JP6285723B2 - 建物の外壁用フレームの積載方法及び建物の製造方法 - Google Patents

建物の外壁用フレームの積載方法及び建物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、建物の外壁用フレームの積載方法及び建物の製造方法に関する。
住宅等の建物には、工場で製造された外壁用フレームをトラック等の輸送手段によって施工現場へ輸送した後に、当該外壁用フレームを施工現場にて建物躯体への組み付ける技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。予め複数のフレーム部材を組み合わせて外壁用フレームを形成しておくことにより、施工現場での作業の簡略化や施工期間の短縮等が実現できる。このような手法は、施工現場にて外壁用フレームを形成する場合と比較して、建物の製造効率の向上する上で有利である。
特開平9−242338号公報
例えば、建物を構成する外壁については、工場で製造された外壁面材及び外壁用フレームをトラック等によって施工現場へ輸送し、両者を施工現場にて組み合わせる。サイズ及び重量が大きい外壁を複数の外壁面材及び外壁用フレームに分割して設け、それらを施工現場にて組み合わせる構成とすることにより、輸送条件(例えばサイズ)等に係る制約を好適に回避できる。
ここで、外壁用フレームについては、その固定対象等に応じてサイズが様々になり得るだけでなく、強度担保等の理由からその形状(断面)についても平板状の外壁面材とは異なり複雑になる。これらの事由は、外壁用フレームを重ね合わせるようにして積み上げる(積載する)上で妨げとなる。一方、このような事情に配慮して収容棚等のストッカに外壁用フレームを複数収容した状態で輸送しようとすれば、収容棚の大きさ等に起因した各種制約(例えば輸送可能なサイズや数に係る制約等)が強くなる。このように、外壁用フレームの積載方法には輸送効率を向上する上で、更には建物の製造効率を向上させる上で未だ改善の余地がある。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、外壁用フレームの輸送効率を好適に向上させることができる建物の外壁用フレームの積載方法及び製造効率を好適に向上することができる建物の製造方法の提供を目的とするものである。
以下、上記課題を解決するのに有効な手段等につき、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、発明の実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
手段1.建物(建物10)の外壁(外壁11)を構成する外壁用フレーム(外壁フレーム22)を上下に重なるようにして複数積載する外壁用フレームの積載方法であって、
載置された第1外壁用フレーム(例えば下側の外壁フレーム22)に当該第1外壁用フレームよりも上方に延出するようにして第1治具(治具50)を複数固定し、
それら固定された第1治具の少なくとも2つに跨るようにして第2治具(盤木60)を搭載し、
前記第2治具が前記第1治具によって支持された状態にて、当該第2治具に上方から当接するようにして第2外壁用フレーム(例えば上側の外壁フレーム22)を積載する外壁用フレームの積載方法。
手段1によれば、複数の第1治具を跨ぐようにして設けられた第2治具に第2外壁用フレームを載置することにより、第1外壁用フレームと第2外壁用フレームのサイズ違いを好適に許容することができる。建物の外壁については、仕様や配設箇所等の各種条件によって横幅が様々となる。そこで、上述したようにサイズの違う外壁用フレームの積載を可能とすれば、建物毎に外壁用フレームをまとめて輸送することが可能となり、輸送効率の向上に貢献できる。
また、外壁用フレームに固定される複数の第1治具とそれら第1治具を跨ぐように配置される第2治具とを介在させて第1外壁用フレームの上に第2外壁用フレームを積載することにより、第1外壁用フレームが各治具とともに第2外壁用フレーム用の支持手段として機能することとなる。これにより、例えば収容棚(所謂ストッカ)等の大型の支持手段が不要となる。このようにして支持手段の小型化を図ることにより、輸送棚の占有領域を減縮する等して輸送に係る制約を低減することができる。なお、復路では第1治具及び第2治具を取り外した状態で運ぶことが可能となる。以上の理由から、上述した輸送効率の更なる向上に貢献できる。
手段2.前記外壁用フレームは、建物に組み付けられた状態にて縦方向に延びる一組の縦フレーム部(縦フレーム部材25)と、それら縦フレーム部を繋ぐ複数の横フレーム部(横フレーム部材27)とを有してなり、
前記第1治具を前記横フレーム部の2つに複数ずつ固定し、それら横フレームに沿うようにして前記第2治具を各々配置することを特徴とする手段1に記載の外壁用フレームの積載方法。
建物の外周を構成する外壁については、縦寸法と比較して横寸法(幅寸法)のバリエーションが多くなりやすい。そこで本手段に示すように、複数の横フレーム部に固定された第1治具に同横フレームに沿うようにして各々第2治具を配置する構成とすれば、上述したバリエーションを好適に許容でき、横幅違いの外壁用フレームをまとめて輸送することが可能となる。これにより、手段1に示した効果を好適に発揮させることができる。
また、縦寸法バリエーションが比較的少ない点に鑑みれば、2つの横フレームを第1治具の固定対象とし且つそれら横フレームに沿うようにして2つの第2治具を配置することで、積載時の支持バランスの向上等に貢献できる。なお、縦寸法バリエーションが比較的少ない点に鑑みれば、縦フレーム部の両端(上端及び下端)に配置された横フレーム部を治具の固定対象とすることにより、各階層にて第2治具同士の間の距離を揃えやすくなる。故に、上述した各種効果を享受しやすくなる。
手段3.前記第1外壁用フレームの横幅は前記第2外壁用フレームの横幅よりも小さくなっており、
