JP6288273B2 - 拡管機 - Google Patents

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Description

本発明は、UOE鋼管などの溶接管の製造に用いられる拡管機に関する。
一般的に、UOE鋼管に代表される溶接管の製造では、管の内外面の溶接後に、この溶接の熱影響による残留応力に起因して真円度や真直度が悪化する。そのため、残留応力を除去して真円度や真直度を矯正するために、拡管を行う。
この拡管については、例えば非特許文献1に記載されている。図1(a)および(b)は、非特許文献1に開示された図を転記したものである。拡管工程では、内外面よりサブマージアーク溶接を施された鋼管1の内側に、メカニカル拡管機100の拡管ヘッド13を通す。図1(b)に示すように、拡管ヘッド13のコーン17が軸方向に引かれた際に、コーン17およびジョー18の楔作用によってジョー18が径方向に広がり、ジョー18の外側に取り付けたダイ19が鋼管1を押し広げる。ここで、ジョー18とダイ19を合わせたものが拡管ヘッド外周部材に相当する。
このような拡管の工程では、図1(b)に示すように、コーン17およびジョー18が、両者の接触面である滑り面において摺動する。
近年では、鋼管1が高強度化し、コーン17が軸方向に引かれる際に過大な力がかかり、コーン17およびジョー18の間の滑り面において、面圧も過大となり、コーン17およびジョー18の滑り面において焼き付きが発生し、拡管が不可能となる問題が多発し、コーン17およびジョー18の滑り面のメンテナンスを要していた。
これに対し、特許文献1では、コーンの表層に窒化処理にて0.05〜1.5mm深さの硬化層を形成することが提案されている。また、特許文献2では、セグメント(前述のジョーに相当)の硬さがHRC45〜52であり、表面に浸硫窒化処理を施すことが提案されている。そして、特許文献3では、コーン17およびジョー18の滑り面における焼き付きを低減させるために、コーン17およびジョー18の滑り面に潤滑油を供給することが提案されている。
特開平01−299723号公報 特開平05−195158号公報 特開2007−284519号公報
鉄鋼便覧第3巻(2)、第4版、12・4・6項
しかしながら、特許文献1や特許文献2では、コーンとセグメント(ジョー)との関係については何ら検討されておらず、滑り面の摺動部の焼き付きを、十分に防ぐことができない。また、滑り面の摺動部の焼き付きは、特許文献3のように潤滑油を供給するだけでは、十分に防ぐことができない。そして、摺動部で焼き付きが起こると、コーンを交換しなければならないが、コーンは高額のため、コーンの交換は鋼管の製造コストを大きく上昇させる。
本発明は、このような問題点に対してなされたものであり、低コストで鋼管を製造できる拡管機を提供することを目的とする。
発明者らは、上記した課題を達成するために、鋭意研究を重ねた。その結果、コーンが、ジョーとの接触面に、ライナーを有する構成とすることで、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には本発明は以下のものを提供する。
[1]シリンダに連結されたドローバーの先端に嵌め込まれ、軸方向に向って次第に外周の大きさが変化するコーンと、コーンの外周に配された拡管ヘッド外面部材と、を有し、シリンダによって軸方向にコーンが牽引されることによって、コーンと拡管ヘッド外面部材の楔作用により、拡管ヘッド外面部材が径方向に拡大して、拡管ヘッド外面部材の外周に設置された鋼管を拡管する拡管機であって、前記コーンは、前記拡管ヘッド外面部材との接触面に、着脱可能なライナーを有することを特徴とする拡管機。
[2]前記ライナーと前記拡管ヘッド外面部材との接触面において、前記ライナーと前記拡管ヘッド外面部材との間に硬度差が存在することを特徴とする[1]に記載の拡管機。
[3]前記硬度差は、20〜50HSであることを特徴とする[2]に記載の拡管機。
[4]前記ライナーと前記拡管ヘッド外面部材との接触面において、軟質側の部材の硬度が、30HS以上であることを特徴とする[2]または[3]に記載の拡管機。
[5]前記軟質側の部材は、前記ライナーであることを特徴とする[2]ないし[4]のうちいずれかに記載の拡管機。
[6]前記ライナーは、銅合金からなることを特徴とする[1]ないし[5]のうちいずれかに記載の拡管機。
