JP6285236B2 - 携帯端末 - Google Patents

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Description

この発明は携帯端末に関し、特にスピーカを内蔵した、携帯端末に関する。
背景技術の一例が特許文献1に開示されている。この特許文献1の携帯端末装置では、筐体の角部にスピーカを任意の角度で配置することで、携帯端末装置の小型化・薄型化を実現している。
特開2012-227836号公報[H04R 1/02, H04M 1/03, H04M 1/02]
近年の携帯端末の開発では二次電池の大型化などに伴い、筐体内部のスペース確保が問題となっている。その問題に対処できるように、特許文献1のようにダイナミックスピーカの配置を工夫することが考えられる。ところが、筐体の角にダイナミックスピーカを配置すると、携帯端末装置の厚さがダイナミックスピーカの大きさによって決まり、全体として厚みが厚くなってしまう。
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、携帯端末を提供することである。
この発明の他の目的は、全体の厚さを薄くすることが出来る、携帯端末を提供することである。
この発明は、上記の課題を解決するために、以下の構成を採用した。なお、括弧内の参照符号および補足説明等は、この発明の理解を助けるために記述する実施形態との対応関係を示したものであって、この発明を何ら限定するものではない。
第1の発明は、第1放音孔が設けられるハウジング部材、ピエゾ素子とこのピエゾ素子と共に振動する樹脂フィルムを含むフィルムスピーカ、およびフィルスピーカが配置されるスピーカホルダを備え、スピーカホルダには、第1放音孔と対応し、かつ第1放音孔とフィルムスピーカとの間に設けられる第2放音孔が設けられ、第2放音孔を規定する内縁は、フィルムスピーカの上にまで延び、少なくとも一部において、フィルムスピーカ側の面の先端に向かって薄くなるよう斜めに形成される、携帯端末である。
第1の発明では、携帯端末(10:実施例において対応する部分を例示する参照符号。以下、同じ。)のハウジング部材(12、14、16)の主面は、たとえばバックパネル(12)によって形成される。第1放音孔(24)は、ハウジング部材の主面、たとえばバックパネルの底面に設けられる。たとえば、フィルムスピーカ(30a,30b)は、ピエゾ素子(32)が、略中央となる様に樹脂コーティング層(34)によって樹脂コーティングされ、その表面には樹脂フィルム(36)が貼り付けられている。スピーカホルダ(46a,46b)には、たとえば樹脂テープ(86)を利用してフィルムスピーカが張り付けられる。第2放音孔(74)は、第1放音孔と対応する位置であって、第1放音孔とフィルムスピーカとの間に位置するよう、スピーカホルダに設けられる。第2放音孔を規定する内縁(84)は、たとえば全周にわたってフィルムスピーカの上に延びている。そして、その内縁は、少なくとも一部においてフィルムスピーカ側の面が先端に向かって薄くなるよう斜めに形成される。
このように、フィルムスピーカの上に延ばされた第2方音孔の内縁によって、変形したハウジング部材がフィルムスピーカに直接接触しないようにされている。その上で、ハウジング部材の第1放音孔の周辺に荷重がかかったときに、変形したハウジング部材の影響によって第2放音孔の内縁がフィルムスピーカ側に変形しても、内縁の少なくとも一部を斜めに形成しているので、第2放音孔の内縁がフィルムスピーカに直接接触しないようにされている。
第1の発明によれば、フィルムスピーカを採用することによって、携帯端末全体を薄型化することができる。
また、第2方音孔の内縁をフィルムスピーカの上に延ばすことで、変形したハウジング部材からフィルムスピーカを保護することができる。また、変形したハウジング部材の影響によって内縁がフィルムスピーカ側に変形しても、その内縁によってフィルムスピーカが破損する可能性を低くすることができる。
このように、フィルムスピーカを採用して携帯端末全体を薄型化したときに、ハウジング部材にかかる荷重によって内部のフィルムスピーカが破損する可能性を低くすることができる。
第2の発明は、第1の発明に従属し、第2放音孔の内縁におけるピエゾ素子と対面する部分が、フィルムスピーカ側の面の先端に向かって薄くなるよう斜めに形成される。
第2の発明では、第2放音孔、つまり内縁の縦方向の部分が、ピエゾ素子と対面する。この場合、その内縁の縦方向の部分がフィルムスピーカ側の面において先端に向かって薄くなるよう斜めに形成される。
第2の発明によれば、第2放音孔の内縁を斜めに形成する範囲を最小限に抑えることができる。
第3の発明は、第1の発明または第2の発明に従属し、フィルムスピーカの端から内縁の先端までの第1長さと、フィルムスピーカから第2放音孔までの第2長さとに基づいて、第2放音孔の内縁がフィルムスピーカ側の面において先端に向かって薄くなるよう斜めに形成される。
第3の発明では、たとえば第1長さ(a)および第2長さ(b)を、三角関数を利用する数式(数1)に代入することで、フィルムスピーカ側の面において先端に向かって薄くなるよう内縁を斜めに形成するときの角度(条件)を求めることができる。
第3の発明によれば、第1長さおよび第2長さに基づいて、内縁を斜めに形成するときの条件を容易に求めることができる。
この発明の一態様によれば、携帯端末の厚みを全体として薄くすることが出来る。