前記第1外壁用フレームを横並びとなるようにして複数配置し、
それら第1外壁用フレームの各々に第1治具を固定し、それら第1治具に跨るようにして前記第2治具を搭載することを特徴とする手段2に記載の外壁用フレームの積載方法。
横幅が大小異なる複数の外壁用フレームを輸送する場合には、横並びとなるように配置された複数の小型外壁用フレーム(例えば第1外壁用フレーム)に各々第1治具を固定し、それら外壁用フレーム(第1治具)に跨るようにして第2治具を配置することにより、その上に大型外壁フレーム(例えば第2外壁用フレーム)を搭載することが可能となる。
これにより、小型外壁用フレーム上に大型外壁用フレームを載せる場合であっても、支持バランスが崩れることを好適に抑制できる。また、積載順序に関係なく支持バランスを担保できるため当該積載順序が大型外壁フレーム→小型外壁フレームに限定されることを抑制し得る。これにより、積載順序に係る自由度の向上に貢献できる。
手段4.前記横フレーム部は、前記第2治具への搭載状態にて下面となる平面部(平板部41)と、前記平面部と交差する方向に突出する突出部(折曲部42)とを有してなり、
前記第2外壁用フレームの前記平面部を前記第2治具に載せた状態では、前記第2治具と前記突出部とが引っ掛かることにより前記縦フレームの長手方向における前記第2外壁用フレームの変位が規制されることを特徴とする手段2又は手段3に記載の外壁用フレームの積載方法。
外壁用フレームを構成するフレーム部については強度担保等を目的として断面(例えばL型,T型、H型等)が工夫されていることが多い。この点、本手段に示すように、横フレーム部に形成された平面部(当接面部)が第2治具に当たる構成とすることにより、支持バランスを好適に向上できる。また、突出部を利用して、水平方向における第2外壁用フレームの変位を規制することにより、既存の構成を利用して荷崩れ防止に貢献することが可能となる。このように、横フレーム部に設けられた平面部と突出部とを利用することには、既存の構成を利用して構造の複雑化を抑えつつ、支持バランスの向上、荷崩れ防止等の各種効果を享受できるという技術的意義が存在する。
手段5.前記第1外壁用フレームには、建物躯体(建物躯体13の大梁14)に連結される連結部(連結ブラケット31)が設けられており、
前記連結部が前記第1治具の固定対象となっていることを特徴とする手段1乃至手段4のいずれか1つに記載の外壁用フレームの積載方法。
手段5によれば、建物躯体への連結箇所という既存の構成を利用して第1治具を固定することにより、手段1等に示した効果を享受しつつ、それに起因して外壁用フレームの構成が複雑化になること、すなわち建物の製造が完了した状態にて無駄になる部分が生じることを回避できる。また、連結部については、建物躯体への連結機能が付与されているため、必然的にある程度の強度が担保される。このように強度が担保されている部分を利用することにより、第1治具の固定箇所が変形するといった不都合が発生することを好適に抑制できる。
なお、例えば外壁用フレームが固定具(ボルト33)によって建物躯体に連結される構成においては、外壁用フレームに形成された固定具用の挿通孔を利用して第1治具を外壁用フレームに固定してもよい。より詳しくは、第1治具に上記挿通孔と連通する係合孔を形成し、挿通孔に挿通された上記固定具が当該係合孔に係合することにより、第1治具が外壁用フレームに固定される構成とすることも可能である。
手段6.前記第1治具は、前記第1外壁用フレームに固定されることにより当該第1外壁用フレームよりも上方に延出した状態となる固定部(取付ベース51)と、前記固定部における前記延出している部分と交差する方向に延び、前記第2治具を支持する支持部(載置部52)とを有し、
前記第1治具を前記第1外壁用フレームに固定する場合に、当該第1治具の前記支持部が前記固定部よりも当該第1外壁用フレームの内側に位置するようにして前記第1外壁用フレームの外側から前記固定部を固定することを特徴とする手段1乃至手段5のいずれか1つに記載の外壁用フレームの積載方法。
手段6によれば、第1治具を第1外壁用フレームの外側から固定する構成とすることにより、積層済みの外壁用フレームが第1治具の固定作業の邪魔になることを好適に抑制することができる。
また、第1治具が第1外壁用フレームに固定された状態では支持部が外壁用フレームの内側を向くことにより、外側への出っ張りを好適に抑制することができ、例えば外壁用フレームをトラック等へ搭載する場合に、第1治具の占有領域が嵩む等して外壁用フレームのサイズが制限されることを抑制できる。
手段7.前記支持部において前記第2治具が搭載される側とは反対側となる部分(突出部54)が前記第1外壁用フレームに当接するようにして、前記第1治具を前記第1外壁用フレームに固定することを特徴とする手段6に記載の外壁用フレームの積載方法。
手段6に示したように第1治具において第1外壁用フレームへの固定箇所と第2外壁用フレームの支持箇所とがオフセットしている構成においては、占有領域の減縮に貢献できる反面、固定箇所に生じる曲げモーメントが大きくなりやすい。特に、第2治具の搭載領域を確保しようとすれば、オフセット量が嵩んで曲げモーメントが大きくなると想定される。
この点、本手段によれば、支持部において第2治具と反対側となる部分を第1外壁用フレームに当接させることにより、同支持部を介して第2外壁用フレームの重みが第1外壁用フレームに対して縦に伝わることとなり、上述した曲げモーメントの発生を抑えることができる。故に、第1外壁用フレームによって第2外壁用フレームを支える構成にて、第2外壁用フレームの重みにより第1外壁用フレームが変形することを好適に抑制できる。
