JP2017006977A - レーザ加工装置及びレーザ加工装置の制御方法 - Google Patents

レーザ加工装置及びレーザ加工装置の制御方法 Download PDF

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JP2017006977A JP2015128354A JP2015128354A JP2017006977A JP 2017006977 A JP2017006977 A JP 2017006977A JP 2015128354 A JP2015128354 A JP 2015128354A JP 2015128354 A JP2015128354 A JP 2015128354A JP 2017006977 A JP2017006977 A JP 2017006977A
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恭生 西川
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Abstract

【課題】レーザ加工装置等に関し、レーザスポットの位置補正の精度を向上させつつ、記憶部の記憶容量の有効活用に貢献し得るレーザ加工装置等を提供する。【解決手段】レーザ加工システム100において、レーザ加工装置1は、レーザ発振ユニット12と、ガルバノスキャナ19を有し、レーザコントローラ5と、データ作成装置7と接続されている。CPU61は、加工データの対象加工点Pが基準領域Rsに含まれている場合(S4:YES)、基準補正データを用いて射影変換を行う(S6)。対象加工点Pが基準領域Rs内に含まれていない場合(S4:NO)、CPU61は、基準領域Rs内における対応座標位置Psを特定する(S7)。CPU61は、対応座標位置に対して、基準補正データを用いて射影変換を行った後(S9)、加工動作反転処理(S10)を行い、特定領域内の加工点のレーザ加工誤差を低減する。【選択図】図5

Description

本発明は、レーザ光を照射して加工対象物の表面に加工を施すレーザ加工装置等に関する。
従来、レーザ加工装置は、レーザ光出射部と、レーザ光を反射させるガルバノスキャナと、ガルバノミラーで反射したレーザ光を収束させて加工領域上にレーザスポットを形成する収束レンズとを備えており、加工対象物に対して、レーザ光を照射して加工を施すように構成されている。具体的には、レーザ加工装置は、所定の加工内容を示す加工データを構成する加工点を、座標系上の座標位置として割り付けて、その座標位置に基づきガルバノミラーの回動動作を制御することにより、レーザスポットを加工領域上で移動させて加工を施している。
このようなレーザ加工装置において、レーザ光出射部から出射されたレーザ光は、ガルバノスキャナ、収束レンズを経て、加工対象物上へ到達する過程で、ガルバノスキャナや収束レンズの配置や、収束レンズの収差等の影響によって、加工対象物上における所望の位置とは異なる位置にレーザスポットを形成してしまう。つまり、加工データに単純に従って、ガルバノスキャナの動作制御を行った場合、当該レーザ加工装置は、加工対象物上におけるレーザスポットの位置と、加工データに基づく加工位置との間に誤差が生じてしまっていた。
この点に鑑みてなされた発明として、特許文献1記載の発明が知られている。特許文献1記載のレーザ加工装置は、座標系に間隔を隔てて配置された指定座標位置ごとに対応付けられた複数の補正データ(補正値マトリックス)を格納したメモリを有している。そして、当該レーザ加工装置は、加工点が割り付けられた座標位置に対応する補正データをメモリから読み出して、この補正データに基づきガルバノスキャナの動作を補正することで、レーザスポットの位置と加工データに基づく加工位置との間の誤差を低減している。更に、特許文献1記載のレーザ加工装置においては、補正データが対応付けられた指定座標位置同士の間隔を、座標系内における原点に対応する基準位置に近い領域よりも遠い領域の方が狭くなるように構成することによって、収束レンズのレンズ中心に対応する座標位置(基準位置)から離れるほど大きくなるレーザスポットの位置と加工位置との誤差の傾向に対応して、より効率よく誤差を低減している。
特開2009−241148号公報
しかしながら、当該特許文献1記載のレーザ加工装置においては、補正データを用いた補正精度(即ち、誤差の低減度合)は、座標系において補正データが対応付けられる指定座標位置の数に大きな影響を受けることが想定される。即ち、座標系における指定座標位置の数が少なければ、一の補正データを用いて、多くの座標位置に係る加工位置の補正を行うことになる為、補正精度が低下してしまい、レーザ光による加工品質を大きく損なってしまう。
一方、座標系における指定座標位置の数を多くして、座標系を網羅するように配置すれば、より高い精度で加工位置の補正を行うことができるが、増大した補正データを格納する為に、メモリに大きな記憶容量が必要となると共に、加工位置の補正に係る処理負担も増大してしまうことが想定される。
本開示は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、レーザ光を照射して加工対象物の表面に加工を施すレーザ加工装置等に関し、レーザスポットの位置補正の精度を向上させつつ、必要な記憶容量を低減させて記憶部の記憶容量の有効活用に貢献し得るレーザ加工装置等を提供する。
前記目的を達成するため、本発明の一側面に係るレーザ加工装置は、加工対象物を加工する為のレーザ光を出射するレーザ光出射部と、前記レーザ光出射部から出射されたレーザ光を反射するガルバノミラーを備え、当該ガルバノミラーを回動動作させることで前記レーザ光を走査するガルバノスキャナと、前記ガルバノスキャナからのレーザ光を収束させて、前記加工対象物表面の加工領域上にレーザスポットを形成する収束レンズと、前記レーザ光によって描画される加工内容を示す加工データを構成する加工点を、直交座標系の座標位置に割り付ける割付部と、前記直交座標系の座標軸を境界として区分され、当該座標軸を対称軸として対称に構成される複数の領域のうちの一の領域である基準領域について、前記座標位置のうち当該基準領域に含まれる基準座標位置に夫々対応付けられた基準補正データを記憶する記憶部と、前記複数の領域の内、前記加工点が含まれる領域と前記基準領域との位置関係と、前記記憶部に記憶されている前記基準補正データに基づいて、前記加工点が割り付けられた座標位置を補正して補正座標位置とする補正部と、前記補正座標位置に基づいて、前記ガルバノスキャナを制御して前記レーザスポットを前記加工領域上で移動させる制御部と、を備え、前記補正部は、前記加工点が前記基準領域に含まれる場合に、前記記憶部に記憶された前記基準補正データと、前記加工点に対応付けられた座標位置に基づいて、前記レーザ光によって当該加工点に係る加工を行う際の座標位置を補正して前記補正座標位置とする通常補正部と、前記加工点が前記基準領域に含まれていない場合に、前記複数の領域の内、当該加工点が含まれる特定領域と前記基準領域との位置関係に基づいて、前記特定領域に含まれる加工点に係る座標位置が前記基準領域内において対応する対応座標位置を特定する対応座標位置特定部と、前記対応座標位置特定部によって特定された対応座標位置と、前記記憶部に記憶された前記基準補正データに基づいて、当該対応座標位置を補正して補正対応座標位置として特定し、前記特定領域と前記基準領域との位置関係に基づいて、特定した前記補正対応座標位置を、前記レーザ光によって当該特定領域に含まれる加工点の加工を行う際の前記補正座標位置に補正する特定補正部と、を有することを特徴とする。
当該レーザ加工装置は、レーザ光出射部と、ガルバノスキャナと、収束レンズと、割付部と、記憶部と、補正部と、制御部とを有しており、加工データの加工内容を加工対象物上に加工する際に、記憶部に記憶されている基準補正データを用いて、前記加工点が割り付けられた座標位置を補正して補正座標位置とすることによって、前記レーザスポットの位置と前記座標位置に割り付けられた加工点との誤差を低減することができる。
ここで、当該レーザ加工装置によれば、前記加工点が前記基準領域に含まれる場合に、記憶部に記憶された前記基準補正データと、前記加工点に対応付けられた座標位置に基づいて、当該加工点に係る加工を行う際の座標位置を補正して前記補正座標位置とする為、前記基準領域に含まれる加工点の加工を行う場合に、前記レーザスポットの位置と前記座標位置に割り付けられた加工点との誤差を、確実に低減することができる。
更に、当該レーザ加工装置によれば、前記加工点が前記基準領域に含まれていない場合、対応座標位置特定部によって、当該加工点が含まれる特定領域と前記基準領域の位置関係に基づいて対応座標位置を特定し、特定された対応座標位置と、前記記憶部に記憶された前記基準補正データに基づいて、当該対応座標位置に係る補正対応座標位置を特定し、前記特定領域と前記基準領域との位置関係に基づいて、特定した前記補正対応座標位置を、前記レーザ光によって当該特定領域に含まれる加工点の加工を行う際の前記補正座標位置に補正するので、複数の領域の内、基準領域を除いた領域(即ち、特定領域)に含まれる加工点についても、前記レーザ光による加工を行う場合に、基準補正データを利用して、前記レーザスポットの位置と前記座標位置に割り付けられた加工点との誤差を、確実に低減することができる。
即ち、当該レーザ加工装置によれば、複数の領域の内、基準領域に関する基準補正データを記憶部に格納しておけば、複数の領域全てに対して前記レーザスポットの位置と前記座標位置に割り付けられた加工点との誤差を、確実に低減することができるので、必要な記憶容量を低減させて記憶部の記憶容量を有効活用することができる。
本発明の他の側面に係るレーザ加工装置は、請求項1記載のレーザ加工装置であって、前記複数の領域は、直交座標系において相互に直交する第1座標軸及び第2座標軸によって区分され、前記第1座標軸又は第2座標軸を対称軸として相互に線対称に構成される4つの領域であり、前記基準領域は、前記第1座標軸及び第2座標軸によって区分される4つの領域における一の領域を示し、前記特定領域は、前記第1座標軸及び第2座標軸によって区分される4つの領域の内、前記基準領域を除いた何れかの領域を示し、前記記憶部は、前記第1座標軸及び前記第2座標軸によって区分される4つの領域における一の領域である前記基準領域に含まれる基準座標位置に夫々対応付けられた基準補正データを記憶することを特徴とする。
当該レーザ加工装置において、前記複数の領域は、直交座標系において相互に直交する第1座標軸及び第2座標軸によって区分され、前記第1座標軸又は第2座標軸を対称軸として相互に線対称に構成される4つの領域である。そして、前記基準領域は、前記第1座標軸及び第2座標軸によって区分される4つの領域における一の領域を示し、前記特定領域は、前記第1座標軸及び第2座標軸によって区分される4つの領域の内、前記基準領域を除いた何れかの領域を示す。前記記憶部は、前記第1座標軸及び前記第2座標軸によって区分される4つの領域における一の領域である前記基準領域に含まれる基準座標位置に夫々対応付けられた基準補正データを記憶する。即ち、当該レーザ加工装置によれば、直交座標系における全ての領域について補正データを用意する場合に比べて、必要な記憶容量を低減させて記憶部の記憶容量を格段に有効活用し得る。
本発明の他の側面に係るレーザ加工装置は、請求項2記載のレーザ加工装置であって、前記補正部は、前記加工点が、前記第1座標軸及び前記第2座標軸によって区分される4つの領域の内の何れの領域に含まれるのかを判断する判断部を有し、前記判断部によって、前記加工点が、前記第1座標軸を対称軸として前記基準領域と対称な領域に含まれると判断された場合、前記対応座標位置特定部は、前記特定領域に含まれる加工点に対応付けられた座標位置を、前記第1座標軸について反転させて前記対応座標位置を特定し、前記特定補正部は、前記基準補正データに基づいて特定した前記対応座標位置に係る前記補正対応座標位置を、前記第1座標軸に対して反転させて、当該特定領域に含まれる加工点の加工を行う際の前記補正座標位置に補正し、前記判断部によって、前記加工点が、前記第2座標軸を対称軸として前記基準領域と対称な領域に含まれると判断された場合、前記対応座標位置特定部は、前記特定領域に含まれる加工点に対応付けられた座標位置を、前記第2座標軸について反転させて前記対応座標位置を特定し、前記特定補正部は、前記基準補正データに基づいて特定した前記対応座標位置に係る前記補正対応座標位置を、前記第2座標軸に対して反転させて、当該特定領域に含まれる加工点の加工を行う際の前記補正座標位置に補正し、前記判断部によって、前記加工点が、前記第1座標軸及び前記第2座標軸について前記基準領域と対称な領域に含まれると判断された場合、前記対応座標位置特定部は、前記特定領域に含まれる加工点に対応付けられた座標位置を、前記第1座標軸及び前記第2座標軸について反転させて前記対応座標位置を特定し、前記特定補正部は、前記基準補正データに基づいて特定した前記対応座標位置に係る前記補正対応座標位置を、前記第1座標軸及び前記第2座標軸に対して反転させて、当該特定領域に含まれる加工点の加工を行う際の前記補正座標位置に補正することを特徴とする。
