JP2015083714A - 複合粉末の製造方法およびこの製造方法により得られた複合粉末を用いた導電性厚膜ペーストおよび積層セラミック電子部品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】金属成分と無機化合物を溶媒中で分散もしくは溶解した混濁液を100〜1000℃の温度で乾燥する。この場合、金属成分を溶媒中で分散して第1ミルベースとする工程と、無機化合物を溶媒中で分散もしくは溶解して第2ミルベースとする工程と、第1ミルベースと第2ミルベースとを混合撹拌して第3ミルベースとする工程と、第3ミルベースを100〜1000℃の温度で乾燥する工程とを含む複合粉末の製造方法とすることができる。
【選択図】なし
Description
また、特許文献2の場合、酸化物または複合酸化物をNi表面に形成する方法を採用しているが、これらの方法では、金属粉末に均一な酸化物層を形成することが非常に難しく、酸化物層が剥がれた箇所から金属成分の焼結が進んでしまい、十分な焼結抑制効果が得られないという課題がある。
また、引用文献3では、金属成分の表面に高融点金属を被覆しているが、高融点金属は高価なものが多く、量産には不向きであるという課題がある。
また、この発明の他の目的は、このような方法で作製された複合粉末を用いた導電性厚膜ペーストと、複合粉末を用いて電極を形成した積層セラミック電子部品を提供することである。
100〜1000℃の高温で乾燥すると、金属成分の周囲に無機化合物が均一に固着する。また、無機化合物として2成分以上を添加した場合、これらが乾燥中に金属成分表面で反応し、コート層を形成することで焼結抑制効果が高くなる場合がある。
温度が100℃より低い場合は,溶媒成分の乾燥が不十分であり、金属成分表面への無機化合物の固着が弱いため、焼結抑制効果は十分に発揮されない。また、温度が1000℃より高い場合は、乾燥中ならびに乾燥後に金属成分が焼結を開始してしまい、セラミック電子部品の作製時における焼成の際に、乾燥時における焼結開始後の状態を起点として焼結が進行してしまう。
溶媒として、非水溶系の低極性溶媒(非極性溶媒)を用いることにより、低極性溶媒と同じく低極性である無機化合物の表面エネルギーが近いため、無機化合物の高分散化が進み、噴霧前により均一に高分散状態で無機化合物が金属成分に付着し、噴霧乾燥時に緻密に固着し被覆する。
無機化合物と金属成分とを混合する間に、それぞれを溶媒中において十分な分散を施すことにより、これらを混合することでより均一に無機化合物が金属成分に付着し、それが乾燥時に緻密に固着するため、焼結抑制効果が高くなる。
このような無機化合物が金属成分の周囲に配置されることにより、焼結過程において過度の粒成長が抑制され、電極連続性が向上する効果を高めることができる。
このような無機化合物が金属成分の周囲に配置されることにより、焼結過程において過度の粒成長が抑制され、電極連続性が向上する効果を高めることができる。
無機化合物の添加量が金属成分に対して0.5質量%より少ない場合、無機化合物が固着していない金属表面から焼結が進行し、熱収縮が顕著に発生する。また、無機化合物の添加量が金属成分に対して30質量%より大きい場合、無機化合物の添加量が多すぎるため、金属成分同士の接触が少なく、焼結が進行しにくいため、電極連続性が低下する。
金属成分の平均一次粒径が50nmより小さい場合、金属成分同士の接触面積が大きく、過度に焼結が進んでしまう。また、金属成分の平均一次粒径が1000nmより大きい場合、金属粉末同士の接触面積が小さく、焼結が進行しにくいため、電極連続性が低下する。
無機化合物の比表面積が500m2/gより大きい場合、無機化合物が分散後に再凝集して、金属成分の周囲に均一に配置されない。無機化合物の比表面積が5m2/gより小さい場合、焼結抑制の効果が小さい。
これらのガスを用いて適切に雰囲気を制御することで、金属成分の酸化を抑制することができる。
積層セラミック電子部品の導電成分として機能するためには、上述のような金属または合金を使用することが好ましい。
さらに、この発明は、上述のいずれかに記載の複合粉末の製造方法によって製造された複合粉末を用いて電極を形成したことを特徴とする、積層セラミック電子部品である。
上述のような製造方法を用いて製造された複合粉末を使用して導電性厚膜ペーストを作製し、この導電性厚膜ペーストを用いてセラミックグリーンシート上に電極パターンを形成して積層し、焼成することにより、積層セラミック電子部品が得られる。このとき、導電性厚膜ペーストの焼成において、焼結抑制効果が働き、電極切れなどが発生していない内部電極を得ることができ、優れた特性を有する積層セラミック電子部品を得ることができる。
Claims (12)
- 金属成分と無機化合物を溶媒中で分散もしくは溶解した混濁液を入口温度が100〜1000℃の温度で乾燥することを特徴とする、複合粉末の製造方法。
- 前記溶媒は、非水溶系の溶媒であることを特徴とする、請求項1に記載の複合粉末の製造方法。
- 前記金属成分を溶媒中で分散して第1ミルベースとする工程、
前記無機化合物を溶媒中で分散もしくは溶解して第2ミルベースとする工程、
前記第1ミルベースと前記第2ミルベースとを混合撹拌して第3ミルベースとする工程、および
前記第3ミルベースを入口温度が100〜1000℃の温度で乾燥する工程を含む、請求項1または請求項2に記載の複合粉末の製造方法。 - 前記無機化合物は、Mg,Ca,Sr,Ba,Ti,Mn,Cr,Al,Si,Y,Zrの塩からなる集合から選ばれる少なくとも1つを含むことを特徴とする、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の複合粉末の製造方法。
- 前記無機化合物はABO3で表されるペロブスカイト型構造を有し、AはBa,Ca,Srの中から選ばれる少なくとも1つを含み、BはTi,Zrの中から選ばれる少なくとも1つを含むことを特徴とする、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の複合粉末の製造方法。
- 前記無機化合物の添加量は、前記金属成分に対して0.5〜30質量%であることを特徴とする、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の複合粉末の製造方法。
- 前記金属成分の平均一次粒径は50nm〜1000nmであることを特徴とする、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の複合粉末の製造方法。
- 前記無機化合物の比表面積が5〜500m2/gであることを特徴とする、請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の複合粉末の製造方法。
- 前記乾燥する工程における雰囲気は、空気、不活性ガス、N2ガス、H2ガス、O2ガスの中から選ばれる少なくとも1つを含むことを特徴とする、請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の複合粉末の製造方法。
- 前記金属成分は、Ag,Cu,Ni,Pdの中から選ばれる少なくとも1つ、またはこれらの中から選ばれる複数の金属成分からなる合金を含むことを特徴とする、請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の複合粉末の製造方法。
- 請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の複合粉末の製造方法によって製造された複合粉末を用いたことを特徴とする、導電性厚膜ペースト。
- 請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の複合粉末の製造方法によって製造された複合粉末を用いて電極を形成したことを特徴とする、積層セラミック電子部品。
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