手段8.3段以上に積層された前記外壁用フレームのうち中間位置の前記外壁用フレームにおいて、当該外壁用フレームの縦横何れかのフレーム部を挟んで下側に前記第2治具が設けられているとともに、上側に前記第治具の支持部及び前記第2治具が設けられ、それらが下から、前記第2治具、前記外壁フレームのフレーム部、前記第1治具の支持部、前記第2治具の順に上下に並び、且つ上下となる部材同士が互いに当接した状態となるように配置することを特徴とする手段6又は手段7に記載の外壁用フレームの積載方法。
手段8によれば、荷重を縦に伝えることができ、外壁用フレームに当該外壁用フレームを湾曲させるような曲げモーメントが生じることを抑制できる。これにより、外壁用フレームによって他の外壁用フレームを支持する構成にて、支える側の外壁用フレームの変形を抑えることができる。故に、積載される(縦積みされる)外壁用フレームの数が、それら外壁用フレームの重さによって制限されることを抑制し、積載機能を好適に向上させることが可能となる。
なお、「前記外壁用フレームは、積載された状態にて板面が上下方向を向くように形成された板状部(平板部41)を有し、当該板状部の各板面が前記第2治具の当接対象となるように配置する」構成とすれば、上記機能を一層好適に発揮させることができる。
手段9.前記第1治具には、同第1治具に搭載された第2治具に係合する係合部(ストッパ53)が形成され、当該係合部にり少なくとも当該第2治具の搭載対象となっている第1治具の並設方向と交差する方向への前記第2治具の変位が規制される構成となっており、
前記第2治具を前記第1治具に搭載する場合には、当該第2治具が前記第1治具の係合部に係合するようにして配設することを特徴とする手段1乃至手段8のいずれか1つに記載の外壁用フレームの積載方法。
手段9によれば、第1治具及び第2治具を併用した場合に、両治具の位置関係が変化して、第2治具から第1治具が脱落することを抑制できる。これにより、外壁用フレームユニットの荷崩れを好適に抑制できる。
手段10.工場にて前記外壁用フレームを製造する製造工程と、
前記積載方法により積載された複数の外壁用フレームを施工現場へ輸送する輸送工程と、
前記施工現場に輸送された外壁用フレームを建物躯体に組み付ける組付工程と
を有していることを特徴とする手段1乃至手段9のいずれか1つに記載の外壁用フレームの積載方法を利用した建物の製造方法。
手段10によれば、外壁用フレームの輸送効率を向上することにより建物の製造効率の向上に貢献できる。
なお、例えば「前記施工現場に輸送された前記外壁用フレームの組み付け前に、前記第2治具を前記第1治具から取り外す第1取外工程と、前記第1治具を前記第1外壁用フレームから取り外す第2取外工程と、前記各取外工程にて取り外された第1治具及び第2治具を取り外した状態のまま前記工場に戻す戻し工程とを有する」構成とすれば、戻し工程にて各治具が占有する領域(例えばトラック等の荷台における占有領域)を減縮し、廃材等の各種構成を輸送工程にて使用されたトラック等の輸送手段を用いて工場へ戻すことが可能となる。
一実施の形態における建物の窓周辺構造を示す概略図。 (a)外壁部を示す分解斜視図、(b)外壁部の建物躯体への取付構造を示す概略図。 外壁フレームへの治具の取付態様を示す概略図。 (a)外壁フレームの積載状態を示す概略図、(b)治具と外壁フレームとの関係を示す断面図。 外壁フレームの積載作業の流れを示す概略図。
以下、本発明を具体化した実施の形態について説明する。本実施の形態は、住宅等の建物10を構成する外壁11(詳しくは外壁フレーム)を工場から施工現場に輸送して建物10を組み立てる方法について具体化されている。以下、図1及び図2を参照して外壁11及びそれに関連する構成について説明し、その後、外壁フレームの輸送に係る構成について説明する。図1は建物10の窓部12の周辺構造を示す概略図、図2(a)は窓部12が設けられている部位(外壁部15)を主要な構成毎に分解して示す分解斜視図、図2(b)は建物躯体13への外壁部15の取付構造を示す概略図である。なお、以下に参照する各図面においては便宜上、建物10の正面視を基準として上側に位置する構成の符号の後に「U」、下側に位置する符号の後に「D」、左側に位置する構成の符号の後に「L」、右側に位置する構成の符号の後に「R」を付与している。
図1に示すように建物10の窓部12においては、外壁面材21(詳しくは所謂重厚外壁)と当該外壁面材21の背面部分に取り付けられた窓部用の外壁フレーム22とにより窓部用の外壁部15が構築されている。サイズや重量が嵩みやすい外壁11を複数の外壁面材21及び外壁フレーム22に分割して設け、それらを施工現場にて組み合わせる構成とすることにより、輸送条件(例えばサイズ)等に係る制約を好適に回避している。
窓部用の外壁フレーム22は、左右一対の縦フレーム部材25とそれら縦フレーム部材25の上端部同士及び下端部同士を繋ぐように設けられた横フレーム部材27とを有してなり、その外形が略矩形状をなすように形成されている。両横フレーム部材27が建物躯体13を構成する大梁14に固定されることにより、外壁11が建物躯体13に取り付けられている。
外壁11には建物開口部としての上記窓部12が形成されている。外壁11の両横フレーム部材27の間には、窓部12の上端縁及び下端縁に沿うようにして中間フレーム部材29が設けられており、同中間フレーム部材29によって窓部12を開閉する開閉体(ガラス戸)が支持されている。このように、本実施の形態における外壁フレーム22については、所謂サッシ枠としての機能が付与されている。なお、図2以降は、中間フレーム部材29の図示を省略してある。
図1に示す概略図では、外壁11において建物10の2階を構成している部分に、大きさの異なる窓部が複数形成されている。図示は省略するが、外壁11には各窓部に対応させて横幅の異なる複数種の外壁フレームが各々配設されている。つまり、外壁フレームの横幅(例えば両縦フレーム部材25の間隔寸法)については、バリエーションが複数設定されている。一方、外壁フレームの縦幅(例えば両横フレーム部材27の間隔寸法)については、横フレーム部材が大梁14(床大梁及び天井大梁)への固定部分としての機能が付与されている。両大梁14の間隔は一定となっているため、必然的に2階部分の外壁11を構成している外壁フレームの縦幅については同等となっている。
