JP6287220B2 - 複合粉末 - Google Patents

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Description

この発明は、複合粉末とその製造方法およびそれを用いた導電性ペーストとそれを用いた積層セラミック電子部品に関し、特にたとえば、積層セラミック電子部品の内部電極を形成するために用いられる複合粉末とその製造方法、およびそれを用いた導電性ペーストおよびそれを用いた積層セラミック電子部品に関する。
図1は、積層セラミック電子部品の一例としての積層セラミックコンデンサを示す断面図解図である。積層セラミックコンデンサ10は、例えば直方体状の基体12を含む。基体12は、誘電体セラミック層14と内部電極層16とが交互に配置された積層体として形成される。複数の内部電極層16の面は、基体12の中央部において互いに対向するように配置され、隣接する内部電極層16がそれぞれ基体12の対向する端面に引き出される。基体12の対向する端面には、それぞれ外部電極18が形成され、それぞれの外部電極18に引き出された内部電極16が電気的に接続される。外部電極18には、必要に応じて、Niめっき層やSnめっき層が形成される。このように、基体12の両端面に形成された外部電極18には、互いに対向する内部電極層16が交互に接続され、2つの外部電極18間に静電容量が形成される。
このような積層セラミックコンデンサ10を作製する場合、誘電体セラミック材料で形成されたセラミックグリーンシートが準備される。このセラミックグリーンシート上に、金属粉末を含む導電性ペーストで内部電極パターンが形成される。内部電極パターンが形成された複数のセラミックグリーンシートが積層され、必要に応じて、その両側に内部電極パターンの形成されていないセラミックグリーンシートが積層される。積層されたセラミックグリーンシートが圧着され、隣接する内部電極パターンが交互に両端に露出するように切断される。このようにして得られた積層体チップが焼成されて、誘電体セラミック層14と内部電極層16とを含む基体12が形成される。そして、基体12の両端面に導電性ペーストを塗布して焼き付けることにより、外部電極18が形成される。外部電極18には、必要に応じて、上述のめっき層が形成され、積層セラミックコンデンサ10が得られる。
このような積層セラミックコンデンサ10等の大容量化、小型化を図るためには、内部電極層16の薄層化が重要な課題である。しかしながら、内部電極層16を薄層化する場合、それを形成する導電性ペーストに含まれる金属成分と、一般的に1000℃以上の焼結温度を有するセラミックグリーンシートとの間において、焼結時の収縮挙動に差異がある。そのため、得られた積層セラミックコンデンサ10の内部電極層16において、電極切れの課題が発生する。すなわち、焼結過程において、セラミックグリーンシートより金属成分が先に焼結し始め、セラミックが焼結を開始する温度に達するまでに金属成分が過度に粒成長し、電極連続性が低下するという問題がある。電極連続性が低下すると、積層セラミックコンデンサの静電容量が低下する。
このような積層セラミック電子部品の構造欠陥、静電容量の低下等を確実に防ぐことができる内部電極を形成するために、ニッケル粉末を主成分とし、誘電体層と同じ組成物であって平均粒径が最大でも0.1μmの共材を5〜30重量%添加し、それを用いて導電体ペーストを形成することが開示されている。そして、この導電性ペーストを用いた内部電極と誘電体層とを交互に積層形成することにより、積層セラミック電子部品を作製している(特許文献1参照)。
また、Ni粉末の焼結抑制効果を狙い、Ni粉末表面上にTiO2、MnO2、Cr23、Al23、SiO2、Y23、ZrO2、BaTiO3のうちから選ばれる少なくとも1種以上の酸化物が存在する複合Ni粉末を作製することが開示されている。この場合、液相法によりNiと前記酸化物を水に投入し、加温およびpH調整することで酸化物を含む複合Ni粉末を得る方法が採用されている(特許文献2参照)。
また、平均粒径が10〜100nmで、タングステン、モリブデン、タンタルから選ばれる少なくとも1種の高融点金属が銅微粒子表面に存在する複合銅粉末の製造方法であって、銅または銅化合物と前記高融点金属の化合物とを熱プラズマにより気化させ、得られた金属蒸気を凝縮させることを特徴とする複合銅微粉の製造方法が開示されている。これらの高融点金属を銅の表面に被覆させることで、銅の焼結抑制効果を狙っている(特許文献3参照)。
