JP6286886B2 - 直流用ケーブル - Google Patents

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Description

本発明は、ポリエチレン組成物およびそれを用いた直流用ケーブルに関する。
ケーブルは、例えば電力の送電に用いられる。ケーブルでは、導体の外周上に絶縁層が設けられており、例えば高電圧のケーブルの場合、その絶縁層には架橋ポリエチレンが用いられる。架橋ポリエチレンからなる絶縁層は、ポリエチレンに架橋剤として例えばジクミルパーオキサイド(DCP)などの有機過酸化物を添加したポリエチレン組成物を架橋させることで形成される。
近年、ケーブルには、例えば海底ケーブルなどへ適用するため、送電距離の長距離化が要請されている。送電距離の長距離化のため、ケーブルにおいては、送電距離による電力損失の大きい交流電力に代わって、電力損失の小さい直流電力による送電が検討されている。
ただし、架橋ポリエチレンからなる絶縁層を備えるケーブルの場合、直流電力を送電すると、絶縁層の架橋ポリエチレンに含まれる架橋剤(例えばDCPなど)の分解残渣によって、絶縁層の体積抵抗率が低下したり、絶縁層における空間電荷の蓄積量が増加したりすることがあった。これにより、ケーブルの直流特性が低下することがあった。つまり、絶縁層が絶縁破壊する電圧(以下、直流破壊強度ともいう)が低下して、低電圧で絶縁破壊が生じ、絶縁特性が低下することがあった。
具体的には、絶縁層の体積抵抗率が低下すると、絶縁層からの漏れ電流が増加するため、漏れ電流によって発生するジュール熱が増大し、絶縁層は熱破壊されて劣化することになる。特に、絶縁層の厚さ方向における中心部分は、絶縁層の内周側(絶縁層の導体側)および外周側(絶縁層の表面側)よりも架橋剤の分解残渣が多く分布しており、体積抵抗率の低下がより大きい。このため、ケーブルに直流電力が課電されている間、絶縁層の内周側と外周側とにかかる電圧が大きくなる。この結果、ケーブルの絶縁層の有効膜厚が減少するため、直流破壊強度が低下し、絶縁特性が低下することがあった。
また、空間電荷の蓄積量が増加すると、絶縁層中に高電界の部分が局所的に発生する場合がある。高電界の部分では、直流破壊強度が低下するため、絶縁破壊が生じやすい。また、空間電荷の蓄積量が増加すると、例えば送電方向を反転させるために直流電圧の極性を反転させた際や、逆極性のインパルスが重畳された際、絶縁特性が低下し、絶縁破壊が生じることがあった。
このように、直流電力が送電されるケーブル(以下、直流用ケーブルともいう)では、絶縁層において体積抵抗率の低下や空間電荷の蓄積が生じるため、直流特性が低下し、絶縁特性が低下することがあった。
そこで、直流用ケーブルの絶縁層における空間電荷の蓄積を抑制することを目的として、絶縁層に、例えば酸化マグネシウム(MgO)やカーボンブラックなどの極性を有する無機充填剤を含有させる方法が提案されている(例えば、特許文献1および2を参照)。また、無機充填剤の粒子径が小さいほど、少量の添加量で空間電荷の蓄積を抑制できることから、無機充填剤の粒子径をμmオーダ以下とする方法が提案されている(例えば、特許文献3〜5を参照)。
一方、架橋ポリエチレンにおいて無機充填剤を均等に行き渡らせることによって、絶縁
層の絶縁特性の低下を抑制し、直流用ケーブルの直流特性を向上できることが知られている。そこで、ポリエチレン組成物において無機充填剤を微細に分散させるため、分子量の標準偏差が800〜1200のポリエチレンが提案されている(例えば、特許文献6を参照)。また、無機充填剤を微細に分散させるため、無機充填剤と共に、アミド系滑剤やウレア系滑剤を含有される方法が提案されている(例えば、特許文献7を参照)。
特公昭57−021805号公報 特許第3602297号公報 特開2006−291022号公報 特許第3430875号公報 特開平11−086634号公報 特開平10−269852号公報 特開2010−121056号公報
しかしながら、特許文献6および7のポリエチレン組成物においては、無機充填剤のポリエチレンへの分散性が不十分であり、無機充填剤が凝集する場合があった。特に、無機充填剤の粒子径が小さく、例えばμmオーダ以下となる場合、分散性が低下し、凝集がより生じやすかった。このようなポリエチレン組成物から形成される絶縁層では、無機充填剤の分散性が不十分であるため、絶縁特性が低く、絶縁特性の低下により絶縁破壊しやすいという問題があった。つまり、直流用ケーブルでは、直流特性が低下しやすく、寿命が短いという問題があった。
