JP2006111468A - 誘電体磁器組成物の製造方法、電子部品及び積層セラミックコンデンサ - Google Patents

誘電体磁器組成物の製造方法、電子部品及び積層セラミックコンデンサ Download PDF

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Abstract

【課題】 積層セラミックコンデンサの誘電体層として使用し、微細な粒子から構成され、かつコンデンサを薄層化した場合においても、良好な電気特性(たとえばDCバイアス特性)や温度特性(たとえばX5Rを満足するなど)を有する誘電体磁器組成物の製造方法を提供すること。
【解決手段】 チタン酸バリウムと、SiO及びCaOを主成分とするガラス成分と、添加物成分とを有する誘電体磁器組成物を製造する方法であって、前記チタン酸バリウムの原料と前記ガラス成分の原料を湿式混合し、かさ密度が3g/cm以下の仮焼前体を準備する工程と、準備された仮焼前体を、950℃未満で2時間超の時間、仮焼きして仮焼済体を得る工程と、得られた仮焼済体に前記添加物成分の原料を混合し、最終組成の誘電体原料を得る工程とを、有する誘電体磁器組成物の製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、積層セラミックコンデンサなどの電子部品の誘電体層などとして用いられる誘電体磁器組成物の製造方法と、該方法により製造される誘電体磁器組成物と、該誘電体磁器組成物を誘電体層として用いる積層セラミックコンデンサなどの電子部品とに、関する。
電子部品の一例である積層セラミックコンデンサは、近年、ますます小型大容量化が進んでおり、その取得容量を大きくするためには、積層セラミックコンデンサにおける1層あたりの誘電体層を薄層化することが求められる。
しかしながら、何らの方策を講じることなしに誘電体層を薄層化していくと、電界強度の増加に伴って積層セラミックコンデンサの信頼性が低下し、またショート不良が多発するため、歩留まりが悪くなる傾向がある。
こうした問題を解決する一つとして、誘電体層を構成する結晶粒を微細化する方法が考えられる。誘電体層は、誘電体粒子としての結晶粒(グレイン)と粒界とで構成されているから、結晶粒のサイズが大きいと、おのずと薄層化に限界が出てくるからである。その一方で、結晶粒の微細化が図れても、誘電率などの電気特性が悪ければ、電子部品市場からの要求に応えることはできない。
従って、結晶粒を単に微細化するだけでなく、微細化した際においても、良好な電気特性(たとえば高い誘電率や静電容量の温度特性など)を維持することが必要である。
ところで、積層セラミックコンデンサは、通常、内部電極層用のペーストと誘電体層用のペーストとを、シート法や印刷法等により積層し、一体同時焼成して製造される。内部電極層の導電材には、比較的安価なNiやNi合金等の卑金属が使用されている。内部電極層の導電材として卑金属を用いる場合、大気中で焼成を行なうと内部電極層が酸化してしまうため、誘電体層と内部電極層との同時焼成を、還元性雰囲気中で行なう必要がある。しかし、還元性雰囲気中で焼成すると、誘電体層が還元され、比抵抗が低くなってしまうため、非還元性の誘電体材料が提案されている。
非還元性の誘電体材料として、現在、EIAJ(日本電子機械工業会規約)で規定するX7R特性(−55℃〜125℃の温度範囲で、25℃を基準に静電容量変化率が±15%以内)やX5R特性(−55℃〜85℃の温度範囲で、25℃を基準に静電容量変化率が±15%以内)、またはJIS規格で規定するB特性(−25〜85℃の温度範囲で、20℃を基準に静電容量変化率が±10%以内)を満足する静電容量の温度安定性の良好なものが主流であり、種々の提案が為されている。
たとえば、特許文献1では、チタン酸バリウムとガラス成分(Ba、Caの珪酸塩など)を、粉体の状態で仮焼し、得られた仮焼済体に対して添加物成分を混合して得られた誘電体材料を用いる誘電体磁器組成物の製造方法を開示している。
しかしながら、特許文献1の技術では、チタン酸バリウムとガラス成分の混合体を950℃以上の高い温度で仮焼きする。このため、形成される仮焼粉体の粒径が大きくなりすぎ、結果として焼成後の結晶粒の微細化が図れず、誘電体層の薄層化が図れないばかりか、DCバイアス特性などの電気特性が悪化することがあった。
特開2003−63862号公報
本発明の目的は、積層セラミックコンデンサの誘電体層として使用し、微細な粒子から構成され、かつコンデンサを薄層化した場合においても、良好な電気特性(たとえばDCバイアス特性)や温度特性(たとえばX5Rを満足するなど)を有する誘電体磁器組成物の製造方法と、
その製造方法により得られる誘電体磁器組成物と、
該誘電体磁器組成物を用いて製造され、良好な電気特性や温度特性を有し、信頼性の高い積層セラミックコンデンサなどの電子部品とを、提供することである。
本出願人は、先に、チタン酸バリウムとガラス成分(Ba、Caの珪酸塩など)を、金型成型により所定サイズにペレット化した後に仮焼し、得られた仮焼済体に対して添加物成分を混合して得られた誘電体材料を用いる誘電体磁器組成物の製造方法を提案した(特願2004−207510号)。この技術によると、比較的良好な温度特性は得られるが、仮焼きに用いられるチタン酸バリウムとガラス成分の混合体を、かさ密度3g/cm程度を超える大きさにペレット化した後に仮焼きするものであり、これに伴い、焼結後の粒子径が大きくなり、DCバイアス特性が悪化することがあった。
そこで、本発明者らは、仮焼時にペレット状態ではなく、粉体の状態で、かつ特定の仮焼き条件で仮焼きすることにより、上記目的を達成することができることを見出し、本発明を完成させた。なお、仮焼きに使用されるペレットは、通常、かさ密度が3g/cm程度を超える固さとされる。
すなわち、本発明の第1の観点によれば、
チタン酸バリウムと、SiO及びCaOを主成分とするガラス成分と、添加物成分とを有する誘電体磁器組成物を製造する方法であって、
前記チタン酸バリウムの原料と前記ガラス成分の原料を湿式混合(水粉砕)し、かさ密度が3g/cm以下の仮焼前体を準備する工程と、
準備された仮焼前体を、950℃未満で2時間超の時間、仮焼きして仮焼済体を得る工程と、
