JP6297011B2 - 3層フレキシブル金属張積層板及び両面3層フレキシブル金属張積層板 - Google Patents

3層フレキシブル金属張積層板及び両面3層フレキシブル金属張積層板 Download PDF

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Description

本発明は、3層フレキシブル金属張積層板及び両面3層フレキシブル金属張積層板に関する。
フレキシブル金属積層板は、電子材料分野で広く使用されており、金属層とポリイミド層とからなる2層フレキシブル金属張積層板と、金属層とポリイミド層と接着層とからなる3層フレキシブル金属積層板が知られている。
ところで、近年の電子機器の薄型化、小型化に伴い、これらフレキシブル金属張積層板分野においては、フレキシブル金属張積層板の各層の厚みをできるだけ薄くし、かつ、より高精細な配線パターンを形成するために低プロファイル化した銅箔を用いる傾向にある。一方で、接着剤層の厚みを薄くすると接着性が低下することが知られている。また、低プロファイル化した銅箔は、銅箔の表面粗さが小さいため、アンカー効果が得られにくいという特徴をもつ。
特許文献1には、接着剤層の厚みを0.5〜25μmとする3層構成のフレキシブルプリント基板が開示されている。
特許文献2には、銅箔の表面粗さ(Rz)をできるだけ小さくし、当該銅箔の表面形状を複雑な表面形状にして、配線パターンの高精細性と基材との密着性の両立を図った銅箔及び当該銅箔を用いた積層体が開示されている。
特開2006−165495号公報 特開2013−77702号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたフレキシブルプリント基板において、接着剤層の厚みを2μm以下とした場合は、十分な接着性を発現しないおそれがある。
また、特許文献2に開示された銅箔を3層フレキシブル金属張積層板の金属層に用いた場合は、接着剤層の厚みが2μm以下となると十分な接着性を発現しないおそれがある。
本発明は、フレキシブル金属張積層板、特に3層フレキシブル金属張積層板における接着層の厚みがきわめて薄くなった場合にも、十分な接着性が維持できる3層フレキシブル金属張積層板及び両面3層フレキシブル金属張積層板を提供することを目的の一つとする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様においては、金属層と、接着層と、樹脂層と、を含む3層フレキシブル金属張積層板であって、前記樹脂層の主面に形成された接着層上に積層される前記金属層の前記接着層側の表面の10点平均粗さ(Rz)が0.05〜0.25μmであり、表面積率が1.0001〜1.010であり、前記接着層の厚みが0.3〜3.0μmであることを特徴とする。
本発明の第2の態様においては、第1の主面と第2の主面とを有する樹脂層と、前記第1の主面には第1の接着層、第1の金属層がこの順に積層され、前記第2の主面には第2の接着層、第2の金属層がこの順に積層された両面3層フレキシブル金属張積層板であって、前記第1の金属層の前記第1の接着層側及び前記第2の金属層の前記第2の接着層側の表面の10点平均粗さ(Rz)が0.05〜0.25μmであり、表面積率が1.0001〜1.010であり、前記第1の接着層及び前記第2の接着層の厚みが0.3〜3.0μmであることを特徴とする。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
実施形態に係る3層フレキシブル金属張積層板の概略断面図である。 実施形態に係る両面3層フレキシブル金属張積層板の概略断面図である。 3層フレキシブル金属積層板の拡大概略断面図である。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組合せの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。なお、図面中、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。また、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。更に図面中、共通する要素については重複する説明は省略する。
(3層フレキシブル金属張積層板)
図1は、本実施形態に係る3層フレキシブル金属張積層板の概略断面図である。3層フレキシブル金属張積層板10は、樹脂層13と、樹脂層13の表面(主面)に形成された接着層12と、接着層12を介して樹脂層13に接着された金属層11と、を含む3層フレキシブル金属張積層板である。
