JP6293722B2 - 合わせガラス及び合わせガラス用パターンシート - Google Patents

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Description

本発明は、合わせガラス及び合わせガラス用パターンシートに関する。
従来、車両のフロントウィンドウやリアウィンドウ等の窓ガラスに用いるデフロスタ(霜取り乃至曇り止め)装置として、窓ガラスにタングステン等からなる電熱線を配置したものが知られている。このようなデフロスタ装置では、窓ガラスに配置された電熱線に通電し、その抵抗加熱により窓ガラスを昇温させて、窓ガラスの曇りを取り除いて、又は、窓ガラスに付着した雪や氷を溶かして、乗員の視界を確保することができる。
前述のような電熱線は、従来から種々の材料を用いて種々の方法により形成されている。例えば、特許文献1には、基材上の銀塩感光層を露光し、現像して定着することによって、電熱線を形成することが開示されている。また、この特許文献1には、基材上に金属箔を積層し、この金属箔をエッチングすることで電熱線を形成したり、基材上に金属粒子を含むペーストを印刷することによって電熱線を形成したりすることも開示されている。さらに、基材上に電熱線をスクリーン印刷版等によって印刷して形成することも開示されている。
特開2010−3667号公報
前述のようなデフロスタ装置では、一対のガラス板の間に、接合層及び電熱線を挟み込んで加熱および加圧して、合わせガラスを製造し、この合わせガラスからデフロスタ装置を構成する場合がある。このような合わせガラスを、特許文献1に開示された電熱線を用いて製造する場合には、当該電熱線は、シート状の基材と一体の状態で、一対のガラス板の間に配置され、その後、加熱および加圧される。詳しくは、ガラス板、接合層、基材及びこれに一体の電熱線、接合層、ガラス板がこの順に重ね合わされて、加熱および加圧される。こうして製造された合わせガラス板においては、2つの接合層のうちの一方の接合層がガラス板と基材とに直接的に接触してガラス板と基材とを接合しており、他方の接合層が、電熱線とガラス板とに直接的に接触して電熱線とガラス板とを接合している。
ところで、特許文献1に開示された電熱線は、シート状の基材のシート面の法線方向に沿って突出するように形成されており、その側壁は、基材のシート面の法線方向に沿って延びている。また、このような電熱線の側壁は、形成過程における何らかの要因で、オーバーハング形状になってしまうこともある。なお、オーバーハング形状とは、電熱線の側壁が、基材のシート面の法線方向に沿って基材から離間するにつれて基材のシート面に沿う方向における外側に向けて傾斜して延びる形状をいう。このようなオーバーハング形状は、エッチングや、金属粒子を含むペーストを印刷することによって電熱線を形成する場合に、特に、生じ易い。
しかしながら、電熱線の側壁が、前述のように基材のシート面の法線方向に沿って延びる形状あるいはオーバーハング形状である場合には、合わせガラスの製造時の加熱および加圧の工程において電熱線と接合層とが接触する際に、接合層が電熱線の根元側に進入し難くなってしまい、電熱線の側壁周りに気泡が残留し易くなるという問題がある。このような気泡は、合わせガラスの外観品質を低下させ得ると共に、ぎらつきが生じる原因となり得る。そのため、合わせガラスの製造においては、このような気泡を残留させないようにする対策が望まれる。
本発明は、以上の点を考慮してなされたものであり、合わせガラスに気泡が残留することを抑制することを目的とする。
本発明は、一対のガラス板と、前記一対のガラス板の間に配置された導電性パターン部材と、を備え、前記導電性パターン部材が、パターン状に配置された導電細線を含む、合わせガラスであって、前記一対のガラス板のうちの少なくともいずれか一方と前記導電性パターン部材との間に配置され、前記ガラス板と前記導電細線とに直接的に接触して、前記導電性パターン部材を前記ガラス板に接合する接合層を備え、前記導電細線は、当該導電細線に接触している前記接合層側に位置する前記ガラス板に近づくにつれて、その線幅が狭くなるように形成されている、合わせガラス、である。
また、前記合わせガラスにおいて、前記導電細線は、エッチングによりパターニングされた金属膜から形成されていてもよい。
また、前記合わせガラスにおいて、前記導電細線は、前記導電細線の延在方向に直交する方向での断面形状が台形状に形成されていてもよい。
また、前記合わせガラスにおいて、前記導電細線における台形状の前記断面形状は、下底の端部から上底の端部に延びる線分が前記下底に沿って延びる方向となす角度が40度以上85度以下であってもよい。
また、前記合わせガラスにおいて、前記導電細線は、当該導電細線に接触している前記接合層側に位置する前記ガラス板側とは反対側を向く部分に、暗色層を有していてもよい。
この場合、前記暗色層は、酸化クロムからなるようにしてもよい。
また、本発明は、一対のガラス板の間に配置される導電性パターン部材を有する合わせガラス用パターンシートであって、一対の対向する面を有するシート状の基材を有し、前記基材の一対の対向する面のうちの少なくともいずれかの面に前記導電性パターン部材が設けられており、前記導電性パターン部材は、パターン状に配置された導電細線を含み、前記導電細線は、前記基材のシート面に対する法線方向に沿って前記基材から外側に離間するにつれて、その線幅が狭くなるように形成されている、合わせガラス用パターンシート、である。
本発明によれば、合わせガラスに気泡が残留することを抑制することができる。
