JP6292398B2 - リアクトル - Google Patents

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Description

本発明は、ハイブリッド自動車などの電動車両に搭載される車載用DC−DCコンバータや電力変換装置の構成部品などに利用されるリアクトルに関する。
リアクトルやモータといった、巻線を巻回してなる巻回部を有するコイルと、一部がその巻回部の内部に配置される磁性コアと、を備える磁性部品が種々の分野で利用されている。そのような磁性部品として、例えば特許文献1〜3には、ハイブリッド自動車といった電動車両に載置されるコンバータの回路部品に利用されるリアクトルが開示されている。
従来のリアクトルの一例として、コイルと、磁性コアと、端部ボビンとを備える構成が提案されている(特許文献1の図6(枠状ボビン62)など、特許文献2の図3(サイドボビン44a,44b)などを参照)。一般的に、コイルや磁性コアには、一対の巻回部を有するコイルや、各巻回部の内部に配置される一対の内側コア部および各巻回部の外側に配置される一対の外側コア部を有する環状の磁性コアが利用されている。通常、内側コア部と外側コア部とは接着剤で接合される(特許文献3の段落0050,段落0072などを参照)。また、端部ボビンは、内側コア部の端部に配置され、巻回部の端面と外側コア部との間に介在されることによって、内側コア部と外側コア部とを位置決めしたり、巻回部と外側コア部との絶縁を確保したりするために設けられる。特許文献2(段落0046を参照)では、端部ボビン(サイドボビン)に外側コア部を接着や嵌着などによって配置している。
特開2013−135191号公報 特開2013−84767号公報 特開2011−199238号公報
例えば、上述した特許文献2に記載された従来のリアクトルでは、端部ボビンに外側コア部を接着や嵌着することによって、環状の磁性コアを形成して、リアクトルを製造することが提案されている。しかし、端部ボビンにおける外側コア部との接合面は平面であり、接着では接合強度が不十分になることも考えられ、最悪の場合には端部ボビンから外側コア部が脱落する虞がある。また、嵌着の場合も、接着と同様に接合強度が不十分になる虞がある。そのため、内側コア部の端部に端部ボビンを固定すると共に端部ボビンに外側コア部を組み付けて、端部ボビンによって内側コア部と外側コア部とを位置決め固定したとき、外側コア部と端部ボビンとの接合強度が不十分な場合は、内側コア部と外側コア部との接続が不十分になる虞がある。したがって、外側コア部と端部ボビンとを強固に一体化でき、外側コア部と内側コア部との接続をより強固にできる構成が望まれる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、外側コア部と端部ボビンとを強固に一体化でき、外側コア部と内側コア部との接続をより強固にできるリアクトルを提供することにある。
本発明の一態様に係るリアクトルは、巻回部を有するコイルと、前記巻回部の内部に配置される内側コア部および前記巻回部の外側に配置される外側コア部を有する磁性コアと、を備えるリアクトルであって、前記内側コア部の端部に固定され、前記巻回部の端面と前記外側コア部との間に介在される端部ボビンと、前記外側コア部と前記端部ボビンとを一体化する外側樹脂モールド部と、を備え、前記端部ボビンには、前記外側樹脂モールド部に埋設され、前記外側樹脂モールド部の抜けを抑制する抜け止め形状を有する抜け止め部が形成されているリアクトルである。
上記リアクトルは、外側コア部と端部ボビンとを強固に一体化でき、外側コア部と内側コア部との接続をより強固にできる。
実施形態1のリアクトルの概略斜視図である。 実施形態1のリアクトルに備わる組物と外側コア部の概略斜視図である。 実施形態1のリアクトルに備わる組物の概略分解斜視図である。 実施形態1のリアクトルに備わる磁性コアの概略分解斜視図である。 実施形態1のリアクトルに備わる組物の構成部材の一つであるコア部品の概略斜視図である。 実施形態1のリアクトルに備わる組物の構成部材の一つである外側ボビンの概略斜視図である。 外側ボビンの別の一例を説明するための概略斜視図である。 ハイブリッド自動車の電源系統を模式的に示す概略構成図である。 コンバータを備える電力変換装置の一例を示す概略回路図である。
[本発明の実施形態の説明]
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
(1)本発明の一態様に係るリアクトルは、巻回部を有するコイルと、巻回部の内部に配置される内側コア部および巻回部の外側に配置される外側コア部を有する磁性コアと、を備える。また、リアクトルは、内側コア部の端部に固定され、巻回部の端面と外側コア部との間に介在される端部ボビンと、外側コア部と端部ボビンとを一体化する外側樹脂モールド部とを備える。そして、端部ボビンには、外側樹脂モールド部に埋設され、外側樹脂モールド部の抜けを抑制する抜け止め形状を有する抜け止め部が形成されている。
上記リアクトルによれば、外側樹脂モールド部によって外側コア部と端部ボビンとを一体化すると共に、さらに、内側コア部の端部に固定された端部ボビンにおいて外側樹脂モールド部に埋設される抜け止め部が形成されている。抜け止め部の抜け止め形状によって外側樹脂モールド部の抜けが阻止されることから、端部ボビンから外側樹脂モールド部が抜けることを抑制でき、端部ボビンと外側樹脂モールド部との接合強度を高められる。したがって、外側樹脂モールド部を介して外側コア部と端部ボビンとを強固に一体化できるため、外側コア部と内側コア部との接続をより強固にできる。また、接着剤を用いなくても、外側コア部と端部ボビンとを強固に接合したり、外側コア部と内側コア部とを強固に接続できる点で、生産性に優れる。なお、本発明では、接着剤の使用を完全に否定するものではなく、リアクトルの製造にあたり接着剤を補助的に使用しても構わない。
(2)上記リアクトルの一例としては、上記抜け止め部の抜け止め形状が屈曲部を有する形状である態様が挙げられる。
抜け止め部が屈曲部を有することで、外側樹脂モールド部に埋設された屈曲部が返しとなり、外側樹脂モールド部に引っかかるため、外側樹脂モールド部が抜けること効果的に抑制できる。したがって、端部ボビンと外側樹脂モールド部との接合強度を高めることができ、外側コア部と端部ボビンとが強固に一体化されるため、外側コア部と内側コア部とがより強固に接続される。
(3)上記リアクトルの一例としては、上記コイルは、並列に配置される一対の巻回部を有し、上記磁性コアは、各巻回部の内部に配置される一対の内側コア部と、これら内側コア部の両端に接続される一対の外側コア部とを有する環状のコアであり、一対の巻回部の各端面と各外側コア部との間に上記端部ボビンがそれぞれ介在されている態様が挙げられる。そして、一方の内側コア部の端部に、一方の端部ボビンが樹脂モールドによって一体成形されているコア部品を備える態様が挙げられる。
