JP6286975B2 - 変性セルロースならびに該変性セルロースを含むマスターバッチ用樹脂組成物、樹脂成形材料、および成形体 - Google Patents

変性セルロースならびに該変性セルロースを含むマスターバッチ用樹脂組成物、樹脂成形材料、および成形体 Download PDF

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本発明は、成形材料用途に好適な変性セルロースならびに該変性セルロースを含むマスターバッチ用樹脂組成物、樹脂成形材料、および成形体に関し、詳しくは樹脂補強材料として用いた際の、成形体の強度を飛躍的に向上し得るウレタン骨格を導入した変性セルロースに関する。
従来、樹脂に用いられる補強材料として、炭素繊維やガラス繊維等が広く一般的に使用されている。しかしながら、炭素繊維は高価であり、平滑性、リサイクル性が悪いとの課題がある。また、ガラス繊維は比較的安価であるが、比重が大きく、廃棄時にリサイクルし難いとの課題がある。
一方、植物繊維から得られるミクロフィブリル化セルロースは軽量、高強度、高弾性、低熱膨張といった優れた特性を持ち、更にサーマルリサイクルが可能といった様々な利点を持つことから樹脂成形体の補強剤として注目されている。
しかしながらミクロフィブリル化セルロースは、親水性が高い為、疎水性の高い樹脂中で均一に分散させる事は難しく、ミクロフィブリル化セルロースと樹脂の親和性も低い。この為、ミクロフィブリル化セルロースによる十分な補強効果が得られない。
このような課題に対して、ミクロフィブリル化セルロースの樹脂中での分散性を改善する目的で、相溶化剤を用いる、変性剤等によって疎水化する等の試みがなされている。
例えば特許文献1等に記載されているように、セルロース系のミクロフィブリル化植物繊維とポリプロピレン等のポリオレフィンからなる複合材料において、マレイン酸変性ポリプロピレンを相溶化剤、又は界面補強剤として使用することが広く知られている。
一方、特許文献2には、セルロースミクロフィブリル表面に存在するヒドロキシル官能基に反応可能な、少なくとも1つの有機化合物(シリル化剤、イソシアネート、酸化アルキレン、グリシジル化合物など)によりエーテル化され、その置換度が少なくとも0.05である変性セルロースミクロフィブリルを粘度変性剤や強化充填剤として用いることが記載されており、実施例には、強化充填剤としての使用に関し、一例としてシリル化剤により変性されたセルロースミクロフィブリルを架橋(加硫)エラストマーに適用した場合の機械的強度の向上が示されている。
上記いずれの方法を用いても、補強材料を用いない場合に比べて成形体の機械的強度は向上する。しかしながら、使用用途によっては、これら前記した従来の方法では補強効果が十分とは言えず、更なる強度向上が求められている。
米国特許公開公報第US2008/0146701号 特表2002−524618号公報
本発明は、樹脂に対する分散性や機械的強度に優れた変性セルロースならびに該変性セルロースを含むマスターバッチ用樹脂組成物、樹脂成形材料、および成形体を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、セルロース繊維表面の水酸基に、特定のイソシアネート化合物を反応してウレタン構造を持たせることで、樹脂の補強材料として用いた場合に機械的強度が顕著に優れる成形体が得られることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、
(1)モノイソシアネート(A)をセルロース繊維(B)に反応して得られる変性セルロースであって、前記モノイソシアネート(A)が、芳香族ジイソシアネート(a)と一価アルコール(b)との反応物であり、前記モノイソシアネート(A)による前記セルロース繊維(B)水酸基のウレタン置換度(DS)が0.03〜0.50であることを特徴とする変性セルロース、
(2)モノイソシアネート(A)をセルロース繊維(B)に反応して得られる変性セルロースであって、前記モノイソシアネート(A)が、下記一般式(1)で示されるウレタン構造を有し、前記モノイソシアネート(A)による前記セルロース繊維(B)水酸基のウレタン置換度(DS)が0.03〜0.50であることを特徴とする変性セルロース、
O=C=N−X−NHC(=O)O−Y (1)
(ただし、Xは炭素数6〜20の芳香族基、Yは一価アルコールの残基を表わす。)
(3)一価アルコール(b)が、直鎖または分岐の脂肪族アルコール、芳香族アルコール、ポリエーテルモノアルコールからなる群から選ばれる少なくとも1種以上のアルコールであることを特徴とする、前記(1)に記載の変性セルロース、