本明細書において、HSは、JIS Z 2246ショア硬さ試験による硬度HSを指す。
本発明の拡管機のコーンは、拡管ヘッド外面部材との接触面に、着脱可能なライナーを有するため、ライナーに焼き付きが生じた場合には、コーン全体でなくライナーだけを交換すればよい。このため、本発明によれば、コーンの交換による、鋼管の製造コスト増大を抑えることができる。
図1は、拡管機の一例を示す模式図であり、(a)は従来の拡管機の構成を示す図であり、(b)は拡管ヘッドの構成を示す図である。 図2は、本発明の拡管機の拡管ヘッドの一例を示す模式図であり、(a)はジョーとダイからなる拡管ヘッド外面部材の場合であり、(b)はジョーとダイが一体となった拡管ヘッド外面部材の場合である。 図3は、本発明の拡管機に配されるコーンの一例を示す模式図であり、(a)は軸に垂直方向の断面であり、(b)は軸方向の断面である。 図4は、ライナーとジョーの硬度差と、ライナーとジョーの間の摩擦係数との関係を示す図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。
第一実施形態
図1は、拡管機の一例を示す模式図である。図1(a)は、拡管機の構成を示す図であり、(b)は拡管ヘッドの構成を示す図である。
図2は、本発明の拡管機の拡管ヘッドの一例を示す模式図である。図2(a)はジョーとダイからなる拡管ヘッド外面部材の場合であり、(b)はジョーとダイが一体となった拡管ヘッド外面部材の場合である。
図3は、本発明の拡管機に配されるコーンの一例を示す模式図である。
図1(a)に示すように、拡管機100は、拡管機本体14、アキシャルインフィード15、クロスフィード16を有している。
拡管機本体14は、シリンダ11、ホーン12、および拡管ヘッド13を有している。
クロスフィード16は、ウォーキングビーム式により、紙面に直交する方向に鋼管1の搬送を行う。アキシャルインフィード15は、クロスフィード16によって搬送された鋼管1を、拡管機本体14側に押し込む。
拡管ヘッド13は、鋼管1が拡管機本体14側に搬送されることによって、鋼管1の内部に挿入される。シリンダ11は、ホーン12の先端に設けられた拡管ヘッド13を軸方向に牽引する。拡管ヘッド13は、外周が径方向に拡大することで、鋼管1の径を内側から押し広げる。
図1(b)に示すように、拡管ヘッド13は、コーン17、ジョー18、ダイ19を有している。コーン17は、シリンダ11に連結されたドローバー21の先端に嵌め込まれている。コーン17は、軸方向に向って次第に外周の大きさが変化する。「次第に外周の大きさが変化」とは形状がテーパー状であることを意味し、例えば、コーン17は、角錐台形状とすることができる。シリンダ11が伸縮することにより、コーン17が軸方向に移動する。なお、ジョー18とダイ19を合わせたものが拡管ヘッド外面部材に相当する。
ジョー18は、複数のセグメントにより構成され、複数のセグメントが組み合わされて管状に形成されている。管状のジョー18の内側には、コーン17が配される。ジョー18の内側は、コーン17の外周に沿った形状に形成され、コーン17の外周と摺動可能となるように構成されている。なお、この説明では、コーン17とジョー18の摺動面を、滑り面とも呼ぶ。
ダイ19は、複数のセグメントにより構成され、ジョー18の外周に設けられている。
潤滑油供給管20は、コーン17とジョー18の摺動面に潤滑油を供給する。
このように構成された拡管機100では、シリンダ11の伸縮によって、コーン17が軸方向に移動することにより、コーン17とジョー18が滑り面において互いに乗り上げる(楔作用)。これによって、ジョー18の外周に設けられたダイ19が放射状に広がる。ダイ19の外周には、鋼管1が嵌め込まれるため、ダイ19が放射状に広がることで、鋼管1が内側から押し広げられ、鋼管1の拡径が行われる。
従来の拡管機では、コーン17とジョー18の摺動面において、コーン17に焼き付きが生じる。コーン17の表面に生じる焼き付きは、コーン17の交換を必要とする。コーン17は高額なため、コーン17の交換は、鋼管の製造コストを大幅に上昇させる。
そこで、本発明では、コーン17がジョー18と接触する面に、着脱可能なライナー171を有する構成を採用する。
以下、本発明の拡管機について説明する。本発明の拡管機の構成は、図1に示す拡管機と同様である。そこで、本発明の拡管機を、図1に記載の符号も用いつつ、図2、3を用いて説明する。
