JP6287826B2 - レーザ加工装置及びレーザ加工装置の制御プログラム - Google Patents

レーザ加工装置及びレーザ加工装置の制御プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP6287826B2
JP6287826B2 JP2014265598A JP2014265598A JP6287826B2 JP 6287826 B2 JP6287826 B2 JP 6287826B2 JP 2014265598 A JP2014265598 A JP 2014265598A JP 2014265598 A JP2014265598 A JP 2014265598A JP 6287826 B2 JP6287826 B2 JP 6287826B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laser
guide
workpiece
laser beam
guide pattern
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014265598A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016123994A (ja
Inventor
恭生 西川
恭生 西川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2014265598A priority Critical patent/JP6287826B2/ja
Publication of JP2016123994A publication Critical patent/JP2016123994A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6287826B2 publication Critical patent/JP6287826B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Laser Beam Processing (AREA)

Description

本発明は、レーザ光を照射してワーク表面に加工を施すレーザ加工装置等に関するものである。
従来、レーザ加工装置は、ワークに対して、レーザ光を照射して加工を施すように構成されており、加工領域に配置されたワーク上の任意の位置となるように、出射されたレーザ光を順次走査し、文字や記号等を描くような加工を施している。
そして、加工対象物としてのワークは、平面状(例えば、X軸及びY軸方向に延びる平面)に形成された加工面を有するものに限られず、前記平面に対して垂直な方向(例えば、Z軸方向)における位置が変化する曲面を加工面に有するものも含まれる。
従って、このようなレーザ加工装置においては、ワークに対して正しく加工を行うため、レーザ光による加工に先立って、ワークの位置調整作業を行う必要があり、レーザ光走査系で走査可能な加工領域における所定位置にワークを配置すると共に、レーザ光の焦点位置にワーク基準面(例えば、ワーク表面)が位置するように調整する必要がある。
この点に鑑みてなされた発明として、特許文献1記載の発明が知られている。特許文献1記載のレーザ加工装置は、レーザ光による加工に先立って、加工領域に対して光学的標識を表示するように構成されており、光学的標識を基準にすることで、加工領域におけるワークと、レーザ光出射部との位置関係を所定位置に調整している。又、当該レーザ加工装置では、ワーク表面に垂直方向(Z方向)への変位がある場合には、レーザ光によって加工される加工点毎に、垂直方向に関して、レーザ光の焦点距離とワーク表面との位置関係の調整を行うように構成されている。
特開2012−157867号公報
しかしながら、ワーク表面に垂直方向(Z方向)への変位がある場合に、特許文献1記載のレーザ加工装置のように、垂直方向に関して、レーザ光の焦点距離とワーク表面との位置関係の調整を、加工点毎に実行する構成を採用すると、位置関係の調整工程が多くなる為、レーザ加工装置による加工に関する利便性を低下させてしまうという問題点があった。
本開示は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、レーザ光を照射してワーク表面に加工を施すレーザ加工装置等に関し、曲面を有するワークを加工する際の利便性を高め得るレーザ加工装置等を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明の一側面に係るレーザ加工装置は、ワークを加工する為のレーザ光を出射するレーザ光出射部と、前記レーザ光出射部から出射されたレーザ光を走査する走査部と、前記走査部により走査されたレーザ光を収束し、その焦点からなる面を平面状の焦点面とすると共に、前記焦点面上における前記レーザ光の走査速度が一定になるように補正する光学部と、平面状の加工領域に対して前記レーザ光を走査させる際の照射位置を示すガイドパターンを描画する為のガイド光を出射するガイド光出射部と、前記レーザ光の焦点位置を示すポインタ光を出射するポインタ光出射部と、前記レーザ光による加工の対象となる円柱状のワークに対して、該円柱状のワーク直径および軸方向の長さの情報の入力を受け付けるワーク形状受付手段と、前記ワーク形状受付手段によって受け付けた前記情報に基づいて、前記円柱状のワークの軸に対応するガイド表示を含むガイドパターンを、前記ガイドパターン決定するガイドパターン決定手段と、前記ガイドパターン決定手段によって決定されたガイドパターンを、前記ガイド光によって前記加工領域に描画するように、前記ガイド光出射部を制御する制御部と、を有することを特徴とする。
当該レーザ加工装置は、レーザ光出射部と、走査部と、光学部と、ガイド光出射部と、ポインタ光出射部と、ワーク形状受付手段と、判断手段と、ガイドパターン決定手段と、制御部と、を有し、走査部による走査及び光学部を用いることによって、レーザ光出射部からのレーザ光でワーク表面に加工を施すことができる。そして、当該レーザ加工装置によれば、前記ワーク形状受付手段が受け付けた前記ワークの形状に関する情報に基づいて、ワークに曲面があると判断された場合に、前記ワーク形状受付手段によって受け付けたワークの形状に基づくガイドパターンが、前記ガイド光によって前記加工領域に描画される。この結果、当該レーザ加工装置においては、ワークの形状に対応するガイドパターンを用いて、加工領域におけるワークの配置及びレーザ光の焦点面の調整を適切に行うことができ、もって、調整工程の頻度を低減して、曲面を有するワークを加工する際の利便性を高め得る。
当該レーザ加工装置によれば、ワークが前記曲面を有し、且つ、前記軸対称判断手段によって前記曲面が軸対称であると判断された場合には、前記曲面の軸に対応するガイド表示を含むガイドパターンを、前記ガイドパターンに決定する為、ガイド表示を含むガイドパターンが前記ガイド光によって前記加工領域に描画される。従って、当該レーザ加工装置においては、ガイドパターンのガイド表示と、ワークにおける曲面の軸とを合わせることで、加工領域におけるワークを適切に配置できると同時に、レーザ光の焦点面の調整を適切に行うことができる。この結果、当該レーザ加工装置によれば、レーザ光の焦点とワーク表面との位置関係の調整頻度を低減して、曲面を有するワークを加工する際の利便性を高め得る。
本発明の他の側面に係るレーザ加工装置は、請求項記載のレーザ加工装置であって、前記ガイドパターン決定手段は、前記円柱状のワークの直径の情報が入力された場合、該直径に対応する補助ガイド表示を含むガイドパターンを、前記ガイドパターンに決定することを特徴とする。
当該レーザ加工装置によれば、前記ワークの曲面における外縁の位置を示す情報が入力された場合、補助ガイド表示を含むガイドパターンを、前記ガイドパターンに決定する為、ガイド表示及び補助ガイド表示を含むガイドパターンが前記ガイド光によって前記加工領域に描画される。従って、当該レーザ加工装置においては、ガイドパターンのガイド表示と、ワークにおける曲面の軸とを合わせると同時に、ガイドパターンの補助ガイド表示と、ワークにおける曲面の外縁とを合わせることで、加工領域におけるワークを、適切な位置に高い精度で配置することができると同時に、レーザ光の焦点面の調整を適切に行い得る。この結果、当該レーザ加工装置によれば、レーザ光の焦点とワーク表面との位置関係の調整頻度を低減して、曲面を有するワークを加工する際の利便性を高め得る。
本発明の他の側面に係るレーザ加工装置は、請求項記載のレーザ加工装置であって、前記円柱状のワークの直径の位置に対する前記補助ガイド表示のずらし量の入力を受け付けるずらし量受付手段を有し、前記ガイドパターン決定手段は、前記ずらし量受付手段により受け付けた前記ずらし量に基づいて、前記円柱状のワークの直径の位置を基準として、前記補助ガイド表示の位置を変更したガイドパターンを、前記ガイドパターンに決定することを特徴とする。
当該レーザ加工装置は、ずらし量受付手段を有しており、ガイド表示及び補助ガイド表示を含むガイドパターンを前記ガイド光によって前記加工領域に描画する際に、前記ずらし量受付手段により受け付けたずらし量に基づいて、前記曲面における外縁に対応する位置を基準として、前記補助ガイド表示の位置を変更して描画する。従って、当該レーザ加工装置においては、ガイドパターンのガイド表示と、ワークにおける曲面の軸とを合わせると同時に、ガイドパターンの補助ガイド表示と、ワークにおける曲面の外縁との位置関係を合わせることで、加工領域におけるワークを、適切な位置に高い精度で配置することができる。この時、補助ガイド表示は、ワークの曲面における外縁から、ずらし量の分だけずれた位置に描画されているので、外縁と描画位置を一致させた場合に比べて両者を明確に区別することができ、曲面を有するワークを加工する際の位置調整に関する利便性を高め得る。
本発明の他の側面に係るレーザ加工装置は、請求項又は請求項に記載のレーザ加工装置であって、前記円柱状のワークに対する前記レーザ光の前記焦点面の位置であるデフォーカスに関する情報の入力を受け付けるデフォーカス情報受付手段を有し、前記ガイドパターン決定手段は、前記デフォーカス情報受付手段によって受け付けたデフォーカスに関する情報に基づいて、前記補助ガイド表示の位置を変更したガイドパターンを、前記ガイドパターンに決定することを特徴とする。