内側コア部の端部に端部ボビンが一体成形されていることで、外側コア部をコア部品の端部ボビンに一体化することによって、外側コア部を内側コア部に接続できる。内側コア部の端部に端部ボビンが一体成形されていることから、端部ボビンを別途用意する必要がなく、部品点数を削減できる他、内側コア部の端部に端部ボビンを接着剤などで固定する作業も必要ない。また、同一形状の一対の上記コア部品を用いて環状の磁性コアを形成することも可能である。この場合、一対のコア部品は同一形状の同一部品であることから、1つの成形型で作製することができ、コストを削減できる。
(4)上記リアクトルの一例としては、上記巻回部の外周面に装着される外側ボビンを備え、外側ボビンには、上記端部ボビンに係合するための係合突起が形成されている態様が挙げられる。
外側ボビンを巻回部に装着する共に、外側ボビンを係合突起によって端部ボビンに係合することで、係合のみによって、コイルと内側コア部と端部ボビンとを外側ボビンで一体化させた組物を容易に作製できる。したがって、リアクトルの生産性を向上させることができる。さらに、外側コア部を組物の端部ボビンに一体化することによって、外側コア部を内側コア部に接続でき、リアクトルを製造することが可能である。場合によっては、接着剤を用いることなく組物を作製することも可能である。特に、リアクトルの全製造工程で接着剤を使用しないことで、接着剤の保管・管理が不要になる他、接着剤を硬化せる硬化工程も不要である。なお、接着剤の使用を完全に否定するものではなく、組物の作製にあたり接着剤を補助的に使用しても構わない。
(5)上記リアクトルの一例としては、上記端部ボビンには、上記係合突起が嵌め込まれる係合孔が形成されている態様が挙げられる。
外側ボビンの係合突起を端部ボビンの係合孔に嵌め込むことで、端部ボビンに対する外側ボビンの位置決めを精度良く行うことができ、結果的に、外側ボビンが装着された巻回部も端部ボビンに対して位置決めされる。さらに、端部ボビンは内側コア部の端部に位置決めされた状態で固定されているので、端部ボビンと外側ボビンとの係合によって、巻回部に対する内側コア部の位置も決まる。
(6)上記リアクトルの一例としては、上記係合突起は、上記外側ボビン側から上記係合孔に挿入され、その先端側が上記端部ボビンの反対側から突出すると共に上記外側樹脂モールド部に埋設されており、その先端側に外側樹脂モールド部の抜けを抑制する抜け止め形状を有する態様が挙げられる。
外側ボビンの係合突起の先端側が係合孔を通って端部ボビンの反対側から突出することで外側樹脂モールド部に埋設されると共に、その係合突起の先端側に抜け止め形状を有する。係合突起の先端側の抜け止め形状によって、外側ボビンが外側樹脂モールド部に強固に接合されることから、外側樹脂モールド部を介して端部ボビンから外側ボビンが抜けることを抑制できる。また、端部ボビンから外側樹脂モールド部が抜けることも抑制できる。
[本発明の実施形態の詳細]
本発明の実施形態に係るリアクトルの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。図中の同一符号は同一名称物を示す。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<実施形態1>
≪リアクトルの全体構成≫
図1〜図6を参照して、実施形態1のリアクトル1αを説明する。図1はリアクトル1αの概略斜視図、図2はリアクトル1αに備わる組物1と外側コア部32の概略斜視図、図3は組物1の概略分解斜視図、図4はリアクトル1αに備わる磁性コア3の概略分解斜視図である。また、図5は組物1の構成部材の一つであるコア部品3A,3Bの概略斜視図、図6は組物1の構成部材の一つである外側ボビン4の概略斜視図である。なお、図1においては、リアクトル1αの構成部材の一つである外側樹脂モールド部6A,6Bをクロスハッチングで示している。
図1に示す実施形態1のリアクトル1αは、従来のリアクトルと同様にコイル2と、環状の閉磁路を形成する磁性コア3(図4を参照)とを備え、その下側(図1の紙面下側)の面を冷却ベースなどの設置対象に接触させた状態で使用される。コイル2は、巻線を巻回してなる一対の巻回部2A,2Bを有する(図3も参照)。磁性コア3は、各巻回部2A,2Bの内部に配置される一対の内側コア部31,31(図3,図4を参照)と、両巻回部2A,2Bの外側に配置され、これら内側コア部31,31の両端に接続される一対の外側コア部32,32(図2,図4を参照)とを有し、環状に形成される。さらに、実施形態1のリアクトル1αは、両内側コア部31,31の各端部に配置され、一対の巻回部2A,2Bの各端面と各外側コア部32,32との間にそれぞれ介在される一対の端部ボビン5,5を備えると共に、各外側コア部32,32と各端部ボビン5,5とを一体化する外側樹脂モールド部6A,6Bとを備える。上記端部ボビン5が、外側樹脂モールド部6A,6Bに埋設される位置に外側樹脂モールド部6A,6Bの抜けを抑制する抜け止め部を有する点が、従来のリアクトルとの主な相違点である。以下、リアクトル1αの構成について詳細に説明する。
(コイル)
コイル2は、図3に示すように、一対の巻回部2A,2Bと、両巻回部2A,2Bを連結する連結部2Rとを有する。各巻回部2A,2Bは、互いに同一の巻数、同一の巻回方向で中空筒状に形成され、各素子の軸方向が平行になるように並列されている。また、連結部2Rは、両巻回部2A,2Bの一端側で両巻回部2A,2Bを繋ぐU字状に屈曲された部分である。このコイル2は、連続する1本の巻線を巻回して形成しても良いし、各巻回部2A,2Bを別々の巻線により形成し、各巻回部2A,2Bの巻線の端部同士を溶接や圧着などにより接合することで形成しても良い。
各巻回部2A,2Bは、四角筒状に形成され、その軸方向の端面形状が四角形状(長方形状や正方形状)の角部が丸められた形状である。もちろん、巻回部2A,2Bは、四角筒状に限らず、他の多角筒状や円筒状に形成されていても構わない。円筒状の巻回部とは、その端面形状が閉曲線形状(真円形状や楕円形状、レーストラック形状など)の巻回部のことである。
巻回部2A,2Bを含むコイル2は、銅やアルミニウム、マグネシウム、あるいはその合金といった導電性材料からなる平角線や丸線などの導体の外周に、絶縁性材料からなる絶縁被覆を備える被覆線によって形成されている。この例では、導体が銅製の平角線からなり、絶縁被覆がエナメル(代表的にはポリアミドイミド)からなる被覆平角線をエッジワイズ巻きすることで、各巻回部2A,2Bが形成されている。
コイル2の両端部2a,2bは、巻回部2A,2Bの他端側から引き延ばされて、端子部材8a,8b(図2を参照)が取り付けられる。この端子部材8a,8bを介して、コイル2に電力供給を行う電源などの外部装置(図示せず)が接続される。端部2a,2bの引き出し方向は特に限定されないが、この例では、巻回部2A,2Bの軸方向としている。
(内側コア部)