金属層11は、接着層12と接着される表面ができるだけ平滑であることが好ましい。ここでいう平滑とは、金属層11の表面の10点平均粗さ(Rz)及び表面積率(S ratio)の両方が小さいことをいう。具体的には、金属層11と接着層12との接着性の観点から、上記金属層11の表面の10点平均粗さ(Rz)が0.05〜0.25μmの範囲であり、上記表面の表面積率(S ratio)が1.0001〜1.010の範囲であることが好ましく、Rzが0.05〜0.20μmの範囲であり、S ratioが1.0001〜1.005の範囲であることがより好ましい。10点平均粗さ(Rz)及び表面積率(S ratio)の上限値を超えた場合は接着層12の厚みを薄くすることができなくなる。これにより例えば難燃性、はんだ耐熱性、寸法安定性などに与える影響が大きくなる。また下限値未満は、金属層11の表面が鏡面状態になるが、これは現実的に存在しない。なお、10点平均粗さ(Rz)及び表面積率(S ratio)は、後述する実施例に記載の方法によって測定できる。
金属層11の材料は、特に限定はされず、種々の金属を用いることができる。例えば、銅、アルミニウム、ステンレス鋼などが挙げられる。これらの中でも、フレキシブル金属張積層板としての機能性向上及び回路形成の観点から、金属層11は銅箔層であることが好ましい。また、銅箔は、電解銅箔と圧延銅箔があるが、銅箔を製造する際に銅箔の表面に形成される凹みの少なさから電解銅箔が好ましい。
金属層11の厚みは、特に限定されず、適宜好適な厚みを選択することができる。本実施形態では、加工性の観点から、3〜35μmであることが好ましい。
接着層12は、熱可塑性ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、又はポリエステル樹脂を主剤として適宜選択することができる。なお、フレキシブル金属張積層板に求められる特性よって、2種以上の樹脂を選択して組み合わせても良い。また、主剤に、硬化剤、硬化促進剤、その他の添加物を加えて樹脂組成物とすることができる。これらの中でも、耐熱性、難燃性の観点から、熱可塑性ポリイミド樹脂組成物、エポキシ樹脂組成物を用いることが好ましい。
熱可塑性ポリイミド樹脂としては、テトラカルボン酸二無水物少なくとも1種類以上とジアミン1種類以上を原料として得られるものを示す。ここで、熱可塑性とは100℃〜400℃の範囲にガラス転移温度を有し、ガラス転移温度以上の加熱によって溶融流動し、成型加工が可能であることをいう。
原料として用いられるテトラカルボン酸二無水物、及びジアミンとしては、熱可塑性を有していれば良く、特に限定されず、公知の原料を用いることが可能である。
原料であるテトラカルボン酸二無水物としては、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、p−フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、m−フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、o−フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物),TABP、p−メチルフェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、5−(ジオキソテトラヒドロフリル−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、4−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−テトラリン−1,2−ジカルボン酸二無水物、テトラヒドロフラン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物などが挙げられる。また、これらを2種類以上選択して併用することもできる。
同様にジアミンとしては、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノトルエン、2,5−ジアミノトルエン、2,4−ジアミノキシレン、2,4−ジアミノデュレン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−メチレンビス(2−メチルアニリン)、4,4’−メチレンビス(2−エチルアニリン)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジメチルアニリン)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルアニリン)、