JP6281356B2 - クラッチ装置 - Google Patents

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本発明の実施形態は、クラッチ装置に関する。
従来、複数の部品がシャフトに回転可能に支持されたクラッチ装置が知られている(例えば、特許文献1)。
特開2012−97852号公報
この種のクラッチ装置では、部品がシャフトに支持されることによって生じる不都合をより少なくすることが可能な新規な構成のクラッチ装置が得られれば、有意義である。
実施形態のクラッチ装置は、筐体に回転中心の軸方向の一方側に向けて突出した状態に設けられ、上記回転中心回りに回転可能に上記筐体に支持された第一のシャフトの上記回転中心の径方向の外側を覆う突出部と、上記第一のシャフトと一体的に回転するとともに上記回転中心の軸方向に移動可能に設けられ、第一の壁部を有した第一の部材と、上記第一の壁部の上記軸方向の一方側に位置された第二の壁部と、上記第一の壁部の上記軸方向の他方側に位置され上記第二の壁部と接続され上記回転中心回りに回転可能に上記突出部に支持された第三の壁部と、を有した、第二の部材と、上記第一の壁部の上記第二の壁部とは反対側に位置された第四の壁部を有し、上記第二の部材と一体的に回転するとともに、上記第一の壁部が上記第四の壁部と上記第二の壁部との間に摩擦材を介して挟まれ上記第一の壁部と上記第二の壁部との間で回転が伝達される第一の位置と、上記第一の壁部が上記第一の位置よりも上記第四の壁部と上記第二の壁部との双方から離間して上記第一の壁部と上記第二の壁部との間での回転の伝達が遮断される第二の位置と、の間で上記回転中心の軸方向に沿って移動可能に設けられた、第三の部材と、上記第四の壁部の上記軸方向の他方側に設けられ上記第一の位置と上記第二の位置との間で上記第四の壁部を移動させる第五の壁部、を有し、上記回転中心回りに回転可能にかつ上記軸方向に移動可能に設けられた第四の部材と、上記回転中心回りに回転可能に上記筐体に支持された第二のシャフトと一体的に回転するとともに上記回転中心の軸方向に移動可能に設けられ、上記第一の壁部の上記軸方向の一方側に位置された第六の壁部を有した第五の部材と、上記第六の壁部の上記第二の壁部とは反対側に位置された第七の壁部を有し、上記第二の部材と一体的に回転するとともに、上記第六の壁部が上記第七の壁部と上記第二の壁部との間に摩擦材を介して挟まれ上記第六の壁部と上記第二の壁部との間で回転が伝達される第三の位置と、上記第六の壁部が上記第三の位置よりも上記第七の壁部と上記第二の壁部との双方から離間して上記第六の壁部と上記第二の壁部との間での回転の伝達が遮断される第四の位置と、の間で上記回転中心の軸方向に沿って移動可能に設けられた、第六の部材と、上記第三の壁部の上記軸方向の他方側に設けられ上記第三の位置と上記第四の位置との間で上記第六の壁部を移動させる第八の壁部、を有し、上記回転中心回りに回転可能にかつ上記軸方向に移動可能に設けられた第七の部材と、を備える。よって、実施形態のクラッチ装置では、第二の部材が突出部に回動可能に支持されるため、第二の部材がシャフトに回動可能に支持されることによって生じる不都合な事象が減りやすい。
上記クラッチ装置では、例えば、上記第二の部材および上記第四の部材のうち一方には複数の開口部が設けられ、上記第二の部材および上記第四の部材のうち他方は、上記複数の開口部のそれぞれを貫通する複数の貫通部を有する。よって、例えば、第二の部材、第四の部材、ならびにこれらの部材に関係する部材等のレイアウトの自由度が、高まりやすい。
上記クラッチ装置では、例えば、上記貫通部は、上記軸方向に移動する。よって、例えば、貫通部が軸方向や径方向に移動する場合に比べて、貫通部の開口面積がより小さく構成されやすい。
上記クラッチ装置は、例えば、上記第二の部材を上記回転中心回りに回転可能に支持した第一の軸受部と、上記第四の部材を上記回転中心回りに回転可能に支持した第二の軸受部と、上記第七の部材を上記回転中心回りに回転可能に支持した第三の軸受部と、を備え、上記第一の軸受部、第二の軸受部、および第三の軸受部のうち一つが、他の一つの少なくとも一部と上記径方向に重なった状態に配置される。よって、例えば、第一の軸受部、第二の軸受部、および第三の軸受部が配置された部分の構成が、軸方向により小型に構成されやすい。