特開2001−110233号公報 特開平11−343501号公報 特開2007−211332号公報
しかしながら、特許文献1のようなニッケル粉末および誘電体層と同じ組成物の共材を含む導電性ペーストでは、共材が金属成分の周囲に均質に配置されていない場合、共材が存在しない箇所から金属成分の焼結が進んでしまう。そのため、十分な焼結抑制効果を得ることができず、電極連続性が低下するという課題がある。
また、特許文献2のような複合Ni粉末の場合、金属粉末の表面に均一な酸化物層を形成することが非常に難しく、酸化物層が剥がれた箇所から金属成分の焼結が進んでしまい、十分な焼結抑制効果を得ることができないという課題がある。
また、特許文献3に示すように、金属成分の表面を高融点金属で被覆する方法もあるが、高融点金属は高価なものが多く、量産には不向きであるという課題がある。
それゆえに、この発明の主たる目的は、積層セラミック電子部品の内部電極を作製するための導電性ペーストを得るために用いられ、導電性ペーストの焼成時に良好な焼結抑制効果と良好な電極連続性とを得ることができる複合粉末とその製造方法を提供することである。
また、この発明の他の目的は、このような複合粉末を用いることにより、焼結抑制効果を有する導電性ペーストを提供するとともに、電極切れの発生していない積層セラミック電子部品を提供することである。
この発明は、表面に凹凸があり、その凸部が水酸化物もしくは酸化物である金属粉末、および金属粉末の表面の少なくとも一部を被覆する無機化合物を含む、複合粉末である。
無機化合物が金属粉末の周囲に配置されることにより、この複合粉末を用いた導電性ペーストを用いた電極パターンの焼結過程において、過度の粒成長が抑制され、電極接続性が向上する。ここで、金属粉末の表面に凹凸があり、その凸部が水酸化物または酸化物である金属粉末と無機化合物とを混合することによって、金属粉末の周囲に無機化合物が均一に固着する。また、無機化合物として2成分以上を添加した場合、これらが金属粉末表面で反応し、コート層を形成することで焼結抑制効果が高くなる場合がある。
このような複合粉末において、金属粉末の凸部のアスペクト比(高さ/幅)の平均値が0.20以上であることが好ましい。
表面の凸部のアスペクト比が0.20以上である金属粉末を無機化合物と混合することで、金属粉末の表面に無機化合物が均一に付着し、この複合粉末を用いた導電性ペーストを用いることにより、電極接続性が向上する。
また、無機化合物で被覆された金属粉末からなる複合粉末において、JET粉砕された後の金属粉末の凸部のアスペクト比(高さ/幅)の平均値が0.20以上であることが好ましい。
金属粉末の凝集や凝結を抑制するためにJET粉砕が行われる場合、金属粉末表面の凸部のアスペクト比が0.20以上であることにより、金属粉末の表面に無機化合物を均一に付着させることができる。
また、無機化合物は、Mg、Ca、Sr、Ba、Ti、Mn、Cr、Al、Si、Y、Zrの塩からなる集合から選ばれる少なくとも1つを含むことが好ましい。
このような無機化合物が金属粉末の表面に付着することにより、導電性ペーストを用いた電極パターンの焼結過程において、過度の粒成長が抑制され、良好な電極連続性を得ることができる。
また、無機化合物の添加量は、金属粉末に対して0.5〜30質量%であることが好ましい。
無機化合物の添加量が0.5質量%より少ない場合、金属粉末の全表面を無機化合物で被覆することができず、無機化合物が付着していない金属表面から焼結が進行し、熱収縮が顕著に発生する。無機化合物の添加量が30質量%より大きい場合、無機化合物の添加量が過度に多いために、金属粉末同士の接触が少なく、焼結の進行が悪くなり、電極連続性が低下する。
また、金属粉末の平均一次粒径は50nm〜1000nmであることが好ましい。
金属粉末の平均一次粒径が50nmより小さい場合、金属粉末同士の接触面積が大きく、導電性ペーストの焼結が進行する。金属粉末の平均一次粒径が1000nmより大きい場合、金属粉末同士の接触面積が小さく、導電性ペーストの焼結が進行せず、電極連続性が低下する。
また、無機化合物の比表面積が5〜500m2/gであることが好ましい。