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、2,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、ベンジジン、3,3’−ジヒドロキシベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、o−トリジン、m−トリジン、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)スルホン、ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)スルホン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、p−ターフェニレンジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、イソホロンジアミン、トランス−1,4−ジアミノシクロヘキサン、シス−1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,4−シクロヘキサンビス(メチルアミン)、2,5−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,6−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、3,8−ビス(アミノメチル)トリシクロ[5.2.1.0]デカン、1,3−ジアミノアダマンタン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)ヘキサフルオロプロパン、1,3−プロパンジアミン、1,4−テトラメチレンジアミン、1,5−ペンタメチレンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、1,7−ヘプタメチレンジアミン、1,8−オクタメチレンジアミン、1,9−ノナメチレンジアミンが挙げられる。また、これらを2種類以上選択して併用することもできる。
接着層12に熱可塑性ポリイミド樹脂を用いる場合は、溶剤に溶解させた前記熱可塑性ポリイミド前駆体を金属層11又は樹脂層13に塗布し、乾燥させ、必要に応じてイミド化反応を行うことで熱可塑性ポリイミド樹脂からなる接着層12を得ることができる。
熱可塑性ポリイミド前駆体を重合する方法、及び前記前駆体のイミド化反応は、公知の方法を適用することができる。前記前駆体を重合するタイミングは、金属層11又は樹脂層13に塗布する前に行うことが好ましい。また、前記前駆体のイミド化反応は、前記前駆体を金属層11又は樹脂層12に塗布した後に行うことが好ましい。
エポキシ樹脂としては、特に限定されず、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン環含有エポキシ樹脂が挙げられる。耐熱性、難燃性の観点からビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン環含有エポキシ樹脂を用いることが好ましい。
アクリル樹脂としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸などのモノマーを重合することにより得られる重合体を示す。
ウレタン樹脂としては、特に限定されず、例えばポリエステルポリオールとポリイソシアネートとを重合反応させることにより得られるものを示す。
ポリエステル樹脂としては、特に限定されず、ジカルボン酸とポリアルコールとを重縮合することにより得られるものが挙げられる。
硬化剤としては、特に限定はされず、例えば、エポキシ樹脂、イソシアネート系硬化剤、イミダゾール系硬化剤が挙げられる。硬化剤の配合量は、接着層を構成する主剤樹脂100重量部(固形分換算)に対して、0.5〜50重量部、好ましくは5〜20重量部である。これにより、電子材料で要求される電気特性を良好に満たすことができる。
イソシアネート系硬化剤としては、特に限定されず、例えばTDI−TMP(トリレンジイソシアネート-トリメチルプロパンアダクト)、HMDI―TMP(ヘキサメチレンジイソシアネート-トリメチルプロパンアダクト)等のイソシアネート系化合物が挙げられる。
イミダゾール系硬化剤としては、特に限定されず、例えば、2−メチルイミダゾール、2−メチル−4―メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物が挙げられる。
