JP6171663B2 - 電気絶縁組成物、直流用ケーブル、電気絶縁組成物の製造方法および直流用ケーブルの製造方法 - Google Patents

電気絶縁組成物、直流用ケーブル、電気絶縁組成物の製造方法および直流用ケーブルの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、電気絶縁組成物及び直流用ケーブルに関する。
導体と、導体の周囲に設けられ、架橋剤として例えばジクミルパーオキサイド(DCP)等の有機過酸化物を用いて架橋した例えばポリエチレン等のポリマにより形成される絶縁体と、を備えるケーブルは、交流電力を送電するケーブルとして広く用いられている。
近年、電力の送電距離をより長くするため、ケーブルに直流電力を課電して送電することが考えられている。しかしながら、上述のような架橋剤として有機過酸化物を用いて形成した絶縁体を備えるケーブルに直流電力が送電されると、絶縁体の体積抵抗率が低下したり、空間電荷の蓄積量が増加することがあった。すなわち、ケーブルの直流特性が低下する場合があった。その結果、絶縁体が絶縁破壊する電圧(以下では、「直流破壊強度」とも言う)が低下し、ケーブルの絶縁性能が低下することがあった。
すなわち、絶縁体の体積抵抗率が低下すると、絶縁体からの漏れ電流が増加するため、漏れ電流から発せられる局所的なジュール熱により、絶縁体が熱破壊されてしまう。特に、架橋剤の分解残渣が多く分布する絶縁体の厚さ方向における中心部分で、体積抵抗率の低下が大きい。このため、ケーブルに直流電力が課電されている間、絶縁体の外周側と内周側とにかかる電圧が大きくなる。その結果、絶縁体の有効膜厚が減少するため、直流破壊強度が低下し、絶縁性能が低下することがあった。
また、空間電荷の蓄積量が増加すると、絶縁体中に高電界な箇所が局所的に発生する場合があった。高電界な箇所では、直流破壊強度(絶縁破壊電圧)が低下するため、絶縁破壊が発生しやすくなる。また、空間電荷の蓄積量が増加すると、例えば送電方向を反転させるために直流電圧の極性を反転させた際や、逆極性のインパルスが重畳された際、絶縁性能が低下し、絶縁破壊が生じる場合があった。
そこで、例えば、酸化マグネシウム(MgO)等のような有極性の無機充填剤を絶縁層に含有させた直流用ケーブルが提案されている(特許文献1〜5参照)。また、絶縁層に所定のポリエチレンを用いることで、無機充填剤の分散性を向上させた直流用ケーブルが提案されている(特許文献6参照)。
特公昭57−021805号公報 特開2010−121056号公報 特開平11−086634号公報 特開2006−291022号公報 特許第3430875号公報 特開平10−269852号公報
しかしながら、絶縁層に無機充填剤として酸化マグネシウムが含有される場合、酸化マグネシウムの種類によって、ケーブルの直流特性が低下する場合があった。すなわち、ケーブルが備える絶縁体の体積抵抗率が抵抗したり、空間電荷の蓄積量が増加する場合があった。従って、絶縁体の直流破壊強度が低下し、ケーブルの絶縁性能が低下する場合があった。
そこで、本発明は、上記課題を解決し、直流特性の低下を抑制し、絶縁性能の低下を抑制する電気絶縁組成物及び直流用ケーブルを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は次のように構成されている。
本発明の第1の態様によれば、ポリマと、陰イオン不純物の含有量が100ppm以下である酸化マグネシウムと、を含み、前記酸化マグネシウムの配合量が、前記ポリマ100重量部に対して、0.1重量部以上5重量部以下である電気絶縁組成物が提供される。
本発明の第2の態様によれば、前記酸化マグネシウムは気相法により生成される第1の態様の電気絶縁組成物が提供される。
本発明の第3の態様によれば、前記酸化マグネシウムは、シランカップリング剤による表面処理が行われている第1又は第2の態様の電気絶縁組成物が提供される。
本発明の第4の態様によれば、導体と、前記導体の周囲に設けられ、ポリマ及び陰イオン不純物の含有量が100ppm以下である酸化マグネシウムを含む電気絶縁組成物により形成される絶縁体と、を備え、前記酸化マグネシウムの配合量が、前記ポリマ100重量部に対して、0.1重量部以上5重量部以下である直流用ケーブルが提供される。
本発明の第5の態様によれば、前記酸化マグネシウムは気相法により生成される第4の態様の直流用ケーブルが提供される。