本発明は、上記課題に鑑みて成されたものであり、その目的は、無機充填剤の分散性に優れるポリエチレン組成物、および直流特性の低下が抑制され、長寿命の直流用ケーブルを提供することにある。
本発明の第1の態様によれば、
ポリエチレン(A)と、エチレン−(メタ)アクリレート共重合体(B)と、酸化マグネシウムおよびカーボンブラックのいずれか1つの無機充填剤(C)と、を含有する、ポリエチレン組成物が提供される。
本発明の第2の態様によれば、
前記無機充填剤(C)を、樹脂成分の総量100重量部に対して、0.1重量部以上5重量部以下含有する、第1の態様のポリエチレン組成物が提供される。
本発明の第3の態様によれば、
前記ポリエチレン(A)に対する前記エチレン−(メタ)アクリレート共重合体(B)の比率(B)/(A)が、10/90以下である、第1の態様又は第2の態様のポリエチレン組成物が提供される。
本発明の第4の態様によれば、
前記エチレン−(メタ)アクリレート共重合体(B)は、エチレンおよび(メタ)アクリル酸エステルの共重合から得られ、前記(メタ)アクリル酸エステルを20重量%以下含有する、第1〜第3の態様のいずれかのポリエチレン組成物が提供される。
本発明の第5の態様によれば、
前記エチレン−(メタ)アクリレート共重合体(B)が、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−ブチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体から選ばれる少なくとも1種である、第1〜第4の態様のいずれかのポリエチレン組成物が提供される。
本発明の第6の態様によれば、
第1〜第5の態様のいずれかのポリエチレン組成物を架橋させて形成される絶縁層を導体の外周上に備える直流用ケーブルが提供される。
本発明によれば、無機充填剤の分散性に優れるポリエチレン組成物、および直流特性の低下が抑制され、長寿命の直流用ケーブルが得られる。
本発明の一実施形態に係る直流用ケーブルの断面図である。
〈本発明者が得た知見〉
本発明の一実施形態の説明に先立ち、本発明者が得た知見について説明をする。
上述したように、無機充填剤を含有するポリエチレン組成物においては無機充填剤の分散性が低く、どうしても凝集が生じるため、架橋されて形成される絶縁層においては、無機充填剤の分散性が低かった。この結果、直流用ケーブルにおいては、絶縁層の絶縁特性が低下し、直流特性が低下することがあった。
無機充填剤が凝集する要因には種々考えられるが、その一つに、無機充填剤とポリエチレンとの極性の相違が挙げられる。具体的には、酸化マグネシウムなどの無機充填剤は、一般に、その表面に極性基を有しており、極性が高い。一方、無機充填剤が分散されるポリエチレンは、一般に、極性基を有さず、極性が低い。すなわち、比較的高い極性の無機充填剤と、比較的低い極性のポリエチレンとは相溶性が低く、無機充填剤のポリエチレンへの分散性は低い。このため、無機充填剤をポリエチレンに分散させると、無機充填剤はポリエチレンへ分散するよりも、極性を有する無機充填剤同士で引っ張りあって凝集することで凝集粒子を形成する傾向にある。
以上のことから、本発明者らは、無機充填剤の凝集を抑制する方法について鋭意検討を行った。その結果、無機充填剤をポリエチレンへ添加して分散させる際に、無機充填剤と共に、エチレン−(メタ)アクリレート共重合体を添加することによって、無機充填剤をポリエチレン中に微細に分散できることを見出した。
エチレン−(メタ)アクリレート共重合体は、所定の極性を有しており、ポリエチレンおよび無機充填剤のそれぞれとの相溶性が高い。つまり、エチレン−(メタ)アクリレート共重合体は、ポリエチレン中に微細に分散することができ、ポリエチレンを含む連続相(海相)中に微細に分散する分散相(島相)を形成する。しかも、エチレン−(メタ)アクリレート共重合体は、海相中に微細に分散する島相のそれぞれに無機充填剤を取り込むことができる。すなわち、無機充填剤は、ポリエチレン中に微細に分散するエチレン−(メタ)アクリレート共重合体に取り込まれることによって、ポリエチレン中に微細に分散することができる。これにより、無機充填剤の凝集を抑制し、無機充填剤のポリエチレンへの分散性を向上することができる。