内側コア部31,31は、コイル2の巻回部2A,2B(図3を参照)の内部に配置される部材である。各内側コア部31,31は、図4に示すように、磁性材料を含む略直方体状のコア片31mと、コア片31mよりも低透磁率のギャップ材31gとが交互に配置された積層柱状体である。その他、内側コア部31は、一つの柱状のコア片で形成されていても構わない。内側コア部31,31は、全体が巻回部2A,2Bの内部に収納されていても良いし、その軸方向の一端側および他端側の少なくとも一部が巻回部2A,2Bから突出していても良い。コア片31mには、鉄などの鉄属金属やその合金などに代表される軟磁性粉末を加圧成形した圧粉成形体や、軟磁性粉末と樹脂とを含む混合物を成形した複合材料、絶縁被膜を有する磁性薄板(例、電磁鋼板)を複数積層した積層体などが利用できる。また、ギャップ材31gには、アルミナなどの非磁性材を利用できる。その他、ギャップ材31gは、後述するコア被覆部52(図5を参照)を形成する樹脂によって形成することも可能である。
(外側コア部)
外側コア部32,32は、図4に示すように、内側コア部31,31の両端に接続され、内側コア部31,31と共に環状の磁性コア3を形成する部材である。外側コア部32は、巻回部2A,2B(図3を参照)の外側に配置され、巻回部2A,2Bに覆われずに巻回部2A,2Bから突出する。外側コア部32の形状は、一対の内側コア部31,31の端面に接続される内端面32eを有する形状であれば特に限定されない。この例では、外側コア部32は、上面と下面とが略ドーム状の柱状体である。その他、外側コア部32は、略直方体状であってもよい。
外側コア部32は、内側コア部31のコア片31mと同様に、軟磁性粉末を加圧成形した圧粉成形体で形成したり、軟磁性粉末と樹脂とを含む混合物を成形した複合材料で形成したり、電磁鋼板を複数積層した積層体で形成したりできる。外側コア部32は、内側コア部31のコア片31mと同じ材料で形成しても良いし、異なる材料としても良い。後者の例として、例えば内側コア部31のコア片31mを圧粉成形体で形成し、外側コア部32を複合材料で形成することが挙げられる。
(端部ボビン)
端部ボビン5,5は、図2,図3に示すように、両内側コア部31,31の各端部に配置され、内側コア部31,31と外側コア部32,32とを位置決めする部材である。また、端部ボビン5,5は、コイル2の巻回部2A,2Bの各端面と各外側コア部32,32との間に介在されることによって、両者の絶縁を確保する機能もある。この例では、各内側コア部31の一端部にそれぞれ端部ボビン5が固定されている。端部ボビン5,5は、外側コア部32が配置される側の外側面に、外側樹脂モールド部6A,6B(図1を参照)の抜けを抑制する抜け止め部(後述する位置決め部511,512が兼ねる)が形成されている。
[コア部品]
本実施形態では、図5に示すように、一方の内側コア部31の端部に一方の端部ボビン5が樹脂モールドによって一体成形されており、これによって一対のコア部品3A,3Bを形成している。具体的には、樹脂モールドによって、内側コア部31の周面を樹脂で被覆してコア被覆部52を形成すると共に、内側コア部31の端部において、その樹脂の一部でもって端部ボビン5を形成している。両コア部品3A,3Bは、図5に示すように同一形状の部品であり、コア部品3Aを水平方向に180°回転させれば、コア部品3Bのようになる。両コア部品3A,3Bは、必ずしも同一形状でなければならないわけではない。
コア被覆部52は、内側コア部31の周面にその長手方向の全長に亘って形成されており、巻回部2A,2B(図3を参照)の内周面と内側コア部31の間に介在されることによって、両者の絶縁を確保する機能もある。つまり、コア被覆部52は、従来のリアクトルにおける内側ボビンの役割を担っている。このコア被覆部52は、端部ボビン5から所定の長さに亘る太径部521と、その太径部521に連続する細径部522とを有する。細径部522の外径は太径部521の外径よりも小さく、細径部522の内径は太径部521の内径と等しい。つまり、細径部522は、太径部521よりも薄肉に形成されている。
この例では、樹脂モールドによって内側コア部31にコア被覆部52を形成すると共に、端部ボビン5を一体成形することで、内側コア部31の端部に端部ボビン5を固定している。もちろん、コア被覆部52を有する内側コア部31と端部ボビン5とを別々に用意し、内側コア部31の端部に端部ボビン5を接着や嵌合などによって固定して、コア部品3A,3Bを形成することも可能である。
さらにこの例では、コア被覆部52を樹脂モールドして形成する際に、金型内にコア片31mを間隔をあけて配置しておき、コア片31m間の空隙に樹脂を充填することで、ギャップ材31gを形成している。これにより、複数のコア片31mが一体化されると共に、コア片31m間にコア被覆部52を形成する樹脂によって形成されたギャップ材31gが配置された内側コア部31が得られる。
端部ボビン5およびコア被覆部52は、インサート成形によって形成することができる。端部ボビン5およびコア被覆部52の構成材料には、例えば、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂、液晶ポリマー(LCP)、ナイロン6、ナイロン66といったポリアミド(PA)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)樹脂などの熱可塑性樹脂を利用することができる。その他、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂などの熱硬化性樹脂を利用することも可能である。また、これらの樹脂にセラミックスフィラーを含有させることで、熱伝導性を高め、放熱性を向上させることもできる。セラミックスフィラーとしては、例えば、アルミナやシリカなどの非磁性粉末を利用することができる。
端部ボビン5における外側コア部32が配置される側の外側面には、端部ボビン5に対する外側コア部32の取り付け位置を規定する位置決め部511,512が形成されている(図2,図5を参照)。位置決め部511,512は端部ボビン5の外側面から突出する突起であって、端部ボビン5の上側と下側に設けられ、外側コア部32の内端面側の端部の外縁を囲むようにカギ括弧状に形成されている。これらカギ括弧状の位置決め部511,512で囲まれる空間が、外側コア部32の端部の一部が収納される収納空間51sとなり、端部ボビン5に対して外側コア部32の位置が決まるようになっている。この例では、位置決め部511,512で囲まれる部分が、他の部分(後述する係合孔5hが形成された両サイドに張り出した部分)よりも若干凹んでいる。