図1は、本発明による一実施の形態を説明するための図であって、合わせガラスを備えた乗り物を概略的に示す斜視図である。特に図1では、乗り物の例として合わせガラスを備えた自動車を概略的に示している。 図2は、合わせガラスをその板面の法線方向から見た図である。 図3は、図2の合わせガラスの横断面図である。 図4は、図3の合わせガラスを構成する各部材の積層前の状態を示す図である。 図5は、導電性パターン部材の一例を示す平面図である。 図6は、図5のA−A線に対応する断面図であって、導電細線の断面形状を示す図である。 図7は、図6に示す導電細線の断面形状の拡大図である。 図8は、合わせガラスの製造方法の一例を説明するための図である。 図9は、合わせガラスの製造方法の一例を説明するための図である。 図10は、合わせガラスの製造方法の一例を説明するための図である。 図11は、合わせガラスの製造方法の一例を説明するための図である。 図12は、合わせガラスの製造方法の一例を説明するための図である。 図13は、合わせガラスの製造方法の一例を説明するための図である。 図14は、合わせガラスの製造方法の一例を説明するための図である。 図15は、合わせガラスの製造方法の一例を説明するための図である。 図16は、合わせガラスの製造方法の一例を説明するための図である。 図17は、合わせガラスの製造方法の一例を説明するための図である。 図18は、本発明による一実施の形態の合わせガラスの変形例を示す図である。 図19は、本発明による一実施の形態の合わせガラスの他の変形例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
なお、本明細書において、「板」、「シート」、「フィルム」の用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。例えば、「シート」は板やフィルムと呼ばれ得るような部材をも含む概念であり、したがって、「パターンシート」は、「パターン板(基板)」や「パターンフィルム」と呼ばれる部材と、呼称の違いのみにおいて区別され得ない。
また、「シート面(板面、フィルム面)」とは、対象となるシート状(板状、フィルム状)の部材を全体的かつ大局的に見た場合において対象となるシート状部材(板状部材、フィルム状部材)の平面方向と一致する面のことを指す。
また、本明細書において、「接合」とは、完全に接合を完了する「本接合」だけでなく、「本接合」前に仮止めするための、いわゆる「仮接合」をも含むものとする。
さらに、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「直交」、「同一」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。
図1〜図17は、本発明による一実施の形態を説明するための図である。このうち図1は、合わせガラスを備えた自動車を概略的に示す図であり、図2は、合わせガラスをその板面の法線方向から見た図であり、図3は、図2の合わせガラスの横断面図であり、図4は、図3の合わせガラスを構成する各部材の積層前の状態を示す図である。なお、本実施の形態における合わせガラスは、発熱板と呼ばれる場合もある。
図1に示されているように、乗り物の一例としての自動車1は、フロントウィンドウ、リアウィンドウ、サイドウィンドウ等の窓ガラスを有している。ここでは、フロントウィンドウ5が合わせガラス10で構成されているものを例示する。また、自動車1はバッテリー等の電源7を有している。
この合わせガラス10をその板面の法線方向から見たものを図2に示す。また、図2の合わせガラス10のIII−III線に対応する横断面図を図3に示す。図3に示された例では、合わせガラス10は、第1ガラス板11、第1接合層21、パターンシート(導電性パターンシート)30、第2接合層22、第2ガラス板12がこの順に積層されている。パターンシート30は、基材31と、基材31上に設けられた導電性パターン部材40と、を有している。導電性パターン部材40は、パターン状に配置された導電細線41を含んで構成されている。
詳細は後述するが、図5に示すように、本実施の形態では、導電細線41が、メッシュパターンにて配置されている。
また、図2に示されているように、合わせガラス10は、導電性パターン部材40に通電するための配線部15と、導電性パターン部材40と配線部15とを接続する接続部16とを有している。図示された例では、バッテリー等の電源7から、配線部15及び接続部16を介して導電性パターン部材40に通電し、導電性パターン部材40を抵抗加熱により発熱させる。導電性パターン部材40で発生した熱はガラス板11,12に伝わり、ガラス板11,12が温められる。これにより、ガラス板11,12に付着した結露による曇りを取り除くことができる。また、ガラス板11,12に雪や氷が付着している場合には、この雪や氷を溶かすことができる。したがって、乗員の視界が良好に確保される。
この合わせガラス10を作成するには、図4に示すように、湾曲した第1ガラス板11、第1接合層21、パターンシート30、第2接合層22、湾曲した第2ガラス板12をこの順に重ね合わせ、加熱および加圧することで、湾曲した第1ガラス板11、パターンシート30及び湾曲した第2ガラス板12が、接合層21,22により接合される。
以下、合わせガラス10の各層について説明する。