なお、エチレン−(メタ)アクリレート共重合体と同様に所定の極性を有するポリマとして、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体などがある。しかし、このような共重合体では脂肪酸などの酸成分が残存しており、脂肪酸などのイオンが絶縁層の絶縁特性を低下させ、直流用ケーブルの直流用ケーブルの直流特性を低下させる。また、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体などでは、熱分解により酢酸を発生させるため、同様に直流用ケーブルの直流特性を低下させる。
本発明は、以上の知見に基づいて成されたものである。
〈本発明の一実施形態〉
以下、本発明の一実施形態について説明をする。
(1)ポリエチレン組成物
本発明の一実施形態に係るポリエチレン組成物は、ポリエチレン(A)と、エチレン−(メタ)アクリレート共重合体(B)と、酸化マグネシウムおよびカーボンブラックのいずれか1つの無機充填剤(C)と、を混練して得られる。なお、本明細書において、エチレン−(メタ)アクリレート共重合体(B)は、エチレン−アクリレート共重合体と、エチレン−メタクリレート共重合体とを含む。
ポリエチレン(A)は、ポリエチレン組成物において、エチレン−(メタ)アクリレート共重合体(B)や無機充填剤(C)が分散される連続相(海相)を形成している。ポリエチレン(A)は、絶縁特性に優れており、架橋されて架橋ポリエチレンとなることによって高い耐熱性を示す。ポリエチレン(A)としては、特に限定されず、公知のものを用いることができる。例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン、分鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレンなどを用いることができる。
また、ポリエチレン(A)は、メルトフローレート(MFR)が10g/10分以下であることが好ましい。これにより、ポリエチレン(A)を含有するポリエチレン組成物の流動性および押出成形性を向上させることができる。なお、MFRは、例えば、JIS K7210に準拠する方法により測定することができる。
エチレン−(メタ)アクリレート共重合体(B)(以下、単に共重合体(B)ともいう)は、(メタ)アクリレートに由来する極性基(例えば、エステル基)を分子鎖に有している。共重合体(B)は、ポリエチレン(A)と比較して高い極性を有するものの、分子中にエチレン鎖を含むため、ポリエチレン(A)との相溶性が高く、ポリエチレン(A)への分散性に優れている。つまり、共重合体(B)は、ポリエチレン(A)を含む海相中に微細に分散し、島相を形成する。一方、共重合体(B)は、所定の極性を有しており、ポリエチレン(A)と比較して、極性を有する無機充填剤(C)との相溶性が高い。つまり、無機充填剤(C)は、ポリエチレン(A)を含む海相よりも共重合体(B)を含む島相への分散性に優れており、共重合体(B)を含む島相中に取り込まれやすい。このように、共重合体(B)は、ポリエチレン(A)を含む海相中に島相として分散すると共に、共重合体(B)中に無機充填剤(C)を取り込むことによって、無機充填剤(C)をポリエチレン(A)中に微細に分散させ、無機充填剤(C)の凝集を抑制する。
エチレン−(メタ)アクリレート共重合体(B)としては、ポリエチレン(A)および無機充填剤(C)との相溶性に優れるものであれば、特に限定されない。このような共重合体(B)としては、エチレンと(メタ)アクリル酸エステルとの共重合から得られる共重合体であることが好ましい。このような共重合体においては、エチレンと、極性基を有する(メタ)アクリル酸エステルとの割合を適宜変更することによって、極性を調整する
ことができる。つまり、共重合させる(メタ)アクリル酸エステルの割合によって、ポリエチレン(A)および無機充填剤(C)との相溶性を向上させ、分散性も向上させることができる。具体的には、(メタ)アクリル酸エステルの割合を20重量%以下とすることが好ましく、5重量%以上20重量%以下とすることがより好ましい。
また、エチレン−(メタ)アクリレート共重合体(B)は、エチレンと(メタ)アクリル酸エステルとの共重合から得られる場合、エチレン−酢酸ビニル共重合体のように脂肪酸などの酸成分を構造中に含まない。このため、架橋されて絶縁層に形成されたときに、脂肪酸などのイオンによる絶縁特性の低下が抑制される。
エチレン−(メタ)アクリレート共重合体(B)としては、具体的には、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−ブチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