本発明の第6の態様によれば、前記酸化マグネシウムは、シランカップリング剤による表面処理が行われている第4又は第5の直流用ケーブルが提供される。
本発明にかかる電気絶縁組成物及び直流用ケーブルによれば、直流特性の低下を抑制し、絶縁性能の低下を抑制できる。
本発明の実施形態にかかる直流用ケーブルの概略断面図である。
(発明者等が得た知見)
まず、本発明の実施形態の説明に先立ち、発明者等が得た知見について説明する。本発明者等は、ケーブルの直流特性が低下する原因は、正電荷、負電荷、陽イオン、陰イオンなどの所謂キャリア源が存在することに起因すると考えている。このうち、正電荷及び負電荷は、印加電圧によって電極から注入されるものであり、陽イオン及び陰イオンはケーブルを構成する絶縁体中に存在していたものである。従って、ケーブルの直流特性の低下を抑制するために、絶縁体中に無機充填剤を配合することが考えられる。無機充填剤(充填剤)は、これらのキャリア源をトラップする(動かないように拘束する)効果を有していると推測する。無機充填剤によってキャリア源がトラップされることで、体積抵抗率が高くなるため、空間電荷が形成され難くなり、その結果、直流破壊強度が向上する。
しかしながら、上述したように、ケーブルが備える絶縁体に、無機充填剤として酸化マグネシウムが含有される場合、酸化マグネシウムの種類によって、ケーブルの直流特性が低下し、絶縁性能が低下する場合があった。
そこで、本発明者等は、ケーブルの直流特性と酸化マグネシウムの種類との関係性について鋭意検討した。その結果、無機充填剤として、陰イオンを生成する不純物(以下では、「陰イオン不純物」とも言う。)の含有量が多い酸化マグネシウムが用いられた場合に、ケーブルの直流特性が低下することを見出した。すなわち、陰イオン不純物濃度が高い酸化マグネシウムが用いられ、酸化マグネシウムが有するキャリア源をトラップする効果を超える量の陰イオン不純物が存在する場合に、ケーブルの直流特性が十分に発揮されず、ケーブルの直流特性が低下することを見出した。これは、酸化マグネシウム中の陰イオン不純物が、キャリア源となって電気伝導に寄与したり、空間電荷の蓄積の源となるキャリアとなっているためと、本発明者等は推測している。本発明は、本発明者等が見出した上記知見に基づくものである。
以下に、本発明の一実施形態について説明する。
(1)電気絶縁組成物の構成
まず、本発明の一実施形態にかかる電気絶縁組成物の構成について説明する。
本実施形態にかかる電気絶縁組成物は、主成分としてポリマを含んでいる。ポリマとして、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン、分鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン等のポリエチレンを用いることができる。
電気絶縁組成物には、無機充填剤としての酸化マグネシウムが含まれている。すなわち、電気絶縁組成物は、少なくともポリマと酸化マグネシウムとが混練されて形成されている。酸化マグネシウムは、陰イオンを生成する不純物(以下では、「陰イオン不純物」とも言う。)の含有量が100ppm以下、好ましくは40ppm以下である。陰イオン不純物としては、例えば四酸化硫黄(SO)、三酸化硫黄(SO)、塩素(Cl)等が挙げられる。
これにより、後述するように電気絶縁組成物を用いて直流用ケーブルの絶縁体が形成された場合、絶縁体の体積抵抗率の低下を抑制すると共に、空間電荷の蓄積量の増加を抑制できる。従って、直流電圧を印加した際に絶縁体が絶縁破壊する電圧(以下では、「直流破壊強度」とも言う)が低下することを抑制できる。すなわち、直流用ケーブルの直流特性が低下することを抑制できる。その結果、直流用ケーブルの絶縁性能が低下することを抑制できる。例えば、90℃で80kV/mmの直流電圧を印加した際の体積抵抗率を1015Ω・cm以上とし、直流破壊強度を250kV/mm以上にできる。なお、酸化マグネシウム中の陰イオン不純物を含む不純物の含有量は、0.1%未満であるとよい。
また、電気絶縁組成物中の酸化マグネシウムの配合量は、ポリマ100重量部に対して0.1重量部以上5重量部以下である。これにより、直流用ケーブルの直流特性が低下することを、より長期にわたって抑制できる。なお、酸化マグネシウムの配合量がポリマ100重量部に対して0.1重量部未満であると、無機充填剤としての酸化マグネシウムを含有する効果が得られない。これに対し、酸化マグネシウムの配合量がポリマ100重量部に対して5重量部を超えると、体積抵抗率が低下するとともに、直流破壊強度が低下する場合がある。また、電気絶縁組成物を加熱溶融した際の粘度が高くなるため、この電気絶縁組成物を用いて例えばケーブルを製造する際の成型性が低下する場合がある。特に、電気絶縁組成物が例えば押出機等により押し出される場合、電気絶縁組成物が押出機等により押出されにくくなる、すなわち吐出量が低下することがある。