当該レーザ加工装置において、前記補正部は、判断部によって、前記加工点が、前記第1座標軸及び前記第2座標軸によって区分される4つの領域の内の何れの領域に含まれるのかを判断する。そして、前記加工点が、前記第1座標軸を対称軸として前記基準領域と対称な領域に含まれると判断された場合、前記対応座標位置特定部は、前記特定領域に含まれる加工点に対応付けられた座標位置を、前記第1座標軸について反転させて前記対応座標位置を特定し、前記特定補正部は、前記基準補正データに基づいて特定した前記対応座標位置に係る前記補正対応座標位置を、前記第1座標軸に対して反転させて、当該特定領域に含まれる加工点の加工を行う際の前記補正座標位置に補正する。つまり、当該レーザ加工装置によれば、加工点に対応付けられた座標位置、及び前記対応座標位置に係る前記補正対応座標位置を、前記第1座標軸に対して反転させるという簡単な処理によって、前記第1座標軸を対称軸として前記基準領域と対称な領域である特定領域に関する加工について、加工点に対応付けられた座標位置を、前記補正座標位置に補正することができる。又、前記加工点が、前記第2座標軸を対称軸として前記基準領域と対称な領域に含まれると判断された場合、前記対応座標位置特定部は、前記特定領域に含まれる加工点に対応付けられた座標位置を、前記第2座標軸について反転させて前記対応座標位置を特定し、前記特定補正部は、前記基準補正データに基づいて特定した前記対応座標位置に係る前記補正対応座標位置を、前記第2座標軸に対して反転させて、当該特定領域に含まれる加工点の加工を行う際の前記補正座標位置に補正する。つまり、当該レーザ加工装置によれば、加工点に対応付けられた座標位置、及び前記対応座標位置に係る前記補正対応座標位置を、前記第2座標軸に対して反転させるという簡単な処理によって、前記第2座標軸を対称軸として前記基準領域と対称な領域である特定領域に関する加工について、加工点に対応付けられた座標位置を、前記補正座標位置に補正することができる。更に、前記加工点が、前記第1座標軸及び前記第2座標軸について前記基準領域と対称な領域に含まれると判断された場合、前記対応座標位置特定部は、前記特定領域に含まれる加工点に対応付けられた座標位置を、前記第1座標軸及び前記第2座標軸について反転させて前記対応座標位置を特定し、前記特定補正部は、前記基準補正データに基づいて特定した前記対応座標位置に係る前記補正対応座標位置を、前記第1座標軸及び前記第2座標軸に対して反転させて、当該特定領域に含まれる加工点の加工を行う際の前記補正座標位置に補正する。つまり、当該レーザ加工装置によれば、加工点に対応付けられた座標位置、及び前記対応座標位置に係る前記補正対応座標位置を、前記第1座標軸及び第2座標軸に対して反転させるという簡単な処理によって、前記第1座標軸及び第2座標軸について前記基準領域と対称な領域である特定領域に関する加工について、加工点に対応付けられた座標位置を、前記補正座標位置を補正することができる。
本発明の他の側面に係るレーザ加工装置は、請求項2又は請求項3記載のレーザ加工装置であって、前記ガルバノスキャナは、前記レーザ光出射部から出射されたレーザ光を反射する第1ガルバノミラーと、前記第1ガルバノミラーによって反射されたレーザ光を、前記収束レンズへ向かって反射する第2ガルバノミラーと、前記第1ガルバノミラーを回動動作することで、前記第1座標軸に沿った方向へ前記レーザ光を走査する第1駆動部と、前記第2ガルバノミラーを回動動作することで、前記第2座標軸に沿った方向へ前記レーザ光を走査する第2駆動部と、を有することを特徴とする。
当該レーザ加工装置においては、ガルバノスキャナは、第1ガルバノミラーと、第2ガルバノミラーと、第1駆動部と、第2駆動部とを有している為、第1座標軸及び第2座標軸よりなる直交座標系に基づく4つの領域に夫々において、前記レーザスポットの位置と前記座標位置に割り付けられた加工点との誤差は、第1座標軸又は第2座標軸を対称軸として相互に線対称となる傾向を示す。従って、当該レーザ加工装置によれば、直交座標系における4つの領域の全てについて、前記レーザスポットの位置と前記座標位置に割り付けられた加工点との誤差を、より高い精度で低減することができる。
本発明の他の側面に係るレーザ加工装置は、加工対象物を加工する為のレーザ光を出射するレーザ光出射部と、前記レーザ光出射部から出射されたレーザ光を反射するガルバノミラーを備え、当該ガルバノミラーを回動動作させることで前記レーザ光を走査するガルバノスキャナと、前記ガルバノスキャナからのレーザ光を収束させて、前記加工対象物表面の加工領域上にレーザスポットを形成する収束レンズと、前記レーザ光によって描画される加工内容を示す加工データを構成する加工点を、直交座標系の座標位置に割り付ける割付部と、前記直交座標系の座標軸を境界として区分され、当該座標軸を対称軸として対称に構成される複数の領域のうちの一の領域である基準領域について、前記座標位置のうち当該基準領域に含まれる基準座標位置に夫々対応付けられた基準補正データを記憶する記憶部と、前記複数の領域の内、前記加工点が含まれる領域と前記基準領域との位置関係と、前記記憶部に記憶されている前記基準補正データに基づいて、前記加工点が割り付けられた座標位置を補正して補正座標位置とする補正部と、前記補正座標位置に基づいて、前記ガルバノスキャナを制御して前記レーザスポットを前記加工領域上で移動させる制御部と、を備え、前記補正部は、前記加工点が前記基準領域に含まれる場合に、前記記憶部に記憶された前記基準補正データと、前記加工点に対応付けられた座標位置に基づいて、前記レーザ光によって当該加工点に係る加工を行う際の座標位置を補正して前記補正座標位置とする第1補正部と、前記加工点が前記基準領域に含まれていない場合に、前記複数の領域の内、当該加工点が含まれる特定領域と前記基準領域との位置関係に基づいて、前記記憶部に記憶されている基準補正データから、前記特定領域に含まれる特定座標位置に夫々対応付けられる特定補正データを生成する補正データ生成部と、前記補正データ生成部によって生成された特定補正データと、前記加工点に対応付けられた座標位置に基づいて、前記レーザ光によって当該特定領域に含まれる加工点の加工を行う際の座標位置を補正して前記補正座標位置とする第2補正部と、を有することを特徴とする。
当該レーザ加工装置は、レーザ光出射部と、ガルバノスキャナと、収束レンズと、割付部と、記憶部と、補正部と、制御部とを有しており、加工データの加工内容を加工対象物上に加工する際に、記憶部に記憶されている基準補正データを用いて、前記加工点が割り付けられた座標位置を補正して補正座標位置とすることによって、前記レーザスポットの位置と前記座標位置に割り付けられた加工点との誤差を低減することができる。
ここで、当該レーザ加工装置によれば、前記加工点が前記基準領域に含まれる場合に、記憶部に記憶された前記基準補正データと、前記加工点に対応付けられた座標位置に基づいて、前記レーザ光によって当該加工点に係る加工を行う際の座標位置を補正して前記補正座標位置とする為、前記基準領域に含まれる加工点について、前記レーザ光による加工を行う場合に、前記レーザスポットの位置と前記座標位置に割り付けられた加工点との誤差を、確実に低減することができる。
更に、当該レーザ加工装置によれば、前記加工点が前記基準領域に含まれていない場合、補正データ生成部によって、前記複数の領域の内、当該加工点が含まれる特定領域と前記基準領域の位置関係に基づいて、基準補正データから特定補正データを生成し、生成された特定補正データと、前記加工点に対応付けられた座標位置に基づいて、当該特定領域に含まれる加工点の加工を行う際の座標位置を補正して前記補正座標位置とする為、複数の領域の内、基準領域を除いた領域(即ち、特定領域)に含まれる加工点についても、前記レーザ光による加工を行う場合に、基準補正データを利用して、前記レーザスポットの位置と前記座標位置に割り付けられた加工点との誤差を、確実に低減することができる。
即ち、当該レーザ加工装置によれば、複数の領域の内、基準領域に関する基準補正データを記憶部に格納しておけば、複数の領域全てに対して前記レーザスポットの位置と前記座標位置に割り付けられた加工点との誤差を、確実に低減することができるので、必要な記憶容量を低減させて記憶部の記憶容量を有効活用することができる。
本発明の他の側面に係るレーザ加工装置は、請求項5記載のレーザ加工装置であって、前記複数の領域は、直交座標系において相互に直交する第1座標軸及び第2座標軸によって区分され、前記第1座標軸又は第2座標軸を対称軸として相互に線対称に構成される4つの領域であり、前記基準領域は、前記第1座標軸及び第2座標軸によって区分される4つの領域における一の領域を示し、前記特定領域は、前記第1座標軸及び第2座標軸によって区分される4つの領域の内、前記基準領域を除いた何れかの領域を示し、前記記憶部は、前記第1座標軸及び前記第2座標軸によって区分される4つの領域における一の領域である前記基準領域に含まれる基準座標位置に夫々対応付けられた基準補正データを記憶することを特徴とする。
当該レーザ加工装置において、前記複数の領域は、直交座標系において相互に直交する第1座標軸及び第2座標軸によって区分され、前記第1座標軸又は第2座標軸を対称軸として相互に線対称に構成される4つの領域である。そして、前記基準領域は、前記第1座標軸及び第2座標軸によって区分される4つの領域における一の領域を示し、前記特定領域は、前記第1座標軸及び第2座標軸によって区分される4つの領域の内、前記基準領域を除いた何れかの領域を示す。前記記憶部は、前記第1座標軸及び前記第2座標軸によって区分される4つの領域における一の領域である前記基準領域に含まれる基準座標位置に夫々対応付けられた基準補正データを記憶する。即ち、当該レーザ加工装置によれば、直交座標系における全ての領域について、前記レーザスポットの位置と前記座標位置に割り付けられた加工点との誤差を補正する為の補正データを用意する場合に比べて、必要な記憶容量を低減させて記憶部の記憶容量を格段に有効活用し得る。
本発明の他の側面に係るレーザ加工装置は、請求項6記載のレーザ加工装置であって、前記補正部は、前記加工点が、前記第1座標軸及び前記第2座標軸によって区分される4つの領域の内の何れの領域に含まれるのかを判断する判断部を有し、前記補正データ生成部は、前記判断部によって、前記加工点が、前記第1座標軸を対称軸として前記基準領域と対称な領域に含まれると判断された場合、前記第1座標軸について前記基準補正データを反転させる処理を実行して前記特定補正データを生成し、前記判断部によって、前記加工点が、前記第2座標軸を対称軸として前記基準領域と対称な領域に含まれると判断された場合、前記第2座標軸について前記基準補正データを反転させる処理を実行して前記特定補正データを生成し、前記判断部によって、前記加工点が、前記第1座標軸及び前記第2座標軸について前記基準領域と対称な領域に含まれると判断された場合、前記第1座標軸及び前記第2座標軸について前記基準補正データを反転させる処理を実行して前記特定補正データを生成することを特徴とする。
当該レーザ加工装置において、前記補正部は、判断部によって、前記加工点が、前記第1座標軸及び前記第2座標軸によって区分される4つの領域の内の何れの領域に含まれるのかを判断する。そして、前記加工点が、前記第1座標軸を対称軸として前記基準領域と対称な領域に含まれると判断された場合、前記補正データ生成部は、前記第1座標軸について前記基準補正データを反転させる処理を実行して前記特定補正データを生成する。つまり、当該レーザ加工装置によれば、第1座標軸について基準補正データを反転させるという簡単な処理によって、前記第1座標軸を対称軸として前記基準領域と対称な領域である特定領域に関する特定補正データを生成することができる。前記加工点が、前記第2座標軸を対称軸として前記基準領域と対称な領域に含まれると判断された場合、前記補正データ生成部は、前記第2座標軸について前記基準補正データを反転させる処理を実行して前記特定補正データを生成する。つまり、当該レーザ加工装置によれば、第2座標軸について基準補正データを反転させるという簡単な処理によって、前記第2座標軸を対称軸として前記基準領域と対称な領域である特定領域に関する特定補正データを生成することができる。更に、前記加工点が、前記第1座標軸及び前記第2座標軸について前記基準領域と対称な領域に含まれると判断された場合、前記第1座標軸及び前記第2座標軸について前記基準補正データを反転させる処理を実行して前記特定補正データを生成する。即ち、当該レーザ加工装置によれば、第1座標軸及び第2座標軸について基準補正データを反転させるという簡単な処理によって、前記第1座標軸及び第2座標軸について前記基準領域と対称な領域である特定領域に関する特定補正データを生成することができる。
本発明の他の側面に係るレーザ加工装置は、請求項6又は請求項7記載のレーザ加工装置であって、前記ガルバノスキャナは、前記レーザ光出射部から出射されたレーザ光を反射する第1ガルバノミラーと、前記第1ガルバノミラーによって反射されたレーザ光を、前記収束レンズへ向かって反射する第2ガルバノミラーと、前記第1ガルバノミラーを回動動作することで、前記第1座標軸に沿った方向へ前記レーザ光を走査する第1駆動部と、前記第2ガルバノミラーを回動動作することで、前記第2座標軸に沿った方向へ前記レーザ光を走査する第2駆動部と、を有することを特徴とする。
当該レーザ加工装置においては、ガルバノスキャナは、第1ガルバノミラーと、第2ガルバノミラーと、第1駆動部と、第2駆動部とを有している為、第1座標軸及び第2座標軸よりなる直交座標系に基づく4つの領域に夫々において、前記レーザスポットの位置と前記座標位置に割り付けられた加工点との誤差は、第1座標軸又は第2座標軸を対称軸として相互に線対称となる傾向を示す。従って、当該レーザ加工装置によれば、直交座標系における4つの領域の全てについて、前記レーザスポットの位置と前記座標位置に割り付けられた加工点との誤差を、より高い精度で低減することができる。
