JP2007284519A - 溶接管拡管用潤滑油 - Google Patents

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Abstract

【課題】溶接管の拡管時に用いる潤滑油として適した、特に鉄と反応被膜を形成することのない潤滑油を提供する。
【解決手段】溶接後の溶接管の内側に、メカニカル拡管機の拡管ヘッドを通して該拡管ヘッドのコーンおよびジョーの楔作用によって拡管を行う際に、該コーンとジョーとの間に供給する潤滑油において、その基油中に、平均粒径が40nm超のシリカ粒子を0.1mass%以上1mass%未満で添加する。
【選択図】なし

Description

本発明は、溶接管の拡管をメカニカル拡管機で行う場合に、該拡管機内の潤滑に供する潤滑油に関するものである。
UOE鋼管に代表される溶接管の製造では、管の内外面の溶接後に、この溶接の熱影響による残留応力に起因して真円度や真直度が悪化していることから、これらを矯正するために、拡管を行うのが通例である。
この拡管については、例えば非特許文献1に記載されている。すなわち、非特許文献1から転記した図1(a)を参照すると、内外面よりサブマージアーク溶接を施された鋼管1の内側に、メカニカル拡管機2の拡管ヘッド3を通し、図1(b)に示す拡管ヘッド3のコーン4が軸方向に引かれた際に、コーン4およびジョー5の楔作用によってジョー5が広がり、ジョー5の外側に取り付けたダイ6が鋼管1を押し広げて拡管がはかられる。
かような拡管の過程において、図1(b)に示すように、コーン4およびジョー5の間の滑り面に潤滑を与えるために、コーン4とジョー5との間に、配管7を介して潤滑油を供給している。
従前、この潤滑油としては、基油に塩素化パラフィン等の塩素系極圧剤を添加したものを使用していた。近年では、廃油焼却処理時のダイオキシンの発生問題もあり、環境面への配慮から潤滑油についても脱塩素化が進められる中、代替品として硫黄および燐による、いわゆるSP系極圧剤を添加した潤滑油が用いられるようになった。
ところが、SP系極圧剤を添加した潤滑油を上記の拡管ヘッドでの潤滑に用いると、コーン4とジョー5との間に供給した潤滑油はジョー5およびダイ6を介して鋼管内面にも伝わり、鋼管内面に対するダイ6の摺動時に反応して硫化鉄(黒色の反応被膜)を形成し、これが鋼管内周面を部分的に覆う結果、外観が損なわれて商品価値を下げていた。
そこで、鉄と反応被膜を形成することのない潤滑油の提供が、とりわけ拡管時の潤滑油としての用途において希求されていた。
この点、特許文献1に機械要素部品の潤滑剤として提案された、極微細シリカ粒子を含む潤滑剤は、黒色の反応被膜を形成することがないため、溶接管の外観を阻害しない点で適している。しかしながら、この潤滑剤は見掛け粘度が高いグリースであるため、既存の油圧システムではコーン4とジョー5間への潤滑油(剤)の供給が困難になるという問題があった。
第3版 鉄鋼便覧 第III巻(2) 第1129−1130頁 特開2004-76003号公報
本発明は、溶接管の拡管時に用いる潤滑油として適した、特に鉄と反応被膜を形成することのない潤滑油を提供しようとするものである。
発明者らは、上記した課題を達成するために、黒色の反応被膜を形成することがない固体潤滑剤としてシリカ粒子を添加することを基本にして、その添加条件を鋭意究明したところ、シリカ粒子の平均粒径および含有率を規定すれば、溶接管の拡管時に用いる潤滑油としての条件を満足することを見出し、本発明を完成するに到った。
すなわち、本発明の要旨は、次の通りである。
(1)溶接後の溶接管の内側に、メカニカル拡管機の拡管ヘッドを通して該拡管ヘッドのコーンおよびジョーの楔作用によって拡管を行う際に、該コーンとジョーとの間に供給する潤滑油であって、基油中に、平均粒径が40nm超のシリカ粒子を0.1mass%以上1mass%未満で含有することを特徴とする溶接管拡管用潤滑油。