図2、3に示す通り、本発明の拡管機100のコーン17は、コーン本体170と、ライナー171と、コーン本体170にライナー171を固定するためのボルト172とを有する。
図2、3に示すコーン17において、コーン本体170の外面は、軸方向に沿ってテーパー状になっている。また、図3(b)に示す通り、コーン本体170は軸方向断面が正十角形状である。該正十角形の各辺が1個のセグメント1700となり、このコーン本体170は10個のセグメント1700により構成される。なお、図3(b)に示す通り、各セグメント1700の、コーン17の外周側の面には、コーン17の軸方向に延びる溝1701が形成されている。溝1701は中央部が最も深くなっており、両端に段差面1701A、1701Bを有する。
図2、3に示すコーン17において、ライナー171は、コーン17の軸方向に延びる板状であり、コーン本体170の各セグメント1700に2枚ずつ固定される。図2、3に示すコーン17では、段差面1701A、1701Bに沿って、ライナー171がボルト172で固定される。なお、ボルト172により、ライナー171は着脱可能になっている。
図2、3に示すコーン17において、ボルト172は、コーン本体170上にライナー171を着脱可能に固定できる固定具であればよく、ボルト172に限定されない。
本発明においては、コーン17とジョー18との接触面の全てにライナー171が存在しなくてもよく、コーン17に焼き付きによる問題が生じないのであれば、接触面の一部にライナー171の存在しない領域があってもよい。
第一実施形態の拡管機100の効果について説明する。
拡管機100のコーン17は、ジョー18との接触面に、ライナー171を有する。したがって、拡管機100の使用時に、ライナー171とジョー18との接触面が滑り面となる。この滑り面での摺動により、ライナー171の表面に焼き付きが発生しても、ライナー171を交換すればよいため、コーン17全体を交換する場合と比較して、費用の増大を抑えられる。
特に、焼き付きが発生したライナー171のみ交換すればよいため、よりコストを抑えることができる。
第二実施形態
第二実施形態の拡管機において、第一実施形態の拡管機100と同一の構成には同一の符号を用いる。第二実施形態の拡管機100は、第一実施形態の拡管機100と同様の部材から構成される点で共通し、ライナー171の硬度とジョー18の硬度が、特定の範囲に調整されている点で、第一実施形態の拡管機100と異なる。以下の説明において、第一実施形態の拡管機100との共通部分については説明を省略する。
第二実施形態の拡管機100においては、ライナー171とジョー18との接触面において、ライナー171とジョー18との間に硬度差が存在する。硬度の測定には、JIS
Z 2246 ショア硬さ試験を用いればよい。
上記硬度差は、20〜50HSであることが好ましい。
また、ライナー171とジョー18との接触面において、軟質側の部材の硬度が、30HS以上であることが好ましい。
また、軟質側の部材は、ライナー171であることが好ましい。
第二実施形態の拡管機100の効果について説明する。
ライナー171とジョー18に硬度差を設けることで、硬度の小さい方(軟質側)を摩耗させ、ライナー171とジョー18の接触面の面圧を低減させ、ライナー171とジョー18の摺動部の焼き付きを低減させることができる。その結果、ライナー171の交換頻度を少なくすることができる。
図4は、ライナー171とジョー18の硬度差と、ライナー171とジョー18の間の摩擦係数との関係を示す図である。図4の横軸の硬度差HSは、ジョー18の硬度からライナー171の硬度を差し引いた値である。ライナー171の硬度を40HSとし、ジョー18の硬度を33〜95HSまで変化させた場合のライナー171とジョー18の摩擦係数を示す。
図4から、ライナー171とジョー18の硬度差が20〜50HSであれば、ライナー171とジョー18の摩擦係数がより小さくなることが分かる。摩擦係数が小さいと、ライナー171とジョー18に焼き付きが発生することをより抑えられる。
したがって、上記硬度差を20〜50HSの範囲に調整すれば、ライナー171の交換頻度をさらに抑えることができる。
また、軟質側の部材の硬度を、30HS以上とすることで、軟質側の部材が変形しすぎることによる不具合が起こりにくくなる。即ち、軟質側の部材の硬度が30HS以上であれば、部材の所定形状を十分に保持できる。軟質側の部材の硬度は40HS以上であることが好ましい。
