JP6299154B2 - 負極活物質及び蓄電装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体、電気・電子等の各分野に利用可能であり、リチウムイオン二次電池などの非水系二次電池に有用な負極活物質と、その負極活物質を負極に用いた蓄電装置に関するものである。
リチウムイオン二次電池は、充放電容量が高く、高出力化が可能な二次電池である。現在、主として携帯電子機器用の電源として用いられており、更に、今後普及が予想される電気自動車用や家庭用大型電気機器の電源として期待されている。リチウムイオン二次電池は、リチウム(Li)を挿入および脱離することができる活物質を正極及び負極にそれぞれ有する。そして、両極間に設けられた電解液内をリチウムイオンが移動することによって動作する。
リチウムイオン二次電池には、正極の活物質として主にリチウムコバルト複合酸化物等のリチウム含有金属複合酸化物が用いられ、負極の活物質としては多層構造を有する炭素材料が主に用いられている。リチウムイオン二次電池の性能は、二次電池を構成する正極、負極および電解質の材料に左右される。なかでも活物質を形成する活物質材料の研究開発が活発に行われている。例えば負極活物質材料として炭素よりも高容量なケイ素またはケイ素酸化物が検討されている。
ケイ素を負極活物質として用いることにより、炭素材料を用いるよりも高容量の電池とすることができる。しかしながらケイ素は、充放電時のLiの吸蔵・放出に伴う体積変化が大きい。そのためケイ素が微粉化して集電体から脱落または剥離し、電池の充放電サイクル寿命が短いという問題点がある。そこでケイ素酸化物を負極活物質として用いることにより、ケイ素よりも充放電時のLiの吸蔵・放出に伴う体積変化を抑制することができる。
例えば、負極活物質として、酸化ケイ素(SiOx:xは0.5≦x≦1.5程度)の使用が検討されている。SiOxは熱処理されると、SiとSiO2とに分解することが知られている。これは不均化反応といい、固体の内部反応によりSi相とSiO2相の二相に分離する。分離して得られるSi相は非常に微細である。また、Si相を覆うSiO2相が電解液の分解を抑制する働きをもつ。したがって、SiとSiO2とに分解したSiOxからなる負極活物質を用いた二次電池は、サイクル特性に優れる。
上記したSiOxのSi相を構成するシリコン粒子が微細であるほど、それを負極活物質として用いた二次電池はサイクル特性が向上する。そこで特許第3865033号(特許文献1)には、金属シリコンとSiO2を加熱して昇華させて酸化珪素ガスとし、それを冷却してSiOxを製造する方法が記載されている。この方法によれば、Si相を構成するシリコン粒子の粒径を1-5nmのナノサイズとすることができる。
また特開2009-102219号公報(特許文献2)には、シリコン原料を高温のプラズマ中で元素状態まで分解し、それを液体窒素温度まで急冷してシリコンナノ粒子を得、このシリコンナノ粒子をゾルゲル法などでSiO2-TiO2マトリクス中に固定する製造方法が記載されている。
ところが特許文献1に記載の製造方法では、マトリクスが昇華性の材料に限られる。また特許文献2に記載の製造方法では、プラズマ放電のために高いエネルギーが必要となる。さらにこれらの製造方法で得られたシリコン複合体では、Si相のシリコン粒子の分散性が低く凝集し易いという不具合がある。Si粒子同士が凝集して粒径が大きくなると、それを負極活物質として用いた二次電池は初期容量が低く、サイクル特性も低下する。また特許文献1,2に記載されている手法の場合、製造上、酸化物層がナノシリコンの固定に必要であるため、酸化物層とLiとの不可逆反応を引き起こし、セルとしての容量低下を招く不具合がある。
ところで近年、半導体、電気・電子等の各分野への利用が期待されるナノシリコン材料が開発されている。例えばPhysical Review B(1993),vol48,8172-8189(非特許文献1)には、塩化水素(HCl)と二ケイ化カルシウム(CaSi2)とを反応させることで層状ポリシランを合成する方法が記載され、こうして得られる層状ポリシランは、発光素子などに利用できることが記載されている。
特許第3865033号公報 特開2009-102219号公報
Physical Review B(1993),vol48,8172-8189
