以下に説明する実施形態及び変形例は、本開示の一例に過ぎず、本開示は、実施形態及び変形例に限定されない。この実施形態及び変形例以外であっても、本開示に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
(実施形態)
以下、本実施形態に係るインターホンシステム1及びロビーインターホン装置10について、図1〜図5を用いて説明する。
(1)概要
本実施形態のインターホンシステム1は、図1に示すように、ロビーインターホン装置10と、複数(図示例では2つ)のインターホン親機20と、複数(図示例では2つ)のインターホン子機30と、制御装置40とを備えている。本実施形態では、インターホンシステム1が施設5としての集合住宅に用いられる場合を例として説明する。
ロビーインターホン装置10は、例えば、集合住宅のロビーなどの共用部に設置される。集合住宅は、共用部の他、複数の専有部(住戸)を有している。インターホン親機20は、専有部ごとに当該専有部内に設置される。インターホン子機30は、例えば、専有部ごとに当該住戸の外玄関に設置される。
ロビーインターホン装置10とインターホン親機20とは、制御装置40を介して互いに通信可能に構成されている。これにより、本実施形態に係るインターホンシステム1では、ロビーインターホン装置10とインターホン親機20との間で通話可能となる。ロビーインターホン装置10は、施設5の共用部の外玄関に設けられたセンサ装置50と通信可能に構成されている。さらに、インターホン親機20とインターホン子機30とは、互いに通信可能に構成されている。
ロビーインターホン装置10は、予め設定された条件であって撮像を開始するためのトリガ条件を満たすと、来訪者の撮像を開始する。ロビーインターホン装置10は、来訪者から呼び出しのための操作を受け付けると、専有部内の居住者を呼び出すための制御信号(呼出信号)をインターホン親機20に制御装置40を介して送信する。ロビーインターホン装置10は、インターホン親機20に対する操作によりインターホン親機20との間で通話が可能になると、来訪者の音声のデータを制御装置40を介してインターホン親機20に送信する。ロビーインターホン装置10は、インターホン親機20の操作者の音声のデータを制御装置40を介して受け取ると、受け取ったデータに基づく音声(操作者の音声)を出力する。
インターホン親機20が制御信号(呼出信号)をロビーインターホン装置10から受信している状態(つまり、来訪者からロビーインターホン装置10を介して呼出がある状態)で専有部内の住居者は、ロビーインターホン装置10との通話又はロビーの扉52(図2参照)の解錠の操作を行う。
制御装置40は、ロビーインターホン装置10から制御信号(呼出信号)を受け取ると、呼出があるインターホン親機20に送信する。制御装置40は、ロビーインターホン装置10とインターホン親機20との間で通話が可能な状態である場合には、来訪者の音声のデータ及び操作者の音声のデータを送受信する。さらに、制御装置40は、インターホン親機20の操作に応じて、例えばロビーに設けられた扉52の施錠、解錠を行う。
また、ロビーインターホン装置10及び制御装置40は、図示しないゲートウェイを介してインターネット等のネットワーク4と接続可能である。これにより、ロビーインターホン装置10及び制御装置40は、ネットワーク4を介してサーバ60と通信可能である。
インターホン子機30は、来訪者から呼び出しのための操作を受け付けると、専有部内の居住者を呼び出すための制御信号(呼出信号)をインターホン親機20に送信する。インターホン子機30は、インターホン親機20に対する操作によりインターホン親機20との間で通話が可能になると、来訪者の音声のデータをインターホン親機20に送信する。インターホン子機30は、インターホン親機20の操作者の音声のデータを受け取ると、受け取ったデータに基づく音声(操作者の音声)を出力する。
センサ装置50は、例えば人感センサであり、人検知の有無の検知結果を、ロビーインターホン装置10に送信する。
サーバ60は、ロビーインターホン装置10が撮像した画像を用いて、撮像された人物(例えば、来訪者、外出先から帰宅した住居者)の認証を行う。サーバ60は、認証の結果を、ネットワーク4を介してロビーインターホン装置10に送信する。
ロビーインターホン装置10は、認証の結果に応じてロビーの扉52に対する開閉の制御を行う。
(2)構成
(2−1)ロビーインターホン装置
ロビーインターホン装置10は、図1に示すように、撮像部11、センサ部12、通信部13、操作部14、通話部15、記憶部16及び制御部17を備える。
ロビーインターホン装置10は、例えばプロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、マイクロコンピュータが制御部17として機能する。プロセッサが実行するプログラムは、ここではマイクロコンピュータのメモリに予め記録されているが、メモリカード等の記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて提供されてもよい。
撮像部11は、CCD(Charge Coupled Devices)イメージセンサ、又はCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の二次元イメージセンサ等の撮像素子を有し、被写体(来訪者等)を撮影するためのカメラである。本実施形態では、少なくとも来訪者の顔を撮影できるように、撮像部11の撮像エリア(視野)は、ロビーインターホン装置10の前方に設定される。また、本実施形態では、撮像部11は動画を撮影するカメラであるが、静止画を撮影するカメラであってもよい。さらに、本実施形態では、撮像部11はカラー画像を撮影するカメラであるが、モノクローム画像を撮影するカメラであってもよい。