上記クラッチ装置では、例えば、上記第一の軸受部が、上記第二の軸受部または上記第三の軸受部よりも、上記径方向の内側または上記軸方向の一方側に位置される。よって、例えば、第一の軸受部の取り付け(着脱)、ひいては、第一の軸受部によって支持される部分の取り付け(着脱)が、より容易に行われやすい。
上記クラッチ装置では、例えば、突出部は、上記筐体とは別の部材に含まれる。よって、例えば、クラッチ装置の組み立てがより容易にあるいはより迅速に行われる場合がある。
上記クラッチ装置では、例えば、上記別の部材は、上記第一の部材および上記第二の部材の上記径方向の外側で、上記筐体に結合される。よって、例えば、筐体と別の部材との結合がより容易にあるいはより迅速に行われる場合がある。
上記クラッチ装置では、例えば、上記第七の部材が、上記第四の部材に支持される。よって、例えば、第七の部材が他の部位に支持された場合に比べて、第七の部材や第四の部材がより簡素化される場合がある。
また、実施形態のクラッチ装置は、筐体に回転中心の軸方向の一方側に向けて突出した状態に設けられ、上記回転中心回りに回転可能に上記筐体に支持された第一のシャフトの上記回転中心の径方向の外側を覆う突出部と、上記第一のシャフトと一体的に回転するとともに上記回転中心の軸方向に移動可能に設けられ、第一の壁部を有した第一の部材と、上記第一の壁部の上記軸方向の一方側に位置された第二の壁部と、上記第一の壁部の上記軸方向の他方側に位置され上記第二の壁部と接続され上記回転中心回りに回転可能に上記突出部に支持された第三の壁部と、を有した、第二の部材と、上記第一の壁部の上記第二の壁部とは反対側に位置された第四の壁部を有し、上記第二の部材と一体的に回転するとともに、上記第一の壁部が上記第四の壁部と上記第二の壁部との間に摩擦材を介して挟まれ上記第一の壁部と上記第二の壁部との間で回転が伝達される第一の位置と、上記第一の壁部が上記第一の位置よりも上記第四の壁部と上記第二の壁部との双方から離間して上記第一の壁部と上記第二の壁部との間での回転の伝達が遮断される第二の位置と、の間で上記回転中心の軸方向に沿って移動可能に設けられた、第三の部材と、上記第四の壁部の上記軸方向の他方側に設けられ上記第一の位置と上記第二の位置との間で上記第四の壁部を移動させる第五の壁部、を有し、上記回転中心回りに回転可能にかつ上記軸方向に移動可能に設けられた第四の部材と、上記第二の部材を上記回転中心回りに回転可能に支持する軸受部と、上記第四の部材を上記回転中心回りに回転可能に支持し、少なくとも一部が上記軸受部と径方向に重なったもう一つの軸受部と、を備える。よって、実施形態のクラッチ装置では、第二の部材が突出部に回動可能に支持されるため、第二の部材がシャフトに回動可能に支持されることによって生じる不都合な事象が減りやすい。さらに、軸受部ともう一つの軸受部とが少なくとも部分的に径方向に重なっているため、例えば、クラッチ装置が軸方向により小型に構成されやすい。
図1は、第1実施形態のクラッチ装置の一例の中心線の片側が示された模試的な断面図である。 図2は、第1実施形態のクラッチ装置の一例の断面図であって、一つの回転伝達部で回転が伝達される状態における、図1と同等位置での断面図である。 図3は、第1実施形態のクラッチ装置の一例の断面図であって、もう一つの回転伝達部で回転が伝達される状態における、図1と同等位置での断面図である。 図4は、第1変形例のクラッチ装置の一例の中心線の片側が示された模試的な断面図である。 図5は、第2変形例のクラッチ装置の一例の中心線の片側が示された模試的な断面図である。 図6は、第3変形例のクラッチ装置の一例の中心線の片側が示された模試的な断面図である。 図7は、第4変形例のクラッチ装置の一例の中心線の片側が示された模試的な断面図である。 図8は、第5変形例のクラッチ装置の一例の中心線の片側が部分的に示された模試的な断面図である。 図9は、第6変形例のクラッチ装置の一例の中心線の片側が示された模試的な断面図である。 図10は、第2実施形態のクラッチ装置の一例の中心線の片側が示された模試的な断面図である。 図11は、第7変形例のクラッチ装置の一例の中心線の片側が示された模試的な断面図である。 図12は、第8変形例のクラッチ装置の一例の中心線の片側が示された模試的な断面図である。 図13は、第9変形例のクラッチ装置の一例の中心線の片側が示された模試的な断面図である。 図14は、第10変形例のクラッチ装置の一例の中心線の片側が示された模試的な断面図である。
