JP6300543B2 - 窒化物結晶成長用容器および窒化物結晶の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、窒化物結晶の成長に用いられる容器およびこれを用いた窒化物結晶の製造方法に関し、より詳細には、超臨界状態乃至亜臨界状態の窒素含有溶媒の存在下で窒化物結晶を成長させるための技術に関する。
超臨界状態乃至亜臨界状態にある窒素含有溶媒の存在下で窒化物結晶を成長させる方法のひとつとして、アモノサーマル法が知られている。この方法では、超臨界状態乃至亜臨界状態にあるアンモニア溶媒を用い、窒化物結晶原料の溶解−析出反応を利用して、所望の窒化物結晶が製造される。
アモノサーマル法により窒化物結晶を成長させる際には、アンモニア溶媒への原料溶解度の温度依存性を利用して、反応容器内の原料と種結晶(シード)との間に温度差を設け、この温度差により種結晶近傍に過飽和状態を発生させて結晶析出させる。具体的には、オートクレーブなどの反応容器内に原料やシードを入れて蓋等により密閉し、反応容器の内外に設置されたヒータ等で加熱して反応器内に高温域と低温域を形成し、上記原料をアンモニア溶媒中に溶解する一方で、シード上に結晶析出させることで、所望の窒化物結晶が製造される。
高純度の窒化物結晶を得る場合、アンモニアなどの窒素含有溶媒を超臨界状態乃至亜臨界状態とする必要があるため、反応容器には高温下での高い耐圧性が求められる。このため、反応容器は、例えば、温度600℃以上で圧力200MPa以上といった高温高圧条件にも耐え得る容器(耐圧性容器)である必要がある。
また、高温高圧下にある超臨界状態乃至亜臨界状態の窒素含有溶媒は、極めて高い腐食性を示すため、反応容器には、高温での充分な耐圧性に加え、耐腐食性にも優れていることが求められる。
このような事情を背景として、特許文献1では、圧力容器本体が耐熱合金により構成されており、その内面に耐食性メカニカルライニングが施された単結晶育成用圧力容器が提案されている。この文献では、圧力容器本体の材料としては、Fe含有合金、Ni含有合金、Cr含有合金、Mo含有合金、Co含有合金の何れかの耐熱合金が好ましいとされ、耐食性メカニカルライニングは、Pt、Ir、Rhといった金属やそれらの合金により構成されることが好ましいとされている。
また、特許文献2では、耐圧性容器は、高温強度が高く耐腐食性を有する材料のうち、特に、アンモニア溶媒に対する耐腐食性に優れた材料として、Ni系合金やCo系合金が好ましい旨が記載されており、該耐圧性容器の内面腐食抑制のために、容器内面を白金族や貴金属でライニングまたはコーティングすることが提案されている。
特開2006−193355号公報 国際公開公報WO2012/090918号
しかしながら、容器内面を白金族等でライニング等する場合には、白金族等の強度が弱いため、蓋の開閉時に、蓋と係わる部分の白金族等のライニング等が損なわれるおそれがある。上記の破損を防止するため、蓋に係わる部分にイリジウム等を加えて強度を向上させることもできるが、一般に耐圧性容器を大型化しようとする場合には、密閉性との兼ね合いで蓋をより強く締める必要があるため、イリジウム等を加えた白金族等に割れが生じるおそれがある。
また、上記のように耐圧性容器の大型化を図る場合には、白金族等の強度が弱いため、白金族等を精度良く加工することできないおそれがある。さらに、上記のように耐圧性容器の大型化を図る場合には、製造コストを抑制するために、白金族等の高価な材料を用いることなく、耐熱・耐圧性と耐腐食性を両立し得る反応容器とすることも求められる。
そこで、本発明者らは、白金族や貴金属などの材料をライニングまたはコーティングすることなく、耐熱・耐圧性と耐腐食性を両立し得る反応容器について鋭意検討を進め、本発明を成すに至った。
上述の課題を解決するために、本発明に係る窒化物結晶成長用容器は、窒化物結晶の成長に用いられる密閉可能な耐圧性容器であって、該容器の外壁側は第1のニッケル−クロム合金からなり、該容器の内壁側は、前記第1のニッケル−クロム合金に比して窒素含有溶媒に対する耐食性が高い第2のニッケル−クロム合金からなる、ことを特徴とする。
好ましくは、前記第2のニッケル−クロム合金は、超臨界状態乃至亜臨界状態にある窒素含有溶媒中での腐食速度が、0.1mm/年以下である。
また、好ましくは、前記第2のニッケル−クロム合金は、δ相量、η相量、およびラーベス相量の総和が、面積率評価で2%以下である。
また、好ましくは、前記第2のニッケル−クロム合金は、500〜700℃で3000時間の時効後のδ相量、η相量、およびラーベス相量の総和が、面積率評価で10%以下である。
また、好ましくは、前記第2のニッケル−クロム合金は、500〜700℃の温度範囲で評価した引張強度が600〜1300MPaであり、且つ、破断伸びが5%以上である。
また、好ましくは、前記第2のニッケル−クロム合金は、該合金に50〜60ppmの水素をチャージした水素チャージ材の絞り(RH%)と未チャージ材の絞り(R0%)の比(RH/R0)が、500〜700℃の温度範囲での引張試験で、0.3以上である。
また、好ましくは、前記第2のニッケル−クロム合金は、重量比で、ニッケル含有量が50〜80%、クロム含有量が15〜30%、鉄含有量が5%以下である。
また、好ましくは、前記第1のニッケル−クロム合金は、δ相量、η相量、およびラーベス相量の総和が、面積率評価で5%以下である。
また、好ましくは、前記第1のニッケル−クロム合金は、500〜700℃で3000時間の時効後のδ相量、η相量、およびラーベス相量の総和が、面積率評価で10%以下である。
また、好ましくは、前記第1のニッケル−クロム合金は、500〜700℃の温度範囲で評価した引張強度が700〜1300MPaであり、且つ、破断伸びが5%以上である。
また、好ましくは、前記第1のニッケル−クロム合金は、該合金に50〜60ppmの水素をチャージした水素チャージ材の絞り(RH%)と未チャージ材の絞り(R0%)の比(RH/R0)が、500〜700℃の温度範囲での引張試験で、0.3以上である。
また、好ましくは、前記第1のニッケル−クロム合金は、重量比で、ニッケル含有量が20〜70%、クロム含有量が10〜25%、鉄含有量が40%以下である。