その他の添加剤としては、ニトリルブタジエンゴム、アクリルゴムなどのゴム系樹脂を添加することもできる。ゴム系樹脂の配合量(固形分換算)は、接着層を構成する主剤樹脂100重量部(固形分換算)に対して、10〜200重量部、好ましくは50〜100重量部である。これにより、フレキシブルプリント配線用材料に必要な可とう性を良好に満たすことができる。
接着層12の厚みは、0.3〜3.0μmであることが好ましく、難燃性の観点から0.3〜2.0μm未満であることがより好ましく、0.3〜1.5μm以下であることが特に好ましい。厚みが0.3〜1.5μm以下の場合であって接着層12の樹脂組成物がエポキシ樹脂組成物、アクリル樹脂組成物、ウレタン樹脂組成物、又はポリエステル樹脂組成物から構成される場合は、ハロゲン系難燃剤及びリン系難燃剤等の難燃剤の添加が不要となる。厚みが上限値を超えた場合は、接着層が硬化する際の硬化収縮や熱膨張などにより回路形成時の寸法変化率が大きくなる。また厚みが下限値未満となる場合は、十分な接着性を得ることができない。
接着層12の樹脂組成物がエポキシ樹脂組成物、アクリル樹脂組成物、ウレタン樹脂組成物、又はポリエステル樹脂組成物から構成される場合であって、接着層12の厚みが2.0〜3.0μmとなる場合は樹脂組成物に難燃性を付与することが好ましい。具体的には、樹脂組成物において主剤となる樹脂構造の骨格に燃えにくい骨格を組み入れたりすることができる。例えば、ベンゼン、ナフタレン、アントラセンなどの有機骨格を組み入れることができる。また、樹脂組成物にハロゲン系の難燃剤やリン系の難燃剤を加えても良い。
金属層11又は樹脂層13の表面上に接着層12を形成する方法としては、特に限定されず、種々の方法を採用することができる。例えば、溶剤で希釈した樹脂組成物を公知の塗布方法によって、金属層11又は樹脂層13に塗布することができる。塗布手段としては、例えば、コンマコーター、グラビアコーター、バーコーターが挙げられる。
溶剤としては、例えば、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、セルソルブ)、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン)、芳香族炭化水素(例えば、トルエン、キシレン)、脂肪族炭化水素(例えば、ヘキサン、オクタン、デカン、ドデンカン)、エステル(例えば、酢酸エチル、プロピオン酸メチル)、エーテル(例えば、テトラヒドロフラン、エチルブチルエーテル)などが挙げられる。これらは一種単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
樹脂層13に用いられる材料はポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、ポリアミド、液晶ポリマー、シンジオタクチックポリスチレン、ポリフェニレンスルフィド等が挙げられ、フィルム状のものを用いることができる。フレキシブル金属張積層板の誘電率及び誘電正接を低くする観点から液晶ポリマー、シンジオタクチックポリスチレン及びポリフェニレンスルフィドであることが好ましい。耐熱性及び難燃性の観点からポリイミドであることが好ましく、樹脂層表面の平滑性、ラミネート性の観点からシリカを含有するポリイミドであることがより好ましい。さらに、樹脂層13の表面(主面)には、接着性をより強く発現させる観点から表面活性を上げるためのプラズマ処理やコロナ処理が施されていてもよい。なお、ラミネート性とは、金属層と樹脂層とが接着層を介して隙間なく密着しているかどうかをいう。例えば、隙間なく密着している場合はラミネート性が良いという評価となる。
樹脂層13の厚みは、特に限定されず、適宜好適な厚みを選択することができる。フレキシブル金属張積層板の薄型化、小型化の観点から、5〜25μmであることが好ましく、4〜15μmであることがより好ましい。
3層フレキシブル金属張積層板の作製方法としては、例えば、溶剤で希釈した接着層12に係る樹脂組成物を、コーターを用いて樹脂層13の表面(主面)に塗布し、上記樹脂組成物が半硬化状態(Bステージ状態)となるように硬化させて接着層12を形成する。次に、上記接着層12を所定の10点平均粗さ及び表面積率を有する金属層11の表面と貼り合わせて、接着層12が完全硬化状態(Cステージ状態)となるまで加熱(アフターベーク)する。この後に室温まで冷却して、3層フレキシブル金属張積層板10を得る。
(両面3層フレキシブル金属張積層板)
図2は、本実施形態に係る両面3層フレキシブル金属張積層板の概略断面図である。両面3層フレキシブル金属張積層板200は、第1の主面と第2の主面とを有する樹脂層210と、上記第1の主面には第1の接着層221、第1の金属層231がこの順に積層され、上記第2の主面には第2の接着層222、第2の金属層232がこの順に積層されたものである。