得られた仮焼済体に前記添加物成分の原料を混合し、最終組成の誘電体原料を得る工程とを、有する誘電体磁器組成物の製造方法が提供される。
本発明の第1の観点では、仮焼前体中には、チタン酸バリウムの原料の他にガラス成分の原料が混合されていればよく、さらに添加物成分の原料の一部が混合されていてもよい。ただし、第1の観点では、仮焼前体中には、チタン酸バリウムの原料とガラス成分の原料のみが混合されており、添加物成分の原料が除かれていることが好ましい。
第1の観点では、前記仮焼前体は、前記チタン酸バリウムの原料をBaTiOに換算したときの該BaTiO100モルに対して、前記ガラス成分の原料をCa量に換算して0〜2モル(但し、0モルと2モルを除く)含有することが好ましい。
本発明の第2の観点によれば、
チタン酸バリウムと、SiO及びCaOを主成分とするガラス成分と、添加物成分とを有する誘電体磁器組成物を製造する方法であって、
前記チタン酸バリウムの原料で構成される、かさ密度が3g/cm以下の仮焼前体を準備する工程と、
準備された仮焼前体を、950℃未満で2時間超の時間、仮焼きして仮焼済体を得る工程と、
得られた仮焼済体に、前記ガラス成分の原料と前記添加物成分の原料を混合し、最終組成の誘電体原料を得る工程とを、有する誘電体磁器組成物の製造方法が提供される。
第2の観点では、前記誘電体原料は、前記チタン酸バリウムの原料をBaTiOに換算したときの該BaTiO100モルに対して、前記ガラス成分の原料をCa量に換算して0〜2モル(但し、0モルと2モルを除く)含有することが好ましい。
好ましくは、前記ガラス成分の原料が、SiO及びCaOを主成分とし、さらにMO(但し、Mは、Ca以外のアルカリ土類金属元素の1種以上)を含む。
好ましくは、前記ガラス成分の原料が、(Ba1−x Ca)SiO(但し、x=0.3〜0.7)である。
好ましくは、前記(Ba1−x Ca)SiOが、BaCO、CaCO及びSiOを所定の組成比となるように混合し、仮焼きして作製されたものである。
好ましくは、前記仮焼きを650℃以上で行う。
好ましくは、前記添加物成分の原料が、少なくとも、Mg化合物と、Mn化合物及びCr化合物の一方又は双方とを含有し、
Mg化合物をMgOに、Mn化合物をMnOに、Cr化合物をCrに換算したとき、
前記BaTiO100モルに対する比率が、
Mg化合物:0.1〜3モル、
Mn化合物+Cr化合物:0〜0.5モル(但し、0モルを除く)である。
好ましくは、前記添加物成分の原料が、さらに、V化合物、W化合物、Ta化合物及びNb化合物から選ばれる1種または2種以上を含有し、
V化合物をVに、W化合物をWOに、Ta化合物をTaに、Nb化合物をNbに換算したとき、
前記BaTiO100モルに対する比率が、V化合物+W化合物+Ta化合物+Nb化合物:0〜0.5モル(但し、0モルを除く)である。
好ましくは、前記添加物成分の原料が、さらに、R(但し、Rは、Sc、Er、Tm、Yb、Lu、Y、Dy、Ho、Tb、Gd及びEuから選ばれる1種又は2種以上)の化合物を含有し、
Rの化合物をRに換算したとき、
前記BaTiO100モルに対する比率が、Rの化合物:0〜5モル(但し、0モルを除く)である。
特に好ましい本発明に係る誘電体磁器組成物の製造方法は、上記全ての条件を満足するケースである。
本発明によれば、上記いずれかの方法で製造された誘電体磁器組成物が提供される。
本発明に係る電子部品は、複数の結晶粒を含む上記誘電体磁器組成物で構成され、結晶粒の粒度分布の標準偏差をσ(μm)としたときに、前記σが、0.090μm以下である誘電体層を有する。
電子部品としては、特に限定されないが、積層セラミックコンデンサ、圧電素子、チップインダクタ、チップバリスタ、チップサーミスタ、チップ抵抗、その他の表面実装(SMD)チップ型電子部品が例示される。
本発明に係る積層セラミックコンデンサは、複数の結晶粒を含む上記誘電体磁器組成物で構成され、結晶粒の粒度分布の標準偏差をσ(μm)としたときに、前記σが、0.090μm以下である誘電体層と、内部電極層とが交互に積層された構成のコンデンサ素子本体を有する。
本発明によると、チタン酸バリウム原料単独あるいはチタン酸バリウム原料とガラス成分原料の混合物からなる仮焼前体を、ペレット化することなしに粉体の状態で、仮焼きした仮焼済体を用いて誘電体原料を形成する。その結果、金型成型によるペレットの状態で仮焼きして誘電体原料を形成した場合と比較して、結晶粒(焼結体)が微細でかつその粒度分布が良好な磁器組成物(焼結体)を得ることができる。結晶粒が微細でかつその粒度分布が良好なほどバイアス特性及び信頼性が向上する傾向がある。
また、本発明では、低い仮焼温度(950℃未満)で、長い時間(2時間超)、仮焼きする。このため、0.02〜0.3μmの平均粒径を持つ微細なチタン酸バリウム原料を用いても、仮焼後の仮焼粉体の粒径の肥大を抑制でき、その結果、焼成後の結晶粒の微細化を図ることができ(たとえば結晶粒の平均粒径を0.26μm以下にできる)、ひいては誘電体層の薄層化(たとえば誘電体層の一層あたりの厚みを4.5μm以下にできる)に寄与できる。しかも誘電体層を薄層化した場合においても、良好な電気特性(たとえば高い比誘電率)や、良好な温度特性を有する積層セラミックコンデンサなどの電子部品を得ることが可能である。
また、本発明では、好ましくはBaの一部を置換するCaの量を特定範囲にすることにより、焼成後の磁器組成物(焼結体)の誘電率が飛躍的に向上する。
すなわち、本発明によれば、積層セラミックコンデンサの誘電体層として使用し、微細な粒子から構成され、かつコンデンサを薄層化した場合においても、良好な電気特性や温度特性を有する誘電体磁器組成物の製造方法と、その製造方法により得られる誘電体磁器組成物と、該誘電体磁器組成物を用いて製造され、良好な電気特性や温度特性を有し、信頼性の高い積層セラミックコンデンサなどの電子部品とを、提供することができる。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。図1は本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサの断面図、図2は図1に示す誘電体層2の要部拡大断面図である。