ここで、位置決め部511,512は、後述する外側樹脂モールド部6A,6B(図1を参照)の抜けを抑制する抜け止め部としての機能も備える。つまり、位置決め部511,512は、抜け止め部を兼ね備える。具体的には、図5の点線丸囲みに示すように、位置決め部511の両サイド側ならびに位置決め部512の両サイド側および下側において、断面が略L字型に形成されている、即ち、突出方向の端部が外方側(収納空間51sとは逆側)に略L字状に屈曲する屈曲部5bを有する抜け止め形状が形成されている。この位置決め部(抜け止め部)511,512の屈曲部5b(抜け止め形状)は、外側樹脂モールド部6A,6Bに埋設される。
この例では、位置決め部511,512が抜け止め部としても機能するように、位置決め部511,512の一部に抜け止め形状を形成したが、端部ボビン5の収納空間51sを除く外側樹脂モールド部6A,6Bに埋設される位置であれば、位置決め部とは別に、抜け止め形状を有する突起(抜け止め部)を形成してもよい。抜け止め部の形成位置は、端部ボビン5の外側面であって、外側樹脂モールド部6A,6Bに埋設される位置であれば、特に問わない。また、抜け止め形状を略L字状の屈曲部5bを有する形状としたが、外側樹脂モールド部6A,6Bに埋設された状態で、外側樹脂モールド部6A,6Bの抜けを抑制する形状であれば、これに限定されるものではない。抜け止め部の抜け止め形状としては、例えば、略U字状などの屈曲部を有する形状の他、先端側に向かって拡がった形状、周面に凹凸や切欠を有する形状など種々の形状を採用できる。
端部ボビン5の収納空間51sの底面(外側コア部32の内端面に対向する面)には、底面から突出する複数の突出部51pが形成されている(図2,図5を参照)。これらの突出部51pは、収納空間51sに嵌め込まれた外側コア部32を収納空間51sの底面から間隔をあけて支持するためのものである。外側コア部32の内端面を収納空間51sの底面から間隔をあけて支持することで、後述する外側樹脂モールド部6A,6Bによって外側コア部32と端部ボビン5とを一体化する際、外側コア部32の内端面と収納空間51sの底面との間に形成される隙間にも樹脂を行き渡らせることできる。そのため、内側コア部31と外側コア部32との間に形成される隙間を樹脂で埋めることができる。このように、内側コア部31と外側コア部32とのギャップに樹脂が入り込んで、空隙が殆ど形成されないことで、空隙に起因する磁気特性(インダクタンスなど)のばらつきを少なくでき、安定した磁気特性が得られる。また、端部ボビン5と外側コア部32との間に形成される隙間に樹脂が充填されることによって、空隙が殆ど形成されないため、端部ボビン5と外側コア部32との接合強度を向上できる。外側コア部32と端部ボビン5とが外側樹脂モールド部6A,6Bで強固に一体化されることで、車両から伝わる振動による外側コア部32と端部ボビン5とのがたつきや空隙に伴う振動を抑制する効果が期待できる。
この例では、突出部51pが複数箇所に分散して配置されていることで、各突出部51p間の隙間に樹脂の流路が形成されることから、外側コア部32の内端面と収納空間51sの底面との間に形成される隙間に樹脂を行き渡らせ易くなっている。突出部51pの分散配置によって樹脂の流れを調整することができ、ムラのない樹脂の充填を実現することができる。このような突出部51pの底面からの突出高さは、内側コア部31と外側コア部32と間に所定長のギャップが形成されるように適宜選択できる。また、突出部51pの配置箇所は、内側コア部31(端部ボビン5)と外側コア部32との隙間に樹脂がスムーズに流れるように、樹脂の粘度などに応じて適宜選択できる。この例のように、収納空間51sに突出部51pを分散配置して樹脂の流路を形成し、突出部51pの数や配置を調整することによって流路の形成状態を変化させることで、スムーズな樹脂の流れを作り出すことができる。
図5に示すように、端部ボビン5において、収納空間51sの底面のうち、内側コア部31の端面に対応する部分には窓51wが形成されており、この窓51wから内側コア部31の端面が露出している。そのため、外側樹脂モールド部6A,6Bによって外側コア部32と端部ボビン5とを一体化したときに、窓51wに樹脂が流れ込んで、内側コア部31と外側コア部32との間に樹脂ギャップが形成される。
また、一方のコア部品3A(3B)の端部ボビン5において、収納空間51sの底面のうち、他方のコア部品3B(3A)の内側コア部31の端面に対応する部分には、挿入孔51hが形成されている。コア部品3A(3B)における端部ボビン5の挿入孔51hには、コア部品3B(3A)におけるコア被覆部52の細径部522の先端部が挿入される(図2を参照)。
さらに、端部ボビン5における内側コア部31が配置される側の内側面(即ち、外側コア部32が配置される側とは反対側の面)には、筒部51cと仕切り部51dとが形成されている(図5を参照)。筒部51cは、内側面から突出し、筒部51cの空洞は上述した挿入孔51hに繋がっている。
仕切り部51dは、上記筒部51cとコア被覆部52を有する内側コア部31との間の位置で、端部ボビン5の内側面から突出するように設けられている。この仕切り部51dは、コア部品3A,3Bをコイル2(図3を参照)に組み付けたときに、巻回部2A,2Bの間に介在され、両巻回部2A,2Bの離隔状態を保持する。この離隔によって、両巻回部2A,2B間の絶縁を確実に確保できる。
一方のコア部品3A(3B)において、内側コア部31におけるコア被覆部52の細径部522の外形形状は、上述した筒部51cの内形形状に略一致しており、細径部522を他方のコア部品3B(3A)における端部ボビン5の筒部51cに挿入できるようになっている。そのため、コア部品3A,3Bを互いに近づけ、両コア部品3A,3Bにおける細径部522と筒部51cとを互いに嵌め合わせると、両コア部品3A,3Bが環状に繋がった状態となる(図2を参照)。このとき、内側コア部31におけるコア被覆部52の太径部521と細径部522との間に形成される段差が筒部51cの端面に当て止めされ、両コア部品3A,3Bの相対的な位置が所定位置に決まる。
その他、端部ボビン5,5には、後述する外側ボビン4,4の係合突起4pが嵌め込まれる係合孔5hが形成されている(図2,図3を参照)。この係合孔5hの形成箇所は、外側コア部32が配置される箇所よりも外側である。
この例では、係合孔5hが、位置決め部511,512で囲まれる中央部分から両サイドに張り出した部分にそれぞれ設けられている。また、係合孔5hは、外側ボビン4の係合突起4pを圧入することができる内形・内寸で形成されている。具体的には、係合突起4pの根元部分の外形に相似し、当該外形よりも若干小さな内形・内寸の係合孔5hである。
(外側樹脂モールド部)