さらに、好ましくは、前記容器の外壁側の第1のニッケル−クロム合金からなる層の厚さが60mm以上である。
本発明に係る窒化物結晶成長用容器は、上述の容器を用いる窒化物結晶の製造方法であって、前記容器内に窒素含有溶媒を充填して該容器を密閉し、該密閉容器内の前記窒素含有溶媒を超臨界状態乃至亜臨界状態として窒化物結晶を成長させる、ことを特徴とする。
好ましくは、前記窒化物結晶の成長を600℃以上の温度で行う。
また、好ましくは、前記窒化物結晶の成長を200MPa以上の圧力下で行う。
また、好ましくは、前記窒素含有溶媒はアンモニアである。
本発明に係る窒化物結晶成長用容器は、外壁側が第1のニッケル−クロム合金からなり、内壁側は、第1のニッケル−クロム合金に比して窒素含有溶媒に対する耐食性が高い第2のニッケル−クロム合金からなるという、多重構造を有している。このような多重構造では、容器の耐熱・耐圧性は第1のニッケル−クロム合金からなる外側部で担保され、容器の耐食性は第2のニッケル−クロム合金からなる内側部で担保される。
そのため、上記構造の採用により、白金族や貴金属などの材料をライニングまたはコーティングすることなく、耐熱・耐圧性と耐腐食性を両立し得る反応容器が提供される。
そして、本発明に係る窒化物結晶成長用容器を用いることにより、アンモニアなどの窒素含有溶媒を超臨界状態乃至亜臨界状態として窒化物結晶を成長させた場合にも、容器からの不純物混入が抑制された、高品質な窒化物結晶を得ることができる。
本発明に係る窒化物結晶成長用容器の構成例を説明するための概略断面図である。 各ニッケル−クロム合金の、超臨界状態にあるアンモニア溶媒(温度600℃、圧力200MPa)中での腐食減量(mg/cm2)を説明するための図である。 各ニッケル−クロム合金の、超臨界状態にあるアンモニア溶媒(温度600℃、圧力200MPa)中での腐食速度(mm/年)を説明するための図である。 Alloy718(材料A)の時効前の組織を観察したSEM写真である。 650℃の温度で10,000時間の長時間時効後の、Alloy718(材料A)の組織を観察したSEM写真である。 Alloy706Mod.(材料B)の時効前の組織を観察したSEM写真である。 650℃の温度で5,000時間の長時間時効後の、Alloy706Mod.(材料B)の組織を観察したSEM写真である。 Alloy625(材料D)の時効前の組織を観察したSEM写真である。 650℃の温度で3,000時間の長時間時効後の、Alloy625(材料D)の組織を観察したSEM写真である。 Alloy718(材料A)、Alloy706Mod.(材料B)、Rene41(材料C)、および、Alloy625(材料D)につき引張強度を調べた結果を比較して示した図である。 Alloy718(材料A)、Alloy706Mod.(材料B)、Rene41(材料C)、および、Alloy625(材料D)につき破断伸びを調べた結果を比較して示した図である。 Alloy718(材料A)、Alloy706Mod.(材料B)、Rene41(材料C)、および、Alloy625(材料D)につき、水素チャージ材の絞り(RH%)と未チャージ材の絞り(R0%)の比(RH/R0)を調べた結果を比較して示した図である。 本発明の窒化物結晶成長用容器を用いた、アモノサーマル法による結晶成長装置の第1の構成例を示すブロック図である。 本発明の窒化物結晶成長用容器を用いた、アモノサーマル法による結晶成長装置の第2の構成例を示すブロック図である。
以下に、図面を参照して、本発明に係る窒化物結晶成長用容器、および、これを用いた窒化物結晶の製造方法について説明する。なお、以下で説明する態様は、本発明を実施するための例示に過ぎず、本発明はこれらの実施態様に限定されるものではない。また、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
[窒化物結晶成長用容器の基本構成]
図1は、本発明に係る窒化物結晶成長用容器の構成例を説明するための、概略断面図である。なお、本明細書中でいう窒化物結晶成長用容器とは、超臨界状態乃至亜臨界状態にある窒素含有溶媒の存在下で窒化物結晶を成長させる際に、当該窒素含有溶媒を収容するための容器であって、その内壁面には、超臨界状態乃至亜臨界状態にある窒素含有溶媒が直接接触することとなる容器である。
図1に示すように、この窒化物結晶成長用容器10は、超臨界状態乃至亜臨界状態にある窒素含有溶媒が直接接触することとなる容器内壁側2と、容器外壁側1とが、異なる材料からなる多重構造を有している。なお、窒化物結晶の成長時には、図1に示した容器10の上部の開口部は容器10と同様の多重構造を有する蓋部材で塞がれ、容器10の内部は密閉される。
容器10の外壁側1と内壁側2は何れも、ニッケル−クロム合金からなるが、その合金組成が異なり、内壁側2の材料としては、外壁側1の第1のニッケル−クロム合金に比して窒素含有溶媒に対する耐食性が高い第2のニッケル−クロム合金が選択される。
このような多重構造の容器10の耐熱・耐圧性は、主として第1のニッケル−クロム合金からなる外壁側1で担保され、容器10の耐食性は、第2のニッケル−クロム合金からなる内壁側2で担保される。その意味では、第1のニッケル−クロム合金からなる外壁側1の部分を「耐圧部」(P)と、第2のニッケル−クロム合金からなる内壁側2の部分を「耐食部」(C)と、呼ぶこともできる。
ここで、第1のニッケル−クロム合金からなる外壁側1の「耐圧部」(P)と第2のニッケル−クロム合金からなる内壁側2の「耐食部」(C)は、一体化されたものとしてもよいが、両者を分割可能なものとし、耐圧部Pの内側に耐食部Cを挿入して使用する態様のものとしてもよい。
また、図1では、容器10を、耐圧部Pと耐食部Cで構成される2重構造のものとして示したが、耐圧部Pと耐食部Cの間に、上記第1および第2のニッケル−クロム合金とは異なる材料から成る部分を設けた構造のものとしてもよい。
さらに、耐圧部Pの強度を十分に担保すべく、上記容器の外壁側の第1のニッケル−クロム合金からなる層の厚さは60mm以上とすることが好ましく、100mm以上とすることがさらに好ましい。