エチレン−(メタ)アクリレート共重合体(B)の含有量は特に限定されない。共重合体(B)の含有量としては、ポリエチレン(A)に対する共重合体(B)の比率(B)/(A)が10/90以下となることが好ましく、2/98以上10/90以下となることがより好ましい。つまり、ポリエチレン(A)と共重合体(B)との合計を100重量部としたとき、共重合体(B)の含有量が10重量部以下とすることが好ましく、2重量部以上10重量部以下とすることが好ましい。これにより、絶縁層における体積抵抗率を損なうことなく、無機充填剤(C)の分散性を向上させて空間電荷の蓄積をさらに抑制することができる。
無機充填剤(C)は、酸化マグネシウムおよびカーボンブラックのいずれか1つである。無機充填剤(C)は、ポリエチレン組成物が架橋されて形成される絶縁層に含有されることによって、空間電荷の蓄積を抑制し、絶縁層の絶縁特性の低下を抑制すると共に、直流用ケーブルの直流特性の低下を抑制する。無機充填剤(C)は、所定の極性を有しており、比較的低い極性を有するポリエチレン(A)よりも比較的高い極性を有する共重合体(B)との相溶性に優れており、共重合体(B)に分散しやすい。つまり、無機充填剤(C)は、ポリエチレン組成物において、ポリエチレン(A)を含む海相よりも、共重合体(B)を含む島相へ分散しやすい。ポリエチレン組成物において、島相は海相中に微細に分散しているため、無機充填剤(C)は島相に取り込まれることによって、海相中に微細に分散することになる。このように、無機充填剤(C)は、ポリエチレン(A)を含む海相に微細に分散する共重合体(B)を含む島相中に取り込まれることによって、ポリエチレン(A)中に微細に分散することができる。
無機充填剤(C)の含有量は、特に限定されない。本実施形態においては、無機充填剤(C)の分散性を向上し、ポリエチレン(A)中に均等に行き渡らせることができるため、無機充填剤(C)の含有量が少なくても、絶縁特性の低下を抑制することができる。無機充填剤(C)の含有量としては、例えば、樹脂成分100重量部に対して、つまりポリエチレン(A)と共重合体(B)との合計100重量部に対して、0.1重量部以上5重量部以下であることが好ましい。含有量を0.1重量部以上とすると、絶縁層における空間電荷の蓄積をより抑制することができ、絶縁層の絶縁特性、そして直流用ケーブルの直流特性の低下をより抑制することができる。一方、含有量を5重量部以下とすると、ポリエチレン組成物の加熱時の溶融粘度を低く抑制でき、押出成形性をより向上させることができる。これにより、絶縁層を形成する際に押し出すポリエチレン組成物の吐出量を増加させ、直流用ケーブルの生産性を向上させることができる。
無機充填剤(C)の粒子径としては、特に限定されない。ただし、空間電荷の蓄積を抑
制する観点から、粒子径は小さいことが好ましい。すなわち、無機充填剤(C)は、一次粒子の体積平均粒子径が2000nm以下であることが好ましい。
無機充填剤(C)としての酸化マグネシウムは、シランカップリング剤により表面処理されていることが好ましい。酸化マグネシウムは、表面処理により、ポリエチレン(A)との界面の密着性が向上するため、形成される絶縁層の機械的特性や低温特性を向上させることができる。
酸化マグネシウムの表面処理に用いるシランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、又は3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデンプロピルアミン等の少なくともいずれかを用いることができる。
無機充填剤(C)としてのカーボンブラックは、特に限定されず、公知のものを用いることができる。例えば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、サーマルブラックなどを用いることができる。
なお、本実施形態のポリエチレン組成物は架橋されて、例えば直流用ケーブルの絶縁層に形成される。この架橋方法は特に限定されない。例えば、有機過酸化物により架橋する場合、ポリエチレン組成物に有機過酸化物を含有させて加熱することによって架橋を行う。有機過酸化物としては、例えばジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼンなどを用いることができる。有機過酸化物の添加量は、特に限定されず適宜変更することができる。
