JP4606886B2 - 電子機器 - Google Patents
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この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、電子部品の小型化や薄型化に頼ることなく、電子機器の小型化を図ることができる電子機器を提供することを目的としている。
本発明に係る電子機器は、筐体と、筐体に配されて、弾性変形可能な略矩形板状の位置決め部材と該位置決め部材の表面に配されると共に前記筐体の表面側に露出する複数の操作キーとを有するキー操作部と、一端面に音孔が設けられた電気音響変換器と、前記位置決め部材に連結されて、前記電気音響変換器を収容する保持部と、前記筐体内に固定され、前記位置決め部材の筐体内部側に配して前記位置決め部材を支持する略板状の支持部材と、を備え、前記支持部材は、前記保持部を前記筐体の厚さ方向に挿通させる切欠部が形成され、前記電気音響変換器の一端面の一部は、前記電気音響変換器が前記保持部に収容された状態で、前記筐体の厚さ方向に前記操作キーと重ねて配されることを特徴とする。
なお、電気音響変換器とは、外方から音孔に到達した音響を電気信号に変更するマイクロフォン部や、電子信号を音響に変換して、該音響を音孔から外方に放出するスピーカ部を示している。
また、前記保持部は、外面が前記位置決め部材の表面と共に略同一面を形成することを特徴とする。
また、前記保持部が、前記位置決め部材の表面の周縁部に連結されると共に、前記電気音響変換器の一端面に設けられた前記音孔の少なくとも一部を前記筐体の外方に連通させるように形成されることを特徴とする。
さらに、本発明に係る電子機器は、前記電気音響変換器が、前記音孔を前記位置決め部材により覆い隠さないように配置されていることを特徴とする。
さらに、本発明に係る電子機器は、前記保持部の周縁から前記位置決め部材の表面に沿う方向に一体的に延びる略板状のリブを備えることを特徴とする。
さらに、本発明に係る電子機器は、前記操作キーに、大きさの異なる文字、数字、図形等の各種記号を形成した複数の記号形成領域が形成され、該記号形成領域は前記操作キーの厚さ方向に光が透過可能に形成され、前記位置決め部材のうち、小さい各種記号を形成した前記記号形成領域と前記厚さ方向に重なる領域が、他の領域よりも薄く形成されていることを特徴とする。
図1に示すように、この実施の形態に係る携帯電話機(電子機器)1は、第1の筐体2と、この第1の筐体2の厚さ方向に重ね合わせ可能な第2の筐体3と、これら2つの筐体2,3を相互に折り畳み自在に連結するヒンジ部5とを備えている。なお、ヒンジ部5は、2つの筐体2,3の各端部2a,3a(以下、基端部2a,3aと呼ぶ。)同士を連結するように配されている。
この第1の筐体2の内部には、図2〜4に示すように、対向面2cの反対側に位置するフロントケース17の内面17a側から、前述したキー操作部11、シールドケース(支持部材)21及び回路基板23が重ねて配されている。
キー操作部11は、前述した複数の操作キー10と、弾性変形可能な略矩形板状のゴムシート(位置決め部材)25とを備えている。ゴムシート25は、その厚さ方向に光を透過させることができる弾性変形可能な樹脂材料から形成されている。
また、図2〜4に示すように、このキー操作部11は、ゴムシート25の裏面25bに配される薄膜状のスイッチシート29を備えており、操作キー10をゴムシート25の表面25aから裏面25b側に押下した際に、ゴムシート25が弾性変形してその裏面25b側がスイッチシート29の表面に形成されたスイッチパターン29aに当接することになる。このスイッチパターン29aは、前述した回路基板23と電気的に接続されている。
保持部27は、弾性変形可能な樹脂材料から形成されると共に略有底円筒状の収容凹部31を備えており、この収容凹部31に略円柱状のマイクロフォン部13が収容されるようになっている。この保持部27は、マイクロフォン部13の外周面13cを囲む略円筒状の筒状壁部33と、筒状壁部33の一端側に設けられ、音孔13bを形成したマイクロフォン部13の一端面13aに当接する底壁部35とを備えている。底壁部35の中央部分には、マイクロフォン部13の音孔13bを第1の筐体2の外方に連通させるための貫通孔35aが形成されている。これら筒状壁部33の内周面31a及び底壁部35の底面35bにより前述の収容凹部31が構成される。
さらに、図4,6に示すように、筒状壁部33の一部は、ゴムシート25のうち、操作キー10の配置領域と厚さ方向に重ねて配されている。ただし、筒状壁部33の内周面31a及び底壁部35の貫通孔35aは、操作キー10の配置領域と厚さ方向に重ならず、ゴムシート25の他の領域と重なっている。すなわち、マイクロフォン部13は、その音孔13bがゴムシート25により覆い隠されないように、かつ、その一端面13aの一部が第1の筐体の厚さ方向に操作キー10と重ねて配されるように、収容凹部31に収容される。
