域120が住戸である場合、インターホン親機50は住戸の内部に、インターホン子機60は住戸の外玄関に設置されている。制御装置40は、施設100全体の管理を行う領域に設置される。例えば、制御装置40は、集合住宅の管理室に設置されている。
共用インターホン30は、第1伝送線L21により制御装置40に接続されている。第1伝送線L21は、例えば、ツイストペア線である。制御装置40は、施設100内の通信線L10により、複数のインターホン親機50に接続されている。つまり、制御装置40は、施設100の複数の管理領域120に設置される複数のインターホン親機50に施設100内の通信線L10を介して接続される。通信線L10は、例えば、幹線と、複数の分岐器と、複数の分岐線とで構成されている。幹線は、制御装置40に接続されている線であり、複数の分岐線は、複数のインターホン親機50に接続されている線である。複数の分岐器は、複数の分岐線を幹線に接続している。つまり、複数の分岐線は、複数の分岐器によって幹線から分岐している。同じ管理領域120にあるインターホン親機50及びインターホン子機60は、第2伝送線L22により相互に接続されている。なお、通信線L10、第1伝送線L21、及び第2伝送線L22の各々は、ツイストペア線を利用して構成されている。
このように、施設100においては、共用インターホン30と、制御装置40と、複数のインターホン親機50と、複数のインターホン子機60とを含むネットワークが構成されている。
制御装置40と、複数のインターホン親機50と、サーバ70と、複数の情報端末80とは、通信ネットワーク90に接続可能である。通信ネットワーク90は、単一の通信プロトコルに準拠したネットワークだけではなく、異なる通信プロトコルに準拠した複数のネットワークで構成されていてもよい。通信プロトコルは、周知の様々な有線及び無線通信規格から選択され得る。また、無線通信プロトコルの例としては、無線LAN(Local Area Network)の規格(例えば、Wi−Fi(登録商標))が挙げられる。図1では簡略化されているが、通信ネットワーク90は、リピータハブ、スイッチングハブ、ブリッジ、ゲートウェイ、ルータ等のデータ通信機器を含み得る。なお、図1では、通信ネットワーク90と制御装置40、複数のインターホン親機50、サーバ70、及び複数の情報端末80それぞれの接続を、破線の矢印で示している。
(2)共用インターホン
共用インターホン30は、いわゆるロビーインターホンである。共用インターホン30は、主に、来訪者が施設100の管理領域120にいる居住者を呼出して、居住者と通話をするために利用される。共用インターホン30は、来訪者が施設100の管理領域120にいる居住者を呼出すための入力装置を備える。入力装置は、来訪者の訪問先の住戸の番号(つまり、管理領域120の識別情報)の入力のための装置である。入力装置は、例えば、タッチパッド及び/又は複数の押ボタンを有する。共用インターホン30は、入力装置で訪問先の住戸の番号が入力されると、操作信号S10を第1伝送線L21を通じて制御装置40に送信する。操作信号S10は、訪問先の住戸の番号(管理領域120の識別情報)を含んでいる。共用インターホン30は、来訪者が施設100の居住者と通話をするためのマイクロホン及びスピーカを備えている。つまり、共用インターホン30は、マイクロホンに入力された音声を音声信号に変換して第1伝送線L21により制御装置40に送信する機能、及び、制御装置40から受け取った音声信号に基づいてスピーカから音声を出力する機能を有している。共用インターホン30は、ディジタルカメラを備えていてもよく、これにより、来訪者の画像を居住者に提供できるようになっていてもよい。このような共用インターホン30は従来周知の構成であってよいから、詳細な説明は省略する。
(3)インターホン子機
インターホン子機60は、主に、来訪者が施設100の管理領域120にいる居住者を呼出して、居住者と通話をするために利用される。インターホン子機60は、来訪者が施設100の管理領域120にいる居住者を呼出すための入力装置を備える。入力装置は、例えば、押ボタンを有する。インターホン子機60は、入力装置が操作されると、呼出し信号(第3呼出し信号)を第2伝送線L22を通じてインターホン親機50に送信する。また、インターホン子機60は、来訪者が施設100の居住者と通話をするためのマイクロホン及びスピーカを備えている。インターホン子機60は、マイクロホンに入力された音声を音声信号に変換して第2伝送線L22によりインターホン親機50に送信する機能、及び、インターホン親機50から受け取った音声信号に基づいてスピーカから音声を出力する機能を有している。インターホン子機60は、ディジタルカメラを備えていてもよく、これにより、来訪者の画像をインターホン親機50に提供できるようになっていてもよい。このようなインターホン子機60は従来周知の構成であってよいから、詳細な説明は省略する。
(4)制御装置
制御装置40は、共用インターホン30とインターホン親機50又は情報端末80の通信を制御するために用いられる。また、施設100では、共用領域110から複数の管理領域120がある領域に入るためのドアが設置されており、このドアは常時ロックされている。制御装置40は、このドアのロックを解除する解錠処理を行うためにも用いられる。
制御装置40は、図2に示すように、通信インターフェース41と、処理部42と、を備える。通信インターフェース41は、第1通信部411と、第2通信部412と、第3通信部413と、を有している。第1通信部411は、第1伝送線L21を介した通信(共用インターホン30との通信)を実現する。第2通信部412は、通信線L10を介した通信(インターホン親機50との通信)を実現する。第3通信部413は、通信ネットワーク90を介した通信を実現する。なお、第1通信部411、第2通信部412、及び第3通信部413は実体のある構成を示しているわけではなく、通信インターフェース41によって実現される機能を示している。通信インターフェース41は、第1伝送線L21を介した通信、通信線L10を介した通信、及び通信ネットワーク90を介した通信のそれぞれに対応する通信プロトコルに準拠している。処理部42は、制御装置40の動作を制御する電気回路である。処理部42は、例えば、1以上のプロセッサ(マイクロプロセッサ)と1以上のメモリとにより実現され得る。つまり、1以上のプロセッサが1以上のメモリに記憶された1以上のプログラムを実行することで、処理部42として機能する。1以上のプログラムは、メモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。
(5)インターホン親機
インターホン親機50は、主に、インターホン親機50に対応する管理領域120内にいる人(居住者)が当該管理領域120外にいる人(例えば来訪者)と通話をするための機能を有する。インターホン親機50は、図3に示すように、通信インターフェース51と、処理部52と、入力部53と、出力部54と、を備えている。
通信インターフェース51は、第1通信部511と、第2通信部512と、第3通信部513と、を有している。第1通信部511は、第2伝送線L22を介した通信(例えばインターホン子機60との通信)を実現する。第2通信部512は、通信線L10を介した通信(例えば制御装置40との通信)を実現する。第3通信部413は、通信ネットワーク90を介した通信を実現する。なお、第1通信部511、第2通信部512、及び第3通信部513は実体のある構成を示しているわけではなく、通信インターフェース51によって実現される機能を示している。通信インターフェース51は、第2伝送線L23を介した通信、通信線L10を介した通信、及び通信ネットワーク90を介した通信のそれぞれに対応する通信プロトコルに準拠している。