また、本実施形態のポリエチレン組成物は、その他の添加剤として、耐熱老化性を向上させるための酸化防止剤、滑剤、着色剤などを含有してもよい。酸化防止剤としては、例えば、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,4−ビス−[(オクチルチオ)メチル]−o−クレゾール、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、ビス[2−メチル−4−{3−n−アルキル(C12あるいはC14)チオプロピオニルオキシ}−5−t−ブチルフェニル]スルフィド、および4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)などから選択される1種以上の酸化防止剤が含まれていてもよい。
(2)ポリエチレン組成物の製造方法
次に、上述のポリエチレン組成物の製造方法について説明をする。
まず、樹脂成分であるポリエチレン(A)およびエチレン−(メタ)アクリレート共重
合体(B)と、酸化マグネシウムおよびカーボンブラックのいずれか1つの無機充填剤(C)とを混合し、混合物を形成する。このとき、ポリエチレン(A)と共重合体(B)の添加量を、例えば比率(B)/(A)が10/90以下となるように調整する。また、無機充填剤(C)の添加量を、例えば樹脂成分100重量部に対して0.1重量部以上5重量部以下とする。また、架橋剤として有機過酸化物や、その他添加剤として酸化防止剤などを添加してもよい。
次に、得られた混合物を所定の温度で混練する。このとき、ポリエチレン(A)を含む海相中に共重合体(B)が微細に分散されて、共重合体(B)を含む島相が形成される。これと同時に、無機充填剤(C)は、海相中に微細に分散される島相中に取り込まれることで、海相中に微細に分散されることになる。すなわち、無機充填剤(C)は凝集が抑制されており、ポリエチレン(A)中に微細に分散させることができる。これにより、本実施形態のポリエチレン組成物を得られる。また、架橋剤として有機過酸化物を添加する場合は、他の配合剤をポリエチレンの融点以上で混練、ペレット化した後に、加熱含浸することにより、ポリエチレン組成物を得ることができる。
(3)直流用ケーブル
次に、上述のポリエチレン組成物を用いて形成された直流用ケーブルについて、図1を用いて説明をする。図1は、本発明の一実施形態に係る直流用ケーブルの断面図である。
本実施形態に係る直流用ケーブル1は、図1に示すように、導体10を備えている。導体10としては、例えば銅やアルミニウム等の素線を用いることができる。導体10は、複数の素線を撚り合わせた撚線であってもよい。導体10の導体径としては、特に限定されず、例えば1mm以上とすることができる。
導体10の周囲には、導体10の周囲を被覆するように内部半導電層11が設けられている。内部半導電層11は、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体などの半導電性の樹脂組成物により形成されている。内部半導電層11の厚さとしては、特に限定されず、例えば0.5mm以上3mm以下とすることができる。
内部半導電層11の周囲には、内部半導電層11の周囲を被覆するように絶縁層12が設けられている。絶縁層12は、上述のポリエチレン組成物を架橋することで形成されている。具体的には、上述のポリエチレン組成物に架橋剤として例えば有機過酸化物を添加して混合した後、有機過酸化物を含有するポリエチレン組成物を内部半導電層11の外周上に押出被覆し、加熱により架橋することで架橋ポリエチレンとして、絶縁層12を形成する。絶縁層12は、無機充填剤(C)の分散性に優れるポリエチレン組成物により形成されており、無機充填剤(C)が微細に分散している。これにより、絶縁層12は、空間電荷の蓄積が抑制されるため、絶縁特性の低下が抑制される。そして、直流用ケーブル1においては、直流特性の低下が抑制される。すなわち、絶縁層12は1015Ω・cm以上の高い体積抵抗率を示し、直流用ケーブル1においては、直流破壊強度が250kV/mm以上となる。なお、絶縁層12の厚さとしては、直流用ケーブル1に要求される絶縁特性を得られれば特に限定されず、例えば1mm以上35mm以下とすることができる。