両面3層フレキシブル金属張積層板の作製方法としては、例えば、溶剤で希釈した接着層221に係る樹脂組成物を、コーターを用いて樹脂層210の第1の主面に塗布し、上記樹脂組成物が半硬化状態(Bステージ状態)となるように硬化させる。次に、溶剤で希釈した接着層222に係る樹脂組成物を、コーターを用いて樹脂層210の第2の主面に塗布し、上記樹脂組成物が半硬化状態(Bステージ状態)となるように硬化させる。なお、上記第1の主面及び第2の主面に樹脂組成物を同時に塗布し、その後上記樹脂組成物が半硬化状態(Bステージ状態)となるように同時に硬化させてもよい。その後、上記接着層221には所定の10点平均粗さ及び表面積率を有する金属層231を、上記接着層222には所定の10点平均粗さ及び表面積率を有する金属層232を、同時に貼り合わせて、接着層221及び222が完全硬化状態(Cステージ状態)となるまで加熱(アフターベーク)する。この後に室温まで冷却して、3層フレキシブル金属張積層板200を得る。
(接着性が発現するメカニズム)
従来、フレキシブル金属張積層板の分野において、接着層の厚みが薄くなるほど、また接着層が積層される被着体の表面が平滑になりアンカー効果が低下するほど、接着性が発現しなくなることが知られていた。しかし、本発明では、従来の常識を覆して、接着層が積層される金属層の表面を平滑にし、かつ接着層の厚みを薄くした状態で接着性を発現させることを可能にした。
現時点において、この接着性がなぜ発現するのかについての詳細な理由は明らかではないが、出願人は次のように推測している。
図3(a)、(b)は3層フレキシブル金属張積層板の拡大概略断面図である。図3(b)は説明を分かりやすくするために図3(a)の一部を拡大して記載してある。図3(b)に示した通り、金属層11の表面に凹凸があると、樹脂層13と金属層11との間に存在する接着層12の厚みは、金属層11の表面の形状により、厚くなったり(a点)、薄くなったりする(b点)。これにより、引き剥がし時の被着体(金属層11)と接着層12とがなす角度が一定とならず、剥離力が安定しなくなると考えられる。これに対して金属層11の表面が平滑である場合は、接着層12の厚みが金属層11の表面形状による影響を受けにくくなるため、樹脂層13と金属層11との間に存在する接着層12の厚みが均一となり、引き剥がし時の金属層11と接着層12とがなす角度も一定となる。その結果、剥離界面が安定し、剥離力が一定となり、接着性の低下が抑制されるものと推測される。なお、樹脂層13は、金属層11と比べてかなり平滑であるため、樹脂層13の表面が接着性に影響を与える度合いは小さいと考えられる。
以下、実施例及び比較例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明は以下の実施例により何ら限定されるものではない。実施例及び比較例において、各物性の測定及び評価は以下の方法により行った。
(1)表面粗さ(10点平均粗さ、Rz)
表面粗さの測定を行うサンプルは、測定する表面をアセトンで洗浄し、十分に乾燥させたものを用いた。次にその表面を走査型プローブ顕微鏡(セイコーインスツルメンツ社製のNanopics 2100(Scanning probe microscope(SPM))を用いて以下の測定条件で測定し、その測定データを基に、JIS B0601(2001)に従って、表面粗さ(10点平均粗さ、Rz)を算出した。
測定モード コンタクトモード
測定エリア 100μm×100μm
スキャンスピード 130SEC./frame
(2)表面積率(S ratio)
表面積率は、表面粗さと同じ条件で測定したデータを基に、Nanopics 2100専用解析ソフトを使用して算出した。なお、本発明でいう表面積率とは、指定した領域を完全に平滑と仮定したときの面積と対象物の表面形状によって生じている当該領域の表面積との比率をいう。
(3)引き剥がし強度(ピール強度)
引き剥がし強度(ピール強度)で使用するサンプルは、後述する片面の3層フレキシブル銅張積層板を10mm幅に切り出したものを用いた。引き剥がし強度(ピール強度)は、EZ test(島津製作所社製)を用いて以下の測定条件で測定した値である。
引き剥がしスピード 50mm/分
引き剥がし角度 180°引き(銅箔引き)
引き剥がし強度(ピール強度)の評価は以下の基準で行った。
◎・・・7N/cm以上
○・・・5N/cm以上7N/cm未満
×・・・5N/cm未満
(4)燃焼試験
燃焼試験で使用するサンプルは、後述の両面3層フレキシブル銅張積層板の銅箔を塩化第2鉄溶液でエッチングにより除去し、十分に水洗し、その後、105℃で30分間乾燥させ、室温まで冷却した後にUL試験用のサイズにカットしたものを用いた。燃焼試験は、UL94VTM試験に準じて行った。具体的には、筒状の上述サンプルを長手方向に吊るし、3秒間接炎した後の消炎時間を確認した。また、評価は以下の評価基準に従って評価した。
