JP6296156B2 - リチウム複合金属酸化物部とホウ素含有部とを有する材料及びその製造方法 - Google Patents

リチウム複合金属酸化物部とホウ素含有部とを有する材料及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、リチウム複合金属酸化物部とホウ素含有部とを有する材料及びその製造方法に関するものである。
リチウムイオン二次電池の活物質には種々の材料が用いられることが知られており、そのうち、層状岩塩構造の一般式:LiNiCoMn(0.2≦a≦2、b+c+d+e=1、0≦e<1、DはFe、Cr、Cu、Zn、Ca、Mg、Zr、S、Si、Na、K、Al、Ti、P、Ga、Ge、V、Mo、Nb、W、La、Hf、Rfから選ばれる少なくとも1の元素、1.7≦f≦3) で表されるリチウム複合金属酸化物は、リチウムイオン二次電池用活物質として汎用されている。
そして、近年、より優れた活物質を提供すべく、上記リチウム複合金属酸化物をベースとした研究が盛んに行われている。
例えば、特許文献1には、リチウム複合金属酸化物をボロンエトキシド溶液に浸漬させ、100℃で加熱した活物質が記載されており(実施例11〜17)、該活物質を用いたリチウムイオン二次電池が好適であることが記載されている。
特開2002−124262号公報
しかしながら、リチウムイオン二次電池の活物質に対する要求は増加しており、優れた活物質となり得る新たな材料の提供が熱望されている。
本発明は、かかる事情に鑑みて為されたものであり、活物質となり得る新たな材料を提供することを目的とする。
本発明者は、特許文献1に開示の技術では、ホウ素化合物が十分にリチウム複合金属酸化物を被覆できていないのではないかと考えた。そこで、本発明者はホウ素化合物溶液を用いて、ホウ素化合物がリチウム複合金属酸化物を均一に被覆する技術を想起した。当該技術について本発明者がさらに鋭意検討したところ、特定の温度範囲で加熱することで、優れた活物質となり得る新たな材料が得られることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の材料は、層状岩塩構造の一般式:LiNiCoMn(0.2≦a≦2、b+c+d+e=1、0≦e<1、DはFe、Cr、Cu、Zn、Ca、Mg、Zr、S、Si、Na、K、Al、Ti、P、Ga、Ge、V、Mo、Nb、W、La、Hf、Rfから選ばれる少なくとも1の元素、1.7≦f≦3) で表されるリチウム複合金属酸化物部と、前記リチウム複合金属酸化物の表面に形成され、B−Ni結合、B−Co結合又はB−Mn結合のいずれかの結合を有するホウ素含有部と、を有することを特徴とする。
本発明の上記材料の製造方法は、
a)層状岩塩構造の一般式:LiNiCoMn(0.2≦a≦2、b+c+d+e=1、0≦e<1、DはFe、Cr、Cu、Zn、Ca、Mg、Zr、S、Si、Na、K、Al、Ti、P、Ga、Ge、V、Mo、Nb、W、La、Hf、Rfから選ばれる少なくとも1の元素、1.7≦f≦3) で表されるリチウム複合金属酸化物を準備する工程、
b)前記リチウム複合金属酸化物をホウ素化合物溶液に分散させた分散液を調製する工程、
c)前記分散液の液温を低くして、前記リチウム複合金属酸化物の表面にホウ素化合物を付着させる工程、
d)前記c)工程を経たリチウム複合金属酸化物を400℃以上で加熱する工程、
を含むことを特徴とする。
本発明により、活物質となり得る新たな材料を提供できる。
実施例1の材料のSEM写真である。 実施例2の材料の1次粒子の断面のABF−STEM像である。
以下に、本発明を実施するための最良の形態を説明する。なお、特に断らない限り、本明細書に記載された数値範囲「x〜y」は、下限xおよび上限yをその範囲に含む。そして、これらの上限値および下限値、ならびに実施例中に列記した数値も含めてそれらを任意に組み合わせることで数値範囲を構成し得る。さらに数値範囲内から任意に選択した数値を上限、下限の数値とすることができる。
以下、本発明の材料の製造方法に沿って、本発明を説明する。
まず、a)工程について説明する。a)工程は、層状岩塩構造の一般式:LiNiCoMn(0.2≦a≦2、b+c+d+e=1、0≦e<1、DはFe、Cr、Cu、Zn、Ca、Mg、Zr、S、Si、Na、K、Al、Ti、P、Ga、Ge、V、Mo、Nb、W、La、Hf、Rfから選ばれる少なくとも1の元素、1.7≦f≦3) で表されるリチウム複合金属酸化物を準備する工程である。
一般式:LiNiCoMn(0.2≦a≦2、b+c+d+e=1、0≦e<1、DはFe、Cr、Cu、Zn、Ca、Mg、Zr、S、Si、Na、K、Al、Ti、P、Ga、Ge、V、Mo、Nb、W、La、Hf、Rfから選ばれる少なくとも1の元素、1.7≦f≦3)において、b、c、dの値は、上記条件を満足するものであれば特に制限はないが、0<b<1、0<c<1、0<d<1であるものが良く、また、b、c、dの少なくともいずれか一つが10/100<b<90/100、10/100<c<90/100、5/100<d<70/100の範囲であることが好ましく、12/100<b<80/100、12/100<c<80/100、10/100<d<60/100の範囲であることがより好ましく、15/100<b<70/100、15/100<c<70/100、12/100<d<50/100の範囲であることがさらに好ましい。
a、e、fについては一般式で規定する範囲内の数値であればよく、好ましくは0.5≦a≦1.5、0≦e<0.2、1.8≦f≦2.5、より好ましくは0.8≦a≦1.3、0≦e<0.1、1.9≦f≦2.1を例示することができる。