陰イオンが生成されるタイミングは、特に限定されるものではない。後述するように電気絶縁組成物を用いて直流用ケーブルの絶縁体が形成され、実際に絶縁体に直流電圧が印加される際に、絶縁体中に陰イオンが存在することは好ましくない。このため、陰イオンが、(1)酸化マグネシウムがポリマと混練される前、(2)酸化マグネシウムとポリマとを混練している過程、(3)酸化マグネシウムをポリマに混練した後、(4)電気絶縁組成物を用いて直流用ケーブルの絶縁体に直流電圧を印加したことによる解離、のいずれのタイミングで生成された場合であっても、直流用ケーブルの直流特性に悪影響を及ぼす、すなわち直流用ケーブルの直流特性を低下させると考えられる。
また、後述するように、電気絶縁組成物には、架橋剤や、酸化防止剤等の添加剤が含まれることがある。これらの添加剤にも陰イオンを生成する不純物が含まれていることがある。すなわち、電気絶縁組成物には、酸化マグネシウムに由来して発生した陰イオン以外の陰イオンが存在する場合がある。しかしながら、このような陰イオンは、酸化マグネシウムに由来して発生した陰イオンに比べて、直流用ケーブルの直流特性に及ぼす悪影響が小さい、若しくは直流特性に悪影響は及ぼさないと考える。
酸化マグネシウムは、一次平均粒子径(一次体積平均粒子径)が0.05μm以上6μm以下であるとよい。これにより、直流特性が低下することを、より長期にわたって抑制できる。なお、一次平均粒子径とは、酸化マグネシウムの微粒子を例えばSEM等の電子顕微鏡により観察し、凝集のない状態のそれぞれの粒子の直径を粒子径として、所定数(例えば500個)の粒子径の平均である。また、一次平均粒子径の測定は、一次粒子を識別できれば、ポリマと混練する前であっても、ポリマと混練した後であっても良い。一般的には、一次平均粒子径の測定は、ポリマと混練する前に行われる。
酸化マグネシウムは、例えば気相法(気相酸化法)により生成されるとよい。すなわち、酸化マグネシウムは、陰イオン不純物が含有する原因となる機械的な粉砕が行われることなく生成されるとよい。これにより、陰イオン不純物の含有量が100ppm以下である高純度の酸化マグネシウムを容易に生成できる。
酸化マグネシウムは、例えばビニルトリメトキシシランやビニルトリエトキシシラン等のシランカップリング剤により表面処理が施されているとよい。これにより、例えばポリエチレン等のポリマと酸化マグネシウムとの結合性が向上するため、体積抵抗率の抵抗をより抑制するとともに、空間電荷の蓄積量の増加をより抑制できる。その結果、直流破壊強度の低下をより抑制できるため、直流用ケーブルの直流特性が低下することをより長期にわたって抑制できる。また、酸化マグネシウムは脂肪酸により表面処理が施されてもよい。
シランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、又は3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデンプロピルアミン等の少なくともいずれかを用いることができる。
また、電気絶縁組成物には、ポリマを架橋させる架橋剤として、例えばジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン等の有機過酸化物が含まれているとよい。
また、電気絶縁組成物には、耐熱老化性を向上させるために、例えば、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,4−ビス−[(オクチルチオ)メチル]−o−クレゾール、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、ビス[2−メチル−4−{3−n−アルキル(C12あるいはC14)チオプロピオニルオキシ}−5−t−ブチルフェニル]スルフィド、及び4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)等から選択される1種以上の酸化防止剤が含まれていてもよい。