○・・・UL94VTM−0相当
×・・・UL94VTM不適合
(5)ラミネート試験
ラミネート試験で使用するサンプルは、後述する片面の3層フレキシブル銅張積層板の銅箔を塩化第2鉄溶液でエッチングにより除去し、十分に水洗し、その後、105℃で30分間乾燥させ、室温まで冷却した後に10cm×10cmのサイズにカットしたものを用いた。ラミネート試験は、このサンプルを光学顕微鏡(OLYMPUS社製、BX51)を用いて、100倍の倍率で観察し、以下の基準に従って評価した。
○・・・ボイド及び空隙がない。
×・・・ボイド及び空隙が一個以上確認される。
(6)はんだ耐熱試験
はんだ耐熱試験で使用するサンプルは、後述する両面3層フレキシブル銅張積層板を20mm×20mmのサイズにカットしたものを用いた。はんだ耐熱試験は、このサンプルを300℃のはんだ浴槽に10秒間浸した後、引き上げ後のサンプルの外観を目視で確認した。評価は、以下の基準に従って評価した。
○・・・はがれ及び浮きがない。
×・・・はがれ及び浮きがある。
(3層フレキシブル銅張積層板の作製)
(1)樹脂組成物の調製
(1−1)非難燃樹脂組成物
樹脂組成物は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(旭化成イーマテリアル社製AER6121(75%溶解品))を固形分換算で100重量部、ジアミノジフェニルスルホンを8重量部、3フッ化ホウ素モノエチルアミンを0.5重量部、イミダゾール(四国化成社製C11Z)を0.3重量部、アクリルゴム(坂井化学工業社製S−VGLS−30(30%溶解品))を固形分換算で80重量部、メチルエチルケトンを840重量部、プロピレングリコールモノメチルエーテル(東邦化学工業社製ハイソルブMP)を10重量部、を添加し良く撹拌して樹脂組成物を得た。
(1−2)非難燃樹脂組成物
樹脂組成物は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(旭化成イーマテリアル社製AER6121(75%溶解品))を固形分換算で100重量部、ジアミノジフェニルスルホンを8重量部、3フッ化ホウ素モノエチルアミンを0.5重量部、イミダゾール(四国化成社製C11Z)を0.3重量部、ニトリルブタジエンゴム(坂井化学工業社製S−PNR−20(20%溶解品))を固形分換算で50重量部、メチルエチルケトンを700重量部、プロピレングリコールモノメチルエーテル(東邦化学工業社製ハイソルブMP)を10重量部、を添加し良く撹拌して樹脂組成物を得た。
(1−3)非難燃樹脂組成物
樹脂組成物は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(旭化成イーマテリアル社製AER6121(75%溶解品))を固形分換算で100重量部、ジアミノジフェニルスルホンを8重量部、3フッ化ホウ素モノエチルアミンを0.5重量部、イミダゾール(四国化成社製C11Z)を0.3重量部、フェノキシ樹脂(インケム社製PKHH)を固形分換算で100重量部、メチルエチルケトンを700重量部、プロピレングリコールモノメチルエーテル(東邦化学工業社製ハイソルブMP)を10重量部、を添加し良く撹拌して樹脂組成物を得た。
(1−4)難燃樹脂組成物
樹脂組成物は、リン含有エポキシ樹脂(新日鐵住金化学社製FX−305EK70(70%溶解品))を固形分換算で90重量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(旭化成イーマテリアル社製AER260)を10重量部、ジアミノジフェニルスルホンを12重量部、3フッ化ホウ素モノエチルアミンを0.5重量部、イミダゾール(四国化成社製C11Z―CN)を0.2重量部、フェノキシ樹脂(三菱化学社製YX−8100BH30(30%溶解品))を固形分換算で100重量部、メチルエチルケトンを300重量部、プロピレングリコールモノメチルエーテル(東邦化学工業社製ハイソルブMP)を350重量部、を添加し良く撹拌して樹脂組成物を得た。
(2)片面の3層フレキシブル銅張積層板の作製
上述で得た(1−1)樹脂組成物を12.5μmのポリイミドフィルム(東レデュポン社製 カプトンEN(プラズマ処理品))に、バーコーターを用いて、乾燥後の膜厚が所定の膜厚となるように塗布し、オーブン(エスペック株式会社製恒温器PHH−101)を使用して100〜150℃、5分程度乾燥させた。乾燥後の膜厚は、MITUTOYO製の高精度デジタル測定器(LITEMATIC VL−50−B)を用いて測定を行った。