絶縁層12の周囲には、絶縁層12の周囲を被覆するように外部半導電層13が設けられている。外部半導電層13は、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体やエチレン‐エチルアクリレート共重合体などの半導電性の樹脂組成物により形成されている。外部半導電層13の厚さとしては、特に限定されず、例えば0.5mm以上3mm以下とすることができる。
外部半導電層13の周囲には、外部半導電層13の周囲を被覆するように遮蔽層14が
設けられている。遮蔽層14は、例えば銅テープや軟銅線などを巻きつけることで形成されている。
遮蔽層14の外周には、遮蔽層14の周囲を被覆するようにシース15が設けられている。シース15は、例えばポリ塩化ビニル、絶縁層12と同様のポリエチレン組成物、または耐燃ポリエチレン組成物などで形成されている。シース15の厚さとしては、特に限定されず、例えば1mm以上とすることができる。
〈本実施形態に係る効果〉
本実施形態によれば、以下に示す1つ又は複数の効果を奏する。
本実施形態のポリエチレン組成物は、ポリエチレン(A)と、エチレン−(メタ)アクリレート共重合体(B)と、酸化マグネシウムおよびカーボンブラックのいずれか1つの無機充填剤(C)と、を含有している。共重合体(B)は、(メタ)アクリレートに由来する極性基を有しており、所定の極性を有する。これにより、共重合体(B)は、ポリエチレン(A)および無機充填剤(C)のそれぞれとの相溶性に優れている。すなわち、共重合体(B)は、ポリエチレン(A)中に微細に分散すると共に無機充填剤(C)を取り込むことで、無機充填剤(C)をポリエチレン(A)中に微細に分散させることができる。つまり、本実施形態のポリエチレン組成物は、無機充填剤(C)の凝集が抑制されており、無機充填剤(C)の分散性に優れている。
本実施形態のポリエチレン組成物は、無機充填剤(C)を、樹脂成分100重量部に対して0.1重量部以上5重量部以下含有することが好ましい。本実施形態においては、無機充填剤(C)の分散性が優れており、無機充填剤(C)の含有量が少なくても、所定の絶縁特性を得ることができる。また、無機充填剤(C)の含有量を低減することにより、ポリエチレン組成物の押出成形性を向上させることができる。
本実施形態のポリエチレン組成物は、ポリエチレン(A)に対するエチレン−(メタ)アクリレート共重合体(B)の比率(B)/(A)が、10/90以下であることが好ましい。これにより、架橋されて形成される絶縁層の体積抵抗率を損なうことなく、無機充填剤(C)の分散性を向上させて空間電荷の蓄積をさらに抑制することができる。
本実施形態のポリエチレン組成物は、エチレン−(メタ)アクリレート共重合体(B)が、エチレンおよび(メタ)アクリル酸エステルの共重合から得られ、(メタ)アクリル酸エステルを20重量%以下含有することが好ましい。これにより、共重合体(B)の極性を調整し、ポリエチレン(A)および無機充填剤(C)のそれぞれとの相溶性をさらに向上させ、無機充填剤(C)の分散性を向上させることができる。また、共重合体(B)は、(メタ)アクリル酸エステルを含有しており、脂肪酸などの酸成分を含有していない。このため、脂肪酸などのイオンによる絶縁特性の低下が抑制される。
本実施形態の直流用ケーブルは、上述のポリエチレン組成物が架橋されて形成される絶縁層を導体の外周上に備えている。絶縁層は、無機充填剤(C)の分散性に優れているポリエチレン組成物が架橋されて形成されており、無機充填剤(C)が微細に分散している。このため、絶縁層においては体積抵抗率の低下、および空間電荷の蓄積が抑制されており、直流用ケーブルは直流特性の低下が抑制されている。
次に、本発明の実施例を説明する。
(1)原料
以下の実施例および比較例において用いた原料は次の通りである。
ポリエチレン(A)として、以下のものを用いた。
低密度ポリエチレン(LDPE):(密度d=0.920、MFR=1g/10min)
共重合体(B)として、以下のものを用いた。
(b1)エチレン−メチルアクリレート共重合体:三井・デュポンポリケミカル株式会社製「エルバロイAC1218」(MA含有量18重量%、MFR=2g/10min)
(b2)エチレン−エチルアクリレート共重合体:三井・デュポンポリケミカル株式会社製「エルバロイAC2112」(EA含有量12重量%、MFR=1g/10min)
(b3)エチレン−ブチルアクリレート共重合体:三井・デュポンポリケミカル株式会社製「エルバロイAC3117」(BA含有量17重量%、MFR=1.5g/10min)
(b4)エチレン−メチルメタクリレート共重合体:住友化学株式会社製「アクリフトWD201」(MMA含有量10重量%、MFR=2g/10min)