無機化合物の比表面積が500m2/gより大きい場合、無機化合物が分散後に再凝集して金属粉末の周囲に均一に配置されない。無機化合物の比表面積が5m2/gより小さい場合、導電性ペーストの焼結抑制効果が小さい。
また、金属成分や金属粉末は、Cu、Niのうちの少なくとも1つまたはその合金を含むものであることが好ましい。
このような金属粉末が、積層セラミック電子部品の導電成分として機能する。
また、この発明は、液相合成法により金属粉末を合成する工程と、液相合成法により得られた金属粉末を無機化合物と溶媒の中に分散させる工程と、無機化合物と溶媒の中に分散された金属粉末を乾燥して、JET粉砕する工程とを含む、複合粉末の製造方法である。
液相合成法により金属粉末を作製することにより、金属粉末の表面にアスペクト比が0.20以上の凸部を形成することができる。このように、金属粉末の表面に凹凸を形成することにより、金属粉末同士の凝集が抑制され、高分散状態で、金属粉末と無機化合物とを混合することができ、金属粉末の周囲に均一に無機化合物を固着させることができる。また、この発明では、金属粉末の液相合成後に、溶媒中で金属粉末と無機化合物とを分散させ、乾燥後にJET粉砕することにより、乾燥凝集を低減させることが可能であり、分散性に優れた複合粉末を得ることができる。
また、この発明は、上述のいずれかに記載の複合粉末を用いたことを特徴とする、導電性ペーストである。
このような導電性ペーストを用いることにより、焼結抑制効果が良好で、電極連続性の良好な内部電極層を有する積層セラミック電子部品を形成することができる。
また、この発明は、上述の導電性ペーストを用いて電極が形成されたことを特徴とする、積層セラミック電子部品である。
この発明の積層セラミック電子部品は、作製時における内部電極層の焼結抑制効果が良好で、良好な電極連続性を有しており、所定の特性を得ることができる。
この発明によれば、焼成時における焼結抑制効果が良好で、かつ電極連続性の良好な電極層を得ることができる導電性ペーストを作製するための複合粉末を得ることができる。そして、この複合粉末を用いて導電性ペーストを作製し、この導電性ペーストを用いて内部電極層を形成することにより、所定の特性を有する積層セラミック電子部品を得ることができる。
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための形態の説明から一層明らかとなろう。
複合粉末を用いて作製された導電性ペーストで内部電極層を形成した積層セラミックコンデンサの一例を示す断面図解図である。 この発明の複合粉末を作製するためのフロー図である。 複合粉末を作製する際に用いられる噴霧乾燥装置の一例を示す図解図である。 乾燥により金属粉末の表面に無機化合物が固着する様子を示す図解図である。
この発明の複合粉末は、表面に凹凸を有する金属粉末を含む。金属粉末表面の凸部は水酸化物または酸化物であり、凸部のアスペクト比(高さ/幅)は0.20以上であることが好ましい。金属粉末としては、例えば、Cu、Niのうちの少なくとも1つまたはその合金で形成される。金属粉末の表面は、無機化合物で被覆される。ここで用いられる無機化合物としては、例えば、Mg,Ca,Sr,Ba,Ti,Mn,Cr,Al,Si,Y,Zrの塩からなる集合から選ばれる少なくとも1つを含む。特に、複合粉末が積層セラミック電子部品の内部電極形成用の導電性ペーストを作製するために用いられる場合、積層セラミック電子部品に用いられるセラミック材料と同じ材料が無機化合物として用いられることが好ましい。
無機化合物が金属粉末の周囲に配置されることにより、この複合粉末を用いた導電性ペーストの焼結過程において過度の粒成長が抑制され、この導電性ペーストを用いて電極層を形成する場合に電極接続性が向上する。ここで、表面に凹凸があり、その凸部が水酸化物または酸化物である金属粉末について、無機化合物と混合することによって、金属粉末同士の凝集が抑制される。このように、高分散状態で金属粉末と無機化合物とが混合することで、金属粉末の周囲に無機化合物が均一に固着する。無機化合物が金属粉末の表面に付着することにより、導電性ペーストの焼結過程において、過度の粒成長が抑制され、良好な電極連続性を得ることができる。
また、表面の凸部のアスペクト比が0.20以上である金属粉末について、無機化合物と混合することで、金属粉末の表面に無機化合物が均一に付着し、この複合粉末を用いた導電性ペーストを用いることにより、電極接続性が向上する。なお、金属粉末の凝集や凝結を抑制するためにJET粉砕が行われる場合においても、金属粉末表面の凸部のアスペクト比が0.20以上であることにより、金属粉末の表面に無機化合物を均一に付着させることができる。