入力部53は、インターホン親機50を操作するための入力装置、及びマイクロホンを備える。入力装置は、例えば、タッチパッド及び/又は1以上の押ボタンを有する。出力部54は、情報を表示するための出力装置、及びスピーカを備える。出力装置は、例えば、ディスプレイ(例えば液晶ディスプレイ)を備える。なお、入力部53のタッチパッドと出力部54のディスプレイとでタッチパネルが構成されてもよい。
処理部52は、インターホン親機50の動作を制御する電気回路である。処理部52は、例えば、1以上のプロセッサ(マイクロプロセッサ)と1以上のメモリとにより実現され得る。つまり、1以上のプロセッサが1以上のメモリに記憶された1以上のプログラムを実行することで、処理部52として機能する。1以上のプログラムは、メモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。
(6)サーバ
サーバ70は、図4に示すように、通信インターフェース71と、処理部72と、を備える。通信インターフェース71は、通信ネットワーク90を介した通信を実現する。通信インターフェース71は、通信ネットワーク90を介した通信に対応する通信プロトコルに準拠している。処理部72は、サーバ70の動作を制御する電気回路である。処理部72は、例えば、1以上のプロセッサ(マイクロプロセッサ)と1以上のメモリとにより実現され得る。つまり、1以上のプロセッサが1以上のメモリに記憶された1以上のプログラムを実行することで、処理部72として機能する。1以上のプログラムは、メモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。
(7)情報端末
情報端末80は、図5に示すように、通信インターフェース81と、処理部82と、入力部83と、出力部84と、を備える。情報端末80は、例えば、スマートフォンである。なお、情報端末80は、タブレット端末等の携帯端末、又はパーソナルコンピュータ(特に、ラップトップコンピュータ)により実現され得る。通信インターフェース81は、通信ネットワーク90を介した通信を実現する。通信インターフェース81は、通信ネットワーク90を介した通信に対応する通信プロトコルに準拠している。入力部83は、情報端末80を操作するための入力装置、及びマイクロホンを備える。入力装置は、例えば、タッチパッド及び/又は1以上のボタンを有する。出力部84は、情報を表示するための出力装置、及びスピーカを備える。出力装置は、例えば、ディスプレイ(例えば液晶ディスプレイ)を備える。なお、入力部83のタッチパッドと出力部84のディスプレイとでタッチパネルが構成されてもよい。処理部82は、情報端末80の動作を制御する電気回路である。処理部82は、例えば、1以上のプロセッサ(マイクロプロセッサ)と1以上のメモリとにより実現され得る。つまり、1以上のプロセッサが1以上のメモリに記憶された1以上のプログラムを実行することで、処理部82として機能する。1以上のプログラムは、メモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。
1.3 動作
次に、制御装置40、インターホン親機50、サーバ70、及び情報端末80それぞれの動作について説明する。
(1)制御装置
制御装置40では、処理部42は、呼出し処理と、待ち受け処理と、確認処理と、中継処理とを実行する機能を有する。ここで、待ち受け処理は、第1待ち受け処理と、第2待ち受け処理とを含む。また、確認処理は、第1確認処理と、第2確認処理とを含む。また、中継処理は、第1中継処理と、第2中継処理とを含む。
呼出し処理は、複数のインターホン親機50のいずれかを指定する呼出し信号S20を通信線L10を通る第1通信経路P11に出力する処理である。呼出し処理は、共用インターホン30から操作信号S10を受け取ると、開始される。呼出し信号S20は、送信先の情報として、来訪者の訪問先の住戸の番号(つまり、管理領域120の識別情報)を含む。また、呼出し信号S20は、送信元の情報として、制御装置40の識別情報を含む。呼出し処理では、呼出し処理が終了するまでは、所定間隔で、呼出し信号S20を送信してもよい。
第1待ち受け処理は、呼出し信号S20で指定されたインターホン親機50からの呼出し信号S20に対する応答信号(親機応答信号)S41(図1参照)を、通信線L10を通る第1通信経路P11で待ち受ける処理である。第1待ち受け処理において応答信号S41を受け取ると、処理部42は、第1確認処理を実行する。
第2待ち受け処理は、呼出し信号S20で指定されたインターホン親機50に対応する1以上の情報端末80からの呼出し信号S20に対する応答信号(端末応答信号)S40を、通信線L10を通らない第2通信経路P12で待ち受ける処理である。第2待ち受け処理において応答信号S40を受け取ると、処理部42は、第2確認処理を実行する。
第1確認処理は、受け取った応答信号S41が、呼出し信号S20に対する応答であるかどうか(つまり、応答信号S41の真偽判断)を確認する処理である。本実施形態では、応答信号S41の送信元が呼出し信号S20の送信先(呼出し信号S20で指定されたインターホン親機50)と一致していれば、受け取った応答信号S41が呼出し信号S20に対する応答であると判定される。この場合、処理部42は呼出し処理及び第2待ち受け処理を終了して第1中継処理を開始する。一方、応答信号S41の送信元が呼出し信号S20の送信先と一致していなければ、受け取った応答信号S41が呼出し信号S20に対する応答ではないと判定される。この場合、処理部42は、第1待ち受け処理及び第2待ち受け処理を継続する。
第2確認処理は、受け取った応答信号S40が、呼出し信号S20に対する応答であるかどうかを確認する処理である。本実施形態では、応答信号S40の送信元(情報端末80)に対応するインターホン親機50が呼出し信号S20の送信先(呼出し信号S20で指定されたインターホン親機50)と一致していれば、受け取った応答信号S40が呼出し信号S20に対する応答であると判定される。この場合、処理部42は呼出し処理及び第1待ち受け処理を終了して第2中継処理を開始する。一方、応答信号S40の送信元に対応するインターホン親機50が呼出し信号S20の送信先と一致していなければ、受け取った応答信号S40が呼出し信号S20に対する応答ではないと判定される。この場合、処理部42は、第1待ち受け処理及び第2待ち受け処理を継続する。
第1中継処理は、共用インターホン30と呼出し信号S20で指定されたインターホン親機50との間の接続を確立して、これら間の信号の中継を行う。例えば、第1中継処理では、制御装置40は、共用インターホン30と呼出し信号S20で指定されたインターホン親機50とに通話開始要求を送信して、これらの間の相互の通信を開始させる。この第1中継処理により、共用インターホン30と呼出し信号S20で指定されたインターホン親機50との間の通話が実現される。