当該レーザ加工装置は、デフォーカス情報受付手段を有しており、ガイド表示及び補助ガイド表示を含むガイドパターンを前記ガイド光によって前記加工領域に描画する際に、デフォーカス情報受付手段によって受け付けたデフォーカスに関する情報に基づいて、前記補助ガイド表示の位置を変更して描画する。従って、当該レーザ加工装置によれば、ガイドパターンのガイド表示と、ワークにおける曲面の軸とを合わせると同時に、ガイドパターンの補助ガイド表示と、ワークにおける曲面の外縁との位置関係を合わせることで、加工領域におけるワークを、レーザ光のデフォーカスを考慮した適切な位置に高い精度で配置することができ、曲面を有するワークを加工する際の位置調整に関する利便性を高め得る。
本発明の他の側面に係るレーザ加工装置は、請求項1乃至請求項の何れかに記載のレーザ加工装置であって、前記加工領域に鉛直な方向に関し、前記円柱状のワークの曲面と、前記レーザ光の焦平面との位置関係を調整する旨を示す調整指示の入力を受け付ける調整指示受付手段と、前記調整指示受付手段によって前記調整指示の入力を受け付けた場合に、前記加工領域における原点に対して前記ガイド光及び前記ポインタ光を出射するように前記ガイド光出射部及び前記ポインタ光出射部を制御する出射制御手段と、前記加工領域に鉛直な方向に関し、前記円柱状のワークの曲面と、前記レーザ光の焦平面との位置関係の調整を完了したことを示す完了指示の入力を受け付ける完了指示受付手段と、を有し、前記制御部は、前記完了指示受付手段によって前記完了指示の入力を受け付けた場合に、前記加工領域に水平方向に関する所望の位置に、前記ガイドパターン決定手段により決定されたガイドパターンを描画するように、前記ガイド光出射部を制御することを特徴とする。
当該レーザ加工装置は、調整指示受付手段と、出射制御手段と、完了指示受付手段と、を有し、前記ワークの曲面と前記レーザ光の焦平面との位置関係の調整を完了したことを示す完了指示の入力を受け付けた場合に、前記加工領域に水平方向に関する所望の位置に、前記ガイドパターン決定手段により決定されたガイドパターンを描画するように、前記ガイド光出射部を制御する。従って、当該レーザ加工装置によれば、前記ワークの曲面と前記レーザ光の焦平面との位置関係を適切な状態としつつ、前記加工領域の水平方向に関して、所望の位置に高い精度でワークを配置することができ、曲面を有するワークを加工する際の位置調整に関する利便性を高め得る。
本発明の一側面に係るレーザ加工装置の制御プログラムは、ワークを加工する為のレーザ光を出射するレーザ光出射部と、前記レーザ光出射部から出射されたレーザ光を走査する走査部と、前記走査部により走査されたレーザ光を収束し、その焦点からなる面を平面状の焦点面とすると共に、前記焦点面上における前記レーザ光の走査速度が一定になるように補正する光学部と、平面状の加工領域に対して前記レーザ光を走査させる際の照射位置を示すガイドパターンを描画する為のガイド光を出射するガイド光出射部と、前記レーザ光の焦点位置を示すポインタ光を出射するポインタ光出射部と、制御部を有するレーザ加工装置を、前記レーザ光による加工の対象となる円柱状のワークに対して、該円柱状のワーク直径および軸方向の長さの情報の入力を受け付けるワーク形状受付手段と、前記ワーク形状受付手段によって受け付けた前記情報に基づいて、前記円柱状のワークの軸に対応するガイド表示を含むガイドパターンを、前記ガイドパターン決定するガイドパターン決定手段と、前記ガイドパターン決定手段によって決定されたガイドパターンを、前記ガイド光によって前記加工領域に描画するように、前記ガイド光出射部を制御するガイド光制御手段として機能させることを特徴とする。
当該レーザ加工装置の制御プログラムは、レーザ光出射部と、走査部と、光学部と、ガイド光出射部と、ポインタ光出射部と、制御部を有するレーザ加工装置に実行させることによって、前記請求項1記載のレーザ加工装置と同様の効果を生じさせることができる。
本実施形態に関するレーザ加工システムの概略構成を示す説明図である。 本実施形態に関するレーザ加工装置本体部を示す外観斜視図である。 レーザ加工装置におけるレーザヘッド部の構成を示す平面図である。 レーザ加工システムの制御系を示すブロック図である。 本実施形態に関する曲面描画処理プログラムのフローチャートである。 円柱状ワークの一例を示す説明図である。 ワーク情報入力ウィンドウの一例を示す説明図である。 ガイドパターン生成処理プログラムのフローチャートである。 ガイドパターンの表示例を示す説明図である。 デフォーカスと補助ガイド線の位置関係に関する説明図である。 Z方向調整処理プログラムのフローチャートである。 原点に対する円柱状ワークの位置調整に関する説明図である。 円柱状ワークのZ方向に関する位置調整を示す説明図である。 XY方向調整処理プログラムのフローチャートである。 描画位置に対する円柱状ワークの位置調整に関する説明図である。 本発明によって描画可能なワークの一例を示す説明図である。
以下、本発明に関するレーザ加工装置を、レーザ加工装置1を含むレーザ加工システム100として具体化した実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
(レーザ加工システム100の概略構成)
先ず、本実施形態に関するレーザ加工システム100の概略構成について、図1を参照しつつ詳細に説明する。レーザ加工システム100は、レーザ加工装置1と、PC7を有しており、PC7によって作成された描画データに従って、レーザ加工装置1を制御することで、加工対象物(例えば、ワークW)の表面上に対して、レーザ光Lを2次元走査してマーキング加工を行うように構成されている。
(レーザ加工装置の概略構成)
次に、レーザ加工システム100を構成するレーザ加工装置1の概略構成について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1に示すように、本実施形態に関するレーザ加工装置1は、レーザ加工装置本体部2と、レーザコントローラ5と、電源ユニット6により構成されている。
レーザ加工装置本体部2は、加工対象物(例えば、ワークWや円柱状ワークWC等)に対して、レーザ光Lを照射し、当該レーザ光Lを2次元走査して、加工対象物の表面上にマーキング加工を行う。レーザコントローラ5は、コンピュータで構成され、PC7と双方向通信可能に接続されると共に、レーザ加工装置本体部2及び電源ユニット6と電気的に接続されている。PC7は、パーソナルコンピュータによって構成されており、加工対象物表面にマーキング加工を行う際の描画データの作成や、後述する円柱状ワークWCの位置調整を補助する際等に用いられる。そして、レーザコントローラ5は、PC7から送信された描画データ、制御パラメータ、各種指示情報等に基づいてレーザ加工装置本体部2及び電源ユニット6を駆動制御する。尚、円柱状ワークWCは、加工対象物であるワークWの一例に該当し、図7等に示すように円柱状に形成されているものを意味する。
尚、図1は、レーザ加工システム100及びレーザ加工装置1の概略構成を示すものであるため、レーザ加工装置本体部2を模式的に示している。従って、当該レーザ加工装置本体部2の具体的な構成については、後述する。
(レーザ加工装置本体部2の概略構成)
次に、レーザ加工装置本体部2の概略構成について、図1、図2に基づいて説明する。尚、レーザ加工装置本体部2の説明において、図1の左方向、右方向、上方向、下方向が、それぞれレーザ加工装置本体部2の前方向、後方向、上方向、下方向である。従って、レーザ発振器21のレーザ光Lの出射方向が前方向である。本体ベース11及びレーザ光Lに対して垂直な方向が上下方向である。そして、レーザ加工装置本体部2の上下方向及び前後方向に直交する方向が、レーザ加工装置本体部2の左右方向である。
レーザ加工装置本体部2は、レーザ光Lと可視レーザ光Mをfθレンズ20から同軸上に出射するレーザヘッド部3と、レーザヘッド部3が上面に固定される略箱体状の加工容器4とから構成されている(図2、図3参照)。
図3に示すように、レーザヘッド部3は、本体ベース11と、レーザ光Lを出射するレーザ発振ユニット12と、光シャッター部13と、光ダンパー14と、ハーフミラー15と、ガイド光部16と、反射ミラー17と、光センサ18と、ガルバノスキャナ19と、fθレンズ20等から構成され、略直方体形状の筐体カバー3A(図2参照)で覆われている。
レーザ発振ユニット12は、レーザ発振器21と、ビームエキスパンダ22と、取付台23とから構成されている。レーザ発振器21は、ファイバコネクタと、集光レンズと、反射鏡と、レーザ媒質と、受動Qスイッチと、出力カプラーと、ウィンドウとをケーシング内に有している。ファイバコネクタには、光ファイバFが接続されており、電源ユニット6を構成する励起用半導体レーザ部40から出射された励起光が、光ファイバFを介して入射される。
集光レンズは、ファイバコネクタから入射された励起光を集光する。反射鏡は、集光レンズによって集光された励起光を透過すると共に、レーザ媒質から出射されたレーザ光を高効率で反射する。レーザ媒質は、励起用半導体レーザ部40から出射された励起光によって励起されてレーザ光を発振する。レーザ媒質としては、例えば、レーザ活性イオンとしてネオジウム(Nd)が添加されたネオジウム添加ガドリニウムバナデイト(Nd:GdVO4)結晶や、ネオジウム添加イットリウムバナデイト(Nd:YVO4)結晶や、ネオジウム添加イットリウムアルミニウムガーネット(Nd:YAG)結晶等を用いることができる。
受動Qスイッチは、内部に蓄えられた光エネルギーが或る一定値を超えたとき、透過率が80%〜90%になるという性質持った結晶である。従って、受動Qスイッチは、レーザ媒質によって発振されたレーザ光をパルス状のパルスレーザとして発振するQスイッチとして機能する。受動Qスイッチとしては、例えば、クローム添加YAG(Cr:YAG)結晶やCr:MgSiO4結晶等を用いることができる。
出力カプラーは、反射鏡とレーザ共振器を構成する。出力カプラーは、例えば、表面に誘電体多層膜をコーティングした凹面鏡により構成された部分反射鏡で、波長1063nmでの反射率は、80%〜95%である。ウィンドウは、合成石英等から形成され、出力カプラーから出射されたレーザ光を外部へ透過させる。従って、レーザ発振器21は、受動Qスイッチを介してパルスレーザを発振し、ワークW表面にマーキング加工を行うためのレーザ光Lとして、パルスレーザを出力する。
ビームエキスパンダ22は、レーザ光Lのビーム径を変更するものであり、レーザ発振器21と同軸に設けられている。取付台23は、レーザ発振器21がレーザ光Lの光軸を調整可能に取り付けられ、本体ベース11の前後方向中央位置よりも後側の上面に対して、各取付ネジ25によって固定されている。
