JP5231387B2 - 誘電体セラミックス材料の製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、粒径が小さく、かつ、結晶性が高い、誘電体層の薄層化に適した誘電体セラミックス材料の製造方法に関するものである。
従来の積層セラミックコンデンサは、主成分としてチタン酸バリウム系化合物を、副成分として特性調整のための金属化合物を含有する誘電体セラミック材料を、シート状に成形してグリーンシートを作製し、このグリーンシート上に電極を印刷したものを積層する工程を繰り返すことにより作製されている。
近時、電子機器製品の小型化に伴い、電子回路の高密度化が進み、この結果、積層セラミックコンデンサの小型大容量化が強く求められている。そして、この要望を実現するために、内部電極層及び誘電体層の薄層化と積層数の増加とが試みられている。
しかし、誘電体層が薄層化された場合、主成分であるチタン酸バリウム系化合物の粒径が大きいと、グリーンチップ焼成後の特性や誘電体層の表面粗さにバラツキが生じ、ショート率が増加し絶縁抵抗不良が多くなる。このため、主成分であるチタン酸バリウム系化合物の微粒子化が求められている。
特許文献1には、焼成工程において、400℃〜700℃の範囲では100℃/分以上の昇温速度で昇温し、焼成時の最高温度を700℃以上とすることにより、昇温過程における炭酸バリウム粒子の粒成長を抑制し、粒径が小さいチタン酸バリウム粉末を製造しうる方法が開示されている。しかしながら、この方法では、焼成工程における厳密な温度制御が必要であるが、当該温度制御は極めて煩雑である。
特開2009−114034
そこで本発明は、上記現状に鑑み、広範な仮焼温度において、粒径が小さく、かつ、結晶性が高い、誘電体層の薄層化に適した誘電体セラミックス材料を製造することができる方法を提供することを課題とする。
本発明者らが鋭意検討を行ったところ、驚くべきことに、炭酸アンモニウム等のアンモニア化合物の共存化において、炭酸バリウム等のアルカリ土類金属化合物の粉末と二酸化チタン粉末との混合粉末を粉砕混合し、得られた混合粉末を仮焼することにより、粒成長が抑制され、粒径が小さいにも関わらず、結晶性が高いチタン酸アルカリ土類金属塩の粉末が得られることを見出した。そして、当該アンモニア化合物は得られたチタン酸アルカリ土類金属塩中には残存せず、その組成には全く影響を与えなかった。本発明は、この新規な知見に基づき完成されたものである。
すなわち本発明に係る誘電体セラミックス材料の製造方法は、アルカリ土類金属化合物と二酸化チタンとを固相反応により反応させて誘電体セラミックス材料を製造する方法であって、前記アルカリ土類金属化合物の粉末及び二酸化チタン粉末を含有する混合粉末を、アンモニア化合物の共存下で粉砕混合する粉砕混合工程と、粉砕混合された前記混合粉末を焼成してチタン酸アルカリ土類金属塩の粉末を得る仮焼工程とを備えていることを特徴とする。
このようなものであれば、前記アルカリ土類金属化合物の粉末及び二酸化チタン粉末を含有する混合粉末を、アンモニア化合物の共存下で粉砕混合し、得られた混合粉末を焼成することにより、平均粒径が100nm以下で、結晶性を表すc/a軸比が1.007以上であるような、粒径が小さく、かつ、結晶性が高いチタン酸アルカリ土類金属塩の粉末を得ることが可能となる。
このように、粒径が小さく、かつ、結晶性が高いチタン酸アルカリ土類金属塩を誘電体層の主成分として用いることにより、ショート率が低く絶縁抵抗不良も抑制されるうえに充分な静電容量を備えた積層セラミックコンデンサを得ることができる。
前記アンモニア化合物としては、例えば、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、及び、アンモニア水からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物が挙げられる。
本発明に係る製造方法により得られた誘電体セラミックス材料の焼結体からなる誘電体層を備えている積層セラミックコンデンサもまた、本発明の1つである。
本発明によれば、粒径が小さく、かつ、結晶性が高いチタン酸アルカリ土類金属塩の粉末を得ることができるので、当該チタン酸アルカリ土類金属塩を主成分とする誘電体層の表面粗さのバラツキを抑えることができ、それにより積層セラミックコンデンサのショート率や絶縁抵抗の不良を抑制することができる。