無機化合物の添加量は、金属粉末に対して0.5〜30質量%であることが好ましい。無機化合物の添加量が0.5質量%より少ない場合、金属粉末の全面を無機化合物で被覆することができず、無機化合物が付着していない金属表面から焼結が進行し、熱収縮が顕著に発生する。無機化合物の添加量が30質量%より大きい場合、無機化合物の添加量が過度に多いために、金属粉末同士の接触が少なく、焼結の進行が悪くなり、電極連続性が低下する。
また、金属粉末の平均一次粒径は50nm〜1000nmであることが好ましい。金属粉末の平均一次粒径が50nmより小さい場合、金属粉末同士の接触面積が大きく、導電性ペーストの焼結が進行する。金属粉末の平均一次粒径が1000nmより大きい場合、金属粉末同士の接触面積が小さく、導電性ペーストの焼結が進行せず、電極連続性が低下する。
さらに、無機化合物の比表面積は5〜500m2/gであることが好ましい。無機化合物の比表面積が500m2/gより大きい場合、無機化合物が分散後に再凝集して金属粉末の周囲に均一に配置されない。無機化合物の比表面積が5m2/gより小さい場合、導電性ペーストの焼結抑制効果が小さい。
このような複合粉末を用いて導電性ペーストを作製すれば、焼結抑制効果が良好で、電極連続性の良好な内部電極層を有する積層セラミック電子部品を得ることができる。したがって、所定の特性を有する積層セラミック電子部品を得ることができる。
以下に、積層セラミック電子部品の内部電極形成用として用いられる複合粉末の製造方法の一例について説明する。ここで用いられている金属粉末としては、Niが用いられている。まず、図2のステップS1に示すように、塩化ニッケル六水和物45gが、純水150mlに溶解され、pH=2となるように調整が行われ、金属塩溶液(Ni源)が作製される。また、ステップS2に示すように、抱水ヒドラシン(還元剤)90gと水酸化ナトリウム22.5gを混合した還元剤溶液が作製される。
還元剤溶液および金属塩溶液の両方の液温が80℃に調整され、還元剤溶液を回転数200rpmで回転させつつ、金属塩溶液を100ml/分で投入し、ステップS3に示す液相反応(還元反応)によってNi粉末が作製される。このとき、Niと水とが反応して水酸化ニッケルが生成され、この水酸化ニッケルの表面に凹凸が形成される。この凸部のアスペクト比(高さ/幅)の平均値は0.20以上である。その後、ステップS4に示すように、得られた粉末が純水洗浄される。これが、金属粉末の完成品の1つである。ちなみに、その後に、JET粉砕を行ったNi粉末は、粒子同士の衝突により表面が平滑となり、凸部のアスペクト比は0.00〜0.20未満となる。これも金属粉末の完成品の1つとする。純水洗浄されたNi粉末は、ステップS5において、次のステップに進むために液量調節が行われる。
上述のように、得られたNi粉末について、JET粉砕を行った場合と、行わなかった場合の両方について、アスペクト比が算出された。この場合、まず、SEMで10万倍で測定が行われる。測定箇所は、粒子4個について表面凸部4個が測定された。アスペクト比の算出は、凸部の幅と高さとを測定し、高さ/幅をアスペクト比とした。ここで、JET粉砕していないものはJET粉砕前に、JET粉砕したものはJET粉砕後に、それぞれ凸部の幅と高さを測定した。
また、ステップS6に示すように、微粒無機化合物が準備される。ここで、最終的に得られる複合粉末が積層セラミック電子部品の内部電極層を形成するための導電性ペーストの材料として用いられる場合、無機化合物としては、積層セラミック電子部品のセラミック材料と同じものが用いられることが好ましい。たとえば、図1に示すような積層セラミックコンデンサを作製するための導電性ペーストの材料として用いられる場合、無機化合物としては、例えばBaTiO3などの誘電体材料が用いられる。この微粒無機化合物が、ステップS7に示すように、分散される。この無機化合物が、ステップS8に示すように、液量調節されたJET粉砕前の金属粉末と純水との溶液に、分散された無機化合物が所定量投入され、ボールミル等で分散して混濁液が得られる。このとき、純水の代わりに有機溶媒が用いられてもよい。また、必要に応じて、分散剤などの添加剤を用いてもよい。