本発明に係る誘電体磁器組成物の製造方法について説明する前に、まず、電子部品の一例としての積層セラミックコンデンサについて説明する。
積層セラミックコンデンサ
図1に示すように、本発明の電子部品の一例としての積層セラミックコンデンサ1は、誘電体層2と内部電極層3とが交互に積層された構成のコンデンサ素子本体10を有する。このコンデンサ素子本体10の両側端部には、素子本体10の内部で交互に配置された内部電極層3と各々導通する一対の外部電極4が形成してある。内部電極層3は、各側端面がコンデンサ素子本体10の対向する2端部の表面に交互に露出するように積層してある。
一対の外部電極4は、コンデンサ素子本体10の両端部に形成され、交互に配置された内部電極層3の露出端面に接続されて、コンデンサ回路を構成する。
コンデンサ素子本体10の外形や寸法には特に制限はなく、用途に応じて適宜設定することができ、通常、外形はほぼ直方体形状とし、寸法は通常、縦(0.4〜5.6mm)×横(0.2〜5.0mm)×高さ(0.2〜1.9mm)程度とすることができる。
誘電体層2は、本発明の製造方法により得られる誘電体磁器組成物を含有する。
本発明の製造方法により得られる誘電体磁器組成物は、チタン酸バリウムと、SiO及びCaOを主成分とするガラス成分と、添加物成分とを有する。
添加物成分は、本実施形態では、Mg酸化物と、Mn酸化物及びCr酸化物の一方又は双方と、V酸化物、W酸化物、Ta酸化物及びNb酸化物から選ばれる1種または2種以上と、R(但し、Rは、Sc、Er、Tm、Yb、Lu、Y、Dy、Ho、Tb、Gd及びEuから選ばれる1種又は2種以上、好ましくはY、Dy及びHoから選ばれる1種または2種以上)の酸化物とを、含有することが好ましい。
図2に示すように、本実施形態の誘電体層2を構成する誘電体磁器組成物は、複数の結晶粒(グレイン)2aと、隣接する複数の結晶粒2a間に形成された粒界相2bとを含んで構成される。
結晶粒2aは、本実施形態では、チタン酸バリウムに対して、ガラス成分中のCaOや、添加物成分中のMn酸化物及びCr酸化物の一方又は双方や、V酸化物、W酸化物、Ta酸化物及びNb酸化物から選ばれる1種または2種以上、などが固溶されて構成されている。結晶粒2aの平均粒径(=グレインサイズG.S.)は、0.26μm以下、好ましくは0.25μm以下と微細化されている。平均粒径の下限は特に限定されないが、通常0.02μm程度である。
そして、誘電体層2中での結晶粒2a全体の粒度分布の標準偏差をσ(単位はμm)としたとき、σが、0.090μm以下を満足する。好ましくはσが0.080μm以下を満足する。σの値が大きすぎるとバイアス特性及び信頼性の低下などの不都合を生じる。σの下限は、小さければ小さいほど好ましい。
粒界相2bは、誘電体材料(ガラス成分中のSiOの大半、CaOの極一部、添加物成分の一部)あるいは内部電極材料を構成する材質の酸化物や、別途添加された材質の酸化物、さらには工程中に不純物として混入する材質の酸化物を成分とし、通常は主としてガラスないしガラス質で構成される。
なお、Siについては、結晶粒内へ固溶し難い性質を持っており、仮焼前体の仮焼きの際に、粒界相へと押し出され、その大半が粒界相中に収まるものと考えられる。
本明細書では、誘電体磁器組成物を構成する各酸化物を化学量論組成で表しているが、各酸化物の酸化状態は、化学量論組成から外れるものであってもよい。ただし、各成分の上記比率は、各成分を構成する酸化物に含有される金属量から上記化学量論組成の酸化物に換算して求める。
誘電体層2の積層数や厚み等の諸条件は、目的や用途に応じ適宜決定すればよいが、本実施形態では、一対の内部電極層3に挟まれる誘電体層2の厚みは、4.5μm以下、好ましくは3.0μm以下、より好ましくは2.5μm以下と薄層化されている。本実施形態では、このように誘電体層2の厚みを薄層化したときでも、コンデンサ1の各種電気特性、特に十分な温度特性を保持しつつもバイアス特性が改善されている。
内部電極層3は、実質的に電極として作用する卑金属の導電材で構成されることが好ましい。導電材として用いる卑金属としては、Ni又はNi合金が好ましい。Ni合金としては、Mn,Cr,Co,CuおよびAlから選択される1種以上の元素とNiとの合金が好ましく、合金中のNi含有量は95重量%以上であることが好ましい。なお、NiまたはNi合金中には、P等の各種微量成分が0.1重量%程度以下含まれていてもよい。内部電極層3の厚さは用途等に応じて適宜決定すればよいが、通常、0.05〜3μm、特に0.1〜2.0μm程度であることが好ましい。
外部電極4は、通常Ni,Pd,Ag,Au,Cu,Pt,Rh,Ru,Ir等の少なくとも1種又はそれらの合金で構成される。通常は、Cu,Cu合金、Ni又はNi合金等や、Ag,Ag−Pd合金、In−Ga合金等が使用される。外部電極4の厚さは用途等に応じて適宜決定されればよいが、通常、10〜50μm程度であることが好ましい。
積層セラミックコンデンサの製造方法
次に、本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1を製造する方法の一例を説明する。
(1)本実施形態では、焼成後に図1に示す誘電体層2を形成するための焼成前誘電体層を構成することとなる誘電体層用ペーストと、焼成後に図1に示す内部電極層3を形成するための焼成前内部電極層を構成することとなる内部電極層用ペーストを準備する。また、外部電極用ペーストも準備する。
誘電体層用ペーストは、誘電体原料と有機ビヒクルとを混練して調製する。
(1−1)本実施形態で用いる誘電体原料は、上述した誘電体磁器組成物を構成する各原料を所定の組成比で含有する。このため、まずは、上記各原料たるチタン酸バリウム原料と、ガラス成分原料と、添加物成分原料とを準備する。
チタン酸バリウム原料としては、ABOで表されるペロブスカイト型結晶構造を有し、A/B値(組成式ABOにおけるAサイトを構成する成分のモル数を、Bサイトを構成する成分のモル数で除した値)が、好ましくは0.990〜1.035、より好ましくは0.995〜1.02、さらに好ましくは1.000〜1.009であるものが用いられる。