さらに、一端面13aの反対側に位置するマイクロフォン部13の他端面13dには、弾性変形可能な一対のコイルスプリング(バネ部材)39が突出して設けられており、マイクロフォン部13に電気的に接続されている。このコイルスプリング39は、回路基板23に当接することにより、マイクロフォン部13と回路基板23とを電気的に接続するようになっている。
シールドケース21は、略板状に形成されており、回路基板23とスイッチシート29との間に配されると共に、スイッチシート29を介して第1の筐体2の内部側に位置するゴムシート25の裏面25b側の略全体に配されるものである。このシールドケース21は、第1の筐体2の内部に固定され、薄膜状のスイッチシート29や弾性変形可能なゴムシート25をリアケース19側から支持する役割を果たしている。また、このシールドケース21は導電性を有しており、回路基板23のグランドパターン(不図示)に電気的に接続されるように構成されている。
マイクロフォン部13を第1の筐体2の内部に取り付ける際には、はじめに、マイクロフォン部13を保持部27の収容凹部31内に収容し、ゴムシート25をフロントケース17の内面17aに配する。この状態においては、第1の筐体2の開口部2dの周縁に位置する内面17aから突出する略円筒状のリブ17cが、保持部27の弾性力によって保持部27の貫通孔35aに嵌合すると共に、リブ17cの先端が音孔13bの周縁に位置するマイクロフォン部13の一端面13aに当接する。
この状態においては、マイクロフォン部13の他端面13dから突出するコイルスプリング39に回路基板23が当接するため、マイクロフォン部13と回路基板23との電気接続が保持されることになる。また、この状態においては、保持部27の底壁部35が第1の筐体2の内面17aに押し付けられて弾性変形する。
また、音孔13bの面積をマイクロフォン部13の一端面13aの面積よりも小さく形成すると共に、音孔13bの全体を保持部27の貫通孔35a及び第1の筐体2の開口部2dから外方に露出させている、すなわち、ゴムシート25により音孔13bが覆い隠されないように構成しているため、マイクロフォン部13の一端面の一部がゴムシート25により覆い隠されても、音孔13b全体を第1の筐体2の対向面2cから外方に露出させることができる。したがって、マイクロフォン部13の集音性能を損なうことがない。
保持部27に一体的に形成された板状のリブ41を設けているため、このリブ41を第1の筐体2やシールドケース21によりゴムシート25の厚さ方向から挟み込むことにより、保持部27がゴムシート25の厚さ方向に移動することを抑制することができる。したがって、保持部27及びこれに収容されるマイクロフォン部13の厚さ方向に関して、第1の筐体2に対する位置決め精度を高めることができる。また、リブ41を第1の筐体2やシールドケース21により挟み込んだ状態においては、保持部27がゴムシート25の厚さ方向に移動することを抑制できるため、保持部27及びマイクロフォン部13が第1の筐体2に対して振動することも抑制できるので、音響もれ対策にもなる。
また、導電性を有するシールドケース21は、回路基板23のグランドパターンに電気的に接続されているため、スイッチシート29やマイクロフォン部13が帯電することを未然に防止できる。
また、操作キー10の記号形成領域10a〜10cのうち、各種記号の大きさが小さい記号形成領域10cと厚さ方向に重なるゴムシート25の領域が、他の領域よりも薄く形成されているため、ゴムシート25の裏面25b側から光を入射させた際に、操作キー10の記号形成領域10cの小さい各種記号であっても光を十分に透過させることができる。すなわち、暗い場所においても、操作キー10に形成された大きさの異なる各種記号全てを容易に視認することができる。なお、他の領域とは、各種記号を形成していない領域、及び/又は、各種記号の大きい記号形成領域10a,10bを示している。
また、ゴムシート25のうち、各記号形成領域10a〜10cと厚さ方向に重なる領域には、ゴムシート25の裏面25bから窪む凹部12が形成されるとしたが、これに限ることはなく、少なくとも各記号形成領域10a〜10cと厚さ方向に重なる領域が他の領域よりも薄く形成されていればよい。