軟質側の部材を、ライナー171とすることが好ましい。ライナー171には、ジョー18と比較して、角部等が多く、これらを起点として焼き付きが発生しやすい。そのため、軟質側をライナー171とし、ライナー171の摩耗を促進させることで、この焼き付きを低減することができる。
変形例
本発明において、ライナー171には、銅合金を用いることが好ましい。銅合金には、質量分率(質量%)で55%以上96%以下の銅を含有する銅合金を用いることが好ましく、Cu以外の成分として、Pb、Fe、Sn、Zn、Al、Mn、Ni、Pなどを含んでもよい。特に、銅合金としてアルミニウム青銅を用いることが好ましい。上記の通り、ライナー171とジョー18の硬度差は20〜50HSであり、ライナー171が軟質であることが好ましいため、ジョー18にはアルミニウム青銅の硬度30HSに対して、50HS以上80HS以下の硬度を持った部材を用いることが好ましい。
ライナー171にアルミニウム青銅等の銅合金を用い、特に、ジョー18にライナー171に対して20HS以上50HSの硬度差を設けることで、硬度の小さい方(アルミニウム青銅側)を摩耗させ、ライナー171とジョー18の接触面の面圧を低減させ、ライナー171とジョー18の摺動部の焼き付きを低減させることができる。その結果、ライナー171の交換頻度をさらに少なくすることができる。
従来からの知見では、互いに摺動する2種類の金属の焼き付きやすさは、その2つの金属の2元系平衡状態図において、液相が全率固溶しない場合に、焼き付きが発生しにくい、とされている。ただ、鋼と液相で全率固溶しない金属としては、Ag、Cd、Pb、などが知られている。これらの金属、あるいはこれらの金属を主成分とする合金は、コストや環境問題の観点から、工業的に採用することが困難である。一方、鋼と液相で全率固溶する金属として知られているAl、Cr、Mn、Fe、Niなどは、鋼との焼き付きが発生しやすい。ここで、Cuも鋼と液相で全率固溶する金属として知られている。本発明者らが検討した結果、Cuを含有する合金、すなわち、銅合金、特にアルミニウム青銅の場合には、鋼と摺動しても焼き付きが発生しにくいことがわかった。ライナー171に銅合金を用いることにより、摺動部の焼き付きが低減する機構については、必ずしも明らかではない。この点、本発明者らは、固相のFeにおけるCu固溶限が小さく、固相域では固相Feと固相Cuとが別々に存在しやすいことが、摺動部の焼き付きの低減に寄与しているのではないか、と推察する。銅合金の中でも、特にアルミニウム青銅が好適であるのも類似のメカニズムによるものと推察される。
なお、ここで、アルミニウム青銅とは、JIS H 3100に記載される合金番号C6140、C6161、およびC6280、並びに、JIS H 3250に記載される合金番号C6161、C6191、およびC6241、などに該当する、Cu:78.0〜92.5%、Al:6.0〜11.0%、Fe:1.5〜5.0%、Mn:2.0%以下、などを主成分とする銅合金を指す。また、アルミニウム青銅以外にも、同じくJIS
H 3100に記載される合金番号C4250のすず入り黄銅をはじめとする、JIS
H 3100やJIS H 3250に記載される、55%以上96%以下のCuを含有する各種の銅合金を用いることができる。
なお、上記の通り、拡管ヘッド外面部材がジョー18とダイ19からなる場合を例に本発明を説明したが、図2(b)に示すようなジョー18とダイ19が一体となった拡管ヘッド外面部材22としても同様の作用効果を奏する。
本発明例として、溶接管の拡管において、図2、3におけるライナー171の硬度を40HS、ジョー18の硬度を40HS、60HS、80HSとした場合のライナー171とジョー18の摺動面の焼き付き発生有無と摩耗発生有無の外観について調査した。その結果を、表1に示す。
ジョー18の硬度が40HS(硬度差0)である場合には、拡管回数1000回で、ライナー171とジョー18に摩耗がなく、焼き付きが発生した。そこで、ライナー171を新しいものに交換したところ、スムーズに拡管できるようになった(表1のNo.1)。
ジョー18の硬度が60HS(硬度差20HS)では、拡管回数3,000回の時点でライナー171に小さな摩耗が発生したが、拡管回数30,000回の時点で焼き付きは発生していなかった。そして、ライナー171は、拡管回数30,000回でも交換不要であった(表1のNo.2)。