また、本発明により得られた誘電体セラミックス材料を用いて作製されたグリーンシートは、組織が緻密であるので、焼成後の粒径が安定し、その結果、電気特性が安定するとともに、有効な焼成温度の範囲も広くなることが予想される。
更に、チタン酸アルカリ土類金属塩の微粒子化にともない、誘電体層の薄層化が促進され、内部電極層及び誘電体層の積層数を増加させることができるので、積層セラミックコンデンサの単位体積当たりの静電容量を増加させることが可能となる。
また、本発明に係る製造方法は固相反応を用いたものであるので、コスト面からも量産化に適している。
本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサの模式断面図。
以下に本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1について図面を参照して説明する。
本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1は、図1に示すように、誘電体層3と内部電極4とが交互に積層されてなるコンデンサチップ体2と、このコンデンサチップ体2の表面に設けられ内部電極4と導通する外部電極5と、を備えている。内部電極4は、その端部がコンデンサチップ体2の対向する2つの表面に交互に露出するように積層されて、コンデンサチップ体2の当該表面上に形成されて所定のコンデンサ回路を構成する外部電極5と、電気的に接続している。
誘電体層3は、チタン酸アルカリ土類金属塩を主成分とする誘電体セラミックス材料の焼結体からなるものであり、当該チタン酸アルカリ土類金属塩は、アルカリ土類金属化合物と二酸化チタン(TiO)とを固相反応により反応させることにより得られるものである。
前記アルカリ土類金属化合物としては、例えば、炭酸バリウム(BaCO)、炭酸カルシウム(CaCO)、炭酸ストロンチウム(SrCO)等の炭酸塩が挙げられ、前記チタン酸アルカリ土類金属塩としては、例えば、Ba1−x−yCaSrTiO(0≦x<1、0≦y<1、x+y<1)が挙げられる。
前記固相反応は、前記アルカリ土類金属化合物の粉末及び二酸化チタン粉末を含有する混合粉末を、アンモニア化合物の共存下で粉砕混合する粉砕混合工程と、粉砕混合された前記混合粉末を焼成してチタン酸アルカリ土類金属塩の粉末を得る仮焼工程とを備えているものである。
前記アンモニア化合物としては、例えば、炭酸アンモニウム((NHCO)、炭酸水素アンモニウム(重炭酸アンモニウム、NHHCO)、アンモニア水(NHOH(NHaq))等が挙げられる。前記アンモニア化合物としてアンモニア水を用いる場合は、アンモニア水中にアルカリ土類金属化合物の粉末と二酸化チタン粉末とを分散させればよく、一方、前記アンモニア化合物として炭酸アンモニウムや炭酸水素アンモニウムを用いる場合は、固体状のこれらアンモニア化合物を、アルカリ土類金属化合物の粉末と二酸化チタン粉末との混合粉末に添加すればよい。これらのアンモニア化合物は、仮焼後、得られたチタン酸アルカリ土類金属塩中には残留せず、その組成にも影響を与えない。これらのアンモニア化合物は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
前記アンモニア化合物の配合量は、アルカリ土類金属化合物の粉末と二酸化チタン粉末との合計量に対して、5重量%以下であることが好ましい。5重量%を超えて配合しても、チタン酸アルカリ土類金属塩の微粒子化や高結晶化の促進効果はそれ以上高まらず、コスト面からも好ましくない。より好ましくは0.3〜3重量%であり、更に好ましくは0.5〜2重量%である。
前記粉砕混合工程においては、例えば、ビーズミル、ボールミル等の粉砕機を用いたり、高圧粉砕処理を行う等して、アルカリ土類金属化合物の粉末と二酸化チタン粉末とを、前記アンモニア化合物の共存下で、必要に応じて水等とともに湿式で粉砕混合する。
前記仮焼工程においては、粉砕混合された前記混合粉末を、真空中又は大気中で、例えば、700〜1000℃、好ましくは790〜910℃、より好ましくは820〜850℃で、約3時間、加熱する。