第2中継処理は、共用インターホン30と呼出し信号S20で指定されたインターホン親機50に対応する情報端末80との接続を確立して、これらの間の信号の中継を行う処理である。例えば、第2中継処理では、制御装置40は、共用インターホン30と呼出し信号S20で指定されたインターホン親機50に対応する情報端末80とに通話開始要求を送信して、これらの間の相互の通信を開始させる。この第2中継処理により、共用インターホン30と呼出し信号S20で指定されたインターホン親機50に対応する情報端末80との間の通話が実現される。
以上述べた制御装置40は、施設100の複数の管理領域120に設置される複数のインターホン親機50に施設100内の通信線L10を介して接続される。制御装置40は、呼出し処理と待ち受け処理(第2待ち受け処理)とを行う処理部42を備える。呼出し処理は、複数のインターホン親機50のいずれかを指定する呼出し信号S20を通信線L10を通る第1通信経路P11に出力する処理である。待ち受け処理(第2待ち受け処理)は、呼出し信号S20で指定されたインターホン親機50に対応する1以上の情報端末80からの呼出し信号S20に対する応答信号S40を、通信線L10を通らない第2通信経路P12で待ち受ける処理である。
上述したように、処理部42は、1以上のプロセッサと1以上のメモリとにより実現されている。つまり、処理部42は、1以上のプロセッサがプログラム(制御プログラム)を実行することにより実現される。制御プログラムは、1以上のプロセッサに、呼出し処理と待ち受け処理とを行わせる指示を含む。呼出し処理は、複数のインターホン親機50のいずれかを指定する呼出し信号S20を通信線L10を通る第1通信経路P11に出力する処理である。待ち受け処理(第2待ち受け処理)は、呼出し信号S20で指定されたインターホン親機50に対応する1以上の情報端末80からの呼出し信号S20に対する応答信号S40を、通信線L10を通らない第2通信経路P12で待ち受ける処理である。
(2)インターホン親機
インターホン親機50では、処理部52は、第1モードと、第2モードと、を有する。第1モードは、インターホン親機50により呼出しに応答するためのモードである。第1モードは、例えば、インターホン親機50に対応する管理領域120に人がいる場合に選択されるモード(在宅モード)である。第2モードは、情報端末80により呼出しに応答するためのモードである。第2モードは、例えば、インターホン親機50に対応する管理領域120に人がいない場合に選択されるモード(留守モード)である。
第1モードでは、処理部52は、通信線L10を介して呼出し信号S20を受け取ると、呼出しがあったことを出力部54により通知する。例えば、処理部52は、出力部54のスピーカにより報知音を鳴らすとともに、出力部54のディスプレイに呼出しに応答するかどうかを尋ねる画面を表示する。入力部53により呼出しに応答することが選択されると、処理部52は、第2通信部512により通信線L10を介して応答信号S41を制御装置40に送信する。応答信号S41には、送信元の情報として、インターホン親機50の識別情報が含まれる。一方、入力部53により呼出しに応答しないことが選択されるか、呼出しがあったことの通知から一定時間が経過すると、処理部52は、応答信号S41を第2通信部512から送信することなく処理を終了する。なお、処理部52は、呼出し信号S20が指定するインターホン親機50が処理部52の属するインターホン親機50と一致していなければ、呼出し信号S20を受け取らない。なお、呼出しがあったことの通知から一定時間が経過した場合、処理部52は、情報端末80を呼び出してもよい。この場合、処理部52は、呼出し信号S20を通信ネットワーク90を介してサーバ70に転送すればよい。
また、第1モードでは、処理部52は、第2伝送線L22を介して呼出し信号(子機呼出し信号)S21を受け取ると、呼出しがあったことを出力部54により通知する。例えば、処理部52は、出力部54のスピーカにより報知音を鳴らすとともに、出力部54のディスプレイに呼出しに応答するかどうかを尋ねる画面を表示する。入力部53により呼出しに応答することが選択されると、処理部52は、インターホン子機60との接続を確立して、インターホン親機50とインターホン子機60との間の通話を可能にする。一方、入力部53により呼出しに応答しないことが選択されるか、呼出しがあったことの通知から一定時間が経過すると、処理部52は、インターホン子機60との接続を確立せずに処理を終了する。なお、呼出しがあったことの通知から一定時間が経過した場合、処理部52は、情報端末80を呼び出してもよい。この場合、処理部52は、呼出し信号S21を通信ネットワーク90を介してサーバ70に転送すればよい。この後の処理は、後述する第2モードと同様である。
第2モードでは、処理部52は、転送部F30として機能する(図3参照)。なお、転送部F30は実体のある構成を示しているわけではなく、処理部52によって実現される機能を示している。転送部F30は、通信線L10を介して呼出し信号S20を受け取ると、呼出し信号S20を通信ネットワーク90を介してサーバ70に転送する。また、転送部F30は、第2伝送線L22を介して呼出し信号S21を受け取ると、呼出し信号S21を通信ネットワーク90を介してサーバ70に転送する。つまり、インターホン親機50が第2モードである場合に、通知システム20が機能する。なお、転送部F30は、呼出し信号(S20,S21)をそのままサーバ70に転送してもよいし、呼出し信号(S20,S21)に情報を付加して転送してもよい。つまり、転送部F30が受け取る呼出し信号(S20,S21)と転送部F30から出力される呼出し信号(S20,S21)とは、少なくとも呼出し信号(S20,S21)が指定するインターホン親機50と送信元とが同じであればよく、全てが同一である必要はない。
ここで、第2モードにおいて、呼出し信号S21をサーバ70に転送した場合、処理部52は、第3待ち受け処理を実行する。第3待ち受け処理は、インターホン親機50に対応する1以上の情報端末80からの呼出し信号S21に対する応答信号(端末応答信号)S40を待ち受ける処理である。処理部52は、第3待ち受け処理において応答信号S40を受け取ると、第3確認処理を実行する。第3確認処理は、受け取った応答信号S40が、呼出し信号S21に対する応答であるかどうかを確認する処理である。本実施形態では、応答信号S40の送信元に対応するインターホン親機50が呼出し信号S21の送信先(呼出し信号S21で指定されたインターホン親機50)と一致していれば、受け取った応答信号S40が呼出し信号S21に対する応答であると判定される。この場合、処理部52は、第3待ち受け処理を終了して第3中継処理を実行する。第3中継処理は、インターホン子機60と呼出し信号S21の送信先のインターホン親機50に対応する情報端末80との接続を確立して、これらの間の信号の中継を行う処理である。この第3中継処理により、インターホン子機60と呼出し信号S21の送信先のインターホン親機50に対応する情報端末80との間の通話が実現される。
(3)サーバ
サーバ70では、処理部72は、通知部F10と、認証部F20とを有する(図4参照)。なお、通知部F10及び認証部F20は実体のある構成を示しているわけではなく、処理部72によって実現される機能を示している。