また、電気絶縁組成物には、一般的な滑剤、カーボンブラック、着色剤等の種々の添加剤が含まれていてもよい。
(2)電気絶縁組成物の製造方法
次に、電気絶縁組成物の製造方法の一実施形態について説明する。
本実施形態にかかる電気絶縁組成物の製造方法では、まず、陰イオン不純物の含有量が100ppm以下である酸化マグネシウムを、例えば気相酸化法により生成する。すなわち、まず、金属マグネシウムを加熱して溶融して溶融マグネシウムを生成する。そして、溶融マグネシウムを所定温度に加熱して蒸発させてマグネシウム蒸気を発生させる。続いて、このマグネシウム蒸気と、例えば酸素(O)ガスや空気等の酸素含有気体とを接触させて、マグネシウムを酸化させて酸化マグネシウム(酸化マグネシウムの微粉末)を生成する。これにより、陰イオン不純物の含有量が100ppm以下である高純度の酸化マグネシウムを容易に生成できる。
また、例えば、海水資源を利用して酸化マグネシウムを生成してもよい。すなわち、海水等のマグネシウム塩水溶液等のマグネシウム源と、例えば水酸化カルシウム等のアルカリとを溶液反応させて水酸化マグネシウムを析出させ、前駆体である水酸化マグネシウムスラリーを生成する。この水酸化マグネシウムスラリーを濾過、水洗して水酸化マグネシウムのウェットケーキを生成する。そして、このマグネシウムケーキを所定温度にて焼成して酸化マグネシウムの微粉末を生成してもよい。これによっても、陰イオン不純物の含有量が100ppm以下である酸化マグネシウムを生成できる。
上述のように生成した酸化マグネシウムに、例えばビニルトリメトキシシランやビニルトリエトキシシラン等のシランカップリング剤による表面処理や脂肪酸による表面処理を行ってもよい。
続いて、ポリマである例えばポリエチレンと、無機充填剤としての陰イオン不純物の含有量が100ppm以下である酸化マグネシウムとを混合して混合物を生成する。このとき、酸化マグネシウムの配合量を、ポリマ100重量部に対して、0.1重量部以上5重量部以下とする。また、混合物中に、例えば架橋剤や、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)等の酸化防止剤、滑剤等を混合してもよい。
そして、ポリエチレンと酸化マグネシウムとを含む混合物を混練し、ポリマ中に酸化マグネシウムや酸化防止剤等を分散させて電気絶縁組成物を製造し、本実施形態にかかる電気絶縁組成物の製造工程を終了する。
(3)直流用ケーブルの構成
次に、上述の電気絶縁組成物を用いた直流用ケーブルの構成について、図1を用いて説明する。図1は、本実施形態にかかる直流用ケーブルの概略断面図である。
図1に示すように、本実施形態にかかる直流用ケーブル1は、心線としての導体2を備えている。導体2としては、例えば銅やアルミニウム等の素線を用いることができる。導体2は、複数の素線を撚り合わせた撚線であってもよい。
導体2の周囲には、導体2の周囲を被覆するように内部半導電層3が設けられている。内部半導電層3は、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体等の半導電性組成物により形成されている。
内部半導電層3の周囲には、内部半導電層3の周囲を被覆するように絶縁体4が設けられている。絶縁体4は、上述の電気絶縁組成物により形成されている。すなわち、電気絶縁組成物は、少なくとも、ポリマである例えばポリエチレンと、陰イオン不純物の含有量が100ppm以下である酸化マグネシウムとが混練されて形成されている。電気絶縁組成物中の酸化マグネシウムの配合量は、ポリマ100重量部に対して0.1重量部以上5重量部以下である。これにより、直流用ケーブル1に直流電力が送電された場合、絶縁体4の体積抵抗率の低下を抑制すると共に、空間電荷の蓄積量の増加を抑制できる。従って、直流用ケーブル1の直流破壊強度の低下を抑制できる。その結果、直流用ケーブル1の直流特性の低下を抑制でき、絶縁性能の低下を抑制できる。すなわち、90℃で80kV/mmの直流電圧を印加した際の体積抵抗率を1015Ω・cm以上とし、直流破壊強度を250kV/mm以上にできる。
また、酸化マグネシウムは気相酸化法により生成されているとよい。また、酸化マグネシウムは、シランカップリング剤により表面処理が施されているとよい。これにより、直流用ケーブル1の直流特性が低下することを、より長期にわたって抑制できる。