(2)前記基油は、40℃での動粘度が200mm/s以下であることを特徴とする上記(1)に記載の溶接管拡管用潤滑油。
ここで、シリカ粒子の平均粒径とは、光学顕微鏡または電子顕微鏡観察により、数百個の粒子について一次粒子径を測定して得られた値の平均値をいう。
本発明の潤滑油は、溶接管の拡管時に拡管機に供給した潤滑油が溶接管内面にまで流失した際に、その溶接管の内面において鉄と反応被膜を形成することがないため、特に溶接管拡管時の潤滑油として適した潤滑油の提供が可能である。
本発明の潤滑油は、図1(b)に示したように、溶接管に通す拡管ヘッド3のコーン4とジョー5との間に供給して両者間の潤滑をはかるものであり、基油中に、平均粒径が40nm超のシリカ粒子を0.1mass%以上1mass%未満で含有することが肝要である。
すなわち、基油中に所定粒径のシリカ粒子を所定量で混合することにより、被膜を形成させず、かつ研磨作用も防いで、シリカ粒子が潤滑面間を転がることで金属接触を防止することが可能となる。
ここで、基油中に添加するシリカ粒子の平均粒径を40nm超とするのは、粒子が小さくなると極性基を有するシリカ粒子の表面積が増大し、金属表面への吸着が強固になりブラシ洗浄でははがせないような被膜を形成するからである。
なお、上限は、粒子が大きくなりすぎると研磨作用を示すようになるため、好ましくは100nm、より好ましくは60nmとする。
さらに、シリカ粒子の含有率は、0.1mass%以上1mass%未満とする。なぜなら、含有率が0.1mass%未満であると、含有量が少なすぎて潤滑向上作用が機能しない。
一方、含有率が1mass%以上になると、研磨剤作用が支配的となり設備(コーン)の摩耗が促進されて設備の交換周期が短くなるという、弊害が生じる。
ちなみに、シリカ粒子としては、四塩化ケイ素を高温で加水分解して製造されるAESOSIL(商品名:日本アエロジル株式会社)等を用いることができる。
一方、上記シリカ粒子を添加する基油は、その使用環境に応じて、潤滑剤に要求される動粘度や粘性指数等の潤滑剤特性に合致したものを選択使用すればよく、とくに種類は限定されない。例えば、基油としては、鉱物油系、合成油系、天然油系、シリコンオイル等が好ましい。
鉱物油系基油としては、鉱油を減圧蒸留し、溶剤精製、水素精製、硫酸洗浄、白土処理、溶剤脱ろうなどを適宜組み合わせて不安定成分、ワックス分を取り除いたものを用いることができる。
合成油系基油としては、ポリαオレフィン、ポリブテン等の脂肪族系炭化水素油、アルキルベンゼン等の芳香族系炭化水素油、ポリオールエステル、リン酸エステル等のエステル系油、ポリフェニルエーテル、ポリグリコール等のエーテル系油などが挙げられる。
なお、本発明の潤滑油は、基油中に上記した粒径のシリカ粒子を添加し、例えば、ホモジナイザー等による機械的攪拌等によって、均一に混合して製造することが好ましい。
UOE鋼管の製造において、図1(a)に示した拡管を、図1(b)に示した拡管ヘッドのコーンとジョーとの間(面圧:12kg/mm)に供給する潤滑油を、表1に示すように種々に替えて、同一条件で行った。この拡管工程における、コーンの焼付け摩耗の発生有無および拡管された鋼管内周面の外観について調査した。その結果を、表1に併記する。
Figure 2007284519
拡管機の構造を示す図である。
符号の説明
1 鋼管
2 拡管機
3 拡管ヘッド
4 コーン
5 ジョー
6 ダイ

Claims (2)

  1. 溶接後の溶接管の内側に、メカニカル拡管機の拡管ヘッドを通して該拡管ヘッドのコーンおよびジョーの楔作用によって拡管を行う際に、該コーンとジョーとの間に供給する潤滑油であって、基油中に、平均粒径が40nm超のシリカ粒子を0.1mass%以上1mass%未満で含有することを特徴とする溶接管拡管用潤滑油。
  2. 前記基油は、40℃での動粘度が200mm/s以下であることを特徴とする請求項1に記載の溶接管拡管用潤滑油。
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