センサ部12は、例えば人の接近を検知する人感センサである。
通信部13は、制御装置40を介してインターホン親機20と通信を行うための通信インタフェースを含んでいる。通信部13は、ロビーインターホン装置10とインターホン親機20との間で音声信号及び制御信号が双方向に伝送可能となるように、インターホン親機20との間で双方向に通信可能に構成されている。
通信部13は、ネットワーク4を介してサーバ60と通信を行うための通信インタフェースも含んでいる。通信部13は、ロビーインターホン装置10とサーバ60との間で、少なくともロビーインターホン装置10が撮像した画像、画像に係る情報及び認証に係る情報が伝送可能となるように、サーバ60との間で双方向に通信可能に構成されている。
通信部13は、センサ装置50と通信を行うための通信インタフェースを、さらに含む。
操作部14は、来訪者から呼び出しのための操作を受け付ける。操作部14に対して所定の操作(例えば押操作)がされると、専有部(住戸)内の住居者を呼び出すための制御信号(呼出信号)を、通信部13及び制御装置40を介してインターホン親機20に送信する。
通話部15は、スピーカ及びマイクロホンを含み、インターホン親機20との間で通話可能に構成されている。
記憶部16は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等から選択されるデバイスで構成される。
記憶部16は、予め設定されたトリガ条件を記憶する。記憶部16は、撮像部11が撮像した画像の用途の候補となる複数の用途候補を記憶する。記憶部16は、複数の用途候補から予め設定された用途候補を、撮像部11が撮像した画像の用途として記憶する。
さらに、記憶部16は、撮像部11が撮像した画像の送信先の候補となる複数の送信先候補を記憶する。本実施形態では、複数の送信先候補には、インターホン親機20及びサーバ60の各々が含まれる。記憶部16は、複数の送信先候補から予め設定された送信先候補を、撮像部11が撮像した画像の送信先として、撮像部11が撮像した画像の用途に対応付けて記憶する。
制御部17は、図1に示すように、第1設定部101(条件設定部)、第2設定部102(用途設定部)、第3設定部103(送信先設定部)、入力部104及び処理部105を有する。
第1設定部101は、撮像部11が撮像を開始するためのトリガ条件を設定する。トリガ条件は、入力部104が受け付ける入力情報の有無、又は入力情報の種類を含んでいる。例えば、第1設定部101は、センサ装置50の検知結果(人検知の有無)をトリガ条件として受け付ける。また、第1設定部101は、操作部14が受け付ける複数種類の操作のうち呼出操作をトリガ条件として受け付ける。また、第1設定部101は、呼出操作の有無をトリガ条件として受け付ける。第1設定部101は、トリガ条件を受け付けると、当該トリガ条件を記憶部16に記憶する。
第2設定部102は、複数の用途候補から選択された用途候補を、撮像部11が撮像した画像の用途として、記憶部16に設定(記憶)する。例えば呼出用途、第1認証用途及び第2認証用途が用途候補として記憶部16に記憶されている場合、3つの用途候補のうち少なくとも1つの用途候補が、画像の用途として設定される。なお、複数の用途候補、例えば呼出用途と第1認証用途とが画像の用途として設定される場合には、各用途に対して当該用途で使用する場合の条件を対応付ける。具体的には、センサ装置50(又は、センサ部12)が人の接近を検知し、かつ所定時間内に操作部14に対する操作が行われた場合を条件として、呼出用途に対応付ける。また、センサ装置50(又は、センサ部12)が人の接近を検知し、かつ所定時間内に操作部14に対する操作が行われない場合を条件として、第1認証用途に対応付ける。ここで、呼出用途は、画像を専有部の住居者を呼び出すために用いることである。第1認証用途とは、画像に含まれる人が住居者であるかの認証(本人認証)に画像を用いることである。第2認証用途とは、画像に含まれる人が予め登録された来訪者であるかの認証(来客認証)に画像を用いることである。
第3設定部103は、画像の送信先を、用途に応じて記憶部16に設定(記憶)する。第3設定部103は、複数の送信先候補から選択された送信先候補を、撮像部11が撮像した画像の送信先として、記憶部16に設定(記憶)する。例えば、用途が呼出用途である場合には、画像の送信先としてインターホン親機20を当該用途に対応付ける。また、用途が第1認証用途及び第2認証用途のいずれかである場合には、画像の送信先としてサーバ60を当該用途に対応付ける。なお、複数の用途が設定されている場合には、用途ごとに送信先を設定する。
入力部104は、センサ装置50及びセンサ部12の各々から検知結果を受け付ける。入力部104は、操作部14が受け付けた操作に係る情報を、操作部14から受け付ける。
処理部105は、入力部104が受け付けたセンサ装置50の検知結果が人を検知したことを表している場合、又はセンサ部12の検知結果が人を検知したことを表している場合には、撮像部11を起動する。つまり処理部105は、撮像部11への電力の供給を開始する。
処理部105は、入力部104が受け付けた入力情報及び記憶部16が記憶しているトリガ条件を基に、入力部104が受け付けた情報(入力情報)がトリガ条件を満たしている場合には、撮像部11に撮像を開始させる。
処理部105は、記憶部16が記憶する各用途に対応付けられた条件と入力部104が受け付けた入力情報とを基に、撮像部11が撮像した画像の用途を決定する。
処理部105は、撮像部11が撮像した画像を受け取ると、用途に応じた送信先に当該画像を送信する。