まず、ガラス板11,12について説明する。ガラス板11,12は、特にフロントウィンドウに用いる場合、乗員の視界を妨げないよう可視光透過率が高いものを用いることが好ましい。このようなガラス板11,12の材質としては、ソーダライムガラスや青板ガラスが例示できる。ガラス板11,12は、可視光領域における透過率が90%以上であることが好ましい。ここで、ガラス板11,12の可視光透過率は、分光光度計((株)島津製作所製「UV−3100PC」、JISK0115準拠品)を用いて測定波長380nm〜780nmの範囲内で測定したときの、各波長における透過率の平均値として特定される。なお、ガラス板11,12の一部または全体に着色するなどして、可視光透過率を低くしてもよい。この場合、太陽光の直射を遮ったり、車外から車内を視認しにくくしたりすることができる。
また、ガラス板11,12は、1mm以上5mm以下の厚みを有していることが好ましい。このような厚みであると、強度及び光学特性に優れたガラス板11,12を得ることができる。
次に、接合層21,22について説明する。第1接合層21は、第1ガラス板11とパターンシート30との間に配置され、第1ガラス板11とパターンシート30とを互いに接合する。より詳しくは、この例では、図3及び図4に示すように、第1接合層21が、第1ガラス板11とパターンシート30のうちの導電性パターン部材40との間に配置され、第1ガラス板11と導電細線41とに直接的に接触して、接触した導電細線41を介して導電性パターン部材40を第1ガラス板11に接合している。なお、厳密には、第1接合層21は、第1ガラス板11と導電細線41及び基材31の面31aとに直接的に接触して、接触した導電細線41及び面31aを介して導電性パターン部材40を第1ガラス板11に接合している。
また、第2接合層22は、第2ガラス板12とパターンシート30との間に配置され、第2ガラス板12とパターンシート30とを互いに接合する。より詳しくは、この例では、第2接合層22が、第2ガラス板12とパターンシート30のうちの基材31との間に配置され、第2ガラス板12と基材31とに直接的に接触して、基材31と第2ガラス板12とを接合している。
このような接合層21,22としては、種々の接着性または粘着性を有した材料からなる層を用いることができる。また、接合層21,22は、可視光透過率が高いものを用いることが好ましい。典型的な接合層としては、ポリビニルブチラール(PVB)からなる層を例示することができる。接合層21,22の厚みは、それぞれ0.15mm以上1mm以下であることが好ましい。
なお、合わせガラス10には、図示された例に限られず、特定の機能を発揮することを期待されたその他の機能層が設けられても良い。また、一つの機能層が二以上の機能を発揮するようにしてもよいし、例えば、合わせガラス10のガラス板11,12、接合層21,22や、後述するパターンシート30の基材31の少なくとも1つに機能を付与するようにしてもよい。合わせガラス10に付与され得る機能としては、一例として、反射防止(AR)機能、耐擦傷性を有したハードコート(HC)機能、赤外線遮蔽(反射)機能、紫外線遮蔽(反射)機能、偏光機能、防汚機能等を例示することができる。
次に、パターンシート30について説明する。図2及び図3に示すように、本実施の形態のパターンシート30は、一対の対向する面31a,31bを有するシート状の基材31と、基材31の一対の対向する面31a,31bのうちの面31aに設けられた導電性パターン部材40と、導電性パターン部材40に通電するための配線部15と、導電性パターン部材40と配線部15とを接続する接続部16と、を有している。パターンシート30は、ガラス板11,12と略同一の平面寸法を有して、合わせガラス10の全体にわたって配置されてもよいし、運転席の正面部分等、合わせガラス10の一部にのみ配置されてもよい。
基材31は、導電性パターン部材40を支持する基材として機能する。基材31は、可視光線波長帯域の波長(380nm〜780nm)を透過する一般に言うところの透明である電気絶縁性の基板であって、熱可塑性樹脂を含んでいる。
基材31に主成分として含まれる熱可塑性樹脂としては、可視光を透過する熱可塑性樹脂であればいかなる樹脂でもよいが、例えば、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂、トリアセチルセルロース(三酢酸セルロース)等のセルロース系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリカーボネート樹脂、AS樹脂等を挙げることができる。とりわけ、アクリル樹脂やポリエチレンテレフタレートは、光学特性に優れ、成形性が良いので好ましい。
また、基材31は、光透過性や、導電性パターン部材40の適切な支持性等を考慮すると、0.02mm以上0.20mm以下の厚さを有していることが好ましい。
図5は、導電性パターン部材40の配置パターンの一例を示す平面図である。導電性パターン部材40は、バッテリー等の電源7から、配線部15及び接続部16を介して通電され、抵抗加熱により発熱する。そして、この熱がガラス板11,12に伝わることで、ガラス板11,12が温められる。
図5に示される導電性パターン部材40は、多数の開口43を画成するメッシュパターンにて配置された導電細線41からなる部材であり、導電性メッシュとも呼ばれる部材である。導電性パターン部材40は、2つの分岐点42の間を延びて、開口43を画成する複数の導電細線41を含んで構成されている。すなわち、導電性パターン部材40は、両端において分岐点42を形成する多数の導電細線41の集まりとして構成されている。とりわけ図示された例では、分岐点42において、3つの導電細線41が等角度で接続されることにより、6つの導電細線41で囲まれた同一形状のハニカム状(六角形状)の開口43が多数画成されている。