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
図1はこの発明の一実施例の携帯電話機の外観の一例を示す外観図であり、図1(A)は携帯電話機の表面の外観を示し、図1(B)は携帯電話機の裏面の外観を示す。 図2は図1に示す携帯電話機に内蔵されるフィルムスピーカの構造の一例を示す図解図であり、図2(A)はフィルムスピーカを正面から見た外観の一例を示し、図2(B)は図2(A)に示す線II(B)−II(B)における断面の一例を示す。 図3は図1に示す携帯電話機の内部構造の概要の一例を示す分解斜視図である。 図4は図2に示す取り付け枠の構造の一例を示す図解図であり、図4(A)は取り付け枠を表側から見た状態を示し、図4(B)は取り付け枠を裏側から見た状態を示す。 図5は図2に示す取り付け枠に、必要な部品が取り付けられた状態の例を示す図解図であり、図5(A)は第1フィルムスピーカおよび第2フィルムスピーカが貼り付けられた取り付け枠の表側を示し、図5(B)は第1フィルムスピーカおよび第2フィルムスピーカが貼り付けられた取り付け枠の裏側を示し、図5(C)は基板が配置された状態を示し、図5(D)は連結部材によって第1スピーカホルダと第2スピーカホルダとの互いに対向する内側端部どうしが連結された状態を示す。 図6は図5(D)に示す線VI−VIにおける断面の一例を示す。 図7は図5に示す取り付け枠にインナシャーシが嵌め込まれた状態の一例を示し、図7(A)は図5(D)に示す取り付け枠にインナシャーシが嵌め込まれる前の状態を示し、図7(B)は図7(A)に示す取り付け枠にインナシャーシが嵌め込まれた後の状態を示す。 図8は図7(B)に示す線VIII−VIIIにおける断面の一例を示す。 図9は図4(A)に示す第1スピーカホルダおよび第2スピーカホルダの詳細を示す拡大図であり、図9(A)は取り付け枠の表側から見た第1スピーカホルダおよび第2スピーカホルダが拡大された状態の一例を示し、図9(B)は図9(A)に示す第1スピーカホルダおよび第2スピーカホルダに第1フィルムスピーカおよび第2フィルムスピーカが貼り付けられた状態の一例を示す。 図10は図9(B)に示す第1スピーカホルダおよび第2スピーカホルダを裏側から見た状態であり、かつ取り付け枠の表側に二次電池が配置されている状態の一例を示す図解図である。 図11は図10に示す線XI−XIにおける断面の一例を示す。 図12は図7(B)に示す取り付け枠にバックパネルが取り付けられた状態の一例を示し、図12(A)は図7(B)に示す取り付け枠を裏側から見た状態であり、バックパネルが取り付けられる前の状態を示し、図12(B)は図12(A)に示す取り付け枠にバックパネルが取り付けられた後の状態を示す。 図13は図10に示す線XIII−XIIIにおける断面の一例を示す。 図14は図10に示す線XIV−XIVにおける断面の一例を示す。 図15は図13に示すバックパネルに対して荷重が加わったときのバックパネルおよび取り付け枠が変形する様子の一例を示す図解図である。 図16は内縁を斜めに形成する際の角度の求め方の一例を示す図解図であり、図16(A)はフィルムスピーカ、第2放音孔および樹脂テープを模式的に示した状態の一例を示し、図16(B)は第1長さおよび第2長さに基づいて求められる角度の一例を示し、図16(C)は図16(B)に示す角度の錯角を示し、図16(D)は図16(C)に示す角度に基づいて形成された内縁の一例を示す。
図1(A),(B)を参照して、この発明の一実施例の携帯電話機10は、一例としてスマートフォン(smartphone)であり、その外観は、縦長の扁平矩形となる様にバックパネル12、取り付け枠14の一部およびフロントパネル16によって形成される。そのため、バックパネル12は主要なハウジング部材(主面と側面とを有するハウジングを形成するための部材)である。ただし、取り付け枠14の一部またはフロントパネル16がハウジング部材の側面を形成することもあり得る。なお、この発明は、スマートフォンだけでなく、タブレットPCや、PDAなど任意の携帯端末に適用可能であることを予め指摘しておく。
フロントパネル16にはタッチパネル20が一体的に形成されている。また、フロントパネル16の裏面には、たとえば液晶や有機ELなどで構成されるディスプレイ18(表示部)が貼り付けられている。
携帯電話機10の下側面の右側には内部に設けられるマイクに音声を入力するための孔22が形成されている。携帯電話機10の主面上側には音を振動に変換するピエゾ素子(図示せず)が内蔵されている。たとえば、ピエゾ素子に音声信号が入力されると、ピエゾ素子は音声信号を振動に変換し、ディスプレイ18(フロントパネル16)を直接振動させる。これにより、ユーザは、ディスプレイ18から出力される音声を聞くことが出来る。なお、このようにして音声が出力されるため、たとえば受話音声を出力するための放音孔は設けられていない。
携帯電話機10の裏側には第1フィルムスピーカ30aおよび第2フィルムスピーカ30b(後述)が内蔵されている。また、第1フィルムスピーカ30aおよび第2フィルムスピーカ30bの音は、この実施例ではバックパネル12の裏面に形成された第1放音孔24から出力される。
携帯電話機10の下側面の中央には内部に設けられる充電端子(図示せず)に通じる孔26が形成される。