(4)一価アルコール(b)が、炭素数3以上18以下の分岐脂肪族アルコールである、前記(3)に記載の変性セルロース、
(5)セルロース繊維(B)水酸基の置換度(DS)が0.10〜0.50であることを特徴とする前記(1)または(2)に記載の変性セルロース、
(6)前記(1)〜(5)のいずれか一項に記載の変性セルロースと樹脂とからなる、変性セルロース/樹脂=1〜50/50〜99の質量比を有するマスターバッチ用樹脂組成物、
(7)前記(6)に記載のマスターバッチ用樹脂組成物を含有してなる樹脂成形材料 、
(8)前記(7)に記載の樹脂成形材料からなる成形体 、
である。
本発明の変性セルロースを樹脂の補強材料として用いた場合、樹脂に対する分散性が良好で、従来よりも機械的強度が顕著に優れた成形体を得ることができる。
本発明の変性セルロースは、モノイソシアネート(A)をセルロース繊維(B)に反応して得られる変性セルロースであって、前記モノイソシアネート(A)が、芳香族ジイソシアネート(a)と、一価アルコール(b)との反応物であり、前記モノイソシアネート(A)による前記セルロース繊維(B)水酸基のウレタン置換度(DS)が0.03〜0.50である。ここでDSとは、「Degree of Substitution」の略である。以下、単に「DS」と記載することがある。
また、本発明の変性セルロースは、モノイソシアネート(A)をセルロース繊維(B)に反応して得られる変性セルロースであって、前記モノイソシアネート(A)は、下記一般式(1)で示されるウレタン構造を有し、前記モノイソシアネート(A)による前記セルロース繊維(B)水酸基のウレタン置換度(DS)が0.03〜0.50である。
O=C=N−X−NHC(=O)O−Y (1)
(ただし、Xは炭素数6〜20の芳香族基、Yは一価アルコールの残基を表わす。)
本発明の変性セルロースに用いるモノイソシアネート(A)は、芳香族ジイソシアネート(a)と、一価アルコール(b)とが、1:1のモル比で反応して得ることができる。本発明で規定されるモノイソシアネート(A)に代えて、2価以上のポリイソシアネートを用いた場合は、セルロース繊維(B)の繊維間架橋やポリイソシアネート同士の二量化、三量化反応が起こり、反応が制御できない。
また、モノイソシアネートが本発明で規定されるモノイソシアネート(A)以外の場合、機械強度が本発明のモノイソシアネートを用いる場合に比べ劣るものになっている。その原因は明らかではないが、変性セルロースがセルロースとの結合部分以外にウレタン骨格を有することにより、樹脂と変性セルロースの界面でとりわけ顕著な強度を発現するものと考えている。
芳香族ジイソシアネート(a)の例としては、トルエンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、4, 4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソアネート、キシレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネートが挙げられる。これらの中でも、トルエンジイソシアネート、4, 4’−ジフェニルメタンジイソシアネートが工業的に入手しやすく、セルロースの有する水酸基との反応性が高いので所望の置換度の変性セルロースを比較的容易に得ることができ、好ましい。最も好ましくは、トルエンジイソシアネートである。
また、一価アルコール(b)の例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール、ペンタノール、イソペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、へプタノール、オクタノール、2−エチルヘキサノール、ノナノール、デカノール、ウンデシルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、ペンタデシルアルコール、セタノール、2−ヘキシルデカノール、ヘプタデカノール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ノナデシルアルコール、エイコサノール、イソエイコサノール、2−オクチルドデカノール、ヘンエイコサノール、ベヘニルアルコールなどの飽和脂肪族アルコール;ヒドロキシジシクロペンタジエン、オレイルアルコール、リノレイルアルコール、アリルアルコールなどの不飽和脂肪族アルコール;ベンジルアルコール、サリチルアルコール、アシニルアルコール、α−クミルアルコール、2−フェノキシエタノールなどの芳香族アルコール;エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテルなど、下記構造式で定義されるポリエーテルモノアルコールが挙げられる。