つまり、本発明に係る窒化物結晶成長用容器は、窒化物結晶の成長に用いられる密閉可能な耐圧性容器であって、容器の外壁側は第1のニッケル−クロム合金からなり、容器の内壁側は、第1のニッケル−クロム合金に比して窒素含有溶媒に対する耐食性が高い第2のニッケル−クロム合金からなる、少なくとも2重の構造を有している。
これら第1および第2のニッケル−クロム合金は何れも、アモノサーマル法により窒化物結晶を成長させる際の高温高圧条件に耐え得るものが選択されることに加え、第2のニッケル−クロム合金には、超臨界状態乃至亜臨界状態にあるアンモニアなどの窒素含有溶媒に対する高い耐食性を有するものが選択される。
本発明では、第2のニッケル−クロム合金として、下記の特性を有するものが好ましい材料として選択される。
第2のニッケル−クロム合金に求められる、窒素含有溶媒に対する高い耐食性の観点から、超臨界状態乃至亜臨界状態にある窒素含有溶媒中での腐食速度は、0.1mm/年以下であることが好ましい。
また、第2のニッケル−クロム合金に求められる、耐熱・耐圧性の観点から、時効前の合金中に析出している脆化相は、δ相量、η相量、およびラーベス相量の総和が、面積率評価で2%以下であることが好ましい。
さらに、第2のニッケル−クロム合金は、500〜700℃で3000時間の時効後のδ相量、η相量、およびラーベス相量の総和が、面積率評価で10%以下であることが好ましい。
また、第2のニッケル−クロム合金は、500〜700℃の温度範囲で評価した引張強度が600〜1300MPaであり、且つ、破断伸びが5%以上であることが好ましい。
さらに、第2のニッケル−クロム合金は、該合金に50〜60ppmの水素をチャージした水素チャージ材の絞り(RH%)と未チャージ材の絞り(R0%)の比(RH/R0)が、500〜700℃の温度範囲での引張試験で、0.3以上であることが好ましい。
このような第2のニッケル−クロム合金の望ましい組成は、重量比で、ニッケル含有量が50〜80%、クロム含有量が15〜30%、鉄含有量が5%以下である。
本発明で用いられる第2のニッケル−クロム合金としては、Rene41、Alloy230、Alloy625を例示することができる。
また、本発明では、第1のニッケル−クロム合金として、下記の特性を有するものが好ましい材料として選択される。
第1のニッケル−クロム合金に求められる、耐熱・耐圧性の観点から、時効前の合金中に析出している脆化相は、δ相量、η相量、およびラーベス相量の総和が、面積率評価で5%以下であることが好ましい。
また、第1のニッケル−クロム合金は、500〜700℃で3000時間の時効後のδ相量、η相量、およびラーベス相量の総和が、面積率評価で10%以下であることが好ましい。
さらに、第1のニッケル−クロム合金は、500〜700℃の温度範囲で評価した引張強度が700〜1300MPaであり、且つ、破断伸びが5%以上であることが好ましい。
また、第1のニッケル−クロム合金は、該合金に50〜60ppmの水素をチャージした水素チャージ材の絞り(RH%)と未チャージ材の絞り(R0%)の比(RH/R0)が、500〜700℃の温度範囲での引張試験で、0.3以上であることが好ましい。
このような第1のニッケル−クロム合金の望ましい組成は、重量比で、ニッケル含有量が20〜70%、クロム含有量が10〜25%、鉄含有量が40%以下である。
本発明で用いられる第1のニッケル−クロム合金としては、Rene41、Alloy706を成分改良したAlloy706Mod.、Alloy718、を例示することができる。
また、第1のニッケル−クロム合金からなる耐圧部Pの厚みは、充分な耐圧性を確保すべく、60mm以上であることが好ましく、100mm以上であることが特に好ましい。
以下に、第1および第2のニッケル−クロム合金として、上記の諸特性が好ましいと判断した理由について説明する。
[ニッケル−クロム合金の腐食試験結果]
組成の異なるニッケル−クロム合金試料を準備し、それぞれの合金につき、超臨界状態にあるアンモニア溶媒中での腐食速度について調べた。
評価に供したニッケル−クロム合金は、Alloy718(材料A)、Alloy706を成分改良したAlloy706Mod.(材料B)、Rene41(材料C)、Alloy625(材料D)、および、Alloy625の熱影響部(HeatAffected Zone)であるAlloy625HAZ(材料E)、の5種である。
表1に、上記ニッケル−クロム合金の組成(重量比:mass%)を示した。
なお、材料BのAlloy706Mod.は、Alloy706のAl(0.2mass%)とNb(3mass%)の添加量の和を一定としてAlの添加量を1.2mass%としたものである。また、Alloy625(材料D)、および、Alloy625HAZ(材料E)は、同一材料であるため、組成は変わらない。
これらのニッケル−クロム合金の、超臨界状態にあるアンモニア溶媒(温度600℃、圧力200MPa)中での腐食減量を、最長で3000時間まで調べ、腐食速度を求めた。なお、この試験に際しては、アモノサーマル法で窒化ガリウム結晶を育成する際の標準的な条件下での耐腐食性を調べるべく、実際に結晶成長で用いる圧力容器内に上記ニッケル−クロム合金試料を挿入して実験を行ったが、アンモニア溶媒中への鉱化剤の添加等は行っていない。
図2Aおよび図2Bはそれぞれ、各ニッケル−クロム合金の全腐食減量(mg/cm2)および腐食速度(mm/年)を説明するための図である。
Rene41(材料C)、Alloy625(材料D)、および、Alloy625HAZ(材料E)は、何れも、超臨界状態にあるアンモニア溶媒中で3000時間経過した後においても顕著な腐食減量は認められず、腐食速度は0.1mm/年以下であり、窒素含有溶媒に対する高い耐食性を示すことが明らかとなった。なお、Alloy625(材料D)、および、Alloy625HAZ(材料E)は、耐食性が変わらないことが認められた。すなわち、Alloy625(材料D)を溶接しても、耐食性が変わらないことが認められた。
これらのニッケル−クロム合金に比較すると、Alloy718(材料A)およびAlloy706Mod.(材料B)は、腐食による減量が顕著であり、腐食速度は0.1mm/年を超えており、本発明に係る窒化物結晶成長用容器の耐食部Cとして用いるには、不適であると考えられる。