ここで、図2(a)を参照して外壁フレーム22について補足説明する。縦フレーム部材25は、外壁面材21の背面に対向する長板状の対向部と、対向部(詳しくは外壁フレーム22の内側となる長辺部分)から外壁面材21とは反対側に延びる折曲部とを有してなり、水平断面が略L字状をなすように形成されている。
各縦フレーム部材25の対向部分に横フレーム部材27が固定されている。横フレーム部材27は、板面が外壁面材21の背面及び縦フレーム部材25の表面に対応する平板部41を有している。平板部41は左右に延びる長尺状をなしており、その両端部分が縦フレーム部材25への固定箇所となっている。また、平板部41は外壁面材21に対する外壁フレーム22の取付部として機能しており、施工現場にて平板部41が外壁面材21に取り付けられることにより、外壁面材21と外壁フレーム22とがアセンブリ化され、外壁部15が形成されることとなる。
横フレーム部材27は平板部41の長辺から外壁11の厚さ方向に突出するようにして形成された折曲部42を有してなり、建物躯体13への取付部としての強度が担保されている。ここで、建物躯体13(大梁14)への取付構造について説明する。横フレーム部材27には、自身の長手方向に並べて複数(本実施の形態においては2つ)の連結ブラケット31が設けられている。図2(b)に示すように、これら連結ブラケット31には、締結用のボルト33と係合するナット31aが設けられている。大梁14に形成された貫通孔に挿通されたボルト33がナット31aに羅着されることで、建物躯体13へ外壁フレーム22が取り付けられている。なお、ナット31aをウエルドナットにより構成し連結ブラケット31に一体化するとよい。
なお、ナット31aについては連結ブラケット31と別体とすることも可能である。但し、ナット31aは、建物躯体13への外壁部15の取り付け、更には後述する治具の取り付けに利用される。このような利用頻度に配慮すれば、ナット31aを連結ブラケット31に固定しておくことにより作業効率の向上等に貢献できる。
以上詳述した外壁フレーム22については、外壁面材21とは組み合わされる前の状態、すなわち各フレーム部材25,27,29等の各種構成がユニット化された状態でトラック等の輸送手段により工場から施工現場に輸送される。この際、複数の外壁フレーム22を縦に積み上げた(積層した)状態でまとめて輸送することにより輸送効率等の向上が図られている。以下、図3及び図4を参照して、外壁フレーム22の積層に係る構成について説明する。図3は外壁フレーム22への積載用の治具の取付態様を示す概略図、図4(a)は外壁フレーム22の積載状態を示す概略図、図4(b)は積載用の治具と外壁フレーム22との関係を示す断面図である。
外壁フレーム22を積載する場合には、「積載用治具」として2つの治具50とそれら2つの治具50に跨るようにして配置される盤木60とを一組の治具セットとし、2つの治具セットを用いて1段ずつ外壁フレーム22が積載される。
図3に示すように、治具50は、外壁フレーム22への固定対象としてのベース部51を有している。ベース部51には、横フレーム部材27の連結ブラケット31に設けられたナット31aに連通する連通孔51aが形成されている。連通孔51aに挿通されたボルト58がナット31aに羅着されることにより、治具50が連結ブラケット31(外壁フレーム22)に固定されている。
ベース部51は、外壁フレーム22の積載方向(厚さ方向)に延びる長板状をなしており、連結ブラケット31に固定された状態にて当該ベース部51の上端部が外壁フレーム22よりも上方に突出するように形成されている。この突出している部分には、ベース部51と直交する方向に延びる長板部52が形成されている。長板部52は、外壁フレーム22の内側に延びる部分と外壁フレーム22の外側に延びる部分とを有してなり、前者が上記盤木60の載置対象(「載置部52a」)となっている。
載置部52aには、当該載置部52aに載置されている盤木60と係合する係合部53が形成されている。係合部53は、上方に凸となるように配置された一対のアングルからなり、それらアングルが離間して配置されることでアングル間に盤木60の配置領域が確保されている。アングルは横フレーム部材27の長手方向(外壁フレーム22の幅方向又は治具50の並設方向)と交差する方向に離間しており、両アングルに挟まった盤木60については当該交差する方向への変位が規制される。
係合部53の高さ寸法は盤木60の高さ寸法よりも小さく設定されており、ベース部51に配置された盤木60は上方に突出している(図4(a)参照)。このように突出している部分に対して上方から別の外壁フレームが載ることとなる。
なお、長板部52において係合部53が配設されている部分とはベース部51を挟んで反対側に位置する部分とベース部51とには両者を繋ぐ三角リブ56が設けられており、この三角リブ56によって治具50が補強されている。
図4(a)に示すように、治具50及び盤木60を上下の外壁フレーム22の間に介在させることにより、外壁フレーム22同士が上下に方向にて接触することが回避されている。因みに、図4においては説明の便宜上、3以上の外壁フレーム22が積載された状態を示しているが、1段目の外壁フレーム22及びそれに関連する構成を示す符号に「A」、2段目の外壁フレーム22及びそれに関連する構成を示す符号に「B」、3段目の外壁フレーム22及びそれに関連する構成を示す符号に「C」を付与している。
図4においては、パレットPの上に盤木60Pが配置され、その上に外壁フレーム22Aが配置されている。具体的には、1段目の外壁フレーム22Aの横フレーム部材27A(詳しくは平板部41A)が盤木60Pに当接するように配置されている。盤木60Pの長さ寸法は、外壁フレーム22Aの両縦フレーム部材25Aの間隔寸法よりも僅かに小さく設定されている。これにより、盤木60Pと縦フレーム部材25Aとの接触が回避されている。