A/B値が小さすぎると、粒成長を生じ、高温負荷寿命が悪化する傾向にあり、A/B値が大きすぎると、焼結性が低下し、焼成が困難になる傾向にある。
A/B値の測定は、蛍光X線分析法やICP法などにより行うことができる。
蛍光X線分析法では、チタン酸バリウムにX線を照射することにより発生する各構成元素の特性X線を検出することにより、チタン酸バリウム中に存在する各成分の存在比を重量比で測定することができる。そして、各成分の重量比より、各元素のモル数を計算し、Aサイトに入る元素(Ba)のモル数を、Bサイトに入る元素(Ti)のモル数で除すことによりA/B値を求めることができる。
ICP(誘導結合プラズマ)法としては、ICP発光分光分析装置を用いたICP発光分光分析法や、ICP質量分析装置を用いたICP質量分析法が例示される。ICP発光分光分析法とは、ICP発光分光分析装置中に高温常圧下の状態にあるプラズマを発生させ、該プラズマ中にチタン酸バリウム原料溶液を噴霧し、高いエネルギー状態に励起した原子が発する光の強度を測定してチタン酸バリウム原料中のA/B値を測定する方法である。ICP質量分析法とは、ICP質量分析装置中に発生させた誘導結合プラズマによってイオン化されたチタン酸バリウム原料試料を質量分析計に結合し、A/B値を測定する方法である。
本実施形態では、好ましくは0.02〜0.3μm、より好ましくは0.03〜0.27μmの平均粒径を持つチタン酸バリウム原料を用いる。粒径が大きすぎると焼成後の結晶粒の微細化が困難となる傾向にあり、小さすぎると原料粉末が非常に微細であるため、製造時における原料粉末の分散が著しく困難となり分散不良が発生し、コンデンサとしての性能の低下の原因となる傾向にある。
チタン酸バリウム原料の製造方法は、特に限定されないが、たとえば、固相法、シュウ酸塩法、水熱合成法、アルコキシド法、ゾルゲル法などが例示される。
ガラス成分原料としては、SiO及びCaOを主成分とするものが用いられる。ガラス成分原料中のSiOは焼結助剤として作用し、CaOは静電容量の温度特性を改善する効果を示す。
ガラス成分原料は、SiO及びCaOを主成分としていればよく、その他の酸化物を含有していてもよい。その他の酸化物としては、Ca以外のアルカリ土類金属の酸化物であることが好ましい。Ca以外のアルカリ土類金属としては、好ましくはBa、Srであり、より好ましくは少なくともBaである。つまり、上述したガラス成分原料は、SiO及びCaOを主成分とし、さらに少なくともBaOを含むものであることが特に好ましい。この場合のCa以外のアルカリ土類金属の酸化物は、CaOと同様の作用を発揮する。
本実施形態で用いるガラス成分原料は、混合物の形態でもよいし、あるいは複合酸化物の形態で用いてもよい。ただし、本実施形態では、混合物の形態よりも融点が低くなる複合酸化物の形態で用いることが好ましい。
混合物の形態としては、Ca化合物(CaOやCaCOなど)+Si化合物(SiOなど)+Ba化合物(BaOやBaCOなど)や、Ca化合物+Si化合物+Sr化合物(SrOやSrCOなど)などが例示される。
複合酸化物の形態としては、(Ba1−x Ca)SiOや、(Sr1−x Ca)SiOなどが例示される。上記式中のxは、好ましくは0.3〜0.7であり、さらに好ましくは0.35〜0.50である。xが小さすぎると温度特性が劣化する傾向があり、xが大きすぎると誘電率が低下する傾向がある。
本実施形態では、添加物成分原料として、Mg化合物と、Mn化合物及びCr化合物の一方又は双方と、V化合物、W化合物、Ta化合物及びNb化合物から選ばれる1種または2種以上と、R(但し、Rは、Sc、Er、Tm、Yb、Lu、Y、Dy、Ho、Tb、Gd及びEuから選ばれる1種又は2種以上、好ましくはY、Dy及びHoから選ばれる1種または2種以上)の化合物とを、用いる場合を例示する。
Mg化合物は、容量温度特性を平坦化させる効果および粒成長を抑制する効果がある。Mn化合物及びCr化合物は、焼結を促進する効果と、IR(絶縁抵抗)を高くする効果と、高温負荷寿命を向上させる効果とがある。V化合物、W化合物、Ta化合物及びNb化合物は、高温負荷寿命を向上させる効果がある。Rの化合物は、主として、高温負荷寿命を向上させる効果を示す。
なお、Mg化合物とは酸化マグネシウム及び/又は焼成後に酸化マグネシウムになる化合物を意味し、Mn化合物とは酸化マンガン及び/又は焼成後に酸化マンガンになる化合物を意味し、Cr化合物とは酸化クロム及び/又は焼成後に酸化クロムになる化合物を意味する。
V化合物とは酸化バナジウム及び/又は焼成後に酸化バナジウムになる化合物を意味し、W化合物とは酸化タングステン及び/又は焼成後に酸化タングステンになる化合物を意味し、Ta化合物とは酸化タンタル及び/又は焼成後に酸化タンタルになる化合物を意味し、Nb化合物とは酸化ニオブ及び/又は焼成後に酸化ニオブになる化合物を意味する。
Rの化合物とはR酸化物及び/又は焼成後にR酸化物になる化合物を意味する。
(1−2)次に、第1の観点では、添加物成分原料を除いて、チタン酸バリウム原料とガラス成分原料とを所定量準備し、湿式混合(水粉砕)して仮焼前体を得る。第2の観点では、ガラス成分原料及び添加物成分原料を除いて、チタン酸バリウム原料を所定量準備し、湿式混合して仮焼前体を得る。
湿式混合は、得られる仮焼前体のかさ密度が3g/cm以下、好ましくは2g/cm以下、さらに好ましくは1g/cm以下となるような条件で行う。かさ密度は、仮焼前体の粉体状態を示す指標であり、この値が小さければ小さいほど、結晶粒2aの平均粒径(グレインサイズ)が抑えられ、また、結晶粒2a全体の粒度分布が良好となる。
本発明者らは、このようにかさ密度が3g/cm以下に調製された仮焼前体を所定条件で仮焼きすることで、仮焼済体の粒径の肥大を抑制でき、その結果、焼成後の結晶粒の平均粒径を0.26μm以下にでき、誘電体層の一層あたりの厚みを4.5μm以下にできる。
ガラス成分原料の混合量は、第1の観点及び第2の観点ともに、本実施形態ではSiO及びCaOともに、BaTiO100モルに対して、同量であって、かつ0〜2モル(但し、0モルと2モルを除く)、好ましくは0.1〜2モル、より好ましくは0.1〜1.2モル、さらに好ましくは0.08〜0.3モルである。SiOの含有量が多すぎると比誘電率が低下する傾向にあり、0モルであると焼結できない。CaOの含有量が多すぎると焼結性が悪化すると共に、誘電率が低下し、少なすぎると異常粒成長を生じる。特に0.08〜0.3モルとすることで、誘電率の飛躍的な向上が認められる。