光シャッター部13は、シャッターモータ26と、平板状のシャッター27とから構成されている。シャッターモータ26は、ステッピングモータ等で構成されている。シャッター27は、シャッターモータ26のモータ軸に取り付けられて同軸に回転する。シャッター27は、ビームエキスパンダ22から出射されたレーザ光Lの光路を遮る位置に回転した際には、レーザ光Lを光シャッター部13に対して右方向に設けられた光ダンパー14へ反射する。一方、シャッター27がビームエキスパンダ22から出射されたレーザ光Lの光路上に位置しないように回転した場合には、ビームエキスパンダ22から出射されたレーザ光Lは、光シャッター部13の前側に配置されたハーフミラー15に入射する。
光ダンパー14は、シャッター27で反射されたレーザ光Lを吸収する。尚、光ダンパー14の発熱は、本体ベース11に熱伝導されて冷却される。ハーフミラー15は、レーザ光Lの光路に対して斜め左下方向に45度の角度を形成するように配置される。ハーフミラー15は、後側から入射されたレーザ光Lのほぼ全部を透過する。又、ハーフミラー15は、後側から入射されたレーザ光Lの一部を、45度の反射角で反射ミラー17へ反射する。反射ミラー17は、ハーフミラー15のレーザ光Lが入射される後側面の略中央位置に対して左方向に配置される。
ガイド光部16は、可視レーザ光として、例えば、赤色レーザ光を出射する可視半導体レーザ28と、可視半導体レーザ28から出射された可視レーザ光Mを平行光に収束するレンズ群(図示せず)とから構成されている。可視レーザ光Mは、レーザ発振器21から出射されるレーザ光Lと異なる波長である。ガイド光部16は、ハーフミラー15のレーザ光Lが出射される略中央位置に対して右方向に配置されている。この結果、可視レーザ光Mは、ハーフミラー15のレーザ光Lが出射される略中央位置において、ハーフミラー15の前側面にあたる反射面に対して45度の入射角で入射され、45度の反射角でレーザ光Lの光路上に反射される。即ち、可視半導体レーザ28は、可視レーザ光Mをレーザ光Lの光路上に出射する。
反射ミラー17は、レーザ光Lの光路に対して平行な前後方向に対して斜め左下方向に45度の角度を形成するように配置され、ハーフミラー15の後側面において反射されたレーザ光Lの一部が、反射面の略中央位置に対して45度の入射角で入射される。そして、反射ミラー17は、反射面に対して45度の入射角で入射されたレーザ光Lを、45度の反射角で前側方向へ反射する。
光センサ18は、レーザ光Lの発光強度を検出するフォトディテクタ等で構成され、反射ミラー17のレーザ光Lが反射される略中央位置に対して、図3中、前側方向に配置されている。この結果、光センサ18は、反射ミラー17で反射されたレーザ光Lが入射され、この入射されたレーザ光Lの発光強度を検出する。従って、光センサ18を介してレーザ発振器21から出力されるレーザ光Lの発光強度を検出することができる。
ガルバノスキャナ19は、本体ベース11の前側端部に形成された貫通孔29の上側に取り付けられ、レーザ発振ユニット12から出射されたレーザ光Lと、ハーフミラー15で反射された可視レーザ光Mとを下方へ2次元走査する。ガルバノスキャナ19は、ガルバノX軸モータ31と、ガルバノY軸モータ32と、本体部33により構成されており、ガルバノX軸モータ31とガルバノY軸モータ32は、それぞれのモータ軸が互いに直交するように外側からそれぞれの取付孔に嵌入されて本体部33に取り付けられている。従って、当該ガルバノスキャナ19においては、各モータ軸の先端部に取り付けられた走査ミラーが内側で互いに対向している。そして、ガルバノX軸モータ31、ガルバノY軸モータ32の回転をそれぞれ制御して、各走査ミラーを回転させることによって、レーザ光Lと可視レーザ光Mとを下方へ2次元走査する。この2次元走査方向は、前後方向(X方向)と左右方向(Y方向)である。
fθレンズ20は、下方に配置された加工対象物(ワークW、円柱状ワークWC等)の表面に対して、ガルバノスキャナ19によって2次元走査されたレーザ光Lと可視レーザ光Mとを同軸に集光する。そして、当該fθレンズ20は、レーザ光Lや可視レーザ光M等を収束した焦点を、平面状の焦点面とすると共に、レーザ光Lや可視レーザ光Mの走査速度が一定になるように補正する。従って、ガルバノX軸モータ31、ガルバノY軸モータ32の回転を制御することによって、レーザ光Lと可視レーザ光Mが、ワークW表面上において、所望の加工パターンで前後方向(X方向)と左右方向(Y方向)に2次元走査される。
次に、加工容器4の概略構成について、図2に基づいて説明する。図2に示すように、加工容器4は、前面側が開放された略箱体状の本体箱部35と、本体箱部35の前面側を覆う観音開きの各扉36と、ワークWを配置する為の加工台等から構成されている。当該加工台は、加工容器4の本体箱部35内部において、上下方向(即ち、Z方向)へ移動可能に配設されており、当該レーザ加工装置1は、レーザコントローラ5を介して、当該加工台の移動を制御することによって、加工台上に設置されたワークWに対する焦点位置を調整し得る。本体箱部35と各扉36は、ワークW上で反射されたレーザ光Lを遮光する鉄やステンレス等の材料で形成されている。
本体箱部35は、レーザヘッド部3が設置される略矩形状の上面板部35Aと、奥側壁面部を形成する矩形状の背面板部35Bと、左右側壁部を形成する矩形状の各側面板部35Cと、四角枠状に形成された底面部35Dとから構成されている。底面部35Dは、各側面板部35Cよりも前方に、例えば、約30cm突出するように配置される。従って、本体箱部35は、本体箱部35の前面側であって、前方に突出した底面部35Dの上側に、開口部を有している。
各扉36は、本体箱部35前面側の開口部を左右対称に覆うと共に、各蝶番を介して、各側面板部35Cの前側縁部を回動軸として、それぞれ左右方向外側へ中心角度約180度回動する観音開きに取り付けられる。各扉36の前側上端部には、略コの字形の把手36Aが取り付けられている。各把手36Aの下側には、それぞれ一対の四角形状の透孔36Bが上下に隣接して形成されている。各一対の透孔36Bは、透明なガラスやアクリル板等で形成されて可視光を透過する透過板によって閉塞されている。
そして、加工容器4は、本体箱部35の底面部35Dの下面の四隅に、脚部材37を有している。従って、レーザヘッド部3及び加工容器4は、これら脚部材37を介して床等の上に配置される。又、左右両側の側面板部35Cにおける上端部には、把持部材38が、それぞれ、前後方向略中央部に嵌め込まれており、把持部材38は、横長四角形に開口されて内側に窪んでいる。従って、ユーザは、各把持部材38を持ってレーザヘッド部3及び加工容器4を運搬することができる。
そして、加工容器4における本体箱部35内部には、ポインタ光出射部39が配設されており、fθレンズ20によって収束されたレーザ光Lの焦点位置に向かって、ポインタ光Pを出射する。当該ポインタ光出射部39は、本体箱部35内部の上方において、加工台のある下方に傾くように配設されており、加工台に対して規定されたXY方向の原点と、レーザ光Lの焦点が一致する点においてレーザ光Lと交差するように、ポインタ光Pを出射する(図1等参照)。
(電源ユニットの概略構成)
次に、レーザ加工装置1における電源ユニット6の概略構成について、図1を参照しつつ説明する。図1に示すように、電源ユニット6は、励起用半導体レーザ部40と、レーザドライバ51と、電源部52と、冷却ユニット53とを、ケーシング55内に有している。電源部52は、励起用半導体レーザ部40を駆動する駆動電流を、レーザドライバ51を介して励起用半導体レーザ部40に供給する。レーザドライバ51は、レーザコントローラ5から入力される駆動情報に基づいて、励起用半導体レーザ部40を直流駆動する。
励起用半導体レーザ部40は、光ファイバFによってレーザ発振器21に光学的に接続されている。励起用半導体レーザ部40は、レーザドライバ51から入力されるパルス状の駆動電流に対して、レーザ光を発生する閾値電流を超えた電流値に比例した出力の波長のレーザ光である励起光を、光ファイバF内に出射する。従って、レーザ発振器21には、励起用半導体レーザ部40からの励起光が光ファイバFを介して入射される。励起用半導体レーザ部40には、例えば、GaAsを用いたバー型半導体レーザを用いることができる。
冷却ユニット53は、電源部52及び励起用半導体レーザ部40を、所定の温度範囲内に調整する為のユニットであり、例えば、電子冷却方式により冷却することで、励起用半導体レーザ部40の温度制御を行っており、励起用半導体レーザ部40の発振波長を微調整する。尚、冷却ユニット53は、水冷式の冷却ユニットや、空冷式の冷却ユニット等を用いるようにしてもよい。
(レーザ加工システム100の制御系)
次に、レーザ加工システム100を構成するレーザ加工装置1の制御系構成について、図面を参照しつつ説明する。図4に示すように、レーザ加工装置1は、レーザ加工装置1の全体を制御するレーザコントローラ5と、レーザドライバ51と、ガルバノコントローラ56と、ガルバノドライバ57と、可視光レーザドライバ58と、等を有して構成されている。レーザコントローラ5には、レーザドライバ51と、ガルバノコントローラ56と、光センサ18と、可視光レーザドライバ58等が電気的に接続されている。
レーザコントローラ5は、レーザ加工装置1の全体の制御を行う演算装置及び制御装置としてのCPU61、RAM62、ROM63、時間を計測するタイマ64等を備えている。又、CPU61、RAM62、ROM63、タイマ64は、バス線(図示せず)により相互に接続されて、相互にデータのやり取りが行われる。
RAM62は、CPU61により演算された各種の演算結果や描画パターンのXY座標データ等を一時的に記憶させておくためのものである。ROM63は、各種のプログラムを記憶させておくものであり、PC7から送信された描画データに基づいて描画パターンのXY座標データを算出してRAM62に記憶する等の各種プログラムが記憶されている。ROM63には、フォントの種類別に、直線と楕円弧とで構成された各文字のフォントの始点、終点、焦点、曲率等のデータが記憶されている。
そして、CPU61は、ROM63に記憶されている各種の制御プログラムに基づいて各種の演算及び制御を行なうものである。例えば、CPU61は、PC7から入力された描画データに基づいて算出した描画パターンのXY座標データ、ガルバノ走査速度情報等をガルバノコントローラ56に出力する。又、CPU61は、PC7から入力された描画データに基づいて設定した励起用半導体レーザ部40の励起光出力、励起光の出力期間等の励起用半導体レーザ部40の駆動情報をレーザドライバ51に出力する。又、CPU61は、描画パターンのXY座標データ、ガルバノスキャナ19のON・OFFを指示する制御信号等をガルバノコントローラ56に出力する。