HO−(R−O)−R
ただし、nは1〜3の整数であり、Rは炭素数の2〜4の炭化水素、Rは炭素数1〜4の炭化水素を表す。
一価アルコール(b)は1種単独で用いてもよく、これらから選ばれた2種以上を用いてもよい。一価アルコールの中でも、樹脂への変性セルロースの相溶性や成形体の機械的強度の観点から、分岐アルキル基を有する分岐脂肪族アルコール、芳香族アルコールが好ましく、分岐脂肪族アルコールがより好ましい。更に好ましくは、分岐脂肪族アルコールのうち、炭素数3以上18以下の分岐脂肪族アルコールであり、中でも好ましいのは、2−エチルヘキサノール、イソステアリルアルコールである。
本発明のモノイソシアネート(A)は、公知のウレタン合成方法で得ることができ、例えば、前記ジイソシアネート(a)と当モル量の一価アルコール(b)を混合し、反応させて得る。この際、常温でイソシアネート基との反応が起きない有機溶媒を用いても良く、触媒を添加しても良い。反応後のNMRから、前記一般式(1)で表わされる化合物であることを確認できる。
本発明の変性セルロースに用いることができるセルロース繊維(B)は、特に限定されないが、セルロース繊維(B)の原料として用いることのできるものとしては、木材、竹、麻、ジュート、ケナフ、綿、ビートなどに含まれる植物由来の繊維、前記植物由来の繊維から得られるパルプ、マーセル化を施したセルロース繊維、レーヨンやセロファン、リヨセル等の再生セルロース繊維、酸無水物変性セルロースなどを含むものも挙げられる。
好ましいセルロース繊維原料としては木材が挙げられ、例えば、マツ、スギ、ヒノキ、ユーカリ、アカシアなどが挙げられ、好ましくは、これらを原料として得られるパルプや紙、あるいは古紙を解繊したものをセルロース繊維(B)として用いる。セルロース繊維(B)は、1種単独で用いてもよく、これらから選ばれた2種以上を用いてもよい。
前記パルプとしては、植物原料を化学的、若しくは機械的に、又は両者を併用してパルプ化することで得られるケミカルパルプ(クラフトパルプ(KP)、亜硫酸パルプ(SP))、セミケミカルパルプ(SCP)、ケミグランドパルプ(CGP)、ケミメカニカルパルプ(CMP)、砕木パルプ(GP)、リファイナーメカニカルパルプ(RMP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)等が挙げられる。
またセルロース繊維(B)は、モノイソシアネート(A)との反応性や置換度、樹脂に対する相溶性などに大きな影響を与えず、所望の機械的強度を有する成形体を得るのに差支えない範囲であれば、水酸基のエステル化やカルボキシル基、エーテル基などの官能基により一部水酸基が置換されたものを用いても構わない。また、モノイソシアネート(A)との反応に用いる前に、モノイソシアネート(A)との反応を阻害しないよう、予めセルロース繊維(B)に含まれる水をトルエンやN−メチルピロリドンなどの溶媒で置換しておく必要がある。
モノイソシアネート(A)とセルロース繊維(B)との反応方法は、特に限定されず、例えば次の方法で行うことができ、得られた変性セルロースは、通常、濾過、洗浄して溶媒や未反応物などを除去して次のマスターバッチ用樹脂の製造に使用する。
(I)モノイソシアネート(A)が合成された溶液中に、予め溶媒置換されたセルロース繊維(B)を添加し、反応させる。
(II)予め溶媒置換されたセルロース繊維(B)を分散させた分散液中に、モノイソシアネート(A)を逐次あるいは一括で添加し、反応させる。
(III)予め溶媒置換されたセルロース繊維(B)を分散させた分散液中に、モノイソシアネート(A)の原料である一価アルコール(b)を添加後、または添加と同時にジイソシアネート(a)を添加して、モノイソシアネート(A)の合成とセルロース繊維(B)への反応を一括して行う。この場合、反応はモノイソシアネート(A)の合成が優先して進行する。
イソシアネート(A)によるセルロース繊維(B)の水酸基のウレタン置換度(DS)は、樹脂への相溶性や成形体の機械的強度の観点から、0.03〜0.50である必要がある。より好ましくは、0.10〜0.50である。DSを0.03以上に設定することによって、樹脂に対する分散性が十分となり、得られる成形材料の機械強度を向上させることができる。また、DSを0.50以下に設定することによって、セルロースの結晶性を維持できるため、変性セルロースを混合した成形体は十分な強度が得られるもと考えられる。