上記リチウム複合金属酸化物は市販のものを購入してもよい。また、上記リチウム複合金属酸化物は、金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩などの金属塩を用いて従来の周知の製造方法に従い製造してもよい。なお、上記リチウム複合金属酸化物は例えば前駆体を750℃以上で焼成することにより製造され、かかる焼成により、上記リチウム複合金属酸化物を構成する元素の配置が層状岩塩構造を示すことになる。
上記リチウム複合金属酸化物は、例えば、炭酸リチウム、硫酸ニッケル、硫酸マンガン及び硫酸コバルトを用いる場合には、次のように製造することができる(共沈法)。硫酸ニッケル、硫酸コバルト及び硫酸マンガンを所定量含有する硫酸塩水溶液をアルカリ性にして共沈スラリーを得、これを乾燥することにより、ニッケルコバルトマンガン複合水酸化物を得る。ニッケルコバルトマンガン複合水酸化物に所定量の炭酸リチウムを混合し、750℃以上で焼成することにより、層状岩塩構造のリチウム複合金属酸化物が得られる。上記焼成は複数の温度条件で焼成する多段階式としてもよい。得られたリチウム複合金属酸化物につき、適宜、粉砕処理を行い粉末状としてもよく、さらに、所望の粒径に分級しても良い。
リチウム複合金属酸化物の粒度分布の範囲としては、一般的なレーザー散乱回折式粒度分布計での測定において、平均粒子径(D50)が100μm以下が好ましく、1μm以上50μm以下がより好ましく、1μm以上30μm以下がさらに好ましく、2μm以上20μm以下が特に好ましい。
その他、上記リチウム複合金属酸化物は、Liを含有するリチウム原料と、Ni、Mn、Coの中から選ばれる1種以上を含む金属原料とからなる混合原料に対し、固相法、スプレードライ法、水熱法、溶融塩法などの既知の方法を用いて製造することができる。
固相法は、混合原料の粉末を混合・粉砕して、必要に応じて乾燥・圧粉成型して、加熱焼成することによりリチウム複合金属酸化物を得る方法である。通常行われる固相法は、各原料を、製造しようとするリチウム複合金属酸化物の組成に応じた割合で混合するものである。固相法での原料混合物の加熱温度は、900℃以上1000℃以下であって、加熱時間は8時間以上24時間以下であることが好ましい。
スプレードライ法は、混合原料の粉末を液体に溶かして溶液とし、溶液を空中に噴霧しミストとし、ミストとした溶液を加熱する方法である。スプレードライ法では、後で更に加熱してもよい。スプレードライ法での加熱温度は500℃以上1000℃以下が好ましく、加熱時間は3時間以上8時間以下であることが好ましい。
水熱法は、原料を水と混合して混合液とし、該混合液を高温高圧下で加熱する方法である。水熱法での加熱温度は120℃以上200℃以下が好ましく、加熱時間は2時間以上24時間以下であることが好ましい。
溶融塩法は、リチウム化合物を含む原料混合物を加熱することにより、リチウム化合物が溶融して溶融塩となり、この溶融液中でリチウム複合金属酸化物を合成する方法である。リチウム化合物のLiに対し、製造予定のリチウム複合金属酸化物のLiのモル比(製造予定のリチウム複合金属酸化物のLi/リチウム化合物のLi)は、1未満であればよいが、0.02以上0.7未満であることが好ましく、更には0.03〜0.5、0.04〜0.25であることがより好ましい。
上記一般式におけるDはドープ元素である。上記一般式において0<e<1の範囲内のリチウム複合金属酸化物を準備する場合には、上記のリチウム複合金属酸化物を製造するいずれかの段階で、ドープ元素含有化合物を添加すればよい。ドープ元素含有化合物の配合量は、所望のドープ量となるように適宜決定すればよい。
次に、b)工程について説明する。b)工程は、前記リチウム複合金属酸化物をホウ素化合物溶液に分散させた分散液を調製する工程である。
上記ホウ素化合物としてはホウ素を含有するものであればよく、例えば、HBO、HBO、LiBO、Li、LiB、HBOなどのホウ酸誘導体及びその塩、B、BO、B、B、BO、BO、B13などの酸化ホウ素、BH、NaBH、LiBF、BF、BaB、CeB、CoB、CoB、FeB、GdB、GdB、LaB、LaB、MoB、MoB、MoB、Mo、Nb、NbB、Nb、NbB、NbB、NbB、PrB、PrB、SrB、TaB、TaB、TiB、TiB、VB、VB、W、YB、YB、YB12、ZrB、CrB、CrB、WB、HfBなどの無機ホウ素化合物、並びに、ホウ酸トリメチル、ホウ酸トリブチル、ホウ酸トリフェニル等のホウ酸エステル、メチルボロン酸、シクロへキシルボロン酸、フェニルボロン酸等のボロン酸、エチルボラン酸ジメチル、2−フェニル−1,3,2−ジオキサボリナン、2−フェニル−1,3,2−ベンゾジオキサボロール等のボロン酸エステル、ジエチルボリン酸、ジブチルボリン酸、ジフェニルボリン酸等のボリン酸、ジメチルボリン酸メチル、メトキシジシクロヘキシルボラン等のボリン酸エステルなどの有機ホウ素化合物を例示できる。溶媒に対する溶解性や汎用性などの観点から、ホウ素化合物としてはHBO、Bが好ましい。
上記ホウ素化合物のうち、特に高い導電性を有し、本発明の材料の低抵抗化に寄与するホウ素化合物としては、BaB、FeB、GdB、GdB、LaB、LaB、MoB、Mo、Nb、NbB、Nb、NbB、PrB、PrB、SrB、TaB、TaB、TiB、TiB、VB、VB、W、YB、YB、YB12、ZrBを例示できる。
また、上記ホウ素化合物のうち、高い耐酸性を有し、本発明の材料を具備する二次電池の容量維持率の向上に寄与するホウ素化合物としては、LaB、MoB、TiB、VB、NbB、TaB、ZrB、CrB、CrB、WB、HfBを例示できる。