上記腐食試験で腐食速度0.1mm/年以下の高い耐食性を示したニッケル−クロム合金は何れも、ニッケル含有量が50〜80%、クロム含有量が15〜30%、鉄含有量が5%以下の組成のものであり、窒化物結晶成長用容器の耐食部Cに用いるニッケル−クロム合金は、上記の成分比のものを選択すればよい。
なお、耐高温酸化性を示し高温強度に優れた合金として知られるAlloy230は、重量比で、ニッケル含有量が57%、クロム含有量が22%、鉄含有量が3%程度であり、Alloy230もまた、本発明に係る窒化物結晶成長用容器の耐食部Cとして用いるに適するニッケル−クロム合金であると考えてよい。
[ニッケル−クロム合金の脆化相の析出試験結果]
よく知られているように、金属材料中での脆化相の析出は、材料の強度及びじん性を低下させてしまう。本発明の窒化物結晶成長用容器で用いられるニッケル−クロム合金は、高温・高圧下での使用でも充分な強度及びじん性を維持する必要があるから、このような脆化相の析出が生じ難いものである必要がある。そこで、種々のニッケル−クロム合金につき、実際の窒化物結晶成長条件と同様の環境下における、脆化相の析出の程度を調べた。
図3A、図4A、図5Aはそれぞれ、上述のAlloy718(材料A)、Alloy706Mod.(材料B)、および、Alloy625(材料D)の、時効前の組織を観察したSEM写真である。Alloy718(材料A)の一部にδ相の析出が認められる一方、Alloy706Mod.(材料B)には脆化相の析出は認められない。また、Alloy625(材料D)には、δ相、η相、およびラーベス相といった脆化相の析出は殆ど認められていない。
上述した材料A〜Eのニッケル−クロム合金の時効前の脆化相の含有量を調べたところ、Alloy718(材料A)およびAlloy706Mod.(材料B)は何れも、脆化相であるδ相、η相、およびラーベス相の含有量の総和が面積率評価で5%以下であり、Rene41(材料C)、Alloy625(材料D)、および、Alloy625HAZ(材料E)については、上記δ相量、η相量、およびラーベス相量の総和は、面積率評価で2%以下であった。
これらのニッケル−クロム合金の、実際の窒化物結晶成長条件と同様の環境下での脆化相の析出の程度を調べるため、500〜700℃で長時間時効し、当該時効後の脆化相の析出の程度を調べた。
図3Bは、650℃の温度で10,000時間の長時間時効後の、Alloy718(材料A)の組織を観察したSEM写真である。長時間時効後の材料Aでは、粒界でのδ相の増加は認められるものの、粒内での脆化相の析出は認められず、高温・高圧化においても、必要とされる強度及びじん性が概ね維持される。
図4Bは、650℃の温度で5,000時間の長時間時効後の、Alloy706Mod.(材料B)の組織を観察したSEM写真である。長時間時効後の材料Bにおいても、粒界でのδ相の増加は認められるものの、粒内での脆化相の析出は認められず、材料Aと同様に、高温・高圧化においても、必要とされる強度及びじん性が概ね維持される。
図5Bは、650℃の温度で3,000時間の長時間時効後の、Alloy625(材料D)の組織を観察したSEM写真であり、粒界においてδ相の析出が認められる。そして、材料Dにおいても、必要とされる強度及びじん性が概ね維持される。
上述した材料A〜Eのニッケル−クロム合金の時効後の脆化相の含有量を調べたところ、何れも、500〜700℃で3000時間の時効後のδ相量、η相量、およびラーベス相量の総和は、面積率評価で10%以下であった。
なお、ニッケル−クロム合金AおよびBは、ニッケル含有量が20〜70%、クロム含有量が10〜25%、鉄含有量が40%以下であり、腐食試験で腐食速度0.1mm/年以下の高い耐食性を示すニッケル−クロム合金C〜Eが何れも、ニッケル含有量が50〜80%、クロム含有量が15〜30%、鉄含有量が5%以下の組成のものである点については、上述のとおりである。
[ニッケル−クロム合金の引張強度試験結果]
図6および図7は、それぞれ、Alloy718(材料A)、Alloy706Mod.(材料B)、Rene41(材料C)、および、Alloy625(材料D)につき引張強度(図6)および破断伸び(図7)を調べた結果を比較して示した図である。図6〜7には、温度625℃での試験結果を示した。なお、Alloy625(材料D)、および、Alloy625HAZ(材料E)は、同一材料であり、機械的性質も同一であることから、Alloy625HAZ(材料E)の結果については、Alloy625(材料D)と同一である。
これらのニッケル−クロム合金は何れも、温度625℃において、引張強度は概ね900〜1300MPa、破断伸びは概ね10〜30%の範囲にある。
これらの実験結果から、Alloy718(材料A)およびAlloy706Mod.(材料B)については、少なくとも500〜700℃の温度範囲において、引張強度が700〜1300MPaであり、且つ、破断伸びが5%以上であると推定される。また、Rene41(材料C)、Alloy625(材料D)、および、Alloy625HAZ(材料E)については、少なくとも500〜700℃の温度範囲において、引張強度が600〜1300MPaであり、且つ、破断伸びが5%以上であると推定される。
[ニッケル−クロム合金の水素チャージ引張試験結果]
図8は、Alloy718(材料A)、Alloy706Mod.(材料B)、Rene41(材料C)、および、Alloy625(材料D)につき、水素チャージ材の引張強度を調べた結果を比較して示した図である。なお、ここでは、引張強度を、50〜60ppmの水素がチャージされた合金(水素チャージ材)の絞り(RH%)と未チャージ材の絞り(R0%)の比(RH/R0)を、温度625℃で評価している。
何れのニッケル−クロム合金においても、温度625℃において、上記絞り比(RH/R0)は0.35〜1.0の範囲にある。
これらの実験結果から、少なくとも500〜700℃の温度範囲において、上述の材料A〜Eは何れも、50〜60ppmの水素チャージ量において、上記絞り比(RH/R0)が0.3以上の値を示すと推定される。
[本発明で好ましく選択されるニッケル−クロム合金]