本発明のDSは、洗浄により原料として用いた変性化剤や、それらの加水分解物等の副生成物を除去した後、質量増加率により算出したものである。
本発明のマスターバッチ用樹脂組成物は、前記変性セルロースと樹脂とを変性セルロース/樹脂=1/99〜50/50の質量比で混合、溶融混練することで得られる。変性セルロースの質量比が1より少ないと、変性セルロースを混合したことによる成形体の機械的強度向上が見られない。また、変性セルロースの質量比が50より多いと、得られたマスターバッチ用樹脂組成物をそのまま樹脂成形材料として用いた場合には成形加工できない、あるいは成形できても脆く所望の機械的強度が得られない。好ましくは、変性セルロース/樹脂=2.5/97.5〜40/60であり、より好ましくは、変性セルロース/樹脂=5/95〜35/65である。
本発明のマスターバッチ用樹脂組成物に用いることのできる樹脂は、特に成形加工可能な樹脂であれば限定されず、通常用いられている熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂が挙げられる。例えば、脂肪族または芳香族ポリエステル樹脂、ポリオレフィン、ポリアミド樹脂、アセタール樹脂、ポリカーボネート、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、スチレン系樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂、ポリエーテル、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂、ケイ素樹脂などを1種単独または2種以上を組み合わせて使用できる。好ましくは、脂肪族または芳香族ポリエステル樹脂、ポリオレフィン、ポリアミド樹脂、アセタール樹脂、ポリカーボネート、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂であり、より好ましくは、脂肪族または芳香族ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド樹脂、アセタール樹脂、ポリカーボネートである。
変性セルロースと樹脂との溶融混練は、加工性や樹脂および変性セルロースの分散や劣化を考慮すると、温度が100〜240℃であることが好ましい。
変性セルロースは、樹脂との溶融混練後のマスターバッチ用樹脂組成物中で十分にミクロフィブリル化されていることが好ましく、また、溶融混練前に必ずしもミクロフィブリル化されたものである必要はない。ミクロフィブリル化の方法としては、特に限定されないが、予めミクロフィブリル化しておく場合は、セルロース繊維(B)の懸濁液、又はスラリーをリファイナー、高圧ホモジナイザー、グラインダー、一軸又は多軸混練機、ビーズミル等の機械処理を行った後に変性反応を行う方法、あるいはセルロース繊維(B)の変性反応を行った後に、得られた変性セルロースの懸濁液、又はスラリーをリファイナー、高圧ホモジナイザー、グラインダー、一軸又は多軸混練機、ビーズミル等の機械処理を行う方法が好ましい。また、溶融混練時にミクロフィブリル化する場合は、変性セルロースと樹脂とを一軸又は多軸混練機等で処理する方法が好ましい。
ミクロフィブリル化された変性セルロースの繊維径は、平均値が通常4〜800nm、好ましくは4〜500nm、特に好ましくは20〜500nmである。なお、ミクロフィブリル化された変性セルロースの繊維径の平均値(平均繊維径)は、電子顕微鏡の視野内の変性ミクロフィブリル化された変性セルロースの少なくとも50本以上について測定した時の平均値である。
得られた前記マスターバッチ用樹脂組成物は、そのまま樹脂成形材料として、成形体の加工に用いることもできるが、通常は、変性セルロース含有量の高いマスターバッチ用樹脂組成物を更に前記した樹脂で任意の比率に希釈、溶融混練して、樹脂成形材料とする。希釈用樹脂は通常、マスターバッチ用樹脂組成物で用いたものと同じ樹脂を使用するが異なっても良い。樹脂成形材料の樹脂成分と変性セルロースの質量比は、前記したマスターバッチ用樹脂組成物と同様に、成形体の機械的強度を考慮すれば、樹脂成分/変性セルロース=99/1〜60/40であることが好ましい。
本発明で得られるマスターバッチ用樹脂組成物や樹脂成形材料は、種々の形状に成形して用いることが出来る。形状としては、例えば、シート状、フィルム状、ペレット状、フレーク状、粉末状等が挙げられる。これらの形状を有する成形材料は、例えばプレス成形、射出成形、押出成形、ブロー成形、延伸成形、発泡成形、トランスファー成形、積層成形、注型成形等を用いて得られる。