図示された例では、導電性パターン部材40は、同一形状のハニカム状の開口43が規則的に画成されるメッシュパターンにて配置された導電細線41を有しているが、導電性パターン部材40は、このようなメッシュパターンに限られず、三角形、矩形等の同一形状の開口43が規則的に画成されるメッシュパターン(格子状のパターン)、異形状の開口43が規則的に画成されるメッシュパターン、ボロノイメッシュのような、異形状の開口43が不規則的に画成されるメッシュパターン等、種々のメッシュパターンにて配置される導電細線41を有していてもよい。また、導電性パターン部材40は、一方向に複数並んだ導電細線41により形成されるラインアンドスペースパターンを有していてもよい。
このような導電性パターン部材40を構成するための材料としては、例えば、金、銀、銅、白金、アルミニウム、クロム、モリブデン、ニッケル、チタン、パラジウム、インジウム、タングステン、及び、これらの合金の一以上を例示することができる。また、導電性パターン部材40は、その導電細線41がエッチングによりパターニングされた金属膜から形成されている。なお、導電性パターン部材40には、隣り合う導電細線41を接続する細線、すなわち接続線が含まれていてもよい。
図6は、図5のA−A線に対応する断面図であって、導電細線41の断面形状を示す図である。図6においては、導電細線41の延在方向に直交する方向での導電細線41の断面形状(以下、単に「断面形状」或いは「断面」とも略称する)が示されている。基材31(面31a)上に、導電性パターン部材40をなす導電細線41が形成されている。図示された例では、導電細線41は、基材31側の面41a、基材31の反対側の面41b及び側面41c,41dを有している。図示の例においては、基材31側の面41aと基材31の反対側の面41bは平行をなしている。そして、側面41cは、パターンシート30のシート面の法線方向に沿って基材31から離間するにつれて側面41dに近づくようなテーパ面をなしている。また、側面41dも、パターンシート30のシート面の法線方向に沿って基材31から離間するにつれて側面41cに近づくようなテーパ面をなしている。すなわち、導電細線41は、その延在方向に直交する断面視において、全体として台形状の断面を有している。
より詳しく説明すると、導電細線41は、基材31のシート面に対する法線方向に沿って基材31、すなわち面31aから外側に離間するにつれて、その線幅が狭くなるように形成されている。また、図3に示すように、パターンシート30が合わせガラス10に組み込まれた状態においては、導電細線41は、当該導電細線41に接触している第1接合層21側に位置する第1ガラス板11に近づくにつれて、その線幅が狭くなるように形成されている。
ここで、図7は、図6に示す導電細線41の断面形状の拡大図である。図7(A)においては、導電細線41における台形状の断面形状において、下底(面41a)の端部から上底(面41b)の端部に延びる導電細線41の側壁を形成する線分が、前記下底に沿って延びる方向となす角度αが示されている。この角度αは、40度以上85度以下の角度のうちのいずれかの角度であることが好ましい。角度αが40度未満である場合には、導電細線41の線幅を大きくしなければ、通電時に好適な発熱が得られ難くなり、導電細線41の幅広化によって合わせガラス10の視認性が損なわれる虞がある。そのため、角度αは、40度以上であることが好ましい。
なお、図7(A)には、導電細線41の断面形状が整った台形状である例が示されているが、図7(B)に示すように、導電細線41は、製造時の条件等に起因して、側面41c,41dが曲線で構成されてしまう場合もある。本発明では、このような形状も台形状の概念に含まれる。この場合においても、図7(B)に示すように、角度αは、導電細線41における台形状の断面形状において、下底(面41a)の端部から上底(面41b)の端部に延びる線分が前記下底に沿って延びる方向となす角度によって規定される。この角度αも、40度以上85度以下であることが好ましい。なお、本実施の形態では、導電細線41の断面形状が台形状であるが、導電細線41は、第1ガラス板11に近づくにつれて、その線幅が狭くなるように形成されているのであれば、例えば、多段状となっていたりしてもよい。
このように導電細線41が、当該導電細線41に接触している第1接合層21側に位置する第1ガラス板11に近づくにつれて、その線幅が狭くなるように形成されている場合、ガラス板11,12、接合層21,22及びパターンシート30を積層する際に、接合層21が導電細線41の根元側に進入し易くなる。その結果、導電細線41の側壁(面41c,42d)周りに気泡が残留することが抑制される。
また、図6において、Wmaxは、導電細線41の根元における基材31のシート面に沿った線幅を示し、導電細線41において最も幅広となる部位の線幅(以下、最大幅と呼ぶ。)を示している。本実施の形態では、導電細線41の最大幅Wmaxが、1μm以上20μm以下となっている。最大幅Wmaxは、2μm以上20μm以下であることが好ましく、2μm以上15μm以下であることがより好ましい。このため、導電性パターン部材40は、全体として透明に把握され、透視性が極めて良好である。また、導電細線41の高さ(厚さ)H、すなわち、基材31のシート面への法線方向に沿った高さ(厚さ)Hは、1μm以上20μm以下とすることが好ましく、1μm以上12μm以下とすることがより好ましい。このような高さ寸法の導電細線41によれば、線幅Wmaxと相俟って、十分に細線化されているので、導電性パターン部材40を効果的に不可視化することができる。