たとえば、通話を行う操作が行われ音声通話が開始されると、上述の主面上側に内蔵されたピエゾ素子の振動によってフロントパネル16から受話音声が出力される。一方、ユーザの発話音声は、孔22を通じてマイクに入力され、通話相手の電話機に送信される。他の電話機から着信が通知されると、着信音が内蔵のフィルムスピーカから出力される。なお、本実施例の携帯電話機10には、第1フィルムスピーカ30aおよび第2フィルムスピーカ30bを内蔵しているため、ステレオ音声を再生することも可能である。
また、孔26を通じて充電コネクタが充電端子に接続されると、携帯電話機10の二次電池44(図3参照)には外部電源から充電用電力が供給される。
図2(A)は本実施例で利用されるフィルムスピーカ30を正面から見た外観の図解図であり、図2(B)は図2(A)の線II(B)−II(B)における断面図である。なお、携帯電話機10に内蔵する第1フィルムスピーカ30aおよび第2フィルムスピーカ30bとしては、この図に示すフィルムスピーカ30が用いられるので、ここでは第1フィルムスピーカおよび第2フィルムスピーカの区別をしないで説明し、以後両者を区別するときには30aおよび30bの参照番号を用いることにする。
フィルムスピーカ30は平面矩形であり、厚さはたとえば0.7mmである。フィルムスピーカ30は、同じく矩形でセラミック製のピエゾ素子32を含み、ピエゾ素子32は、音が出力される面、つまり正面(図2(A))において、略中央となるように樹脂コーティング層34によって樹脂コーティングされている。また、樹脂コーティング層34の表面には樹脂フィルム36が貼り付けられている。そして、これらを支えるためにフレーム38がフィルムスピーカ30の周縁に設けられている。このようなフィルムスピーカ30のピエゾ素子32に音声信号が与えられると、ピエゾ素子32が振動し、その振動が樹脂コーティング層34および樹脂フィルム36などフィルムスピーカ30全体に伝わり、フィルムスピーカ30の正面から音が出力される。なお、フレーム38は、フィルムスピーカ30をスピーカホルダ46(後述)上に固定する際に利用される。
図3は携帯電話機10の内部構造の概要を示す分解斜視図である。図3を参照して、携帯電話機10は、正面側(図3で言えば上側)からフロントパネル16、ディスプレイ18、インナシャーシ42、二次電池44、第1フィルムスピーカ30aおよび第2フィルムスピーカ30b、取り付け枠14、基板48、連結部材56およびバックパネル12の順番で各パーツが取り付けられる。なお、バックパネル12を取り付けることによって、取り付け枠14と協働して、このバックパネル12の内部に閉塞空間が形成され、第1フィルムスピーカ30a、第2フィルムスピーカ30bからの音が第1放音孔24および第2放音孔74(図4(A)参照)を通って閉塞空間外へ放出される。
フロントパネル16は、携帯電話機10の主面であり、縦長の扁平矩形となるようにガラスで形成される。上述したように、フロントパネル16の裏面にはタッチパネル20が一体的に形成されている。ディスプレイ18は、接着剤またはOCA(Optical Clear Adhesive:透明性接着)テープなどによってフロントパネル16の裏面に接着される。
インナシャーシ42は矩形の樹脂枠を含み、その枠内にほぼ全面を覆うよう金属(導電材料)製のシールド板40が設けられている。インナシャーシ42の枠の厚さは、シールド板40と二次電池44とを重ねた厚さと等しいか、それよりも僅かに薄くなるように形成されている。また、インナシャーシ42の表側、つまりシールド板40の表側には、上述のようにディスプレイ18が貼り付けられたフロントパネル16が配置される。一方、インナシャーシ42の裏側には、二次電池44を保持する(嵌め込む)ための凹部(図示せず)が形成される。したがって、二次電池44は、シールド板40を隔てて、ディスプレイ18の裏側に配置される。つまり、二次電池44がインナシャーシ42によってディスプレイ18の裏側に安定的に保持される。なお、インナシャーシ42、特に樹脂枠は、電池保持部と呼ばれることもある。
図3と共に、図4(A),(B)を参照して、取り付け枠14は、フロントパネル16や、インナシャーシ42と同様の平面矩形であり、1対の縦枠70(第1対の枠部材)および1対の横枠72(第2対の枠部材)を含む枠が、以下に説明する各部とともに、樹脂成型によって形成されている。第1縦枠70aと第2縦枠70bとは所定の間隔を隔てて配置され、第1横枠72aが1対の縦枠70の上側を連結し、第2横枠72bが1対の縦枠70の下側を連結する。
第1縦枠70aおよび第2縦枠70bのそれぞれの内側から内方に延びて互いに対向するように、共に平板状である第1スピーカホルダ46aおよび第2スピーカホルダ46bが形成される。第1スピーカホルダ46aおよび第2スピーカホルダ46bの中央には、そこに保持される第1フィルムスピーカ30aおよび第2フィルムスピーカ30bの音を放出するために、たとえば8角形の第2放音孔74が形成されている。また、この第2放音孔74は、内縁84(図6参照)によって規定される。
第1スピーカホルダ46aおよび第2スピーカホルダ46bの表側の面の周縁には、後に詳しく説明するリブ90(図9参照)が設けられる。なお、第1スピーカホルダ46aおよび第2スピーカホルダ46bは、この実施例では平面矩形の板状に形成されたが、この第1スピーカホルダ46aおよび第2スピーカホルダ46bの形状はこれに限らない。第1スピーカホルダ46aおよび第2スピーカホルダ46bは、それぞれ少なくとも図2のフレーム38を樹脂テープ86(図6参照)によって貼り付けられる領域があればよい。そして、第2放音孔74はもっと大きくても、もっと小さくてもよい。