本発明の他の側面に係るレーザ加工装置の制御方法は、加工対象物を加工する為のレーザ光を出射するレーザ光出射部と、前記レーザ光出射部から出射されたレーザ光を反射するガルバノミラーを備え、当該ガルバノミラーを回動動作させることで前記レーザ光を走査するガルバノスキャナと、前記ガルバノスキャナからのレーザ光を収束させて、前記加工対象物表面の加工領域上にレーザスポットを形成する収束レンズと、前記レーザ光によって描画される加工内容を示す加工データを構成する加工点を、直交座標系の座標位置に割り付ける割付部と、前記直交座標系の座標軸を境界として区分され、当該座標軸を対称軸として対称に構成される複数の領域のうちの一の領域である基準領域について、前記座標位置のうち当該基準領域に含まれる基準座標位置に夫々対応付けられた基準補正データを記憶する記憶部と、前記割付部によって前記加工点が割り付けられた前記座標位置に基づいて、前記ガルバノスキャナを制御して前記レーザスポットを前記加工領域上で移動させる制御部と、を有するレーザ加工装置に、前記複数の領域の内、前記加工点が含まれる領域と前記基準領域との位置関係と、前記記憶部に記憶されている前記基準補正データに基づいて、前記加工点が割り付けられた座標位置を補正して補正座標位置とする補正工程として、前記加工点が前記基準領域に含まれる場合に、前記記憶部に記憶された前記基準補正データと、前記加工点に対応付けられた座標位置に基づいて、前記レーザ光によって当該加工点に係る加工を行う際の座標位置を補正して前記補正座標位置とする通常補正工程と、前記加工点が前記基準領域に含まれていない場合に、前記複数の領域の内、当該加工点が含まれる特定領域と前記基準領域との位置関係に基づいて、前記特定領域に含まれる加工点に係る座標位置が前記基準領域内において対応する対応座標位置を特定する対応座標位置特定工程と、前記対応座標位置特定工程によって特定された対応座標位置と、前記記憶部に記憶された前記基準補正データに基づいて、当該対応座標位置を補正して補正対応座標位置として特定し、前記特定領域と前記基準領域との位置関係に基づいて、特定した前記補正対応座標位置を、前記レーザ光によって当該特定領域に含まれる加工点の加工を行う際の前記補正座標位置に補正する特定補正工程と、を実行させることを特徴とする。
当該レーザ加工装置の制御方法によれば、レーザ光出射部と、ガルバノスキャナと、収束レンズと、割付部と、制御部と、記憶部とを有するレーザ加工装置に、補正工程として、通常補正工程と、対応座標位置特定工程と、特定補正工程と、を実行させることによって、前記請求項1記載のレーザ加工装置と同様の効果を生じさせることができる。
本発明の他の側面に係るレーザ加工装置の制御方法は、加工対象物を加工する為のレーザ光を出射するレーザ光出射部と、前記レーザ光出射部から出射されたレーザ光を反射するガルバノミラーを備え、当該ガルバノミラーを回動動作させることで前記レーザ光を走査するガルバノスキャナと、前記ガルバノスキャナからのレーザ光を収束させて、前記加工対象物表面の加工領域上にレーザスポットを形成する収束レンズと、前記レーザ光によって描画される加工内容を示す加工データを構成する加工点を、直交座標系の座標位置に割り付ける割付部と、前記直交座標系の座標軸を境界として区分され、当該座標軸を対称軸として対称に構成される複数の領域のうちの一の領域である基準領域について、前記座標位置のうち当該基準領域に含まれる基準座標位置に夫々対応付けられた基準補正データを記憶する記憶部と、前記割付部によって前記加工点が割り付けられた前記座標位置に基づいて、前記ガルバノスキャナを制御して前記レーザスポットを前記加工領域上で移動させる制御部と、を有するレーザ加工装置に、前記複数の領域の内、前記加工点が含まれる領域と前記基準領域との位置関係と、前記記憶部に記憶されている前記基準補正データに基づいて、前記加工点が割り付けられた座標位置を補正して補正座標位置とする補正工程として、前記加工点が前記基準領域に含まれる場合に、前記記憶部に記憶された前記基準補正データと、前記加工点に対応付けられた座標位置に基づいて、前記レーザ光によって当該加工点に係る加工を行う際の座標位置を補正して前記補正座標位置とする第1補正工程と、前記加工点が前記基準領域に含まれていない場合に、前記複数の領域の内、当該加工点が含まれる特定領域と前記基準領域との位置関係に基づいて、前記記憶部に記憶されている基準補正データから、前記特定領域に含まれる特定座標位置に夫々対応付けられる特定補正データを生成する補正データ生成工程と、前記特定補正データと、前記加工点に対応付けられた座標位置に基づいて、前記レーザ光によって当該特定領域に含まれる加工点の加工を行う際の座標位置を補正して前記補正座標位置とする第2補正工程と、を実行させることを特徴とする。
当該レーザ加工装置の制御方法によれば、レーザ光出射部と、ガルバノスキャナと、収束レンズと、割付部と、制御部と、記憶部とを有するレーザ加工装置に、補正工程として、第1補正工程と、補正データ生成工程と、第2補正工程と、を実行させることによって、前記請求項5記載のレーザ加工装置と同様の効果を生じさせることができる。
第1実施形態に係るレーザ加工システムの概略構成を示す説明図である。 レーザ加工装置におけるレーザヘッド部の構成を示す平面図である。 レーザ加工システムの制御系を示すブロック図である。 直交座標系に係る加工内容と、補正処理なしで加工した場合のレーザ加工位置との関係性を示す説明図である。 第1実施形態に係るレーザ加工処理プログラムのフローチャートである。 基準領域内の加工点に対するレーザ加工誤差の補正に関する説明図である。 第1実施形態における特定領域内の加工点に対するレーザ加工誤差の補正に関する説明図である。 第2実施形態に係るレーザ加工処理プログラムのフローチャートである。 第2実施形態における特定領域内の加工点に対するレーザ加工誤差の補正に関する説明図である。 基準領域と特定領域に関する他の設定例を示す説明図である。 レーザ加工誤差の補正についての前処理及び後処理の説明図である。 加工点の座標位置の補正に関する他の変換式を示す説明図である。
(第1実施形態)
以下、本発明に関するレーザ加工装置を、レーザ加工装置1を含むレーザ加工システム100に具体化した実施形態(第1実施形態)について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
(レーザ加工システムの概略構成)
先ず、第1実施形態に関するレーザ加工システム100の概略構成について、図1を参照しつつ詳細に説明する。レーザ加工システム100は、レーザ加工装置1と、データ作成装置7を有しており、データ作成装置7によって作成された加工データに従って、レーザ加工装置1を制御することで、加工対象物Wの表面上に対して、パルスレーザLを2次元走査してマーキング加工を行うように構成されている。
(レーザ加工装置の概略構成)
次に、レーザ加工システム100を構成するレーザ加工装置1の概略構成について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1に示すように、第1実施形態に関するレーザ加工装置1は、レーザ加工装置本体部2と、レーザコントローラ5と、電源ユニット6により構成されている。
レーザ加工装置本体部2は、加工対象物に対してパルスレーザLを照射し、当該パルスレーザLを2次元走査して、加工対象物の表面上にマーキング加工を行い得る。そして、レーザコントローラ5は、コンピュータで構成され、データ作成装置7と双方向通信可能に接続されると共に、レーザ加工装置本体部2及び電源ユニット6と電気的に接続されている。データ作成装置7は、パーソナルコンピュータ等から構成され、加工データの作成等に用いられる。そして、レーザコントローラ5は、データ作成装置7から送信された加工データ、制御パラメータ、各種指示情報等に基づいてレーザ加工装置本体部2及び電源ユニット6を駆動制御する。
尚、図1は、レーザ加工システム100及びレーザ加工装置1の概略構成を示すものであるため、レーザ加工装置本体部2を模式的に示している。従って、当該レーザ加工装置本体部2の具体的な構成については、後述する。
(レーザ加工装置本体部2の概略構成)
次に、レーザ加工装置本体部2の概略構成について、図1、図2に基づいて説明する。尚、レーザ加工装置本体部2の説明において、図1の左方向、右方向、上方向、下方向が、それぞれレーザ加工装置本体部2の前方向、後方向、上方向、下方向である。従って、レーザ発振器21のパルスレーザLの出射方向が前方向である。本体ベース11及びパルスレーザLに対して垂直な方向が上下方向である。そして、レーザ加工装置本体部2の上下方向及び前後方向に直交する方向が、レーザ加工装置本体部2の左右方向である。
レーザ加工装置本体部2は、パルスレーザLと可視レーザ光Mをfθレンズ20から同軸上に出射するレーザヘッド部3(図2参照)と、レーザヘッド部3が上面に固定される略箱体状の加工容器(図示せず)とから構成されている。
図2に示すように、レーザヘッド部3は、本体ベース11と、パルスレーザLを出射するレーザ発振ユニット12と、光シャッター部13と、光ダンパー14と、ハーフミラー15と、ガイド光部16と、反射ミラー17と、光センサ18と、ガルバノスキャナ19と、fθレンズ20等から構成され、略直方体形状の筐体カバー(図示せず)で覆われている。
レーザ発振ユニット12は、レーザ発振器21と、ビームエキスパンダ22と、取付台23とから構成されている。レーザ発振器21は、ファイバコネクタと、集光レンズと、反射鏡と、レーザ媒質と、受動Qスイッチと、出力カプラーと、ウィンドウとをケーシング内に有している。ファイバコネクタには、光ファイバFが接続されており、電源ユニット6を構成する励起用半導体レーザ部40から出射された励起光が、光ファイバFを介して入射される。
集光レンズは、ファイバコネクタから入射された励起光を集光する。反射鏡は、集光レンズによって集光された励起光を透過すると共に、レーザ媒質から出射されたレーザ光を高効率で反射する。レーザ媒質は、励起用半導体レーザ部40から出射された励起光によって励起されてレーザ光を発振する。レーザ媒質としては、例えば、レーザ活性イオンとしてネオジウム(Nd)が添加されたネオジウム添加ガドリニウムバナデイト(Nd:GdVO4)結晶や、ネオジウム添加イットリウムバナデイト(Nd:YVO4)結晶や、ネオジウム添加イットリウムアルミニウムガーネット(Nd:YAG)結晶等を用いることができる。
受動Qスイッチは、内部に蓄えられた光エネルギーが或る一定値を超えたとき、透過率が高くなるという性質を持った結晶である。従って、受動Qスイッチは、レーザ媒質によって発振されたレーザ光をパルス状のパルスレーザとして発振するQスイッチとして機能する。受動Qスイッチとしては、例えば、クローム添加YAG(Cr:YAG)結晶やCr:MgSiO4結晶等を用いることができる。
出力カプラーは、反射鏡とレーザ共振器を構成する。出力カプラーは、例えば、表面に誘電体層膜をコーティングした凹面鏡により構成された部分反射鏡で、波長1064nmでの反射率は、80%〜95%である。ウィンドウは、合成石英等から形成され、出力カプラーから出射されたレーザ光を外部へ透過させる。従って、レーザ発振器21は、受動Qスイッチを介してパルスレーザを発振し、加工対象物を加工するためのパルスレーザLとして、パルスレーザを出力する。
ビームエキスパンダ22は、パルスレーザLのビーム径を変更するものであり、レーザ発振器21と同軸に設けられている。取付台23は、レーザ発振器21がパルスレーザLの光軸を調整可能に取り付けられ、本体ベース11の前後方向中央位置よりも後側の上面に対して、各取付ネジ25によって固定されている。
光シャッター部13は、シャッターモータ26と、平板状のシャッター27とから構成されている。シャッターモータ26は、ステッピングモータ等で構成されている。シャッター27は、シャッターモータ26のモータ軸に取り付けられて同軸に回転する。シャッター27は、ビームエキスパンダ22から出射されたパルスレーザLの光路を遮る位置に回転した際には、パルスレーザLを光シャッター部13に対して右方向に設けられた光ダンパー14へ反射する。一方、シャッター27がビームエキスパンダ22から出射されたパルスレーザLの光路上に位置しないように回転した場合には、ビームエキスパンダ22から出射されたパルスレーザLは、光シャッター部13の前側に配置されたハーフミラー15に入射する。
光ダンパー14は、シャッター27で反射されたパルスレーザLを吸収する。尚、光ダンパー14の発熱は、本体ベース11に熱伝導されて冷却される。ハーフミラー15は、パルスレーザLの光路に対して斜め左下方向に45度の角度を形成するように配置される。ハーフミラー15は、後側から入射されたパルスレーザLのほぼ全部を透過する。又、ハーフミラー15は、後側から入射されたパルスレーザLの一部を、45度の反射角で反射ミラー17へ反射する。反射ミラー17は、ハーフミラー15のパルスレーザLが入射される後側面の略中央位置に対して左方向に配置される。
ガイド光部16は、可視レーザ光として、例えば、赤色レーザ光を出射する可視半導体レーザ28と、可視半導体レーザ28から出射された可視レーザ光Mを平行光に収束するレンズ群(図示せず)とから構成されている。可視レーザ光Mは、レーザ発振器21から出射されるパルスレーザLと異なる波長である。ガイド光部16は、ハーフミラー15のパルスレーザLが出射される略中央位置に対して右方向に配置されている。この結果、可視レーザ光Mは、ハーフミラー15のパルスレーザLが出射される略中央位置において、ハーフミラー15の前側面にあたる反射面に対して45度の入射角で入射され、45度の反射角でパルスレーザLの光路上に反射される。即ち、可視半導体レーザ28は、可視レーザ光MをパルスレーザLの光路上に出射する。
反射ミラー17は、パルスレーザLの光路に対して平行な前後方向に対して斜め左下方向に45度の角度を形成するように配置され、ハーフミラー15の後側面において反射されたパルスレーザLの一部が、反射面の略中央位置に対して45度の入射角で入射される。そして、反射ミラー17は、反射面に対して45度の入射角で入射されたパルスレーザLを、45度の反射角で前側方向へ反射する。