b)工程は、リチウム複合金属酸化物分散液に対してホウ素化合物を加えることにより為されてもよいし、ホウ素化合物溶液に対してリチウム複合金属酸化物を加えることにより為されてもよい。b)工程の分散液に溶解されるホウ素化合物の量は、分散液に対し飽和溶解度付近となる量が好ましく、また、分散液に対し過飽和となる量でもよい。b)工程は、撹拌条件下で為されるのが好ましく、また、30〜60℃、好ましくは35〜50℃の範囲内での加温条件下で行われるのが好ましい。
分散液の溶媒としては、水、並びにメタノール、エタノール等のアルコール、テトラヒドロフランなどの極性有機溶媒を挙げることができる。分散液の溶媒としては、上記のものを単独で採用してもよいし、複数を併用してもよい。分散液の溶媒につき、そのpHを酸又は塩基でコントロールしてもよい。
次に、c)工程について説明する。c)工程は、b)工程で得られた分散液の液温を低くして、前記リチウム複合金属酸化物の表面にホウ素化合物を付着させる工程である。c)工程は、基本的には、分散液に対するホウ素化合物の温度毎の溶解度の差を利用した工程である。b)工程で得られた分散液の液温を低くすることで、分散液におけるホウ素化合物の溶解度が減少し、溶解できなくなったホウ素化合物がリチウム複合金属酸化物の表面に均一に析出する。
b)工程で得られた分散液の液温を低くするには、例えば、該分散液を、冷却装置を用いて徐々に冷却してもよく、氷浴や冷却装置を用いて急冷してもよい。また、例えば、b)工程の分散液が高温であれば、常温になるまで放置してもよい。リチウム複合金属酸化物の表面にホウ素化合物を均一に付着させるためには、分散液を徐々に冷却する方法が好ましい。分散液を著しい速度で急冷すると、分散液中のあらゆる箇所で急激にホウ素化合物の結晶核が生成し、かつ、ホウ素化合物の結晶が成長する恐れがあるため、リチウム複合金属酸化物の表面にホウ素化合物を均一に付着させることが困難になる場合がある。
なお、ホウ素化合物の溶媒などに対する安定性や反応性の観点から、c)工程でリチウム複合金属酸化物の表面に付着するホウ素化合物は、前記b)工程で用いたホウ素化合物と必ずしも同一とは限らない。b)工程で採用したホウ素化合物が分散液中で分解して他のホウ素化合物になり、c)工程でリチウム複合金属酸化物の表面に付着する場合もある。
c)工程は、撹拌条件下で行うのが好ましい。また、c)工程は、減圧条件下で分散液の溶媒を除去しつつ行ってもよい。撹拌条件下及び/又は減圧条件下とすることで、ホウ素化合物の析出が促される場合がある。
表面にホウ素化合物を付着させたリチウム複合金属酸化物は、濾過などで分離できる。ここで、分離後のリチウム複合金属酸化物は、水やアルコールなどの溶媒で洗浄される洗浄工程に供されるのが好ましい。水としては、蒸留水、逆浸透膜透過水、脱イオン水のいずれかが好ましい。当該洗浄工程により、リチウム複合金属酸化物の表面に過剰に付着したホウ素化合物を除去することができる。洗浄工程の溶媒としては、単独の溶媒を用いても良いし、複数の溶媒の混合溶媒を用いても良い。洗浄工程は複数回繰り返してもよい。その際には、溶媒を変更しても良い。分離後のリチウム複合金属酸化物は、溶媒を除去するために乾燥されるのが好ましい。
次に、d)工程について説明する。d)工程は、前記c)工程を経たリチウム複合金属酸化物を400℃以上の温度で加熱する工程である。表面にホウ素化合物を付着させたリチウム複合金属酸化物を400℃以上で加熱することにより、ホウ素と、リチウム複合金属酸化物に含まれるNi、Co又はMnが結合し、B−Ni結合、B−Co結合又はB−Mn結合を有するホウ素含有部を形成させることができる。
d)工程は400℃以上で加熱する工程があればよい。加熱温度の上限としては、600℃、700℃を例示することができる。加熱温度が600℃を超えると製造される材料の抵抗が高くなる場合があり、加熱温度が700℃を超えると製造される材料の抵抗がさらに高くなる場合がある。温度範囲としては、400℃〜700℃の範囲が好ましく、415℃〜600℃の範囲がより好ましく、420℃〜550℃の範囲内がさらに好ましく、430℃〜520℃の範囲内がさらにより好ましく、450℃〜500℃の範囲内が特に好ましく、460℃〜490℃の範囲内が最も好ましい。400℃以上での加熱時間は、1〜20時間が好ましく、3〜10時間がより好ましい。
ARCHIVES OF METALLURGY AND MATERIALS, Vol.58, Issue 4, 2013, p.1131-p.1136には、417℃以上でBがCo中に拡散することが記載されている。かかる記載からみて、d)工程の加熱温度は417℃以上が好ましいともいえる。
また、Archives of Materials Science and Engineering, Vol.28, Issue 6, 2007, p.353-p.356には、NiBと認められる合金において、490℃付近で抵抗が低下すること、及び、DTA測定により440〜470℃付近に結晶化開始温度が確認されたことが記載されている。当該文献の記載から、NiBの結晶化に伴い、NiBの抵抗が低下したといえる。この点からみて、d)工程の加熱温度は440℃以上が好ましいともいえる。
また、400℃以上での加熱の前に、200℃以上400℃未満で予備加熱を行ってもよい。予備加熱により、リチウム複合金属酸化物の表面付近の金属組成を変動させることができ、その結果、その後の400℃以上での加熱にて、ホウ素と所望の金属との結合を優先的に生じさせることができる。予備加熱の温度範囲としては、250℃〜390℃の範囲が好ましく、300℃〜380℃の範囲内がより好ましい。予備加熱時間は、1〜20時間が好ましく、3〜10時間がより好ましい。
また、d)工程は、常温乃至100℃程度の低温から、400℃以上にまで、徐々に昇温する昇温速度コントロール下で、行ってもよい。この際、予備加熱を十分に行う昇温プログラムとしてもよいし、予備加熱をほとんど行わない昇温プログラムとしてもよい。