処理部105は、画像の用途が呼出用途である場合には、制御信号(呼出信号)を、通信部13及び制御装置40を介してインターホン親機20に送信する。処理部105は、インターホン親機20との間で通話が可能な状態である場合に、通話部15のマイクロホンから来訪者の音声のデータ(音声信号)を受け取ると、受け取った音声信号をインターホン親機20に送信する。処理部105は、インターホン親機20との間で通話が可能な状態である場合に、インターホン親機20から操作者の音声信号を受け取ると、受け取った音声信号を通話部15のスピーカに出力する。このときスピーカは受け取った音声信号を基に音声を出力する。
処理部105は、画像の用途が第1認証用途(又は第2認証用途)である場合には、画像及び当該画像の利用用途をサーバ60に送信した後、サーバ60から認証結果を受け取る。処理部105は、認証結果に応じて共用部の扉52の開閉動作を制御する。具体的には、認証が成功した場合には、処理部105は、共用部の扉52の開けるための解錠信号を制御装置40に送信する。一方、認証が失敗した場合には、処理部105は、共用部の扉52の開けるための解錠信号を制御装置40に送信しない。つまり処理部105は、共用部の扉52の状態を閉じたままの状態に維持する。
(2−2)インターホン親機
インターホン親機20は、図1に示すように、第1通信部21と、第2通信部22と、操作部23と、通話部24と、表示部25と、制御部26とを備えている。
インターホン親機20は、例えばプロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、マイクロコンピュータが制御部26として機能する。プロセッサが実行するプログラムは、ここではマイクロコンピュータのメモリに予め記録されているが、メモリカード等の記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて提供されてもよい。
第1通信部21は、制御装置40と通信するための通信インタフェースである。第1通信部21は、制御装置40を介してロビーインターホン装置10に接続されている。例えば、第1通信部21は、ロビーインターホン装置10から送信される画像を受信する。さらに、ロビーインターホン装置10との間で音声信号及び制御信号が双方向に伝送可能となるよう、第1通信部21は、ロビーインターホン装置10との間で双方向に通信可能に構成されている。
第2通信部22は、インターホン子機30と通信するための通信インタフェースである。第2通信部22は、例えばツイストペア線等からなる2線式の伝送路を介して、インターホン子機30と電気的に接続されている。
操作部23は、専有部内の住居者の操作を受け付ける。第1通信部21が住居者を呼び出すための制御信号(呼出信号)をロビーインターホン装置10から受信している状態で、操作部23に対して所定の操作がされると、インターホン親機20とロビーインターホン装置10との間で通話可能な状態となる。ここで、所定の操作は、例えば押操作である。第1通信部21が呼出信号をロビーインターホン装置10から受信している状態、又はロビーインターホン装置10と通話可能な状態で、共用部に設けられた扉52の解錠の操作がされると、解錠信号が制御装置40に送信される。
さらに、第2通信部22が住居者を呼び出すための制御信号(呼出信号)をインターホン子機30から受信している状態で、操作部23に対して所定の操作(例えば押操作)がされると、インターホン親機20とインターホン子機30との間で通話可能な状態となる。
通話部24は、スピーカ及びマイクロホンを含み、ロビーインターホン装置10及びインターホン子機30との間で通話可能に構成されている。
表示部25は、ロビーインターホン装置10及びインターホン子機30から送信される画像を表示する。
制御部26は、ロビーインターホン装置10から制御信号(呼出信号)及び撮像部11が撮像した画像を、第1通信部21を介して受け取ると、呼出音の音データを、通話部24のスピーカに出力し、受け取った画像を表示部25に出力する。これにより、制御部26は、通話部24のスピーカに呼出音を出力させ、かつ第1画像を表示部25に表示させる。
制御部26は、インターホン子機30から制御信号(呼出信号)を、第2通信部22を介して受け取ると、通話部24のスピーカに呼出音を出力させる。
(2−3)インターホン子機
インターホン子機30は、例えばプロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、マイクロコンピュータがインターホン子機30の機能を実現する。プロセッサが実行するプログラムは、ここではマイクロコンピュータのメモリに予め記録されているが、メモリカード等の記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて提供されてもよい。
インターホン子機30は、来訪者から呼び出しのための操作を受け付けると、専有部内の住居者を呼び出すための制御信号(呼出信号)をインターホン親機20に送信する。
インターホン子機30は、スピーカ及びマイクロホンを含み、インターホン親機20との間で通話可能に構成されている。
(2−4)サーバ
サーバ60は、通信部61と、記憶部62と、制御部63とを備える。
サーバ60は、例えばプロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、マイクロコンピュータが制御部63として機能する。プロセッサが実行するプログラムは、ここではマイクロコンピュータのメモリに予め記録されているが、メモリカード等の記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて提供されてもよい。
通信部61は、ネットワーク4を介して、ロビーインターホン装置10及び制御装置40と通信するための通信インタフェースである。