光センサ18は、パルスレーザLの発光強度を検出するフォトダイオード等で構成され、反射ミラー17のパルスレーザLが反射される略中央位置に対して、図2中、前側方向に配置されている。この結果、光センサ18は、反射ミラー17で反射されたパルスレーザLが入射され、この入射されたパルスレーザLの発光強度を検出する。従って、光センサ18を介してレーザ発振器21から出力されるパルスレーザLの強度を検出することができる。
ガルバノスキャナ19は、本体ベース11の前側端部に形成された貫通孔29の上側に取り付けられ、レーザ発振ユニット12から出射されたパルスレーザLと、ハーフミラー15で反射された可視レーザ光Mとを下方へ2次元走査する。ガルバノスキャナ19は、ガルバノX軸ミラーを有するガルバノX軸モータ31と、ガルバノY軸ミラーを有するガルバノY軸モータ32と、本体部33により構成されている。ガルバノX軸モータ31とガルバノY軸モータ32は、それぞれのモータ軸が互いに直交するように外側からそれぞれの取付孔に嵌入、保持されて本体部33に取り付けられている。
ガルバノX軸モータ31において、ガルバノX軸ミラーは、走査ミラーとして、モータ軸の先端部に取り付けられており、パルスレーザLと可視レーザ光Mを、加工対象物W表面上の加工領域においてX軸方向に走査する際に用いられる。そして、ガルバノY軸モータ32において、ガルバノY軸ミラーは、走査ミラーとして、モータ軸の先端部に取り付けられており、ガルバノX軸ミラーによって反射されたパルスレーザL及び可視レーザ光Mを、加工対象物W表面上の加工領域においてY軸方向に走査する際に用いられる。
従って、当該ガルバノスキャナ19においては、ガルバノX軸モータ31、ガルバノY軸モータ32の各モータ軸の先端部に取り付けられた走査ミラーが内側で互いに対向している。そして、ガルバノX軸モータ31、ガルバノY軸モータ32の回転をそれぞれ制御して、各走査ミラー(即ち、ガルバノX軸ミラー、ガルバノY軸ミラー)を回転させることによって、パルスレーザLと可視レーザ光Mとを下方へ2次元走査する。この2次元走査方向は、加工対象物W表面の加工領域において、前後方向(X軸方向)と左右方向(Y軸方向)である。
fθレンズ20は、下方に配置された加工対象物W表面の加工領域に対して、ガルバノスキャナ19によって2次元走査されたパルスレーザLと可視レーザ光Mとを同軸に集光する。fθレンズ20は、下方に配置された加工対象物W表面の加工領域に対して、ガルバノスキャナ19によって2次元走査されたパルスレーザLと可視レーザ光Mとを、等速走査させる。即ち、fθレンズ20は、本発明における収束レンズとして機能する。従って、ガルバノX軸モータ31、ガルバノY軸モータ32の回転を制御することによって、パルスレーザLと可視レーザ光Mが、加工対象物W表面上において、所望の加工パターンで前後方向(X方向)と左右方向(Y方向)に2次元走査される。
(電源ユニットの概略構成)
次に、レーザ加工装置1における電源ユニット6の概略構成について、図1を参照しつつ説明する。図1に示すように、電源ユニット6は、励起用半導体レーザ部40と、レーザドライバ51と、電源部52と、冷却ユニット53とを、ケーシング55内に有している。電源部52は、励起用半導体レーザ部40を駆動する駆動電流を、レーザドライバ51を介して励起用半導体レーザ部40に供給する。レーザドライバ51は、レーザコントローラ5から入力される駆動情報に基づいて、励起用半導体レーザ部40を直流でオンオフ駆動する。
励起用半導体レーザ部40は、光ファイバFによってレーザ発振器21に光学的に接続されている。励起用半導体レーザ部40は、レーザドライバ51から入力されるパルス状の駆動電流に対して、レーザ光を発生する閾値電流を超えた電流値に比例した出力の波長のレーザ光である励起光を、光ファイバF内に出射する。従って、レーザ発振器21には、励起用半導体レーザ部40からの励起光が光ファイバFを介して入射される。励起用半導体レーザ部40には、例えば、GaAsを用いたレーザバーを用いることができる。
冷却ユニット53は、電源部52及び励起用半導体レーザ部40を、所定の温度範囲内に調整する為のユニットであり、例えば、電子冷却方式により冷却することで、励起用半導体レーザ部40の温度制御を行っており、励起用半導体レーザ部40の発振波長を微調整する。尚、冷却ユニット53は、水冷式の冷却ユニットや、空冷式の冷却ユニット等を用いるようにしてもよい。
(レーザ加工システムの制御系)
次に、レーザ加工システム100を構成するレーザ加工装置1の制御系構成について、図面を参照しつつ説明する。図3に示すように、レーザ加工装置1は、レーザ加工装置1の全体を制御するレーザコントローラ5と、レーザドライバ51と、ガルバノコントローラ56と、ガルバノドライバ57と、可視光レーザドライバ58等を有して構成されている。レーザコントローラ5には、レーザドライバ51と、ガルバノコントローラ56と、光センサ18と、可視光レーザドライバ58等が電気的に接続されている。
レーザコントローラ5は、レーザ加工装置1の全体の制御を行う演算装置及び制御装置としてのCPU61、RAM62、ROM63、時間を計測するタイマ64等を備えている。又、CPU61、RAM62、ROM63、タイマ64は、バス線(図示せず)により相互に接続されて、相互にデータのやり取りが行われる。
RAM62は、CPU61により演算された各種の演算結果や加工走査パターンのXY座標データ等を一時的に記憶させておくためのものである。ROM63は、各種のプログラムを記憶させておくものであり、データ作成装置7から送信された加工データに基づいて加工走査パターンのXY座標データを算出してRAM62に記憶する等の各種プログラムが記憶されている。即ち、ROM63には、後述するレーザ加工処理プログラム(図5、図8参照)や基準補正データが記憶されている。
そして、CPU61は、ROM63に記憶されている各種の制御プログラムに基づいて各種の演算及び制御を行なうものである。例えば、CPU61は、データ作成装置7から入力された加工データを構成する各加工点に対して、後述するレーザ加工処理プログラム(図5、図8参照)を実行することで補正した各加工点のXY座標データや、ガルバノ走査速度情報等をガルバノコントローラ56に出力する。レーザ加工処理プログラムによる加工点のXY座標データの補正については後に詳細に説明する。又、CPU61は、データ作成装置7から入力された加工データに基づいて設定した励起用半導体レーザ部40の励起光出力、励起光の出力期間等の励起用半導体レーザ部40の駆動情報をレーザドライバ51に出力する。又、CPU61は、加工走査パターンのXY座標データ、ガルバノスキャナ19のON・OFFを指示する制御信号等をガルバノコントローラ56に出力する。
レーザドライバ51は、レーザコントローラ5から入力された励起用半導体レーザ部40の励起光出力、励起光の出力期間等のレーザ駆動情報等に基づいて、励起用半導体レーザ部40を駆動制御する。具体的には、レーザドライバ51は、レーザコントローラ5から入力されたレーザ駆動情報の励起光出力に比例した電流値のパルス状の駆動電流を発生し、レーザ駆動情報の励起光の出力期間に基づく期間、励起用半導体レーザ部40に出力する。これにより、励起用半導体レーザ部40は、励起光出力に対応する強度の励起光を出力期間の間、光ファイバF内に出射する。
ガルバノコントローラ56は、レーザコントローラ5から入力された加工データにおける各加工点のXY座標データ、ガルバノ走査速度情報等に基づいて、ガルバノX軸モータ31とガルバノY軸モータ32の駆動角度、回転速度等を算出して、駆動角度、回転速度を表すモータ駆動情報をガルバノドライバ57へ出力する。
ガルバノドライバ57は、ガルバノコントローラ56から入力された駆動角度、回転速度を表すモータ駆動情報に基づいて、ガルバノX軸モータ31とガルバノY軸モータ32を駆動制御して、パルスレーザLを2次元走査する。
可視光レーザドライバ58は、レーザコントローラ5から出力される制御信号に基づいて、可視半導体レーザ28を含むガイド光部16の制御を行い、例えば、制御信号に基づいて、可視半導体レーザ28から出射される可視レーザ光Mの発光タイミングや光量を制御する。
図1、図3に示すように、レーザコントローラ5には、データ作成装置7が双方向通信可能に接続されており、データ作成装置7から送信された加工内容を示す加工データ、レーザ加工装置本体部2の制御パラメータ、ユーザからの各種指示情報等を受信可能に構成されている。
(データ作成装置の制御系)
続いて、レーザ加工システム100を構成するデータ作成装置7の制御系構成について、図面を参照しつつ説明する。図3に示すように、データ作成装置7は、データ作成装置7の全体を制御する制御部70と、マウスやキーボード等から構成される入力操作部76と、液晶ディスプレイ77と、CD−ROM79に対する各種データ、プログラム等の書き込み及び読み込みを行うためのCD−R/W78等から構成されている。
制御部70は、データ作成装置7の全体の制御を行う演算装置及び制御装置としてのCPU71と、RAM72と、ROM73と、時間を計測するタイマ74と、HDD75等を備えている。又、CPU71と、RAM72と、ROM73と、タイマ74は、バス線(図示せず)により相互に接続されて、相互にデータのやり取りが行われる。又、CPU71とHDD75は、入出力インターフェース(図示せず)を介して接続され、相互にデータのやり取りが行われる。
RAM72は、CPU71により演算された各種の演算結果等を一時的に記憶させておくためのものである。ROM73は、各種の制御プログラムやデータテーブルを記憶させておくものである。
そして、HDD75は、各種アプリケーションソフトウェアのプログラム、各種データファイルを記憶する記憶装置である。当該HDD75は、加工対象物W上におけるレーザ加工の加工内容を示す加工データを作成する為のデータ作成処理プログラム等を記憶している。
そして、CD−R/W78は、アプリケーションプログラム、各種データテーブルを構成する各データ群を、CD−ROM79から読み込む、又は、CD−ROM79に対して書き込む。即ち、データ作成装置7は、CD−R/W78を介して、データ作成処理プログラム等をCD−ROM79から読み込み、HDD75に格納する。
尚、データ作成装置7においては、データ作成処理プログラム等の制御プログラムや、各種データテーブルを、ROM73に記憶しても良いし、CD−ROM79等の記憶媒体から読み込むように構成しても良い。又、インターネット等のネットワーク(図示せず)を介して、ダウンロードするように構成してもよい。
そして、データ作成装置7には、入出力インターフェース(図示せず)を介して、マウスやキーボード等から構成される入力操作部76と、液晶ディスプレイ77等が電気的に接続されている。従って、データ作成装置7は、入力操作部76や、液晶ディスプレイ77を用いて、加工データの作成や制御パラメータの設定等に利用される。
(加工データにおける加工内容と、補正処理なしで加工した場合のレーザ加工位置の関係)
続いて、当該レーザ加工システム100における加工データの内容について、図面を参照しつつ詳細に説明する。レーザ加工システム100における加工データは、レーザ加工装置1によるマーキング加工によって、加工対象物W表面の加工領域に描画される加工内容を示し、パルスレーザLが照射されるレーザスポットの位置に対応する複数の加工点や、複数の加工点の集合によって構成される線要素等を含んで構成されている。
そして、当該加工データを構成する各加工点は、図4左図に示すような直交座標系上の各座標位置(直交座標系において、相互に直交する2本のグリッドの交点)に割り付けられている。この直交座標系上の座標位置に対して、加工点を割り付ける処理は、データ作成装置7において加工データを作成する際に行われる。即ち、データ作成装置7の制御部70は、本発明における割付部として機能する。
ここで、直交座標系は、レーザ加工システム100における各構成装置(例えば、レーザコントローラ5、データ作成装置7、ガルバノコントローラ56等)が加工対象物W表面の加工領域上の各位置を擬似的に把握するために用いられており、相互に直交する座標軸であるX軸とY軸によって定義されている。そして、上記各加工点の座標位置(XY座標データ)は、加工領域上でレーザスポット(パルスレーザLの照射位置)を移動させるべき目標位置に対応する。
尚、直交座標系の原点Oは、fθレンズ20のレンズ中心軸を通る直線と加工領域との交点を示し、直交座標系の定義範囲は、X座標値x、Y座標値yの絶対値が所定値を示す正方形状の範囲として定義される。そして、以下の説明においては、直交座標系の定義範囲内であって、第1象限(X座標値>0、Y座標値>0)にあたる領域を「基準領域Rs」といい、直交座標系の定義範囲内であって、第2象限(X座標値<0、Y座標値>0)にあたる領域を「第1特定領域Ra」という。又、直交座標系の定義範囲内であって、第3象限(X座標値<0、Y座標値<0)にあたる領域を「第2特定領域Rb」といい、直交座標系の定義範囲内であって、第4象限(X座標値>0、Y座標値<0)にあたる領域を「第3特定領域Rc」という。
そして、当該レーザ加工システム100においては、後述するレーザ加工処理プログラム(図5、図8参照)による誤差補正をせずに、加工データの各加工点の座標データに従ってガルバノミラーを回動させると、レーザ発振ユニット12から出射されたパルスレーザLは、ガルバノスキャナ19、fθレンズ20を経て、加工対象物W上へ到達する過程で、ガルバノスキャナ19やfθレンズ20の配置や、fθレンズ20の収差等の影響を受けてしまう。これらの影響によって、即ち、加工対象物W表面の加工領域上におけるレーザスポットの位置(実際の加工位置)と、加工データにおける加工点の位置との間に誤差(以下、「レーザ加工誤差」)が生じてしまう。