認証部F20は、認証処理を行う機能を有している。認証処理は、情報端末80をインターホン親機50に対応付ける処理である。認証処理では、認証部F20は、インターホン親機の識別情報と情報端末の識別情報とを受け付けると、インターホン親機の識別情報で特定されるインターホン親機50に、情報端末の識別情報で特定される情報端末80を対応付けて、これらの対応関係を記憶する。認証部F20は、施設100の複数の管理領域120に設置される複数のインターホン親機50のそれぞれについて、インターホン親機50と情報端末80との対応関係を記憶する。なお、認証部F20では、1つのインターホン親機50に、1以上の情報端末80を対応付けることが可能となっている。
例えば、認証部F20は、情報端末80からの通信ネットワーク90を介したサーバ70へのアクセスに応答して、認証処理を行うための認証画面を情報端末80に表示させてもよい。この場合、認証部F20は、サーバ70にアクセスしてきた情報端末80を、インターホン親機に対応付ける情報端末と判断する。このようなサーバ70にアクセスしてきた情報端末80の識別情報は、情報端末80がサーバ70と通信する際に情報端末80からサーバ70に送信される情報から取得できる。認証画面は、例えば、インターホン親機50の識別情報を入力するためのボックスを含む。ユーザは、情報端末80の入力部83を操作することで認証画面にインターホン親機の識別情報を入力することができる。認証部F20は、認諸画面に入力されたインターホン親機の識別情報と、情報端末80から取得した情報端末の識別情報とに基づいて、認証処理を実行し、インターホン親機50と情報端末80との対応関係を記憶する。インターホン親機の識別情報は、例えば、シリアル番号やQRコード(登録商標)などの形式で、インターホン親機50のケースに記載され得る。なお、QRコードを利用する場合には、QRコードに情報として、認証画面を表示するためのURLアドレスが含まれていてもよい。
通知部F10は、通知処理を行う機能を有している。通知部F10は、通信線L10を通る第1通信経路P11を介して送信される複数のインターホン親機50のいずれかを指定する呼出し信号S20を(インターホン親機50から)受け取ると、通知処理を行うように構成される。通知処理は、呼出し信号S20で指定されたインターホン親機50に対応する1以上の情報端末80に、通知信号S30を送信する処理である。より詳細には、通知処理では、通知部F10は、呼出し信号S20を受け取ると、認証部F20の対応関係を参照して、呼出し信号S20で指定されたインターホン親機50に対応する1以上の情報端末80に通知信号S30を送信する。通知信号S30は、通信線L10を通らない第2通信経路P12を介して呼出し信号S20の送信元と接続するための接続情報を含む。本実施形態において、第2通信経路P12は、通信ネットワーク90を通る通信経路である。接続情報は、呼出し信号S20の送信元を示す識別情報を含んでいる。
また、本実施形態では、インターホン親機50の転送部F30は、呼出し信号S20だけではなく、インターホン子機60からの呼出し信号S21も、サーバ70に転送する。そのため、通知部F10は、呼出し信号S21を(インターホン親機50から)受け取った際も、通知処理を行うように構成される。通知処理では、通知部F10は、呼出し信号S21で指定されたインターホン親機50(つまり、呼出し信号S21の送信元のインターホン親機50)に対応する1以上の情報端末80に、通知信号S30を送信する。
ここで、通知部F10は、呼出し信号(S20,S21)に含まれる情報に応じて、呼出し信号(S20,S21)で特定されるインターホン親機50に対応付けられた1以上の情報端末80から通知信号S30の送信先を選択するように構成されている。インターホンシステム10において、呼出し信号(S20,S21)に含まれる情報は、例えば、呼出し信号(S20,S21)の送信元である。呼出し信号(S20,S21)の送信元としては、制御装置40と、インターホン親機50(例えば、管理室のインターホン親機)と、インターホン子機60とがあり得る。この場合、呼出し信号(S20,S21)の送信元に応じて、通知信号S30の送信先を変更することが可能である。例えば、インターホン親機50に、住戸の親と子供の情報端末80が対応付けられているとする。この場合、呼出し信号(S20)の送信元が制御装置40であれば、親の情報端末80だけを通知信号S30の送信先として選択することができる。
以上述べたサーバ70は、通知システム20に含まれており、通知部F10を備える。通知部F10は、通信線L10を通る第1通信経路P11を介して複数のインターホン親機50のいずれかを指定する呼出し信号S20を受け取ると、通知処理を行う。通知処理は、呼出し信号S20で指定されたインターホン親機50に対応する1以上の情報端末80に、通知信号S30を送信する処理である。通知信号S30は、通信線L10を通らない第2通信経路P12を介して呼出し信号S20の送信元と接続するための接続情報を含んでいる。
上述したように、処理部72は、1以上のプロセッサと1以上のメモリとにより実現されている。つまり、通知部F10は、1以上のプロセッサがプログラム(通知プログラム)を実行することにより実現される。このような通知プログラムは、1以上のプロセッサに、所定の条件が満たされた際に通知処理を行わせる指示を含む。所定の条件は、施設100の複数の管理領域120に設置された複数のインターホン親機50が接続された通信線L10を通る第1通信経路P11を介して複数のインターホン親機50のいずれかを指定する呼出し信号S20を受け取ったことである。通知処理は、呼出し信号S20で指定されたインターホン親機50に対応する1以上の情報端末80に、通知信号S30を送信する処理である。通知信号S30は、通信線L10を通らない第2通信経路P12を介して呼出し信号S20の送信元と接続するための接続情報を含んでいる。
(4)情報端末
情報端末80では、処理部82は、通知システム20のサーバ70(通知部F10)から通知信号S30を受け取ると、接続処理を開始するように構成される。接続処理は、第2通信経路P12を介して呼出し信号(S20,S21)の送信元と接続する処理である。接続処理では、処理部82は、インターホン親機50に呼出しがあったことを出力部84により通知する。例えば、処理部82は、出力部84のスピーカにより報知音を鳴らすとともに、出力部84のディスプレイに呼出しに応答するかどうかを尋ねる画面を表示する。この画面では、呼出し信号(S20,S21)の送信元の情報を表示してもよい。そして、入力部83により呼出しに応答することが選択されると、処理部82は、通信インターフェース81により通信ネットワーク90を介して応答信号S40を呼出し信号(S20,S21)の送信元に送信する。呼出し信号(S20,S21)の送信元を示す識別情報は、通知信号S30に含まれる接続情報から得られる。ここで、呼出し信号(S20)の送信元が制御装置40であれば、応答信号S40は、通信ネットワーク90を介して制御装置40に送信される。一方、呼出し信号(S21)の送信元がインターホン子機60であれば、応答信号S40は、通信ネットワーク90を介してインターホン子機60が接続されているインターホン親機50に送信される。
応答信号S40は、送信元の情報として、情報端末80の識別情報が含まれる。また、応答信号S40は、応答信号S40の送信元に対応するインターホン親機50の識別情報を含む。このインターホン親機50の識別情報は、制御装置40での第2確認処理に使用される。一方、入力部53により呼出しに応答しないことが選択されるか、呼出しがあったことの通知から一定時間が経過すると、処理部82は、応答信号S40を通信インターフェース81から送信することなく処理を終了する。