ガラス成分原料がBaOなどのその他の酸化物を含有する場合には、CaOとその他の酸化物の合計で、上記モル数となるように添加することが好ましい。
(1−3)次に、この仮焼前体を仮焼きして仮焼済体を得る。
第1の観点及び第2の観点ともに、得られた仮焼前体を、金型成型などによってペレット化することなしに、粉体の状態で、仮焼きを行う点に特徴がある。また、低い仮焼き保持温度で、仮焼きを行う点も特徴である。
仮焼き保持温度は、950℃未満、好ましくは945℃以下、より好ましくは900℃以下、さらに好ましくは850℃以下、特に好ましくは800℃以下である。仮焼きの保持温度が高すぎると、仮焼済体の平均粒径が0.26μm以上と大きくなりすぎることに伴い、焼結後の誘電体磁器組成物中のグレインサイズが0.26μmを超え、結果的に誘電体層2の薄層化が困難となる傾向がある。なお、グレインサイズが0.26μmを超えた場合に誘電体層2の薄層化が困難となる理由は、ショート不良が増加することによる。その一方で、仮焼き保持温度が低すぎると、反応が不十分となる不都合を生じるので、その下限は、好ましくは650℃、より好ましくは700℃、さらに好ましくは750℃である。
また、本発明では、長い仮焼き保持時間で、仮焼きを行う点にも特徴がある。
仮焼き保持時間は、2時間超、好ましくは2.5時間以上、より好ましくは3時間以上、さらに好ましくは4時間以上である。上述したように本発明では低い仮焼き保持温度で仮焼きを行うが、この場合に仮焼き保持時間が短すぎると、仮焼後の粗粒さらには焼結体に粗粒が多くなる。その一方で、仮焼き保持時間が長すぎると、仮焼粉の粒径が大きくなり、しかも経済的ではないので、その上限は、好ましくは12時間、より好ましくは10時間である。
その他の仮焼き条件は、次に示す条件で行うことが好ましい。昇温速度:50〜400℃/時間、特に100〜300℃/時間、雰囲気:空気中および窒素中、である。
(1−4)次に、仮焼済体をアルミナロールなどで粗粉砕した後、上述した仮焼前体を作製する際に除いた原料(第1の観点では添加物成分原料、第2の観点ではガラス成分原料及び添加物成分原料)を混合して、最終組成にする。
第1の観点及び第2の観点ともに、前記BaTiO100モルに対する添加物成分原料の混合量(比率)は、次の通りである。Mg化合物をMgOに、Mn化合物をMnOに、Cr化合物をCrに、V化合物をVに、W化合物をWOに、Ta化合物をTaに、Nb化合物をNbに、Rの化合物をRに換算したとき、好ましくは、Mg化合物:0.1〜3モル、Mn化合物+Cr化合物:0〜0.5モル(但し、0モルを除く)、V化合物+W化合物+Ta化合物+Nb化合物:0〜0.5モル(但し、0モルを除く)、Rの化合物:0〜5モル(但し、0モルを除く)であり、より好ましくは、Mg化合物:0.5〜2.0モル、Mn化合物+Cr化合物:0〜0.25モル(但し、0モルを除く)、V化合物+W化合物+Ta化合物+Nb化合物:0.01〜0.1モル、Rの化合物:0.3〜3.5モルである。
Mg化合物の添加量が少なすぎると異常粒成長が生じる傾向にあり、多すぎると比誘電率が低下する傾向にある。Mn化合物及びCr化合物の合計添加量が多すぎると比誘電率が低下する傾向にある。V化合物、W化合物、Ta化合物及びNb化合物の合計添加量が多すぎると、IRが著しく低下する傾向にある。Rの化合物の添加量が多すぎると焼結性が悪化する傾向にある。
第2の観点でのガラス成分原料の混合量は、上述した第1の観点での仮焼前体に含めたガラス成分原料の混合量と同じ量である。
その後、この混合粉末を、必要に応じて、ボールミルなどで純水などの分散媒とともに混合し、乾燥することによって、誘電体原料を得る。
なお、上記成分で構成される誘電体原料は、上記した酸化物やその混合物、複合酸化物を用いることができるが、その他、焼成により上記した酸化物や複合酸化物となる各種化合物、例えば、炭酸塩、シュウ酸塩、硝酸塩、水酸化物、有機金属化合物等から適宜選択し、混合して用いることもできる。
なお、誘電体原料中の各化合物の含有量は、焼成後に上記した誘電体磁器組成物の組成となるように決定すればよい。
塗料化する前の状態で、誘電体原料の平均粒径は、好ましくは0.26μm以下、より好ましくは0.1〜0.26μm程度とされる。
有機ビヒクルは、バインダおよび溶剤を含有するものである。バインダとしては、例えばエチルセルロース、ポリビニルブチラール、アクリル樹脂などの通常の各種バインダを用いることができる。溶剤も、特に限定されるものではなく、テルピネオール、ブチルカルビトール、アセトン、トルエン、キシレン、エタノールなどの有機溶剤が用いられる。
誘電体層用ペーストは、誘電体原料と、水中に水溶性バインダを溶解させたビヒクルを混練して、形成することもできる。水溶性バインダは、特に限定されるものではなく、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、水溶性アクリル樹脂、エマルジョンなどが用いられる。
内部電極層用ペーストは、上述した各種導電性金属や合金からなる導電材料あるいは焼成後に上述した導電材料となる各種酸化物、有機金属化合物、レジネート等と、上述した有機ビヒクルとを混練して調製される。
外部電極用ペーストも、この内部電極層用ペーストと同様にして調製される。
各ペーストの有機ビヒクルの含有量は、特に限定されず、通常の含有量、たとえば、バインダは1〜5重量%程度、溶剤は10〜50重量%程度とすればよい。また、各ペースト中には必要に応じて各種分散剤、可塑剤、誘電体、絶縁体等から選択される添加物が含有されても良い。
(2)次に、上記誘電体原料を含有する誘電体層用ペーストと、内部電極層用ペーストとを用いて、焼成前誘電体層と焼成前内部電極層とが積層されたグリーンチップを作製し、脱バインダ工程、焼成工程、必要に応じて行われるアニール工程を経て形成された、焼結体で構成されるコンデンサ素子本体10に、外部電極用ペーストを印刷または転写して焼成し、外部電極4を形成して、積層セラミックコンデンサ1が製造される。