また、図6において符号Pは、導電性パターン部材40がハニカムパターンを有する場合の当該ハニカムパターンにおける隣接する開口43のピッチ(隣接する開口43の中心の間の距離)を示している。ピッチPは、0.3mm以上2mm以下であることが好ましい。なお、ピッチPは、0.3mm以上7.0mm以下であってもよい。また、導電性パターン部材40が格子状のパターンを有する場合には、当該格子状のパターンにおける隣接する矩形状の開口のピッチが、0.3mm以上2mm以下であることが好ましい。なお、この場合も、ピッチは、0.3mm以上7.0mm以下であってもよい。また、導電性パターン部材40がラインアンドスペースパターンを有する場合には、隣接する導電細線41間の距離であるピッチが、0.3mm以上2mm以下であることが好ましい。なお、この場合も、ピッチは、0.3mm以上7.0mm以下であってもよい。
また、図示の例では、導電細線41は、基材31上に設けられた第1の暗色層46、第1の暗色層46上に設けられた導電性金属層45、及び、導電性金属層45上に設けられた第2の暗色層47を含んでいる。言い換えると、導電性金属層45の表面のうち、基材31側の面を第1の暗色層46が覆っており、導電性金属層45の表面のうち、基材31と反対側の面及び両側面を第2の暗色層47が覆っている。
金属材料からなる導電性金属層45は、比較的高い反射率を呈する。そして、導電性パターン部材40の導電細線41をなす導電性金属層45によって光が反射されると、その反射した光が視認されるようになり、乗員の視界を妨げる場合がある。また、外部から導電性金属層45が視認されると、意匠性が低下する場合がある。そこで、暗色層46,47が、導電性金属層45の表面の少なくとも一部分に配置されている。暗色層46,47は、導電性金属層45よりも可視光の反射率が低い層であればよく、例えば黒色等の暗色の層である。この暗色層46,47によって、導電性金属層45が視認されづらくなり、乗員の視界を良好に確保することができる。また、外部から見たときの意匠性の低下を防ぐことができる。なお、このような暗色層46,47は、無くても構わない。
次に、図8〜図17を参照して、合わせガラス10の製造方法の一例について説明する。図8〜図17は、合わせガラス10の製造方法の一例を順に示す断面図であり、このうち、図8〜図16は、パターンシート30の製造について詳しく説明する図である。また、図17は、パターンシート30が製造された後、パターンシート30がガラス板11,12に挟み込まれて合わせガラス10が製造された状態を示している。
パターンシート30を製造する際には、まず、図8に示すように、対向する一対の面350a,350bを有する金属箔350を準備する。金属箔350は、導電細線41の導電性金属層45を形成するようになる。金属箔350としては、例えば、金、銀、銅、白金、アルミニウム、クロム、モリブデン、ニッケル、チタン、パラジウム、インジウム、タングステン、及び、これらの合金の箔を用いることができる。また、金属箔350の厚さは、1μm以上60μm以下とすることができる。
次に、図9に示すように、図示の例では、金属箔350の面350bに、導電細線41の第1の暗色層46を形成するようになる暗色膜360を形成する。この例では、暗色膜360は、酸化クロムから形成されている。ここで、金属箔350に形成される暗色膜360が酸化クロムである場合、当該暗色膜360は、例えば、スパッタリング法や真空蒸着法等により成膜することもできるし、亜塩素酸ナトリウムと水酸化ナトリウムと燐酸三ナトリウムの水溶液で処理することでも形成することができる。また、例えば金属箔350をなす材料の一部分に暗色化処理(黒化処理)を施して、金属箔350をなしていた一部分から、金属酸化物や金属硫化物からなる暗色膜360を形成することもできる。また、暗色膜360は、例えば窒化銅、酸化銅、窒化ニッケル等から形成されてもよい。
次に、図10に示すように、基材31が準備され、基材31の面31aと、金属箔350の暗色膜360が形成された面350bとが対向するように配置する。その後、図11に示すように、基材31の面31a上に金属箔350を、接着層を介して積層する。基材31としては、例えば、0.02mm以上0.20mm以下の厚さを有する、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、環状ポリオレフィン等を用いることができる。
次に、図12に示すように、金属箔350上に、レジスト層48を設ける。レジスト層48は、例えば特定波長域の光、例えば紫外線に対する感光性を有する樹脂層である。この樹脂層は、樹脂フィルムを貼着して形成してもよいし、流動性の樹脂をコーティングすることにより形成してもよい。また、レジスト層48の具体的な感光特性は特に限られない。例えば、レジスト層48として、光硬化型の感光材が用いられてもよく、若しくは、光溶解型の感光材が用いられてもよい。
その後、図13に示すように、レジスト層48をパターニングして、レジストパターン49を形成(積層)する。レジスト層48をパターニングする方法としては、公知の種々の方法を採用することができるが、この例では、レジスト層48として、特定波長域の光、例えば紫外線に対する感光性を有する樹脂層を用い、公知のフォトリソグラフィー技術を用いてパターニングしている。まず、レジスト層48上に、パターン化したい部分を開口したマスク、又は、パターン化したい部分を遮蔽したマスクを配置し、このマスクを介してレジスト層48に紫外線を照射する。その後、紫外線がマスクにより遮蔽された部分、又は、紫外線が照射された部分、すなわちレジストパターン49を形成しない部分を水等の水溶液により現像して除去する。その後、残存したレジスト層48を硬化処理、例えば加熱や、クロム硬膜処理等をして、所定の温度でベーキングを行う。これにより、パターニングされたレジストパターン49を形成することができる。