以下、本発明の例示的な実施形態が開示される。以下に示される実施形態の構成、ならびに当該構成によってもたらされる作用および結果(効果)は、あくまで一例である。本発明は、以下の実施形態に開示される構成以外によっても実現可能である。また、本発明によれば、構成によって得られる種々の効果(派生的な効果も含む)のうち少なくとも一つを得ることが可能である。
また、以下に開示される複数の実施形態ならびに変形例には、同様の構成要素が含まれる。以下では、同様の構成要素には共通の符号が付与されるとともに、重複する説明が省略される。また、以下の説明では、特に言及しない限り、軸方向は回転中心Ax(回転軸)の軸方向、径方向は回転中心Axの径方向、周方向は回転中心Axの周方向である。また、軸方向の一方側は、各図で右側、軸方向の他方側は、左側である。なお、各図には、模式的な構造(形状)が示されている。
<第1実施形態>
本実施形態のクラッチ装置100(図1参照)は、例えば、エンジン(動力装置、図示されず)とトランスミッション(変速装置、図示されず)との間に位置される。なお、クラッチ装置100は、エンジンとトランスミッションとの間には限られず、他の位置にも設けられうるし、種々の車両(例えば、ハイブリッド自動車)や、回転要素を有した機械等にも設けられうる。
クラッチ装置100は、二つの回転伝達部10,20を備えた所謂ツインクラッチである。クラッチ装置100では、図示されないアクチュエータによって、可動部(部材14,24,15,25,16,26や、ベアリング31,32等)が軸方向に沿って動かされることにより、回転伝達部10および回転伝達部20のうち一方で選択的に回転(トルク)が伝達される状態と、回転伝達部10および回転伝達部20の双方での回転の伝達が遮断された状態と、を切り替えることができる。回転伝達部10は、部材1,2とシャフト3との間の回転の伝達状態を変化させることができる。回転伝達部20は、部材1,2とシャフト4との間の回転の伝達状態を変化させることができる。部材1は、トルクの入力部材および出力部材のうち一方である。シャフト3,4は他方である。なお、回転伝達部10,20は、それぞれ、入力トルクに対して出力トルクが減る所謂半クラッチ状態での回転の伝達も可能である。
クラッチ装置100は、回転伝達部10による回転の伝達および遮断に関わる部品としては、部材1,2,13〜16、シャフト3、ならびにベアリング31を備える。部材1,2,13〜16ならびにシャフト3は、いずれも金属材料等で構成されうる。
シャフト3,4は、ケース5(例えばトランスミッションケース)に、軸受部(図示されず)を介して回転可能に支持されている。シャフト3,4は、それらの中心軸である回転中心Ax回りに回転する。すなわち、シャフト3,4は同心の多重の(本実施形態では、例えば二重の)回転体である。シャフト3,4のうち一方は少なくとも部分的に筒状に構成される。他方は一方の筒状部内に位置される。
ケース5には、突出部51が設けられている(固定されている、結合されている)。突出部51は、シャフト3,4を径方向の外側(外周側)から覆う。突出部51は、壁部52から軸方向の一方側(図1では右側)に向けて筒状(円筒状)に突出している。突出部51は、ケース5の他の部分(例えば、壁部52)と一体成形されうるし、あるいは、他の部分とは別部材として構成され当該他の部分に結合具(ねじ、リベット等、図示されず)等を用いて一体化されうる。ケース5は、筐体の一例である。
部材1(例えば、ドライブプレート、フライホイール)は、回転中心Ax回りに回転可能に設けられる。部材1は、壁部1a,1bを有する。壁部1aは、円板状に構成され、回転中心Axと交叉して(略直交して)広がっている。壁部1bは、壁部1aの径方向の外側の端部から軸方向の他方側(図1では左側)に向けて突出し、円筒状に構成されている。部材1は、駆動源(図示されず、例えばエンジン)に支持されている。