d)工程は、大気条件下で行ってもよいし、ヘリウム、アルゴンなどの不活性ガス存在下で行ってもよく、また、窒素ガス雰囲気下で行ってもよい。特にd)工程は、大気条件下で行うのが好ましい。d)工程を、窒素ガス雰囲気下で行うと、ホウ素含有部に導電性窒化物が生成し、より好適な材料となる可能性がある。
ホウ素含有部には、B−Ni結合、B−Co結合又はB−Mn結合のいずれかが存在する。ホウ素含有部における、B−Ni結合、B−Co結合、B−Mn結合を示す箇所には、それぞれ導電性のNiB、CoB、CoB、MnBなどが生成する。これらの導電性の物質の存在に因り、本発明の材料は好適な導電性を示し得る。ホウ素含有部には、ホウ素化合物自体やホウ素化合物由来のものも存在し得る。
参考までに、NiB、CoB、CoB、MnBの導電率を表1に示す。
Figure 0006296156
ホウ素含有部は、本発明の材料の表面から内部に向かい50nmの範囲内の表層に存在するのが好ましく、30nmの範囲内の表層に存在するのがより好ましく、20nmの範囲内の表層に存在するのがさらに好ましい。
ホウ素含有部は、点在してもよいし、層として存在しても良い。ホウ素含有部は本発明の材料の表面全体に存在するのが好ましい。ホウ素含有部の層の厚みt(nm)は、例えば0<t<30であり、0.01<t<20が好ましく、0.1<t<10がより好ましい。
d)工程を経て得られた本発明の材料は、粉砕にて粉末とされるのが好ましく、さらに、篩などを用い適切な範囲の粒径に分級されるのがより好ましい。本発明の材料の粒度分布の範囲としては、一般的なレーザー散乱回折式粒度分布計での測定において、平均粒子径(D50)が100μm以下が好ましく、1μm以上50μm以下がより好ましく、1μm以上30μm以下がさらに好ましく、2μm以上20μm以下が特に好ましい。また、本発明の材料の一次粒子(SEMなどの顕微鏡観察にて1粒と認識できる粒子)の大きさは、顕微鏡観察にて50nm〜1500nmの範囲内のものが好ましい。
本発明の材料は、水やアルコールなどの溶媒で洗浄される洗浄工程に供されるのが好ましい。水としては、蒸留水、逆浸透膜透過水、脱イオン水のいずれかが好ましい。当該洗浄工程により、本発明の材料の表面から、過剰に存在するホウ素含有物やその他の不要物を除去することができる。洗浄工程の溶媒としては、単独の溶媒を用いても良いし、複数の溶媒の混合溶媒を用いても良い。洗浄工程は複数回繰り返してもよい。その際には、溶媒を変更しても良い。洗浄後の本発明の材料は、溶媒を除去するために乾燥されるのが好ましい。
本発明の材料は、リチウムイオン二次電池の活物質として使用し得る。本発明のリチウムイオン二次電池は、本発明の材料を活物質として具備する。具体的には、本発明のリチウムイオン二次電池は、本発明の材料を活物質として具備する正極、負極、電解液及びセパレータを具備する。本発明の材料はリチウム複合金属酸化物の表面にホウ素含有部が形成されている。ホウ素含有部の存在に因り、本発明の材料を活物質として具備する正極においては、リチウム複合金属酸化物を構成する遷移金属が正極から溶出することを一定程度抑制できる。
正極は、集電体と、集電体の表面に結着させた正極活物質層を有する。
集電体は、リチウムイオン二次電池の放電又は充電の間、電極に電流を流し続けるための化学的に不活性な電子伝導体をいう。集電体としては、銀、銅、金、アルミニウム、タングステン、コバルト、亜鉛、ニッケル、鉄、白金、錫、インジウム、チタン、ルテニウム、タンタル、クロム、モリブデンから選ばれる少なくとも一種、並びにステンレス鋼などの金属材料を例示することができる。集電体は公知の保護層で被覆されていても良い。集電体の表面を公知の方法で処理したものを集電体として用いても良い。
集電体は箔、シート、フィルム、線状、棒状、メッシュなどの形態をとることができる。そのため、集電体として、例えば、銅箔、ニッケル箔、アルミニウム箔、ステンレス箔などの金属箔を好適に用いることができる。集電体が箔、シート、フィルム形態の場合は、その厚みが1μm〜100μmの範囲内であることが好ましい。
正極活物質層は正極活物質、並びに必要に応じて導電助剤及び/又は結着剤を含む。
正極活物質としては、本発明の材料を含むものであればよく、本発明の材料のみを採用してもよいし、本発明の材料と公知の正極活物質を併用してもよい。
導電助剤は、電極の導電性を高めるために添加される。そのため、導電助剤は、電極の導電性が不足する場合に任意に加えればよく、電極の導電性が十分に優れている場合には加えなくても良い。導電助剤としては化学的に不活性な電子高伝導体であれば良く、炭素質微粒子であるカーボンブラック、黒鉛、アセチレンブラック、ケッチェンブラック(登録商標)、気相法炭素繊維(Vapor Grown Carbon Fiber:VGCF)、および各種金属粒子などが例示される。これらの導電助剤を単独または二種以上組み合わせて活物質層に添加することができる。
活物質層中の導電助剤の配合割合は、質量比で、活物質:導電助剤=1:0.005〜1:0.5であるのが好ましく、1:0.01〜1:0.2であるのがより好ましく、1:0.03〜1:0.1であるのがさらに好ましい。導電助剤が少なすぎると効率のよい導電パスを形成できず、また、導電助剤が多すぎると活物質層の成形性が悪くなるとともに電極のエネルギー密度が低くなるためである。
結着剤は、活物質や導電助剤を集電体の表面に繋ぎ止め、電極中の導電ネットワークを維持する役割を果たすものである。結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド等のイミド系樹脂、アルコキシシリル基含有樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸等のアクリル系樹脂、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、カルボキシメチルセルロースを例示することができる。これらの結着剤を単独で又は複数で採用すれば良い。