ところが非特許文献1に記載された層状ポリシランは、比表面積が大きく、SiO2成分が多く含まれているために、二次電池の負極活物質材料としては適していないという不具合があった。例えばリチウムイオン二次電池の負極においては、比表面積が大きいと電解液の分解が促進されるために負極で消費される不可逆容量が大きくなり、高容量化が困難である。
そこで本願発明者らは、非特許文献1に記載された層状ポリシランに関して鋭意研究を行い、この層状ポリシランを非酸化性雰囲気下にて100℃を超える温度で熱処理することにより、比表面積の小さいナノシリコンが得られることを見出した。
非特許文献1に記載された層状ポリシランは、組成式(SiH)nで示され、ケイ素原子で構成された六員環が複数連なった構造を基本骨格としている。この層状ポリシランのラマンスペクトルを図1に、単結晶シリコンのラマンスペクトルを図2に示す。一般的にラマンシフトは高周波側へシフトすると結合が強くなり、低周波側へシフトすると結合が切れやすくなることが知られている。単結晶シリコン(図2)において520cm-1に観測されるSi-Si結合のピークは、層状ポリシラン(図1)では単結晶シリコンに比べて低周波側の320cm-1付近にシフトしている。すなわち層状ポリシラン構造とすることで、Si-Siの結合が弱くなり、穏和な条件でのナノシリコン化が可能となったと考えられる。
しかしながら、得られたナノシリコンを負極活物質として用いたリチウムイオン二次電池の電池特性を精査したところ、初期効率や初期容量にばらつきが認められた。そこで鋭意研究の結果、ナノシリコンのXRDスペクトルの回折ピーク形状と電池特性との間に相関関係が存在することが明らかとなった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、安定した電池特性を発現できるナノシリコンからなる負極活物質を提供することを解決すべき課題とする。
本発明の負極活物質の特徴は、CuKα線を用いて測定されたXRDスペクトルにおける2θ=28.4度付近に発現するシリコンの回折ピークの下記に定義されるピーク幅が1.0度以上であるナノシリコンからなることにある。回折ピークの半値幅が0.12度以上であることが望ましい。
(ピーク幅:該回折ピーク両側におけるベースラインからの立ち上がり箇所2点の間の距離)
なお本発明にいう半値幅とは、XRDスペクトルにおける回折ピークのピーク値の半分の値でピーク形状を切った時の横幅をいう。
本発明の負極活物質は、CuKα線を用いて測定されたXRDスペクトルにおける2θ=28.4度付近に発現するシリコンの回折ピークのピーク幅が1.0度以上であるナノシリコンからなる。この負極活物質を負極に用いることで、初期効率などの電池特性が高く品質が安定した蓄電装置とすることができる。
層状ポリシランのラマンスペクトルである。 単結晶シリコンのラマンスペクトルである。 実施例1に係るナノシリコン材料のSEM画像を示す。 実施例1に係るナノシリコン材料の拡大されたSEM画像を示す。 実施例1で得られたナノシリコン粉末のX線回折スペクトルである。 図5の要部拡大図を示す。 実施例1に係るナノシリコン粉末のX線回折スペクトルをベースラインが水平になるように変換した図を示す。 実施例2に係るナノシリコン粉末のX線回折スペクトルである。 図8の要部拡大図を示す。 実施例2に係るナノシリコン粉末のX線回折スペクトルをベースラインが水平になるように変換した図を示す。 比較例1に係るナノシリコン粉末のX線回折スペクトルである。 図11の要部拡大図を示す。 比較例1に係るナノシリコン粉末のX線回折スペクトルをベースラインが水平になるように変換した図を示す。 比較例2に係るナノシリコン粉末のX線回折スペクトルである。 図14の要部拡大図を示す。 比較例2に係るナノシリコン粉末のX線回折スペクトルをベースラインが水平になるように変換した図を示す。
本発明の負極活物質は、扁平状のナノシリコン粒子が層状に配列してなる板状シリコン体が厚み方向に複数枚積層された構造を有している。この構造は、図3,4に示すように、SEM観察により確認される。なお、図3に示す長方形部分を拡大したものが図4に示されている。板状シリコン体は厚みが約10nm〜約100nmに観察されるが、強度やリチウムイオンなどの挿入・離脱の容易性などの観点から、板状シリコン体の厚みは20nm〜90nmの範囲が好ましい。また長軸方向の長さは、0.1μm〜50μmであった。