取り付け枠14の枠内には、インナシャーシ42が嵌め込まれる。そのため、1対の縦枠70および1対の横枠72の内側は、インナシャーシ42を嵌め込むことが可能な内壁面60(図6、図8なども参照)として形成されている。つまり、内壁面60がインナシャーシ42の樹脂枠の外面と接触して、インナシャーシ42が取り付け枠14に嵌め込まれる。
また、取り付け枠14の上側には、フロントパネル16を収容して取り付けるための凹部62および内壁面64(共に図6、図8なども参照)が設けられる。この凹部62より外方の部分66(図6、図8なども参照)は、携帯電話機10の外観(図1)として露出する露出部である。したがって、内壁面64の内側でかつ凹部62の中にフロントパネル16が取り付けられたとき、フロントパネル16と外方の部分66とは同じまたは略同じ面(面一)となる。
さらに、取り付け枠14の裏側には、凹形状の第2嵌合部68(図6、図8なども参照)が設けられる。一方、バックパネル12の側面には凸形状の第1嵌合部58(図3参照なども参照)が設けられる。そして、この第1嵌合部58が第2嵌合部68に嵌め込まれると、バックパネル12が取り付け枠14に取り付けられた状態となる。
第1横枠72aの内側から第1スピーカホルダ46aおよび第2スピーカホルダ46bの上側端までの部分には、たとえばカメラモジュールなどの部品を組み付けるための組み付け部76が設けられる。この組み付け部76には配線などを通すための矩形の孔78が形成されている。また、取り付け枠14の裏側(図4(B))において、組み付け部76には、図3に示すような形状の基板48を配置するための2つの基板用凹部80(図4(B))が形成されている。そして、図3からよくわかるように、第2横枠72bの側面にはマイクに通じる孔22aおよび充電端子に通じる孔26aが形成されている。
図3に戻って、基板48は樹脂やガラス繊維などで形成され、異形の第1部分50、略矩形の第2部分52および第1部分50と第2部分52とを繋ぐ細長い第3部分54を含む。この基板48には、所定の配線が形成されると共に、マイクなどの必要な部品が実装される。
ただし、基板48の第1部分50、第2部分52および第3部分54の形状やサイズは、実施例の形状やサイズに限定されるものではない。
連結部材56は、樹脂などで形成され、左右に2つずつ係止部82(図6参照)を有している。取り付け方の詳細な説明は後述するが、連結部材56によって、第1スピーカホルダ46aと第2スピーカホルダ46bとの互いに対向する内側端部どうしが連結される。
上述のように主要なハウジン部材であるバックパネル12は、図1に示すように、携帯電話機10の側面および底面(裏面)を形成し、矩形の箱のような形状となるように樹脂で形成される。バックパネル12の主面、すなわち底面には第1放音孔24が形成される。また、バックパネル12の下側面にはマイクに通じる孔22bおよび充電端子に通じる孔26bが形成される。
上述したインナシャーシ42、二次電池44、第1フィルムスピーカ30a、第2フィルムスピーカ30b、基板48および連結部材56は、取り付け枠14に取り付けられる。そして、取り付け枠14の表側にフロントパネル16が取り付けられ、裏側にバックパネル12が取り付けられる。
続いて、取り付け枠14に部品を取り付ける手順を説明する。まず、図5(A),(B)を参照して、第1フィルムスピーカ30aおよび第2フィルムスピーカ30bは、第1スピーカホルダ46aおよび第2スピーカホルダ46bによって、正面が第1放音孔24の方を向くように配置される。具体的には、取り付け枠14の表側において、第1フィルムスピーカ30aおよび第2フィルムスピーカ30bが、樹脂テープ86(図6、図8参照)によって第1スピーカホルダ46aおよび第2スピーカホルダ46bに貼り付けられる。このとき、第1フィルムスピーカ30aおよび第2フィルムスピーカ30bは、音を出力する面、つまり正面が対応する第2放音孔74の方を向くように貼り付けられる。また、樹脂テープ86は、第1フィルムスピーカ30aおよび第2フィルムスピーカ30bのフレーム38を、第1スピーカホルダ46aおよび第2スピーカホルダ46bに接着する。そして、第1フィルムスピーカ30aおよび第2フィルムスピーカ30bが第1スピーカホルダ46aおよび第2スピーカホルダ46bに貼り付けられた状態では、取り付け枠14の裏側から各第2放音孔74を通して第1フィルムスピーカ30aおよび第2フィルムスピーカ30bを視認することが出来る。
図5(C),(D)を参照して、取り付け枠14の裏側に基板48が配置される。このとき、第1部分50が組み付け部76の一部と重なるように第1スピーカホルダ46aおよび第2スピーカホルダ46bの上側に配置され、第2部分52が第1スピーカホルダ46aおよび第2スピーカホルダ46bの下側に配置される。そして、第3部分54が第1スピーカホルダ46aと第2スピーカホルダ46bとの間を通り、かつ第1フィルムスピーカ30aおよび第2フィルムスピーカ30bと略同じ面となるように配置される。その結果、組み付け部76に形成される孔78および基板用凹部80は、基板48によって隠される。また、基板48は第1フィルムスピーカ30aおよび第2フィルムスピーカ30bを避けるように取り付け枠14の裏側に配置されるため、第1フィルムスピーカ30aおよび第2フィルムスピーカ30bの厚みが基板48の厚みの中におさまる。つまり、第1フィルムスピーカ30aおよび第2フィルムスピーカ30bと基板48とを同じまたは略同じ面内に配置できるので、さらなる薄型化が可能である。その上、第3部分54によって第1部分50と第2部分52とを繋ぎ、しかも第3部分54を跨いで連結部材56が第1スピーカホルダ30aと第2スピーカホルダ30bとを連結するので、基板48の利用可能な面積を小さくすることなく、剛性の高い第1スピーカホルダ46aおよび第2スピーカホルダ46bを形成することができる。