記憶部62は、ROM、RAM、又はEEPROM等から選択されるデバイスで構成される。記憶部62は、各専有部の住居者の顔の画像、及び住居者が予め登録した来訪者の顔の画像を記憶している。
制御部63は、通信部61を介してロビーインターホン装置10から、撮像部11が撮像した画像と、当該画像の利用用途とを受け取る。
制御部63は、受け取った画像を用いて、受け取った利用用途に応じた認証処理を行う。具体的には、制御部63は、利用用途が第1認証用途である場合には、受け取った画像と、記憶部62が記憶している各専有部の住居者の顔の画像とを比較する認証処理(本人認証処理)を行う。制御部63は、利用用途が第2認証用途である場合には、受け取った画像と、記憶部62が記憶している各専有部の住居者の顔の画像及び予め登録された来訪者の顔の画像とを比較する認証処理(来客認証処理)を行う。
制御部63は、受け取った画像と一致する画像が記憶部62に記憶されている場合には、認証が成功したと判断する。制御部63は、受け取った画像と一致する画像が記憶部62に記憶されていない場合には、認証が失敗したと判断する。ここで、「一致」とは、完全一致だけでなく、一致度が許容される誤差の範囲である場合も含む。
制御部63は、通信部61を介してロビーインターホン装置10に認証結果を送信する。
(2−5)制御装置
制御装置40について説明する。制御装置40は、ロビーインターホン装置10及びインターホン親機20と通信するための通信インタフェースを有している。
制御装置40は、ロビーインターホン装置10から呼出信号、撮像部11が撮影した画像及び来訪者の音声の音声信号を受け取ると、インターホン親機20に送信する。制御装置40は、インターホン親機20が受け付けた音声の音声信号を受け取ると、ロビーインターホン装置10に送信する。
制御装置40は、更に、ロビーの扉の施錠及び解錠の制御を行う。例えば、制御装置40は、インターホン親機20から解錠信号を受け取ると、ロビーの扉52の解錠を行い、一定時間経過後、扉52の施錠を行う。また、制御装置40は、ロビーインターホン装置10から解錠信号を受け取ると、ロビーの扉52の解錠を行い、一定時間経過後、扉52の施錠を行う。なお、ロビーの扉の施錠及び解錠の制御は、ロビーインターホン装置10が行ってもよい。
(3)動作
ここでは、インターホンシステム1の動作について、具体例を用いて説明する。
(3−1)動作例1
ここでは、トリガ条件としてセンサ装置50の検知結果を設定した場合におけるインターホンシステム1の動作について、図3に示す流れ図を用いて説明する。また、利用用途として、呼出用途と、第1認証用途(又は第2認証用途)とが設定されている。
ロビーインターホン装置10の入力部104は、センサ装置50から検知結果を受け付ける(ステップS1)。
ロビーインターホン装置10の処理部105は、入力部104が受け付けたセンサ装置50の検知結果が人を検知したことを表しているか否かを判断する(ステップS2)。
検知結果が人を検知したことを表していないと判断する場合には(ステップS2における「No」)、処理は再度センサ装置50から検知結果を受け付け待ちになる。
検知結果が人を検知したことを表していると判断する場合には(ステップS2における「Yes」)、トリガ条件を満たしているので、処理部105は、撮像部11を起動し、撮像部11に撮像を開始させる(ステップS3,S4)。
処理部105は、撮像部11が画像の撮像を開始した後、所定時間内に操作部14が呼出操作を受け付けたか否かを判断する(ステップS5)。
所定時間内に操作部14が呼出操作を受け付けたと判断する場合(ステップS5における「Yes」)、処理部105は、画像の利用用途を呼出用途と判断し、呼出処理を行う(ステップS6)。具体的には、処理部105は、制御信号(呼出信号)及び撮像部11が撮像した画像をインターホン親機20に送信する。その後、処理部105は、インターホン親機20との間で通話が可能な状態である場合に、通話部15のマイクロホンから来訪者の音声のデータ(音声信号)を受け取ると、受け取った音声信号をインターホン親機20に送信する。処理部105は、インターホン親機20との間で通話が可能な状態である場合に、インターホン親機20から操作者の音声信号を受け取ると、受け取った音声信号を通話部15のスピーカに出力する。このときスピーカは受け取った音声信号を基に音声を出力する。
操作部14が未だ呼出操作を受け付けていないと判断する場合(ステップS5における「No」)、処理部105は、所定時間が経過したか否かを判断する(ステップS7)。
所定時間が経過していないと判断する場合(ステップS7における「No」)、処理は、操作部14に対する操作の受付待ちとなる。
所定時間が経過したと判断する場合(ステップS7における「Yes」)、処理部105は、画像の利用用途を第1認証用途(又は第2認証用途)と判断し、撮像部11が撮像した画像を、サーバ60に送信する(ステップS8)。
画像の送信後、処理部105は、サーバ60が行った認証の認証結果を受信する(ステップS9)。
ステップS6の呼出処理後、インターホンシステム1の制御装置40は、インターホン親機20の操作に応じて開閉処理を行う(ステップS10)。具体的には、制御装置40は、インターホン親機20から解錠信号を受け取ると、扉52の解錠を行い、一定時間経過後、扉52の施錠を行う。また、ステップS9で認証結果を受け取った後も、制御装置40は、ロビーインターホン装置10の指示に応じて、ステップS10の開閉処理を行う。具体的には、制御装置40は、ロビーインターホン装置10から解錠信号を受け取ると、扉52の解錠を行い、一定時間経過後、扉52の施錠を行う。
なお、トリガ条件としてセンサ部12の検知結果の有無を設定した場合においても上記と同様の処理で実現できる。
(3−2)動作例2