外壁フレーム22Aに設けられた2つの連結ブラケット31Aには、治具50Aが各々固定され、それら治具50Aに跨るようにして盤木60Aが載置されている。2段目の外壁フレーム22Bについても、横フレーム部材27Bの平板部41Bが盤木60Aに当接するようにして配置されている。
2段目の外壁フレーム22Bは、1段目の外壁フレーム22Aとはサイズ違いとなっている。具体的には、2段目の外壁フレーム22Bは横幅W2が1段目の外壁フレーム22Aの横幅W1よりも小さく(詳しくは半分以下)なっており、2つの外壁フレーム22Bが横並びとなるように配置されている。
このような配置とした場合には、盤木60Aの長さ寸法よりも縦フレーム部材25Bの間隔寸法が小さくなる。このため、縦フレーム部材25Bが盤木60Aと干渉する可能性が生じる。この点、本実施の形態に示す盤木60(60B)においては、上方に凸となる凸部61を複数設けて当接面に凹凸を形成することにより、そのような不都合の発生を抑えている。具体的には、縦フレーム部材25の折曲部の両端には切り欠きが形成され、対向部からの突出量が部分的に抑えられている。この切り欠きが凸部61Bの間に入ることにより、縦フレーム部材25と盤木60Bとの干渉を回避して、盤木60Bによる横フレーム部材27Bの支持機能を担保している。
各外壁フレーム22Bに設けられた2つの連結ブラケット31Bの何れか一方には、治具50Bが各々固定され、それら治具50Bに跨るようにして盤木60Bが載置されている。これにより、支持バランスや荷重の分散機能が好適に発揮される。特に、左側に位置する外壁フレーム22Bの左側の連結ブラケット31Bと、右側に位置する外壁フレーム22Bの右側の連結ブラケット31Bとを治具50Bの固定対象とすることにより、盤木60Bの支持スパンが狭くなることを抑制し、当該盤木60Bの支持バランスの担保を図っている。
3段目の外壁フレーム22Bについても、横フレーム部材27Cの平板部41Cが盤木60Bに当接するようにして配置されている。
本実施の形態に示すように、外壁フレーム22への治具50の固定箇所よりも、内側にオフセットした位置に盤木60Aを配した場合には、外壁フレーム22の荷重を受けて治具50に曲げモーメントが発生する。これは、治具50やその固定対象となっている外壁フレーム22の変形の要因となるため、好ましくない。そこで、本実施の形態においては、荷重の伝達経路を工夫することにより、上記不都合の発生を回避していることを特徴の1つとしている。
以下、図3(b)を参照して、当該工夫に係る構成について説明する。治具50の長板部52(詳しくは載置部52a)には、係合部53とは反対側(下方)に突出する突出部54が形成されている。この突出部54の先端部分には座面が形成されており、この座面にゴムクッション55が取り付けられている。治具50のベース部51に形成された連通孔51aは縦方向に延びる長孔状をなしており、上下位置を調整可能となっている。治具50を連結ブラケット31に固定する場合には、上記突出部54(ゴムクッション55)が横フレーム部材27の平板部41に当接するようにして調整される。
これにより、上側の盤木60、治具50の突出部54、横フレーム部材27の平板部41、下側の盤木60が縦に並び、荷重の伝達経路が確保される。これにより、上述したオフセットの影響を軽減し、曲げモーメントによる変形を好適に抑制できる。
特に、図4(a)の右部に示すように、複数の治具50を縦に並べて配置すれば、荷重の加わる位置を縦に揃えることができ、荷重を受けた平板部41が撓むことを好適に抑制できる。また、上側の積載用治具と下側の積載用治具とにより挟まれる対象を板面が上下を向く平板状とすることにより、荷重が平板部41を圧縮するように作用することとなる。このような荷重の受け方によって横フレーム部材27の撓み変形を好適に回避できる。
なお、荷重の伝達経路が連結ブラケット31を経由するものと経由しないものとの2系統となることにより、分散機能を向上することができる。これは建物躯体13への取付手段を構成する連結ブラケット31の変形を回避する上でも好ましい。
次に、建物10の組み立ての流れについて、外壁11の製造、輸送、組み付け等の流れを中心に説明する。以下の説明では適宜図5の概略図を参照する。
工場における製造ラインを経てアセンブリ化された外壁フレーム22は、続く積載工程にてパレットP上に重ねて配置される。具体的には、図5(a)に示すように、先ずパレットP上に盤木60を2つ並べて配置し、各盤木60上に横フレーム部材27Aが当接するように配置する。次に、図5(b)に示すように、横フレーム部材27Aの各連結ブラケット31Aに治具50Aを固定し、固定された治具50Aに盤木60Aを載せる。詳しくは、盤木60Aは1の横フレーム部材27Aを固定対象とする2つの治具50Aに跨るように配置される。これにより、各横フレーム部材27Aに沿って延びようにして2つの盤木60Aが所定の間隔を隔てて並設されることとなる。
図4(c)に示すように、2段目の外壁フレーム22Bを盤木60Aに配置する。本実施の形態においては、各1段目の外壁フレーム22Aの向きと2段目の外壁フレーム22Bの向きとが一致しており且つ各外壁フレーム22A,22Bの縦幅が一致しているため、各盤木60Aに外壁フレーム22Bの横フレーム部材27(詳しくは平板部41)が当接する。
次に、図5(d)に示すように、2段目の外壁フレーム22Bの各連結ブラケット31Bに治具50Bを固定し、固定された治具50Bに盤木60Bを載せる。これら連結ブラケット31Bの固定及び盤木60Bの配置については、1段目(図4(b)参照)と同様であるため、説明を援用する。その後、外壁フレーム22の積載数が所定数となるまで、同様の作業を繰り返す。