得られた混濁液は、ステップS9において、噴霧熱分解装置(大川原化工機株式会社製RH−2)等の噴霧乾燥装置により、噴霧乾燥が実施される。噴霧乾燥は、図3に示すように、入口温度250℃で、50L/分の空気またはガスを流しながら実施され、複合粉末が得られる。図3の噴霧熱分解装置では、無機化合物および金属成分を含んだスラリーが入口温度250℃でスプレー状に噴霧されながら加熱される。この発明においては、このような乾燥方法を全て噴霧乾燥と呼称する。噴霧乾燥を行うことにより、図4に示すように、金属粉末の表面に付着した無機化合物が固着された複合粉末が形成される。このとき、金属粉末の表面に凹凸が形成されていることにより、金属粉末の表面全体に無機化合物が固着される。噴霧乾燥された複合粉末は出口温度110℃でバグフィルタに送られ、空気あるいはガスがバグフィルタを通り抜けて、複合粉末が回収される。
噴霧乾燥の過程で無機化合物同士が反応し、金属粉末の表面が反応した無機化合物で被覆される場合がある。これらの無機化合物で被覆された乾燥後の金属粉末の状態が、複合粉末の完成品とされる。ただし、複合粉末の凝集および凝結を抑制するために、ステップS10に示すように、JET粉砕したものも完成品の1つとする。このとき、金属粉末の表面が無機化合物で完全に被覆されている場合、金属粉末の凸部のアスペクト比は0.20以上であり、被覆されていない部分の凸部のアスペクト比は0.00〜0.20未満となる。
複合粉末は、金属粉末の表面に凹凸があり、その凸部は金属水酸化物もしくは金属酸化物であり、その金属粉末の表面の少なくとも一部が無機化合物で被覆されている。金属粉末の凸部のアスペクト比(高さ/幅)は、液相反応後からJET粉砕前の金属粉末では0.20以上である。JET粉砕を行うと、無機化合物で被覆されている部分のアスペクト比は0.20以上であり、被覆されていない部分のアスペクト比は0.00〜0.20未満となる。
この発明の複合粉末は、導電性ペーストの作製用として用いられる。この場合、得られた複合粉末と有機溶剤とを所定量秤量し、撹拌して第1ミルベースが作製される。ここで、必要に応じて、任意量の分散剤や添加剤が混練されてもよい。次に、3本ロールミル等の分散方法により第1ミルベースを混練し、金属粉末を均一に分散させて、第2ミルベースが得られる。さらに、第2ミルベースに所定量のバインダ樹脂と有機溶剤とを秤量・撹拌し、導電性ペーストが得られる。このとき、必要に応じて、任意量の添加剤が混練されてもよい。また、必要に応じて、第1ミルベースと異なる有機溶剤が混合されてもよい。
このようにして得られた導電性ペーストを用いて、積層セラミック電子部品を作製することができる。この場合、図1に示す積層セラミックコンデンサ10の製造方法について説明したように、セラミックグリーンシート上に導電性ペーストを用いて内部電極パターンが形成され、内部電極パターンが形成されたセラミックグリーンシートおよび内部電極パターンが形成されていないセラミックグリーンシートが積層・圧着される。このようにして得られた積層体が切断されて積層体チップが形成され、この積層体チップが焼成されて、内部電極層と誘電体層とを含む基体が形成される。この基体に外部電極を形成し、内部電極と外部電極とが電気的に接続されることにより、積層セラミック電子部品が形成される。
次に、得られた複合粉末の熱収縮率評価方法について説明する。まず、得られた複合粉末から任意量の粉末を採取し、6kg/m2の圧力で圧縮して、直径約4mm、高さ約2mmの円柱状のペレットが作製される。そのペレットを用いて、熱機械分析装置(理学電機株式会社製TMA8310)を用いてN2ガス雰囲気中、昇温速度10℃/分で熱収縮率を測定した。
熱収縮率は、金属粉末ならびに複合粉末が焼結して収縮する現象の指標となり、熱収縮が大きいほど焼結が進むことを示す。判定は、600℃および800℃の熱収縮率を比較し、600℃と800℃の収縮率が3%以上の場合は「×」印、600℃の収縮率が3%以下で800℃の収縮率が3%以上の場合は「○」印、600℃と800℃の収縮率が3%以下の場合は「◎」印とした。「◎」印と「○」印は良好な品質であることを示し、「×」印は内部電極材料として使用することができない品質であることを示している。