レーザドライバ51は、レーザコントローラ5から入力された励起用半導体レーザ部40の励起光出力、励起光の出力期間等のレーザ駆動情報等に基づいて、励起用半導体レーザ部40を駆動制御する。具体的には、レーザドライバ51は、レーザコントローラ5から入力されたレーザ駆動情報の励起光出力に比例した電流値のパルス状の駆動電流を発生し、レーザ駆動情報の励起光の出力期間に基づく期間、励起用半導体レーザ部40に出力する。これにより、励起用半導体レーザ部40は、励起光出力に対応する強度の励起光を出力期間の間、光ファイバF内に出射する。
ガルバノコントローラ56は、レーザコントローラ5から入力された描画パターンのXY座標データ、ガルバノ走査速度情報等に基づいて、ガルバノX軸モータ31とガルバノY軸モータ32の駆動角度、回転速度等を算出して、駆動角度、回転速度を表すモータ駆動情報をガルバノドライバ57へ出力する。
ガルバノドライバ57は、ガルバノコントローラ56から入力された駆動角度、回転速度を表すモータ駆動情報に基づいて、ガルバノX軸モータ31とガルバノY軸モータ32を駆動制御して、レーザ光Lを2次元走査する。
可視光レーザドライバ58は、レーザコントローラ5から出力される制御信号に基づいて、可視半導体レーザ28を含むガイド光部16の制御を行い、例えば、制御信号に基づいて、可視半導体レーザ28から出射される可視レーザ光Mの光量を制御する。ポインタ光ドライバ59は、レーザコントローラ5から出力される制御信号に基づいて、加工容器4における本体箱部35内部に配設されたポインタ光出射部39の制御を行い、ポインタ光Pの出射制御を行う。
図1、図4に示すように、レーザコントローラ5には、PC7が双方向通信可能に接続されており、PC7から送信された加工内容を示す描画データ、レーザ加工装置本体部2の制御パラメータ、ユーザからの各種指示情報等を受信可能に構成されている。
(PCの制御系)
続いて、レーザ加工システム100を構成するPC7の制御系構成について、図面を参照しつつ説明する。図4に示すように、PC7は、PC7の全体を制御する制御部70と、マウスやキーボード等から構成される入力操作部76と、液晶ディスプレイ77と、CD−ROM79に対する各種データ、プログラム等の書き込み及び読み込みを行うためのCD−R/W78等から構成されている。
制御部70は、PC7の全体の制御を行う演算装置及び制御装置としてのCPU71と、RAM72と、ROM73と、時間を計測するタイマ74と、HDD75等を備えている。又、CPU71と、RAM72と、ROM73と、タイマ74は、バス線(図示せず)により相互に接続されて、相互にデータのやり取りが行われる。又、CPU71とHDD75は、入出力インターフェース(図示せず)を介して接続され、相互にデータのやり取りが行われる。
RAM72は、CPU71により演算された各種の演算結果等を一時的に記憶させておくためのものである。ROM73は、各種の制御プログラムやデータテーブルを記憶させておくものである。
そして、HDD75は、各種アプリケーションソフトウェアのプログラム、各種データファイルを記憶する記憶装置であり、本実施形態においては、曲面を有するワークWの一例である円柱状ワークWCをレーザ光Lで加工する為の曲面描画処理プログラム(図5参照)や、当該曲面描画処理プログラムにおける各サブルーチン(図8、図11、図14参照)を記憶している。
そして、CD−R/W78は、アプリケーションプログラム、各種データテーブル等のデータ群を、CD−ROM79から読み込む、又は、CD−ROM79に対して書き込む。即ち、PC7は、CD−R/W78を介して、曲面描画処理プログラム(図5参照)や、各種サブルーチン(図8、図11、図14参照)をCD−ROM79から読み込み、HDD75に格納する。
尚、曲面描画処理プログラム(図5参照)や、当該曲面描画処理プログラムにおける各サブルーチン(図8、図11、図14参照)は、ROM73に記憶されていても良いし、CD−ROM79等の記憶媒体から読み込まれても良い。又、インターネット等のネットワーク(図示せず)を介して、ダウンロードされてもよい。
そして、PC7には、入出力インターフェース(図示せず)を介して、マウスやキーボード等から構成される入力操作部76と、液晶ディスプレイ77等が電気的に接続されている。従って、PC7は、入力操作部76や、液晶ディスプレイ77を用いて、円柱状ワークWCにおける曲面に対して、レーザ光Lによる描画を行う際の各種設定を行う際に利用される。
(曲面描画処理プログラム)
続いて、PC7において実行される曲面描画処理プログラムの処理内容について、図5〜図15を参照しつつ詳細に説明する。当該曲面描画処理プログラムは、加工対象物であるワークWの内、加工台平面に垂直なZ方向に突出又は陥没する曲面に対してレーザ加工を施す際に、当該ワークW及びレーザ光Lの焦点位置の位置調整等を行う為のアプリケーションプログラムであり、CPU71によって実行される。本実施形態においては、Z方向に突出又は陥没する曲面を有するワークWの一例として円柱状ワークWCを挙げ、当該円柱状ワークWCの曲面に対して、レーザ加工を施す場合について説明する。
(円柱状ワークの構成)
ここで、Z方向に突出又は陥没する曲面を有するワークWの一例である円柱状ワークWCについて、図6を参照しつつ詳細に説明する。本実施形態に関する円柱状ワークWCは、図6に示すように、或る中心軸を中心として、所定サイズの長方形を回転させることで得られる円柱状を為しており、円柱状ワークWCの曲面における所定範囲に対して、レーザ光Lによる加工が施される。そして、本実施形態においては、当該円柱状ワークWCの直径を「ワーク直径DW」といい、円柱状ワークWCにおける曲面の外縁の位置を示す。そして、円柱状ワークWCにおける中心軸の長さを「中心軸長DL」という。
(ワーク情報入力ウィンドウの構成)
そして、PC7において、曲面描画処理プログラムが実行される場合、液晶ディスプレイ77には、図7に示すワーク情報入力ウィンドウ80が表示される。ユーザは、入力操作部76を用いて、当該ワーク情報入力ウィンドウ80に対する種々の入力操作を行うことで、円柱状ワークWCに対するレーザ加工に関する種々の設定を行う。
図7に示すように、ワーク情報入力ウィンドウ80は、曲面描画設定部81と、外縁情報受付部82と、中心軸長受付部83と、デフォーカス情報受付部84と、補助軸設定部85と、設定完了ボタン86と、キャンセルボタン87を有している。
曲面描画設定部81は、「曲面描画モード」という文字列とチェックボックスによって構成されており、当該チェックボックスには、入力操作部76を用いた操作によって、チェックマークの有無が切り換わるように構成されている。従って、曲面描画設定部81に対する操作に応じて、円柱状ワークWCの曲面に対してレーザ加工を行う曲面描画モードであるか否かが切り換えられる。
外縁情報受付部82は、ワークWの曲面における外縁の位置を示す外縁情報の入力を受け付ける。本実施形態では、外縁情報としてワーク直径DWの数値が、入力操作部76を用いたユーザの操作によって入力される。
中心軸長受付部83は、円柱状ワークWCの中心軸の長さである中心軸長DLの入力を受け付ける。当該中心軸長受付部83に対して入力される中心軸長DLは、ワークWの曲面(即ち、円柱状ワークWCの曲面)が軸対称であること、及び円柱状ワークWCの軸方向長さを示す。そして、デフォーカス情報受付部84は、ワークW(円柱状ワークWC)に対するレーザ光Lの焦点面の位置を示すデフォーカス情報の入力を受け付ける。
補助軸設定部85は、変位幅受付部85Aと、クロス角度受付部85Bとを有しており、後述するガイドパターンGの一部を構成する補助軸LBの表示位置を変更する為の入力を受け付ける。尚、ガイドパターンGは、本体箱部35内の加工台上における円柱状ワークWCの位置を調整するための基準となる表示であり、可視レーザ光Mによって加工台上に描画される。そして、補助軸LBは、当該ガイドパターンGにおいて、円柱状ワークWCの軸心を示す中心軸LAを基準として、当該円柱状ワークWCの外縁の位置を示す(図9参照)。
変位幅受付部85Aは、ガイドパターンGにおいて、中心軸LAと平行に伸びるように配置された補助軸LBの位置を変更する際の操作を受け付ける。補助軸LBは、外縁情報に基づいて特定される円柱状ワークWCのワーク直径DWに相当する位置に表示され、当該変位幅受付部85Aで受け付けた数値に応じて、ガイドパターンGの中心軸LAに対して近接・離間するように変更される(図9(A)、図9(B)参照)。そして、クロス角度受付部85Bは、ガイドパターンGにおいて、中心軸LAと交差するように配置された補助軸LBの位置を変更する際の操作を受け付ける。当該クロス角度受付部85Bで入力されるクロス角度は、2本の補助軸LBの交差角度を示す。
設定完了ボタン86は、ワーク情報入力ウィンドウ80における各設定部に対する入力を完了する際の操作に用いられる。当該設定完了ボタン86が入力操作された場合、CPU71は、ワーク情報入力ウィンドウ80の各設定部で受け付けた条件に従って、ガイドパターンGを生成する。そして、キャンセルボタン87は、ワーク情報入力ウィンドウ80の各設定部で受け付けた条件を取り消し、当該各設定部に対する入力を再度やり直す際に操作される。
(曲面描画処理プログラムの処理内容)
図5に示すように、データ作成処理プログラムの実行を開始すると、CPU71は、先ず、液晶ディスプレイ77上に表示されたワーク情報入力ウィンドウ80の曲面描画設定部81に対する操作を受け付けたか否かにより、曲面描画モードであるか否かを判断する(S1)。曲面描画モードとは、加工台平面に垂直なZ方向に対して突出若しくは陥没する曲面に、レーザ光Lによって文字や記号等を描画するモードを意味し、本実施形態においては、入力操作部76を用いて所定の操作が行われ、曲面描画設定部81が指示を受け付ける毎に、平面上に描画を行う通常描画モードと、曲面描画モードを切り換える。
従って、CPU71は、入力操作部76からの入力信号に基づいて、S1の判断処理を行う。曲面描画モードである場合(S1:YES)、CPU71は、S2に処理を移行する。一方、曲面描画モードではない場合(S1:NO)、CPU71は、そのまま曲面描画処理プログラムを終了する。
S2においては、CPU71は、ワーク情報入力ウィンドウ80の各設定部に対する操作信号に基づいて、ワーク情報の入力を受け付けたか否かを判断する。ワーク情報の入力を受け付けた場合(S2:YES)、CPU71は、S3に処理を移行する。一方、ワーク情報の入力を受け付けていない場合(S2:NO)、CPU71は、ワーク情報の入力を受け付けるまで、処理を待機する。