上述した本発明で得られる樹脂成形材料には、必要に応じて、滑材、ワックス類、着色剤、安定剤、フィラー、その他の各種の添加剤を配合してもよい。
更に前記の成形材料から、プレス成形、射出成形、押出成形、ブロー成形、延伸成形、発泡成形、トランスファー成形、積層成形、注型成形等の所望の成形法、所望の成形条件によって樹脂成形体を製造することが出来る。樹脂成形体としては、例えば、自動車、電車、船舶、飛行機等の輸送機器の内装材、外装材、構造材等;パソコン、テレビ、電話、時計等の電化製品等の筺体、構造材、内部部品等;携帯電話等の移動通信機器等の筺体、構造材、内部部品等;携帯音楽再生機器、映像再生機器、印刷機器、複写機器、スポーツ用品等の筺体、構造材、内部部品等;建築材;文具等の事務機器等、容器、コンテナー等が挙げられる。
以下、本発明の実施例について説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
これらの実施例の一部で用いられた物性値測定法は、以下のとおりである。
引張強度(破断)、引張弾性率(ヤング率)の測定
ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂を用いた成形体はJISK−7162を参考に1BA形のダンベル型試験片を作成し、オリエンテック(株)製引張試験機「テンシロンRTM−50」を用いて5mm/minの引張速度で測定した。
ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂を用いた成形体はJISK−7162を参考に1BA形のダンベル型試験片を作成し、オリエンテック(株)製万能引張圧縮試験機「テンシロンUTM−10」を用いて5mm/minの引張速度で測定した。
モノイソシアネート(A)とセルロース繊維(B)との反応の確認
モノイソシアネート(A)とセルロース繊維(B)との反応は、Perkin Elmer社製フーリエ変換赤外分光分析装置「Spectrum one」を用いて確認した。具体的には1650〜1750cm−1に生じるウレタン基カルボニル炭素と酸素の伸縮振動に由来するピーク強度が増強することから、定性的に確認した。
変性セルロースのウレタン置換度(DS)の算出
変性セルロースのウレタン置換度(DS)は、以下の式を利用してセルロース繊維(B)の水酸基をウレタン置換し変性セルロースとした際の質量変化から算出した。
Figure 0006286975
uc :変性セルロースの乾燥質量
c :セルロース繊維(B)の乾燥質量
di :反応に使用したジイソシアネートの分子量
:反応に使用した一価アルコールの分子量
:セルロースを構成するグルコースユニットの分子量
(4)固形分の算出
有機溶媒含有変性セルロース(ウレタン変性NBKP)の固形分の測定には赤外線水分計((株)ケット科学研究所製:「FD−620」)を用いた。
[(A)モノイソシアネートの合成例]
(合成例1)
容積1000mlのセパラブルフラスコへN−メチルピロリドン(以下、NMPと略すことがある。)を273.7g、トルエンジイソシアネート (2,4−トルエンジイソシアネート 約80質量%、2,6−トルエンジイソシアネート 約20質量% の混合物)52.26g(0.3mol)、2−エチルヘキサノールを39.06g(0.3mol)投入し、5分間撹拌して系内を均一とした。撹拌後、ジラウリル酸ジブチル錫を0.10g加えて室温で30分間撹拌してモノイソシアネート含有量25質量%のN−メチルピロリドン溶液(A−1)を得た。NMR測定により、トルエンジイソシアネートと2−エチルヘキサノールとの反応により得られるモノイソシアネートが仕込み量に対し98%生成していることを確認した。
(合成例2)〜(合成例9)
表1に記載のジイソシアネート(a)、一価アルコール(b)に代え、N−メチルピロリドンの仕込み量を調整したほかは合成例1と同様に操作を行い、各モノイソシアネート含有量25質量%のN−メチルピロリドン溶液(A−2)〜(A−9)を得た。
Figure 0006286975
DEGMBE:ジエチレングリコールモノブチルエーテル
[溶媒置換セルロース繊維(B)の調製]
[調製例1]
含水の針葉樹漂白パルプ(以下、NBKPと略することがある。)100g(固形分35.0g)にN−メチルピロリドン(以下、NMPと略することがある。)を1400g加え、撹拌機でよく攪拌した後、ブフナー漏斗で吸引濾過を行った。この操作を3回繰り返し、NMPで膨潤させたNBKP100gを得た。
[変性セルロースの製造]
[実施例1]