本実施形態では、チタン酸バリウム原料単独あるいはチタン酸バリウム原料とガラス成分原料の混合物からなる仮焼前体を、ペレット化することなしに粉体の状態で、低い仮焼き温度で長い時間で仮焼きする。次に、仮焼きして得られた仮焼済体に対して、仮焼前体を作製する際に除いた原料(第1の観点では添加物成分原料、第2の観点ではガラス成分原料及び添加物成分原料)を混合して誘電体原料を得る。次に、この誘電体原料を用いて誘電体磁器組成物で構成される誘電体層2を形成する。その結果、焼成後の結晶粒の微細化が可能となり、誘電体層を薄層化した場合においても、良好な電気特性(たとえば高い比誘電率)や、X5R特性を満足する良好な温度特性を有する積層セラミックコンデンサ1を得ることができる。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は、上述した実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々に改変することができる。
たとえば、上述した実施形態では、本発明に係る電子部品として積層セラミックコンデンサを例示したが、本発明に係る電子部品としては、積層セラミックコンデンサに限定されず、上記組成の誘電体磁器組成物で構成してある誘電体層を有するものであれば何でも良い。
以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づき説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。
実施例1
誘電体原料の作製
まず、チタン酸バリウム原料、ガラス成分原料及び添加物成分原料を用意した。
チタン酸バリウム原料としては、平均粒径0.17μmのBaTiOを用いた。
ガラス成分原料としては、BaCO,CaCO及びSiOを所定割合でボールミルにより16時間湿式混合し、乾燥後、1150℃で空気中で焼成し、さらに、ボールミルにより100時間湿式粉砕することにより得られた複合酸化物としての(Ba0.6 Ca0.4 )SiO(以下、BCGともいう)を用いた。
添加物成分原料としては、平均粒径が0.01〜0.1μmの、MgO、MnO、Y及びVを用いた。
次に、100モルのチタン酸バリウム原料に対してガラス成分原料を0.75モル(Ca量に換算した添加量:0.3モル)の割合で、水を溶媒としてボールミルで16時間湿式混合(水粉砕)した。その後130℃で熱風乾燥し、#300メッシュパスに通して仮焼前体を準備した。得られた仮焼前体のかさ密度を測定したところ0.95g/cmであった。
次に、仮焼前体を坩堝に入れ、仮焼き後のSSA(比表面積)が6m/gとなるような温度T1(750℃)で、4時間、空気中で仮焼きし、仮焼済体を得た。
次に、仮焼済体を解砕し、#300メッシュパスを通した後、さらにこの解砕粉に対して、添加物成分原料としてのMgO、MnO、Y、Vを添加し、再び水混合を行った。その後、熱風乾燥させて誘電体原料を得た。
誘電体原料は、100モルのBaTiOに対して、0.75モル(Ca量に換算した添加量:0.3モル)のBCGと、MgO:1.2モル、MnO:0.1モル、Y:0.05モル、V:0.03モルが含有してあった。
次に、得られた誘電体原料にポリビニルブチラール樹脂およびエタノール系の有機溶媒を添加し、再度ボールミルで混合し、ペースト化して誘電体層用ペーストを得た。
次に、Ni粒子44.6重量部と、テルピネオール52重量部と、エチルセルロース3重量部と、ベンゾトリアゾール0.4重量部とを、3本ロールにより混練し、スラリー化して内部電極用ペーストを得た。
焼結体の作製
得られた誘電体層用ペーストを用いてドクターブレード法により、PETフィルム上にグリーンシートを形成した。この上に内部電極用ペーストをスクリーン印刷法により印刷した。その後、ふたとなるグリーンシートをPETフィルムから剥離し、厚さが約300μmとなるように複数枚積層し、その上に内部電極用ペーストを印刷したシートをPETフィルムから剥離しつつ所望の枚数(この場合は5枚)積層し、更に再びふたとなるグリーンシートを積層し、圧着して、グリーンチップを得た。なお、このとき、グリーン状態の誘電体層の厚みは、4.5μmとした。
次に、グリーンチップを所定サイズに切断し、脱バインダ処理、焼成およびアニールを下記条件にて行って、チップ焼結体を得た。脱バインダ処理条件は、昇温速度:32.5℃/時間、保持温度:260℃、温度保持時間:8時間、雰囲気:空気中とした。焼成条件は、昇温速度:200℃/時間、保持温度T2:1180〜1240℃、温度保持時間:2時間、冷却速度:200℃/時間、雰囲気ガス:加湿したN+H混合ガスとした。アニール条件は、昇温速度:200℃/時間、保持温度:1050℃、温度保持時間:2時間、冷却速度:200℃/時間、雰囲気ガス:加湿したNガスとした。なお、焼成およびアニールの際の雰囲気ガスの加湿には、水温を20℃としたウェッターを用いた。
得られた焼結体のサイズは、3.2mm×1.6mm×0.6mmであり、内部電極層に挟まれた誘電体層の数は4であった。
焼結体中の結晶粒の平均粒径及び粒度分布の標準偏差
得られた焼結体を研磨し、エッチングを施した後、走査型電子顕微鏡(SEM)にて研磨面の観察を行い、コード法によって、結晶粒2aの形状を球と仮定して、該結晶粒の平均粒径を測定した。平均粒径は、測定点数250点の平均値とした。評価基準は、グレインサイズG.S.が0.26μm以下である場合を良好とした。結果を表1に示す。
また、その研磨面のSEM写真を用いて、画像処理により焼結体中の結晶粒の粒度分布の標準偏差(σ)を求めた(単位はμm)。評価基準は、粒度分布の標準偏差σが0.090μm以下である場合を良好とした。結果を表1に示す。
誘電体層の厚み
得られた焼結体を内部電極に垂直な面で切断し、その切断面を研磨し、その研磨面の複数箇所を金属顕微鏡で観察した。次に、金属顕微鏡で観察した画像についてデジタル処理を行うことにより焼結後の誘電体層の平均厚みを求めた。各試料の誘電体層の平均厚みは、3.5μmであった。
コンデンサ試料の作製
得られたチップ焼結体の端面をサンドブラストにて研磨した後、外部電極としてIn−Gaを塗布し、図1に示す積層セラミックコンデンサの試料を得た。