ここでは、トリガ条件として呼出操作の有無を設定した場合におけるインターホンシステム1の動作について、図4に示す流れ図を用いて説明する。また、利用用途として、呼出用途と、第1認証用途(又は第2認証用途)とが設定されている。この場合、ロビーインターホン装置10は、所定時間内に呼出操作が行われた場合には利用用途を呼出用途とするトリガ条件が成立したと判断する。ロビーインターホン装置10は、所定時間内に呼出操作が行われなかった場合には利用用途を第1認証用途(又は第2認証用途)とするトリガ条件が成立したと判断する。
ロビーインターホン装置10の入力部104は、センサ装置50(又はセンサ部12)から検知結果を受け付ける(ステップS50)。
ロビーインターホン装置10の処理部105は、入力部104が受け付けたセンサ装置50(又はセンサ部12)の検知結果が人を検知したことを表しているか否かを判断する(ステップS51)。
検知結果が人を検知したことを表していないと判断する場合には(ステップS51における「No」)、処理は再度センサ装置50(又はセンサ部12)から検知結果を受け付け待ちになる。
検知結果が人を検知したことを表していると判断する場合には(ステップS51における「Yes」)、処理部105は、撮像部11を起動する(ステップS52)。
処理部105は、撮像部11が画像の撮像を開始した後、所定時間内に操作部14が呼出操作を受け付けたか否かを判断する(ステップS53)。
所定時間内に操作部14が呼出操作を受け付けたと判断する場合(ステップS53における「Yes」)、処理部105は、利用用途を呼出用途とするトリガ条件を満たしているので、撮像部11に撮像を開始させ、呼出処理を行う(ステップS54,S55)。具体的には、処理部105は、制御信号(呼出信号)及び撮像部11が撮像した画像をインターホン親機20に送信する。その後、処理部105は、インターホン親機20との間で通話が可能な状態である場合に、通話部15のマイクロホンから来訪者の音声のデータ(音声信号)を受け取ると、受け取った音声信号をインターホン親機20に送信する。処理部105は、インターホン親機20との間で通話が可能な状態である場合に、インターホン親機20から操作者の音声信号を受け取ると、受け取った音声信号を通話部15のスピーカに出力する。このときスピーカは受け取った音声信号を基に音声を出力する。
操作部14が未だ操作を受け付けていないと判断する場合(ステップS53における「No」)、処理部105は、所定時間が経過したか否かを判断する(ステップS56)。
所定時間が経過していないと判断する場合(ステップS56における「No」)、処理は、操作部14に対する呼出操作の受付待ちとなる。
所定時間が経過したと判断する場合(ステップS56における「Yes」)、処理部105は、利用用途を第1認証用途(又は第2認証用途)とするトリガ条件を満たしているので、撮像部11に撮像を開始させる(ステップS57)。処理部105は、撮像部11が撮像した画像を、サーバ60に送信する(ステップS58)。
画像の送信後、処理部105は、サーバ60が行った認証の認証結果を受信する(ステップS59)。
ステップS55の呼出処理後、インターホンシステム1の制御装置40は、インターホン親機20の操作に応じて開閉処理を行う(ステップS60)。具体的には、制御装置40は、インターホン親機20から解錠信号を受け取ると、扉52の解錠を行い、一定時間経過後、扉52の施錠を行う。また、ステップS59で認証結果を受け取った後も、制御装置40は、ロビーインターホン装置10の指示に応じて、ステップS60の開閉処理を行う。具体的には、制御装置40は、ロビーインターホン装置10から解錠信号を受け取ると、扉52の解錠を行い、一定時間経過後、扉52の施錠を行う。
(3−3)動作例3
ここでは、トリガ条件として呼出操作を設定した場合におけるインターホンシステム1の動作について、説明する。この場合、呼出操作を受け付けた場合に、撮像部11は撮像を開始するので、サーバ60による認証処理は行わない。
そのため、この場合におけるインターホンシステム1は、図4に示すステップS50〜S56及びステップS60を実行する。なお、所定時間内に呼出操作が行われない場合には(ステップS56における「No」)、処理は終了する。つまり、呼出処理及び開閉処理は行われない。
(3−4)サーバの動作
ここでは、サーバ60の動作について、図5に示す流れ図を用いて説明する。
サーバ60の制御部63は、ロビーインターホン装置10から撮像部11が撮像した画像と、当該画像の利用用途とを受け取ると、利用用途が第1認証用途であるか否かを判断する(ステップS100)。
利用用途が第1認証用途であると判断する場合(ステップS100における「Yes」)、制御部63は、本人認証処理を行う(ステップS101)。具体的には、制御部63は、受け取った画像と、記憶部62が記憶している各専有部の住居者の顔の画像とを比較する。
利用用途が第1認証用途でない、言い換えると利用用途が第2認証用途であると判断する場合(ステップS100における「No」)、制御部63は、来客認証処理を行う(ステップS102)。具体的には、制御部63は、受け取った画像と、記憶部62が記憶している各専有部の住居者の顔の画像及び予め登録された来訪者の顔の画像とを比較する。
制御部63は、ステップS101及びステップS102のいずれかで行われた処理の結果(認証結果)を、ロビーインターホン装置10に送信する(ステップS103)。
(4)利点
本実施形態では、インターホンシステム1は、撮像部11が撮像を開始するトリガ条件を設定する。そのため、例えば、画像の利用用途に応じて撮像開始のタイミングを設定することができる。画像を認証に用いる場合には、扉51(図2参照)で人を検知したときから撮像を開始することで、訪問者が扉52に到達する前に撮像を開始する場合に比べて、認証処理を早いタイミングで実行することができる。そのため、訪問者が扉52に到達してから扉52が開くまでの時間が短いため、待ち時間によるストレスを減少することができる。また、画像を呼出に用いる場合には、扉51(図2参照)で人を検知したときから撮像を開始する必要はない。そこで、呼出操作が行われたタイミングで撮像を開始することで、撮像による消費電力を抑えることができる。