この負極活物質は、ケイ素原子で構成された六員環が複数連なった構造をなし組成式(SiH)nで示される層状ポリシランを非酸化性雰囲気で熱処理することで製造することができる。この層状ポリシランは、二ケイ化カルシウム(CaSi2)と酸とを反応させることにより得ることができる。例えば、非特許文献1に記載されたように、塩化水素(HCl)と、二ケイ化カルシウム(CaSi2)と、を反応させることで製造することができる。二ケイ化カルシウム(CaSi2)は、ダイヤモンド型のSiの(111)面の間にCa原子層が挿入された層状結晶をなし、酸との反応でカルシウム(Ca)が引き抜かれることによって層状ポリシランが得られる。
Caを引き抜く酸として、フッ化水素(HF)と塩化水素(HCl)の混合物を用いることもできる。フッ化水素(HF)と塩化水素(HCl)との組成比は、モル比でHF/HCl=1/10000〜1/1の範囲が望ましい。フッ化水素(HF)の量がこの比より多くなるとCaF2、CaSiO系などの不純物が生成し、この不純物と層状ポリシランとを分離するのが困難であるため好ましくない。
酸と二ケイ化カルシウム(CaSi2)との配合比は、当量より酸を過剰にすることが望ましい。また反応は、不活性ガス雰囲気下で行うことが望ましい。反応時間と反応温度は特に限定されないが、通常、反応温度は0℃〜100℃、反応時間は0.25〜24時間である。反応によりCaCl2などが生成するが、水洗によって除去することができる。
上記製造方法により得られた層状ポリシランを、非酸化性雰囲気下にて熱処理することにより、ナノシリコン材料が得られる。
熱処理における加熱方法としては、化石燃料による燃焼加熱と、電気による電気加熱に大別され、電気加熱が広く用いられている。電気加熱は、燃焼加熱に比べて温度制御が容易であること、容易に高温が得られること、などの利点があるからである。
電気加熱には、抵抗加熱、誘導加熱、マイクロ波加熱、誘電加熱、遠赤外線加熱、アーク加熱、電子ビーム加熱、プラズマ加熱などがある。このうち抵抗加熱は、原理的にシンプルで使いやすく、加熱効率が高いため熱処理スケールを大きくすることが容易である。さらに、初期費用とランニングコストが低いという利点がある。そのため抵抗加熱による熱処理が好ましく用いられる。一方、誘導加熱やマイクロ波加熱を用いると、高速加熱が可能であるものの初期費用が高く、熱処理スケールを大きくすることが困難な場合がある。
本発明のナノシリコン材料を得るための熱処理温度は、加熱方法によって好ましい温度範囲が異なる。例えば抵抗加熱を用いた場合には、700℃以下の熱処理ではナノシリコン材料のXRDスペクトルにおける回折ピークのピーク幅が1.0度未満と狭くなり、それを蓄電装置の負極に用いた場合には初期効率と初期容量が低い。しかし800℃以上で熱処理すれば、ピーク幅が1.0度以上と広くなり、そのナノシリコン材料を蓄電装置の負極活物質に用いた場合には初期効率と初期容量が向上する。一方、誘導加熱やマイクロ波加熱を用いると、800℃以下の熱処理でもピーク幅が1.0度以上になる。
非酸化性雰囲気としては、不活性ガス雰囲気、真空雰囲気が例示される。不活性ガスはアルゴン、ヘリウム、窒素など酸素を含まなければ、特に規定されない。
本発明の負極活物質は、CuKα線を用いて測定されたXRDスペクトルにおける2θ=28.4度付近に発現するシリコンの回折ピークのピーク幅が1.0度以上である。ピーク幅が1.0度未満では、蓄電装置の初期効率や初期容量が低下する場合がある。ピーク幅は3.0度以上であるのがさらに好ましい。また回折ピークは、半値幅が0.10度以上であることが望ましい。半値幅が0.10度未満では、シェラーの式から算出される結晶子サイズが90nmより大きくなり、非晶質に近くなるため好ましくない。ピーク幅を1.0度以上及び/又は半値幅を0.10度以上とすることで、ナノシリコンの結晶子サイズを90nm以下とすることができる。
また本発明の負極活物質を構成するナノシリコン材料は、ラマンスペクトルにおいてラマンシフトの341±10cm-1、360±10cm-1、498±10cm-1、638±10cm-1、734±10cm-1にピークが存在する。本発明の負極活物質を構成するナノシリコン材料は、BET法により測定した比表面積が55m2/g以下であることが好ましく、25m2/g以下であることがさらに望ましい。
また本発明の負極活物質を構成するナノシリコン材料は、含まれる酸素量が30質量%以下であることが好ましく、酸素量が15質量%以下であることがさらに好ましく、酸素量が10質量%以下であることが特に望ましい。
<負極>
負極は、集電体と、集電体表面に結着させた負極活物質層とを有する。
[集電体]