前記混合粉末をこのような仮焼工程において焼成することにより、平均粒径が100nm以下で、かつ、結晶性を表すc/a軸比が1.007以上であるような、粒径が小さく、かつ、結晶性が高いチタン酸アルカリ土類金属塩の粉末を得ることが可能となる。なお、チタン酸アルカリ土類金属塩の粉末の平均粒径が100nmを超えると、誘電体層3の薄層化が困難であり、c/a軸比が1.007未満であると、結晶性が低いので、その結果、積層セラミックコンデンサ1の静電容量が低下することがある。なお、当該平均粒径は、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いた観察により測定され算出されるものであり、当該c/a軸比は、例えば、X線回折(XRD)のピーク強度の解析結果を用いて算出されるものである。
なお、本実施形態における固相反応においては、前記粉砕混合工程や、前記仮焼工程以外に、通常、以下のような各工程が行われる。
まず、アルカリ土類金属化合物の粉末と二酸化チタン粉末とを所定量秤量し、次に、秤量したアルカリ土類金属化合物の粉末と二酸化チタン粉末とに必要に応じて水を添加し、更に、前記アンモニア化合物を添加して、ミキサーで混合する。続いて、得られた混合粉末を上述のとおり粉砕混合する。更に、粉砕混合された混合粉末を乾燥させてから乾式粉砕する。そして、乾式粉砕後の混合粉末を上述のとおり焼成して前記チタン酸アルカリ土類金属塩の粉末を得る。
前記誘電体セラミック材料は、前記チタン酸アルカリ土類金属塩の粉末に加えて、必要に応じて特性調整のための金属化合物を含有していてもよい。前記金属化合物としては、例えば、Mg、Ba、Ca、Si、Mn、Al、V、Dy、Y、Ho、Ybの1種又は複数種の元素を含有する酸化物、炭酸塩等の化合物が挙げられる。
前記チタン酸アルカリ土類金属塩の粉末に前記金属化合物の粉末を添加する際には、合わせて分散剤を添加することが好ましい。
前記分散剤としては特に限定されず、例えば、ポリビニルブチラール系分散剤、ポリビニルアセタール系分散剤、ポリカルボン酸系分散剤、マレイン酸系分散剤、ポリエチレングリコール系分散剤、アリルエーテルコポリマー系分散剤等が挙げられる。
前記チタン酸アルカリ土類金属塩の粉末に前記金属化合物の粉末や分散剤を添加して、例えば、ホモジナイザーで混合してから、ビーズミルで解砕・分散することにより、誘電体セラミックス材料が得られる。このようにして得られた誘電体セラミックス材料に、溶剤及びバインダを添加し、ボールミル等を用いて混合することによりグリーンシート形成用のスラリーを得ることができる。
前記溶剤としては特に限定されず、例えば、エチルカルビトール、ブタンジオール、2−ブトキシエタノール等のグリコール類;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール;アセトン、メチルエチルケトン、ジアセトンアルコール等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類;トルエン、キシレン、酢酸ベンジル等の芳香族類等が挙げられる。
前記バインダとしては特に限定されず、例えば、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、エチルセルロース樹脂等が挙げられる。
前記バインダは、予め、前記溶剤に溶解し濾過して溶液にしておき、その溶液に、前記誘電体セラミックス材料を添加することが好ましい。高重合度のバインダ樹脂は溶剤に溶け難く、通常の方法では、スラリーの分散性が悪化する傾向にある。高重合度のバインダ樹脂を溶剤に溶解してから、その溶液にその他の成分を添加することにより、グリーンシート形成用スラリーにおける各成分の分散性を改善することができ、また、未溶解バインダ樹脂の発生を抑制することもできる。なお、前記溶剤以外の溶剤では、固形分濃度を上げられないと共に、ラッカー粘度の経時変化が増大する傾向にある。
このようにして製造されたグリーンシート形成用のスラリーを、ポリエチレンテレフタレート等からなる基材上にシート状に塗布することによりグリーンシートが形成される。誘電体層3は、得られたグリーンシートを焼成することにより得られる焼結体からなる。誘電体層3一層あたりの厚みは、2μm以下であることが好ましい。
内部電極4としては特に限定されず、例えば、Cu、Ni、W、Mo、Ag等の金属又はこれらの合金等からなるものが挙げられる。