また、得られた複合粉末を用いて導電性ペーストを作製し、厚さ3μmの誘電体グリーンシート上に塗布厚1μmとなるように導電性ペーストを印刷し、印刷膜が形成される。印刷膜が形成された誘電体グリーンシートは、昇温速度10℃/分の条件で昇温され、N2雰囲気中にて1100℃で2時間焼成される。その後、金属顕微鏡を用いて、シートの裏面から透過光が照射され、形成された導体膜表面が倍率100倍の条件で10視野観察される。これらの観察画像全体の中で導体膜によって被覆されている面積の平均を「被覆率」として算出し、電極連続性の指標とした。判定は、被覆率が70%以上である場合「◎」印、50%以上で70%未満である場合「○」印、50%より低いものを「×」印とした。「◎」印は良好な品質であることを示し、使用可能である。「○」印はやや品質は悪いが、使用可能である。「×」印は電極層として使用することができない品質であることを示している。
熱収縮評価ならびに電極連続性評価において、1つでも「×」印がついた場合には総合判定で「×」印とし、「×」印がなく「○」印と「◎」印だけの場合には総合判定で「○」印とし、全てが「◎」印の場合には総合判定で「◎」印とした。
まず、図2に示すフロー図において、ステップS4の純水洗浄が行われた金属粉末について、金属粉末表面の凸部のアスペクト比を変えて、熱収縮率評価、電極連続性評価および総合評価を行った。ここで、表1における実施例1〜5はJET粉砕なしの場合を示し、表2における比較例1はJET粉砕有りの場合を示している。
表1からわかるように、表面凸部のアスペクト比が0.20〜0.69の場合には、600℃と800℃における熱収縮率が3%以下となり、焼結抑制効果が高いことが確認された。また、電極被覆率も72.5%以上になり、電極連続性が高いことが確認された。一方、平均アスペクト比が0.00の場合、表2に示すように、600℃と800℃における熱収縮率が3%より大きくなり、大幅に熱収縮していることが確認された。また、電極被覆率も49.5%となり、電極連続性が極端に低下することが確認された。
次に、図2に示すフロー図において、ステップS9の噴霧乾燥後の複合粉末について、複合粉末表面の凸部のアスペクト比を変えて、熱収縮率評価、電極連続性評価および総合評価を行った。ここで、表3における実施例6〜8はJET粉砕なしの場合を示し、表4における比較例2〜4はJET粉砕有りの場合を示している。
表3からわかるように、表面凸部のアスペクト比が0.20以上の場合には、600℃と800℃における熱収縮率が3%以下となり、焼結抑制効果が高いことが確認された。また、電極被覆率も73.1%以上になり、電極連続性が高いことが確認された。一方、平均アスペクト比が0.01〜0.19の場合、表4に示すように、600℃における熱収縮率がいずれも3%以下で焼結抑制効果は高いが、800℃ではやや焼結抑制効果が低下した。また、電極被覆率は50.5%〜71.5%となり、電極連続性がやや低下することが確認された。
図2に示すステップS6で準備される無機化合物として、Mg,Ca,Sr,Ba,Ti,Mn,Cr,Al,Si,Y,Zrの塩からなる集合より、少なくとも1つを選択した。そして、熱収縮率評価、電極連続性評価および総合評価を行い、その結果を表5の実施例9〜17に示した。
表5からわかるように、本実施例に使用した無機化合物においては、600℃と800℃における熱収縮率がいずれも3%以下で焼結抑制効果が高く、電極被覆率も80%以上となり、高い電極連続性が得られたことが確認された。
実施例3に記載された無機化合物の添加量が金属成分に対して0.5〜30質量%である実施例18〜20と、0.2〜50質量%である比較例5、6について、熱収縮率評価、電極連続性評価および総合評価を行った。そして、その結果を表6および表7に示した。
表6からわかるように、無機化合物の添加量が金属成分に対して0.5〜30質量%の場合、600℃と800℃における熱収縮率がいずれも3%以下で焼結抑制効果が高く、電極被覆率も80%以上となり、高い電極連続性が得られた。一方、表7からわかるように、無機化合物の添加量が金属成分に対して0.2質量%および50質量%の場合、600℃における熱収縮率がいずれも3%以下で焼結抑制効果は高いが、800℃ではやや焼結抑制効果が低下した。電極被覆率は69.5〜70.1%であった。