(b5)エチレン−メチルアクリレート共重合体:日本ポリエチレン株式会社製「レクスパール EMA EB050S」(MA含有量24重量%、MFR=2g/10min)
無機充填剤(C)として、以下のものを用いた。
(c1)酸化マグネシウム(MgO):(体積平均粒子径約0.05μm)
(c2)酸化マグネシウム(MgO):(体積平均粒子径約0.2μm)
(c3)酸化マグネシウム(MgO):(体積平均粒子径約0.2μm、ビニルトリメトキシシラン処理)
(c4)カーボンブラック(SAF):(算術平均粒子径約0.019μm)
架橋剤(D)として、以下のものを用いた。
(d1)ジクミルパーオキサイド:日油株式会社製「パークミルD」
(d2)2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン:日油株式会社製「パーヘキサ25B」
(d3)ジ(2−t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン:日油株式会社製「パーブチルP」
(2)ポリエチレン組成物の調製
上記原料を用いてポリエチレン組成物を調製した。調製条件を以下の表1に示す。
Figure 0006286886
実施例1〜9では、表1に示すように、(A)〜(D)成分の組み合わせ及び添加量を適宜変更し、ポリエチレン組成物を調製した。
具体的には、実施例1では、ポリエチレン(A)としてのLDPE95重量部と、共重合体(B)としての(b1)エチレン−メチルアクリレート共重合体(MA含有量18%)5重量部と、無機充填剤(C)としての(c1)MgO(体積平均粒子径約0.05μm)0.1重量部、および酸化防止剤0.2重量部とを所定の温度(180℃)で混合し、混合物を調製した。さらに、架橋剤としてジクミルパーオキサイド2重量部を120℃で混合させ、実施例1のポリエチレン組成物を調製した。
実施例2〜16では、表1に示すように、共重合体(B)、無機充填剤(C)および架橋剤(D)の種類、およびその添加量を適宜変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜16のポリエチレン組成物を調製した。
また、比較例1では、無機充填剤(C)を含有させず、また共重合体(B)を用いずにポリエチレン(A)のみを用いた以外は、実施例1と同様にポリエチレン組成物を調製した。また、比較例2〜4では、共重合体(B)を用いずにポリエチレン(A)のみを用いた以外は、実施例1と同様にポリエチレン組成物を調製した。
(3)シートサンプルの製造
本実施例では、直流用ケーブルの絶縁層を模擬したシートサンプルを製造した。具体的には、実施例1〜16のポリエチレン組成物を押し出し、厚さ0.15mmとなるようにプレス成形することで、実施例1〜16のシートサンプルを製造した。
(4)評価方法
実施例1〜16のシートサンプルについて、直流特性を評価した。具体的には、絶縁層の体積抵抗率、長期直流V−t試験、空間電荷測定により評価した。以下、それぞれについて説明する。
(体積抵抗率の測定)
シートサンプルに80kV/mmの直流電圧を10分間印加した後、90℃、60%RHの雰囲気におけるシートサンプルの体積抵抗率を測定した。
(長期直流V−t試験)
シートサンプルを温度90℃のシリコン油に浸漬させ、直径25mmの平板電極により一定の直流電界を印加して、絶縁破壊が生じるまでの時間を測定した。このとき、絶縁破壊までの時間が数分から1000時間を超える結果が得られるまで、印加する電界を数10kV/mmから300kV/mmの間で調整した。この結果から、絶縁破壊が生じた電界と時間の関係(V−t曲線)を求め、下記式(1)より寿命指数nを求めた。
×t=const.・・・(1)
式(1)中、Vは電界[kV/mm]、tは時間[h]、nは寿命指数を示す。本実施例では、寿命指数が20以上のものを「◎」、15以上20未満のものを「○」、15未満のものを「×」とした。
(空間電荷測定)
まず、パルス静電応力法(PEA法)を用い、各シートサンプルを電極で挟み、温度30℃、大気圧下で、電極に50kV/mmの直流電界を7日にわたって連続印加して空間電荷量を測定した。次に、測定した空間電荷量から、シートサンプル内部の電界への影響を具体的に数値化し、容易に比較できるようにするために、電界強調係数(FEF:Fiel