集電体は、蓄電装置の放電又は充電の間、電極に電流を流し続けるための化学的に不活性な電子高伝導体をいう。集電体としては、銀、銅、金、タングステン、コバルト、亜鉛、ニッケル、鉄、白金、錫、インジウム、チタン、ルテニウム、タンタル、クロム、モリブデンから選ばれる少なくとも一種、並びにステンレス鋼などの金属材料を例示することができる。集電体は公知の保護層で被覆されていても良い。集電体の表面を公知の方法で処理したものを集電体として用いても良い。
集電体は箔、シート、フィルム、線状、棒状、メッシュなどの形態をとることができる。そのため、集電体として、例えば、銅箔、ニッケル箔、ステンレス箔などの金属箔を好適に用いることができる。集電体が箔、シート、フィルム形態の場合は、その厚みが1μm〜100μmの範囲内であることが好ましい。
[負極活物質層]
負極活物質層は負極活物質と一般にバインダを含む。さらに必要に応じて導電助剤を含んでもよい。
負極活物質は、上記した本発明の負極活物質を含む。本発明の負極活物質に加えて、他の負極活物質を含んでもよい。例えばリチウムイオン二次電池の場合には、本発明の負極活物質に加えて、リチウムイオンを吸蔵及び放出し得る材料が使用可能である。したがって、リチウムイオンを吸蔵及び放出可能である単体、合金または化合物であれば特に限定はない。たとえば、負極活物質としてLiや、炭素、ゲルマニウム、錫などの14族元素、アルミニウム、インジウムなどの13族元素、亜鉛、カドミウムなどの12族元素、アンチモン、ビスマスなどの15族元素、マグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属、銀、金などの11族元素をそれぞれ単体で採用すればよい。錫などの単体に遷移金属などの他の元素を組み合わせた合金又は化合物を負極活物質として採用するのも好適である。合金又は化合物の具体例としては、Ag-Sn合金、Cu-Sn合金、Co-Sn合金等の錫系材料、各種黒鉛などの炭素系材料が挙げられる。また、負極活物質として、Nb2O5、TiO2、Li4Ti5O4、WO2、MoO2、Fe2O3等の酸化物、又は、Li3-xMxN(M=Co、Ni、Cu)で表される窒化物を採用しても良い。負極活物質として、これらのものの一種以上を使用することができる。
バインダは活物質及び導電助剤を集電体の表面に繋ぎ止める役割を果たすものである。
バインダとしては、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド等のイミド系樹脂、アルコキシシリル基含有樹脂、ポリアクリル酸(PAA)、カルボキシメチルセルロース(CMC)などの親水基を有するポリマーなどを例示することができる。負極活物質層中のバインダの配合割合は、質量比で、負極活物質:バインダ=1:0.005〜1:0.3であるのが好ましい。バインダが少なすぎると電極の成形性が低下し、また、バインダが多すぎると電極のエネルギー密度が低くなるためである。
負極活物質層中に必要に応じて含まれる導電助剤は、電極の導電性を高めるために添加される。そのため、導電助剤は、電極の導電性が不足する場合に任意に加えればよく、電極の導電性が十分に優れている場合には加えなくても良い。導電助剤としては、化学的に不活性な電子高伝導体であれば良く、炭素質微粒子であるカーボンブラック、黒鉛、アセチレンブラック、ケッチェンブラック(登録商標)、気相法炭素繊維(Vapor Grown Carbon Fiber:VGCF)が例示される。これらの導電助剤を単独または二種以上組み合わせて活物質層に添加することができる。負極活物質層中の導電助剤の配合割合は、特に限定的ではないが、質量比で、負極活物質:導電助剤=1:0.01〜1:0.5であるのが好ましい。導電助剤が少なすぎると効率のよい導電パスを形成できず、また、導電助剤が多すぎると負極活物質層の成形性が悪くなるとともに電極のエネルギー密度が低くなるためである。
蓄電装置の負極を作製するには、負極活物質粉末と、炭素粉末などの導電助剤と、バインダと、適量の溶剤を加えて混合しスラリーにしたものを、ロールコート法、ディップコート法、ドクターブレード法、スプレーコート法、カーテンコート法などの方法で集電体上に塗布し、バインダを乾燥あるいは硬化させることによって作製することができる。溶剤としては、N-メチル-2-ピロリドン、メタノール、メチルイソブチルケトンなどの有機溶剤、水を例示できる。電極密度を高めるべく、乾燥後のものを圧縮しても良い。