次に、図14に示すように、レジストパターン49をマスクとして、暗色膜360を含む金属箔350をエッチングする。このエッチングにより、暗色膜360を含む金属箔350がレジストパターン49と略同一のパターンにパターニングされる。この結果、パターニングされた金属箔350から、導電細線41の一部をなすようになる導電性金属層45が形成される。また、パターニングされた暗色膜360から、導電細線41の一部をなすようになる第1の暗色層46が形成される。ここで、導電性金属層45は、基材31のシート面に対する法線方向に沿って基材31、すなわち面31aから外側に離間するにつれて、その線幅が狭くなるように形成される。なお、エッチング方法は特に限られることはなく、公知の方法が採用できる。公知の方法としては、例えば、エッチング液を用いるウェットエッチングや、プラズマエッチングなどが挙げられる。
ここで、本実施の形態では、導電性金属層45の線幅が面31aから離間するにつれて、狭くなるような所望の形状に形成するために、所定の操作が行われる。このような所望の形状に形成するための所定の操作の一例として、レジストパターン49と金属箔350との密着性を低下させる操作が挙げられる。密着性を低下させるための具体的な手法の一つとしては、レジストパターン49の乾燥を完全なものとしないように、レジストパターン49の形成工程において現像後に残存したレジスト層48を硬化処理した後に行う所定の温度でのベーキングの際に、100度よりも低い80度以上95度以下程度の温度でベーキングを行うことが挙げられる。また、前記所望の形状に形成するための所定の操作の他の例としては、レジストパターン49をマスクとして、暗色膜360を含む金属箔350をエッチングする際に、ウェットエッチングを採用し、ウェットエッチングに用いるエッチング液の濃度を、所定の濃度以上としたり、エッチング液の温度を所定の温度以上にしたり、エッチング液によるエッチング時間を所定の時間以下にしたりする操作も挙げることができる。また、前記所望の形状に形成するための所定の操作のさらに他の例としては、レジスト層48に紫外線硬化型の樹脂が用いられる場合に、当該樹脂のUV強度を下げるという操作も挙げることができる。
以上のように、暗色膜360を含む金属箔350をエッチングした後は、図15に示すように、レジストパターン49を除去する。
次に、図16に示すように、導電性金属層45の第1の暗色層46と反対側の面41a及び側面41c,41dに第2の暗色層47を形成する。第2の暗色層47は、例えば導電性金属層45をなす材料の一部分に暗色化処理(黒化処理)を施して、導電性金属層45をなしていた一部分から、金属酸化物や金属硫化物からなる第2の暗色層47を形成することができる。また、暗色材料の塗膜や、ニッケルやクロム等のめっき層の形成等により、導電性金属層45の表面に第2の暗色層47を設けるようにしてもよい。また、導電性金属層45の表面を粗化して第2の暗色層47を設けるようにしてもよい。
以上のようにしてパターンシート30が製造される。その後、図17に示すように、湾曲した第1ガラス板11、第1接合層21、パターンシート30、第2接合層22、湾曲した第2ガラス板12をこの順に重ね合わせ、加熱および加圧することで、湾曲した第1ガラス板11、パターンシート30及び湾曲した第2ガラス板12が、接合層21,22により接合される。これにより、合わせガラス10が製造される。
以上に説明した本実施の形態における合わせガラス10は、一対のガラス板11,12と、一対のガラス板11,12の間に配置された導電性パターン部材40と、を備え、導電性パターン部材40は、パターン状に配置された導電細線41を含んでいる。また、合わせガラス10は、一対のガラス板のうちの第1ガラス板11と導電性パターン部材40との間に配置され、第1ガラス板11と導電細線41とに直接的に接触して、導電性パターン部材40を第1ガラス板11に接合する第1接合層21を備えている。そして、導電細線41は、当該導電細線41に接触している第1接合層21側に位置する第1ガラス板11に近づくにつれて、その線幅が狭くなるように形成されている。
このような合わせガラス10によれば、製造過程において、ガラス板11,12、接合層21,22及びパターンシート30を積層した際に、接合層21が、特に加熱時に導電細線41の根元側に進入し易くなる。その結果、導電細線41の側壁(面41c,42d)周りに気泡が残留することを抑制することができる。これにより、本実施の形態によれば、合わせガラス10の外観品質を向上させると共に合わせガラス10にぎらつきが生じることを抑制することができる。
上述した本実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、図面を適宜参照しながら、変形例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。