外側樹脂モールド部6A,6B(図1を参照)は、外側コア部32と端部ボビン5(図2を参照)とを一体化する部材である。具体的には、端部ボビン5,5に外側コア部32,32を配置した状態で、各外側コア部32,32の周面を樹脂で被覆することによって、外側樹脂モールド部6A,6Bを形成している。また、外側樹脂モールド部6A,6Bを形成する際、端部ボビン5の位置決め部(抜け止め部)511,512に有する屈曲部5b(抜け止め形状)が外側樹脂モールド部6A,6Bに埋設されるようにしている。これにより、外側樹脂モールド部6A,6Bによって外側コア部32,32と端部ボビン5,5とを一体化でき、抜け止め形状によって外側樹脂モールド部6A,6Bが端部ボビン5,5から抜けることを抑制できる。したがって、端部ボビン5,5と外側樹脂モールド部6A,6Bとの接合強度を高められることから、外側コア部32,32と端部ボビン5,5とを強固に一体化でき、外側コア部32,32と内側コア部31,31との接続をより強固にできる。外側コア部32と内側コア部31とが強固に接続されることで、車両から伝わる振動による外側コア部32と内側コア部31とのがたつきを抑制できる。この例では、端部ボビン5から突出する外側ボビン4の係合突起4pの先端も外側樹脂モールド部6A,6Bに埋設されるように外側樹脂モールド部6A,6Bを形成している。両外側コア部32,32に形成された外側樹脂モールド部6A,6Bは、個々に形成されており、互いに一体に形成されていない。
より具体的には、外側樹脂モールド部6A,6Bは、各外側コア部32,32の周面全体と、各端部ボビン5,5の外側面(外側コア部32が配置される側の面)とを覆うように形成されている。したがって、図1に示すように、コイル2(巻回部2A,2B)は外側樹脂モールド部6A,6Bに覆われていない。また、外側樹脂モールド部6A,6Bの樹脂の一部は、外側コア部32,32の内端面と端部ボビン5の外側面(収納空間51sの底面)との間に形成される隙間に入り込んで、外側コア部32と端部ボビン5との接合強度の向上に寄与する。なお、外側樹脂モールド部6A,6Bは、必ずしも外側コア部32,32の周面全体を覆っている必要はなく、外側コア部32,32と端部ボビン5,5との接合強度が十分に得られる範囲において、外側コア部32,32の一部が外側樹脂モールド部6A,6Bから露出していても構わない。
さらに、外側樹脂モールド部6A,6Bには、図1に示すように、端子部材8a,8bおよび金属製のカラー6hが一体化されている。このカラー6hは、リアクトル1αを設置対象に固定するための取付孔を形成する。
外側樹脂モールド部6A,6Bは、インサート成形によって形成することができる。外側樹脂モールド部6A,6Bの構成材料としては、例えば、PPS樹脂、PTFE樹脂、LCP、PA樹脂(ナイロン6、ナイロン66など)、PBT樹脂、ABS樹脂などの熱可塑性樹脂を利用することができる。その他、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂などの熱硬化性樹脂を利用することも可能である。不飽和ポリエステル樹脂は、割れ難く、安価であるなどの利点がある。また、これらの樹脂にアルミナやシリカなどのセラミックスフィラーを含有させることで、放熱性を向上させることもできる。
(外側ボビン)
外側ボビン4,4は、図2,図3,図6に示すように、巻回部2A,2Bの外周面に装着される部材である。外側ボビン4,4の主たる役割は、端部ボビン5,5に係合することによって、巻回部2A,2Bに対する内側コア部31,31の位置を決めることである。
外側ボビン4は、図6に示すように、2つの貫通孔を有する板材を、両貫通孔の間の位置でL字に折り曲げたような形状、言い換えれば2つの額縁状の部材をL字状に繋ぎ合わせたような形状の部材である。外側ボビン4のL字の開放部分は、巻回部2A,2B(図2,図3を参照)に嵌め込むための嵌め込み用スリットとして機能する。外側ボビン4に嵌め込み用スリットが形成されていることで、巻回部2A,2Bの外周側から外側ボビン4を嵌め込むことによって装着できるので、巻回部2A,2Bへの外側ボビン4の装着が容易である。
外側ボビン4におけるL字の屈曲部分(符号40を参照)の内周面は、四角筒状の巻回部2A,2B(図3を参照)の角部に対応する形状となっている。また、概略L字型の外側ボビン4のうち、L字の端部に相当する部分(符号41,42を参照)は、巻回部2A,2Bの角部に対応する形状に湾曲している。L字の屈曲部分に位置する屈曲部(保持部)40、およびL字の端部に位置する湾曲部(保持部)41,42はそれぞれ、各巻回部2A,2Bにおける周方向の4つの角部のうち、巻回部2A,2Bの下面と外側面とを繋ぐ角部、下面と内側面とを繋ぐ角部、および外側面と上面とを繋ぐ角部を保持する。これら保持部40,41,42によって、巻回部2A,2Bに対する外側ボビン4の固定状態が安定し、巻回部2A,2Bから外側ボビン4が外れ難くなる。なお、巻回部2A,2Bが円筒状である場合は、外側ボビン4は、その端面形状が巻回部2A,2Bの周長の半分超、3/4以下の長さを有する円弧形状とすると、巻回部2A,2Bの外周から嵌め込み可能で、かつ巻回部2A,2Bに確りと装着できる外側ボビン4を得ることができる。
湾曲部40,41,42の内周面には、複数の櫛歯4cが形成されている。隣り合う櫛歯4cの間隔は、巻回部2A,2Bの各ターン(巻線)の厚みに略等しい。そのため、外側ボビン4を巻回部2A,2Bの外周面に装着したとき、各櫛歯4cが巻回部2A,2Bのターン間に挿入され、隣り合う櫛歯4c間に各ターンが嵌まり込む。この櫛歯4cによって、各ターン間を確実に離隔してターン間の絶縁を確保すると共に、ターン同士が擦れ合って巻線表面の絶縁被覆が損傷したりすることを抑制できる。また、外側ボビン4,4の櫛歯4cが巻回部2A,2Bの各ターン間に嵌まり込むことで、巻回部2A,2Bに外側ボビン4,4が強固に固定されるため、車両から伝わる振動による外側ボビン4,4の脱落も抑制できる。
外側ボビン4の保持部42における外側ボビン4の軸方向(巻回部2A,2Bの軸方向と同じ)の一端側と他端側にはそれぞれ、各巻回部2A,2Bの第一ターンと最終ターンとが嵌め込まれるターン収納部421,422が形成されている。両ターン収納部421,422の間の長さLは、両収納部421,422の間に配置されるターンの合計厚さと外側ボビン4の複数の櫛歯4cの合計厚さとを足した長さLに略等しくなっている(例えば、L=L±1mm以下)。このようなサイズに外側ボビン4を形成することで、巻回部2A,2Bから外側ボビン4を外れ難くすることができる。
さらに、外側ボビン4には、端部ボビン5(図3を参照)に機械的に係合するための係合突起4pが形成されている。係合突起4pは、外側ボビン4の軸方向に突出する突起であって、外側ボビン4の軸方向の一端側と他端側にそれぞれ一つずつ設けられている。各係合突起4pは、略四角柱状の突起であって、その先端側に向かって斜めに先細りした形状になっている。係合突起4pを先細りした形状とすることで、端部ボビン5の係合孔5hに係合突起4pを嵌め込み易い。