有機溶剤には特に制限はなく、複数の溶剤の混合物でも構わない。N-メチル-2-ピロリドン及びN-メチル-2-ピロリドンとエステル系溶媒(酢酸エチル、酢酸n-ブチル、ブチルセロソルブアセテート、ブチルカルビトールアセテート等)あるいはグライム系溶媒(ジグライム、トリグライム、テトラグライム等)の混合溶媒が特に好ましい。
上記した負極をもつ蓄電装置がリチウムイオン二次電池の場合、負極には、リチウムがプリドーピングされていることもできる。負極にリチウムをドープするには、例えば対極に金属リチウムを用いて半電池を組み、電気化学的にリチウムをドープする電極化成法などを利用することができる。リチウムのドープ量は特に制約されない。
<リチウムイオン二次電池>
上記した負極をもつリチウムイオン二次電池の場合、特に限定されない公知の正極、電解液、セパレータを用いることができる。正極は、非水系二次電池で使用可能なものであればよい。正極は、集電体と、集電体上に結着された正極活物質層とを有する。正極活物質層は、正極活物質と、バインダとを含み、さらには導電助剤を含んでも良い。正極活物質、導電助剤およびバインダは、特に限定はなく、リチウムイオン二次電池で使用可能なものであればよい。
正極は、リチウムイオンを吸蔵及び放出し得る正極活物質を有する。正極は、集電体と、集電体の表面に結着させた正極活物質層を有する。正極活物質層は正極活物質、並びに必要に応じて結着剤及び/又は導電助剤を含む。正極の集電体は、使用する活物質に適した電圧に耐え得る金属であれば特に制限はなく、例えば、銀、銅、金、アルミニウム、タングステン、コバルト、亜鉛、ニッケル、鉄、白金、錫、インジウム、チタン、ルテニウム、タンタル、クロム、モリブデンから選ばれる少なくとも一種、並びにステンレス鋼などの金属材料を例示することができる。集電体は公知の保護層で被覆されていても良い。集電体の表面を公知の方法で処理したものを集電体として用いても良い。
集電体は箔、シート、フィルム、線状、棒状、メッシュなどの形態をとることができる。そのため、集電体として、例えば、銅箔、ニッケル箔、アルミニウム箔、ステンレス箔などの金属箔を好適に用いることができる。集電体が箔、シート、フィルム形態の場合は、その厚みが1μm〜100μmの範囲内であることが好ましい。
正極の結着剤および導電助剤は負極で説明したものと同様である。
正極活物質としては、層状化合物のLiaNibCocMndDeOf(0.2≦a≦1.2、b+c+d+e=1、0≦e<1、DはLi、Fe、Cr、Cu、Zn、Ca、Mg、S、Si、Na、K、Al、Zr、Ti、P、Ga、Ge、V、Mo、Nb、W、Laから選ばれる少なくとも1の元素、1.7≦f≦2.1)、Li2MnO3を挙げることができる。また、正極活物質として、LiMn2O4、Li2Mn2O4等のスピネル、及びスピネルと層状化合物の混合物で構成される固溶体、LiMPO4、LiMVO4又はLi2MSiO4(式中のMはCo、Ni、Mn、Feのうちの少なくとも一種から選択される)などで表されるポリアニオン系化合物を挙げることができる。さらに、正極活物質として、LiFePO4FなどのLiMPO4F(Mは遷移金属)で表されるタボライト系化合物、LiFeBO3などのLiMBO3(Mは遷移金属)で表されるボレート系化合物を挙げることができる。正極活物質として用いられるいずれの金属酸化物も上記の組成式を基本組成とすればよく、基本組成に含まれる金属元素を他の金属元素で置換したものも使用可能である。また、正極活物質として、充放電に寄与するリチウムイオンを含まない正極活物質材料、たとえば、硫黄単体(S)、硫黄と炭素を複合化した化合物、TiS2などの金属硫化物、V2O5、MnO2などの酸化物、ポリアニリン及びアントラキノン並びにこれら芳香族を化学構造に含む化合物、共役二酢酸系有機物などの共役系材料、その他公知の材料を用いることもできる。さらに、ニトロキシド、ニトロニルニトロキシド、ガルビノキシル、フェノキシルなどの安定なラジカルを有する化合物を正極活物質として採用してもよい。リチウムを含まない正極活物質材料を用いる場合には、正極および/または負極に、公知の方法により、予めイオンを添加させておく必要がある。ここで、当該イオンを添加するためには、金属または当該イオンを含む化合物を用いればよい。