外部電極5としては特に限定されず、例えば、Cu、Ni、W、Mo、Ag等の金属又はこれらの合金;In−Ga、Ag−10Pd等の合金;カーボン、グラファイト、カーボンとグラファイトとの混合物等からなるものが挙げられる。
本実施形態に係る積層セラミックコンデンサの製造方法としては特に限定されないが、例えば、以下のようにして製造される。まず、前記グリーンシート上に、上記の各種金属等を含有する内部電極4用導電性ペーストを所定形状にスクリーン印刷して、内部電極4用導電性ペースト膜を形成する。
次いで、上述のように内部電極4用導電性ペースト膜が形成された複数のグリーンシートを積層するとともに、これらグリーンシートを挟むように、導電性ペースト膜が形成されていないグリーンシートを積層して、圧着した後、必要に応じてカットすることによって、積層体(グリーンチップ)を得る。
そして、得られたグリーンチップに脱バインダ処理を施した後、当該グリーンチップを例えば還元性雰囲気中において焼成して、コンデンサチップ体2を得る。コンデンサチップ体2においては、グリーンシートを焼成してなる焼結体からなる誘電体層3と内部電極4とが交互に積層されている。
得られたコンデンサチップ体2には、誘電体層3を再酸化するためアニール処理を施すことが好ましい。
次に、コンデンサチップ体2の端面から露出した内部電極4の各端縁それぞれに外部電極5が電気的に接続するように、コンデンサチップ体2の端面上に、上記の各種金属等からなる電極を塗布することによって外部電極5を形成する。そして、必要に応じ、外部電極5表面に、めっき等により被覆層を形成する。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
比表面積がそれぞれ30m/gのBaCO粉末と50m/gのTiO粉末とを用意し、これらをA/B比(Ba/Ti比)1.002となるよう秤量した。次に、秤量した粉末に必要に応じて水を添加し、各種アンモニア化合物を下記表1に記載の添加量で添加した後、ミキサーで前混合を行い、得られた混合スラリーをビーズミルで粉砕混合した。なお、アンモニア化合物としてアンモニア水を用いた場合(参考例)は、炭酸アンモニウム1wt%添加時のNHのモル数と同等量となるようにアンモニア水を添加した。続いて、粉砕混合後の混合スラリーを乾燥させて、乾燥後の混合粉末を乾式粉砕した。次に、乾式粉砕後の混合粉末を下記表2〜7に記載の温度で真空仮焼した。
得られたチタン酸バリウム(BaTiO)粉末について、XRD測定を行い、得られたXRD測定データを、フィッティングシステムRIETAN−2000を用いて解析処理し、c/a軸比を算出した。また、得られたBaTiO粉末をSEM観察し、平均粒径を測定した。得られた結果は下記表2〜7に示した。
各実施例及び比較例について得られた結果より、BaCO粉末とTiO粉末とを粉砕混合する際に、アンモニア化合物を添加することにより、より広い焼成温度で、平均粒径が100nm以下で、かつ、結晶性を表すc/a軸比が1.007以上であるような、粒径が小さく、かつ、結晶性が高いBaTiO粉末を得られることが明らかとなった。
1・・・積層セラミックコンデンサ
2・・・コンデンサチップ体
3・・・積層体層
4・・・内部電極
5・・・外部電極

Claims (3)

  1. アルカリ土類金属化合物と二酸化チタンとを固相反応により反応させて誘電体セラミックス材料を製造する方法であって、
    前記アルカリ土類金属化合物の粉末及び二酸化チタン粉末を含有する混合粉末を、アンモニア化合物の共存下で粉砕混合する粉砕混合工程と、粉砕混合された前記混合粉末を焼成して平均粒径が100nm以下であるチタン酸アルカリ土類金属塩の粉末を得る仮焼工程とを備え
    前記アンモニア化合物が、炭酸アンモニウム及び炭酸水素アンモニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする誘電体セラミックス材料の製造方法。
  2. 前記チタン酸アルカリ土類金属塩の粉末は、c/a軸比が1.007以上のものである請求項1記載の誘電体セラミックス材料の製造方法。
  3. 請求項1又は2記載の製造方法により得られた誘電体セラミックス材料の焼結体からなる誘電体層を備えていることを特徴とする積層セラミックコンデンサ。
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