絶縁体4の周囲には、絶縁体4の周囲を被覆するように外部半導電層5が設けられている。外部半導電層5は、例えばニトリルゴム(NBR)や、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の半導電性組成物により形成されている。
外部半導電層5の周囲には、外部半導電層5の周囲を被覆するように遮蔽層6が設けられている。遮蔽層6は、例えば銅テープや軟銅線等を巻きつけることで形成されている。
遮蔽層6の外周には、遮蔽層6の周囲を被覆するようにシース7が設けられている。シース7は、例えばポリ塩化ビニル等で形成されている。
(4)直流用ケーブルの製造方法
次に、直流用ケーブル1の製造方法の一実施形態について説明する。
(内部半導電層形成工程)
まず、例えば銅やアルミニウム等の素線からなる導体2を準備する。そして、導体2の周囲を被覆するように内部半導電層3を形成する。すなわち、例えば押出機等を用いて例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体等の半導電性組成物を導体2の周囲を覆うように押出成形し、所定厚さ(例えば1mm)の内部半導電層3を形成する。
(絶縁体形成工程)
内部半導電層形成工程が終了したら、内部半導電層3の周囲を被覆するように絶縁体4を形成する。すなわち、例えば押出機等を用いて、内部半導体層3の周囲を被覆するように電気絶縁組成物を押出被覆し、電気絶縁組成物を架橋剤によって架橋して所定厚さ(例えば3mm)の絶縁体4を形成する。電気絶縁組成物には、架橋剤として、例えば例えばジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン等の有機過酸化物が含有されている。
(外部半導電層・遮蔽層・シース形成工程)
絶縁体形成工程が終了したら、絶縁体4の周囲を被覆するように外部半導電層5を形成する。すなわち、例えば押出機等を用いて、絶縁体4の周囲を被覆するようにニトリルゴムを押出成形し、所定厚さ(例えば1mm)の外部半導電層5を形成する。続いて、外部半導電層5の周囲を被覆するように例えば銅テープや軟銅線等を巻き付けて遮蔽層6を形成する。そして、遮蔽層6の周囲を被覆するようにシース7を形成する。すなわち、例えば押出機等を用いて、遮蔽層6の周囲を被覆するように例えばポリ塩化ビニル等を押出成形し、所定厚さ(例えば2mm)のシース7を形成する。これにより、本実施形態にかかる直流用ケーブル1を製造し、本実施形態にかかる電気絶縁組成物の製造工程を終了する。
(5)本実施形態にかかる効果
本実施形態によれば、以下に示す1つまたは複数の効果を奏する。
(a)本実施形態によれば、電気絶縁組成物は、ポリマと、陰イオン不純物の含有量が100ppm以下である酸化マグネシウムと、を含んでいる。この電気絶縁組成物を用いて直流用ケーブル1を形成している。すなわち、直流用ケーブル1が備える絶縁体4は、ポリマと陰イオン不純物の含有量が100ppm以下である酸化マグネシウムとを含む電気絶縁組成物により形成されている。これにより、絶縁体4の体積抵抗率の低下を抑制すると共に、空間電荷の蓄積量の増加を抑制でき、直流用ケーブル1の直流破壊強度の低下を抑制できる。すなわち、直流用ケーブル1の直流特性の低下を抑制できる。その結果、絶縁性能の低下を抑制できる。
(b)本実施形態によれば、電気絶縁組成物は、酸化マグネシウムの配合量が、ポリマ100重量部に対して0.1重量部以上5重量部以下である。これにより、直流用ケーブル1の直流特性の低下をより長期にわたって抑制できる。従って、絶縁性能の低下をより長期にわたって抑制できる。また、電気絶縁組成物を加熱溶融した際の粘度が高くなりすぎることを抑制できるため、例えば直流用ケーブル1を製造する際の成型性や生産性が低下することを抑制できる。
(c)本実施形態によれば、酸化マグネシウムは、気相酸化法により生成されている。これにより、陰イオン不純物の含有量が100ppm以下である高純度の酸化マグネシウムを容易に生成できる。
(d)本実施形態によれば、酸化マグネシウムには、シランカップリング剤により表面処理が施されている。これにより、直流用ケーブル1の直流特性の低下をより抑制できる。
<本発明の他の実施形態>
以上、本発明の実施形態を具体的に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
上述の実施形態では、内部半導電層3と、絶縁体4と、外部半導電層5とを、例えば押出機等により順次押出成形する場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、内部半導電層3、絶縁体4及び外部半導電層5の3層を同時に押出成形してもよい。