集電体の表面に活物質層を形成させるには、ロールコート法、ダイコート法、ディップコート法、ドクターブレード法、スプレーコート法、カーテンコート法などの従来から公知の方法を用いて、集電体の表面に活物質を塗布すればよい。具体的には、活物質、並びに必要に応じて結着剤及び導電助剤を含む活物質層形成用組成物を調製し、この組成物に適当な溶剤を加えてペースト状にしてから、集電体の表面に塗布後、乾燥する。溶剤としては、N-メチル-2-ピロリドン、メタノール、メチルイソブチルケトンなどの有機溶剤、水を例示できる。電極密度を高めるべく、乾燥後のものを圧縮しても良い。
電解液は、有機溶媒に電解質であるリチウム金属塩を溶解させたものである。電解液は、特に限定されない。有機溶媒として、非プロトン性有機溶媒、たとえばプロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)等から選ばれる一種以上を用いることができる。また、溶解させる電解質としては、LiPF6、LiBF4、LiAsF6、LiI、LiClO4、LiCF3SO3等の有機溶媒に可溶なリチウム金属塩を用いることができる。
例えば、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネートなどの有機溶媒にLiClO4、LiPF6、LiBF4、LiCF3SO3等のリチウム金属塩を0.5mol/Lから1.7mol/L程度の濃度で溶解させた溶液を使用することができる。
リチウムイオン二次電池には必要に応じてセパレータが用いられる。セパレータは、正極と負極とを隔離し、両極の接触による電流の短絡を防止しつつ、リチウムイオンを通過させるものである。セパレータとしては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイミド、ポリアミド、ポリアラミド(Aromatic polyamide)、ポリエステル、ポリアクリロニトリル等の合成樹脂、セルロース、アミロース等の多糖類、フィブロイン、ケラチン、リグニン、スベリン等の天然高分子、セラミックスなどの電気絶縁性材料を1種若しくは複数用いた多孔体、不織布、織布などを挙げることができる。また、セパレータは多層構造としてもよい。
正極および負極に必要に応じてセパレータを挟装させ電極体とする。電極体は、正極、セパレータ及び負極を重ねた積層型、又は、正極、セパレータ及び負極を捲いた捲回型のいずれの型にしても良い。正極の集電体および負極の集電体から外部に通ずる正極端子および負極端子までの間を、集電用リード等を用いて接続した後に、電極体にシフト電解液を加えて非水系二次電池とするとよい。また、本発明の蓄電装置は、電極に含まれる活物質の種類に適した電圧範囲で充放電を実行されればよい。
本発明の蓄電装置の形状は特に限定されるものでなく、円筒型、角型、コイン型、ラミネート型等、種々の形状を採用することができる。
例えば本発明のリチウムイオン二次電池は、車両に搭載してもよい。車両は、その動力源の全部あるいは一部にリチウムイオン二次電池による電気エネルギーを使用している車両であればよく、たとえば、電気車両、ハイブリッド車両などであるとよい。車両にリチウムイオン二次電池を搭載する場合には、リチウムイオン二次電池を複数直列に接続して組電池とするとよい。リチウムイオン二次電池を搭載する機器としては、車両以外にも、パーソナルコンピュータ、携帯通信機器など、電池で駆動される各種の家電製品、オフィス機器、産業機器などが挙げられる。
さらに、本発明の負極活物質を備えた負極は、風量発電、太陽光発電、水力発電その他電力系統の蓄電装置及び電力平滑化装置、船舶等の動力及び/又は補機類の電力供給源、航空機、宇宙船等の動力及び/又は補機類の電力供給源、電気を動力源に用いない車両の補助用電源、移動式の家庭用ロボットの電源、システムバックアップ用電源、無停電電源装置の電源、電動車両用充電ステーションなどにおいて充電に必要な電力を一時蓄える蓄電装置に用いてもよい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲において、当業者が行い得る変更、改良等を施した種々の形態にて実施することができる。
以下、実施例及び比較例により本発明の実施形態を具体的に説明する。
(実施例1)
濃度36重量%のHCl水溶液2Lを氷浴中で0℃とし、アルゴンガス気流中にてそこへ200gの二ケイ化カルシウム(CaSi2)を加えて撹拌した。発泡が完了したのを確認した後に室温まで昇温し、室温でさらに3時間撹拌した。このとき黄色粉末が浮遊した。
得られた混合溶液を濾過し、残渣を100mlの蒸留水で3回洗浄した後、100mlのエタノールで洗浄し、真空乾燥して154gの層状ポリシランを得た。