外側ボビン4は、非導電性材料で形成することが好ましい。そうすることで、リアクトル1αを設置対象に接触させたときに、設置対象とコイル2との間の絶縁を確保し易い。非導電性材料としては、例えば、PPS樹脂、PTFE樹脂、LCP、PA樹脂(ナイロン6、ナイロン66など)、PBT樹脂、ABS樹脂などの熱可塑性樹脂や、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂の熱硬化性樹脂などを挙げることができる。樹脂は、一般に絶縁性が高く、可撓性にも優れるため、外側ボビン4を樹脂で形成すると、巻回部2A,2Bに外側ボビン4を嵌め込み易くできることから、好ましい。上記樹脂にアルミナやシリカなどのセラミックスフィラーを含有させることで、放熱性を向上させることもできる。
[組物]
図2に示す組物1は、コイル2とコア部品3A,3B(内側コア部31,31および端部ボビン5,5の一体物)と外側ボビン4,4とを組み合わせることによって一体化させた組物である。コア部品3A,3Bは、主に図5を参照して説明したように、一方の内側コア部31の端部に一方の端部ボビン5が樹脂モールドによって一体成形された部品である。したがって、組物1は、コイル2(巻回部2A,2B)と、内側コア部31,31と、端部ボビン5,5と、外側ボビン4,4とを一体化させた組物といえる(図3を参照)。具体的には、巻回部2A,2Bの外周面に外側ボビン4,4を嵌め込んで装着し、巻回部2A,2Bの内側に内側コア部31,31が挿通されると共に端部ボビン5,5の係合孔5hに外側ボビン4、4の係合突起4pが挿入されるようにコア部品3A,3Bを配置することによって、組物1を作製している。これにより、コイル2に装着された外側ボビン4,4と、内側コア部31,31の端部に固定された端部ボビン5,5との機械的な係合のみによって、組物1を容易に作製できる。
(その他の構成)
図1に示すリアクトル1αにおいて、巻回部2A,2Bの間に形成される隙間にセンサユニットを配置することが挙げられる。センサユニットは、センサと、センサを保持するセンサホルダと、センサの検知結果を伝送するケーブルとを備え、リアクトルの動作時の物理量を測定する部材である。センサは、例えばサーミスタといった感熱素子や、加速度センサなどである。また、センサホルダは、センサを保持すると共に、巻回部2A,2Bの間の位置にセンサを固定するための部材である。巻回部2A,2Bのターン間に介在される櫛歯をセンサホルダに設けておくと、コイル2に対するセンサホルダの固定状態を安定させることができる。
≪リアクトルの製造方法≫
図1に示すリアクトル1αの組立方法を図1〜図3を参照しながら説明する。
[組物の作製]
まず、図2に示す組物1を作製する。そのためには、図3に示すように、コイル2、外側ボビン4,4,およびコア部品3A,3Bを用意する。そして、コイル2の巻回部2A,2Bの外周面に外側ボビン4,4を嵌め込んで装着する。その際、外側ボビン4,4の櫛歯4cを巻回部2A,2Bのターン間に介在させる。このとき、各巻回部2A,2Bの第一ターンと最終ターンはそれぞれ、外側ボビン4,4のターン収納部421,422(図6を参照)に嵌まり込み、巻回部2A,2Bの外周面に外側ボビン4,4が確りと固定される。
次いで、コア部品3A,3Bにおける内側コア部31,31を、巻回部2A,2Bの内部に挿入する。そして、外側ボビン4,4の係合突起4pをコア部品3A,3Bにおける端部ボビン5,5の係合孔5hに嵌め込んで、外側ボビン4,と端部ボビン5,5とを機械的に係合させる。このとき、コア部品3A側の細径部522はコア部品3B側の挿入孔51hに挿入されると共に、コア部品3B側の細径部522はコア部品3A側の挿入孔51hに挿入され、図2に示すように両コア部品3A,3Bが環状に繋がる。挿入孔51hに挿入された細径部522は、収納空間51sの底面から突出する(図2を参照)。細径部522の突出長さは、突出部51pの突出長さ以下である。
上記組物1において、巻回部2A,2Bに対する外側ボビン4,4の位置が決まっており、端部ボビン5,5に対する外側ボビン4,4の位置が決まっている。端部ボビン5はそれぞれ、各内側コア部31の端部に一体化されているので、端部ボビン5と外側ボビン4とを介して巻回部2A,2Bに対する内側コア部31,31の位置が精度良く決まる。
[組物への外側コア部の一体化]
次いで、図2に示すように、組物1(コア部品3A,3B)における端部ボビン5,5の収納空間51sに外側コア部32,32を嵌め込み、さらにコイル2の端部2a,2bに端子部材8a,8bを半田などによって接続する。外側コア部32を嵌め込む際、外側コア部32の内端面(端部ボビン5の外側面に対向する面)に接着剤を塗布しておいても良い。
組物1と外側コア部32,32と端子部材8a,8bとの一体物を金型内に配置すると共に、金属製のカラー6h(図1参照)を金型内に配置する。そして、金型内に樹脂を充填し、樹脂を固化(硬化)させることで、外側樹脂モールド部6A,6Bを形成することによって、外側コア部32,32と端部ボビン5,5とを一体化する。このとき、端部ボビン5の位置決め部(抜け止め部)511,512に有する屈曲部5b(図5を参照)が樹脂に埋設されるように、外側樹脂モールド部6A,6Bを形成することで、図1に示すリアクトル1αが完成する。金型内に充填された樹脂は、外側コア部32,32と端部ボビン5,5との隙間にも余すことなく行き渡る。端部ボビン5の収納空間51sの底面に突出部51pが形成されているため、当該底面から外側コア部32,32が離隔した状態になっているからである。
ここで、図5の点線丸囲みに示すように、位置決め部511,512には、突出方向に略L字状に屈曲する屈曲部5bが形成されており、これが抜け止め部として機能する。この略L字状の屈曲部5bが外側樹脂モールド部6A,6Bに埋設されることによって、屈曲部5bが返しとなり、外側樹脂モールド部6A,6Bの抜けが抑制され、端部ボビン5,5と外側樹脂モールド部6A,6Bとの接合強度を向上させる。
≪効果≫
以上説明したように、実施形態1のリアクトル1αは、外側樹脂モールド部6A,6Bによって外側コア部32,32と端部ボビン5,5とが一体化されると共に、端部ボビン5,5において抜け止め形状を有する抜け止め部(位置決め部511,512)が形成されている。したがって、端部ボビン5,5から外側樹脂モールド部6A,6Bが抜けることを抑制でき、端部ボビン5,5と外側樹脂モールド部6A,6Bとの接合強度を高められる。よって、外側樹脂モールド部6A,6Bによって外側コア部32,32と端部ボビン5,5とを強固に一体化できるため、外側コア部32,32と内側コア部31,31との接続をより強固にできる。例えば、上記実施形態では、抜け止め形状が屈曲部5bを有する形状であるため、これが返しとなり、外側樹脂モールド部6A,6Bの抜けを効果的に抑制できる。
実施形態1のリアクトル1αは、生産性に優れる。一方の内側コア部31の端部に一方の端部ボビン5が一体成形されたコア部品3A,3Bを用いているため、内側コア部31および端部ボビン5を一体物として取り扱うことができ、内側コア部31と端部ボビン5とを別途接合する必要がないからである。また、コア部品3A,3Bは、同一形状の部品であるため、1つの成形型で作製することができ、コストを削減できるからである。加えて、外側ボビン4,4を巻回部2A,2Bに装着すると共に、外側ボビン4,4と端部ボビン5,5とを係合させるだけで、コイル2とコア部品3A,3B(内側コア部31,31および端部ボビン5,5の一体物)とを外側ボビン4,4で一体化させた組物1を容易に作製することができるからである。場合によっては、接着剤を用いることなく組物1を作製することも可能である。