次に(1−1)樹脂組成物を塗布したフィルム面に銅箔をロールラミネーター(大成ラミネーター社製ファーストラミネーターVA−700)を用いて以下の条件で貼り合わせた。
ラミネートロール温度 30〜150℃
ラミネートスピード 0.5〜30m/分
ラミネート圧力(線圧) 0.1〜5MPa
次に貼り合わせ後のサンプルを、オーブンを使用して180℃、1時間の条件でアフターベークを行った。その後、サンプルを室温まで冷却して片面の3層フレキシブル銅張積層板を得た。
(3)両面3層フレキシブル銅張積層板
両面3層フレキシブル銅張積層板は、上述の(1−1)樹脂組成物をポリイミドフィルムに、バーコーターを用いて、乾燥後の膜厚が所定の膜厚となるように塗布し、オーブンを使用して100〜150℃、5分の条件で乾燥させた後、樹脂組成物が塗布されていないポリイミド面にもバーコーターを用いて乾燥後の膜厚が所定の膜厚となるように塗布し、オーブンを使用して100〜150℃、5分の条件で乾燥させた。その後、上述のラミネート条件で両面同時に銅箔をロールラミネーターで貼り合わせた。その後、オーブンを使用して180℃、1時間の条件でアフターベークを行い、両面3層フレキシブル銅張積層板を得た。
表1は、3層フレキシブル銅張積層板の接着層を上述の(1−1)樹脂組成物であって乾燥後の厚みを1.0μmとし、樹脂層をポリイミドフィルム12.5μmの同一の構成とし、金属層である銅箔を適宜替えた各実施例及び各比較例における特性結果である。
Figure 0006297011
(実施例1)
3層フレキシブル金属張積層板の金属層には、福田金属箔粉社製の電解銅箔T9DA SV(18μm)を使用した。接着層を積層する面は、M面(マット面)である。
(実施例2)
3層フレキシブル金属張積層板の金属層には、JX日鉱日石金属社製の圧延銅箔GHSN HA(12μm)を使用した。接着層を積層する面は、M面(マット面)である。
(比較例1)
3層フレキシブル金属張積層板の金属層には、JX日鉱日石金属社製の圧延銅箔GHSN HA(12μm)を使用した。接着層を積層する面は、S面(光沢面)である。
(比較例2)
3層フレキシブル金属張積層板の金属層には、福田金属箔粉社製の電解銅箔T4M DS HD(18μm)を使用した。接着層を積層する面は、M面(マット面)である。
(比較例3)
3層フレキシブル金属張積層板の金属層には、福田金属箔粉社製の圧延銅箔のRCF T9DA(18μm)を使用した。接着層を積層する面は、M面(マット面)である。
(比較例4)
3層フレキシブル金属張積層板の金属層には、三井金属社製の3ECIII(18μm)を使用した。接着層を積層する面は、M面(マット面)である。
表1から明らかな通り、実施例1、2では、ピール強度、ラミネート性及びはんだ耐熱性で十分な特性が得られている。一方、比較例1から比較例4はラミネート性及びはんだ耐熱性で十分な特性が得られていないことがわかる。この中でも、比較例1及び比較例4は5N/cm以上のピール強度を発現しているものの、ラミネート性及びはんだ耐熱性で十分な特性が得られていない。この理由としては、接着層が積層される銅箔表面が平滑ではなく、接着層と銅箔層との間に空気が存在していたためと考えられる。さらに、実施例2と同様の圧延銅箔を用いた比較例1は、接着層が積層される銅箔面がS面(光沢面)を用いている。このS面には圧延銅箔の製造の際に形成されるオイルピットと呼ばれる凹みが形成されやすく、上記凹みに空気が存在し易いため、十分な特性が得られなかったと考えられる。
表2は、3層フレキシブル銅張積層板のフィルム層を東レデュポン社製のポリイミドフィルム12.5μmとし、金属層である銅箔を福田金属箔粉社製のT9DA SV箔18μmとし、接着層を上述の(1−1)樹脂組成物とし、乾燥後の厚みを適宜替えた各実施例及び各比較例における特性結果である。なお、接着層は銅箔のM面側(表面粗さ0.16μm、表面積率1.002)に積層した。
Figure 0006297011
実施例3〜8はいずれもラミネート性及びピール強度で十分な特性が得られている。特に、実施例3〜6では、接着層の厚みが2μm未満であるので、接着層の樹脂組成物中に難燃性を発現する物質を含まない状態でもUL94VTM−0相当の3層フレキシブル金属張積層板を得ることができた。
一方、比較例5では、接着層の厚みが0.1μmであり、接着層の厚みとして不十分であるのでラミネート性及びピール強度で十分な特性が得られなかった。
表3は、3層フレキシブル銅張積層板の樹脂層をポリイミドフィルム12.5μmの構成とし、金属層である銅箔を福田金属箔粉社製のT9DA SV箔18μmとし、接着層を上述した(1−1)以外の樹脂組成物(1−2)〜(1−4)であって乾燥後の厚みを0.7〜3μmの間で変化させた際の各実施例における特性結果である。なお、接着層は銅箔のM面側(表面粗さ0.16μm、表面積率1.002)に積層した。