(5)まとめ
(5.1)以上説明したように、本開示に係るロビーインターホン装置(10)は、共用部及び複数の専有部を有する施設(5)において共用部に設けられる。ロビーインターホン装置(10)は、撮像部(11)と、撮像部(11)が撮像を開始するためのトリガ条件又は撮像部(11)が撮像した画像を用いた処理を開始するためのトリガ条件を設定する条件設定部(第1設定部101)とを備える。この構成によると、撮像部(11)が撮像を開始するためのトリガ条件又は撮像部(11)が撮像した画像を用いた処理を開始するためのトリガ条件を設定するので、用途に応じて撮像の開始タイミングを変更したり、他の用途に用いるタイミングを設定したりすることができる。
(5.2)本開示に係るロビーインターホン装置(10)は、上記(5.1)において、入力情報を受け付ける入力部(104)を、さらに備える。トリガ条件は、入力部(104)が受け付けた入力情報の有無、又は入力情報の種類を含む。この構成によると、入力情報に応じてトリガ条件を設定することができる。
(5.3)本開示に係るロビーインターホン装置(10)は、上記(5.2)において、操作部(14)を、さらに備える。入力情報は、操作部(14)が受け付けた操作に係る情報を含む。この構成によると、操作部(14)が受け付けた操作に応じたトリガ条件を設定することができる。
(5.4)本開示に係るロビーインターホン装置(10)では、上記(5.2)又は(5.3)において、入力部(104)は、外部機器(例えば、センサ装置50)から情報を入力情報として受け取る。この構成によると、外部機器からの情報に応じてトリガ条件を設定することができる。
(5.5)本開示に係るロビーインターホン装置(10)は、上記(5.1)〜(5.4)のいずれかにおいて、撮像部(11)が撮像した画像の用途を設定する用途設定部(第2設定部102)を、さらに備える。用途設定部は、複数の専有部のうち1つの専有部に設けられた情報端末(例えば、インターホン親機20)に送信する第1用途と、第1用途とは異なる用途である第2用途とを少なくとも含む複数の用途候補から前記画像の用途を設定する。この構成によると、画像の用途を設定するので、撮像部(11)が撮像した画像を呼出だけでなく、他の用途にも利用することができる。これにより、撮像部(11)が撮像した画像の利用用途を広げることができる。
(5.6)本開示に係るロビーインターホン装置(10)では、上記(5.5)において、撮像部(11)が撮像した画像は、人を含む。第2用途は、画像に含まれる人を認証する用途を含む。この構成によると、撮像部(11)が撮像した画像を認証に用いることができるので、来訪者に対するセキュリティが向上する。
(5.7)本開示に係るロビーインターホン装置(10)は、上記(5.1)〜(5.6)のいずれかにおいて、撮像部(11)が撮像した画像の送信先を設定する送信先設定部(第3設定部103)を、さらに備える。送信先設定部は、複数の専有部のうち1つの専有部に設けられた情報端末(例えば、インターホン親機20)、及びは施設(5)の外部に存在する外部装置(例えば、サーバ60)を少なくとも含む複数の送信先候補から画像の送信先を設定する。この構成によると、画像の送信先を設定するので、画像の用途に応じて当該画像の送信先を変更することができる。
(5.8)本開示に係る本実施形態に係るインターホンシステム(1)は、上記(5.1)〜(5.7)のいずれかのロビーインターホン装置(10)と、複数の専有部の各々に設けられた情報端末(インターホン親機20)とを備える。この構成によると、撮像部(11)が撮像を開始するためのトリガ条件又は撮像部(11)が撮像した画像を用いた処理を開始するためのトリガ条件を設定するので、用途に応じて撮像の開始タイミングを変更したり、他の用途に用いるタイミングを設定したりすることができる。
(変形例)
以下に、変形例について列記する。なお、以下に説明する変形例は、上記各実施形態と適宜組み合わせて適用可能である。
実施形態において、ロビーインターホン装置10は、撮像部11が撮像した画像を、通信部13及びネットワーク4を介してサーバ60に送信する構成としたが、この構成に限定されない。ロビーインターホン装置10は、撮像部11が撮像した画像を、通信部13、制御装置40及びネットワーク4を介してサーバ60に送信する構成としてもよい。この場合、例えば、ロビーインターホン装置10と制御装置40との間の通信には、ロビーインターホン装置10とインターホン親機20との間の通話に用いる幹線を用いて通信することもできる。なお、制御装置40をネットワーク4に接続する場合、接続のためのゲートウェイを中継してもよいし、制御装置40にゲートウェイ機能が組み込まれていてもよい。または、ロビーインターホン装置10は、撮像部11が撮像した画像を、通信部13及び制御装置40を介してインターホン親機20に送信し、インターホン親機20が制御装置40及びネットワーク4を介してサーバ60に送信する構成としてもよい。または、ロビーインターホン装置10は、撮像部11が撮像した画像を、一旦インターホン親機20に送信し、インターホン親機20が、制御装置40を介すことなくサーバ60に送信する構成としてもよい。