また、処理部82は、所定の機能を実現する1以上の処理のうち、ユーザに選択された処理を実行するように構成される。所定の機能は、例えば、制御装置40と協働して実行する機能である。所定の機能の例としては、制御装置40との接続を終了する機能と、制御装置40に解錠処理を実行させる機能とが挙げられる。例えば、処理部82は、制御装置40と接続している場合に、制御装置40との接続を終了する終了処理、制御装置40に解錠処理を実行させる解除処理を行えるようにする。例えば、処理部82は、出力部84のディスプレイに、終了処理のアイコンと解除処理のアイコンとを表示させる。ここで、入力部83によりアイコンが選択されると、処理部82は、選択されたアイコンに対応する処理を実行する。また、処理部82は、ユーザに選択された処理が1以上の処理のうちの禁止された処理に該当すれば、ユーザに選択された処理を実行しないように構成される。例えば、住戸の子供の情報端末80では、処理部82は、解除処理のアイコンを出力部84のディスプレイに選択不可能な状態で表示する。この場合、入力部83で解除処理のアイコンを選択しても、処理部82は、制御装置40に解錠処理を実行させない。このような1以上の処理のうちどの処理を禁止するかは、事前に設定される。
以上述べたように、情報端末80は、通知システム20と通信する情報端末であって、通知システム20から通知信号S30を受け取ると接続処理を開始する処理部82を備えている。接続処理は、第2通信経路P12を介して呼出し信号S20の送信元と接続する処理である。換言すれば、処理部82は、次の接続方法を実施する。この接続方法は、施設100の複数の管理領域120に設置されて施設100内の通信線L10に接続される複数のインターホン親機50を含む通知システム20から、通知信号S30を受け取るステップと、接続処理を行うステップと、を含む。通知信号S30は、通信線L10を通る第1通信経路P11を介して複数のインターホン親機50のいずれかを指定する呼出し信号S20を受け取った際に通知システム20から送信される信号である。通知信号S30は、通信線L10を通らない第2通信経路P12を介して呼出し信号S20の送信元と接続するための接続情報を含む。接続処理は、第2通信経路P12を介して呼出し信号S20の送信元と接続する処理である。
上述したように、処理部82は、1以上のプロセッサと1以上のメモリとにより実現されている。つまり、処理部82は、1以上のプロセッサがプログラム(接続プログラム)を実行することにより実現される。このような接続プログラムは、1以上のプロセッサに、所定の条件が満たされた際に接続処理を行わせる指示を含む。所定の条件は、施設100の複数の管理領域120に設置されて施設100内の通信線L10に接続される複数のインターホン親機50を含む通知システム20から通知信号S30を受け取ったことである。通知信号S30は、通信線L10を通る第1通信経路P11を介して複数のインターホン親機50のいずれかを指定する呼出し信号S20を受け取った際に通知システム20から送信される信号である。通知信号S30は、通信線L10を通らない第2通信経路P12を介して呼出し信号S20の送信元と接続するための接続情報を含む。接続処理は、第2通信経路P12を介して呼出し信号S20の送信元と接続する処理である。
つまり、情報端末80には、接続処理を実行するためのプログラム(接続プログラム)を含む専用のアプリケーションソフト(通信アプリケーションソフト)がインストールされる。情報端末80の処理部82が通信アプリケーションソフトを起動することにより、処理部82は、接続処理の実行が可能となる。
(5)通知システム
以下では、共用インターホン30が操作された際の通知システム20の動作について図6を参照して説明する。なお、インターホン親機50の処理部52は第2モード(留守モード)であるとする。
まず、共用インターホン30の入力装置で訪問先の住戸の番号が入力されると、共用インターホン30は、操作信号S10を第1伝送線L21を通じて制御装置40に送信する。
制御装置40は、共用インターホン30から操作信号S10を受け取ると、呼出し処理を開始する。呼出し処理では、制御装置40は、呼出し信号S20を通信線L10を通る第1通信経路P11に出力する。この後に、制御装置40は、第1待ち受け処理及び第2待ち受け処理を実行する。
インターホン親機50は、通信線L10を介して呼出し信号S20を受け取ると、転送部F30によって、呼出し信号S20を通信ネットワーク90を介してサーバ70に転送する。
サーバ70は、呼出し信号S20を(インターホン親機50から)受け取ると、通知処理を行う。通知処理では、サーバ70は、通知部F10により、呼出し信号S20で指定されたインターホン親機50に対応する情報端末80に、通知信号S30を送信する。
情報端末80は、通知信号S30を受け取ると、接続処理を開始し、第2通信経路P12を介して呼出し信号S20の送信元(制御装置40)と接続する。これにより、情報端末80は制御装置40との通信が可能になる。また、情報端末80は、インターホン親機50に呼出しがあったことを出力部84により通知し、ユーザにより呼出しに応答することが入力部83で選択されると、通信ネットワーク90を介して応答信号S40を制御装置40に送信する。
制御装置40は、応答信号S40を受け取ると、第2確認処理を実行する。第2確認処理によって受け取った応答信号S40が呼出し信号S20に対する応答であることが確認されれば、制御装置40は呼出し処理及び第1待ち受け処理を終了して第2中継処理を開始する。第2中継処理では、制御装置40は、共用インターホン30と呼出し信号S20で指定されたインターホン親機50に対応する情報端末80とに通話開始要求を送信して、これらの間の相互の通信を開始させる。
これによって、共用インターホン30と呼出し信号S20で指定されたインターホン親機50に対応する情報端末80との間の通話が実現される。したがって、通知システム20によればインターホン親機50を操作しなくてもインターホン親機50に対する呼出しへの応答が可能になる。例えば、ユーザが外出中であっても、情報端末80を用いてインターホン親機50に対する呼出しへの応答が可能になる。
2.変形例
以上説明した上記実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。また、上記実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下に、上記実施形態の変形例を列挙する。
図7は変形例のインターホンシステム10Aを示す。インターホンシステム10Aは、通知システム20Aを含んでいる。通知システム20Aは、施設100の複数の管理領域120に設置されて施設100内の通信線L10に接続される複数のインターホン親機50A(501A,502A,503A)を含む。通知システム20Aは、通信線L10を通る第1通信経路P11を介して複数のインターホン親機50Aのいずれか(図7ではインターホン親機501A)を指定する呼出し信号S20を受け取ると、通知処理を行う通知部F10を備える。通知処理は、呼出し信号S20で指定されたインターホン親機501Aに対応する1以上の情報端末80(図7では情報端末801)に、通知信号S30を送信する処理である。通知信号S30は、通信線L10を通らない第2通信経路P12を介して呼出し信号S20の送信元(図7では制御装置40)と接続するための接続情報を含む。