上述の諸特性評価の結果によれば、本発明で好ましく選択される、耐圧部Pとしての第1のニッケル−クロム合金は、以下のように整理することができる。
δ相量、η相量、およびラーベス相量の総和が、面積率評価で5%以下であること。
500〜700℃で3000時間の時効後のδ相量、η相量、およびラーベス相量の総和が、面積率評価で10%以下であること。
500〜700℃の温度範囲で評価した引張強度が700〜1300MPaであり、且つ、破断伸びが5%以上であること。
合金に50〜60ppmの水素をチャージした水素チャージ材の絞り(RH%)と未チャージ材の絞り(R0%)の比(RH/R0)が、500〜700℃の温度範囲での引張試験で、0.3以上であること。
重量比で、ニッケル含有量が20〜70%、クロム含有量が10〜25%、鉄含有量が40%以下であること。
また、本発明で好ましく選択される、耐食部Cとしての第2のニッケル−クロム合金は、以下のように整理することができる。
超臨界状態乃至亜臨界状態にある窒素含有溶媒中での腐食速度が、0.1mm/年以下であること。
δ相量、η相量、およびラーベス相量の総和が、面積率評価で2%以下であること。
500〜700℃で3000時間の時効後のδ相量、η相量、およびラーベス相量の総和が、面積率評価で10%以下であること。
500〜700℃の温度範囲で評価した引張強度が600〜1300MPaであり、且つ、破断伸びが5%以上であること。
合金に50〜60ppmの水素をチャージした水素チャージ材の絞り(RH%)と未チャージ材の絞り(R0%)の比(RH/R0)が、500〜700℃の温度範囲での引張試験で、0.3以上であること。
重量比で、ニッケル含有量が50〜80%、クロム含有量が15〜30%、鉄含有量が5%以下であること。
[本発明の窒化物結晶成長用容器を用いた結晶成長装置の構成例]
図9は、上述した窒化物結晶成長用容器を用いた、アモノサーマル法による結晶成長装置の第1の構成例を示すブロック図である。
容器10内部はバッフル材3で2つに仕切られ、下側は原料4をアンモニア中に溶解させるための原料溶解領域となり、上側は種結晶5が装填されて窒化物結晶を成長させるための結晶成長領域となる。
容器10の上部は蓋6で密閉され、結晶成長に際しては、外側に設置されたヒータ(不図示)により加熱される。蓋6には導管7が備えられており、この導管7からバルブ8を通して、真空ポンプ11、アンモニアボンベ12および窒素ボンベ13が取り付けられている。アンモニアボンベ12には、マスフローメータ14が備えられている。
なお、本発明に用いられる容器10は、容器10の圧力を調整するために、少なくとも1つ以上のバルブを有していてもよい。バルブの数は特に限定されないが、圧力調整を安全で効果的に実施するために2つ以上のバルブを有することが好ましい。また、バルブが配置される位置は特に限定されず、複数のバルブが直列に配置されてもよいし、並列に配置されていてもよい。圧力調整を安全で効果的に実施できることから、少なくとも2つのバルブが直列に配置されていることが好ましい。
図10は、上述した窒化物結晶成長用容器を用いた、アモノサーマル法による結晶成長装置の第2の構成例を示すブロック図である。
容器10の内部には、例えば白金族等の内筒20が挿入・設置され、バッフル材3、原料4、種結晶5は、この内筒20の内部にセットされる。
図9に示した構成の装置を用いて、アモノサーマル法により窒化物結晶を成長させる場合、先ず、容器10内に、原料4、種結晶5、および、窒素を含有する溶媒を入れて封止する。これらを容器10内に導入するのに先立ち、容器10内は脱気しておいてもよい。また、これらの導入時には、窒素ガスなどの不活性ガスを流通させてもよい。なお、容器10内への種結晶5の装填は、通常は、原料4を充填するのと同時又は充填後に行われる。これらを装填した後に、必要に応じて、容器10を加熱脱気してもよい。
図10に示した構成の装置を用いる場合は、内筒20の内部に、原料4、種結晶5、および、窒素を含有する溶媒を入れて封止し、さらに、容器10の内壁と内筒20の外壁との隙間部にも溶媒を入れ、必要に応じて適当なスペーサ等を設置した後に、全体を密閉する。
なお、容器10の内壁と内筒20の外壁との隙間部の溶媒は、必ずしも、結晶成長に用いる窒素含有溶媒である必要はない。しかし、これらの溶媒は、事実上、同一圧力かつ同一温度の環境下に置かれることとなるから、内筒20内部の溶媒と同一の物性を有するものが好ましい。その意味で、容器10の内壁と内筒20の外壁との隙間部の溶媒は、通常は、結晶成長に用いられる窒素含有溶媒とされる。
アモノサーマル法に用いられる窒素含有溶媒は、成長させる窒化物単結晶の安定性を損なうことのないものが好ましい。このようなものとしては、例えば、アンモニア、ヒドラジン、尿素、アミン類(メチルアミンのような第1級アミン、ジメチルアミンのような第二級アミン、トリメチルアミンのような第三級アミン、エチレンジアミンのようなジアミンなど)、メラミン等を例示することができる。これらの溶媒は単独で用いてもよいし、混合して用いてもよい。中でも、アンモニアを用いることが好ましい。
溶媒に含まれる水や酸素の量はできるだけ少ないことが望ましく、これらの含有量は1000ppm以下であることが好ましく、10ppm以下であることがより好ましく、0.1ppm以下であることがさらに好ましい。アンモニアを溶媒として用いる場合、その純度は通常99.9%以上であり、好ましくは99.99%以上であり、さらに好ましくは99.999%以上であり、特に好ましくは99.9999%以上である。
本発明の製造方法においては、成長させようとしている窒化物結晶を構成する元素を含む原料を用いる。例えばIII族窒化物結晶を製造する場合は、III族窒化物の多結晶が原料となり、必要に応じてIII族元素の金属を添加する。窒化ガリウムの結晶を製造する場合には、窒化ガリウムの多結晶を原料とし、必要に応じてガリウム金属を添加する。なお、多結晶原料は、完全な窒化物である必要はなく、条件によってはIII族元素がメタルの状態(ゼロ価)である金属成分を含有してもよく、例えば、結晶が窒化ガリウムである場合には、窒化ガリウムと金属ガリウムの混合物が挙げられる。