S3に移行すると、CPU71は、ガイドパターン生成処理を実行し、S2で受け付けたワーク情報に基づいて、円柱状ワークWCの形状に応じたガイドパターンGを生成する。図9に示すように、円柱状ワークWCにレーザ加工を施す場合、ガイドパターンGは、円柱状ワークWCの軸心に対応する中心軸LAと、円柱状ワークWCの外縁情報受付部82に対応する補助軸LBを有して形成される。
(ガイドパターン生成処理の処理内容)
ここで、ガイドパターン生成処理(S3)の処理内容について、図8〜図10を参照しつつ詳細に説明する。図8に示すように、CPU71は、中心軸長受付部83に対する操作信号に基づいて、ワークWが軸対称であるか否かに関する入力を受け付けたか否かを判断する(S11)。軸対称である旨の入力を受け付けた場合(S11:YES)、CPU71は、S12に処理を移行する。一方、軸対称である旨の入力を受け付けていない場合(S11:NO)、CPU71は、S13に処理を移行する。
S12では、CPU71は、中心軸長受付部83で受け付けた円柱状ワークWCの中心軸長DLに基づいて、ガイドパターンGにおける中心軸LAの配置及び長さを設定して、ガイドパターンGに対して、円柱状ワークWCの軸心に相当する中心軸LAを追加する(図9参照)。尚、中心軸LAの長さは、円柱状ワークWCの中心軸長DLと一致していてもよいが、やや長く設定されてもよい。その後、CPU71は、S13に処理を移行する。
S13においては、CPU71は、外縁情報受付部82に対する操作信号に基づいて、外縁情報の入力を受け付けたか否かを判断する。外縁情報の入力を受け付けた場合(S13:YES)、CPU71は、S14に処理を移行する。一方、外縁情報の入力を受け付けていない場合(S13:NO)、CPU71は、S15に処理を移行する。
S14では、CPU71は、外縁情報受付部82で受け付けた円柱状ワークWCのワーク直径DWに基づいて、ガイドパターンGに対して補助軸LBを追加する。尚、補助軸LBは、通常、円柱状ワークWCの外縁と一致する位置となるように設定される(図9参照)。その後、CPU71は、S15に処理を移行する。
S15においては、CPU71は、補助軸設定部85に対する操作信号に基づいて、補助軸LBの変位量に関する入力を受け付けたか否かを判断する。補助軸LBの変位量に関する入力を受け付けた場合(S15:YES)、CPU71は、S16に処理を移行する。一方、補助軸LBの変位量に関する入力を受け付けていない場合(S16:NO)、CPU71は、S17に処理を移行する。
S16では、CPU71は、補助軸設定部85によって受け付けられた入力内容に基づいて、ガイドパターンGにおける補助軸LBの位置を、円柱状ワークWCの外縁に対応する位置から変更する。変位幅受付部85Aに対して入力操作が行われた場合、CPU71は、補助軸LBの位置を、円柱状ワークWCの外縁に対して、中心軸LAに近接・離間する方向へ変更する。例えば、変位幅受付部85Aに正の数値が入力された場合、CPU71は、補助軸LBを、中心軸LAから離間する方向へ変更する(図9(A)参照)。一方、負の数値が入力された場合、CPU71は、補助軸LBを、中心軸LAに対して近接する方向へ変更する(図9(B)参照)。そして、クロス角度受付部85Bに対して入力操作が行われた場合、CPU71は、補助軸LBの位置を、中心軸LA上で、2本の補助軸LBが交差するように配置し、クロス角度受付部85Bに入力された数値に基づいて、2本の補助軸LBが交差する角度を変更する(図9(C)参照)。補助軸設定部85によって受け付けられた入力内容に基づいて、補助軸LBの位置を変更した後、CPU71は、S17に処理を移行する。
S17に移行すると、CPU71は、デフォーカス情報受付部84に対する操作信号に基づいて、デフォーカス情報に関する入力を受け付けたか否かを判断する。デフォーカス情報に関する入力を受け付けた場合(S17:YES)、CPU71は、S18に処理を移行する。一方、デフォーカス情報に関する入力を受け付けていない場合(S17:NO)、CPU71は、S19に処理を移行する。
S18においては、CPU71は、デフォーカス情報受付部84によって受け付けられた入力内容に基づいて、ガイドパターンGにおける補助軸LBの表示位置を、円柱状ワークWCの外縁に対応する位置から変更する。例えば、図10に示すように、焦平面(A)から焦平面(B)へのデフォーカスによって、fθレンズ20から照射されるレーザ光L及び可視レーザ光Mの照射位置は、第1目標位置XAから第2目標位置XBへずれる。この時のずれの量は、焦平面(A)から焦平面(B)へのデフォーカス量に対して、第1目標位置XAを乗算し、これをfθレンズ20から焦平面(A)までの距離を示す焦点面位置FLで除算することによって算出される。従って、上述のようにして算出したずれ量の分だけ、ガイドパターンGにおける補助軸LBの表示位置を、中心軸LA側へ移動した位置に変更する。その後、CPU71は、S19に処理を移行する。
S19では、CPU71は、ワーク情報入力ウィンドウ80の設定完了ボタン86に対する操作信号に基づいて、ガイドパターンGの生成に関する設定を完了したか否かを判断する。ガイドパターンGの生成に関する設定を完了している場合(S19:YES)、CPU71は、S20に処理を移行する。一方、ガイドパターンGの生成に関する設定を完了していない場合(S19:NO)、CPU71は、S11に処理を戻し、ワーク情報入力ウィンドウ80の各設定部に対する入力を受け付ける。
S20に移行すると、CPU71は、ワーク情報入力ウィンドウ80の設定完了ボタン86に対する操作が行われた時点で、各設定部に入力されている内容に従ってガイドパターンGを生成する。生成したガイドパターンGをRAM72に格納した後、CPU71は、ガイドパターン生成処理プログラムを終了し、曲面描画処理プログラムのS4に処理を移行する。
図5に示すように、ガイドパターン生成処理(S3)を終了し、S4に移行すると、CPU71は、入力操作部76からの所定の操作信号に基づいて、加工台上に配置された円柱状ワークWC表面と、レーザ光Lの焦点に関してZ方向へ位置調整を行う旨の操作を受け付けたか否かを判断する。Z方向位置調整に関する操作を受け付けた場合(S4:YES)、CPU71は、S5に処理を移行する。一方、Z方向位置調整に関する操作を受け付けていない場合(S4:NO)、CPU71は、Z方向位置調整に関する操作を受け付けるまで、処理を待機する。
S5においては、CPU71は、Z方向調整処理を実行し、本体箱部35内の加工台に対して鉛直なZ方向に関して、加工台上に配置された円柱状ワークWCと、レーザ光Lの焦点位置との位置関係を調整する。この場合、CPU71は、Z方向調整処理プログラムを実行することで、S5に関する処理を実行する。
(Z方向調整処理の処理内容)
ここで、Z方向調整処理(S5)で実行されるZ方向調整処理プログラムの処理内容について、図11〜図13を参照しつつ詳細に説明する。
図11に示すように、CPU71は、先ず、S21において、ガイドパターン生成処理(S3)で生成したガイドパターンGをRAM72から読み出し、本体箱部35内部の加工台に対して規定された原点に、可視レーザ光Mにより当該ガイドパターンGを描画する(図12の左図参照)。ガイドパターンGを加工台の原点に表示した後、CPU71は、S22に処理を移行する。
図12に示すように、加工台の原点にガイドパターンGが表示されると、ユーザは、ガイドパターンGを基準として、加工台のXY方向に関して、円柱状ワークWCの位置を調整する。この時、ユーザは、ガイドパターンGの中心軸LAと、円柱状ワークWCの軸心を一致させるように位置調整する。同時に、ユーザは、ガイドパターンGの補助軸LBと、円柱状ワークWCの外縁の間隔を均等にするように、円柱状ワークWCの位置を調整することで、原点上に高い精度で設置することができる。
S22に移行すると、CPU71は、入力操作部76における所定の操作信号に基づいて、加工台のXY方向における原点に円柱状ワークWCの位置調整を完了したか否かを判断する。そして、原点に対する円柱状ワークWCの位置調整を完了している場合(S22:YES)、CPU71は、S23に処理を移行する。一方、原点に対する円柱状ワークWCの位置調整を完了していない場合(S22:NO)、CPU71は、原点に対する円柱状ワークWCの位置調整を完了するまで、処理を待機する。
S23では、CPU71は、ポインタ光ドライバ59を介して、ポインタ光出射部39を制御して、ポインタ光出射部39からポインタ光Pを出射する(図13の左図参照)。ポインタ光出射部39からポインタ光Pを出射した後、CPU71は、S24に処理を移行する。
図13に示すように、加工台にポインタ光Pを出射すると、ユーザは、加工台の原点を指し示す可視レーザ光Mの光点と、加工台上のポインタ光Pの光点とを一致させるように、本体箱部35内の加工台を上下方向に移動させる。ポインタ光Pの光点と加工台の原点を一致させることによって、レーザ光Lの焦点位置を、原点上における円柱状ワークWCの表面にあわせて調整することができる。この結果、レーザ光Lの焦点位置により構成される焦平面は、加工台表面から上下方向に所定距離離間した位置に調整されるので、円柱状ワークWCの表面は、加工台上の何れの位置でも焦平面に対応して位置することになる。
S24においては、CPU71は、入力操作部76からの操作信号に基づいて、加工台に対して垂直なZ方向への調整(即ち、レーザ光Lの焦点位置の調整)を完了したか否かを判断する。Z方向への調整を完了している場合(S24:YES)、CPU71は、Z方向調整処理プログラムを終了し、曲面描画処理プログラムのS6に処理を移行する。一方、Z方向への調整を完了していない場合(S24:NO)、CPU71は、Z方向への調整を完了するまで、処理を待機する。
図5に示すように、Z方向調整処理(S5)を終了し、S6に移行すると、CPU71は、入力操作部76からの所定の操作信号に基づいて、加工台上に対して任意に設定された描画位置PAと、加工台上に配置された円柱状ワークWCに関してXY方向へ位置調整を行う旨の操作を受け付けたか否かを判断する。XY方向位置調整に関する操作を受け付けた場合(S6:YES)、CPU71は、S7に処理を移行する。一方、XY方向位置調整に関する操作を受け付けていない場合(S6:NO)、CPU71は、XY方向位置調整に関する操作を受け付けるまで、処理を待機する。