次に、図5(D)のように、連結部材56を、基板48の第3部分54の上から、第1スピーカホルダ46aと第2スピーカホルダ46bとの対向する内側端部どうしを連結するように、第1スピーカホルダ46aおよび第2スピーカホルダ46bに係止する。
詳しく言うと、図5(D)の線VI−VIにおける断面図である図6を参照して、各係止部82の先端には爪が設けられている。取り付け枠14の裏側において、連結部材56が上側から押し込まれると、係止部82が一時的に内方に撓む。そして、連結部材56がさらに押されて係止部82の先端が取り付け枠14の表側まで達すると、係止部82の形状が元に戻る。このとき、係止部82の先端に設けられた爪が第1スピーカホルダ46aおよび第2スピーカホルダ46bの周縁に引っ掛かり、連結部材56が第1スピーカホルダ46aおよび第2スピーカホルダ46bとの間で固定される。
その結果、第1スピーカホルダ46aおよび第2スピーカホルダ46bが連結部材56によって強固に連結された状態となり、第1スピーカホルダ46aおよび第2スピーカホルダ46bが片持ち梁構造(図4などの状態)から両持ち梁構造のものとなる。このように、第1スピーカホルダ46aおよび第2スピーカホルダ46bが一体化されるので、それぞれの剛性が大きくなり、第1スピーカホルダ46aおよび第2スピーカホルダ46b自体の振動が抑制されるので、第1フィルムスピーカ30aおよび第2フィルムスピーカ30bの音圧レベルを大きくすることが出来る。
また、取り付け枠14にバックパネル12を取り付ける場合、連結部材56に接着剤が塗布され、連結部材56とバックパネル12とが接着される。つまり、連結部材56はバックパネル12にも固定される。したがって、第1スピーカホルダ46aおよび第2スピーカホルダ46bがバックパネル12によっても補強されることになり、音圧のさらなる改善が期待できる。
なお、他の実施例では、連結部材56に塗布される接着剤が流れ出ないようにするために、連結部材56に凹部が形成されてもよい。
図7(A)は図5(D)に示す取り付け枠にインナシャーシ42が嵌め込まれる前の状態を示す図解図である。この状態では、孔78、第1スピーカホルダ46aおよび第2スピーカホルダ46bの下側には、基板48の一部が見えている状態となる。また、第1スピーカホルダ46aの右側および第2スピーカホルダ46bの左側には、連結部材56の係止部82の先端の爪が引っ掛かっている。なお、図7(A)に示すように、係止部82が第1スピーカホルダ46aおよび第2スピーカホルダ46bの切欠き92の一部に嵌まる様に、連結部材56は第1スピーカホルダ46aと第2スピーカホルダ46bとを連結する。
図7(B)を参照して、この状態で二次電池44を保持するインナシャーシ42が取り付け枠14に嵌め込まれると、インナシャーシ42によって基板48、第1フィルムスピーカ30a、第2フィルムスピーカ30b、第1スピーカホルダ46aおよび第2スピーカホルダ46bなどが隠される。なお、図7(B)において、二次電池44は点線で示される。
図7(B)の線VIII−VIIIにおける断面図である図8を参照すると、インナシャーシ42によって二次電池44が保持されている状態がよくわかる。また、二次電池44は、取り付け枠14およびシールド板40に配置されているのでインナシャーシ42から抜け落ちることはない。
そして、第1フィルムスピーカ30aおよび第2フィルムスピーカ30bは第1スピーカホルダ46aおよび第2スピーカホルダ46bによって二次電池44の裏側で保持された状態となる。つまり、第1フィルムスピーカ30aおよび第2フィルムスピーカ30bが第1スピーカホルダ46aおよび第2スピーカホルダ46bによって二次電池44の裏側に安定的に保持されている。
このように、フィルムスピーカ30を採用し、かつ二次電池44の裏側にフィルムスピーカ30を配置することによって、携帯電話機10全体を薄型化することができる。
なお、図8に示すように、二次電池44を保持するインナシャーシ42が取り付け枠14の内壁面60に嵌め込まれる。また、インナシャーシ42の枠は、その厚みがシールド板40の厚みと二次電池44の厚みの一部とを含むように形成されている。取り付け枠14は、その厚みがシールド板40の厚み、インナシャーシ42の厚みおよび二次電池44の厚みを含むように形成されている。そのため、二次電池44が嵌め込まれたインナシャーシ42が、取り付け枠14に嵌め込まれたとしても、取り付け枠14の厚さは変化しない。このような構造によっても、携帯電話機10全体が薄型化されている。
図9(A),(B)は、図4(A)に示す第1スピーカホルダ46bおよび第2スピーカホルダ46bの詳細を示す拡大図である。図9(A)を参照して、第1スピーカホルダ46aおよび第2スピーカホルダ46bの周縁はリブ90によって囲われている。リブ90の高さは、第1スピーカホルダ46aおよび第2スピーカホルダ46bに貼り付けられた第1フィルムスピーカ30aおよび第2フィルムスピーカ30bの厚み(高さ)よりも高くなるように設定されている。したがって、第1スピーカホルダ46aおよび第2スピーカホルダ46bに第1フィルムスピーカ30aおよび第2フィルムスピーカ30bが貼り付けられたとき、リブ90が第1フィルムスピーカ30aおよび第2フィルムスピーカ30bより高くなる。また、第1スピーカホルダ46aのリブ90では、上側に4ヶ所、下側に4ヶ所、右側に4ヶ所の合計12か所の切欠き92が設けられている。また、第1フィルムスピーカ30aと繋がる配線を通すために、第1スピーカホルダ46aのリブ90の右側には配線用凹部94が設けられている。同様に、第2スピーカホルダ46bのリブ90では、上側に4か所、下側に4か所、左側に4か所の合計12か所の切欠き92が設けられ、配線用凹部94がリブ90の左側に設けられている。ただし、切欠き92の数やサイズ(長さまたは幅)はこの実施例のものに限られない。