所定数の外壁フレーム22が積載された後は、それら外壁フレーム22をパレットPごとトラック等の輸送手段に積んで施工現場へと輸送する。施工現場では、図5(d)→図5(c)→図5(b)→図5(a)に示すように上から順に外壁フレーム22の積み下ろし(取り外し)を行う。これにより、積載用の治具50,60が取り外されることとなる。施工現場から工場へ積載用の治具を戻す場合には、積載用の治具50,60をばらした状態で搬送できるため、積載スペースを無駄に占有することがない。また、外壁フレーム22の取り外しに伴って積載用の治具が分離されるため、積載用の治具を外したりばらしたりするための別途作業を必要としない。
施工現場においては、上述した方法により輸送された外壁フレーム22と外壁面材21とをユニット化して外壁部15を形成し、この外壁部15を建物躯体13に固定する。これにより、建物10の外壁11が形成されることとなる。なお、施工現場での組み付け手順については、アセンブリ化された外壁部15に建物躯体13に固定するのではなく、建物躯体13に固定された外壁フレーム22に外壁面材21を固定してもよい。
以上詳述した実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
複数(2つ)の治具50を跨ぐようにして搭載した盤木60に外壁フレーム22を載置することにより、下側の外壁フレーム22と上側の外壁フレーム22のサイズ違いを好適に許容することができる。建物10の外壁部15については、仕様や配設箇所等の各種条件によって横幅が様々となる。そこで、上述したようにサイズの違う外壁フレーム22の積載を可能とすれば、建物10を構成する複数の外壁フレーム22をまとめて輸送することが可能となり、輸送効率の向上に貢献できる。
また、外壁フレーム22に固定される複数の治具50及び盤木60を介在させて下側の外壁フレーム22の上に上側の外壁フレーム22を積載することにより、下側の外壁フレーム22が各積載用の治具50,60とともに上側の外壁フレーム22用の支持手段として機能することとなる。これにより、例えば収容棚(所謂ストッカ)等の大型の支持手段が不要となる。このようにして支持手段の小型化を図ることにより、輸送棚の占有領域を減縮する等して輸送に係る制約を低減することができる。
建物10の外周を構成する外壁部15については、縦寸法と比較して横寸法(幅寸法)のバリエーションが多くなりやすい。そこで、治具50の固定対象を横フレーム部材27として、各横フレーム部材27に沿うようにして盤木60を配置する構成とすれば、横幅違いの外壁フレームをまとめて輸送することが可能となる。
特に、建物躯体13(大梁14)への取付対象としての横フレーム部材27の間隔については、それら大梁14の間隔によって規定されるため、縦幅については横幅のようなバリエーションが発生しにくい(1階、2階の差を除く)。そこで、これら2つの横フレーム部材27を輸送用の治具の配設対象とすることで、積層配置を行う場合に上下のフレームの支持スパンを統一できる。これにより、各積載用の治具50,60による積載機能が上手く発揮されなくなることを好適に回避できる。
横幅が大小異なる複数の外壁フレーム22を輸送する場合には、横並びとなるように配置された複数の小型外壁フレーム22(例えば外壁フレーム22B)に各々治具50を固定し、それら外壁フレーム22に跨るようにして盤木60を配置することにより、その上に大型外壁フレーム22(例えば外壁フレーム22C)を搭載することが可能となる。
これにより、小型外壁フレーム上に大型外壁フレームを載せる場合であっても、支持バランスが崩れることを好適に抑制できる。また、積載順序に関係なく支持バランスを担保できるため当該積載順序が大型外壁フレーム→小型外壁フレームに限定されることを抑制し得る。故に、積載順序に係る自由度の向上に貢献できる。
外壁フレーム22を構成する各種フレーム部材については強度担保等を目的として断面(例えばL型等)が工夫されていることが多い。横フレーム部材27に形成された平板部41が盤木60に載る構成とすることにより、支持バランスを好適に向上できる。また、折曲部42を利用して、水平方向における外壁フレーム22の変位を規制することにより、既存の構成を利用して荷崩れ防止に貢献することが可能となる。このように、横フレーム部材27に設けられた平板部41と折曲部42とを利用することには、既存の構成を利用して構造の複雑化を抑えつつ、支持バランスの向上、荷崩れ防止等の各種効果を享受できるという技術的意義が存在する。
建物躯体13への連結箇所という既存の構成(連結ブラケット31)を利用して治具50を固定することにより、上記各種効果を享受しつつ、それに起因して外壁フレーム22の構成が複雑化になること、すなわち建物10の製造が完了した状態にて無駄になる部分が生じることを回避できる。また、連結ブラケット31については、建物躯体13への連結機能が付与されているため、必然的にある程度の強度が担保される。このように強度が担保されている部分を利用することにより、治具50の固定箇所が変形するといった不都合が発生することを好適に抑制できる。
治具50を外壁フレーム22の外側から固定する構成とすることにより、積層済みの外壁フレーム22が治具50の固定作業の邪魔になることを好適に抑制することができる。また、治具50が外壁フレーム22に固定された状態では載置部52aが内側を向くことにより、外側への出っ張りを好適に抑制することができ、例えば外壁フレーム22をトラック等へ搭載する場合に、治具50の占有領域が嵩む等して外壁フレーム22のサイズが制限されることを抑制できる。
治具50において外壁フレーム22への固定箇所と上側の外壁フレーム22の支持箇所とがオフセットしている構成においては、上述した占有領域の減縮に貢献できる反面、固定箇所に生じる曲げモーメントが大きくなりやすい。特に、盤木60の載置領域を確保しようとすれば、オフセット量が嵩んで曲げモーメントが大きくなると想定される。