まず、図18に示す変形例では、第1ガラス板11の第2ガラス板12側を向く面には、図示省略する保持層を介して導電性パターン部材40が設けられており、上述の実施の形態で説明したような基材31は設けられていない。前記保持層は、厚みが1μm〜100μm程度であり、その第1ガラス板11側を向く面に形成された剥離層(図示省略)によって、導電性パターン部材40を第1ガラス板11に接合している。一方、導電性パターン部材40と第2ガラス板12との間に第3接合層23が配置され、第3接合層23は、第2ガラス板12と導電細線41とに直接的に接触して、接触した導電細線41を介して導電性パターン部材40を第2ガラス板12に接合している。そして、導電細線41は、第3接合層23側に位置する第2ガラス板12に近づくにつれて、その線幅が狭くなるように形成されている。このような変形例においても、上述の実施の形態と同様の効果が奏される。なお、この例においては、導電性パターン部材40をパターニングして形成する際には、実施の形態で説明したような導電性パターン部材40を支持する基材が存在する。しかし、この基材は、導電性パターン部材40を第1ガラス板11に接合する際に、剥離される。これにより、上述した保持層が露出するようになっている。前記保持層に形成された剥離層は、界面剥離型の剥離層、層間剥離型の剥離層、または凝集剥離型の剥離層等であってもよい。
次に、図19に示す変形例では、パターンシート30における基材31の面31a,31bの各々に、導電性パターン部材40が設けられている。第1ガラス板11と面31aに設けられた導電性パターン部材40との間には、第1接合層21が配置され、第1接合層21は、第1ガラス板11と面31aに設けられた導電性パターン部材40の導電細線41とに直接的に接触して、接触した導電細線41を介して導電性パターン部材40を第1ガラス板11に接合している。そして、この導電細線41は、当該導電細線41に接触している第1接合層21側に位置する第1ガラス板11に近づくにつれて、その線幅が狭くなるように形成されている。
一方、第2ガラス板12と面31bに設けられた導電性パターン部材40との間には、第2接合層22が配置され、第2接合層22は、第2ガラス板12と面31bに設けられた導電性パターン部材40の導電細線41とに直接的に接触して、接触した導電細線41を介して導電性パターン部材40を第2ガラス板12に接合している。そして、この導電細線41は、当該導電細線41に接触している第2接合層22側に位置する第2ガラス板12に近づくにつれて、その線幅が狭くなるように形成されている。このような変形例においても、上述の実施の形態と同様の効果が奏される。
なお、上述した実施の形態および変形例に対して、さらに様々な変更を加えることが可能である。
例えば、図6に示された例では、導電性金属層45の第1の暗色層46と反対側の面41a及び側面41c,41dに第2の暗色層47を形成したが、これに限られず、導電性金属層45の第1の暗色層46と反対側の面41aのみ、又は、導電性金属層45の側面41c,41dのみに第2の暗色層47を形成してもよい。
導電性金属層45の第1の暗色層46と反対側の面41aのみに第2の暗色層47を形成する場合は、例えば、図11に示した工程の後に、金属箔350上に第2の暗色層47及びレジストパターン49を順に設け、その後、レジストパターン49をマスクとして、第2の暗色層47、導電性金属層45及び第1の暗色層46をエッチングすればよい。
また、導電性金属層45の側面41c,41dのみに第2の暗色層47を形成する場合は、例えば、図14に示した工程の後に、レジストパターン49を除去せずに第2の暗色層47を形成し、その後、レジストパターン49を除去すればよい。
また、合わせガラス10は、自動車1のリアウィンドウ、サイドウィンドウやサンルーフに用いてもよい。また、自動車以外の、鉄道、航空機、船舶、宇宙船等の乗り物の窓に用いてもよい。
さらに、合わせガラス10は、乗り物以外にも、特に室内と室外とを区画する箇所、例えばビルや店舗、住宅の窓等に使用することもできる。
なお、以上において上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明する。なお、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
(実施例)
実施例の合わせガラス10は、次のようにして作製した。まず、基材31として、厚み100μm、幅82cm、長さ100mのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム(東洋紡株式会社製 A4300)を準備した。この基材31に、2液混合型ウレタンエステル系接着剤を硬化時の乾燥厚みが7μmとなるようにグラビアコーターにて積層した。そして、基材31上に接着剤を介して、厚み10μm、幅81cm、長さ80mの電解銅箔を金属箔350として積層して、この状態を50°の環境で4日間維持して、電解銅箔を基材31に固定した。
その後、電解銅箔(金属箔350)に、カゼインを塗布して乾燥させて感光性樹脂層としてのレジスト層48を積層した。そして、パターンが形成されたフォトマスクにより、レジスト層48における100cm×80cmで規定される複数の範囲に、3.0mmピッチ、線幅が7μmのメッシュ状のパターンを露光した。当該露光においては、紫外線の密着露光を間欠で行った。露光後、レジストパターン49を形成しない部分を水により現像して除去し、残存したレジスト層48を80℃で2分間加熱して、その後、85度の温度でベーキングを行った。これにより、レジストパターン49を形成した。なお、レジストパターン49は、3.0mmピッチ、線幅が7μmのメッシュ状のパターンに形成されている。