例えば、図4左図に示すように、加工データにおける加工内容として、直交座標系の定義範囲に準じた升目状の加工内容を定義し、当該レーザ加工装置1において、これを加工点に対する誤差補正をすることなく、加工対象物W上に形成した場合について説明する。この場合、実際に加工対象物W表面に形成されるレーザ加工位置(マーキング加工の跡)は、上述したレーザ加工誤差によって、図4右図に示すような態様となる。即ち、升目状の加工内容における左右両辺の始点と終点付近では外側に膨らみ、中央付近では内側に凹むように描画される。又、升目状の加工内容における上下両辺の始点と終点付近では内側に凹み、中央付近では外側に膨らむように描画される。
そこで、このレーザ加工誤差を抑制するようにガルバノミラーの回動動作を補正するための補正データが必要になる。この補正データは、加工点に係るXY座標データ(座標位置)を補正する為のデータであり、直交座標系上に規定された所定の座標位置毎に対応付けられた複数の射影変換係数(即ち、「a」〜「h」、「α」)によって構成される。尚、当該射影変換係数における「α」は、「+1」又は「−1」の何れかを示す。原則的には、補正データを構成する各射影変換係数は、直交座標系の各座標位置に、加工点をそれぞれ割り付けて生成した加工データを補正することなく、当該加工データに基づきガルバノスキャナ19を駆動させてレーザ加工誤差を実測し、実測したレーザ加工誤差を後述する射影変換処理(図6、図7等)によって相殺する為に必要な値に定められる。
又、図4右図に示すように、直交座標系の定義範囲に準じた升目状の加工内容を、加工点に対する誤差補正をすることなく、加工対象物W上に形成した場合、直交座標系上の第1象限におけるレーザ加工誤差の態様は、Y軸を対象軸として、第2象限におけるレーザ加工誤差の態様と、相互に略線対称となる傾向を示している。又、直交座標系上の第1象限におけるレーザ加工誤差の態様は、X軸及びY軸について、第3象限におけるレーザ加工誤差の態様と相互に対称形となる傾向を示し、X軸を対象軸として、第4象限におけるレーザ加工誤差の態様と、相互に略線対称となる傾向を示している。
当該レーザ加工システム100においては、直交座標系上の第1象限〜第4象限におけるレーザ加工誤差の態様が、相互に対称性を有している為、レーザコントローラ5のROM63には、レーザ加工誤差を補正する為の補正データとして、第1象限(即ち、基準領域Rs)に係るレーザ加工誤差を補正する為の基準補正データが記憶されている。当該基準補正データは、直交座標系における第1象限(即ち、基準領域Rs)を、X軸方向に8区分し、且つ、Y軸方向に8区分することで定まる区分毎に、複数の射影変換係数(即ち、「a」〜「h」、「α」)を対応付けることによって構成されている。換言すると、基準補正データにおいては、基準領域Rsの或る一区分に含まれる座標位置であれば、異なる座標位置であっても、同一の値を示す射影変換係数が対応付けられている。
尚、当該レーザ加工システム100においては、常時記憶されている補正データは、レーザコントローラ5のROM63に記憶されている基準補正データのみである。当該レーザ加工システム100は、第1特定領域Ra、第2特定領域Rb、第3特定領域Rcに関するレーザ加工誤差の補正を、後述するレーザ加工処理プログラムを実行することによって、基準補正データを用いて行っている。
(第1実施形態におけるレーザ加工処理プログラムの処理内容)
続いて、レーザコントローラ5において実行されるレーザ加工処理プログラムの処理内容について、図5〜図7を参照しつつ詳細に説明する。上述したように、当該レーザ加工処理プログラムは、レーザコントローラ5のROM63に記憶されており、CPU61によって読み出されて実行される。
レーザ加工処理プログラムの実行を開始すると、先ず、S1において、CPU61は、マーキング加工の実行開始を示す加工実行指示と、データ作成装置7で作成された加工データを、データ作成装置7から取得する。加工実行指示及び加工データをデータ作成装置7から受信して取得すると、CPU61は、加工データをRAM62に格納して、S2に処理を移行する。
S2では、CPU61は、RAM62に格納された加工データを参照して、当該加工データの加工内容を構成する複数の加工点から、一の加工点を対象加工点Pとして抽出する。当該対象加工点Pは、以下の処理によるレーザ加工誤差の補正対象である一の加工点を意味する。対象加工点Pを抽出した後、CPU61は、S3に処理を移行する。
S3に移行すると、CPU61は、領域判定処理を実行し、対象加工点Pが直交座標系上の何れの領域(基準領域Rs、第1特定領域Ra〜第3特定領域Rcの何れか)に属するかを判定する。具体的には、CPU61は、対象加工点に係るXY座標データにおけるX座標値x及びY座標値yの正負を参照することによって領域判定処理を行う。対象加工点に関する領域判定の結果をRAM62に格納した後、CPU61は、S4に処理を移行する。
S4においては、CPU61は、領域判定処理(S3)の判定結果に基づいて、対象加工点Pが基準領域Rs内に含まれるか否かを判断する。対象加工点Pが基準領域Rs内に含まれている場合(S4:YES)、CPU61は、S5に処理を移行する。一方、対象加工点Pが基準領域Rs内に含まれていない場合(S4:NO)、即ち、対象加工点Pが第1特定領域Ra、第2特定領域Rb、第3特定領域Rcの何れかに含まれている場合、CPU61は、S7に処理を移行する。
S5においては、CPU61は、対象加工点Pが基準領域Rs内に含まれている為、基準補正データをROM63から読み出し、対象加工点Pに係る座標位置に対応付けられている複数の射影変換係数(即ち、「a」〜「h」、「α」)を特定する(図6参照)。その後、CPU61は、S6に処理を移行する。
S6では、CPU61は、通常射影変換処理を実行して、基準領域Rs内に含まれる当該対象加工点Pに対するレーザ加工誤差を補正する。具体的には、CPU61は、当該対象加工点PのX座標値x、Y座標値yと、S5で特定した対象加工点Pに係る射影変換係数と、所定の変換式とを用いることによって、レーザ加工誤差を補正した加工点(以下、補正加工点Pc)のX座標値、Y座標値(補正座標位置)を算出する(図6参照)。
これらの射影変換で用いられる変換式は、下記の通りである。
(補正加工点PcのX座標x´)=(a*x+b*y+c)/(g*x+h*y+α)
(補正加工点PcのY座標y´)=(d*x+e*y+f)/(g*x+h*y+α)
CPU61は、補正加工点PcのX座標、Y座標をRAM62に格納した後、通常射影変換処理を終了し、S11に処理を移行する。
ここで、対象加工点Pが第1特定領域Ra、第2特定領域Rb、第3特定領域Rcの何れかに含まれており(S4:NO)、S7に移行した場合について説明する。この場合、CPU61は、対象加工点PのX座標値x、Y座標値yと、領域判定処理(S3)の判定結果に基づいて、基準領域Rs内における対応座標位置Psを特定する。
具体的に、領域判定処理(S3)によって対象加工点Pが第1特定領域Raに含まれると判定された場合について説明する。上述したように、第1特定領域Raは、基準領域Rsに対してY軸を介して線対称となる位置にある。従って、図7に示すように、CPU61は、対象加工点Pの座標値を、Y軸に対して反転させて(即ち、X座標値xの正負を反転)、対応座標位置Psを特定する。
次に、対象加工点Pが第2特定領域Rbに含まれると判定された場合について説明する。この場合、第2特定領域Rbは、基準領域Rsに対してX軸及びY軸を介して対称となる位置にある為、CPU61は、対象加工点Pの座標値を、X軸及びY軸に対して反転させて(即ち、X座標値x及びY座標値yの正負を反転)、対応座標位置Psを特定する。
続いて、対象加工点Pが第3特定領域Rcに含まれると判定された場合について説明する。この場合、第3特定領域Rcは、基準領域Rsに対してX軸を介して線対称となる位置にある。従って、CPU61は、対象加工点Pの座標値を、X軸に対して反転させて(即ち、Y座標値yの正負を反転)、対応座標位置Psを特定する。
対象加工点PのX座標値x、Y座標値yと、領域判定処理(S3)の判定結果に基づいて、基準領域Rs内における対応座標位置を特定した後、CPU61は、対応座標位置Psを示すX座標値、Y座標値をRAM62に格納し、S8に処理を移行する。
S8においては、CPU61は、基準補正データをROM63から読み出し、対応座標位置Psに対応付けられている複数の射影変換係数(即ち、「a」〜「h」、「α」)を特定する。上述したように、この場合における対象加工点Pは、第1特定領域Ra〜第3特定領域Rcの何れかに含まれているが、基準領域Rs、第1特定領域Ra〜第3特定領域Rcは相互に対称性を有しており、対応座標位置Psは必ず基準領域Rs内に含まれている為である。その後、CPU61は、S9に処理を移行する。
S9では、CPU61は、特定射影変換処理を実行し、対応座標位置Psに対して射影変換を行う。具体的には、特定射影変換処理(S9)において、CPU61は、S7で特定した対応座標位置Psに係る座標値と、S8で読み出した基準補正データにおける対応座標位置Psに対する複数の射影変換係数(即ち、「a」〜「h」、「α」)と、上述した所定の変換式とを用いて、対応座標位置Psに対して射影変換を行う(図7参照)。射影変換後の対応座標位置PsにおけるX座標値及びY座標値(補正対応座標位置)をRAM62に格納した後、CPU61は、S10に処理を移行する。
S10に移行すると、CPU61は、加工動作反転処理を実行し、特定射影変換処理(S9)により得られた対応座標位置Psに対するガルバノスキャナ19の動作の補正(即ち、直交座標系における座標位置の補正)を、対象加工点Pに対するガルバノスキャナ19の動作補正とする。具体的には、図7に示すように、CPU61は、領域判定処理(S3)の判定結果に基づいて、特定射影変換処理(S9)により取得した射影変換後の対応座標位置PsにおけるX座標値及びY座標値を反転し、対象加工点Pに対するガルバノスキャナ19の動作の補正(即ち、補正加工点PcのX座標、Y座標)とする。その後、CPU61は、S11に処理を移行する。
上述したように、基準領域Rs、第1特定領域Ra〜第3特定領域Rcに関するレーザ加工誤差の態様は、X軸、Y軸について相互に対称性を有している為(図4等参照)、S7〜S10の処理を実行することで、第1特定領域Ra〜第3特定領域Rcに含まれる加工点に対するレーザ加工誤差を、基準領域Rsに対する基準補正データを用いて低減することができる。
S11では、CPU61は、加工実行処理を実行し、補正加工点Pcに係る座標位置に基づいて、加工対象物W表面の加工領域にパルスレーザLを照射して、対象加工点Pをマーキング加工する。具体的には、CPU61は、補正処理(S5、S6又はS7〜S10)によってレーザ加工誤差の補正が行われた補正加工点Pcの座標位置を、ガルバノコントローラ56、ガルバノドライバ57へ出力して、ガルバノスキャナ19の駆動制御を行う。又、CPU61は、加工データに規定されたレーザ駆動情報等の制御パラメータを、レーザドライバ51へ出力し、励起用半導体レーザ部40及びレーザ発振ユニット12の駆動制御を行う。
これにより、レーザ加工装置1は、レーザ加工誤差の補正が行われた加工点の座標位置に基づいて、ガルバノスキャナ19の駆動制御を行い、加工データに基づく加工内容に係る加工点を、加工対象物W表面におけるレーザ加工誤差が低減された位置に加工することができる。加工実行処理(S11)を終了すると、CPU61は、S12に処理を移行する。
S12においては、CPU61は、加工データに含まれる全ての加工点に対するレーザ加工誤差の補正処理(S5、S6又はS7〜S10)及び加工実行処理(S11)を完了しているか否かを判断する。全ての加工点に関する補正処理及び加工実行処理を完了している場合(S12:YES)、CPU61は、レーザ加工処理プログラムを終了する。一方、全ての加工点に関する補正処理及び加工実行処理を完了していない場合(S12:NO)、CPU61は、S2に処理を戻し、補正処理(S5、S6又はS7〜S10)及び加工実行処理(S11)を完了していない加工点に対するレーザ加工誤差の補正及びマーキング加工を行う。
以上説明したように、第1実施形態に関するレーザ加工システム100、レーザ加工装置1及びこれらの制御方法においては、レーザ加工システム100は、レーザ加工装置1と、レーザコントローラ5と、電源ユニット6と、データ作成装置7とを有しており、レーザ加工装置1は、レーザ発振ユニット12と、ガルバノスキャナ19と、fθレンズ20とを有している。そして、当該レーザ加工システム100は、加工データの加工内容を加工対象物W上に加工する際に、ROM63に記憶されている基準補正データを用いて、対象加工点Pの座標位置を、補正加工点Pcの座標位置に補正することによって、前記レーザスポットの位置(パルスレーザLの照射位置)と、加工データ上で直交座標系に割り付けられた加工点との誤差を低減することができる。
ここで、当該レーザ加工装置1等によれば、対象加工点Pが基準領域Rsに含まれる場合(S4:YES)に、ROM63に記憶された基準補正データと、対象加工点Pの座標位置(X座標値、Y座標値)に基づいて、当該対象加工点Pに加工を行う際の対象加工点Pの座標位置を、補正加工点Pcの座標位置に補正する為(S5、S6)、基準領域Rsに含まれる対象加工点Pの加工を行う場合のレーザ加工誤差を、確実に低減することができる。