攪拌機、温度計、還流冷却器及び窒素ガス導入管を備えた容積1000mlのセパラブルフラスコへ、窒素雰囲気下、モノイソシアネートとして合成例1で得られた(A−1)365.28g(モノイソシアネートとして0.3mol)を仕込み、調製例1で得られたNBKP膨潤セルロース繊維46.29g(固形分16.20g)を投入した。撹拌しながら90℃へ昇温し、3時間反応させた後に70℃まで冷却し、27.64gのエタノールを投入した上で冷却し反応を終了させた。反応物をNMP、アセトン、エタノールで順次洗浄し、エタノールを含有した固形分20質量%の変性セルロース(C−1)を得た。
[実施例2]
反応時間を5時間としたほかは、実施例1と同様にエタノールを含有した固形分20質量%の変性セルロース(C−2)を得た。
[実施例3]
モノイソシアネートとして(A−1)60.88g(モノイソシアネートとして0.05mol)を使用し、NMPを304.40g加えた以外は、実施例2と同様にエタノールを含有した固形分20質量%の変性セルロース(C−3)を得た。
[実施例4]〜[実施例10]、[比較例1]
表2に記載のモノイソシアネートに代え、モノイソシアネートの仕込み量を調整したほかは実施例2と同様に操作を行い、エタノールを含有した固形分20質量%の各種変性セルロース(C−4)〜(C−11)を得た。
[比較例2]
モノイソシアネートとしてオクタデシルイソシアネートを14.78g(0.05mol)使用し、NMPを277.71g加えた以外は実施例2と同様の方法により、エタノールを含有した固形分20質量%の変性セルロース(C−12)を得た。
[比較例3]
含水の針葉樹漂白パルプ(以下、NBKPと略することがある。)100g(固形分35.0g)にエタノールを1400g加え、撹拌機でよく攪拌した後、ブフナー漏斗で吸引濾過を行った。この操作を3回繰り返し、エタノールで膨潤させたNBKP100gを得た。
Figure 0006286975
ODI :オクタデシルイソシアネート
C−13:未変性セルロース
[実施例11]
実施例1で得た変性セルロース(C−1)を固形分が28.6gとなるように秤量し、
エタノールを加えて3質量%のスラリーとした上で容量2000mlのビーカーへ仕込んだ。スラリーを撹拌しながら、高密度ポリエチレン樹脂(HDPE、住友精化(株)製:商品名「フロービーズHE3040」)71.4gとイソプロピルアルコール166.6gとを投入した。20分間撹拌を続けた後に吸引ろ過し、ろ物をフードプロセッサーで粉砕した。その後粉砕物を容量1000mlのセパラブルフラスコへ仕込み、撹拌しながら減圧乾燥して、変性セルロース繊維と樹脂の混合物(マスターバッチ用樹脂組成物)を得た。得られたマスターバッチ用樹脂組成物を小型二軸混練機(東洋精機(株)製、商品名ラボプラストミル)に投入し、100rpm、140℃で10分間溶融混練して樹脂成形材料を得た。得られた樹脂成形材料を手動射出成形機(井元製作所(株)製;型式18D1)に投入し、射出温度170℃、金型温度25℃で射出成形し、厚さ2mmのダンベル型試験片(成形体)を得た。
[実施例12]〜[実施例20]
表3に記載の変性セルロースに代え、高密度ポリエチレン樹脂との配合比を表3の通りに調整したほかは実施例11と同様の操作を行い、[実施例12]〜[実施例20]の各成形体を得た。
[比較例4]
変性セルロースとしてC−11を固形分22.6g、高密度ポリエチレン樹脂を77.4g使用した以外は実施例11と同様の方法によりダンベル型試験片(成形体)を得た。
[比較例5]
未変性のエタノール含有NBKP(C−13)を固形分が20.0gとなるように秤量し、エタノールを加えて3質量%のスラリーとした上で容量2000mlのビーカーへ仕込んだ。スラリーを撹拌しながら、高密度ポリエチレン樹脂(HDPE、住友精化(株)製:商品名「フロービーズHE3040」)80.0gとイソプロピルアルコール186.7gとを投入した。20分間撹拌を続けた後に吸引ろ過し、ろ物をフードプロセッサーで粉砕した後に容量1000mlのセパラブルへ仕込み、撹拌しながら減圧乾燥して変性セルロース繊維と樹脂の混合物(マスターバッチ用樹脂組成物)を得た。得られたマスターバッチ用樹脂組成物を小型二軸混練機(東洋精機(株)製、商品名ラボプラストミル)に投入し、100rpm、140℃で10分間溶融混練して樹脂成形材料を得た。得られた樹脂成形材料を手動射出成形機(井元製作所(株)製;型式18D1)に投入し、射出温度170℃、金型温度25℃で射出成形し、厚さ2mmのダンベル型試験片(成形体)を得た。
[比較例6]
未変性のエタノール含有NBKP(C−13)を固形分が10.0g、高密度ポリエチレン樹脂を90.0g使用した以外は比較例5と同様の方法によりダンベル型試験片(成形体)を得た。