多結晶原料の製造方法は、特に制限されない。例えば、アンモニアガスを流通させた反応容器内で、金属又はその酸化物もしくは水酸化物をアンモニアと反応させることにより生成した窒化物多結晶を用いることができる。また、より反応性の高い金属化合物原料として、ハロゲン化物、アミド化合物、イミド化合物、ガラザンなどの共有結合性M−N結合(金属−窒素の結合)を有する化合物などを用いることができる。さらに、Gaなどの金属を高温高圧で窒素と反応させて作製した窒化物多結晶を用いることもできる。
本発明において原料として用いる多結晶原料に含まれる水や酸素の量は、少ないことが好ましい。多結晶原料中の酸素含有量は、通常10000ppm以下、好ましくは1000ppm以下、特に好ましくは1ppm以下である。多結晶原料への酸素の混入のしやすさは、水分との反応性又は吸収能と関係がある。多結晶原料の結晶性が悪いほど表面にNH基などの活性基が多く存在し、それが水と反応して一部酸化物や水酸化物が生成する可能性がある。このため、多結晶原料としては、通常、できるだけ結晶性が高い物を使用することが好ましい。結晶性は粉末X線回折の半値幅で見積もることができ、(100)の回折線(ヘキサゴナル型窒化ガリウムでは2θ=約32.5°)の半値幅が、通常0.25°以下、好ましくは0.20°以下、さらに好ましくは0.17°以下である。
容器10内への充填準備が完了した後、全体を加熱して容器10内の窒素含有溶媒を超臨界状態乃至亜臨界状態とする。超臨界状態では一般的には、粘度が低く、液体よりも容易に拡散されるが、液体と同様の溶媒和力を有する。亜臨界状態とは、臨界温度近傍で臨界密度とほぼ等しい密度を有する液体の状態を意味する。例えば、原料溶解領域では、超臨界状態として原料を溶解し、結晶育成領域では亜臨界状態となるように温度を変化させて超臨界状態と亜臨界状態の原料の溶解度差を利用した結晶成長も可能である。
超臨界状態にする場合、反応混合物は、一般に溶媒の臨界点よりも高い温度に保持する。アンモニアを溶媒として用いた場合、臨界点は臨界温度132℃、臨界圧力11.35MPaであるが、容器10の容積に対する充填率が高ければ、臨界温度以下の温度でも圧力は臨界圧力を遥かに越える。本発明において「超臨界状態」とは、このような臨界圧力を越えた状態を含む。反応混合物は、一定の容積の反応容器内に封入されているので、温度上昇は流体の圧力を増大させる。一般に、T>Tc(1つの溶媒の臨界温度)及びP>Pc(1つの溶媒の臨界圧力)であれば、流体は超臨界状態にある。
超臨界条件では、窒化物結晶の十分な成長速度が得られる。反応時間は、温度及び圧力の数値に依存する。窒化物結晶の合成中あるいは成長中、反応容器内の圧力は120MPa以上にすることが好ましく、150MPa以上にすることがより好ましく、180MPa以上にすることがさらに好ましい。また、容器10内の圧力は700MPa以下にすることが好ましく、300MPa以下にすることがより好ましく、280MPa以下にすることがさらに好ましく、250MPa以下にすることが特に好ましい。圧力は、温度及び容器10の容積に対する溶媒体積の充填率によって適宜決定される。本来、容器10内の圧力は、温度と充填率によって一義的に決まるものではあるが、実際には、原料などの添加物、容器10内の温度の不均一性、及び自由体積の存在によって多少異なる。
容器10内の温度範囲は、下限値が500℃以上であることが好ましく、515℃以上であることがより好ましく、530℃以上であることがさらに好ましい。上限値は、700℃以下であることが好ましく、650℃以下であることがより好ましく、630℃以下であることがさらに好ましい。
本発明の窒化物結晶の製造方法では、反応容器内における原料溶解領域の温度が、結晶育成領域の温度よりも高いことが好ましい。原料溶解領域と結晶育成領域との温度差(|ΔT|)は、結晶品質の維持と自発核発生結晶の制御の観点から、5℃以上であることが好ましく、10℃以上であることがより好ましく、100℃以下であることが好ましく、80℃以下であることがより好ましく、60℃以下が特に好ましい。反応容器内の最適な温度や圧力は、結晶成長の際の諸条件に応じて、適宜決定することができる。
容器10内の温度範囲、圧力範囲を達成するための容器10への溶媒の注入割合、すなわち充填率は、容器10内の自由体積の溶媒の、沸点における液体密度を基準として、通常20〜95%、好ましくは30〜80%、さらに好ましくは40〜70%とする。ここで、上記「自由体積」は、容器10内に、多結晶原料、種結晶、バッフル板が導入される場合、これらの体積(およびこれらを設置するために用いられる付属物の体積)を、容器10の容積から差し引いて残存する容積となる。
容器10内での窒化物結晶の成長は、熱電対を有する電気炉などを用いて容器10を外部から加熱昇温し、容器10内をアンモニア等の溶媒の亜臨界状態又は超臨界状態に保持することにより行われる。加熱の方法、所定の反応温度への昇温速度については特に限定されないが、通常、数時間から数日かけて行われる。必要に応じて、多段の昇温を行ったり、温度域において昇温速度を調整することもできる。また、部分的に冷却しながら加熱したりすることもできる。
なお、上記の「反応温度」は、容器10の外壁に接するように設けられた熱電対や外壁面から一定の深さの穴に差し込まれた熱電対などによって測定することができ、この測定値を基に、容器10の内部温度を推定することもできる。通常は、これらの熱電対で測定された温度の平均値をもって平均温度とする。
所定の温度に達した後の反応時間については、窒化物結晶の種類、用いられる原料、製造する結晶の大きさや量などに依存するが、通常は、数時間から数百日とすることができる。結晶成長の間、反応温度は一定にしてもよいし、徐々に昇温又は降温させることもできる。所望の結晶を生成させるための反応時間を経た後には、降温させて容器10内で育成された窒化物結晶を取り出す。降温方法は特に限定されないが、ヒータの加熱を停止してそのまま炉内に反応容器を設置したまま放冷してもかまわないし、反応容器を電気炉から取り外して空冷してもかまわない。必要であれば、冷媒を用いて急冷することも好適に用いられる。