更に、当該レーザ加工装置1等によれば、対象加工点Pが基準領域Rsに含まれておらず、第1特定領域Ra〜第3特定領域Rcの何れかに含まれている場合(S4:NO)、対象加工点Pが含まれる特定領域と基準領域Rsの位置関係に基づいて対応座標位置Psを特定し(S7)、特定された対応座標位置Psと、ROM63に記憶された基準補正データに基づいて、当該対応座標位置Psを補正した座標位置を特定し(S9)、前記特定領域と基準領域Rsとの位置関係に基づいて、特定した対応座標位置Psを補正した座標位置を、前記レーザ光によって対象加工点Pの加工を行う際の補正加工点Pcの座標位置に補正する(S10)。従って、当該レーザ加工装置1等によれば、複数の領域の内、基準領域Rsを除いた領域(即ち、第1特定領域Ra〜第3特定領域Rc)に含まれる対象加工点Pについても、基準補正データを利用して、レーザ加工誤差を確実に低減することができる。
即ち、当該レーザ加工装置1等によれば、複数の領域の内、基準領域Rsに関する基準補正データをRAM62に格納しておけば、直交座標系における複数の領域全てに対して、レーザ加工誤差を低減することができるので、必要な記憶容量を低減させてROM63の記憶容量を有効活用することができる。又、補正データが占める記憶容量を一定とした場合、基準領域Rsに対する基準補正データは、直交座標系の全ての範囲に対する補正データよりも、より細かく定義する(例えば、より区分数を増やして射影補正係数を細かく対応付ける)ことができるので、より高い精度をもって、レーザ加工誤差を低減し得る。
又、当該レーザ加工装置1等においては、図4等に示すように、直交座標系は、X軸及びY軸によって、基準領域Rs、第1特定領域Ra、第2特定領域Rb、第3特定領域Rcの4つの領域に区分されており、基準領域Rs、第1特定領域Ra〜第3特定領域Rcは、X軸又は/及びY軸を対称軸として相互に線対象に構成されている。基準領域Rsは、直交座標系の第1象限にあたる領域であり、第1特定領域Ra〜第3特定領域Rcは、直交座標系における第2象限〜第4象限にあたる領域である。そして、レーザコントローラ5のROM63は、直交座標系における基準領域Rsに関する基準補正データを記憶しており、当該基準補正データは、基準領域RsをX軸方向に8区分し、且つ、Y軸方向に8区分することで定まる区分毎に、複数の射影変換係数(即ち、「a」〜「h」、「α」)を対応付けることによって構成されている。即ち、当該レーザ加工装置1等によれば、直交座標系における全ての領域を対象とする補正データを用意する場合に比べて、必要な記憶容量を低減させてROM63の記憶容量を格段に有効活用し得る。又、一区分に対応して、一つの射影変換係数(即ち、「a」〜「h」、「α」)の組みを設けるのみで、一区分内のすべての座標位置に対して射影変換が行われる。従って、当該レーザ加工装置1等によれば、複数の座標位置毎に補正データを用意し、補正データが対応しない座標位置に対しては補間演算処理を施す場合に比較して、必要な記憶容量を低減させてROM63の記憶容量を格段に有効活用し得る。
当該レーザ加工装置1等において、CPU61は、領域判定処理(S3)によって、対象加工点Pが、基準領域Rs、第1特定領域Ra〜第3特定領域Rcの何れの領域に含まれるのかを判断する。そして、Y軸を対称軸として基準領域Rsと対称な第1特定領域Raに、対象加工点Pが含まれると判断された場合、CPU61は、第1特定領域Ra内における対象加工点Pに係る座標位置を、Y軸について反転させて対応座標位置Psを特定し(S7)、特定した対応座標位置Psについて、基準補正データを用いた射影変換を行う(S8、S9)。その後、CPU61は、射影変換後の対応座標位置Ps(即ち、X座標値及びY座標値)を、Y軸に対して反転させて、第1特定領域Ra内における対象加工点Pの加工を行う際の補正加工点Pcの座標位置に補正する。つまり、当該レーザ加工装置1等によれば、第1特定領域Ra内の対象加工点Pの座標位置、及び射影変換後の対応座標位置Psを、Y軸に対して反転させるという簡単な処理によって、第1特定領域Ra内における加工点の加工に関するレーザ加工誤差を低減することができる。
又、X軸及びY軸について基準領域Rsと対称な第2特定領域Rbに、対象加工点Pが含まれると判断された場合、CPU61は、第2特定領域Rb内における対象加工点Pに係る座標位置を、X軸及びY軸について反転させて対応座標位置Psを特定し(S7)、特定した対応座標位置Psについて、基準補正データを用いた射影変換を行う(S8、S9)。その後、CPU61は、射影変換後の対応座標位置Ps(即ち、X座標値及びY座標値)を、X軸及びY軸に対して反転させて、第2特定領域Rb内における対象加工点Pの加工を行う際の補正加工点Pcの座標位置に補正する。つまり、当該レーザ加工装置1等によれば、第2特定領域Rb内の対象加工点Pの座標位置、及び射影変換後の対応座標位置Psを、X軸及びY軸に対して反転させるという簡単な処理によって、第2特定領域Rb内における加工点の加工に関するレーザ加工誤差を低減することができる。
更に、X軸を対称軸として基準領域Rsと対称な第3特定領域Rcに、対象加工点Pが含まれると判断された場合、CPU61は、第3特定領域Rc内における対象加工点Pに係る座標位置を、X軸について反転させて対応座標位置Psを特定し(S7)、特定した対応座標位置Psについて、基準補正データを用いた射影変換を行う(S8、S9)。その後、CPU61は、射影変換後の対応座標位置Ps(即ち、X座標値及びY座標値)を、X軸に対して反転させて、第3特定領域Rc内における対象加工点Pの加工を行う際の補正加工点Pcの座標位置に補正する。つまり、当該レーザ加工装置1等によれば、第3特定領域Rc内の対象加工点Pの座標位置、及び射影変換後の対応座標位置Psを、X軸に対して反転させるという簡単な処理によって、第3特定領域Rc内における加工点の加工に関するレーザ加工誤差を低減することができる。
当該レーザ加工装置1において、ガルバノスキャナ19は、ガルバノX軸ミラーを有するガルバノX軸モータ31と、ガルバノY軸ミラーを有するガルバノY軸モータ32と、本体部33により構成されている為、X軸及びY軸よりなる直交座標系に基づく第1象限〜第4象限におけるレーザ加工誤差は、X軸又はY軸を対称軸として相互に線対称となる傾向を示す。従って、当該レーザ加工装置1等によれば、直交座標系における4つの領域(基準領域Rs、第1特定領域Ra〜第3特定領域Rc)の全てについてのレーザ加工誤差を、より高い精度で低減することができる。
(第2実施形態)
次に、上述した第1実施形態と異なる実施形態(第2実施形態)について、図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、第2実施形態に関するレーザ加工システム100、レーザ加工装置1は、上述した第1実施形態に関するレーザ加工システム100、レーザ加工装置1と同一の基本的構成を有しており、レーザ加工処理プログラムの処理内容が相違する。従って、第1実施形態と同一の構成、処理内容に関する説明は省略する。
(第2実施形態に係るレーザ加工処理プログラムの処理内容)
第2実施形態に係るレーザ加工処理プログラムの処理内容について、図8〜図9を参照しつつ詳細に説明する。第2実施形態に係るレーザ加工処理プログラムは、第1実施形態と同様に、レーザコントローラ5のROM63に記憶されており、CPU61によって読み出されて実行される。
第2実施形態に係るレーザ加工処理プログラムの実行を開始すると、先ず、S21において、CPU61は、加工実行指示と、データ作成装置7で作成された加工データを、データ作成装置7から取得して、RAM62に格納する。その後、CPU61は、S22に処理を移行する。
S22では、CPU61は、S2と同様に、RAM62に格納された加工データを参照して、当該加工データの加工内容を構成する複数の加工点から、一の加工点を対象加工点Pとして抽出する。対象加工点Pを抽出した後、CPU61は、S23に処理を移行する。
S23に移行すると、CPU61は、領域判定処理を実行し、対象加工点Pが直交座標系上の何れの領域(基準領域Rs、第1特定領域Ra〜第3特定領域Rcの何れか)に属するかを判定する。当該領域判定処理(S23)の処理内容は、上述したS3と同様であるので、その説明を省略する。その後、CPU61は、S24に処理を移行する。
S24においては、CPU61は、S4と同様に、領域判定処理(S23)の判定結果に基づいて、対象加工点Pが基準領域Rs内に含まれるか否かを判断する。対象加工点Pが基準領域Rs内に含まれている場合(S24:YES)、CPU61は、S25に処理を移行する。一方、対象加工点Pが基準領域Rs内に含まれていない場合(S24:NO)、CPU61は、S27に処理を移行する。
S25では、CPU61は、対象加工点Pが基準領域Rs内に含まれている為、第1実施形態におけるS5と同様に、基準補正データをROM63から読み出し、対象加工点Pに係る座標位置に対応付けられている複数の射影変換係数(即ち、「a」〜「h」、「α」)を特定する(図6参照)。その後、CPU61は、S26に処理を移行する。
S26においては、CPU61は、第1射影変換処理を実行して、基準領域Rs内に含まれる対象加工点Pに対するレーザ加工誤差を補正する。具体的には、CPU61は、第1実施形態に係る通常射影変換処理(S6)と同様に、当該対象加工点PのX座標値x、Y座標値yと、S25で特定した対象加工点Pに係る射影変換係数と、所定の変換式とを用いることによって、レーザ加工誤差を補正した補正加工点PcのX座標値、Y座標値(補正座標位置)を算出する(図6参照)。補正加工点PcのX座標、Y座標をRAM62に格納した後、CPU61は、第1射影変換処理を終了し、S29に処理を移行する。
ここで、第2実施形態において、対象加工点Pが第1特定領域Ra、第2特定領域Rb、第3特定領域Rcの何れかに含まれており(S24:NO)、S27に移行した場合について説明する。この場合、第1実施形態とは異なり、CPU61は、領域判定処理(S23)の判定結果(即ち、基準領域Rsに対する対象加工点Pが含まれる特定領域との位置関係)と、基準補正データに基づいて、対象加工点Pが含まれる特定領域(第1特定領域Ra〜第3特定領域Rcの何れか)におけるレーザ加工誤差を補正する為の特定補正データを生成する。
具体的に、領域判定処理(S23)によって対象加工点Pが第1特定領域Raに含まれると判定された場合について説明する。上述したように、第1特定領域Raは、基準領域Rsに対してY軸を介して線対称となる位置にある。従って、図9に示すように、CPU61は、基準領域Rsに係る補正データである基準補正データをY軸に対して反転させる処理(即ち、X座標値に関係する項について、正負を反転)を施すことによって、第1特定領域Raに係る特定補正データを生成する。
次に、対象加工点Pが第2特定領域Rbに含まれると判定された場合について説明する。この場合、第2特定領域Rbは、基準領域Rsに対してX軸及びY軸を介して対称となる位置にある。従って、CPU61は、基準領域Rsに係る補正データである基準補正データをX軸及びY軸に対して反転させる処理(即ち、X座標値に関係する項及びY座標値に関係する項について、正負を反転)を施すことによって、第2特定領域Rbに係る特定補正データを生成する。
続いて、対象加工点Pが第3特定領域Rcに含まれると判定された場合について説明する。この場合、第3特定領域Rcは、基準領域Rsに対してX軸を介して線対称となる位置にある。従って、CPU61は、基準領域Rsに係る補正データである基準補正データをX軸に対して反転させる処理(即ち、Y座標値に関係する項について、正負を反転)を施すことによって、第3特定領域Rcに係る特定補正データを生成する。
基準領域Rsに係る基準補正データと、領域判定処理(S23)の判定結果に基づいて、対象加工点Pを含む特定領域に係る特定補正データを生成した後、CPU61は、当該特定補正データをRAM62に格納し、S28に処理を移行する。
尚、こうして生成された特定補正データは、基準補正データと同様に、複数の区分ごとに、複数の射影変換係数(即ち、「a´」〜「h´」、「α´」)を対応付けて構成される(図9参照)。そして、特定補正データにおける複数の射影変換係数の対応付けは、基準補正データにおける複数の射影変換係数における対応付けに準じており、その数値も、正負の符号のみが異なり、絶対値としては同値を示す。
S28では、CPU61は、第2射影変換処理を実行し、特定領域に含まれる対象加工点Pの座標位置に対して射影変換を行う。具体的には、第2射影変換処理(S28)においては、CPU61は、先ず、生成した特定補正データをRAM62から読み出し、対象加工点Pの座標位置に対応付けられている複数の射影変換係数(即ち、「a´」〜「h´」、「α´」)を特定する。続いて、CPU61は、対象加工点Pに係る座標値と、特定補正データにおける対象加工点Pに対する複数の射影変換係数(即ち、「a´」〜「h´」、「α´」)と、上述した所定の変換式とを用いて、対象加工点Pに対して射影変換を行う(図9参照)。射影変換後の対象加工点PにおけるX座標値及びY座標値をRAM62に格納した後、CPU61は、S29に処理を移行する。
図4に示すように、基準領域Rs、第1特定領域Ra〜第3特定領域Rcに関するレーザ加工誤差の態様は、X軸、Y軸について相互に対称性を有している為、第1特定領域Ra〜第3特定領域Rcに関する特定補正データを、基準補正データからそれぞれ生成して(S27)、第2射影変換処理(S28)を実行することで、第1特定領域Ra〜第3特定領域Rcに含まれる対象加工点Pに対するレーザ加工誤差を、基準領域Rsに対する基準補正データを用いて低減することができる。
S29においては、CPU61は、加工実行処理を実行し、補正加工点Pcに係る座標位置に基づいて、加工対象物W表面の加工領域にパルスレーザLを照射して、対象加工点Pをマーキング加工する。加工実行処理(S29)の処理内容は、第1実施形態における加工実行処理(S11)と同様である為、詳細な説明は省略する。
これにより、第2実施形態に係るレーザ加工装置1は、第1実施形態と同様に、レーザ加工誤差の補正が行われた加工点の座標位置に基づいて、ガルバノスキャナ19の駆動制御を行い、加工データに基づく加工内容を、レーザ加工誤差が低減された態様で加工対象物W表面上に加工することができる。加工実行処理(S29)を終了すると、CPU61は、S30に処理を移行する。