d Enhancement Factor)を算出した。すなわち、測定した空間電荷量からシートサンプル内部の最大電界を算出し、下記式(2)により、電界強調係数を算出した。この電界強調係数の値が小さいほど、電界への影響が少ないことを示している。そして、この電界強調係数が1.10未満のものを「良」、1.15を超えるものを「悪」とし、空間電荷特性を評価した。
(FEF)=(試料内部の最大電界[kV/mm])/(印加電圧[kV]/試料厚さ[m
m])・・・(2)
(5)評価結果
表1に示すように、実施例1〜16では、体積抵抗率が5×1014Ω・cm以上であり、高い絶縁特性を示すことが確認された。また、長期直流V−t試験によれば、寿命指数が15以上であり、耐久性に優れていることが確認された。また、空間電荷測定によれば、電界強調係数が1.10未満となり、空間電荷の蓄積が抑制されていることが確認された。
なお、実施例1,3〜9,12〜16は、実施例2,10,11よりも体積抵抗率が高く、また寿命指数が大きいため耐久性に優れていることが確認された。これは、実施例1などでは共重合体(B)の添加量を10重量部以下としており、体積抵抗率の低下がより抑制されているためと考えられる。
また、実施例3や実施例4では、(メタ)アクリル酸エステルの含有量が20重量%以下の共重合体(b1)〜(b4)を用いており、(メタ)アクリル酸エステルの含有量が24重量%の共重合体(b5)を用いる実施例5と比較して、体積抵抗率が高いことが確認された。これは、共重合体(b1)〜(b4)によれば、無機充填剤(C)の分散性がより向上されているためと考えられる。
また、無機充填剤(C)として、MgOを用いた実施例3などと、カーボンブラックを用いた実施例6などでは、いずれも良好な特性を示しており、無機充填剤(C)の種類に関係しないことが確認された。また、実施例7〜9などでは、架橋剤の種類を変更したが、いずれも良好な特性を有しており、架橋剤の種類に関係しないことが確認された。
一方、比較例1では、無機充填剤(C)を含有させないため、体積抵抗率が1013Ω・cmであり、低いことが確認された。また、長期直流V−t試験、空間電荷測定によれば、空間電荷の蓄積を十分に抑制できず、耐久性に劣ることが確認された。また、比較例2〜4では、無機充填剤(C)を含有させるものの、その分散性が低いためか、体積抵抗率が低く、耐久性に劣ることが確認された。
1 ケーブル
10 導体
12 絶縁層

Claims (2)

  1. ポリエチレン組成物を架橋させて形成される絶縁層を導体の外周上に備える直流用ケーブルであって、
    前記ポリエチレン組成物は、ポリエチレン(A)と、エチレン−(メタ)アクリレート共重合体(B)と、酸化マグネシウムである無機充填剤(C)と、を含有し、前記ポリエチレン(A)を含む海相中に前記エチレン−(メタ)アクリレート共重合体(B)を含む島相が分散されて形成され、当該島相中に前記無機充填材(C)が取り込まれて構成されており、
    前記ポリエチレン(A)は、JIS K7210で測定されるメルトフローレートが10g/10分以下である低密度ポリエチレンであり、
    前記エチレン−(メタ)アクリレート共重合体(B)は、エチレンおよび(メタ)アクリル酸エステルの共重合から得られ、前記(メタ)アクリル酸エステルを10重量%以上20重量%以下の範囲で含有し、JIS K7210で測定されるメルトフローレートが1g/10分以上2g/10分以下であり、
    前記無機充填剤(C)の含有量が樹脂成分の総量100重量部に対して0.1重量部以上5重量部以下であり、
    前記ポリエチレン(A)に対する前記エチレン−(メタ)アクリレート共重合体(B)の比率(B)/(A)が、2/98以上5/95以下であり、
    前記酸化マグネシウムは、一次粒子の体積平均粒子径が2000nm以下であり、
    前記絶縁層は、パルス静電応力法により温度30℃、大気圧下で50kV/mmの直流電界を7日にわたって連続して印加したときに測定される空間電荷量に基づいて算出される電界強調係数が1.10未満であることを特徴とする直流用ケーブル。
  2. 前記エチレン−(メタ)アクリレート共重合体(B)が、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−ブチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の直流用ケーブル。
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