部材2(例えば、クラッチカバー)は、回転中心Ax回りに回転可能に設けられる。部材2は、壁部2a,2b,2cを有する。壁部2aは、部材1の壁部1aに接続(結合、固定)されている。壁部2aは、円環状かつ板状に構成され、回転中心Axと交叉して(略直交して)広がっている。壁部2bは、壁部2aの壁部1aよりも回転中心Axに近い位置から軸方向の他方側(図1の左側)に向けて突出し、円筒状に構成されている。壁部2cは、壁部2bに接続(結合、固定)されている。壁部2cは、円板状に構成され、回転中心Axと交叉して広がっている。また、ベアリング33の一方の回転部分(例えば、径方向の内側の回転部分)は、突出部51と接続(結合、固定)され、他方の回転部分(例えば、径方向の外側の回転部分)は、壁部2c(部材2)の径方向の内側の端部と接続(結合、固定)されている。壁部2c(部材2)は、ベアリング33によって、回転中心Ax回りに回転可能に支持されている。部材2は、第二の部材の一例であり、壁部2aは、第二の壁部の一例であり、壁部2cは、第三の壁部の一例であり、ベアリング33は、第一の軸受部の一例である。
部材13(例えば、第一のクラッチディスク)は、壁部2aの軸方向の他方側(図1では左側)に設けられている。部材13は、壁部13a,13b、弾性部材13c、摩擦材13d、ならびにスプライン結合部13eを有する。壁部13aは、円板状に構成され、回転中心Axと交叉して(略直交して)広がっている。壁部13bは、円板状に構成され、回転中心Axと交叉して(略直交して)広がっている。具体的には、壁部13aおよび壁部13bのうち一方(本実施形態では、例えば壁部13b)が、二個(二枚)の他方(本実施形態では、例えば壁部13a)の間に軸方向に挟まれた状態で設けられる。また、壁部13a,13bは、少なくとも一部の回転範囲では、角度差を有した状態(互いに捩れた状態)で回転することができる。弾性部材13c(例えば、コイルスプリング)は、壁部13aと壁部13bとの間に挟まれ、周方向に略沿って弾性的に伸縮可能に設けられている。弾性部材13cは、壁部13aと壁部13bとの相対的な回転角度に応じて周方向に沿って伸縮する。弾性部材13cは、弾性的に縮むことによりトルクを圧縮力として蓄え、弾性的に伸びることにより圧縮力をトルクとして放出する。すなわち、部材13は、弾性部材13cによって、トルク変動を緩和することができる。部材13は、シャフト3と一体的に回転する。また、部材13は、軸方向に移動可能に設けられている。具体的には、壁部13aおよび壁部13bのうち一方(図1の例では壁部13b)が、シャフト3に、円筒状のスプライン結合部13eを介して支持されている。そして、壁部13aおよび壁部13bのうち他方(図1の例では壁部13a)が、壁部2a,14aの間に位置されて壁部2a,14aによって挟まれる領域を有している。当該他方(壁部13a)の挟まれる領域の軸方向の両側には、摩擦材13dが設けられている。部材13は、第一の部材の一例であり、第一のダンパ部の一例でもある。また、壁部13aは、第一の壁部の一例である。
部材14(例えば、第一のプレッシャプレート)は、壁部14aを有する。壁部14aは、円環状かつ板状に構成され、回転中心Axと交叉して(略直交して)広がっている。部材14は、軸方向に移動可能に部材2に支持される。また、部材14は、部材2と一体的に回転するよう構成されている。
図1,2に例示されるように、部材14は、第一の位置P1(図2)と第二の位置P2(図1)との間で軸方向に移動することができる。壁部13aは、第一の位置P1では、壁部2aと壁部14aとの間に摩擦材13dを介して挟まれる。この状態では、壁部2aと壁部13aとの間で回転が伝達される(伝達状態)。壁部13aは、第二の位置P2では、第一の位置P1よりも壁部2aおよび壁部14aの双方から離間する。この状態では、壁部2aと壁部14aとの間の回転の伝達が遮断される(遮断状態)。摩擦材13dは、壁部2aと壁部13aとの間、ならびに壁部13aと壁部14aとの間のそれぞれに、介在する。壁部14aの位置によっては、摩擦材13dと壁部2a,14aとの間ですべりが生じる状態(所謂半クラッチ状態)にもなる。部材14は、第三の部材の一例であり、壁部14aは第四の壁部の一例である。なお、摩擦材は、壁部2a,14aにも設けられうる。
部材15は(例えば、第一のレリーズプレート)は、壁部15a、貫通部15b、接続部15cを有する。壁部15aは、円板状に構成され、回転中心Axと交叉して(略直交して)広がっている。複数の貫通部15bは、壁部15aと接続(結合、固定)され、部材2の壁部2cに設けられた複数の開口部2dを軸方向に貫通している。接続部15cは、円環状に構成され貫通部15bに接続(結合、固定)されている。