実施形態1のリアクトル1αでは、外側ボビン4,4によって巻回部2A,2Bに対する内側コア部31,31の位置が精度良く決まっており、しかも巻回部2A,2Bと内側コア部31,31との相対的な位置関係が外側ボビン4,4によって維持される。そのため、内側コア部31,31と巻回部2A,2Bとの絶縁を保った上で、適切な配置に位置決めする工程を、接着剤を必須とすることなく実現でき、組物1を容易に作製できる。また、車両から伝わる振動により内側コア部31,31が巻回部2A,2Bの内周面に擦れて、巻回部2A,2Bが損傷することを抑制できる。
実施形態1のリアクトル1αは、ケースに収納してポッティング樹脂で埋設したり、全体を樹脂でモールドしたりすることなく、図1に示す組立状態のままで設置対象に設置して、使用することができる。リアクトル1αを構成する各部材が確りと組み合わされて分解し難い構造になっているからである。さらに、このリアクトル1αでは、コイル2などがむき出しの状態となっているため、例えば液体冷媒などにリアクトル1αを浸漬した状態で使用したときに、リアクトル1αを効率的に冷却することができる。その結果、熱によってリアクトル1αの動作が不安定になることを抑制できる。なお、リアクトル1αの設置の向きは特に限定されず、リアクトル1αの下面(紙面下側の面)を設置対象に設置しても良いし、それ以外の面を設置対象に設置しても良い。
<変形実施形態1−1>
外側ボビン4,4と端部ボビン5,5との機械的な係合は、係合孔5hへの係合突起4pの圧入に限定されるわけではない。例えば、係合突起4pの先端側にフック状の保持部を設け、当該保持部を係合孔5hに嵌め込んで引っかけるスナップフィット構造などを採用できる。
<変形実施形態1−2>
実施形態1では、外側ボビン4,4の内周面に予め櫛歯4cを形成した例を説明した。これに対して、櫛歯を有さない外側ボビン4,4を巻回部2A,2Bの外周面に嵌め込んでも構わない。さらに、外側ボビン4,4を加熱することで外側ボビン4,4の一部を溶融させ、その溶融物が巻回部2A,2Bのターン間に入り込むようにしても良い。その場合、外側ボビン4,4のうちの少なくとも巻回部2A,2Bに対向する箇所を熱可塑性樹脂で形成しておく。この構成はつまり、巻回部2A,2Bに外側ボビン4,4を装着した後に、櫛歯4cを形成する構成である。
<変形実施形態1−3>
本実施形態では、図7を参照して、実施形態1で説明した外側ボビン4の係合突起4pにおいて、先端側に外側樹脂モールド部の抜けを抑制する抜け止め形状を有する形態の一例を説明する。なお、図7に示す外側ボビン4’は、係合突起4pの形状が異なる点を除いて、図2や図3などを用いて実施形態1で説明した外側ボビン4と同様であるので、以下では相違点を中心に説明する。また、図7に示す外側ボビン4’以外の構成(端部ボビン5など)については、実施形態1と略同様であるので、同一部材には同一符号を付し、説明を省略する。
外側ボビン4’における係合突起4pは、端部ボビン5の係合孔5h(図3も参照)に挿入された状態で、その先端側が端部ボビン5の外側ボビン4’側とは反対側の面から突出する長さを有しており、係合突起4pの先端側が端部ボビン5の反対側から突出する。また、この係合突起4pの先端側は、外側コア部32,32と端部ボビン5,5とを一体化する外側樹脂モールド部6A,6B(図1を参照)を形成した際、外側樹脂モールド部6A,6Bに埋設される。そして、この係合突起4pの先端側には、図7の点線丸囲みに示すように、周面の少なくとも一部を切り欠いた切欠部4gを有する抜け止め形状が形成されている。
上記外側ボビン4’は、係合突起4pの先端側が係合孔5hを通って端部ボビン5の反対側から突出して、その先端側が外側樹脂モールド部6A,6B(図1を参照)に埋設されると共に、その先端側に切欠部4g(抜け止め形状)を有する。この切欠部4gが外側樹脂モールド部6A,6Bに埋設されることによって、外側樹脂モールド部6A,6Bが抜け難くなり、外側樹脂モールド部6A,6Bの抜けが抑制される。したがって、外側ボビン4’が外側樹脂モールド部6A,6Bに強固に接合され、外側樹脂モールド部6A,6Bを介して端部ボビン5から外側ボビン4’が抜けることを抑制できる。また、切欠部4gによって、端部ボビン5から外側樹脂モールド部6A,6Bが抜けることも抑制できる。よって、外側コア部32,32と端部ボビン5,5とが強固に一体化され、外側コア部32,32と内側コア部31,31とがより強固に接続される。
この例では、係合突起4pの先端側の抜け止め形状を切欠部4gを有する形状としたが、外側樹脂モールド部6A,6Bに埋設された状態で、外側樹脂モールド部6A,6Bの抜けを抑制する形状であれば、これに限定されるものではない。例えば、複数の切欠部を有する形状としても良いし、上述した端部ボビン5の抜け止め部の形状と同じように、屈曲部を有する形状としても良い。後者の場合、係合突起4pの先端側を係合孔5hに挿入できるように、係合孔5hの内形や内寸を係合突起4pの根元部分の外形よりも大きくすることが考えられる。この場合、組物1の作製時において、係合孔51hに対する係合突起4pの位置が安定しない場合がある。そこで、例えば、外側ボビン4’にもう1つ別の係合突起を設けると共に、端部ボビン5にこの係合突起に対応するもう1つ別の係合孔を設け、これら別の係合突起と別の係合孔との係合方式を圧入方式とすることが挙げられる。
<実施形態2>
≪コンバータ・電力変換装置≫
上述した実施形態に係るリアクトルは、通電条件が、例えば、最大電流(直流):100A〜1000A程度、平均電圧:100V〜1000V程度、使用周波数:5kHz〜100kHz程度である用途、代表的には電気自動車やハイブリッド自動車などの車載用電力変換装置の構成部品に好適に利用することができる。この用途では、直流通電が0Aのときのインダクタンスが、10μH以上2mH以下、最大電流通電時のインダクタンスが、0Aのときのインダクタンスの10%以上を満たすものが好適に利用できると期待される。以下、上記実施形態のリアクトルを車載用電力変換装置に適用する例を、図8,9に基づいて簡単に説明する。
例えば、ハイブリッド自動車や電気自動車といった車両1200は、図8に示すようにメインバッテリ1210と、メインバッテリ1210に接続される電力変換装置1100と、メインバッテリ1210からの供給電力により駆動して走行に利用されるモータ(負荷)1220とを備える。モータ1220は、代表的には、3相交流モータであり、走行時、車輪1250を駆動し、回生時、発電機として機能する。ハイブリッド自動車の場合、車両1200は、モータ1220に加えてエンジンを備える。なお、図8では、車両1200の充電箇所としてインレットを示すが、プラグを備える形態としても良い。