活物質層中の結着剤の配合割合は、質量比で、活物質:結着剤=1:0.001〜1:0.3であるのが好ましく、1:0.005〜1:0.2であるのがより好ましく、1:0.01〜1:0.15であるのがさらに好ましい。結着剤が少なすぎると電極の成形性が低下し、また、結着剤が多すぎると電極のエネルギー密度が低くなるためである。
負極は、集電体と、集電体の表面に結着させた負極活物質層を有する。集電体については、正極で説明したものを適宜適切に採用すれば良い。負極活物質層は負極活物質、並びに必要に応じて導電助剤及び/又は結着剤を含む。
負極活物質としては、リチウムを吸蔵及び放出可能な炭素系材料、リチウムと合金化可能な元素、リチウムと合金化可能な元素を有する化合物、あるいは高分子材料などを例示することができる。
炭素系材料としては、難黒鉛化性炭素、黒鉛、コークス類、グラファイト類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼成体、炭素繊維、活性炭あるいはカーボンブラック類が例示できる。ここで、有機高分子化合物焼成体とは、フェノール類やフラン類などの高分子材料を適当な温度で焼成して炭素化したものをいう。
リチウムと合金化可能な元素としては、具体的にNa、K、Rb、Cs、Fr、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Ra、Ti、Ag、Zn、Cd、Al、Ga、In、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、Biが例示でき、特に、Si又はSnが好ましい。
リチウムと合金化可能な元素を有する化合物としては、具体的にZnLiAl、AlSb、SiB、SiB、MgSi、MgSn、NiSi、TiSi、MoSi、 CoSi、NiSi、CaSi、CrSi、CuSi、FeSi、MnSi、NbSi、TaSi、VSi、WSi、ZnSi、SiC、Si、SiO、SiO(0<v≦2)、SnO(0<w≦2)、SnSiO、LiSiO あるいはLiSnOを例示でき、特に、SiO(0.3≦x≦1.6、又は0.5≦x≦1.5)が好ましい。
中でも、負極活物質は、Siを有するSi系材料を含むものがよい。Si系材料は、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な珪素又は/及び珪素化合物からなるとよく、例えば、SiOx(0.5≦x≦1.5)がよい。珪素は理論充放電容量が大きいものの、珪素は充放電時の体積変化が大きい。そこで、負極活物質を珪素を含むSiOxとすることで珪素の体積変化を緩和することができる。
また、Si系材料は、Si相と、SiO相とをもつことが好ましい。Si相は、珪素単体からなり、Liイオンを吸蔵・放出し得る相であり、Liイオンの吸蔵及び放出に伴って膨張及び収縮する。SiO相は、SiOからなり、Si相の膨張及び収縮を吸収する緩衝相となる。Si相がSiO相により被覆されるSi系材料が好ましい。さらには、微細化された複数のSi相がSiO相により被覆されて一体となって粒子を形成しているものがよい。この場合には、Si系材料全体の体積変化を効果的に抑えることができる。
Si系材料でのSi相に対するSiO相の質量比は、1〜3であることが好ましい。前記質量比が1未満の場合には、Si系材料の膨張及び収縮が大きくなり、Si系材料を含む負極活物質層にクラックが生じるおそれがある。一方、前記質量比が3を超える場合には、負極活物質のLiイオンの吸蔵及び放出量が少なくなり、電池の負極単位質量あたりの電気容量が低くなる。
また、リチウムと合金化反応可能な元素を有する化合物として、スズ合金(Cu−Sn合金、Co−Sn合金等)などの錫化合物を例示できる。
高分子材料としては、具体的にポリアセチレン、ポリピロールを例示できる。
負極活物質として、CaSiを塩酸やフッ化水素酸などの酸で処理して得られる層状ポリシランを、300〜1000℃で加熱して得られるSi材料を採用しても良い。さらに、上記Si材料を炭素源とともに加熱して、カーボンコートしたものを負極活物質として採用してもよい。
負極活物質としては、以上のものの一種以上を使用することができる。
負極に用いる導電助剤及び結着剤については、正極で説明したものを同様の配合割合で適宜適切に採用すれば良い。
集電体の表面に活物質層を形成させるには、ロールコート法、ダイコート法、ディップコート法、ドクターブレード法、スプレーコート法、カーテンコート法などの従来から公知の方法を用いて、集電体の表面に活物質を塗布すればよい。具体的には、活物質、溶剤、並びに必要に応じて結着剤及び/又は導電助剤を混合し、スラリーを調製する。上記溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、メタノール、メチルイソブチルケトン、水を例示できる。該スラリーを集電体の表面に塗布後、乾燥する。電極密度を高めるべく、乾燥後のものを圧縮しても良い。
電解液は、非水溶媒と非水溶媒に溶解した電解質とを含んでいる。