実施形態において、扉51の開閉検知を撮像部11が撮像を開始するためのトリガ条件としてもよい。または、非接触通信による通信を撮像部11が撮像を開始するためのトリガ条件としてもよい。この場合、ロビーインターホン装置10は、カードリーダが設けられている。来訪者又は施設5の住居者であって外出先から帰宅した住居者は、予め配布されたカードに記憶された情報(例えば、利用者ID)をカードリーダに読み取らせる。処理部105は、カードリーダが読み取った情報を入力部104が受け付けると、撮像部11が撮像を開始するためのトリガ条件を満たすと判断する。
実施形態において、インターホンシステム1は、撮像部11が撮像を開始するためのトリガ条件が設定されていない場合には、撮像部11は、常時撮像を行う構成としてもよい。
実施形態において、制御装置40とインターホン親機20との間の通信、及びインターホン親機20とインターホン子機30との間の通信は、無線通信であってもよい。また、制御装置40とインターホン親機20との間の通信、及びインターホン親機20とインターホン子機30との間の通信が無線通信である場合、インターホンシステム1は、情報端末として、インターホン親機20を用いる代わりに携帯電話、スマートフォン、タブレット端末等を用いる構成としてもよい。
実施形態では、サーバ60が認証処理を行う構成としたが、この構成に限定されない。ロビーインターホン装置10、インターホン親機20及びインターホン子機30のうちいずれかが認証処理を行ってもよい。
実施形態において、第1設定部101は撮像部11が撮像を開始するためのトリガ条件を設定する構成としたが、この構成に限定されない。第1設定部101は、撮像部11が撮像した画像を用いた処理を開始するためのトリガ条件を設定してもよい。例えば、第1設定部101は、センサ装置50が人を検知して撮像部11が撮像を開始した後における操作部14に対する操作を、撮像部11が撮像した画像を用いた処理として当該画像をサーバ60に送信する処理を開始するためのトリガ条件として受け付ける。これにより、認証のための画像をサーバ60に送信する処理を開始するタイミングを設定することができる。また、認証をロビーインターホン装置10で行う場合には、第1設定部101は、センサ装置50が人を検知して撮像部11が撮像を開始した後における操作部14に対する操作を、撮像部11が撮像した画像を用いた処理として認証処理を開始するためのトリガ条件として受け付けてもよい。
または、第1設定部101は、センサ装置50が人を検知したことを、撮像部11が撮像した画像を用いた処理として当該画像をサーバ60に送信する処理を開始するためのトリガ条件として受け付けてもよい。この場合、ロビーインターホン装置10は、センサ装置50が人を検知すると、撮像部11に撮像を開始させ、撮像部11が撮像した画像をサーバ60に送信してサーバ60に認証処理を行わせる。これにより、認証のための画像の撮像、及び当該画像をサーバ60に送信する処理を開始するタイミングを設定することができる。また、認証をロビーインターホン装置10で行う場合には、第1設定部101は、センサ装置50が人を検知したことを、撮像部11が撮像した画像を用いた処理として認証処理を開始するためのトリガ条件として受け付けてもよい。この場合、ロビーインターホン装置10は、センサ装置50が人を検知すると、撮像部11に撮像を開始させ、撮像部11が撮像した画像用いて認証処理を行う。
また、第1設定部101は、撮像部11が撮像を開始するためのトリガ条件、及び撮像部11が撮像した画像を用いた処理を開始するためのトリガ条件の双方を設定してもよい。
なお、実施形態において、第1設定部101が受け付けるトリガ条件は、ロビーインターホン装置10の操作部14から受け付けてもよい。つまり第1設定部は、操作部14に対する操作に基づいてトリガ条件を設定する構成としてもよい。または、ロビーインターホン装置10とは異なる外部装置が、ロビーインターホン装置10に対してトリガ条件を設定してもよい。つまり、第1設定部101は、ロビーインターホン装置10に設けられてもよいし、外部装置に設けられてもよい。ここで、外部装置は、例えば、インターホン親機20、インターホンシステム1が設けられた集合住宅の管理室に備えられた管理装置、パーソナルコンピュータ等の情報端末である。第2設定部102についても同様に、ロビーインターホン装置10に設けられてもよいし、外部装置に設けられてもよい。さらに、第3設定103についても、ロビーインターホン装置10に設けられてもよいし、外部装置に設けられてもよい。
また、実施形態において、トリガ条件、画像の用途及び画像の送信先の設定は、ロビーインターホン装置10に対して行う構成としたが、この構成に限定されない。トリガ条件、画像の用途及び画像の送信先の設定は、撮像部を備えるインターホン子機30に対して行ってもよい。この場合、インターホン親機20とインターホン子機30とを備えるインターホンシステムを、戸建の住宅(施設)に適用してもよい。トリガ条件の設定をインターホン子機30に対して行う場合、インターホン子機30に上述した第1設定部101を設ける。または、外部装置に第1設定部101を設けて、外部装置がインターホン子機30に対してトリガ条件を設定してもよい。用途の設定をインターホン子機30に対して行う場合、インターホン子機30に上述した第2設定部102を設ける。または、外部装置に第2設定部102を設けて、外部装置がインターホン子機30に対して用途を設定してもよい。送信先の設定をインターホン子機30に対して行う場合、インターホン子機30に上述した第3設定部103を設ける。または、外部装置に第3設定部103を設けて、外部装置がインターホン子機30に対して送信先を設定してもよい。
実施形態において、インターホンシステム1は、撮像部11が撮像した画像を保存してもよい。この場合、ロビーインターホン装置10、インターホン親機20、インターホン子機30、制御装置40及びサーバ60のうち少なくとも1つの装置が、画像を保存する。これにより、過去に来訪した人を確認することができる。