そして、レジストパターン49をマスクとして、レジストパターン49側より塩化第2鉄溶液(ボーメ度42、温度30度)を金属箔350に噴霧してエッチングを行った。そして、水で洗浄してから、アルカリ溶液を用いてレジストを剥離して、剥離後、洗浄及び乾燥をした。そして、PETからなる基材31/接着剤層/銅からなる導電性パターン部材40(導電性メッシュ)、の構成のパターンシート30を複数含む積層体を得た。パターンシート30における導電性パターン部材40は、100cm×80cmの範囲に形成され、当該範囲に、3.0mmピッチ、線幅が7μmのメッシュ状のパターンにて配置された導電細線41を有している。そして、導電細線41は、該導電細線の延在方向に直交する方向での断面形状が台形状に形成されており、導電細線41における台形状の断面形状は、下底(面41a)の端部から上底(面41b)の端部に延びる線分が前記下底に沿って延びる方向となす角度α、すなわち底角の角度が、75度であった。
そして、上述のようにして得られた積層体から、100cm×80cmのパターンシート30を切り出した。このパターンシート30と同じサイズのPVB接着シートからなる接合層21,22の間にパターンシート30を挟み、さらに100cm×80cmのガラス板11,12で挟んで加熱及び加圧(真空ラミネート)した。そして、実施例にかかる合わせガラス10を得た。
実施例にかかる合わせガラス10を目視で確認したところ、気泡は発見されなかった。
また、合わせガラス10を介して3m先の点光源を観察したところ、気泡に由来する細かなぎらつきが生じることはなかった。
(比較例)
比較例の合わせガラスは、レジストパターンを形成する際のベーキング温度を100度とする以外は、実施例と同様の材料を用いると共に同様の工程を行うことで、製造された。比較例の合わせガラスでは、導電細線は其の延在方向に直交する方向での断面形状が矩形状であり、その底角は略90度であった。比較例の合わせガラスを目視で確認したところ、気泡が発見された。また、合わせガラスを介して3m先の点光源を観察したところ、気泡に由来する細かなぎらつきが生じていた。
1 自動車
5 フロントウィンドウ
7 電源
10 合わせガラス
11 第1ガラス板
12 第2ガラス板
15 配線部
16 接続部
21 第1接合層
22 第2接合層
23 第3接合層
30 パターンシート
31 基材
31a,31b 面
40 導電性パターン部材
41 導電細線
41a 面
41b 面
41c,41d 側面
42 分岐点
43 開口
45 導電性金属層
46 第1の暗色層
47 第2の暗色層
48 レジスト層
49 レジストパターン
350 金属箔
350a,350b 面
360 暗色層

Claims (5)

  1. 一対のガラス板と、前記一対のガラス板の間に配置された導電性パターン部材と、を備え、前記導電性パターン部材が、パターン状に配置された通電により発熱する導電細線を含み、前記一対のガラス板がそれぞれ湾曲した自動車の窓ガラスに用いられる合わせガラスであって、
    前記一対のガラス板のうちの少なくともいずれか一方と前記導電性パターン部材との間に配置され、前記ガラス板と前記導電細線とに直接的に接触して、前記導電性パターン部材を前記ガラス板に接合する接合層を備え、
    前記接合層は、0.15mm以上1mm以下の厚みを有したポリビニルブチラールからなる層であり、
    前記導電細線の最大幅は1μm以上20μm以下であり、前記導電細線の高さは1μm以上20μm以下であり、
    前記導電細線は、当該導電細線に接触している前記接合層側に位置する前記ガラス板に近づくにつれて、その線幅が狭くなるように、前記導電細線の延在方向に直交する方向での断面形状が台形状に形成されており、
    前記導電細線における台形状の前記断面形状は、下底の端部から上底の端部に延びる線分が前記下底に沿って延びる方向となす角度が40度以上85度以下である、合わせガラス。
  2. 前記導電細線は、当該導電細線に接触している前記接合層側に位置する前記ガラス板側とは反対側を向く部分に、暗色層を有している、請求項1に記載の合わせガラス。
  3. 前記暗色層は、酸化クロムからなる、請求項2に記載の合わせガラス。
  4. 自動車の窓ガラスに用いられる合わせガラスの製造方法であって、
    第1ガラス板、第1接合層、パターンシート、第2接合層、及び、第2ガラス板をこの順に重ね合わせ、加熱及び加圧することで、前記第1接合層を介して前記第1ガラス板と前記パターンシートとを接合し且つ前記第2接合層を介して前記第2ガラス板と前記パターンシートとを接合する工程を備え、
    前記第1ガラス板及び前記第2ガラス板はそれぞれ、湾曲しており、
    前記パターンシートは、一対の対向する面を有するシート状の基材と、前記基材の前記1ガラス板側を向く面に設けられた導電性パターン部材と、を有し、
    前記第1接合層は、0.15mm以上1mm以下の厚みを有したポリビニルブチラールからなる層であり、
    前記導電性パターン部材は、パターン状に配置された通電により発熱する導電細線を含み、
    前記導電細線の最大幅は1μm以上20μm以下であり、前記導電細線の高さは1μm以上20μm以下であり、
    前記導電細線は、前記基材のシート面に対する法線方向に沿って前記基材から外側に離間するにつれて、その線幅が狭くなるように、前記導電細線の延在方向に直交する方向での断面形状が台形状に形成されており、
    前記導電細線における台形状の前記断面形状は、下底の端部から上底の端部に延びる線分が前記下底に沿って延びる方向となす角度が40度以上85度以下である、合わせガラスの製造方法。
  5. 前記導電細線は、エッチングによりパターニングされた金属膜から形成される、請求項4に記載の合わせガラスの製造方法。
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