コンデンサ試料の特性評価
得られた各コンデンサ試料について、結晶粒1μmあたりの比誘電率ε、静電容量の温度特性(TC)及びDCバイアスを評価した。
結晶粒1μmあたりの比誘電率ε(ε/G.S.)については、まず、得られたコンデンサ試料に対し、基準温度20℃において、デジタルLCRメータ(横河電機(株)製 YHP4284)にて、周波数1kHz,入力信号レベル(測定電圧)1Vrms/μmの条件下で、静電容量Cを測定した。そして、得られた静電容量から、比誘電率ε(単位なし)を算出した。次に、得られた比誘電率εを、上記方法によって測定した結晶粒の平均粒径で除し、結晶粒1μmあたりの比誘電率εを求めた。結晶粒1μmあたりの比誘電率は大きいほど好ましい。本実施例での評価基準は、結晶粒1μmあたりの比誘電率が10000以上である場合を良好とした。
静電容量の温度特性(TC)については、EIAJ規格のX5R特性について評価した。つまり、コンデンサ試料に対し、デジタルLCRメータ(YHP社製4274A)にて、周波数1kHz、入力信号レベル(測定電圧)1Vrmsの条件下で、静電容量を測定し、基準温度を25℃としたとき、−55〜85℃の温度範囲内で、温度に対する静電容量変化率(ΔC/C)がX5R特性を満足する(±15%以内)かどうかを調べ、満足する場合を○、満足しない場合を×とした。
DCバイアスについては、コンデンサ試料を、基準温度20℃でデジタルLCRメータ(YHP製4274A)にて、周波数:1kHz、OSC:1Vrms/μm、直流バイアス電圧:2V/μmの条件で測定した。評価基準は、−26%以上を良好とした。
これらの結果を表1に示す。
比較例1
100モルのチタン酸バリウム原料に対してガラス成分原料を0.75モル(Ca量に換算した添加量:0.3モル)の割合で、水を溶媒としてボールミルで16時間湿式混合(水粉砕)した。その後130℃で熱風乾燥し、#300メッシュパスに通し、純水を1重量%加えて造粒した後、φ55mmで高さが10mmのペレット状に成型して仮焼前体を準備した。得られた仮焼前体のかさ密度は4g/cmであった。
次に、仮焼前体を坩堝に入れ、実施例1と同じ温度で、4時間、空気中で仮焼きし、仮焼済体を得た。
その後、実施例1と同様に試料を作製して評価した。結果を表1に示す。
実施例2
チタン酸バリウム原料のみをボールミルに入れ、水を溶媒として16時間湿式混合(水粉砕)した。その後130℃で熱風乾燥し、#300メッシュパスに通して仮焼前体を準備した。得られた仮焼前体のかさ密度を測定したところ、0.95g/cmであった。
次に、仮焼前体を坩堝に入れ、仮焼き後のSSA(比表面積)が6m/gとなるような温度T1(700℃)で、4時間、空気中で仮焼きし、仮焼済体を得た。
次に、仮焼済体を解砕し、#300メッシュパスを通した後、さらにこの解砕粉に対して、ガラス成分原料と、添加物成分原料としてのMgO、MnO、Y、Vを添加し、再び水混合を行った。その後、熱風乾燥させて、実施例1と同組成の誘電体原料を得た。その後、実施例1と同様に試料を作製し、評価した。結果を表1に示す。
比較例2
チタン酸バリウム原料のみをボールミルに入れ、水を溶媒として16時間湿式混合(水粉砕)した。その後130℃で熱風乾燥し、#300メッシュパスに通し、純水を1重量%加えて造粒した後、φ55mmで高さが10mmのペレット状に成型して仮焼前体を準備した。得られた仮焼前体のかさ密度は4g/cmであった。
次に、仮焼前体を坩堝に入れ、実施例2と同じ温度で、4時間、空気中で仮焼きし、仮焼済体を得た。
次に、仮焼済体を解砕し、#300メッシュパスを通した後、さらにこの解砕粉に対して、ガラス成分原料と、添加物成分原料としてのMgO、MnO、Y、Vを添加し、再び水混合を行った。その後、熱風乾燥させて実施例1と同組成の誘電体原料を得た。その後、実施例1と同様に試料を作製し、評価した。結果を表1に示す。
Figure 2006111468
表1に示すように、実施例1と比較例1とを比較してみると、いずれもX5R特性を満足するが、実施例1では、比較例1と比較して微細な焼結体が得られており、またその焼結体の粒度分布の標準偏差(σ)も良好な値が得られた。さらに測定した誘電率を焼結体粒径で除すことにより求められる焼結体1μmあたりの誘電率(ε/G.S.)についても、実施例1の方がより高い値が得られた。さらにまた実施例1では微細な焼結体が得られたことにより、DCバイアス特性も優れている。実施例2と比較例2を比較してみても、上記と同様の傾向が見られる。
すなわち、実施例1,2の如き、粉体の状態で、かつ特定の条件で仮焼きすることにより、比較例1,2の如き、特定の仮焼条件であっても粉体の状態ではなく、成型体(ペレット)状態で仮焼きしたものと比較して、微細な焼結体が得られると共に、粒度分布の標準偏差σが良好であり、(ε/G.S.)についても高い値が得られ、しかもDCバイアス特性が改善されることが確認できた。
実施例3
実施例1の試料をベース(仮焼温度750℃、仮焼時間4時間)にし、仮焼前体の仮焼温度を600℃、650℃、800℃、850℃、900℃、945℃、950℃、970℃と変化させた以外は、実施例1と同様に試料を作製し、評価した。その結果、仮焼温度が950℃以上であると、結晶粒の平均粒径(グレインサイズ)が0.26μmを超過し、結果的に誘電体層2の薄層化が困難になるとともに、DCバイアス特性が悪化した。
その一方で、仮焼温度が950℃未満であると、グレインサイズが0.26μm以下となり、またその焼結体の粒度分布の標準偏差(σ)も良好であるとともに、実施例1と同様に微細な焼結体が得られたことにより、良好なDCバイアス特性が得られた。
なお、仮焼温度が低くなるほど、絶縁抵抗が劣化する傾向が見られた。
実施例4
実施例1の試料をベース(仮焼温度750℃、仮焼時間4時間)にし、仮焼前体の仮焼時間を1.5時間、2時間、2.5時間、3時間と変化させた以外は、実施例1と同様に試料を作製し、評価した。その結果、仮焼時間を長くするほど、仮焼済体(仮焼粉)及びこれを用いて作製された焼結体の粒度分布が良くなる傾向が見られた。
実施例5〜9,参考例1〜4