実施形態において、認証に失敗した場合には、ロビーインターホン装置10は、認証に失敗した旨を報知してもよい。例えば、ロビーインターホン装置10は、認証に失敗した旨のメッセージを、通話部15のスピーカを用いて音声出力する。また、撮像部11が来訪者を撮像できなかった場合には、撮像ができなかった旨、及び撮像を再度要求する旨のうち少なくとも一方を報知してもよい。
実施形態において、本人認証処理で認証が成功した場合には、予め指定された装置(携帯電話、スマートフォン、タブレット端末等)に、認証対象の住居者が帰宅した旨を通知してもよい。
また、来客認証処理で認証が成功した場合には、インターホン親機20に来客がある旨を通知してもよい。この場合、インターホン親機20は、表示部25に来客がある旨のメッセージを表示してもよいし、通話部24のスピーカを用いて表示部25に来客がある旨のメッセージを音声出力してもよい。
上記実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記各実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更、組み合わせが可能である。また、ロビーインターホン装置10と同様の機能は、処理方法、コンピュータプログラム、又はプログラムを記録した記録媒体等で具現化されてもよい。一態様に係るロビーインターホン装置10の処理方法は、複数の専有部、共用部を有する施設5において共用部に設けられるロビーインターホン装置10で用いられる。処理方法は、撮像ステップと、撮像ステップが撮像を開始するためのトリガ条件を設定する条件設定ステップとを備える。一態様に係るプログラムは、コンピュータシステムを、上述したロビーインターホン装置10又はロビーインターホン装置10の処理方法として機能させるためのプログラムである。
本開示におけるロビーインターホン装置10又はロビーインターホン装置10の処理方法の実行主体は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを有する。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示におけるロビーインターホン装置10又はロビーインターホン装置10の処理方法の実行主体としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されていてもよいが、電気通信回線を通じて提供されてもよい。また、プログラムは、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1乃至複数の電子回路で構成される。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。
(まとめ)
以上説明したように、第1の態様のインターホンシステム(1)は、インターホン玄関装置(ロビーインターホン装置10、インターホン子機30)の撮像部(11)が撮像を開始するためのトリガ条件又は撮像部(11)が撮像した画像を用いた処理を開始するためのトリガ条件を設定する条件設定部(第1設定部101)を備える。
この構成によると、撮像部(11)が撮像を開始するためのトリガ条件又は撮像部(11)が撮像した画像を用いた処理を開始するためのトリガ条件を設定するので、用途に応じて撮像の開始タイミングを変更したり、他の用途に用いるタイミングを設定したりすることができる。
第2の態様のインターホンシステム(1)は、第1の態様において、入力情報を受け付ける入力部(104)を、さらに備える。トリガ条件は、入力部(104)が受け付けた入力情報の有無、又は入力情報の種類を含む。
この構成によると、入力情報に応じてトリガ条件を設定することができる。
第3の態様のインターホンシステム(1)は、第2の態様において、操作部(14)を、さらに備える。入力情報は、操作部(14)が受け付けた操作に係る情報を含む。
この構成によると、操作部(14)が受け付けた操作に応じたトリガ条件を設定することができる。
第4の態様のインターホンシステム(1)では、第2又は第3の態様において、入力部(104)は、外部機器(例えば、センサ装置50)から情報を入力情報として受け取る。
この構成によると、外部機器からの情報に応じてトリガ条件を設定することができる。
第5の態様のインターホンシステム(1)は、第1〜第4のいずれかの態様において、撮像部(11)が撮像した画像の用途を設定する用途設定部(第2設定部102)を、さらに備える。用途設定部は、情報端末(例えば、インターホン親機20)に送信する第1用途と、第1用途とは異なる用途である第2用途とを少なくとも含む複数の用途候補から前記画像の用途を設定する。
この構成によると、画像の用途を設定するので、撮像部(11)が撮像した画像を呼出だけでなく、他の用途にも利用することができる。これにより、撮像部(11)が撮像した画像の利用用途を広げることができる。
第6の態様のインターホンシステム(1)では、第5の態様において、撮像部(11)が撮像した画像は、人を含む。第2用途は、画像に含まれる人を認証する用途を含む。
この構成によると、撮像部(11)が撮像した画像を認証に用いることができるので、来訪者に対するセキュリティが向上する。
第7の態様のインターホンシステム(1)は、第1〜第6のいずれかの態様において、撮像部(11)が撮像した画像の送信先を設定する送信先設定部(第3設定部103)を、さらに備える。送信先設定部は、複数の専有部のうち1つの専有部に設けられた情報端末(例えば、インターホン親機20)、及び外部に存在する外部装置(例えば、サーバ60)を少なくとも含む複数の送信先候補から画像の送信先を設定する。
この構成によると、画像の送信先を設定するので、画像の用途に応じて当該画像の送信先を変更することができる。