図9(B)を参照して、第1スピーカホルダ46aおよび第2スピーカホルダ46bに第1フィルムスピーカ30aおよび第2フィルムスピーカ30bが取り付けられると、リブ90が第1フィルムスピーカ30aおよび第2フィルムスピーカ30bの周囲を囲んだ状態で、第1スピーカホルダ46aおよび第2スピーカホルダ46bが第1フィルムスピーカ30aおよび第2フィルムスピーカ30bを保持することになる。
図10は図9(B)に示す第1スピーカホルダ46aおよび第2スピーカホルダ46bを裏側から見た状態であり、かつ取り付け枠14の表側に二次電池44が配置されている状態の一例を示す図解図である。この状態では、第1スピーカホルダ46aおよび第2スピーカホルダ46bの第2放音孔74から、第1フィルムスピーカ30aおよび第2フィルムスピーカ30bのピエゾ素子32の一部が見えている。また、第1フィルムスピーカ30aおよび第2フィルムスピーカ30bは二次電池44の裏側に配置された状態となる。
図11は図10の線XI−XIにおける断面図であり、主として第1フィルムスピーカ30aを保持する第1スピーカホルダ46aのリブ90の断面を示す。図11を参照して、リブ90の上端面(図11では下側)は二次電池44の裏面と対向している。また、リブ90は保持している第1フィルムスピーカ30aよりも高いため、この断面図では、第1フィルムスピーカ30aの略全体がリブ90によって隠れており、その一部が切欠き92を通して確認できる状態である。そして、第1フィルムスピーカ30aよりも高いリブ90の上端面が二次電池44に対面しているため、二次電池44と第1フィルムスピーカ30aとの間に間隙が確保される。つまり、二次電池44が充放電を繰り返すことによって経時的に膨れたとしても、リブ90がストッパのように機能して膨れた二次電池44の主面にリブ90の上端面が接触するため、二次電池44の主面はそれ以上に第1フィルムスピーカ30aの方へ変位することは出来ず、したがって、リブ90によって第1フィルムスピーカ30aと二次電池44との間の間隙が安定的に確保される。
また、リブ90によって第1フィルムスピーカ30aの周囲が囲われていても、切欠き92を通して、第1フィルムスピーカ30aおよび第2フィルムスピーカ30bを収容したリブ90の内側と外側とが連通するため、第1フィルムスピーカ30aの背面容積を十分に確保でき、第1フィルムスピーカ30aの音響性能を向上させることが出来る。
なお、第1スピーカホルダ46aのリブ90の上側および左側と、第2スピーカホルダ46bのリブ90および第2フィルムスピーカ30bとについては、図11と略同じであるため、詳細な図面は省略する。
また、他の実施例では、第1フィルムスピーカ30aの音圧レベルをさらに向上させるために、接着剤などの固定部ないし固定手段によって第1スピーカホルダ46aのリブ90が二次電池44に固定(接着)されてもよい。つまり、実施例のような携帯電話機10内で最大の重量と高い剛性を持つ二次電池44を利用し、第1スピーカホルダ46aを二次電池44上に固定する。なお、その他の実施例では、両面テープや、嵌め合い(係合)機構などを利用して、リブ90が二次電池44に固定されてもよい。
図12(A)は、図7(B)に示す取り付け枠14を裏側から見た状態であり、バックパネル12が取り付けられる前の状態の図解図である。取り付け枠14の表側に取り付けられたインナシャーシ42および二次電池44などは、第1スピーカホルダ46a、第2スピーカホルダ46b、基板48、1対の縦枠70、1対の横枠72および組み付け部76などによって隠される。
図12(B)を参照して、この状態でバックパネル12が取り付け枠14に取り付けられると、バックパネル12によって、第1フィルムスピーカ30a、第2フィルムスピーカ30b、第1スピーカホルダ46a、第2スピーカホルダ46b、基板48、連結部材56、第2嵌合部68、1対の縦枠70、1対の横枠72、第2放音孔74および組み付け部76が隠される。
図13は図12(B)の線XIII−XIIIにおける断面図である。バックパネル12が取り付け枠14に取り付けられると、バックパネル12が取り付け枠14に略密着した状態となる。この状態で第2放音孔74は、第1放音孔と対応し、第1放音孔24と第1フィルムスピーカ30aとの間に設けられた状態となる。この状態では、内縁84は、第1フィルムスピーカ30aの上に延びる。そして、内縁84は、第1フィルムスピーカ30a側の面が先端に向かって薄くなるように斜めに形成されている。
図14は図12(B)の線XIV−XIVにおける断面図である。図13が第2放音孔74の周辺の横方向の断面図であるのに対して、図14は第2放音孔74の周辺の縦方向の断面図である。そして、縦方向の断面図でも、横方向の断面図と同様、内縁84は第1フィルムスピーカ30aの上に延び、かつ第1フィルムスピーカ30a側の面が先端に向かって薄くなるように斜めに形成されている。なお、第2フィルムスピーカ30bの周辺については、第1フィルムスピーカ30aと略同じであるため、詳細な図示は省略する。