部材15は、ベアリング31を介して、回転中心Ax回りに回転可能に、突出部51に支持されている。ベアリング31の一方の回転部分(例えば、径方向の内側の回転部分)は、突出部51に対して相対的に回転しないよう構成されるとともに、軸方向に移動可能に突出部51に支持されている。一方、ベアリング31の他方の回転部分(例えば、径方向の外側の回転部分)は、接続部15cと接続(結合、固定)されている。すなわち、部材15は、ベアリング31を介して、突出部51に、軸方向に移動可能に支持されるとともに、回転中心Ax回りに回転可能に支持されている。また、部材15は、部材2,15間の周方向の引っ掛かりや、摩擦等によって、部材2と一体的に回転する。部材15は、第四の部材の一例であり、壁部15aは、第五の壁部の一例であり、ベアリング31は、第二の軸受部の一例である。
部材2(の壁部2c)と部材15(の壁部15a)との間には弾性部材17(例えば、コーンスプリング、ダイヤフラムスプリング)が介在している。弾性部材17は、部材2に対して部材15に軸方向の力(荷重)を与えることができる。弾性部材17によって、部材14や部材16を直接的あるいは間接的に押す力を得ることができる。
部材16は、ケース5に対して軸方向に移動可能に設けられている。部材16は、延部16a(アーム部、レバー部、壁部)を有する。延部16aは、径方向に沿って延びており、板状かつ帯状あるいは棒状に構成されている。延部16aは、ベアリング31の突出部51に支持される側の回転部分(例えば、径方向の内側の回転部分)と接続(結合、固定)されている。よって、アクチュエータ(図示されず)が部材16を軸方向に動かし、これにより、部材15ひいては部材14が軸方向に動いて、回転伝達部10の伝達状態、半クラッチ状態、遮断状態が切り替わる。
一方、クラッチ装置100は、回転伝達部20による回転の伝達および遮断に関わる部品としては、部材1,2,23〜26、シャフト4、ならびにベアリング32を備える。部材23〜26ならびにシャフト4は、いずれも金属材料等で構成されうる。
部材23(例えば、第二のクラッチディスク)は、壁部2aの部材13とは反対側(軸方向の一方側、図1では右側)に位置している。部材23は、壁部23a,23b、弾性部材23c、摩擦材23d、ならびにスプライン結合部23eを有する。壁部23aは、円板状に構成され、回転中心Axと交叉して(略直交して)広がっている。壁部23bは、円板状に構成され、回転中心Axと交叉して(略直交して)広がっている。具体的には、壁部23aおよび壁部23bのうち一方が、二個(二枚)の他方の間に軸方向に挟まれた状態で設けられうる。また、壁部23a,23bは、少なくとも一部の回転範囲では、角度差を有した状態(互いに捩れた状態)で回転することができる。弾性部材23c(例えば、コイルスプリング)は、壁部23aと壁部23bとの間に挟まれ、周方向に沿って弾性的に伸縮可能に設けられている。弾性部材23cは、壁部23aと壁部23bとの相対的な回転角度に応じて周方向に沿って伸縮する。弾性部材23cは、弾性的に縮むことによりトルクを圧縮力として蓄え、弾性的に伸びることにより圧縮力をトルクとして放出する。すなわち、部材23は、弾性部材23cによって、トルク変動を緩和することができる。部材23は、シャフト4と一体的に回転する。また、部材23は、軸方向に移動可能に設けられている。具体的には、壁部23aおよび壁部23bのうち一方(図1の例では壁部23b)が、シャフト4に、スプライン結合部23eを介して支持されている。そして、壁部23aおよび壁部23bのうち他方(図1の例では壁部23a)が、壁部2a,4aの間に位置されて壁部2a,4aによって挟まれる領域を有している。当該他方(壁部23a)の挟まれる領域の軸方向の両側には、摩擦材23dが設けられている。部材23は、第五の部材の一例であり、第二のダンパ部の一例でもある。また、壁部23aは、第六の壁部の一例である。
部材24(例えば、第一のプレッシャプレート)は、壁部24a、貫通部24b、壁部24cを有する。壁部24aは、円環状かつ板状に構成され、回転中心Axと交叉して(略直交して)広がっている。複数の貫通部24bは、壁部24aと接続(結合、固定)され、部材2の壁部2aに設けられた複数の開口部2eを軸方向に貫通している。壁部24cは、円環状に構成され、貫通部24bに接続(結合、固定)されている。部材24は、軸方向に移動可能に部材2に支持される。また、部材24は、部材2と一体的に回転するよう構成されている。