上述の実施形態では、直流用ケーブル1は、導体2と、内部半導電層3と、絶縁体4と、外部半導電層5と、遮蔽層6と、シース7とを備える場合について説明したが、これに限定されるものではない。すなわち、直流用ケーブル1は、導体2と、絶縁体4とを備えていればよく、内部半導電層3、外部半導電層5、遮蔽層6、シース7は設けられていなくても良い。
次に、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(1)シートサンプルの作製
(実施例1)
実施例1では、気相酸化法(気相法)により、表1に示す組成を有する酸化マグネシウムを作製した。すなわち、陰イオン不純物(SO,SO,Cl)を含まない酸化マグネシウムを作製した。なお、酸化マグネシウムは、表1に示す成分の他、例えば酸化マグネシウムを作製する際に混入してしまう不可避的不純物を含んでいる。また、シランカップリング剤としてビニルメトキシシランを用いて、酸化マグネシウムの表面処理(ビニルメトキシシラン処理)を実施した。なお、酸化マグネシウムの一次体積平均粒子径は0.2μmである。そして、この酸化マグネシウムと、主成分のポリマである低密度ポリエチレン(LDPE)と、架橋剤としてのジクミルパーオキサイドと、酸化防止剤しての4,4’−チオビス−(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)とを含む混合物を作製した。本実施例で用いたLDPEは、密度が0.920g/mであり、190℃におけるMFR(Melt Flow Rate)が1g/10分である。このとき、酸化マグネシウム及び架橋剤の配合量はそれぞれ、LDPE100重量部に対して2重量部とし、酸化防止剤の配合量は、LDPE100重量部に対して0.2重量部とした。この混合物を例えば混練機等で混練し、ポリマ中に酸化マグネシウム、酸化防止剤、架橋剤を分散させて電気絶縁組成物を作製した。この電気絶縁組成物を厚さが0.15mmのシートとなるようにプレス成形し、シートサンプルを作製した。これを実施例1の試料とした。
(実施例2〜12及び比較例1〜9)
実施例2〜12及び比較例1〜9では、表1及び表2に示す組成の酸化マグネシウムを作製し、この酸化マグネシウムを用いて電気絶縁組成物を作製した。このとき、実施例1〜3、実施例9〜12及び比較例7〜9では、気相法により酸化マグネシウムを作製した。実施例4〜8及び比較例1〜6では、海水資源を利用して酸化マグネシウムを作製した。また、実施例2〜10及び比較例1〜9では、作製した酸化マグネシウムにビニルトリメトキシシラン処理を行った。実施例11では、作製した酸化マグネシウムに脂肪酸を用いて表面処理(脂肪酸処理)を行った。実施例12では、作製した酸化マグネシウムに表面処理を行わなかった。また、実施例6〜12、及び比較例6〜9ではそれぞれ、酸化マグネシウムの配合量を表1及び表2に示す通りとした。この他は、上述の実施例1と同様にしてシートサンプルを作製した。これらをそれぞれ、実施例2〜12及び比較例1〜9の試料とした。
(2)各試料の評価
上述のように作製した実施例1〜12及び比較例1〜9の各試料について、直流特性を評価した。すなわち、各試料であるシートの体積抵抗率、直流破壊強度を測定した。また、電界強調係数を算出して空間電荷特性を評価した。これらの結果も表1及び表2にまとめて示す。
(体積抵抗率の測定)
各試料の体積抵抗率の測定は、上記各試料に、高感度電流計(ピコアンメーター)を用い、80kV/mmの直流電圧を10分間印加した後、90℃の雰囲気下で行った。
(直流破壊強度)
各試料の直流破壊強度(絶縁破壊電圧)の測定は、温度90℃のシリコン油中で、直径25mmの平板電極を使用し、各試料に直流電圧を印加して行った。直流電圧は、100kVから印加し、10分毎に10kVずつ昇圧させ、各試料であるシートサンプルに絶縁破壊が発生した電圧をそれぞれ測定した。
(空間電荷特性評価)