このように、第2方音孔74の内縁84をフィルムスピーカ30上に延ばすことで、変形したバックパネル12がフィルムスピーカ30に直接接触しないようにされている。つまり、フィルムスピーカ30の上に延ばされた第2方音孔74の内縁84によって、変形したバックパネル12からフィルムスピーカ30を保護することができる。
その上で、バックパネル12の第1放音孔24の周辺に荷重がかかったときに、変形したバックパネル12の影響によって第2放音孔74の内縁84がフィルムスピーカ30側に変形しても、内縁84の先端を斜めに形成しているので、その内縁84によってフィルムスピーカ30が破損する可能性を低くすることができる。
したがって、本実施例では、フィルムスピーカ30を採用して携帯電話機10全体を薄型化したときに、バックパネル12にかかる荷重によって内部のフィルムスピーカ30が破損する可能性を低くすることができる。
たとえば、図15を参照して、第1放音孔24の周辺に荷重がかかると、バックパネル12の底面が携帯電話機10の内側に湾曲し、第2放音孔74の内縁84もバックパネル12の変形の影響を受けて第1フィルムスピーカ30a側に変形する(撓む)。このとき内縁84の第1フィルムスピーカ30a側の面が第1フィルムスピーカ30a側に近づくが、この内縁84は、第1フィルムスピーカ30a側の面が先端に向かって薄くなるように斜めに形成されているため、内縁84は第1フィルムスピーカ30aに接触しない。
これに対して、たとえば内縁84の先端が斜めではなく、角を有するように形成された場合、内縁84が撓むと第1フィルムスピーカ30aに内縁84の先端(角)が接触し、第1フィルムスピーカ30aが破損する可能性が高くなる。
また、実施例では、内縁84の先端は厚みを有するように、斜めに形成されている。このように形成することで、第2放音孔74の周辺の剛性が高くなり、バックパネル12の変形による内縁84への影響を小さくすることができる。つまり、第2放音孔74の周辺の剛性を高くすることで、内縁84が撓みにくくなりフィルムスピーカ30が破損する可能性がより低くなる。
さらに、内縁84の先端の厚みによって内縁84の先端の強度も確保されている。たとえば、内縁84の先端が鋭角となるよう斜めに形成された場合、内縁84が撓んだときに内縁84の先端が破損する可能性が高くなる。そのため、実施例では、内縁84の先端に厚みを持たせることで、内縁84の先端の破損を防いでいる。
図16(A)−図16(D)を参照して、第2放音孔74の内縁84の先端を斜めに形成するときの条件について説明する。まず、図16(A)−図16(D)では、フィルムスピーカ30、第2放音孔74の内縁84および樹脂テープ86を模式的に示す。また、図16(A)に示すように、フィルムスピーカ30の端から内縁84までを第1長さaとし、フィルムスピーカ30から第2放音孔74までを第2長さbとする。
図16(B)に示すようにフィルムスピーカ30に接触した状態では、第1長さaが直角三角形の斜辺となり、第2長さbが直角三角形の高さとなる。このとき、直角三角形の角度θは数1に示す数式に基づいて算出することができる。
[数1]
θ=sin-1(b/a)
次に、図16(C)に示すように、内縁84の先端の周辺に着目して、フィルムスピーカ30の正面に対して平行な面Pを規定した場合、第2放音孔74のフィルムスピーカ側30の面は面Pとも交わることになる。このとき、面Pと第2放音孔74のフィルムスピーカ側30の面とで規定される角度θ’は角度θと錯角の関係となり、角度θと角度θ’とは同じ値となる。
そして、図16(D)に示すように、このようにして得られた角度θに基づいて、第2放音孔74の内縁84において、フィルムスピーカ30側の面を先端に向けて斜めに形成すれば、第2放音孔74の内縁84が変形したとしても、その内縁84がフィルムスピーカ30に接触する可能性が低くなる。そのため、数2に従う範囲で角度θを設定すれば、フィルムスピーカ30が破損する可能性を低くすることができる。
[数2]
90°>θ>sin-1(b/a)
また、図16(D)に示す角度θは、シミュレーションによって求められてもよい。ただし、シミュレーションによって角度θを求めるには複雑な計算が必要となるが、上述したように第1長さaおよび第2長さbを利用すれば、内縁84の先端を斜めに形成するときの角度θ(条件)を容易に求めることができる。
なお、他の実施例の第1長さaおよび第2長さbは本実施例と異なっていてもよく、他の実施例では本実施例とは異なる第1長さaおよび第2長さbに基づいて角度θが求められる。
ここで、本実施例では、内縁84は、全周にわたって、第1フィルムスピーカ30a側の面が先端に向かって薄くなるように斜めに形成されている。このように内縁84を形成する場合、条件が最も厳しくなる部分の内縁84と対応する角度θに基づいて内縁84を形成する必要がある。たとえば、第1長さaが長くなるにつれて内縁84が撓みやすくなる。そのため、上述の「条件が最も厳しくなる部分」とは、第1長さaが最も長い部分となる。
たとえば、図10に示すように内縁84の縦方向と横方向とでは第1長さaの値が異なり、縦方向の第1長さaの方が長い。この場合、縦方向の第1長さaおよび第2長さbから角度θが求められる。そして、このようにして求められた角度θに基づいて、内縁84の全周にわたって、第1フィルムスピーカ30a側の面が先端に向かって薄くなるよう斜めに形成される。