S30に移行すると、CPU61は、加工データに含まれる全ての加工点に対するレーザ加工誤差の補正処理(S25、S26又はS27、S28)及び加工実行処理(S29)を完了しているか否かを判断する。全ての加工点に関する補正処理及び加工実行処理を完了している場合(S30:YES)、CPU61は、第2実施形態に係るレーザ加工処理プログラムを終了する。一方、全ての加工点に関する補正処理及び加工実行処理を完了していない場合(S30:NO)、CPU61は、S22に処理を戻し、補正処理(S25、S26又はS27、S28)を完了していない加工点に対するレーザ加工誤差の補正及びマーキング加工を行う。
以上説明したように、第2実施形態に関するレーザ加工システム100、レーザ加工装置1及びこれらの制御方法において、レーザ加工システム100は、レーザ加工装置1と、レーザコントローラ5と、電源ユニット6と、データ作成装置7とを有しており、レーザ加工装置1は、レーザ発振ユニット12と、ガルバノスキャナ19と、fθレンズ20とを有している。そして、当該レーザ加工システム100は、加工データの加工内容を加工対象物W上に加工する際に、ROM63に記憶されている基準補正データを用いて、対象加工点Pの座標位置を、補正加工点Pcの座標位置に補正することによって、前記レーザスポットの位置(パルスレーザLの照射位置)と、加工データ上で直交座標系に割り付けられた加工点との誤差を低減することができる。
第2実施形態に関するレーザ加工装置1等によれば、対象加工点Pが基準領域Rsに含まれる場合(S24:YES)に、ROM63に記憶された基準補正データと、対象加工点Pの座標位置(X座標値、Y座標値)に基づいて、当該対象加工点Pに加工を行う際の対象加工点Pの座標位置を、補正加工点Pcの座標位置に補正する為(S25、S26)、基準領域Rsに含まれる対象加工点Pの加工を行う場合のレーザ加工誤差を、確実に低減することができる。
更に、当該レーザ加工装置1等によれば、対象加工点Pが基準領域Rsに含まれておらず、第1特定領域Ra〜第3特定領域Rcの何れかに含まれている場合(S24:NO)、対象加工点Pが含まれる特定領域と基準領域Rsの位置関係と、基準補正データに基づいて、対象加工点Pが含まれている特定領域に関する特定補正データを生成し(S27)、生成した特定補正データと、対象加工点Pに係る座標位置に基づいて、対象加工点Pに係る座標位置を、補正加工点Pcの座標位置に補正する(S28)。従って、当該レーザ加工装置1等によれば、複数の領域の内、基準領域Rsを除いた領域(即ち、第1特定領域Ra〜第3特定領域Rc)に含まれる対象加工点Pについても、基準補正データを利用して、レーザ加工誤差を確実に低減することができる。
即ち、第2実施形態に係るレーザ加工装置1等によれば、複数の領域の内、基準領域Rsに関する基準補正データをRAM62に格納しておけば、直交座標系における複数の領域全てに対して、レーザ加工誤差を低減することができるので、必要な記憶容量を低減させてROM63の記憶容量を有効活用することができる。又、第2実施形態においても、補正データが占める記憶容量を一定とした場合、基準領域Rsに対する基準補正データは、直交座標系の全ての範囲に対する補正データよりも、より細かく定義する(例えば、より区分数を増やして射影補正係数を細かく対応付ける)ことができるので、より高い精度をもって、レーザ加工誤差を低減し得る。
又、第2実施形態に係るレーザ加工装置1等においても、図4等に示すように、直交座標系は、X軸及びY軸によって、基準領域Rs、第1特定領域Ra、第2特定領域Rb、第3特定領域Rcの4つの領域に区分されており、基準領域Rs、第1特定領域Ra〜第3特定領域Rcは、X軸又は/及びY軸を対称軸として相互に線対象に構成されている。基準領域Rsは、直交座標系の第1象限にあたる領域であり、第1特定領域Ra〜第3特定領域Rcは、直交座標系における第2象限〜第4象限にあたる領域である。そして、レーザコントローラ5のROM63は、直交座標系における基準領域Rsに関する基準補正データを記憶しており、当該基準補正データは、基準領域RsをX軸方向に8区分し、且つ、Y軸方向に8区分することで定まる区分毎に、複数の射影変換係数(即ち、「a」〜「h」、「α」)を対応付けることによって構成されている。即ち、当該レーザ加工装置1等によっても、直交座標系における全ての領域を対象とする補正データを用意する場合に比べて、必要な記憶容量を低減させてROM63の記憶容量を格段に有効活用し得る。又、一区分に対応して、一つの射影変換係数(即ち、「a」〜「h」、「α」)の組みを設けるのみで、一区分内のすべての座標位置に対して射影変換が行われる。従って、当該レーザ加工装置1等においても、複数の座標位置毎に補正データを用意し、補正データが対応しない座標位置に対しては補間演算処理を施す場合に比較して、必要な記憶容量を低減させてROM63の記憶容量を格段に有効活用し得る。
第2実施形態に係るレーザ加工装置1等においても、CPU61は、領域判定処理(S23)によって、対象加工点Pが、基準領域Rs、第1特定領域Ra〜第3特定領域Rcの何れの領域に含まれるのかを判断する。そして、対象加工点Pが第1特定領域Raに含まれると判断された場合、CPU61は、図9に示すように、基準領域Rsに係る補正データである基準補正データを、Y軸について反転させる処理を実行して、第1特定領域Raに係る特定補正データを生成する(S27)。つまり、当該レーザ加工装置1等によれば、Y軸について基準補正データを反転させるという簡単な処理によって、第1特定領域Raに関する特定補正データを生成することができ、第1特定領域Ra内における加工点の加工に関するレーザ加工誤差を低減することができる。
又、第2実施形態においては、CPU61は、対象加工点Pが第2特定領域Rbに含まれると判断された場合、基準領域Rsに係る補正データである基準補正データを、X軸及びY軸について反転させる処理を実行して、第2特定領域Rbに係る特定補正データを生成する(S27)。つまり、当該レーザ加工装置1等によれば、X軸及びY軸について基準補正データを反転させるという簡単な処理によって、第2特定領域Rbに関する特定補正データを生成することができ、第2特定領域Rb内における加工点の加工に関するレーザ加工誤差を低減することができる。
更に、対象加工点Pが第3特定領域Rcに含まれると判断された場合、CPU61は、基準領域Rsに係る補正データである基準補正データを、X軸について反転させる処理を実行して、第3特定領域Rcに係る特定補正データを生成する(S27)。つまり、当該レーザ加工装置1等によれば、X軸について基準補正データを反転させるという簡単な処理によって、第3特定領域Rcに関する特定補正データを生成することができ、第3特定領域Rc内における加工点の加工に関するレーザ加工誤差を低減することができる。
第2実施形態に関するレーザ加工装置1においても、ガルバノスキャナ19は、ガルバノX軸ミラーを有するガルバノX軸モータ31と、ガルバノY軸ミラーを有するガルバノY軸モータ32と、本体部33により構成されている為、直交座標系に基づく第1象限〜第4象限におけるレーザ加工誤差は、X軸又はY軸を対称軸として相互に線対称となる傾向を示す。従って、当該レーザ加工システム100、レーザ加工装置1によれば、直交座標系における基準領域Rs、第1特定領域Ra〜第3特定領域Rcの全てについてのレーザ加工誤差を、より高い精度で低減することができる。
尚、上述した実施形態において、レーザ加工装置1及びレーザ加工システム100は、本発明におけるレーザ加工装置の一例であり、レーザ発振ユニット12は、本発明におけるレーザ光出射部の一例である。そして、ガルバノスキャナ19は、本発明におけるガルバノスキャナの一例である。又、fθレンズ20は、本発明における収束レンズの一例であり、制御部70は、本発明における割付部の一例である。そして、ROM63は、本発明における記憶部の一例であり、CPU61は、本発明における制御部、補正部、通常補正部、対応座標位置特定部、特定補正部、判断部、第1補正部、補正データ生成部、第2補正部の一例である。そして、ガルバノX軸ミラーを有するガルバノX軸モータ31は、本発明における第1ガルバノミラー及び第1駆動部の一例であり、ガルバノY軸ミラーを有するガルバノY軸モータ32は、本発明における第2ガルバノミラー及び第2駆動部の一例である。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能である。例えば、上述した実施形態においては、レーザコントローラ5のCPU61が、レーザ加工処理プログラム(図5、図8参照)を実行することで、データ作成装置7から取得した加工データにおける各加工点のレーザ加工誤差を補正し、ガルバノコントローラ56へ出力する構成であったが、この態様に限定されるものではない。
例えば、データ作成装置7のCPU71が、レーザ加工処理プログラム(図5、図8参照)を実行することで、データ作成装置7で作成した加工データにおける各加工点のレーザ加工誤差を補正し、レーザ加工誤差の補正が行われた態様の加工データを、レーザコントローラ5に対して出力するように構成することも可能である。
又、上述した実施形態においては、直交座標系におけるX軸及びY軸によって区分される4つの領域(基準領域Rs、第1特定領域Ra〜第3特定領域Rc)に基づいて、レーザ加工誤差を補正するように構成していたが、この態様に限定されるものではない。即ち、本発明における複数の領域は、直交座標系の座標軸を境界として区分され、それぞれ当該座標軸を対称軸として対称に構成されていればよい。
例えば、図10に示すように、直交座標系におけるY軸を対称軸として対称に区分される2つの領域を、本発明における複数の領域とすることも可能である。この場合、当該2つの領域における何れか一方の領域が、本発明における基準領域に設定され、何れか他方の領域が本発明における特定領域に設定される。
又、上述した実施形態においては、直交座標系上におけるレーザ加工誤差の態様は、図4、図10等に示すように、直交座標系の座標軸(X軸又はY軸)を対称軸とする対称性を有していたが、この態様に限定されるものではない。即ち、上述した実施形態におけるレーザ加工処理プログラム(図5、図8参照)の実行前の時点で、直交座標系の座標軸(X軸又はY軸)を対称軸とする対称性が担保されていればよい。
例えば、図11に示すように、レーザ加工誤差の態様が所定パターンで歪んでいる場合には、当該歪みを解消する為の前処理(例えば、前処理としての射影変換)を施すことによって、直交座標系の座標軸(X軸又はY軸)を対称軸とする対称性を担保する。そして、前処理を施した加工データの各加工点について、上述した実施形態に係るレーザ加工処理プログラムに係る射影変換を施す。そして、レーザ加工処理プログラムにより得られた補正加工点Pcの座標位置に対して、前処理に対応する後処理を行った後、ガルバノコントローラ56、ガルバノドライバ57へ出力する。このように、本発明におけるレーザ加工処理プログラムによるレーザ加工誤差の補正に際して、前処理及び後処理を適宜加えることによって、レーザ加工誤差の態様が所定パターンで歪んでいる場合であっても、必要な記憶容量を低減させてROM63の記憶容量を有効活用しつつ、レーザ加工誤差の補正を高精度に行い得る。
又、上述した実施形態においては、射影変換を用いて、対象加工点Pの座標位置を補正加工点Pcの座標位置に補正する態様について言及したが、別の変換式に基づいて補正を行う場合においても、本発明の趣旨を適用しうる。例えば、図12に示す変換式に基づいて、対象加工点Pの座標位置を補正加工点Pcの座標位置に補正しても良い。
そして、上述した実施形態においては、基準補正データにおける射影変換係数は、基準領域RsをX軸方向に8区分し、且つ、Y軸方向に8区分することで定まる区分毎に対応付けられていた。しかし、基準領域Rsの区分の方法はこれに限らない。区分の数は64以外でも良いし、区分の形状は矩形でなくてもよい。又、区分ごとに区分の大きさや形状が異なっていても良い。
1 レーザ加工装置
5 レーザコントローラ
6 電源ユニット
7 データ作成装置
12 レーザ発振ユニット
19 ガルバノスキャナ
20 fθレンズ
31 ガルバノX軸モータ
32 ガルバノY軸モータ
61 CPU
63 ROM
70 制御部
Rs 基準領域
Ra 第1特定領域
Rb 第2特定領域
Rc 第3特定領域


Claims (10)

  1. 加工対象物を加工する為のレーザ光を出射するレーザ光出射部と、
    前記レーザ光出射部から出射されたレーザ光を反射するガルバノミラーを備え、当該ガルバノミラーを回動動作させることで前記レーザ光を走査するガルバノスキャナと、
    前記ガルバノスキャナからのレーザ光を収束させて、前記加工対象物表面の加工領域上にレーザスポットを形成する収束レンズと、
    前記レーザ光によって描画される加工内容を示す加工データを構成する加工点を、直交座標系の座標位置に割り付ける割付部と、
    前記直交座標系の座標軸を境界として区分され、当該座標軸を対称軸として対称に構成される複数の領域のうちの一の領域である基準領域について、前記座標位置のうち当該基準領域に含まれる基準座標位置に夫々対応付けられた基準補正データを記憶する記憶部と、
    前記複数の領域の内、前記加工点が含まれる領域と前記基準領域との位置関係と、前記記憶部に記憶されている前記基準補正データに基づいて、前記加工点が割り付けられた座標位置を補正して補正座標位置とする補正部と、
    前記補正座標位置に基づいて、前記ガルバノスキャナを制御して前記レーザスポットを前記加工領域上で移動させる制御部と、を備え、