なお、図7では、第1通信経路P11は、インターホン親機501Aが呼出し信号S20で指定された場合に対応する。呼出し信号S20がインターホン親機501Aとは別のインターホン親機50(例えば、インターホン親機502A又はインターホン親機503A)を指定する場合は、第1通信経路P11は、図7とは異なる経路となるが、通信線L10は通る。また、第2通信経路P12は、通知信号S30が情報端末801に送信された場合に対応する通信経路であり、呼出し信号S20の送信元は制御装置40である。通知信号S30が情報端末801とは別の情報端末80(例えば、情報端末802)に送信された場合には、第2通信経路P12は、図7とは異なる経路となるが、通信線L10は通らない。
通知システム20Aは、複数のインターホン親機50Aを含んでいる。通知システム20Aは、通知システム20とは異なり、サーバ70を含んでいない。
インターホン親機50Aは、図8に示すように、通信インターフェース51と、処理部52Aと、入力部53と、出力部54と、を備えている。処理部52Aは、処理部52とは異なり、転送部F30を有していない。ただし、処理部52Aは、通知システム20ではサーバ70の処理部72が有していた通知部F10及び認証部F20を有している。つまり、処理部52Aは、第2モードでは、転送部F30ではなく、通知部F10及び認証部F20として機能する。ここで、処理部52Aの認証部F20は、サーバ70にある場合とは異なり、施設100の複数の管理領域120に設置される複数のインターホン親機50Aのそれぞれについて、インターホン親機50Aと情報端末80との対応関係を記憶している必要はない。つまり、処理部52Aの認証部F20は、処理部52Aが属するインターホン親機50Aについて、インターホン親機50Aと情報端末80との対応関係を記憶していればよい。
通知システム20Aでは、インターホン親機50Aの処理部52Aが通知部F10を有しているから、通知システム20とは異なり、呼出し信号S20及び呼出し信号S21を転送部F30を介さずに直接受け取ることになる。
以下では、共用インターホン30が操作された際の通知システム20Aの動作について図9を参照して説明する。なお、インターホン親機50Aの処理部52Aは第2モードであるとする。
まず、共用インターホン30の入力装置で訪問先の住戸の番号が入力されると、共用インターホン30は、操作信号S10を第1伝送線L21を通じて制御装置40に送信する。
制御装置40は、共用インターホン30から操作信号S10を受け取ると、呼出し処理を開始する。呼出し処理では、制御装置40は、呼出し信号S20を通信線L10を通る第1通信経路P11に出力する。この後に、制御装置40は、第1待ち受け処理及び第2待ち受け処理を実行する。
インターホン親機50Aは、通信線L10を介して呼出し信号S20を受け取ると、通知処理を行う。通知処理では、インターホン親機50Aは、通知部F10により、呼出し信号S20で指定されたインターホン親機50Aに対応する情報端末80に、通知信号S30を送信する。
情報端末80は、通知信号S30を受け取ると、接続処理を開始し、第2通信経路P12を介して呼出し信号S20の送信元(制御装置40)と接続する。これにより、情報端末80は制御装置40との通信が可能になる。また、情報端末80は、インターホン親機50Aに呼出しがあったことを出力部84により通知し、ユーザにより呼出しに応答することが入力部83で選択されると、通信ネットワーク90を介して応答信号S40を制御装置40に送信する。
制御装置40は、応答信号S40を受け取ると、第2確認処理を実行する。第2確認処理によって受け取った応答信号S40が呼出し信号S20に対する応答であることが確認されれば、制御装置40は呼出し処理及び第1待ち受け処理を終了して第2中継処理を開始する。第2中継処理では、制御装置40は、共用インターホン30と呼出し信号S20で指定されたインターホン親機50Aに対応する情報端末80とに通話開始要求を送信して、これらの間の相互の通信を開始させる。
これによって、共用インターホン30と呼出し信号S20で指定されたインターホン親機50Aに対応する情報端末80との間の通話が実現される。
このように、通知システム20Aでは、通知部F10がサーバ70ではなく、インターホン親機50Aに設けられている。なお、通知システム20及び通知システム20Aでは、通知部F10と認証部F20とは同じ装置(インターホン親機50A又はサーバ70)に設けられているが、別々の装置に設けられていてもよい。例えば、通知部F10と認証部F20との一方がインターホン親機(50,50A)に、他方がサーバ70に設けられていてもよい。また、通知システム(20,20A)は、必ずしもインターホン親機(50,50A)を含んでいる必要はない。つまり、通知システムは、1又は複数のコンピュータにより構成されていればよく、通知システムの機能(特に、通知部F10及び認証部F20の機能)は、複数の装置に分散されていてもよい。更に、通知システムの機能の少なくとも一部が、例えば、クラウド(クラウドコンピューティング)によって実現されていてもよい。
換言すれば、本開示における通知システムの実行主体は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを有する。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における通知システムの実行主体としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されていてもよいが、電気通信回線を通じて提供されてもよい。また、プログラムは、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1乃至複数の電子回路で構成される。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。
また、別の変形例では、情報端末80の処理部82は、呼出し信号S20の送信元に呼出し信号S20に対する応答信号S40を送信すると、応答信号S40を送信したことを通知システム(20;20A)に通知するように構成されていてもよい。例えば、処理部82は、応答完了信号を通知システム(20;20A)の通知部F10に送信してもよい。通知部F10は、応答完了信号を受け取った後は、呼出し信号S20に対して通知処理の実行を行わないようにしてもよい。あるいは、転送部F30がある場合、通知部F10は、転送部F30に応答停止信号を送って、転送部F30が呼出し信号S20を転送しないようにしてもよい。また、通知部F10は、呼出し信号S20で指定されたインターホン親機(50;50A)に、応答停止信号を送って、インターホン親機(50;50A)の出力部54によって情報端末80で呼出し信号S20に対して応答済みであることを通知してもよい。