この点、載置部52aにおいて盤木60が載置される側とは反対となる部分に突出部54を設けこの突出部54を治具50の固定対象となっている外壁フレーム22(下側の外壁フレーム22)に当接させることにより、載置部52aを介して上側の外壁フレーム22の重みが下側の外壁フレーム22に対して縦に伝わることとなり、上述した曲げモーメントの発生を抑えることができる。故に、下側に位置する外壁フレーム22によって上側に位置する外壁フレーム22を支える構成にて、当該上側の外壁フレーム22の重みにより下側の外壁フレーム22が変形することを好適に抑制できる。
積層配置された外壁フレーム22間に隙間を確保できる。中間フレーム部材29や縦フレーム部材25については、窓部12の開口縁に沿うように構成され水の浸入を防止する止水部材を配設することも可能となる。この場合であっても、止水部材が破損等することを好適に回避できる。なお、横フレーム部材27に止水部材が配設される場合には、上記突出部54を省略して当該止水部材と治具50との干渉を回避するとよい。
上述した積載方法によって外壁フレーム22の輸送効率を向上することにより建物10の製造効率の向上に貢献できる。
なお、上述した実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。因みに、以下の別形態の構成を、上記実施の形態における構成に対して、個別に適用してもよく、相互に組み合わせて適用してもよい。
(1)上記実施の形態では、「横フレーム部」としての横フレーム部材27を「第1治具」としての治具50の固定対象としたが、「縦フレーム」としての縦フレーム部材25を治具50の固定対象とすることも可能である。
(2)上記実施の形態では、「第2治具」としての盤木60に横フレーム部材27の平板部41が当接する構成としたが、折曲部42が当接する構成としてもよい。また、当接対象については縦フレーム部材25に変更すること、又は縦フレーム部材25及び横フレーム部材27の両方とすることも可能である。
(3)上記実施の形態では、治具50に突出部54を設け、この突出部54が下側に配置されている外壁フレーム22の横フレーム部材27に当接する構成とすることにより、荷重による変形を抑える構成としたが、このような構成については省略することも可能である。特に、横フレーム部材27の表面に防水シート等の止水部材を配している場合には、このような止水部材が破損する可能性を回避すべきである。この種の外壁フレームを積載する場合には、上記突出部54を省略することが好ましい。
なお、突出部54に相当する構成については、「第1治具」としての治具50とは別体で設け、外壁フレームの仕様等(止水部材の有無)等に応じて当該構成を設置するか否かを選択するとよい。
(4)上記実施の形態においては、「連結部」としての連結ブラケット31(詳しくはボルト孔が形成されたナット31a)を利用して治具50を固定する構成としたが、治具50の固定方法については任意である。但し、建物躯体への取付手段として機能する連結ブラケット31についてはある程度の強度が確保されている部分であり、このように強度が確保された部分を利用することで、固定箇所の補強等を別途行う必要がなくなり、上記積載方法を利用する上で外壁フレーム22の構成が複雑になることを抑制できる。
(5)上記実施の形態では、載置部52aが治具50の固定箇所よりも内側に位置するようにして当該治具50を固定したが、治具50の向きを逆にしてもよい。すなわち、載置部52aが治具50の固定箇所よりも外側に位置するようにして当該治具50を固定してもよい。
(6)上下に配置された連結ブラケット31同士を上下方向にて当接させる構成とすることにより、上側の連結ブラケット31から下側の連結ブラケット31に荷重を直接伝達させることができ、外壁フレーム22に加わる支持負荷を好適に軽減することができる。
(7)上記実施の形態では、窓部12を有する外壁部15に対応した外壁フレーム22を積載する方法について説明したが、外壁に用いられるフレームに適用させるのであれば、上記積載方法の対象となるフレームについては窓部に対応するものに限定されない。
(8)上記実施の形態では、一対のアングルからなる係合部53に「第2治具」としての盤木60が係合することにより、「第1治具」としての治具50と盤木60との相対変位を規制する構成としたが、相対変位を規制することが可能であれば足り、その具体的構成については任意である。例えば、治具50に軸ピンを形成し、盤木60に当該軸ピンが挿通される挿通孔を形成し、軸ピンが挿通孔と係合することにより、盤木60の相対変位を規制する構成としてもよい。
なお、上記実施の形態に示すように、盤木60に凸部61を形成して縦フレーム部材25との干渉を回避する構成においては、盤木60を配置した後に当該盤木60の位置調整を行う必要が生じ得る。故に、相対変位を規制する場合には、盤木60の長手方法(例えば外壁フレーム22の幅方向)における相対変位については許容することが好ましい。
(9)盤木60の凸部61の配置については等間隔である必要はなく、凸部61の間隔に差を付与してもよい。なお、凸部61については必須の構成ではなく、これを省略することも可能であるが、縦フレーム部材25によって盤木60の積載に係る制約が強くなることを回避する上では、載置面を凹凸にすることに技術的意義がある。
なお、「第2治具」については、木製である必要はなく合成樹脂材料や金属材料により形成してもよい。
(10)上記実施の形態では、相対的に幅の広い外壁フレーム22の上に相対的に幅の狭い外壁フレーム22を複数並べて配置したが、これに限定されるものではない。相対的に幅の狭い外壁フレーム22が横並びに配置されている場合に、それら各外壁フレーム22の上に同じく相対的に幅の狭い外壁フレーム22を縦積みしてもよい。この場合であっても、横並びとなる2つの外壁フレーム22に亘って盤木60が配置されることにより、個別に縦積みする場合と比較して積載時の安定性の向上に貢献できる。