この層状ポリシランを150g秤量し、抵抗加熱を用いて、O2量が1体積%以下であるアルゴンガス中にて900℃で1時間保持する熱処理を行った。
<X線回折分析>
得られたナノシリコン粉末について、全自動水平型多目的X線回折装置 SmartLab(株式会社リガク製)を用いてX線回折測定を行った。測定は、CuKα線を使用し、光学系に集中法を用いて、0°〜90°まで行った。図5〜6にそのXRDスペクトルを示す。また図7には、ベースラインが水平となるように変換したXRDスペクトルを示している。図7に示す回折ピーク両側におけるベースラインからの立ち上がり箇所2点の間の距離をピーク幅とした。また、XRDスペクトルにおける回折ピークのピーク値の半分の値でピーク形状を切った時の横幅を半値幅とした。2θ=28.4度付近に発現するシリコンの回折ピークのピーク幅は7.5度であり、半値幅は0.17度であった。なお半値幅から、実施例1のナノシリコンの結晶子サイズは50nmと算出される。


すなわち本実施例の熱処理法によれば、熱処理のスケールアップが容易な抵抗加熱を用いて150gの層状ポリシランの熱処理を行っている。したがって熱処理のスケールアップが容易であり、工業生産が可能となる。
<組成分析>
得られたナノシリコン粉末について、酸素・窒素・水素分析装置(HORIBA社製「EMGA」)にて酸素元素(O)の含有量を測定し、蛍光X線分析(XRF)によってシリコン元素(Si)の含有量を測定した。表1に示すように、酸素元素は21.1質量%含まれ、シリコン元素は74.5質量%含まれていた。
<リチウム二次電池>
得られたナノシリコン粉末45質量部と、天然黒鉛粉末40質量部と、アセチレンブラック5質量部と、バインダ溶液33質量部とを混合してスラリーを調製した。バインダ溶液には、ポリアミドイミド(PAI)がN-メチル-2-ピロリドン(NMP)に30質量%溶解した溶液を用いている。このスラリーを、厚さ約20μmの電解銅箔(集電体)の表面にドクターブレードを用いて塗布し、銅箔上に負極活物質層を形成した。その後、ロールプレス機により、集電体と負極活物質層を強固に密着接合させた。これを200℃で2時間真空乾燥し、負極活物質層の厚さが約16μmの負極を形成した。
上記の手順で作製した負極を評価極として用い、リチウム二次電池(ハーフセル)を作製した。対極は金属リチウム箔(厚さ500μm)とした。
対極をφ12mm、評価極をφ11mmに裁断し、セパレータ(ヘキストセラニーズ社製ガラスフィルター及びCelgard社製「Celgard2400」)を両者の間に介装して電極体電池とした。この電極体電池を電池ケース(CR2032型コイン電池用部材、宝泉株式会社製)に収容した。電池ケースには、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとを1:1(体積比)で混合した混合溶媒にLiPF6を1Mの濃度で溶解した非水電解液を注入し、電池ケースを密閉して実施例1のリチウム二次電池を得た。
(実施例2)
濃度46重量%のHF水溶液14mlと、濃度36重量%のHCl水溶液112mlとの混合溶液を氷浴中で0℃とし、アルゴンガス気流中にてそこへ7gの二ケイ化カルシウム(CaSi2)を加えて撹拌した。発泡が完了したのを確認した後に室温まで昇温し、室温でさらに2時間撹拌した。このとき黄色粉末が浮遊した。
得られた混合溶液を濾過し、残渣を10mlの蒸留水で洗浄した後、10mlのエタノールで洗浄し、真空乾燥して5.1gの層状ポリシランを得た。
この層状ポリシランを5g秤量し、誘導加熱を用いて、O2の量が1体積%以下であるアルゴンガス中にて500℃で1時間保持する熱処理を行った。
<X線回折分析>
得られたナノシリコン粉末について、実施例1と同様にX線回折測定を行った。図8〜10にXRDスペクトルを示す。2θ=28.4度付近に発現するシリコンの回折ピークのピーク幅は7.5度であり、半値幅は0.13度であった。なお半値幅から、実施例2のナノシリコンの結晶子サイズは66nmと算出される。
<組成分析>
得られたナノシリコン粉末について、実施例1と同様に酸素元素(O)とシリコン元素(Si)の含有量を測定した。結果を表1に示す。
<リチウム二次電池>
負極活物質として実施例2のナノシリコン粉末を用いたこと以外は実施例1と同様にしてリチウム二次電池を作製した。
[比較例1]
実施例2と同様の方法で得られた層状ポリシランを150g秤量し、抵抗加熱を用いて、O2の量が1体積%以下であるアルゴンガス中にて500℃で1時間保持する熱処理を行った。