また、別の変形例では、呼出し信号S20は、呼出し信号S20に対する応答信号の真偽を判断するための情報として、照合情報を含んでいてもよい。この場合、通知部F10は、呼出し信号S20に含まれる照合情報を通知信号S30に含めて送信する。また、情報端末80は、応答信号S40に通知信号S30に含まれる照合情報を含めて送信する。これにより、制御装置40は、呼出し信号S20に含まれる照合情報と受け取った応答信号S40に含まれる照合情報とが一致するかどうかにより、受け取った応答信号S40が呼出し信号S20に対する応答であるかどうかを確認する確認処理を行える。照合情報の例としては、ワンタイムパスワード、管理領域120の識別番号(例えば住戸の番号)、及びタイムスタンプが挙げられる。
また、別の変形例では、制御装置40は、上記の呼出し処理(以下、必要に応じて「第1呼出し処理」という)に加えて、別の呼出し処理(以下、必要に応じて「第2呼出し処理」)を行ってもよい。第2呼出し処理は、1以上の情報端末80に、通信線L10を通らない第2通信経路P12を介して呼出し信号(第2呼出し信号)を送信する処理である。前記1以上の情報端末80は、第1呼出し処理で送信される呼出し信号(必要に応じて「第1呼出し信号」という)S20で指定されたインターホン親機(50;50A)に対応する。つまり、制御装置40は、インターホン親機50だけではなく、インターホン親機50に対応する1以上の情報端末80にも呼出し信号S20を送信してもよい。第2呼出し処理を行うにあたっては、インターホン親機(50;50A)に対応する1以上の情報端末80についての情報が必要になるが、当該情報は、認証部F20から得ればよい。
ここで、情報端末80の処理部82は、制御装置40から第2呼出し信号を受け取ると、接続処理(第2接続処理)を開始するように構成される。第2接続処理は、第2通信経路P12を介して第2呼出し信号の送信元と接続する処理である。第2接続処理では、処理部82は、インターホン親機50に呼出しがあったことを出力部84により通知する。例えば、処理部82は、出力部84のスピーカにより報知音を鳴らすとともに、出力部84のディスプレイに呼出しに応答するかどうかを尋ねる画面を表示する。入力部83により呼出しに応答することが選択されると、処理部82は、通信インターフェース81により通信ネットワーク90を介して応答信号S40を第2呼出し信号の送信元(つまり、制御装置40)に送信する。
以上述べた制御装置40は、施設100の管理領域120に設置されるインターホン親機(50;50A)に施設100内の通信線L10を介して接続される。処理部42は、第1呼出し処理と第2呼出し処理とを行ってもよい。第1呼出し処理は、施設100の管理領域120に設置されて施設100内の通信線L10に接続されるインターホン親機(50;50A)を指定する第1呼出し信号S20を通信線L10を通る第1通信経路P11に出力する処理である。第2呼出し処理は、第1呼出し信号S20で指定されたインターホン親機(50;50A)に対応する1以上の情報端末80に、通信線L10を通らない第2通信経路P12を介して第2呼出し信号を送信する処理である。
上述したように、処理部42は、1以上のプロセッサと1以上のメモリとにより実現されている。つまり、処理部42は、1以上のプロセッサがプログラム(制御プログラム)を実行することにより実現される。制御プログラムは、1以上のプロセッサに、第1呼出し処理と第2呼出し処理とを行わせる指示を含む。第1呼出し処理は、施設100の管理領域120に設置されて施設100内の通信線L10に接続されるインターホン親機(50;50A)を指定する第1呼出し信号S20を通信線L10を通る第1通信経路P11に出力する処理である。第2呼出し処理は、第1呼出し信号S20で指定されたインターホン親機(50;50A)に対応する1以上の情報端末80に、通信線L10を通らない第2通信経路P12を介して第2呼出し信号を送信する処理である。
3.態様
上記実施形態及び変形例から明らかなように、第1の態様の通知システム(20;20A)は、呼出し信号(S20)を受け取ると通知処理を行う通知部(F10)を備える。前記呼出し信号(S20)は、施設(100)の管理領域(120)に設置されて前記施設(100)内の通信線(L10)に接続されるインターホン親機(50;50A)のいずれかを指定する信号である。前記呼出し信号(S20)は、前記通信線(L10)を通る第1通信経路(P11)を介して送信される。前記通知処理は、前記呼出し信号(S20)で指定されたインターホン親機(50;50A)に対応する1以上の情報端末(80)に、通知信号(S30)を送信する処理である。前記通知信号(S30)は、前記通信線(L10)を通らない第2通信経路(P12)を介して前記呼出し信号(S20)の送信元と接続するための接続情報を含む。第1の態様によれば、インターホン親機(50;50A)を操作しなくてもインターホン親機(50;50A)に対する呼出しへの応答が行える。
第2の態様の通知システム(20;20A)は、第1の態様との組み合わせにより実現され得る。第2の態様では、前記接続情報は、前記呼出し信号(S20)の送信元を示す識別情報を含む。第2の態様によれば、インターホン親機(50;50A)を操作しなくてもインターホン親機(50;50A)に対する呼出しへの応答が行える。
第3の態様の通知システム(20;20A)は、第1又は第2の態様との組み合わせにより実現され得る。第3の態様では、前記通知部(F10)は、前記呼出し信号(S20)に含まれる情報に応じて、前記1以上の情報端末(80)から前記通知信号(S30)の送信先を選択するように構成される。第3の態様によれば、呼出し信号(S20)に含まれる情報に対応して、通知信号(S30)の送信先を設定できる。
第4の態様の情報端末(80)は、第1〜第3の態様のいずれか一つの通知システム(20;20A)と通信する情報端末であって、処理部(82)を備える。前記処理部(82)は、前記通知システム(20;20A)から前記通知信号(S30)を受け取ると、接続処理を開始するように構成される。前記接続処理は、前記第2通信経路(P12)を介して前記呼出し信号(S20)の送信元と接続する処理である。第4の態様によれば、インターホン親機(50;50A)を操作しなくてもインターホン親機(50;50A)に対する呼出しへの応答が行える。
第5の態様の情報端末(80)は、第4の態様との組み合わせにより実現され得る。第5の態様では、前記処理部(82)は、前記呼出し信号(S20)の送信元に前記呼出し信号(S20)に対する応答信号(S40)を送信すると、前記応答信号(S40)を送信したことを前記通知システム(20;20A)に通知するように構成される。第5の態様によれば、情報端末(80)が呼出し信号(S20)に対して応答したことをインターホン親機(50;50A)が把握できる。
第6の態様の情報端末(80)は、第4又は第5の態様との組み合わせにより実現され得る。第6の態様では、前記処理部(82)は、所定の機能を実現する1以上の処理のうち、ユーザに選択された処理を実行するように構成される。前記処理部(82)は、ユーザに選択された処理が前記1以上の処理のうちの禁止された処理に該当すれば、ユーザに選択された処理を実行しないように構成される。第6の態様によれば、情報端末(80)で実行可能な処理を制限できる。