空間電荷特性の評価は、次のように行った。まず、パルス静電応力法(PEA法)を用い、各試料を電極で挟み、温度30度、大気圧下で、電極に50kV/mmの直流電界を7日にわたって連続印加して空間電荷量を測定した。次に、測定した空間電荷量から、試料内部の電界への影響を具体的に数値化し、容易に比較できるようにするために、電界強調係数(FEF:Field Enhancement Factor)を算出した。すなわち、測定した空間電荷量から試料内部の最大電界を算出し、下記(式1)により、電界強調係数を算出した。この電界強調係数の値が小さいほど、電界への影響が少ないことを示している。なお、本実施例では、電界強調係数が1.15未満のものを、空間電荷特性が良好なものと評価した。
(式1)
FEF=試料内部の最大電界[kV/mm]/(印加電圧[kV]/試料厚さ[mm])
表1から、四酸化硫黄(SO)、三酸化硫黄(SO)、塩素(Cl)の陰イオン不純物の含有量が100ppm以下である酸化マグネシウムを用い、酸化マグネシウムの配合量がポリマ(LDPE)100重量部に対して0.1重量部以上5重量部以下である実施例1〜12はいずれも、体積抵抗率が1015Ω・cm以上であり、電界強調係数が1.15未満で空間電荷特性の評価も良好であり、直流破壊強度が250kV/mm以上であることを確認した。
また、実施例1〜3の各試料と実施例4〜8の各試料とを比較すると、気相法により作製した酸化マグネシウムを用いた各試料は、海水資源を利用し、海水を合成して作製した酸化マグネシウムを用いた各試料と比べて、体積抵抗率が高く、電界強調係数が低く、直流破壊強度が高くなることを確認した。すなわち、気相法により作製した酸化マグネシウムを用いた試料は、直流特性がより向上することを確認した。
また、実施例1〜2の各試料と、実施例11及び実施例12の各試料とを比較すると、シランカップリング剤(トリメトキシシラン)を用いて表面処理を実施した酸化マグネシウムを用いた試料の方が、直流特性がより向上することを確認した。
表2に示すように、陰イオン不純物の含有量が100ppmを超える酸化マグネシウムを用いた比較例1〜5では、体積抵抗率が7×1013Ω・cm以上1×1014Ω・cm以下と低く、電界強調係数が1.15以上で空間電荷特性の評価も低く、直流破壊強度が150kV/mm以下と低くなることを確認した。
また、比較例6〜9から、陰イオン不純物の含有量が100ppm以下である酸化マグネシウムが用いられても、その配合量がポリマであるLDPE100重量部に対して5重量部を超えたり、その配合量がLDPE100重量部に対して0.1重量部未満であると、体積抵抗率が低下するとともに、直流破壊強度が低下するることを確認した。また、電界強調係数が1.15以上となり、空間電荷特性の評価も低くなることを確認した。
以上の結果から、陰イオン不純物の含有量が100ppm以下である酸化マグネシウムが含まれており、酸化マグネシウムの配合量がポリマ100重量部に対して0.1重量部以上5重量部以下である電気絶縁組成物であると、体積抵抗率の低下を抑制し、空間電荷の蓄積量の増加を抑制できることを確認した。すなわち、直流破壊強度の低下を抑制できることを確認した。従って、直流用ケーブルの直流特性の低下を抑制し、絶縁性能の低下を抑制できることを確認した。また、陰イオン不純物の含有量が100ppm以下である酸化マグネシウムの配合量が、ポリマ100重量部に対して0.1重量部以上5重量部以下であると、直流用ケーブルの直流特性の低下をより長期にわたって抑制でき、絶縁性能の低下をより長期にわたって抑制できる。
1 直流用ケーブル
2 導体
4 絶縁体

Claims (16)

  1. ポリエチレンと
    気相法により生成され、陰イオン不純物の含有量が100ppm以下である酸化マグネシウムと、を含み、
    前記酸化マグネシウムの配合量が、前記ポリエチレン100重量部に対して、0.1重量部以上5重量部以下である
    ことを特徴とする電気絶縁組成物。
  2. ポリエチレンと
    海水資源から生成され、陰イオン不純物の含有量が100ppm以下である酸化マグネシウムと、を含み、
    前記酸化マグネシウムの配合量が、前記ポリエチレン100重量部に対して、0.1重量部以上5重量部以下である
    ことを特徴とする電気絶縁組成物。
  3. 温度90℃、直流印加電界80kV/mmの条件下で測定したときの体積抵抗率は、1×1015Ω・cm以上である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電気絶縁組成物。
  4. 温度90℃の条件下で測定したときの直流破壊電界強度は、250kV/mm以上である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電気絶縁組成物。