また、マイクロフォン部13は、その音孔全体がゴムシート25により覆い隠されない、すなわち、保持部27の貫通孔35a及び第1の筐体2の開口部2dを介して外方に露出されるように、収容凹部31に収容されるとしたが、これに限ることはなく、少なくとも音孔13bの一部がゴムシート25により覆い隠されないように収容凹部31に収容されていればよい。ただし、一般に、マイクロフォン部13の音孔13bは、その形成領域の中央部分において集音性能が高いため、マイクロフォン部13は、略円形の音孔13bの中央部分が操作キー10により覆い隠されないように、収容凹部31に収容されることが好ましい。この構成の場合には、マイクロフォン部13の集音性能を十分に発揮させることができる。
また、ヒンジ部5によって互いに連結された2つの筐体2,3を備える携帯電話機1,51について述べたが、これに限ることはなく、例えば、1つの筐体から構成される携帯電話機であっても構わない。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
2 第1の筐体
2c 対向面(表面)
10 操作キー
10a〜10c 記号形成領域
11 キー操作部
13 マイクロフォン部(電気音響変換器)
13a 一端面
13b 音孔
13d 他端面
21 シールドケース(支持部材)
23 回路基板
25 ゴムシート(位置決め部材)
25a 表面
27 保持部
31 収容凹部
35 底壁部
35a 貫通孔
39 コイルスプリング(バネ部材)
41 リブ
Claims (10)
- 筐体と、
筐体に配されて、弾性変形可能な略矩形板状の位置決め部材と該位置決め部材の表面に配されると共に前記筐体の表面側に露出する複数の操作キーとを有するキー操作部と、
一端面に音孔が設けられた電気音響変換器と、
前記位置決め部材に連結されて、前記電気音響変換器を収容する保持部と、
前記筐体内に固定され、前記位置決め部材の筐体内部側に配して前記位置決め部材を支持する略板状の支持部材と、
を備え、
前記支持部材は、前記保持部を前記筐体の厚さ方向に挿通させる切欠部が形成され、
前記電気音響変換器の一端面の一部は、前記電気音響変換器が前記保持部に収容された状態で、前記筐体の厚さ方向に前記操作キーと重ねて配されることを特徴とする電子機器。 - 前記保持部は、外面が前記位置決め部材の表面と共に略同一面を形成することを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
- 前記保持部が、前記位置決め部材の表面の周縁部に連結されると共に、前記電気音響変換器の一端面に設けられた前記音孔の少なくとも一部を前記筐体の外方に連通させるように形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子機器。
- 前記一端面のうち、少なくとも前記音孔の形成領域の中央部分が前記操作キーにより覆い隠されないように配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電子機器。
- 前記電気音響変換器は、前記音孔が前記位置決め部材により覆い隠されないように配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電子機器。
- 前記保持部が、弾性変形可能な樹脂材料から形成されると共に、前記電気音響変換器を収容する凹部を有し、
前記凹部を構成する底壁部に、その厚さ方向に貫通して前記音孔を露出させる貫通孔が形成され、
前記保持部が、前記底壁部を前記筐体の内面に当接させて配されることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の電子機器。 - 前記保持部の周縁から前記位置決め部材の表面に沿う方向に一体的に延びる略板状のリブを備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の電子機器。
- 前記リブが、前記保持部と共に前記位置決め部材の表面の周縁部に連結されることを特徴とする請求項7に記載の電子機器。
- 前記位置決め部材の筐体内部側に配されると共に、前記一端面とは反対側に位置する前記電気音響変換器の他端面に対向配置される回路基板と、
前記電気音響変換器と前記回路基板との間に配され、前記電気音響変換器及び前記回路基板を相互に電気的に接続する弾性変形可能なバネ部材とを備えることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の電子機器。 - 前記操作キーに、大きさの異なる文字、数字、図形等の各種記号を形成した複数の記号形成領域が形成され、
該記号形成領域は前記操作キーの厚さ方向に光が透過可能に形成され、
前記位置決め部材のうち、小さい各種記号を形成した前記記号形成領域と前記厚さ方向に重なる領域が、他の領域よりも薄く形成されていることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の電子機器。
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