S7においては、CPU71は、XY方向調整処理を実行し、本体箱部35内の加工台上のXY方向に関して、加工台上の描画位置PAに対して、円柱状ワークWCの位置を調整する。この場合、CPU71は、XY方向調整処理プログラムを実行することで、S7に関する処理を実行する。
(XY方向調整処理の処理内容)
ここで、XY方向調整処理(S7)で実行されるXY方向調整処理プログラムの処理内容について、図14、図15を参照しつつ詳細に説明する。
図14に示すように、CPU71は、先ず、S31において、ガイドパターン生成処理(S3)で生成したガイドパターンGをRAM72から読み出し、加工台上の任意の位置に設定された描画位置PAに、可視レーザ光Mにより当該ガイドパターンGを描画する(図15の左図参照)。ガイドパターンGを加工台の描画位置PAに表示した後、CPU71は、S32に処理を移行する。
図15に示すように、加工台の描画位置PAにガイドパターンGが表示されると、ユーザは、ガイドパターンGを基準として、加工台のXY方向に関して、円柱状ワークWCの位置を調整する。この時、ユーザは、ガイドパターンGの中心軸LAと、円柱状ワークWCの頂点を通る母線(円柱状ワークWCにおける中心軸の位置に対応)を一致させるように位置調整する。同時に、ユーザは、ガイドパターンGの補助軸LBと、円柱状ワークWCの外縁の間隔を均等にするように、円柱状ワークWCの位置を調整することで、描画位置PA上に高い精度で設置することができる。
S32に移行すると、CPU71は、入力操作部76からの操作信号に基づいて、描画位置PAに対する円柱状ワークWCのXY方向への調整を完了したか否かを判断する。描画位置PAへの位置調整を完了している場合(S32:YES)、CPU71は、XY方向調整処理プログラムを終了し、曲面描画処理プログラムのS8に処理を移行する。一方、描画位置PAへの位置調整を完了していない場合(S32:NO)、CPU71は、描画位置PAへの調整を完了するまで、処理を待機する。
図5に示すように、XY方向調整処理(S7)を終了し、S8に移行すると、CPU71は、入力操作部76からの操作信号に基づいて、円柱状ワークWC表面に対するレーザ加工の実行を指示する加工実行操作が行われたか否かを判断する。加工実行操作が行われた場合(S8:YES)、CPU71は、S9に処理を移行する。一方、加工実行操作が行われていない場合(S8:NO)、CPU71は、加工実行操作が行われるまで、処理を待機する。
S9に移行すると、CPU71は、加工実行処理を実行し、描画位置PAに設置された円柱状ワークWC表面に対して、レーザ光Lによるレーザ加工を実行する。具体的には、CPU71は、レーザコントローラ5を介して、レーザ光Lを描画データに基づいて走査することで、円柱状ワークWCに対して文字や記号を描画する。加工実行処理(S9)を終了した後、CPU71は、曲面描画処理プログラムを終了する。
以上説明したように、本実施形態に関するレーザ加工システム100において、レーザ加工装置1は、レーザ発振ユニット12と、ガルバノスキャナ19と、fθレンズ20と、ガイド光部16と、ポインタ光出射部39を有しており、レーザコントローラ5と、電源ユニット6と、PC7と接続されている。当該レーザ加工装置1によれば、ガルバノスキャナ19及びfθレンズ20によって、レーザ発振ユニット12からのレーザ光Lを走査することで、ワークW表面に加工を施すことができる。当該レーザ加工装置1によれば、ワーク情報入力ウィンドウ80の曲面描画設定部81に対する操作に基づいて、曲面描画モードであると判断された場合に、円柱状ワークWCの形状に応じたガイドパターンGを生成して(S3)、加工容器4の加工台上に当該ガイドパターンGを表示する(S5、S7)。当該レーザ加工装置1においては、円柱状ワークWCの形状に対応するガイドパターンGを用いて、加工台上における円柱状ワークWCの配置及びレーザ光Lの焦点面の調整を適切に行うことができ、もって、調整工程の頻度を低減して、曲面を有するワークを加工する際の利便性を高め得る。
当該レーザ加工装置1によれば、ワークWが前記曲面を有する円柱状ワークWCであって、且つ、前記曲面が軸対称である場合には、前記曲面の軸に対応する中心軸LAを含むガイドパターンGを、前記ガイドパターンGに決定する為、中心軸LAを含むガイドパターンが前記可視レーザ光Mによって描画される。従って、当該レーザ加工装置1においては、ガイドパターンGの中心軸LAと、円柱状ワークWCにおける頂点を通る母線とを合わせることで、加工台上における円柱状ワークWCを適切に配置できると同時に、レーザ光Lの焦点面の調整を適切に行うことができる。この結果、当該レーザ加工装置1によれば、レーザ光Lの焦点と円柱状ワークWC表面との位置関係の調整頻度を低減して、曲面を有する円柱状ワークWCを加工する際の利便性を高め得る。
又、当該レーザ加工装置1によれば、円柱状ワークWCにおける外縁の位置を示す情報が入力された場合、補助軸LBを含むガイドパターンGを、前記ガイドパターンGに決定する為、中心軸LA及び補助軸LBを含むガイドパターンGが可視レーザ光Mによって加工台上に描画される。従って、当該レーザ加工装置1においては、ガイドパターンGの中心軸LAと、円柱状ワークWCの頂点を通る母線とを合わせると同時に、ガイドパターンGの補助軸LBと、円柱状ワークWCの外縁とを合わせることで、加工台上における円柱状ワークWCを、適切な位置に高い精度で配置することができると同時に、レーザ光Lの焦点面の調整を適切に行い得る。この結果、当該レーザ加工装置1によれば、レーザ光Lの焦点と円柱状ワークWC表面との位置関係の調整頻度を低減して、円柱状ワークWCを加工する際の利便性を高め得る。
そして、当該レーザ加工装置1は、補助軸設定部85を有しており、中心軸LA及び補助軸LBを含むガイドパターンGを可視レーザ光Mによって加工台上に描画する際に、補助軸設定部85により受け付けた変位量に基づいて、円柱状ワークWCの外縁に対応する位置を基準として、補助軸LBの位置を変更して描画する。従って、当該レーザ加工装置1においては、ガイドパターンGの中心軸LAと、円柱状ワークWCの頂点を通る母線とを合わせると同時に、ガイドパターンGの補助軸LBと、円柱状ワークWCにおける外縁とを合わせることで、加工台上における円柱状ワークWCを、適切な位置に高い精度で配置することができる。この時、補助軸LBは、円柱状ワークWCにおける外縁から、変位量の分だけずれた位置に描画されているので、円柱状ワークWCの外縁と描画位置PAを一致させた場合に比べて両者を明確に区別することができ、円柱状ワークWCを加工する際の位置調整に関する利便性を高め得る。
更に、当該レーザ加工装置1は、デフォーカス情報受付部84を有しており、中心軸LA及び補助軸LBを含むガイドパターンGを可視レーザ光Mによって前記加工台上に描画する際に、受け付けたデフォーカスに関する情報に基づいて、補助軸LBの位置を変更して描画する。従って、当該レーザ加工装置1によれば、ガイドパターンGの中心軸LAと、円柱状ワークWCの頂点を通る母線とを合わせると同時に、ガイドパターンGの補助軸LBと、円柱状ワークWCにおける外縁とを合わせることで、加工台上における円柱状ワークWCを、レーザ光Lのデフォーカスを考慮した適切な位置に高い精度で配置することができ、円柱状ワークWCを加工する際の位置調整に関する利便性を高め得る。
そして、当該レーザ加工装置1は、
前記円柱状ワークWCの曲面と前記レーザ光Lの焦平面との位置関係の調整を完了したことを示す完了指示の入力を受け付けた場合に(S24:YES)、前記加工台上のXY方向における描画位置PAに、ガイドパターンGを描画するように、ガイド光部16を制御する。従って、当該レーザ加工装置1によれば、円柱状ワークWCの曲面と前記レーザ光Lの焦平面との位置関係を適切な状態としつつ、前記加工台上のXY方向に関して、所望の描画位置PAに高い精度で円柱状ワークWCを配置することができ、円柱状ワークWCを加工する際の位置調整に関する利便性を高め得る。
尚、上述した実施形態において、レーザ加工装置1を含むレーザ加工システム100は、本発明におけるレーザ加工装置の一例である。そして、円柱状ワークWCは、本発明におけるワークの一例であり、レーザ発振ユニット12及び励起用半導体レーザ部40は、本発明におけるレーザ光出射部の一例である。又、ガルバノスキャナ19は、本発明における走査部の一例であり、fθレンズ20は、本発明における光学部の一例である。そして、ガイド光部16は、本発明におけるガイド光出射部の一例であり、ポインタ光出射部39は、本発明におけるポインタ光出射部の一例である。そして、制御部70、ワーク情報入力ウィンドウ80は、本発明におけるワーク形状受付手段の一例である。又、制御部70、ワーク情報入力ウィンドウ80は、本発明におけるガイドパターン決定手段の一例であり、制御部70は、本発明における制御部の一例である。そして、補助軸設定部85は、本発明におけるずらし量受付手段の一例であり、デフォーカス情報受付部84は、本発明におけるデフォーカス情報受付手段の一例である。そして、制御部70、入力操作部76は、本発明における調整指示受付手段の一例であり、制御部70は、本発明における出射制御手段の一例である。又、制御部70、入力操作部76は、本発明における完了指示受付手段の一例である。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能である。例えば、上述した実施形態においては、曲面を有するワークWとして、円柱状ワークWCを挙げて説明したが、この形状のワークWに限定されるものではない。例えば、図16に示すように、平板状の部材に対して、加工台平面に垂直なZ方向に突出するように折り曲げ加工を施したものを、本発明における「曲面を有するワーク」として用いることも可能である。又、図16とは逆に、Z方向へ陥没するように形成された曲面を有するワークWとすることも可能である。そして、本発明における曲面は、図16に示すように、折り曲げ加工の頂点部分に少しでも存在していればよい。更に、円柱状ワークWCの場合、曲面は、一の軸心周りに形成されているが、この態様に限定されるものではない。例えば、球面に対して適用することも可能である。
1 レーザ加工装置
2 レーザ加工装置本体部
3 レーザヘッド部
5 レーザコントローラ
6 電源ユニット
7 PC
12 レーザ発振ユニット
16 ガイド光部
19 ガルバノスキャナ
20 fθレンズ
28 可視半導体レーザ
39 ポインタ光出射部
71 CPU
72 RAM
73 ROM
70 制御部
76 入力操作部
80 ワーク情報入力ウィンドウ
100 レーザ加工システム
L レーザ光
M 可視レーザ光
G ガイドパターン
WC 円柱状ワーク