電力変換装置1100は、メインバッテリ1210に接続されるコンバータ1110と、コンバータ1110に接続されて、直流と交流との相互変換を行うインバータ1120とを有する。この例に示すコンバータ1110は、車両1200の走行時、200V〜300V程度のメインバッテリ1210の直流電圧(入力電圧)を400V〜700V程度にまで昇圧して、インバータ1120に給電する。また、コンバータ1110は、回生時、モータ1220からインバータ1120を介して出力される直流電圧(入力電圧)をメインバッテリ1210に適合した直流電圧に降圧して、メインバッテリ1210に充電させている。インバータ1120は、車両1200の走行時、コンバータ1110で昇圧された直流を所定の交流に変換してモータ1220に給電し、回生時、モータ1220からの交流出力を直流に変換してコンバータ1110に出力している。
コンバータ1110は、図9に示すように複数のスイッチング素子1111と、スイッチング素子1111の動作を制御する駆動回路1112と、リアクトルLとを備え、ON/OFFの繰り返し(スイッチング動作)により入力電圧の変換(ここでは昇降圧)を行う。スイッチング素子1111には、電界効果トランジスタ(FET),絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)などのパワーデバイスが利用される。リアクトルLは、回路に流れようとする電流の変化を妨げようとするコイルの性質を利用し、スイッチング動作によって電流が増減しようとしたとき、その変化を滑らかにする機能を有する。このリアクトルLとして、上記実施形態に係るリアクトルを用いる。構造強度が高く信頼性に優れる上記実施形態のリアクトルを用いることで、電力変換装置1100(コンバータ1110を含む)の信頼性の向上を図ることができる。
ここで、上記車両1200は、コンバータ1110の他、メインバッテリ1210に接続された給電装置用コンバータ1150や、補機類1240の電力源となるサブバッテリ1230とメインバッテリ1210とに接続され、メインバッテリ1210の高圧を低圧に変換する補機電源用コンバータ1160を備える。コンバータ1110は、代表的には、DC−DC変換を行うが、給電装置用コンバータ1150や補機電源用コンバータ1160は、AC−DC変換を行う。給電装置用コンバータ1150のなかには、DC−DC変換を行うものもある。給電装置用コンバータ1150や補機電源用コンバータ1160のリアクトルに、上記実施形態に係るリアクトルと同様の構成を備え、適宜、大きさや形状などを変更したリアクトルを利用することができる。また、入力電力の変換を行うコンバータであって、昇圧のみを行うコンバータや降圧のみを行うコンバータに、上記実施形態のリアクトルを利用することもできる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、巻回部を一つしか持たないコイルを備えるリアクトルにも適用できる。
本発明の実施態様に係るリアクトルは、ハイブリッド自動車や電気自動車、燃料電池自動車といった電動車両に搭載される双方向DC−DCコンバータといった電力変換装置の構成部品に利用することが可能である。
1α リアクトル
1 組物
2 コイル
2A,2B 巻回部 2R 連結部 2a,2b 端部
3 磁性コア
31 内側コア部 32 外側コア部
31m コア片 31g ギャップ材
32e 内端面
3A,3B コア部品
4,4’ 外側ボビン
4p 係合突起 4g 切欠部(抜け止め形状)
40 屈曲部(保持部) 41,42 湾曲部(保持部) 4c 櫛歯
421,422 ターン収納部
5 端部ボビン
511,512 抜け止め部(位置決め部) 5b 屈曲部(抜け止め形状)
5h 係合孔
51c 筒部 51d 仕切り部
51s 収納空間 51p 突出部 51h 挿入孔 51w 窓
52 コア被覆部 521 太径部 522 細径部
6A,6B 外側樹脂モールド部 6h カラー
8a,8b 端子部材
1100 電力変換装置
1110 コンバータ
1111 スイッチング素子 1112 駆動回路
L リアクトル
1120 インバータ
1150 給電装置用コンバータ 1160 補機電源用コンバータ
1200 車両
1210 メインバッテリ 1220 モータ
1230 サブバッテリ 1240 補機類
1250 車輪

Claims (6)

  1. 巻回部を有するコイルと、前記巻回部の内部に配置される内側コア部および前記巻回部の外側に配置される外側コア部を有する磁性コアと、を備えるリアクトルであって、
    前記内側コア部の端部に固定され、前記巻回部の端面と前記外側コア部との間に介在される端部ボビンと、
    前記外側コア部と前記端部ボビンとを一体化する外側樹脂モールド部と、を備え、
    前記端部ボビンには、前記外側樹脂モールド部に埋設され、前記外側樹脂モールド部の抜けを抑制する抜け止め形状を有する抜け止め部が形成されており、
    前記抜け止め部の抜け止め形状が屈曲部を有する形状であるリアクトル。
  2. 前記コイルは、並列に配置される一対の前記巻回部を有し、
    前記磁性コアは、各巻回部の内部に配置される一対の前記内側コア部と、これら内側コア部の両端に接続される一対の前記外側コア部とを有する環状のコアであり、
    一対の前記巻回部の各端面と各外側コア部との間に前記端部ボビンがそれぞれ介在され、
    一方の前記内側コア部の端部に、一方の前記端部ボビンが樹脂モールドによって一体成形されている一対のコア部品を備える請求項1に記載のリアクトル。
  3. 前記巻回部の外周面に装着される外側ボビンを備え、
    前記外側ボビンには、前記端部ボビンに係合するための係合突起が形成されている請求項1又は請求項2に記載のリアクトル。
  4. 前記端部ボビンには、前記係合突起が嵌め込まれる係合孔が形成されている請求項3に記載のリアクトル。
  5. 前記係合突起は、前記外側ボビン側から前記係合孔に挿入され、その先端側が前記端部ボビンの反対側から突出すると共に前記外側樹脂モールド部に埋設されており、その先端側に前記外側樹脂モールド部の抜けを抑制する抜け止め形状を有する請求項4に記載のリアクトル。
  6. 前記内側コア部の両端に接続される一対の前記外側コア部と、
    前記内側コア部の各端部に配置される一対の前記端部ボビンと、
    各外側コア部と各端部ボビンとをそれぞれ一体化する2つの前記外側樹脂モールド部と、を備え、
    前記両外側樹脂モールド部は、個々に形成されており、互いに一体に形成されていない請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のリアクトル。
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