  5. シート状の試料とし、パルス静電応力法により、温度30℃大気圧の条件下で前記試料に50kV/mmの直流電界を印加したときの、下記の式(1)により求められる電界強調係数FEFは、1.15未満である
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電気絶縁組成物。
  6. 前記酸化マグネシウムは、シランカップリング剤による表面処理が行われている
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電気絶縁組成物。
  7. 導体と、
    前記導体の周囲に設けられる絶縁体と、を備え、
    前記絶縁体は、
    ポリエチレンと
    気相法により生成され、陰イオン不純物の含有量が100ppm以下である酸化マグネシウムと、を含み、
    前記酸化マグネシウムの配合量が、前記ポリエチレン100重量部に対して、0.1重量部以上5重量部以下である電気絶縁組成物により形成される
    ことを特徴とする直流用ケーブル。
  8. 導体と、
    前記導体の周囲に設けられる絶縁体と、を備え、
    前記絶縁体は、
    ポリエチレンと
    海水資源から生成され、陰イオン不純物の含有量が100ppm以下である酸化マグネシウムと、を含み、
    前記酸化マグネシウムの配合量が、前記ポリエチレン100重量部に対して、0.1重量部以上5重量部以下である電気絶縁組成物により形成される
    ことを特徴とする直流用ケーブル。
  9. 温度90℃、直流印加電界80kV/mmの条件下で測定したときの前記電気絶縁組成物の体積抵抗率は、1×1015Ω・cm以上である
    ことを特徴とする請求項7又は8に記載の直流用ケーブル。
  10. 温度90℃の条件下で測定したときの前記電気絶縁組成物の直流破壊電界強度は、250kV/mm以上である
    ことを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載の直流用ケーブル。
  11. 前記電気絶縁組成物をシート状の試料とし、パルス静電応力法により、温度30℃大気圧の条件下で前記試料に50kV/mmの直流電界を印加したときの、下記の式(1)により求められる電界強調係数FEFは、1.15未満である
    ことを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項に記載の直流用ケーブル。
  12. 前記酸化マグネシウムは、シランカップリング剤による表面処理が行われている
    ことを特徴とする請求項7〜11のいずれか1項に記載の直流用ケーブル。
  13. 気相法により生成され、陰イオン不純物の含有量が100ppm以下である酸化マグネシウムを用意する工程と、
    ポリエチレンと、前記酸化マグネシウムを前記ポリエチレン100重量部に対して0.1重量部以上5重量部以下と、を混合する工程と、を有する
    ことを特徴とする電気絶縁組成物の製造方法。
  14. 海水資源から生成され、陰イオン不純物の含有量が100ppm以下である酸化マグネシウムを用意する工程と、
    ポリエチレンと、前記酸化マグネシウムを前記ポリエチレン100重量部に対して0.1重量部以上5重量部以下と、を混合する工程と、を有する
    ことを特徴とする電気絶縁組成物の製造方法。
  15. 気相法により生成され、陰イオン不純物の含有量が100ppm以下である酸化マグネシウムを用意する工程と、
    ポリエチレンと、前記酸化マグネシウムを前記ポリエチレン100重量部に対して0.1重量部以上5重量部以下と、を混合することで電気絶縁組成物を形成する工程と、
    導体の周囲に、前記電気絶縁組成物を用いて絶縁体を形成する工程と、を有する
    ことを特徴とする直流用ケーブルの製造方法。
  16. 海水資源から生成され、陰イオン不純物の含有量が100ppm以下である酸化マグネシウムを用意する工程と、
    ポリエチレンと、前記酸化マグネシウムを前記ポリエチレン100重量部に対して0.1重量部以上5重量部以下と、を混合することで電気絶縁組成物を形成する工程と、
    導体の周囲に、前記電気絶縁組成物を用いて絶縁体を形成する工程と、を有する
    ことを特徴とする直流用ケーブルの製造方法。
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