[比較例7]
変性セルロースとしてC−12を固形分36.1g、高密度ポリエチレン樹脂を63.9g使用した以外は実施例11と同様の方法によりダンベル型試験片(成形体)を得た。
[参考例1]
高密度ポリエチレン樹脂を手動射出成形機(井元製作所(株)製;型式18D1)に投入し、射出温度170℃、金型温度25℃で射出成形し、厚さ2mmのダンベル型試験片(成形体)を得た。
[成形体の物性評価]
実施例11〜20、比較例4〜7、参考例1で得られた成形体の物性(ダンベル型試験片の引張強度、弾性率)を表3に示す。
Figure 0006286975
PE:フロービーズ HE−3040(住友精化株式会社製)
[実施例21]
実施例2で得た変性セルロース(C−2)を固形分が1.7gとなるように秤量し、エタノールを加えて3質量%のスラリーとした上で容量2000mlのビーカーへ仕込んだ。スラリーを撹拌しながら、アセタール樹脂(商品名「ユピタールF30−01F」、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製)98.3gとイソプロピルアルコール229.4gとを投入した。20分間撹拌を続けた後に吸引ろ過し、ろ物をフードプロセッサーで粉砕した後に容量1000mlのセパラブルフラスコへ仕込み、撹拌しながら減圧乾燥して変性セルロース繊維と樹脂の混合物(マスターバッチ用樹脂組成物)を得た。得られたマスターバッチ用樹脂組成物を小型二軸混練機(東洋精機(株)製、商品名ラボプラストミル)に投入し、75rpm、180℃で5分間溶融混練して樹脂成形材料を得た。得られた樹脂成形材料を手動射出成形機(井元製作所(株)製;型式18D1)に投入し、射出温度190℃、金型温度120℃で射出成形し、厚さ2mmのダンベル型試験片(成形体)を得た。
[実施例22、23]
表4のように変性セルロースの種類と、樹脂/変性セルロースの組成比を変えた以外は、実施例21と同様の方法でダンベル型試験片(成形体)を得た。
[参考例2]
実施例21で用いたアセタール樹脂を手動射出成形機(井元製作所(株)製;型式18D1)に投入し、射出温度190℃、金型温度120℃で射出成形し、厚さ2mmのダンベル型試験片(成形体)を得た。
[成形体の物性評価]
実施例21〜23、参考例2で得られた成形体の物性(ダンベル型試験片の引張強度、弾性率)を表4に示す。
Figure 0006286975
POM:ユピタールF30−01F(三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製)
[実施例24]
実施例2で得た変性セルロース(C−2)を固形分が8.3gとなるように秤量し、エタノールを加えて3質量%のスラリーとした上で容量2000mlのビーカーへ仕込んだ。スラリーを撹拌しながら、ポリアミド樹脂(商品名「ベストジント2159natural」、ダイセル・エボニック株式会社製)91.4gとイソプロピルアルコール229.4gとを投入した。20分間撹拌を続けた後に吸引ろ過し、ろ物をフードプロセッサーで粉砕した後に容量1000mlのセパラブルフラスコへ仕込み、撹拌しながら減圧乾燥して変性セルロース繊維と樹脂の混合物(マスターバッチ用樹脂組成物)を得た。得られたマスターバッチ用樹脂組成物を小型二軸混練機(東洋精機(株)製、商品名ラボプラストミル)に投入し、100rpm、180℃で5分間溶融混練して樹脂成形材料を得た。得られた樹脂成形材料を手動射出成形機(井元製作所(株)製;型式18D1)に投入し、射出温度210℃、金型温度120℃で射出成形し、厚さ2mmのダンベル型試験片(成形体)を得た。
[参考例3]
ポリアミド樹脂(商品名「ベストジント2159natural」、ダイセル・エボニック株式会社製)を手動射出成形機(井元製作所(株)製;型式18D1)に投入し、射出温度210℃、金型温度120℃で射出成形し、厚さ2mmのダンベル型試験片(成形体)を得た。
[成形体の物性評価]
実施例24、参考例3で得られた成形体の物性(ダンベル型試験片の引張強度、弾性率)を表5に示す。
Figure 0006286975
PA:ベストジント2159natural(ダイセル・エボニック株式会社製)
[実施例25]
実施例7で得た変性セルロース(C−7)を固形分が28.2gとなるように秤量し、