非水溶媒としては、環状エステル類、鎖状エステル類、エーテル類等が使用できる。環状エステル類としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ガンマブチロラクトン、ビニレンカーボネート、2−メチル−ガンマブチロラクトン、アセチル−ガンマブチロラクトン、ガンマバレロラクトンを例示できる。鎖状エステル類としては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、エチルメチルカーボネート、プロピオン酸アルキルエステル、マロン酸ジアルキルエステル、酢酸アルキルエステル等を例示できる。エーテル類としては、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、1,2−ジブトキシエタンを例示できる。非水溶媒としては、上記具体的な溶媒の化学構造のうち一部又は全部の水素がフッ素に置換した化合物を採用しても良い。
電解質としては、LiClO、LiAsF、LiPF、LiBF、LiCFSO、LiN(CFSO等のリチウム塩を例示できる。
電解液としては、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、プロピレンカーボネート、ジエチルカーボネートなどの非水溶媒に、LiClO、LiPF、LiBF、LiCFSOなどのリチウム塩を0.5mol/Lから1.7mol/L程度の濃度で溶解させた溶液を例示できる。
セパレータは、正極と負極とを隔離し、両極の接触による短絡を防止しつつ、リチウムイオンを通過させるものである。セパレータとしては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイミド、ポリアミド、ポリアラミド(Aromatic polyamide)、ポリエステル、ポリアクリロニトリル等の合成樹脂、セルロース、アミロース等の多糖類、フィブロイン、ケラチン、リグニン、スベリン等の天然高分子、セラミックスなどの電気絶縁性材料を1種若しくは複数用いた多孔体、不織布、織布などを挙げることができる。また、セパレータは多層構造としてもよい。
次に、リチウムイオン二次電池の製造方法について説明する。
正極および負極に必要に応じてセパレータを挟装させ電極体とする。電極体は、正極、セパレータ及び負極を重ねた積層型、又は、正極、セパレータ及び負極を捲いた捲回型のいずれの型にしても良い。正極の集電体および負極の集電体から、外部に通ずる正極端子および負極端子までの間を、集電用リード等を用いて接続した後に、電極体に電解液を加えてリチウムイオン二次電池とするとよい。また、本発明のリチウムイオン二次電池は、電極に含まれる活物質の種類に適した電圧範囲で充放電を実行されればよい。
本発明のリチウムイオン二次電池の形状は特に限定されるものでなく、円筒型、角型、コイン型、ラミネート型等、種々の形状を採用することができる。
本発明のリチウムイオン二次電池は、車両に搭載してもよい。車両は、その動力源の全部あるいは一部にリチウムイオン二次電池による電気エネルギーを使用している車両であればよく、たとえば、電気車両、ハイブリッド車両などであるとよい。車両にリチウムイオン二次電池を搭載する場合には、リチウムイオン二次電池を複数直列に接続して組電池とするとよい。リチウムイオン二次電池を搭載する機器としては、車両以外にも、パーソナルコンピュータ、携帯通信機器など、電池で駆動される各種の家電製品、オフィス機器、産業機器などが挙げられる。さらに、本発明のリチウムイオン二次電池は、風力発電、太陽光発電、水力発電その他電力系統の蓄電装置及び電力平滑化装置、船舶等の動力及び/又は補機類の電力供給源、航空機、宇宙船等の動力及び/又は補機類の電力供給源、電気を動力源に用いない車両の補助用電源、移動式の家庭用ロボットの電源、システムバックアップ用電源、無停電電源装置の電源、電動車両用充電ステーションなどにおいて充電に必要な電力を一時蓄える蓄電装置に用いてもよい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲において、当業者が行い得る変更、改良等を施した種々の形態にて実施することができる。
以下に、実施例および比較例を示し、本発明をより具体的に説明する。なお、本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。以下において、特に断らない限り、「部」とは質量部を意味し、「%」とは質量%を意味する。
(実施例1)
以下のとおり、実施例1の材料を製造した。
a)工程
リチウム複合金属酸化物として、層状岩塩構造のLiNi5/10Co3/10Mn2/10を準備した。
b)工程
上記リチウム複合金属酸化物100gを純水150mLに加えて、撹拌し、分散液とした。この分散液のpHは11であった。撹拌条件下、上記分散液にB3.8gを加え、分散液の温度を40℃まで昇温し、Bを溶解させた。以上の作業により、リチウム複合金属酸化物をホウ素化合物溶液に分散させた分散液を調製した。
c)工程
撹拌条件下、リチウム複合金属酸化物をホウ素化合物溶液に分散させた分散液の液温を25℃まで徐々に低下させ、前記リチウム複合金属酸化物の表面にホウ素化合物を付着させた。25℃で分散液を10分撹拌した後に、分散液を濾過し、表面にホウ素化合物が付着した粉末状のリチウム複合金属酸化物を分離した。
d)工程
上記リチウム複合金属酸化物を475℃で5時間加熱して、実施例1の材料を得た。
以下のとおり、実施例1のリチウムイオン二次電池を製造した。
正極用集電体として厚み20μmのアルミニウム箔を準備した。活物質として実施例1の材料を94質量部、導電助剤として3質量部のアセチレンブラック、および結着剤として3質量部のポリフッ化ビニリデン(PVDF)を混合した。この混合物を適量のN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に分散させて、スラリーを作製した。上記アルミニウム箔の表面に上記スラリーをのせ、ドクターブレードを用いてスラリーが膜状になるように塗布した。スラリーを塗布したアルミニウム箔を80℃で20分間乾燥することで、NMPを揮発により除去し、アルミニウム箔表面に活物質層を形成させた。表面に活物質層を形成させたアルミニウム箔を、ロ−ルプレス機を用いて圧縮し、アルミニウム箔と活物質層とを強固に密着接合させた。接合物を120℃で6時間、真空乾燥機で加熱し、所定の形状(25mm×30mmの矩形状)に切り取り、正極とした。