図1,3に例示されるように、部材24は、第三の位置P3(図3)と第四の位置P4(図1)との間で軸方向に移動することができる。壁部23aは、第三の位置P3では、壁部2aと壁部24aとの間に摩擦材23dを介して挟まれる。この状態では、壁部2aと壁部23aとの間で回転が伝達される(伝達状態)。壁部23aは、第四の位置P4では、第三の位置P3よりも壁部2aおよび壁部24aの双方から離間する。この状態では、壁部2aと壁部24aとの間の回転の伝達が遮断される(遮断状態)。摩擦材23dは、壁部2aと壁部23aとの間、ならびに壁部23aと壁部24aとの間のそれぞれに、介在する。壁部24aの位置によっては、摩擦材23dと壁部2a,24aとの間ですべりが生じる状態(所謂半クラッチ状態)にもなる。部材24は、第六の部材の一例であり、壁部24aは第七の壁部の一例である。なお、摩擦材は、壁部2a,24aにも設けられうる。
部材25は(例えば、第二のレリーズプレート)は、壁部25aを有する。壁部25aは、部材2の壁部2cの壁部15aとは反対側に位置している。壁部25aは、円板状に構成され、回転中心Axと交叉して(略直交して)広がっている。ベアリング32は、壁部25aの径方向の内側の端部と接続(結合、固定)されている。
部材25は、ベアリング32を介して、回転中心Ax回りに回転可能に、部材15の接続部15cに支持されている。ベアリング32の一方の回転部分(例えば、径方向の内側の回転部分)は、部材15に対して相対的に回転しないよう構成されるとともに、軸方向に移動可能に部材15に支持されている。一方、ベアリング32の他方の回転部分(例えば、径方向の外側の回転部分)は、壁部25aと接続(結合)されている。部材25は、部材2,25間の周方向の引っ掛かりや、摩擦等によって、部材2と一体的に回転する。すなわち、部材25は、ベアリング32を介して、部材15に、軸方向に移動可能に支持されるとともに、回転可能に支持されている。部材25は、第七の部材の一例であり、壁部25aは、第八の壁部の一例であり、ベアリング32は、第三の軸受部の一例である。
部材2(の壁部2c)と部材25(の壁部25a)との間には弾性部材27(例えば、コーンスプリング、ダイヤフラムスプリング)が介在している。弾性部材27は、部材2に対して部材25に軸方向の力(荷重)を与えることができる。弾性部材27によって、部材24や部材26を直接的あるいは間接的に押す力を得ることができる。
部材26は、ケース5に対して軸方向に移動可能に設けられている。部材26は、延部26a(アーム部、レバー部、壁部)を有する。延部26aは、径方向に沿って延びており、板状かつ帯状あるいは棒状に構成されている。延部26aは、ベアリング32の部材15に支持される側の回転部分(例えば、径方向の内側の回転部分)と接続(結合、固定)されている。よって、アクチュエータ(図示されず)が部材26を軸方向に動かし、これにより、部材25ひいては部材24が軸方向に動いて、回転伝達部20の伝達状態、半クラッチ状態、遮断状態が切り替わる。なお、部材26は、部材15に替えて突出部51に、ベアリング(図示されず)を介して支持されうる。
以上、説明したように、本実施形態では、部材2(第二の部材)が、ケース5(筐体)に設けられた突出部51に回転可能に支持されている。さらに、部材15(第四の部材)や部材25(第七の部材)等が、突出部51に回転可能かつ軸方向に移動可能に支持されうる。よって、本実施形態によれば、部材2,15,25等がシャフトに支持されることによる不都合が減りやすい。例えば、部材2,15,25等が、よりしっかりと(より強固に)支持されやすい。よって、例えば、部材2,15,25が振れ回り難くなり、ひいては、音や振動が抑制されやすい。
また、本実施形態では、部材2(第二の部材)には複数の開口部2dが設けられ、部材15(第四の部材)は複数の開口部2dのそれぞれを貫通する複数の貫通部15bを有した。よって、本実施形態によれば、例えば、開口部2dと貫通部15bとを設けたことにより、部材2,15やそれに付随する他の部品(ベアリング31,33等)のレイアウトの自由度が高まりやすい。よって、部材2と部材15との位置の制約に伴う不都合(例えば、他の部品(例えば、ベアリング31,33)の組み付け難さ等)が生じ難い。また、例えば、ベアリング31,33が双方とも突出部51に取り付けられた構成が得られやすい。
また、本実施形態では、貫通部15bは開口部2dを軸方向に移動する。よって、本実施形態によれば、例えば、貫通部15bが径方向や周方向に沿って移動する場合に比べて、貫通部15bがより小さく形成されやすい。よって、例えば、部材15の剛性および強度がより高まりやすい。