ただし、他の実施例では斜めに形成す部分は内縁84の少なくとも一部であってもよい。たとえば、フィルムスピーカ30はピエゾ素子32に対して力が加わったときに破損しやすい。そのため、第2放音孔74の内縁84においてピエゾ素子32と対面する部分が、先端に向かって薄くなるように斜めに形成されていれば、フィルムスピーカ30が破損する可能性を低くすることができる。
たとえば、実施例であれば内縁84の縦方向の部分がピエゾ素子32と対面しているため、第1フィルムスピーカ30a側の内縁84の縦方向の部分が、先端に向かって薄くなるよう斜めに形成されてもよい。このように、第2放音孔74の内縁84を斜めに形成する範囲を最小限に抑えることができる。
なお、実施例における「斜めに形成されている」という状態には、斜めの部分が丸みを帯びた状態も含まれる。
また、本実施例の第2放音孔74の内縁84を含む取り付け枠14は金型によって形成されているが、他の実施例では、内縁84の先端を矩形に形成した後に、研磨したりカットしたりする後加工によって斜めに形成されてもよい。さらに、その他の実施例では、第1フィルムスピーカ30a側の面において、内縁84の先端にC面が形成されてもよい。
また、さらにその他の実施例では、角度θは、第1長さaおよび第2長さbだけではなく、バックパネル12の素材、厚さなども考慮して求められてもよい。
また、第2放音孔74の形状は、円または矩形にだけに限らず、他の実施例では、様々な形状で形成されてもよい。
また、上述の実施例では、バックパネル12は角の部分が丸みを帯びた状態、つまりバックパネル12の主面に対して側面が傾斜または湾曲して形成された。これに対して、その他の実施例では、バックパネル12が角を有する箱型の形状(つまり、主面と直交する側面を有する形状)で形成されてもよい。
また、上述の実施例では、バックパネル12がハウジング部材の主面と側面を形成したが、主面だけをバックパネル12で形成し、側面をバックパネル12では無く、たとえば取り付け枠14で形成してもよい。
また、上述の実施例では、基板48が第1部分50、第2部分52および第3部分54で構成されていたが、この基板48はさまざまに変形可能である。
たとえば、基板48は一枚の大きな矩形の基板として形成され、取り付け枠14の下で、取り付け枠14と重なるように配置されてもよい。その場合、第1フィルムスピーカ30aおよび第2フィルムスピーカ30bの厚みの中に基板48の厚みが含まれることによる薄型化は期待できないが、第1スピーカホルダ46aおよび第2スピーカホルダ46bを分けて設ける必要がないので、連結部材56を用いなくても第1スピーカホルダ46aおよび第2スピーカホルダ46bを両持ち構造のものとして剛性を高めることが出来る。
あるいは、第2部分50だけに相当する基板であってもよい。この場合も、連結部材56を省略して元々一体化されている第1スピーカホルダ46aおよび第2スピーカホルダ46bを形成することが出来る。
また、本実施例では、第1フィルムスピーカ30a、第2フィルムスピーカ30bおよびリブ90の形状を矩形としたが、その他の実施例では、一方または両方が矩形に限らず、丸型や他の形状であってもよい。
また、本実施例では、第1フィルムスピーカ30aおよび第2フィルムスピーカ30bの周囲を囲うように、つまり全周にわたってリブ90を形成したが、他の実施例では、第1フィルムスピーカ30aおよび第2フィルムスピーカ30bの少なくとも一辺に相当するリブ90があればよい。すなわち、リブ90は第1フィルムスピーカ30aおよび第2フィルムスピーカ30bの周囲を囲っていなくてもよい。
上述の実施例では、2つのフィルムスピーカ30a,30bを用いたが、携帯端末をさらに小型化するか、あるいは内部空間をさらに大きくする場合には、フィルムスピーカ30は1つだけでもよい。
そして、本明細書中で挙げた、具体的な数値は、いずれも単なる一例であり、製品の仕様変更などに応じて適宜変更可能である。
10 … 携帯電話機
12 … バックパネル
14 … 取り付け枠
24 … 第1放音孔
30a,30b … 第1フィルムスピーカ、第2フィルムスピーカ
46a,46b … 第1スピーカホルダ、第2スピーカホルダ
74 … 第2放音孔
84 … 内縁
86 … 樹脂テープ

Claims (3)

  1. 第1放音孔が設けられるハウジング部材、
    ピエゾ素子とこのピエゾ素子と共に振動する樹脂フィルムを含むフィルムスピーカ、および
    前記フィルスピーカが配置されるスピーカホルダを備え、
    前記スピーカホルダには、前記第1放音孔と対応し、かつ前記第1放音孔と前記フィルムスピーカとの間に設けられる第2放音孔が設けられ、
    前記第2放音孔を規定する内縁は、前記フィルムスピーカの上にまで延び、少なくとも一部において前記フィルムスピーカ側の面が先端に向かって薄くなるよう斜めに形成される、携帯端末。
  2. 前記第2放音孔の内縁における前記ピエゾ素子と対面する部分が、前記フィルムスピーカ側の面において先端に向かって薄くなるよう斜めに形成される、請求項1記載の携帯端末。
  3. 前記フィルムスピーカの端から前記内縁の先端までの第1長さと、前記フィルムスピーカから前記第2放音孔までの第2長さとに基づいて、前記第2放音孔の内縁が前記フィルムスピーカ側の面において先端に向かって薄くなるよう斜めに形成される、請求項1または2記載の携帯端末。
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