負極は以下のように作製した。
グラファイト98.3質量部と、結着剤としてスチレン−ブタジエンゴム1質量部及びカルボキシメチルセルロース0.7質量部とを混合し、この混合物を適量のイオン交換水に分散させてスラリーを作製した。このスラリーを負極用集電体である厚み20μmの銅箔にドクターブレードを用いて膜状になるように塗布し、スラリーを塗布した集電体を乾燥後プレスし、接合物を120℃で6時間、真空乾燥機で加熱し、所定の形状(25mm×30mmの矩形状)に切り取り、負極とした。
上記の正極および負極を用いて、ラミネート型リチウムイオン二次電池を製作した。詳しくは、正極および負極の間に、セパレータとしてポリプロピレン/ポリエチレン/ポリプロピレンの3層構造の樹脂膜からなる矩形状シート(27×32mm、厚さ25μm)を挟装して極板群とした。この極板群を二枚一組のラミネートフィルムで覆い、三辺をシールした後、袋状となったラミネートフィルムに電解液を注入した。電解液としては、エチレンカーボネート、エチルメチルカーボネート及びジメチルカーボネートを体積比3:3:4で混合した溶媒にLiPF6を1モル/Lとなるよう溶解した溶液を用いた。その後、残りの一辺をシールすることで、四辺が気密にシールされ、極板群および電解液が密閉された実施例1のラミネート型リチウムイオン二次電池を得た。なお、正極および負極は外部と電気的に接続可能なタブを備え、このタブの一部はラミネート型リチウムイオン二次電池の外側に延出している。
以上の工程で、実施例1のリチウムイオン二次電池を作製した。
(実施例2)
d)工程において、475℃での加熱の前に、325℃で5時間の予備加熱を追加した以外は、実施例1と同様の方法で、実施例2の材料及びリチウムイオン二次電池を得た。
(実施例3)
d)工程において、400℃で加熱した以外は、実施例1と同様の方法で、実施例3の材料を得た。
(実施例4)
d)工程において、600℃で加熱した以外は、実施例1と同様の方法で、実施例4の材料を得た。
(実施例5)
d)工程において、750℃で加熱した以外は、実施例1と同様の方法で、実施例5の材料を得た。
(比較例1)
d)工程において、475℃での加熱を行わず、代わりに350℃で5時間の加熱を行った以外は、実施例1と同様の方法で、比較例1の材料及びリチウムイオン二次電池を得た。
(比較例2)
d)工程において、250℃で加熱した以外は、比較例1と同様の方法で、比較例2の材料を得た。
(評価例1)
実施例1〜5、比較例1〜2の材料につき、X線光電子分光法(XPS)にて、表面分析を行った。実施例1の材料については、d)工程前のリチウム複合金属酸化物についても同様の分析を行った。
実施例1〜5の材料のXPSチャートから、B−Mn結合に由来するピークが確認された。他方、実施例1の材料に関し、d)工程前のリチウム複合金属酸化物のXPSチャートからは、B−Mn結合に由来するピークが確認されなかった。400℃以上で加熱するd)工程に因り、B−Mn結合が生成することが裏付けられた。
実施例2の材料のXPSチャートからは、B−Co結合及びB−Mn結合に由来するピークが確認された。他方、比較例1〜2の材料のXPSチャートからは、Ni−B結合、B−Co結合及びB−Mn結合に由来するピークがいずれも確認されなかった。d)工程に因り、B−Co結合及びB−Mn結合が生成することが裏付けられた。
また、実施例1、実施例2、比較例1の材料につき、X線光電子分光法(XPS)にて、表面のNi、Co、Mnの組成分析を行った。結果を表2に示す。
Figure 0006296156
リチウム複合金属酸化物のNi:Co:Mnは5:3:2であったので、各材料の加熱処理により、表面金属組成が変化したことがわかる。
(評価例2)
実施例1の材料につき、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、表面観察を行った。実施例1の材料のSEM写真を図1に示す。
図1から、実施例1の材料の表面には凹凸がほとんど観察されなかった。実施例1の材料において、Bはリチウム複合金属酸化物の表面を均一に被覆していることが示唆された。
(評価例3)
実施例2の材料における1次粒子(SEM写真で1粒と認識できる粒子)につき、イオンスライサー(EM−09100IS、日本電子株式会社製)を用いたArイオンミリング法にて断面を形成させ、該断面を、環状明視野走査透過電子顕微鏡(ABF−STEM)で観察した。得られたABF−STEM像を図2に示す。
図2に示した矢印先端が1次粒子のエッジ部分であり、そして、該エッジ部分から左下方向が1次粒子の内部方向である。該エッジ部分を起点として1次粒子の内部方向に存在する1nm程度の層の像からは、重金属を示す黒色の像がほとんど観察されないことから、当該層は主にBで構成されていると推定される(当該層をB層ということがある。)。B層を起点として1次粒子の内部方向に存在する5nm程度の層の像からは、本発明の材料における層状岩塩構造を示す遷移金属の像が観察されるが、当該層よりも内部の像と比較すると、像の濃さが淡いのがわかる。上記5nm程度の層には、ホウ素が拡散して遷移金属とともに共存していること(当該層をホウ素と遷移金属の混在層ということがある。)が示唆される。よって、本発明の材料は、数ナノメートル水準でのホウ素含有部を有するといえる。