容器10の外壁温度、若しくは、容器10の推定内部温度が所定温度以下になった後、反応容器を開栓する。このときの所定温度は特に限定はなく、通常、−80℃〜200℃、好ましくは−33℃〜100℃である。ここで、容器10に付属したバルブの配管接続口に配管を接続し、水などを満たした容器に通じておき、バルブを開けてもよい。さらに、必要に応じて、真空状態にするなどして容器10内のアンモニア溶媒を十分に除去した後、乾燥し、容器10の蓋6等を開けて育成した窒化物結晶及び未反応の原料等を取り出すことができる。
なお、本発明の窒化物結晶の製造方法にしたがって窒化ガリウムを製造する場合、上記以外の諸条件等の詳細については、特開2009−263229号公報を好ましく参照することができる。当該文献の開示全体を、本明細書に引用して援用する。
本発明の製造方法で製造される窒化物結晶の種類は、特に制限されない。例えば、III族窒化物結晶が好ましく、中でも窒化ガリウム、窒化アルミニウム、窒化インジウムやこれらの混晶などがより好ましい。
このように、本発明に係る窒化物結晶の製造方法では、上述した本発明に係る容器10を用い、この容器10内に窒素含有溶媒を充填して該容器10を密閉し、該密閉容器10内の窒素含有溶媒を超臨界状態乃至亜臨界状態として窒化物結晶を成長させる。
窒化物結晶の成長は、好ましくは、600℃以上の温度で行う。
また、窒化物結晶の成長は、好ましくは、200MPa以上の圧力下で行う。
さらに、好ましくは、窒素含有溶媒はアンモニアである。
以下の実施例においては、本発明により製造される窒化物結晶を窒化ガリウム(GaN)を例として説明するが、本発明の製造方法はこれに限られるものではない。また、以下の実施例に示される諸条件等は例示に過ぎず、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
本実施例では、図10に示した構成の装置を用いて、GaNの結晶成長を行った。内寸が直径150mm、長さ1800mmの容器10(内容積約33300cm3)を容器10として用い、内径128mm、肉厚1.0mmのPt−Ir10%(TS(Tensile Strength)=382MPa)製カプセルを内筒20を反応容器として用いてGaN結晶の成長を行った。
容器10の耐圧部Pは、上述したAlloy718(材料A)からなり、その厚みは104.5mmである。また、容器10の耐食部Cは、上述したAlloy625(材料D)からなる。
容器10の内面及び内筒20の内面を十分に洗浄し乾燥した。試験片を支持するために使用する白金製ワイヤーや白金製バッフル板3等も、同様に洗浄乾燥した。
窒化物結晶成長用の原料4として多結晶GaN粒子を用いて、内筒20の下部領域に設置し、鉱化剤として高純度のNH4IとGaF3を内筒20内に投入した。
次に、内筒20の下部の原料溶解領域と上部の結晶成長領域をほぼ2分する位置に、白金製のバッフル板3を設置した。種結晶として、HVPE法により成長したM面を主面とするウエハを用いた。この種結晶を、白金ワイヤーにより、白金製種結晶支持枠に吊るし、内筒20上部の結晶成長領域に設置した。原料4、鉱化剤、バッフル板3、種結晶5、種結晶支持枠等の配置後の内筒20内の自由体積は、18835cm3であった。
次に、内筒20に付属したチューブにバルブを接続し、真空ポンプに通じて真空脱気した後、窒素ボンベに通ずるように操作し内筒20内を窒素ガスにて繰り返しパージを行った。その後、真空ポンプに繋いだ状態で加熱をして脱気を行なった。内筒20を室温まで自然冷却したのちバルブを閉じ、真空状態を維持したままカプセルをドライアイスエタノール溶媒により冷却した。つづいてNH3ボンベに通ずるように導管のバルブを操作したのち、再びバルブを開け外気に触れることなく流量制御に基づき、NH3を内筒20の自由体積の約53%に相当する液体として充填した(−33℃のNH3密度で換算)後、再びバルブを閉じた。NH3充填前と充填後との重量の差から充填量を確認した。
次に、バルブ8が装着された容器10に内筒20を挿入した後に蓋を閉じ、容器10の重量を計測した。内筒20を設置後の容器10内の自由体積は10474cm3であった。
次いで、バルブ8を介して導管7を真空ポンプ11に通じるように操作し、バルブ8を開けて容器10内を真空脱気した。内筒20と同様に窒素ガスパージを複数回行った後、真空状態を維持しながら容器10をドライアイスメタノール溶媒によって冷却し、一旦バルブ8を閉じた。
次いで、導管7がアンモニアボンベ12に通じるように操作した後、再びバルブ8を開け連続して外気に触れることなく流量制御に基づき、NH3を内筒20の自由体積の約53%に相当する液体としてアンモニアを容器10に充填した(−33℃のNH3密度で換算)後、再びバルブを閉じた。
続いて、容器10を、上下に2分割されたヒータで構成された電気炉内に収納した。12時間かけて昇温し、容器10下部の外表面温度が625℃に、容器10上部の外表面温度が605℃になるように、容器10の外壁温度を設定したのち、その温度でさらに約30日間保持した。
なお、容器10の外壁温度と容器10の内部溶媒温度との関係については、予め、実測に基づいた相関式が作成されている。この相関式に基づき、内筒20内の溶媒温度は、内筒20の下部で601℃、上部で595℃と算出された。
容器10内の圧力は約210MPaであった。また、温度保持中の制御温度のバラツキは、±0.3℃以下であった。昇温期間中及び成長期間中の圧力の急峻な変化は観察されなかったことから、容器10、内筒20ともに破断することなく運転を終了したことが示唆された。
加熱終了後、容器10の下部外面の温度が150℃になるまでプログラムコントローラを用いておよそ24時間で降温した後、ヒータによる加熱を止め、電気炉内で自然放冷した。容器10の下部外面の温度がほぼ室温にまで降下したことを確認した後、まず、容器10に付属したバルブを開放し、容器10内のアンモニアを取り除いた。
次に、真空ポンプで、容器10内のアンモニアを完全に除去した。その後、容器10の蓋6を開け、内筒20を取り出し、内筒20の内部から、GaN結晶を取り出した。得られた結晶は、透明度が高く不純物の含有量が少なく高品質な単結晶であることを確認した。また、容器10の材質であるニッケル−クロム合金からのコンタミネーション等も確認されなかった。