エタノールを加えて3質量%のスラリーとした上で容量2000mlのビーカーへ仕込んだ。スラリーを撹拌しながら、マレイン酸変性ポリプロピレン(MPP:商品名「トーヨータックPMA H1000P」、東洋紡株式会社製)8.6gとイソプロピルアルコール20.4gとを投入した。20分間撹拌を続けた後に吸引ろ過し、ろ物をフードプロセッサーで粉砕した後に容量1000mlのセパラブルフラスコへ仕込み、撹拌しながら減圧乾燥して変性セルロース繊維と樹脂の混合物(マスターバッチ用樹脂組成物)を得た。得られたマスターバッチ用樹脂組成物へポリプロピレン(H700、株式会社プライムポリマー製)63.2gを加え、小型二軸混練機(東洋精機(株)製、商品名ラボプラストミル)に投入し、100rpm、180℃で10分間溶融混練して樹脂成形材料を得た。得られた樹脂成形材料を手動射出成形機(井元製作所(株)製;型式18D1)に投入し、射出温度200℃、金型温度25℃で射出成形し、厚さ2mmのダンベル型試験片(成形体)を得た。
[参考例4]
ポリプロピレン(H700、株式会社プライムポリマー製)を手動射出成形機(井元製作所(株)製;型式18D1)に投入し、射出温度200℃、金型温度25℃で射出成形し、厚さ2mmのダンベル型試験片(成形体)を得た。
[成形体の物性評価]
実施例25、参考例4で得られた成形体の物性(ダンベル型試験片の引張強度、弾性率)を表6に示す。
Figure 0006286975
PP:H700(株式会社プライムポリマー製)
MPP:トーヨータックPMA H1000P(東洋紡株式会社製)
表3〜表6より、本発明の変性セルロースを用いた実施例11〜19、実施例21〜25は、それぞれ対応する樹脂のみからなる参考例1〜4や、未変性のセルロース繊維を添加した比較例5、本発明で規定されるモノイソシアネート(A)以外のモノイソシアネートを用いた比較例4、比較例7に比べ、得られる樹脂成形材料から作成した樹脂成形体の引張強度と弾性率が向上していることが分かる。
また、実施例11〜12と実施例13、比較例5との比較から、あるいは、実施例16〜18と比較例5との比較から、DS=0.1以上の変性セルロースはDS=0.1未満の変性セルロースに比べ、得られる樹脂成形材料から作成した樹脂成形体の引張強度と弾性率がとりわけ飛躍的に向上していることが分かる。
さらに、実施例20および未変性のセルロース繊維を添加した比較例6より、セルロース濃度が半量であっても、本発明の変性セルロースを用いた樹脂成形材料から作成した成形体は、未変性のセルロース繊維を用いた場合より高い弾性率を示していることが分かる。
加えて、実施例11及び実施例17と、実施例14〜16および実施例18〜19との比較から、本発明の変性セルロースに用いるモノイソシアネート(A)の原料である一価アルコール(b)としては、特に、炭素数3以上18以下の分岐脂肪族アルコールの使用において優れた弾性率を示していることが分かる。

Claims (8)

  1. モノイソシアネート(A)をセルロース繊維(B)に反応して得られる樹脂補強材料であって、前記モノイソシアネート(A)が、芳香族ジイソシアネート(a)と一価アルコール(b)との反応物であり、前記モノイソシアネート(A)による前記セルロース繊維(B)水酸基のウレタン置換度(DS)が0.03〜0.50であることを特徴とする樹脂補強材料。
  2. モノイソシアネート(A)をセルロース繊維(B)に反応して得られる樹脂補強材料であって、前記モノイソシアネート(A)が、下記一般式(1)で示されるウレタン構造を有し、前記モノイソシアネート(A)による前記セルロース繊維(B)水酸基のウレタン置換度(DS)が0.03〜0.50であることを特徴とする樹脂補強材料。
    O=C=N−X−NHC(=O)O−Y (1)
    (ただし、Xは炭素数6〜20の芳香族基、Yは一価アルコールの残基を表わす。)
  3. 一価アルコール(b)が、直鎖または分岐の脂肪族アルコール、芳香族アルコール、ポリエーテルモノアルコールからなる群から選ばれる少なくとも1種以上のアルコールであることを特徴とする、請求項1に記載の樹脂補強材料。
  4. 一価アルコール(b)が、炭素数3以上18以下の分岐脂肪族アルコールである、請求項3に記載の樹脂補強材料。
  5. セルロース繊維(B)水酸基のウレタン置換度(DS)が0.10〜0.50であることを特徴とする請求項1または2に記載の樹脂補強材料。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の樹脂補強材料と樹脂とからなる、樹脂補強材料/樹脂=1〜50/50〜99の質量比を有するマスターバッチ用樹脂組成物。
  7. 請求項6に記載のマスターバッチ用樹脂組成物を含有してなる樹脂成形材料。
  8. 請求項7に記載の樹脂成形材料からなる成形体。
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