さらに、実施例2の材料における1次粒子の断面につき、電子エネルギー損失分光法(EELS)にて、酸素とホウ素を対象として分析を行った。そうすると、1次粒子のエッジ部分から内部へ2nm程度にわたり遷移金属と結合する酸素でない酸素のピークが観察され、そして、その箇所の内部方向に遷移金属と結合する酸素に由来するピークが観察された。また、1次粒子のエッジ部分から内部方向へ7nm程度にわたりBに由来するホウ素のピークが観察され、さらに、1次粒子のエッジ部分から内部方向へ4nm程度の地点から7nm程度の地点までCoBに由来するホウ素のピークが観察された。
EELSでの分析結果からも、B層と、ホウ素と遷移金属の混在層との存在が裏付けられた。
さらに、実施例2の材料における1次粒子の断面につき、透過型電子顕微鏡−エネルギー分散型X線分析装置(TEM−EDX)にて、Ni、Co及びMnを対象として分析を行った。その結果、1次粒子のエッジ部分から内部へ15nm程度にわたり、Coの元素比が最も高く、次にNiであり、Mnが最も低かった。
a)工程で準備したLiNi5/10Co3/10Mn2/10について、同様の分析を行ったところ、1次粒子のエッジ部分から内部にわたり、Niの元素比が最も高く、次にCoであり、Mnが最も低かった。この結果は、LiNi5/10Co3/10Mn2/10の組成比と合致している。
本発明の材料においては、表面の遷移金属組成が、内部の遷移金属組成と異なるといえる。詳細には、本発明の材料においては、表面のCo比が内部のCo比よりも高く、表面のNi比が内部のNi比よりも低いといえる。本発明の製造方法の過程で、材料の表面の遷移金属組成が再構成されたといえる。
(評価例4)
以下のとおり、実施例1〜2、比較例1のリチウムイオン二次電池の初期容量を測定した。測定する電池に対し、25℃、0.33Cレート、電圧4.5VでCCCV充電(定電流定電圧充電)し、そして、電圧3.0Vまで0.33CレートでCC放電(定電流放電)を行ったときの放電容量を測定し、これを初期容量とした。
さらに、測定する電池に対し、60℃、1Cレートで電圧4.5Vから3.0Vの範囲の充放電サイクルを200サイクル行い、その後、室温に5時間以上放置後、初期容量測定と同じ条件で放電容量を測定した。これをサイクル後容量とした。なお、例えば1時間で電池を完全放電させる電流レートを1Cという。容量維持率(%)は以下の式で求めた。
容量維持率(%)=100×サイクル後容量/初期容量
結果を表3に示す。
Figure 0006296156
表3から、本発明の材料を活物質として具備する二次電池は、初期容量、サイクル後容量、容量維持率ともに優れていることが裏付けられた。
また、200サイクル後の実施例1のリチウムイオン二次電池及び200サイクル後の比較例1のリチウムイオン二次電池を分解し、正極から溶出したMnが負極にどの程度付着しているかを、誘導結合プラズマ(ICP)発光分析装置を用いて分析した。その結果、実施例1のリチウムイオン二次電池の負極に付着していたMn量は0.0065mgであり、比較例1のリチウムイオン二次電池の負極に付着していたMn量は0.031mgであった。実施例1のリチウムイオン二次電池の負極に付着していたMn量は、比較例1のそれと比較して、1/5程度であった。本発明の材料を活物質として具備する正極は、Mn溶出を抑制できることが裏付けられた。
(評価例5)
実施例1〜2、比較例1のリチウムイオン二次電池につき、以下のとおり、放電抵抗を測定した。電位差3.56Vの電池に対し、2.5Cレートで10秒間の放電を行った。放電抵抗(Ω)は以下の式で求めた。結果を表4に示す。
放電抵抗(Ω)=|放電前の電圧−放電後の電圧|/電流値
Figure 0006296156
表4から、本発明の材料を活物質として具備する二次電池は、その抵抗が低いことが裏付けられた。低抵抗の理由としては、本発明の材料の表面に形成された導電性のMnBやCoBの存在に因ると推定される。

Claims (6)

  1. a)層状岩塩構造の一般式:LiNiCoMn(0.2≦a≦2、b+c+d+e=1、0≦e<1、DはFe、Cr、Cu、Zn、Ca、Mg、Zr、S、Si、Na、K、Al、Ti、P、Ga、Ge、V、Mo、Nb、W、La、Hf、Rfから選ばれる少なくとも1の元素、1.7≦f≦3) で表されるリチウム複合金属酸化物を準備する工程、
    b)前記リチウム複合金属酸化物をホウ素化合物溶液に分散させた分散液を、加温条件下で調製する工程、
    c)前記分散液の液温を低くして、前記b)工程の加温条件下での分散液におけるホウ素化合物の濃度が、液温低下された分散液におけるホウ素化合物の飽和濃度を上回る状態にすることで、前記リチウム複合金属酸化物の表面にホウ素化合物を付着させる工程、
    d)前記c)工程を経たリチウム複合金属酸化物を400℃以上で加熱する工程、
    を含むことを特徴とする、
    前記リチウム複合金属酸化物の表面に、B−Ni結合、B−Co結合又はB−Mn結合のいずれかの結合を有するホウ素含有部が形成された材料の製造方法。
  2. 前記d)工程の加熱温度が400℃〜700℃である、請求項1に記載の材料の製造方法。
  3. 前記d)工程において、400℃以上での加熱の前に、200℃以上400℃未満での予備加熱を1〜20時間行う、請求項1又は2に記載の材料の製造方法。
  4. 前記ホウ素含有部の層の厚みt(nm)が0<t<30である請求項1〜3のいずれかに記載の材料の製造方法。
  5. 前記d)工程の加熱温度が400℃〜490℃である請求項1〜4のいずれかに記載の材料の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法で製造された材料を集電体に塗布する工程、
    を含む、前記材料を活物質として具備するリチウムイオン二次電池の製造方法。
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