また、ジョー18の硬度が80HS(硬度差40HS)では、拡管回数3,000回の時点でライナー171に大きな摩耗が発生したが、その時点で焼き付きは発生していなかった。ライナー171の交換頻度は、拡管回数3,000回程度であった(表1のNo.3)。
以上より、焼き付きが発生しても、ライナー171を交換すればよいため、拡管のコストを抑えられる。また、ライナー171とジョー18との硬度差を20〜50HSとすることで、焼き付きを低減させることができる。さらに、ライナー171とジョー18の硬度差を前述の範囲内で変更することにより、ライナーの摩耗量を調整して、ライナー交換頻度を少なくできることが分かった。
Figure 0006288273
本発明例として、溶接管の拡管において、図2、3におけるライナー171、ジョー18を表2に示す材質および硬度にした場合のライナー171とジョー18の摺動面の焼き付き発生有無と摩耗発生有無の外観について調査した。その結果を、表2に示す。なお、本実施例2は、ライナーに銅合金を用いることの効果を確認するために行った。
ライナーの硬度が80HSでジョー18の硬度が80HS(硬度差0)である場合には、拡管回数1000回で、ライナー171とジョー18に摩耗がなく、焼き付きが発生した。そこで、ライナー171を新しいものに交換したところ、スムーズに拡管できるようになった(表2のNo.4)。
ライナーに、質量%で、Cu:82.3%、Al:10.4%、Fe:3.4%、Mn:1.9%、Ni:1.82%、残部:不純物、からなるアルミニウム青銅(硬度が30HS)を用いジョー18の硬度が50HS(硬度差20HS)では、拡管回数3,000回の時点でライナー171に小さな摩耗が発生していることが確認されたが、拡管回数90,000回で、ライナー171を調べたところ、焼き付きは発生しておらず、まだ交換の必要がないことが確認された。(表2のNo.5)。
また、ライナーに、質量%で、Cu:82.3%、Al:10.4%、Fe:3.4%、Mn:1.9%、Ni:1.82%、残部:不純物からなるアルミニウム青銅(硬度が30HS)を用いてジョー18の硬度が80HS(硬度差50HS)では、拡管回数3,000回の時点でライナー171に大きな摩耗が発生したが、拡管回数10,000回の時点でも焼き付きは発生していなかった。ライナー171の交換頻度は、拡管回数10,000回程度であった(表2のNo.6)。
以上より、ライナー171にアルミニウム青銅を用いてジョー18との硬度差を20〜50HSとすることで、焼き付きを低減させることができ、かつ摩耗量の大きさを適切に設定することによってライナー交換頻度を適正化できることが分かった。
Figure 0006288273
1 鋼管
11 シリンダ
12 ホーン
13 拡管ヘッド
14 拡管機本体
15 アキシャルインフィード
16 クロスフィード
17 コーン
170 コーン本体
1700 セグメント
1701 溝
171 ライナー
172 ボルト
18 ジョー
19 ダイ
20 潤滑油供給管
21 ドローバー
22 拡管ヘッド外面部材
100 拡管機

Claims (4)

  1. シリンダに連結されたドローバーの先端に嵌め込まれ、軸方向に向って次第に外周の大きさが変化するコーンと、
    コーンの外周に配された拡管ヘッド外面部材と、を有し、
    シリンダによって軸方向にコーンが牽引されることによって、拡管ヘッド外面部材が径方向に拡大して、拡管ヘッド外面部材の外周に設置された鋼管を拡管する拡管機であって、
    前記コーンは、前記拡管ヘッド外面部材との接触面に、着脱可能なライナーを有し、
    前記ライナーと前記拡管ヘッド外面部材との接触面において、前記ライナーと前記拡管ヘッド外面部材との間に硬度差が存在し、
    前記硬度差は、20〜50HSであることを特徴とする拡管機。
  2. 前記ライナーと前記拡管ヘッド外面部材との接触面において、軟質側の部材の硬度が、30HS以上であることを特徴とする請求項1に記載の拡管機。
  3. 前記軟質側の部材は、前記ライナーであることを特徴とする請求項2に記載の拡管機。
  4. 前記ライナーは、銅合金からなることを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれかに記載の拡管機。
JP2016534287A 2014-07-18 2015-07-16 拡管機 Active JP6288273B2 (ja)

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