図2のステップS4で得られる金属粉末の平均一次粒径を30〜1500nmの範囲で変えて、熱収縮率評価、電極連続性評価および総合評価を行った。ここでの平均一次粒径は、走査型電子顕微鏡を用いて任意倍率にて画像を取得し、各々の観察画像について、n=200個の粉末を無作為に選択して直径を測定し、n=200個の粉末直径の平均値を算出して、平均一次粒径とした。そして、熱収縮率評価、電極連続性評価および総合評価を行って、その結果を表8および表9に示した。
表8からわかるように、金属粉末の平均一次粒径が50〜1000nmにおいては、600℃と800℃における熱収縮率が3%以下となり、高い焼結抑制効果が得られることが確認された。一方、表9からわかるように、金属粉末の平均一次粒径が30nmおよび1500nmの場合、600℃にける熱収縮率はそれぞれ1.4%、1.6%と良好であったが、800℃における熱収縮率はそれぞれ4.2%、4.7%と3%以上となり、焼結抑制効果がやや低いことが確認された。また、電極被覆率はそれぞれ71.2%、68.5%であった。
次に、配合粉末を得るための無機化合物の比表面積を3〜600m2/gの範囲で変えて、熱収縮率評価、電極連続性評価および総合評価を行い、その結果を表10および表11に示した。ここでの比表面積は、比表面積測定装置(マックソープ)により、粒子表面へのN2吸着量により比表面積を計測した値とする。
表10からわかるように、無機化合物の比表面積が5〜500m2/gの場合、600℃と800℃における熱収縮率が3%以下であり、高い焼結抑制効果が得られることが確認された。また、電極被覆率は77.5%以上であり、電極連続性が高いことも確認された。一方、表11からわかるように、無機化合物の比表面積が3m2/gおよび600m2/gの場合、600℃における熱収縮率はそれぞれ1.7%、1.4%と良好であったが、800℃における熱収縮率はそれぞれ4.7%、4.9%と3%以上となり、焼結抑制効果がやや低いことが確認された。また、電極被覆率はそれぞれ68.4%、65.4%であった。
また、金属成分としてCuを使用し、熱収縮率評価、電極連続性評価および総合評価を行い、その結果を表12に示した。
表12からわかるように、この場合、600℃と800℃における熱収縮率が3%以下であり、高い焼結抑制効果が得られることが確認された。また、電極被覆率は71.5%以上であり、電極連続性も高いことが確認された。なお、金属粉末としては、Ni,Cuの他、Ag,Pdにも適用可能である。
10 積層セラミックコンデンサ
12 基体
14 誘電体セラミック層
16 内部電極層
18 外部電極

Claims (8)

  1. 表面に凹凸があり、その凸部が水酸化物もしくは酸化物である金属粉末、および
    前記金属粉末の表面の少なくとも一部を被覆する無機化合物を含み、
    前記金属粉末の前記凸部のアスペクト比(高さ/幅)の平均値が0.20以上である、複合粉末。
  2. 前記無機化合物で被覆された前記金属粉末が、JET粉砕された後の前記金属粉末である、請求項1に記載の複合粉末。
  3. 前記無機化合物の比表面積が5〜500m 2 /gであることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の複合粉末。
  4. 表面に凹凸があり、その凸部が水酸化物もしくは酸化物である金属粉末、および
    前記金属粉末の表面の少なくとも一部を被覆する無機化合物を含み、
    前記無機化合物の比表面積が5〜500m 2 /gであることを特徴とする、複合粉末。
  5. 前記無機化合物は、Mg、Ca、Sr、Ba、Ti、Mn、Cr、Al、Si、Y、Zrの塩からなる集合から選ばれる少なくとも1つを含むことを特徴とする、請求項1ないし請求項4に記載の複合粉末。
  6. 前記無機化合物の添加量は、前記金属粉末に対して0.5〜30質量%であることを特徴とする、請求項1ないし請求項5に記載の複合粉末。
  7. 前記金属粉末の平均一次粒径は50nm〜1000nmであることを特徴とする、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の複合粉末。
  8. 前記金属粉末は、Cu、Niのうちの少なくとも1つまたはその合金を含むことを特徴とする、請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の複合粉末。
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