(11)上記実施の形態では、横並びに配置された2つの外壁フレーム22の連結ブラケット31を1つずつ利用して盤木60を支持する構成としたが、必ずしも両外壁フレーム22に設けられた連結ブラケット31を併用する必要はない。但し、盤木60の支持スパンの担保や荷重分散機能に着目した場合、各外壁フレーム22の連結ブラケット31を併用することが好ましい。
(12)パレットPの上に盤木60を配置し、その上に外壁フレーム22を積載したが、盤木60をトラックや台車等の輸送手段の荷台に直接配置して、その上に外壁フレーム22を積載してもよい。
10…建物、11…外壁、12…窓部、13…建物躯体、14…大梁、15…外壁部、21…外壁面材、22…外壁フレーム、25…縦フレーム部材、27…横フレーム部材、31…連結部としての連結ブラケット、33…固定具としてのボルト、41…平面部としての平板部、42…突出部としての折曲部、50…第1治具としての治具、52…支持部としての載置部、53…係合部、54…突出部分としての突出部、58…固定具としてのボルト、60…第2治具としての盤木、61…凸部。

Claims (10)

  1. 建物の外壁を構成する外壁用フレームを上下に重なるようにして複数積載する外壁用フレームの積載方法であって、
    載置された第1外壁用フレームに当該第1外壁用フレームよりも上方に延出するようにして第1治具を複数固定し、
    それら固定された第1治具の少なくとも2つに跨るようにして第2治具を搭載し、
    前記第2治具が前記第1治具によって支持された状態にて、当該第2治具に上方から当接するようにして第2外壁用フレームを積載する外壁用フレームの積載方法。
  2. 前記外壁用フレームは、建物に組み付けられた状態にて縦方向に延びる一組の縦フレーム部と、それら縦フレーム部を繋ぐ複数の横フレーム部とを有してなり、
    前記第1治具を前記横フレーム部の2つに複数ずつ固定し、それら横フレームに沿うようにして前記第2治具を各々配置することを特徴とする請求項1に記載の外壁用フレームの積載方法。
  3. 前記第1外壁用フレームの横幅は前記第2外壁用フレームの横幅よりも小さくなっており、
    前記第1外壁用フレームを横並びとなるようにして複数配置し、
    それら第1外壁用フレームの各々に第1治具を固定し、それら第1治具に跨るようにして前記第2治具を搭載することを特徴とする請求項2に記載の外壁用フレームの積載方法。
  4. 前記横フレーム部は、前記第2治具への搭載状態にて下面となる平面部と、前記平面部と交差する方向に突出する突出部とを有してなり、
    前記第2外壁用フレームの前記平面部を前記第2治具に載せた状態では、前記第2治具と前記突出部とが引っ掛かることにより前記縦フレームの長手方向における前記第2外壁用フレームの変位が規制されることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の外壁用フレームの積載方法。
  5. 前記第1外壁用フレームには、建物躯体に連結される連結部が設けられており、
    前記連結部が前記第1治具の固定対象となっていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載の外壁用フレームの積載方法。
  6. 前記第1治具は、前記第1外壁用フレームに固定されることにより当該第1外壁用フレームよりも上方に延出した状態となる固定部と、前記固定部における前記延出している部分と交差する方向に延び、前記第2治具を支持する支持部とを有し、
    前記第1治具を前記第1外壁用フレームに固定する場合に、当該第1治具の前記支持部が前記固定部よりも当該第1外壁用フレームの内側に位置するようにして前記第1外壁用フレームの外側から前記固定部を固定することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載の外壁用フレームの積載方法。
  7. 前記支持部において前記第2治具が搭載される側とは反対側となる部分が前記第1外壁用フレームに当接するようにして、前記第1治具を前記第1外壁用フレームに固定することを特徴とする請求項6に記載の外壁用フレームの積載方法。
  8. 3段以上に積層された前記外壁用フレームのうち中間位置の前記外壁用フレームにおいて、当該外壁用フレームの縦横何れかのフレーム部を挟んで下側に前記第2治具が設けられているとともに、上側に前記第治具の支持部及び前記第2治具が設けられ、それらが下から、前記第2治具、前記外壁用フレームのフレーム部、前記第1治具の支持部、前記第2治具の順に上下に並び、且つ上下となる部材同士が互いに当接した状態となるように配置することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の外壁用フレームの積載方法。
  9. 前記第1治具には、同第1治具に搭載された第2治具に係合する係合部が形成され、当該係合部にり少なくとも当該第2治具の搭載対象となっている第1治具の並設方向と交差する方向への前記第2治具の変位が規制される構成となっており、
    前記第2治具を前記第1治具に搭載する場合には、当該第2治具が前記第1治具の係合部に係合するようにして配設することを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1つに記載の外壁用フレームの積載方法。
  10. 工場にて前記外壁用フレームを製造する製造工程と、
    前記積載方法により積載された複数の外壁用フレームを施工現場へ輸送する輸送工程と、
    前記施工現場に輸送された外壁用フレームを建物躯体に組み付ける組付工程と
    を有していることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1つに記載の外壁用フレームの積載方法を利用した建物の製造方法。
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