また、本実施形態では、ベアリング33(第一の軸受部)、ベアリング31(第二の軸受部)、およびベアリング32(第三の軸受部)のうちの一つ(例えば、ベアリング32)が、他の一つ(例えば、ベアリング33)の少なくとも一部と径方向に重なった状態に配置されている。よって、例えば、三つのベアリング31,32,33が配置された部分が、軸方向により小型に構成されやすい。
また、本実施形態では、ベアリング33が、他のベアリング31,32よりも径方向の内側あるいは軸方向の一方側(突出部51の先端側、図1では右側)に設けられている。よって、部材2(第二の部材)が、ベアリング31,32を介して部材15(第四の部材)ならびに部材25(第七の部材)が組み付けられた状態で、ベアリング33を介して、突出部51に取り付けられる。よって、ベアリング33の突出部51への装着、すなわち、突出部51への部材15および部材25が組み付けられた状態の部材2の装着が、より容易に行われやすい。
また、本実施形態では、部材25(第七の部材)が、部材15(第四の部材)に支持されている。よって、部材25が他の部位に支持された場合に比べて、部材25や部材15等の構成がより簡素化される場合がある。また、部材2(の一部、分割体)が、部材25と部材15とが組み付けられた状態で、突出部51に取り付けられるので、組み立てやメンテナンスの手間が減りやすい。
<第1変形例>
第1実施形態の変形例の一つとしての図4に例示されるクラッチ装置100Aは、上記クラッチ装置100と同様の構成を備えている。本変形例のクラッチ装置100Aによれば、同様の構成に基づく同様の作用や効果が得られる。
ただし、本変形例では、部材1がダンパ部として機能している。すなわち、部材1が、第1実施形態の部材13や部材23と同様に、回転中心Ax回りに回転するとともに相対的に回動する壁部1a1,1a2と、それら壁部1a1,1a2間に挟まれて当該壁部1a1,1a2の相対回動に応じて伸縮する弾性部材1c(例えばコイルスプリング等)と、を有する。本変形例によれば、ダンパ部の数をより少なくできるため、構成が簡素化されたり、小型化されたりする場合がある。
また、本変形例では、部材15,25が、ダイヤフラムスプリング(弾性部材)を含んで構成されている。よって、部材15,25の操作(部材16,26の操作)に、てこの原理を利用することができる。部材15,25は、円環状(円錐状)のばね部15a1,25a1(コーンスプリング)と、ばね部15a1,25a1から径方向の内側に向けて略等角度間隔で片持ち状(例えば三角形状)に伸びた複数のレバー部15a2,25a2(アーム部)と、を有することができる。なお、ダイヤフラムスプリングとは別に、貫通部15bと接続部15cとを有する部品15Aが設けられている。
<第2変形例>
第1実施形態の変形例の一つとしての図5に例示されるクラッチ装置100Bは、上記クラッチ装置100,100Aと同様の構成を備えうる。よって、本変形例のクラッチ装置100Bによれば、同様の構成に基づく同様の作用や効果が得られる。ただし、本変形例では、貫通部15bが、リベット(ピン)である。このような構成によれば、例えば、部材15が部材2の壁部2cの開口部2dを通る構成が、比較的容易に得られやすい。なお、接続部15cは円筒状(円環状)に構成される。
<第3変形例>
第1実施形態の変形例の一つとしての図6に例示されるクラッチ装置100Cは、上記クラッチ装置100,100Aと同様の構成を備えうる。よって、本変形例のクラッチ装置100Cによれば、同様の構成に基づく同様の作用や効果が得られる。ただし、本変形例では、貫通部15bが、リベット(ピン)である。また、開口部2dが、貫通部15bの頭部の径よりも大きい。よって、本変形例によれば、貫通部15bや貫通部15bを結合(固定)するための工具が、開口部2dを通りやすい。よって、本変形例によれば、例えば、貫通部15bを取り付ける作業がより容易に行われる。なお、接続部15cは円筒状(円環状)に構成される。
<第4変形例>