Figure 0006297011
実施例9〜19はいずれもラミネート性及びピール強度で十分な特性が得られている。特に、実施例9、10、13及び14は、接着層の厚みが2μm未満であるので、接着層の樹脂組成物中に難燃性を発現する物質を含まない状態でもUL94VTM−0相当の3層フレキシブル金属張積層板を得ることができた。
接着層の樹脂組成物を難燃性とした場合、即ち実施例17、18及び19は、ラミネート性及びピール強度で十分な特性を発現しつつ、厚みが2μmより大きい場合であっても、UL94VTM−0相当の難燃性を発現した。
ここで、比較例6のように樹脂組成物の難燃性の有無に関係なく接着層の厚みが3μmより厚くなると、表3には記載していないが3層フレキシブル銅張積層板の寸法安定性が低下した。これは接着層の厚みが増したことにより、前記積層板が樹脂の硬化収縮の影響を受け易くなったためと考えられる。
なお、寸法安定性は寸法変化率を測定して評価した。寸法変化率の測定は、JIS C 6471に準拠して測定用サンプルを作製し、中村製作所製 手動式二次元測定機bestool KANON Y−450を用いて測定を行った。
上述の通り、片面の3層フレキシブル銅張積層板を用いて、本発明を説明したが、他の実施形態である両面3層フレキシブル銅張積層板においても、片面の3層フレキシブル銅張積層板と同様の結果が得られていることを確認した。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
10 3層フレキシブル金属張積層板、11 金属層、12 接着層、13 樹脂層、 200 両面3層フレキシブル金属張積層板、210 樹脂層、221 接着層、222 接着層、231 金属層、232 金属層。

Claims (14)

  1. 金属層と、接着層と、樹脂層と、を含む3層フレキシブル金属張積層板であって、
    前記樹脂層の主面に形成された接着層上に積層される前記金属層の前記接着層側の表面の10点平均粗さ(Rz)が0.05〜0.25μmであり、表面積率が1.0001〜1.010であり、
    前記接着層の厚みが0.3〜3.0μmである、3層フレキシブル金属張積層板。
  2. 前記接着層の厚みが0.3〜1.5μmである、請求項1に記載の3層フレキシブル金属張積層板。
  3. 前記接着層は、エポキシ樹脂を含む、請求項1または2に記載の3層フレキシブル金属張積層板。
  4. 前記接着層は、ハロゲン系難燃剤及びリン系難燃剤を含まない、請求項3に記載の3層フレキシブル金属張積層板。
  5. 前記接着層は、ポリイミド樹脂を含む、請求項1または請求項2に記載の3層フレキシブル金属張積層板。
  6. 前記樹脂層は、ポリイミドフィルムからなる、請求項1〜5に記載の3層フレキシブル金属張積層板。
  7. 金属層引きの引きはがし力が7N/cm以上である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の3層フレキシブル金属張積層板。
  8. 第1の主面と第2の主面とを有する樹脂層と、前記第1の主面には第1の接着層、第1の金属層がこの順に積層され、前記第2の主面には第2の接着層、第2の金属層がこの順に積層された両面3層フレキシブル金属張積層板であって、
    前記第1の金属層の前記第1の接着層側及び前記第2の金属層の前記第2の接着層側の表面の10点平均粗さ(Rz)が0.05〜0.25μmであり、表面積率が1.0001〜1.010であり、
    前記第1の接着層及び前記第2の接着層の厚みが0.3〜3.0μmである、両面3層フレキシブル金属張積層板。
  9. 前記接着層の厚みが0.3〜1.5μmである、請求項8に記載の両面3層フレキシブル金属張積層板。
  10. 前記接着層は、エポキシ樹脂を含む、請求項8または9に記載の両面3層フレキシブル金属張積層板。
  11. 前記接着層は、ハロゲン系難燃剤及びリン系難燃剤を含まない、請求項10に記載の両面3層フレキシブル金属張積層板。
  12. 前記接着層は、ポリイミド樹脂を含む、請求項8または9に記載の両面3層フレキシブル金属張積層板。
  13. 前記樹脂層は、ポリイミドフィルムからなる、請求項8〜12に記載の3層フレキシブル金属張積層板。
  14. 金属層引きの引きはがし力が7N/cm以上である、請求項8〜13のいずれか1項に記載の両面3層フレキシブル金属張積層板。
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