<X線回折分析>
得られたナノシリコン粉末について、実施例1と同様にX線回折測定を行った。図11〜13にXRDスペクトルを示す。2θ=28.4度付近に発現する回折ピークのピーク幅は0.6度であり、半値幅は0.07度であった。なお半値幅から、比較例1のナノシリコンの結晶子サイズは122nmと算出される。
<組成分析>
得られたナノシリコン粉末について、実施例1と同様に酸素元素(O)とシリコン元素(Si)の含有量を測定した。結果を表1に示す。
<リチウム二次電池>
負極活物質として比較例1のナノシリコン粉末を用いたこと以外は実施例1と同様にしてリチウム二次電池を作製した。
[比較例2]
実施例2と同様の方法で得られた層状ポリシランを150g秤量し、抵抗加熱を用いて、O2の量が1体積%以下であるアルゴンガス中にて700℃で1時間保持する熱処理を行った。
<X線回折分析>
得られたナノシリコン粉末について、実施例1と同様にX線回折測定を行った。図14〜16にXRDスペクトルを示す。2θ=28.4度付近に発現する回折ピークのピーク幅は0.6度であり、半値幅は0.07度であった。なお半値幅から、比較例2のナノシリコンの結晶子サイズは122nm程度と算出される。
<組成分析>
得られたナノシリコン粉末について、実施例1と同様に酸素元素(O)とシリコン元素(Si)の含有量を測定した。結果を表1に示す。
<リチウム二次電池>
負極活物質として比較例1のナノシリコン粉末を用いたこと以外は実施例1と同様にしてリチウム二次電池を作製した。
<電池特性試験>
実施例1,2及び比較例1,2のリチウム二次電池について、充電の終止電圧をLi対極で1.0V、放電の終止電圧をLi対極で0.01Vとし、0.2mAの定電流で充放電を行い、充電容量と放電容量とを測定した。この時の充電容量を初期容量とし、充電容量/放電容量を初期効率とした。結果を表1に示す。
実施例1,2に係る負極活物質は、XRDスペクトルにおける2θ=28.4度付近に発現するシリコンの回折ピーク幅が1.0度以上、半値幅が0.10度以上と比較例1,2に比べて高い。実施例1,2に係るリチウム二次電池は、比較例に比べて高い初期容量と初期効率を示し、ピーク幅と半値幅が大きなナノシリコン材料を負極活物質に用いることで蓄電装置の初期特性が向上することが示されている。
本発明の負極活物質は、二次電池、電気二重層コンデンサ、リチウムイオンキャパシタなどの蓄電装置の負極に利用できる。また、その蓄電装置は電気自動車やハイブリッド自動車のモータ駆動用、パソコン、携帯通信機器、家電製品、オフィス機器、産業機器などに利用される非水系二次電池として有用であり、特に、大容量、大出力が必要な電気自動車やハイブリッド自動車のモータ駆動用に最適に用いることができる。

Claims (6)

  1. 扁平状のナノシリコン粒子が層状に配列してなる板状シリコン体が厚み方向に複数枚積層された構造を有し、前記板状シリコン体の厚みが10〜100nmである負極活物質であって、
    CuKα線を用いて測定されたXRDスペクトルにおける2θ=28.4度付近に発現するシリコンの回折ピークの下記に定義されるピーク幅が1.0度以上であり、
    前記回折ピークの半値幅からシェラーの式より算出される結晶子サイズが90nm以下であることを特徴とする負極活物質(ただし、炭素粒子表面に板状のシリコンが付着しているもの除く。)。
    (ピーク幅:該回折ピーク両側におけるベースラインからの立ち上がり箇所2点の間の距離)
  2. 前記回折ピークの半値幅が0.10度以上である請求項1に記載の負極活物質。
  3. 請求項1又は2に記載の負極活物質を含む負極を有することを特徴とする蓄電装置。
  4. リチウムイオン二次電池である請求項3に記載の蓄電装置。
  5. 請求項1又は2のいずれかに記載の負極活物質の製造方法であって、
    ケイ素原子で構成された六員環が複数連なった構造をなし組成式(SiH)で示される層状ポリシランを熱処理する製造方法。
  6. 請求項3又は4に記載の蓄電装置の製造方法であって、
    ケイ素原子で構成された六員環が複数連なった構造をなし組成式(SiH) で示される層状ポリシランを熱処理して負極活物質を製造する工程、及び、前記負極活物質を含む負極を製造する工程を有する製造方法。
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