第7の態様の制御装置(40)は、施設(100)の管理領域(120)に設置されるインターホン親機(50;50A)に前記施設(100)内の通信線(L10)を介して接続される制御装置であって、処理部(42)を備える。前記処理部(42)は、呼出し処理と待ち受け処理とを行うように構成される。前記呼出し処理は、前記インターホン親機(50;50A)を指定する呼出し信号(S20)を前記通信線(L10)を通る第1通信経路(P11)に出力する処理である。前記待ち受け処理は、前記呼出し信号(S20)で指定されたインターホン親機(50;50A)に対応する1以上の情報端末(80)からの前記呼出し信号(S20)に対する応答信号(S40)を、第2通信経路(P12)で待ち受ける処理である。前記第2通信経路(P12)は、前記通信線(L10)を通らない通信経路である。第7の態様によれば、インターホン親機(50;50A)を操作しなくてもインターホン親機(50;50A)に対する呼出しへの応答が行える。
第8の態様の制御装置(40)は、第7の態様との組み合わせにより実現され得る。第8の態様では、前記処理部(42)は、前記応答信号(S40)を受け取ると、前記呼出し処理を終了するように構成される。第8の態様によれば、インターホン親機(50;50A)の呼出し信号(S20)に対する動作を終了させることができる。
第9の態様の制御装置(40)は、第7又は第8の態様との組み合わせにより実現され得る。第9の態様では、前記処理部(42)は、受け取った応答信号(S40)が、前記呼出し信号(S20)に対する応答であるかどうかを確認する確認処理を行うように構成される。第9の態様によれば、呼出し信号(S20)が指定するインターホン親機(50;50A)に対応していない情報端末(80)を呼出し信号(S20)が指定するインターホン親機(50;50A)に対応する情報端末(80)と間違う可能性を低減できる。
第10の態様の制御装置(40)は、施設(100)の管理領域(120)に設置されるインターホン親機(50;50A)に前記施設(100)内の通信線(L10)を介して接続される制御装置であって、処理部(42)を備える。前記処理部(42)は、第1呼出し処理と第2呼出し処理とを行うように構成される。前記第1呼出し処理は、前記インターホン親機(50;50A)を指定する第1呼出し信号(S20)を前記通信線(L10)を通る第1通信経路(P11)に出力する処理である。前記第2呼出し処理は、前記第1呼出し信号(S20)で指定されたインターホン親機(50;50A)に対応する1以上の情報端末(80)に、前記通信線(L10)を通らない第2通信経路(P12)を介して第2呼出し信号を送信する処理である。第10の態様によれば、インターホン親機(50;50A)を操作しなくてもインターホン親機(50;50A)に対する呼出しへの応答が行える。
第11の態様の通知プログラムは、1以上のプロセッサに、所定の条件が満たされた際に通知処理を行わせる指示を含む。前記所定の条件は、施設(100)の管理領域(120)に設置されたインターホン親機(50;50A)が接続された通信線(L10)を通る第1通信経路(P11)を介して呼出し信号(S20)を受け取ったことである。前記呼出し信号(S20)は、前記インターホン親機(50;50A)を指定する信号である。前記通知処理は、前記呼出し信号(S20)で指定されたインターホン親機(50;50A)に対応する1以上の情報端末(80)に、通知信号(S30)を送信する処理である。前記通知信号(S30)は、前記通信線(L10)を通らない第2通信経路(P12)を介して前記呼出し信号(S20)の送信元と接続するための接続情報を含む。第11の態様によれば、インターホン親機(50;50A)を操作しなくてもインターホン親機(50;50A)に対する呼出しへの応答が行える。
第12の態様の接続プログラムは、1以上のプロセッサに、1以上のプロセッサに、所定の条件が満たされた際に接続処理を行わせる指示を含む。前記所定の条件は、施設(100)の管理領域(120)に設置されて前記施設(100)内の通信線(L10)に接続されるインターホン親機(50;50A)を含む通知システム(20;20A)から通知信号(S30)を受け取ったことである。前記通知信号(S30)は、前記通信線(L10)を通る第1通信経路(P11)を介して前記インターホン親機(50;50A)を指定する呼出し信号(S20)を受け取った際に前記通知システム(20;20A)から送信される信号である。前記通知信号(S30)は、前記通信線(L10)を通らない第2通信経路(P12)を介して前記呼出し信号(S20)の送信元と接続するための接続情報を含む。前記接続処理は、前記第2通信経路(P12)を介して前記呼出し信号(S20)の送信元と接続する処理である。第12の態様によれば、インターホン親機(50;50A)を操作しなくてもインターホン親機(50;50A)に対する呼出しへの応答が行える。
第13の態様の制御プログラムは、1以上のプロセッサに、呼出し処理と待ち受け処理とを行わせる指示を含む。前記呼出し処理は、インターホン親機(50;50A)のいずれかを指定する呼出し信号(S20)を第1通信経路(P11)に出力する処理である。前記インターホン親機(50;50A)は、施設(100)の管理領域(120)に設置されて前記施設(100)内の通信線(L10)に接続される。前記第1通信経路(P11)は、前記通信線(L10)を通る。前記待ち受け処理は、前記呼出し信号(S20)で指定されたインターホン親機(50;50A)に対応する1以上の情報端末(80)からの前記呼出し信号(S20)に対する応答信号(S40)を、第2通信経路(P12)で待ち受ける処理である。前記第2通信経路(P12)は、前記通信線(L10)を通らない通信経路である。第13の態様によれば、インターホン親機(50;50A)を操作しなくてもインターホン親機(50;50A)に対する呼出しへの応答が行える。
第14の態様の制御プログラムは、1以上のプロセッサに、第1呼出し処理と第2呼出し処理とを行わせる指示を含む。前記第1呼出し処理は、インターホン親機(50;50A)のいずれかを指定する第1呼出し信号(S20)を第1通信経路(P11)に出力する処理である。前記インターホン親機(50;50A)は、施設(100)の管理領域(120)に設置されて前記施設(100)内の通信線(L10)に接続される。前記第1通信経路(P11)は、前記通信線(L10)を通る通信経路である。前記第2呼出し処理は、前記第1呼出し信号(S20)で指定されたインターホン親機(50;50A)に対応する1以上の情報端末(80)に、前記通信線(L10)を通らない第2通信経路(P12)を介して第2呼出し信号を送信する処理である。第14の態様によれば、インターホン親機(50;50A)を操作しなくてもインターホン親機(50;50A)に対する呼出しへの応答が行える。
第15の態様の接続方法は、通知システム(20;20A)から通知信号(S30)を受け取るステップと、接続処理を行うステップと、を含む。前記通知信号(S30)は、呼出し信号(S20)を受け取った際に前記通知システム(20;20A)から送信される信号である。前記呼出し信号(S20)は、施設(100)の管理領域(120)に設置されて前記施設(100)内の通信線(L10)に接続されるインターホン親機(50;50A)を指定する信号である。前記呼出し信号(S20)は、前記通信線(L10)を通る第1通信経路(P11)を介して送信される。前記通知信号(S30)は、前記通信線(L10)を通らない第2通信経路(P12)を介して前記呼出し信号(S20)の送信元と接続するための接続情報を含む。前記接続処理は、前記第2通信経路(P12)を介して前記呼出し信号(S20)の送信元と接続する処理である。第15の態様によれば、インターホン親機(50;50A)を操作しなくてもインターホン親機(50;50A)に対する呼出しへの応答が行える。