100モルのチタン酸バリウム原料に対するガラス成分原料の添加量を表2のように変化させた以外は、実施例1と同様に試料を作製し、評価した。結果を表2に示す。なお、表2中の「Ca量」が、本発明でいう「Ca量に換算したときのガラス成分原料の添加量」に相当する。
Figure 2006111468
表2に示すように、混合粉体中にガラス成分原料を含まない参考例1では、粒成長する傾向が見られた。また、Ca量換算のガラス成分原料の含有量が2モル以上の参考例2〜4では、X5R特性を満足しなかった。
これに対し、ガラス成分原料の含有量がCa量に換算して0〜2モル(但し、0モルと2モルを除く)の実施例5〜9では、いずれも、X5R特性を満足し、微細な焼結体が得られており、またその焼結体の粒度分布の標準偏差(σ)も良好な値が得られ、さらに焼結体1μmあたりの誘電率(ε/G.S.)についても高い値が得られ、さらにまたDCバイアス特性も改善されている。特に、Ca換算のガラス成分原料の含有量が0.08〜0.3モルの場合に、焼結体1μmあたりの誘電率(ε/G.S.)の飛躍的な向上が見られる。
図1は本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサの断面図である。 図2は図1に示す誘電体層2の要部拡大断面図である。
符号の説明
1… 積層セラミックコンデンサ
10… コンデンサ素子本体
2… 誘電体層
2a… 結晶粒(グレインまたは誘電体粒子)
2b… 粒界相
3… 内部電極層
4… 外部電極

Claims (15)

  1. チタン酸バリウムと、SiO及びCaOを主成分とするガラス成分と、添加物成分とを有する誘電体磁器組成物を製造する方法であって、
    前記チタン酸バリウムの原料と前記ガラス成分の原料を湿式混合し、かさ密度が3g/cm以下の仮焼前体を準備する工程と、
    準備された仮焼前体を、950℃未満で2時間超の時間、仮焼きして仮焼済体を得る工程と、
    得られた仮焼済体に前記添加物成分の原料を混合し、最終組成の誘電体原料を得る工程とを、有する誘電体磁器組成物の製造方法。
  2. 前記仮焼前体は、前記チタン酸バリウムの原料をBaTiOに換算したときの該BaTiO100モルに対して、前記ガラス成分の原料をCa量に換算して0〜2モル(但し、0モルと2モルを除く)含有する請求項1に記載の誘電体磁器組成物の製造方法。
  3. チタン酸バリウムと、SiO及びCaOを主成分とするガラス成分と、添加物成分とを有する誘電体磁器組成物を製造する方法であって、
    前記チタン酸バリウムの原料で構成される、かさ密度が3g/cm以下の仮焼前体を準備する工程と、
    準備された仮焼前体を、950℃未満で2時間超の時間、仮焼きして仮焼済体を得る工程と、
    得られた仮焼済体に、前記ガラス成分の原料と前記添加物成分の原料を混合し、最終組成の誘電体原料を得る工程とを、有する誘電体磁器組成物の製造方法。
  4. 前記誘電体原料は、前記チタン酸バリウムの原料をBaTiOに換算したときの該BaTiO100モルに対して、前記ガラス成分の原料をCa量に換算して0〜2モル(但し、0モルと2モルを除く)含有する請求項3に記載の誘電体磁器組成物の製造方法。
  5. 前記ガラス成分の原料が、SiO及びCaOを主成分とし、さらにMO(但し、Mは、Ca以外のアルカリ土類金属元素の1種以上)を含む請求項1〜4のいずれかに記載の誘電体磁器組成物の製造方法。
  6. 前記ガラス成分の原料が、(Ba1−x Ca)SiO(但し、x=0.3〜0.7)である請求項1〜4のいずれかに記載の誘電体磁器組成物の製造方法。
  7. 前記(Ba1−x Ca)SiOが、BaCO、CaCO及びSiOを所定の組成比となるように混合し、仮焼きして作製されたものである請求項6に記載の誘電体磁器組成物の製造方法。
  8. 前記仮焼きを650℃以上で行う請求項1〜7のいずれかに記載の誘電体磁器組成物の製造方法。
  9. 前記添加物成分の原料が、少なくとも、Mg化合物と、Mn化合物及びCr化合物の一方又は双方とを含有し、
    Mg化合物をMgOに、Mn化合物をMnOに、Cr化合物をCrに換算したとき、
    前記BaTiO100モルに対する比率が、Mg化合物:0.1〜3モル、Mn化合物+Cr化合物:0〜0.5モル(但し、0モルを除く)である請求項1〜8のいずれかに記載の誘電体磁器組成物の製造方法。
  10. 前記添加物成分の原料が、さらに、V化合物、W化合物、Ta化合物及びNb化合物から選ばれる1種または2種以上を含有し、
    V化合物をVに、W化合物をWOに、Ta化合物をTaに、Nb化合物をNbに換算したとき、
    前記BaTiO100モルに対する比率が、V化合物+W化合物+Ta化合物+Nb化合物:0〜0.5モル(但し、0モルを除く)である請求項1〜9のいずれかに記載の誘電体磁器組成物の製造方法。
  11. 前記添加物成分の原料が、さらに、R(但し、Rは、Sc、Er、Tm、Yb、Lu、Y、Dy、Ho、Tb、Gd及びEuから選ばれる1種又は2種以上)の化合物を含有し、
    Rの化合物をRに換算したとき、
    前記BaTiO100モルに対する比率が、Rの化合物:0〜5モル(但し、0モルを除く)である、請求項1〜10のいずれかに記載の誘電体磁器組成物の製造方法。
  12. 請求項1〜11のいずれかの方法で製造された誘電体磁器組成物。
  13. 誘電体層を有する電子部品であって、
    前記誘電体層が、複数の結晶粒を含む請求項12に記載の誘電体磁器組成物で構成されており、
    前記誘電体層中での結晶粒の粒度分布の標準偏差をσ(μm)としたときに、前記σが、0.090μm以下である電子部品。
  14. 誘電体層と、内部電極層とが交互に積層してあるコンデンサ素子本体を有する積層セラミックコンデンサであって、
    前記誘電体層が、複数の結晶粒を含む請求項12に記載の誘電体磁器組成物で構成されており、
    前記誘電体層中での結晶粒の粒度分布の標準偏差をσ(μm)としたときに、前記σが、0.090μm以下である積層セラミックコンデンサ。
  15. 前記内部電極層は、ニッケルまたはニッケル合金を主成分とする請求項14に記載の積層セラミックコンデンサ。
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