    前記補正部は、
    前記加工点が前記基準領域に含まれる場合に、前記記憶部に記憶された前記基準補正データと、前記加工点に対応付けられた座標位置に基づいて、前記レーザ光によって当該加工点に係る加工を行う際の座標位置を補正して前記補正座標位置とする通常補正部と、
    前記加工点が前記基準領域に含まれていない場合に、前記複数の領域の内、当該加工点が含まれる特定領域と前記基準領域との位置関係に基づいて、前記特定領域に含まれる加工点に係る座標位置が前記基準領域内において対応する対応座標位置を特定する対応座標位置特定部と、
    前記対応座標位置特定部によって特定された対応座標位置と、前記記憶部に記憶された前記基準補正データに基づいて、当該対応座標位置を補正して補正対応座標位置として特定し、前記特定領域と前記基準領域との位置関係に基づいて、特定した前記補正対応座標位置を、前記レーザ光によって当該特定領域に含まれる加工点の加工を行う際の前記補正座標位置に補正する特定補正部と、を有する
    ことを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 前記複数の領域は、直交座標系において相互に直交する第1座標軸及び第2座標軸によって区分され、前記第1座標軸又は第2座標軸を対称軸として相互に線対称に構成される4つの領域であり、
    前記基準領域は、前記第1座標軸及び第2座標軸によって区分される4つの領域における一の領域を示し、
    前記特定領域は、前記第1座標軸及び第2座標軸によって区分される4つの領域の内、前記基準領域を除いた何れかの領域を示し、
    前記記憶部は、前記第1座標軸及び前記第2座標軸によって区分される4つの領域における一の領域である前記基準領域に含まれる基準座標位置に夫々対応付けられた基準補正データを記憶する
    ことを特徴とする請求項1記載のレーザ加工装置。
  3. 前記補正部は、
    前記加工点が、前記第1座標軸及び前記第2座標軸によって区分される4つの領域の内の何れの領域に含まれるのかを判断する判断部を有し、
    前記判断部によって、前記加工点が、前記第1座標軸を対称軸として前記基準領域と対称な領域に含まれると判断された場合、
    前記対応座標位置特定部は、前記特定領域に含まれる加工点に対応付けられた座標位置を、前記第1座標軸について反転させて前記対応座標位置を特定し、
    前記特定補正部は、前記基準補正データに基づいて特定した前記対応座標位置に係る前記補正対応座標位置を、前記第1座標軸に対して反転させて、当該特定領域に含まれる加工点の加工を行う際の前記補正座標位置に補正し、
    前記判断部によって、前記加工点が、前記第2座標軸を対称軸として前記基準領域と対称な領域に含まれると判断された場合、
    前記対応座標位置特定部は、前記特定領域に含まれる加工点に対応付けられた座標位置を、前記第2座標軸について反転させて前記対応座標位置を特定し、
    前記特定補正部は、前記基準補正データに基づいて特定した前記対応座標位置に係る前記補正対応座標位置を、前記第2座標軸に対して反転させて、当該特定領域に含まれる加工点の加工を行う際の前記補正座標位置に補正し、
    前記判断部によって、前記加工点が、前記第1座標軸及び前記第2座標軸について前記基準領域と対称な領域に含まれると判断された場合、
    前記対応座標位置特定部は、前記特定領域に含まれる加工点に対応付けられた座標位置を、前記第1座標軸及び前記第2座標軸について反転させて前記対応座標位置を特定し、
    前記特定補正部は、前記基準補正データに基づいて特定した前記対応座標位置に係る前記補正対応座標位置を、前記第1座標軸及び前記第2座標軸に対して反転させて、当該特定領域に含まれる加工点の加工を行う際の前記補正座標位置に補正する
    ことを特徴とする請求項2記載のレーザ加工装置。
  4. 前記ガルバノスキャナは、
    前記レーザ光出射部から出射されたレーザ光を反射する第1ガルバノミラーと、
    前記第1ガルバノミラーによって反射されたレーザ光を、前記収束レンズへ向かって反射する第2ガルバノミラーと、
    前記第1ガルバノミラーを回動動作することで、前記第1座標軸に沿った方向へ前記レーザ光を走査する第1駆動部と、
    前記第2ガルバノミラーを回動動作することで、前記第2座標軸に沿った方向へ前記レーザ光を走査する第2駆動部と、を有する
    ことを特徴とする請求項2又は請求項3記載のレーザ加工装置。
  5. 加工対象物を加工する為のレーザ光を出射するレーザ光出射部と、
    前記レーザ光出射部から出射されたレーザ光を反射するガルバノミラーを備え、当該ガルバノミラーを回動動作させることで前記レーザ光を走査するガルバノスキャナと、
    前記ガルバノスキャナからのレーザ光を収束させて、前記加工対象物表面の加工領域上にレーザスポットを形成する収束レンズと、
    前記レーザ光によって描画される加工内容を示す加工データを構成する加工点を、直交座標系の座標位置に割り付ける割付部と、
    前記直交座標系の座標軸を境界として区分され、当該座標軸を対称軸として対称に構成される複数の領域のうちの一の領域である基準領域について、前記座標位置のうち当該基準領域に含まれる基準座標位置に夫々対応付けられた基準補正データを記憶する記憶部と、
    前記複数の領域の内、前記加工点が含まれる領域と前記基準領域との位置関係と、前記記憶部に記憶されている前記基準補正データに基づいて、前記加工点が割り付けられた座標位置を補正して補正座標位置とする補正部と、
    前記補正座標位置に基づいて、前記ガルバノスキャナを制御して前記レーザスポットを前記加工領域上で移動させる制御部と、を備え、
    前記補正部は、
    前記加工点が前記基準領域に含まれる場合に、前記記憶部に記憶された前記基準補正データと、前記加工点に対応付けられた座標位置に基づいて、前記レーザ光によって当該加工点に係る加工を行う際の座標位置を補正して前記補正座標位置とする第1補正部と、
    前記加工点が前記基準領域に含まれていない場合に、前記複数の領域の内、当該加工点が含まれる特定領域と前記基準領域との位置関係に基づいて、前記記憶部に記憶されている基準補正データから、前記特定領域に含まれる特定座標位置に夫々対応付けられる特定補正データを生成する補正データ生成部と、
    前記補正データ生成部によって生成された特定補正データと、前記加工点に対応付けられた座標位置に基づいて、前記レーザ光によって当該特定領域に含まれる加工点の加工を行う際の座標位置を補正して前記補正座標位置とする第2補正部と、を有する
    ことを特徴とするレーザ加工装置。
  6. 前記複数の領域は、直交座標系において相互に直交する第1座標軸及び第2座標軸によって区分され、前記第1座標軸又は第2座標軸を対称軸として相互に線対称に構成される4つの領域であり、
    前記基準領域は、前記第1座標軸及び第2座標軸によって区分される4つの領域における一の領域を示し、
    前記特定領域は、前記第1座標軸及び第2座標軸によって区分される4つの領域の内、前記基準領域を除いた何れかの領域を示し、
    前記記憶部は、前記第1座標軸及び前記第2座標軸によって区分される4つの領域における一の領域である前記基準領域に含まれる基準座標位置に夫々対応付けられた基準補正データを記憶する
    ことを特徴とする請求項5記載のレーザ加工装置。
  7. 前記補正部は、
    前記加工点が、前記第1座標軸及び前記第2座標軸によって区分される4つの領域の内の何れの領域に含まれるのかを判断する判断部を有し、
    前記補正データ生成部は、
    前記判断部によって、前記加工点が、前記第1座標軸を対称軸として前記基準領域と対称な領域に含まれると判断された場合、前記第1座標軸について前記基準補正データを反転させる処理を実行して前記特定補正データを生成し、
    前記判断部によって、前記加工点が、前記第2座標軸を対称軸として前記基準領域と対称な領域に含まれると判断された場合、前記第2座標軸について前記基準補正データを反転させる処理を実行して前記特定補正データを生成し、
    前記判断部によって、前記加工点が、前記第1座標軸及び前記第2座標軸について前記基準領域と対称な領域に含まれると判断された場合、前記第1座標軸及び前記第2座標軸について前記基準補正データを反転させる処理を実行して前記特定補正データを生成する
    ことを特徴とする請求項6記載のレーザ加工装置。
  8. 前記ガルバノスキャナは、
    前記レーザ光出射部から出射されたレーザ光を反射する第1ガルバノミラーと、
    前記第1ガルバノミラーによって反射されたレーザ光を、前記収束レンズへ向かって反射する第2ガルバノミラーと、
    前記第1ガルバノミラーを回動動作することで、前記第1座標軸に沿った方向へ前記レーザ光を走査する第1駆動部と、
    前記第2ガルバノミラーを回動動作することで、前記第2座標軸に沿った方向へ前記レーザ光を走査する第2駆動部と、を有する
    ことを特徴とする請求項6又は請求項7記載のレーザ加工装置。
  9. 加工対象物を加工する為のレーザ光を出射するレーザ光出射部と、
    前記レーザ光出射部から出射されたレーザ光を反射するガルバノミラーを備え、当該ガルバノミラーを回動動作させることで前記レーザ光を走査するガルバノスキャナと、
    前記ガルバノスキャナからのレーザ光を収束させて、前記加工対象物表面の加工領域上にレーザスポットを形成する収束レンズと、
    前記レーザ光によって描画される加工内容を示す加工データを構成する加工点を、直交座標系の座標位置に割り付ける割付部と、
    前記直交座標系の座標軸を境界として区分され、当該座標軸を対称軸として対称に構成される複数の領域のうちの一の領域である基準領域について、前記座標位置のうち当該基準領域に含まれる基準座標位置に夫々対応付けられた基準補正データを記憶する記憶部と、
    前記割付部によって前記加工点が割り付けられた前記座標位置に基づいて、前記ガルバノスキャナを制御して前記レーザスポットを前記加工領域上で移動させる制御部と、を有するレーザ加工装置に、
    前記複数の領域の内、前記加工点が含まれる領域と前記基準領域との位置関係と、前記記憶部に記憶されている前記基準補正データに基づいて、前記加工点が割り付けられた座標位置を補正して補正座標位置とする補正工程として、
    前記加工点が前記基準領域に含まれる場合に、前記記憶部に記憶された前記基準補正データと、前記加工点に対応付けられた座標位置に基づいて、前記レーザ光によって当該加工点に係る加工を行う際の座標位置を補正して前記補正座標位置とする通常補正工程と、
    前記加工点が前記基準領域に含まれていない場合に、前記複数の領域の内、当該加工点が含まれる特定領域と前記基準領域との位置関係に基づいて、前記特定領域に含まれる加工点に係る座標位置が前記基準領域内において対応する対応座標位置を特定する対応座標位置特定工程と、
    前記対応座標位置特定工程によって特定された対応座標位置と、前記記憶部に記憶された前記基準補正データに基づいて、当該対応座標位置を補正して補正対応座標位置として特定し、前記特定領域と前記基準領域との位置関係に基づいて、特定した前記補正対応座標位置を、前記レーザ光によって当該特定領域に含まれる加工点の加工を行う際の前記補正座標位置に補正する特定補正工程と、を実行させる
    ことを特徴とするレーザ加工装置の制御方法。
  10. 加工対象物を加工する為のレーザ光を出射するレーザ光出射部と、
    前記レーザ光出射部から出射されたレーザ光を反射するガルバノミラーを備え、当該ガルバノミラーを回動動作させることで前記レーザ光を走査するガルバノスキャナと、
    前記ガルバノスキャナからのレーザ光を収束させて、前記加工対象物表面の加工領域上にレーザスポットを形成する収束レンズと、
    前記レーザ光によって描画される加工内容を示す加工データを構成する加工点を、直交座標系の座標位置に割り付ける割付部と、
    前記直交座標系の座標軸を境界として区分され、当該座標軸を対称軸として対称に構成される複数の領域のうちの一の領域である基準領域について、前記座標位置のうち当該基準領域に含まれる基準座標位置に夫々対応付けられた基準補正データを記憶する記憶部と、
    前記割付部によって前記加工点が割り付けられた前記座標位置に基づいて、前記ガルバノスキャナを制御して前記レーザスポットを前記加工領域上で移動させる制御部と、を有するレーザ加工装置に、
    前記複数の領域の内、前記加工点が含まれる領域と前記基準領域との位置関係と、前記記憶部に記憶されている前記基準補正データに基づいて、前記加工点が割り付けられた座標位置を補正して補正座標位置とする補正工程として、
    前記加工点が前記基準領域に含まれる場合に、前記記憶部に記憶された前記基準補正データと、前記加工点に対応付けられた座標位置に基づいて、前記レーザ光によって当該加工点に係る加工を行う際の座標位置を補正して前記補正座標位置とする第1補正工程と、
    前記加工点が前記基準領域に含まれていない場合に、前記複数の領域の内、当該加工点が含まれる特定領域と前記基準領域との位置関係に基づいて、前記記憶部に記憶されている基準補正データから、前記特定領域に含まれる特定座標位置に夫々対応付けられる特定補正データを生成する補正データ生成工程と、
    前記特定補正データと、前記加工点に対応付けられた座標位置に基づいて、前記レーザ光によって当該特定領域に含まれる加工点の加工を行う際の座標位置を補正して前記補正座標位置とする第2補正工程と、を実行させる
    ことを特徴とするレーザ加工装置の制御方法。
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