Claims (6)

  1. ワークを加工する為のレーザ光を出射するレーザ光出射部と、
    前記レーザ光出射部から出射されたレーザ光を走査する走査部と、
    前記走査部により走査されたレーザ光を収束し、その焦点からなる面を平面状の焦点面とすると共に、前記焦点面上におけるレーザ光の走査速度が一定になるように補正する光学部と、
    平面状の加工領域に対して前記レーザ光を走査させる際の照射位置を示すガイドパターンを描画する為のガイド光を出射するガイド光出射部と、
    前記レーザ光の焦点位置を示すポインタ光を出射するポインタ光出射部と、
    前記レーザ光による加工の対象となる円柱状のワークに対して、該円柱状のワーク直径および軸方向の長さの情報の入力を受け付けるワーク形状受付手段と
    記ワーク形状受付手段によって受け付けた前記情報に基づいて、前記円柱状のワークの軸に対応するガイド表示を含むガイドパターンを、前記ガイドパターン決定するガイドパターン決定手段と、
    前記ガイドパターン決定手段によって決定されたガイドパターンを、前記ガイド光によって前記加工領域に描画するように、前記ガイド光出射部を制御する制御部と、を有することを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 記ガイドパターン決定手段は、
    前記円柱状のワークの直径の情報が入力された場合、該直径に対応する補助ガイド表示を含むガイドパターンを、前記ガイドパターンに決定する
    ことを特徴とする請求項記載のレーザ加工装置。
  3. 前記円柱状のワークの直径の位置に対する前記補助ガイド表示のずらし量の入力を受け付けるずらし量受付手段を有し、
    前記ガイドパターン決定手段は、
    前記ずらし量受付手段により受け付けた前記ずらし量に基づいて、前記円柱状のワークの直径の位置を基準として、前記補助ガイド表示の位置を変更したガイドパターンを、前記ガイドパターンに決定する
    ことを特徴とする請求項記載のレーザ加工装置。
  4. 前記円柱状のワークに対する前記レーザ光の前記焦点面の位置であるデフォーカスに関する情報の入力を受け付けるデフォーカス情報受付手段を有し、
    前記ガイドパターン決定手段は、
    前記デフォーカス情報受付手段によって受け付けたデフォーカスに関する情報に基づいて、前記補助ガイド表示の位置を変更したガイドパターンを、前記ガイドパターンに決定する
    ことを特徴とする請求項又は請求項に記載のレーザ加工装置。
  5. 前記加工領域に鉛直な方向に関し、前記円柱状のワークの曲面と、前記レーザ光の焦平面との位置関係を調整する旨を示す調整指示の入力を受け付ける調整指示受付手段と、
    前記調整指示受付手段によって前記調整指示の入力を受け付けた場合に、前記加工領域における原点に対して前記ガイド光及び前記ポインタ光を出射するように前記ガイド光出射部及び前記ポインタ光出射部を制御する出射制御手段と、
    前記加工領域に鉛直な方向に関し、前記円柱状のワークの曲面と、前記レーザ光の焦平面との位置関係の調整を完了したことを示す完了指示の入力を受け付ける完了指示受付手段と、を有し、
    前記制御部は、
    前記完了指示受付手段によって前記完了指示の入力を受け付けた場合に、前記加工領域に水平方向に関する所望の位置に、前記ガイドパターン決定手段により決定されたガイドパターンを描画するように、前記ガイド光出射部を制御する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項の何れかに記載のレーザ加工装置。
  6. ワークを加工する為のレーザ光を出射するレーザ光出射部と、
    前記レーザ光出射部から出射されたレーザ光を走査する走査部と、
    前記走査部により走査されたレーザ光を収束し、その焦点からなる面を平面状の焦点面とすると共に、前記焦点面上における前記レーザ光の走査速度が一定になるように補正する光学部と、
    平面状の加工領域に対して前記レーザ光を走査させる際の照射位置を示すガイドパターンを描画する為のガイド光を出射するガイド光出射部と、
    前記レーザ光の焦点位置を示すポインタ光を出射するポインタ光出射部と、
    制御部を有するレーザ加工装置を、
    前記レーザ光による加工の対象となる円柱状のワークに対して、該円柱状のワーク直径および軸方向の長さの情報の入力を受け付けるワーク形状受付手段と
    記ワーク形状受付手段によって受け付けた前記情報に基づいて、前記円柱状のワークの軸に対応するガイド表示を含むガイドパターンを、前記ガイドパターン決定するガイドパターン決定手段と、
    前記ガイドパターン決定手段によって決定されたガイドパターンを、前記ガイド光によって前記加工領域に描画するように、前記ガイド光出射部を制御するガイド光制御手段、として機能させる為のレーザ加工装置の制御プログラム。
JP2014265598A 2014-12-26 2014-12-26 レーザ加工装置及びレーザ加工装置の制御プログラム Active JP6287826B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014265598A JP6287826B2 (ja) 2014-12-26 2014-12-26 レーザ加工装置及びレーザ加工装置の制御プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014265598A JP6287826B2 (ja) 2014-12-26 2014-12-26 レーザ加工装置及びレーザ加工装置の制御プログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016123994A JP2016123994A (ja) 2016-07-11
JP6287826B2 true JP6287826B2 (ja) 2018-03-07