さらに、容器10を仔細に確認したが、Alloy718からなる耐圧部Pも、Alloy625からなる耐食部Cも、何れも、目立った劣化や変形等は認められず、Alloy718を選択したことにより容器10の耐熱・耐圧性が担保され、Alloy625を選択したことにより容器10の耐食性で担保されることが、確認できた。
本発明に係る窒化物結晶成長用容器は、外壁側が第1のニッケル−クロム合金からなり、内壁側は、第1のニッケル−クロム合金に比して窒素含有溶媒に対する耐食性が高い第2のニッケル−クロム合金からなるという、多重構造を有している。このような多重構造では、容器の耐熱・耐圧性は第1のニッケル−クロム合金からなる外側部で担保され、容器の耐食性は第2のニッケル−クロム合金からなる内側部で担保される。
そのため、上記構造の採用により、白金族や貴金属などの材料をライニングまたはコーティングすることなく、耐熱・耐圧性と耐腐食性を両立し得る反応容器が提供される。
そして、本発明に係る窒化物結晶成長用容器を用いることにより、アンモニアなどの窒素含有溶媒を超臨界状態乃至亜臨界状態として窒化物結晶を成長させた場合にも、容器からの不純物混入が抑制された、高品質な窒化物結晶を得ることができる。
1 第1のニッケル−クロム合金からなる外壁側(耐圧部P)
2 第2のニッケル−クロム合金からなる内壁側(耐食部C)
3 バッフル板
4 原料
5 種結晶
6 蓋
7 導管
8 バルブ
10 容器
11 真空ポンプ
12 アンモニアボンベ
13 窒素ボンベ
14 マスフローメータ
20 内筒

Claims (15)

  1. アンモニアを溶媒に用いたアモノサーマル法による窒化物結晶の成長に用いられる装置であって、
    密閉可能な耐圧性容器と、該耐圧性容器に挿入され反応容器として用いられる白金族製の内筒とを有し、
    該内筒を該耐圧性容器に挿入したとき該耐圧性容器の内壁と該内筒の外壁との間には隙間部が形成され、
    該耐圧性容器の外壁側は第1のニッケル−クロム合金からなり、
    該第1のニッケル−クロム合金は、重量比で、ニッケル含有量が20〜70%、クロム含有量が10〜25%、鉄含有量が40%以下であり、
    該耐圧性容器の内壁側は、前記第1のニッケル−クロム合金に比して鉱化剤を添加しない温度600℃、圧力200MPaのアンモニア中での腐食速度が低い第2のニッケル−クロム合金からな
    該第2のニッケル−クロム合金は、重量比で、ニッケル含有量が50〜80%、クロム含有量が15〜30%、鉄含有量が5%以下である、
    ことを特徴とする窒化物結晶成長装置。
  2. アンモニアを溶媒に用いたアモノサーマル法による窒化物結晶の成長に用いられる装置であって、
    密閉可能な耐圧性容器と、該耐圧性容器に挿入され反応容器として用いられる白金族製の内筒と、を有し、
    該内筒を該耐圧性容器に挿入したとき該耐圧性容器の内壁と該内筒の外壁との間には隙間部が形成され、
    該耐圧性容器の外壁側は、Alloy706のAl(0.2mass%)とNb(3mass%)の添加量の和を一定としてAlの添加量を1.2mass%としたものであるAlloy706Mod.またはAlloy718からなり、
    該耐圧性容器の内壁側は、Rene41、Alloy230またはAlloy625からなる、
    ことを特徴とする窒化物結晶成長装置。
  3. 前記第2のニッケル−クロム合金は、鉱化剤を添加しない温度600℃、圧力200MPaのアンモニア中での腐食速度が、0.1mm/年以下である、請求項1に記載の窒化物結晶成長装置。
  4. 前記第2のニッケル−クロム合金は、δ相量、η相量、およびラーベス相量の総和が、面積率評価で2%以下である、請求項1又は3に記載の窒化物結晶成長装置。
  5. 前記第2のニッケル−クロム合金は、500〜700℃で3000時間の時効後のδ相量、η相量、およびラーベス相量の総和が、面積率評価で10%以下である、請求項1、3又は4の何れか1項に記載の窒化物結晶成長装置。
  6. 前記第2のニッケル−クロム合金は、500〜700℃の温度範囲で評価した引張強度が600〜1300MPaであり、且つ、破断伸びが5%以上である、請求項1、3〜5の何れか1項に記載の窒化物結晶成長装置。
  7. 前記第2のニッケル−クロム合金は、該合金に50〜60ppmの水素をチャージした水素チャージ材の絞り(RH%)と未チャージ材の絞り(R0%)の比(RH/R0)が、500〜700℃の温度範囲での引張試験で、0.3以上である、請求項1、3〜6の何れか1項に記載の窒化物結晶成長装置。
  8. 前記第1のニッケル−クロム合金は、δ相量、η相量、およびラーベス相量の総和が、面積率評価で5%以下である、請求項1、3〜の何れか1項に記載の窒化物結晶成長装置。
  9. 前記第1のニッケル−クロム合金は、500〜700℃で3000時間の時効後のδ相量、η相量、およびラーベス相量の総和が、面積率評価で10%以下である、請求項1、3〜の何れか1項に記載の窒化物結晶成長装置。
  10. 前記第1のニッケル−クロム合金は、500〜700℃の温度範囲で評価した引張強度が700〜1300MPaであり、且つ、破断伸びが5%以上である、請求項1、3〜の何れか1項に記載の窒化物結晶成長装置。
  11. 前記第1のニッケル−クロム合金は、該合金に50〜60ppmの水素をチャージした水素チャージ材の絞り(RH%)と未チャージ材の絞り(R0%)の比(RH/R0)が、500〜700℃の温度範囲での引張試験で、0.3以上である、請求項1、3〜10の何れか1項に記載の窒化物結晶成長装置。
  12. 前記耐圧性容器の外壁側の第1のニッケル−クロム合金からなる層の厚さが60mm以上である、請求項1〜11の何れか1項に記載の窒化物結晶成長装置。
  13. 請求項1〜12の何れか1項に記載の窒化物結晶成長装置を用いて窒化物結晶を成長させることを特徴とする窒化物結晶製造方法。
  14. 前記窒化物結晶の成長を600℃以上の温度で行う、請求項13に記載の窒化物結晶製造方法。
  15. 前記窒化物結晶の成長を200MPa以上の圧力下で行う、請求項13または14に記載の窒化物結晶製造方法。
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