Family

ID=56357277

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014265598A Active JP6287826B2 (ja) 2014-12-26 2014-12-26 レーザ加工装置及びレーザ加工装置の制御プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6287826B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107764844B (zh) * 2017-09-21 2020-04-21 重庆真测科技股份有限公司 大型ct检测设备的位置调整系统及其调整方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4705437B2 (ja) * 2005-08-31 2011-06-22 株式会社キーエンス レーザ加工装置及びレーザ加工装置の焦点位置指示方法
JP5013699B2 (ja) * 2005-10-21 2012-08-29 株式会社キーエンス 3次元加工データ設定装置、3次元加工データ設定方法、3次元加工データ設定プログラム、コンピュータで読み取り可能な記録媒体及び記録した機器並びにレーザ加工装置
JP2010105376A (ja) * 2008-10-30 2010-05-13 Ma Tech Kk レーザー光線による樹脂溶着方法とレーザー光線による樹脂溶着装置
JP2011212727A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Panasonic Electric Works Sunx Co Ltd レーザ加工装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016123994A (ja) 2016-07-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6217624B2 (ja) レーザ加工装置及びレーザ加工方法
WO2017022561A1 (ja) レーザ加工装置及びレーザ加工装置の制御プログラム
JP6631202B2 (ja) レーザ加工装置及びレーザ加工装置の制御方法
JP5994807B2 (ja) レーザ加工装置、制御方法、及びプログラム
US10576579B2 (en) Laser machining apparatus that machines surface of workpiece by irradiating laser beam thereon
JP7003903B2 (ja) レーザマーカ
JP6217603B2 (ja) レーザマーカデータ作成装置
JP6604078B2 (ja) レーザ加工装置
WO2017051850A1 (ja) レーザ加工データ作成装置とその制御プログラム及びレーザ加工データの作成方法
JP6287826B2 (ja) レーザ加工装置及びレーザ加工装置の制御プログラム
US10773343B2 (en) Laser machining apparatus that irradiates laser beam for machining surface of workpiece
JP5817773B2 (ja) レーザ加工装置
JP6604121B2 (ja) レーザ加工装置
JP6044577B2 (ja) レーザ加工装置、加工データ作成装置、及びプログラム
JP6287928B2 (ja) レーザ加工装置
JP2008062259A (ja) レーザ加工装置、レーザ加工方法及びレーザ加工プログラム
JP6269554B2 (ja) ビーム加工装置
JP2017006977A (ja) レーザ加工装置及びレーザ加工装置の制御方法
JP6137099B2 (ja) レーザ加工装置及び制御プログラム
JP2016068110A (ja) レーザ加工装置
JP6107779B2 (ja) レーザ加工装置
WO2019065533A1 (ja) ガラス基板の切断装置、切断方法、プログラム、及び記憶媒体
JP6981442B2 (ja) レーザマーカ
JP6693449B2 (ja) レーザ加工装置、加工データ生成装置
JP6645172B2 (ja) レーザ加工装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161206

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170809

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170822

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171006

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180109

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180122

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6287826

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150