第1実施形態の変形例の一つとしての図7に例示されるクラッチ装置100Dは、上記クラッチ装置100,100Aと同様の構成を備えうる。よって、本変形例のクラッチ装置100Dによれば、同様の構成に基づく同様の作用や効果が得られる。ただし、本変形例では、貫通部15bは、板状部(舌片部、壁部、帯状部)である。このため、接続部15cは、円筒状(円環状)ではなく、円周方向に間欠的に設けられる。この変形例では、部材2と部材15との組立工程では、部材15の貫通部15bおよび接続部15cは、部材2の壁部2cの開口部2dを、図7の右側から左側へ通される。よって、本変形例によれば、例えば、貫通部15bを取り付ける作業がより容易に行われる。
また、図7の構成では、部材15には、周方向に沿って複数の貫通部15bが間隔をあけて設けられている。よって、部材15の互いに隣接する貫通部15b間の領域には、開口部(例えば切欠、図示されず)が形成されている。すなわち、換言すれば、本変形例の図7に示される構成は、部材15に設けられた複数の開口部のそれぞれを、部材2の壁部2cの互いに隣接する開口部2d間の部分(壁部、アーム部、突出部、図示されず)が通っている構成である。
<第5変形例>
第1実施形態の変形例の一つとしての図8に例示されるクラッチ装置100Eは、上記クラッチ装置100,100Aと同様の構成を備えうる。よって、本変形例のクラッチ装置100Eによれば、同様の構成に基づく同様の作用や効果が得られる。
ただし、本変形例では、突出部51は、ケース5とは別の部材50Eに含まれる。部材50Eは、ケース5の壁部52に複数の結合具53(例えば、ねじやリベット等)によって結合(固定)されている。具体的には、複数(例えば、三個)の結合具53が回転中心Ax回りに等間隔で配置される。よって、本変形例によれば、部材2(の一部、分割体)、部材15,25が組み付けられた部材50Eが、ケース5に取り付けられる。よって、突出部51に部材2,15,25が組み付けられる場合に比べて、組み立てやメンテナンスの手間が減る場合がある。突出部51を含む部材50Eは、壁部52と重なる壁部54を有する。壁部54は、突出部51の根元から径方向の外側に張り出すフランジ状に構成されている。壁部54には、結合具53が貫通する開口部54hが設けられている。
さらに、本変形例では、結合具53と軸方向に重なる部材2,15,25,16,26には、それぞれ結合具53あるいは結合具53を取り付ける工具(図示されず)が貫通する開口部2h,15h,25h,16h,26h(貫通孔)が設けられている。よって、例えば、結合具53によって、部材2,15,25が組み付けられた状態で突出部51を取り付ける作業が、より容易に行われやすい。開口部2h,15h,25h,16h,26hは、結合具53が設けられる位置や数に応じて、例えば、結合具53と軸方向に重なる位置に設けられる。なお、結合具53が取り付けられる場合あるいは取り外される場合には、部材2,15,25,16,26が回転されることにより、複数の結合具53の位置と開口部2h,15h,25h,16h,26hの位置とが軸方向に重ねられる(位置合わせされる)。
<第6変形例>
第1実施形態の変形例の一つとしての図9に例示されるクラッチ装置100Fは、上記クラッチ装置100,100Aと同様の構成を備えうる。よって、本変形例のクラッチ装置100Fによれば、同様の構成に基づく同様の作用や効果が得られる。
ただし、本変形例では、突出部51を有する部材50Fの壁部54が、クラッチ装置100F(部材1,2,13,23等)の径方向の外側まで伸びている。具体的には、ケース5の壁部52には開口部52aが設けられている。開口部52aは、例えば、有底の筒状の凹部である。開口部52aは、面52b(底面)と面52c(側面、周面)とを有する。開口部52aは、クラッチ装置100Fの収容部の一例である。これに対応して、壁部54は、壁部54a,54b,54cを有する。壁部54aは、面52bを覆う。壁部54bは、壁部54aの径方向外側の端部から軸方向に沿って突出するとともに、面52cを覆う。壁部54aおよび壁部54bは、カップ状あるいはかご状に構成されうる。壁部54cは、壁部54bの軸方向の端部から径方向の外側に張り出したフランジ状あるいは舌片状に構成され、壁部54cは、開口部52aの縁部52dを覆う。壁部54cには、開口部54hが設けられている。本変形例では、開口部54hの位置は、クラッチ装置100Fの径方向の外側であり、開口部52a(凹部)の開口端部52a1よりも外側(径方向の外側)であり、クラッチ装置100Fの軸方向の中心部(例えば、部材13,23等)よりも軸方向の一方側であり、クラッチ装置100Fの軸方向の一方側であり、かつ開口部52aの開口端部よりも軸方向の一方側である。複数の結合具53のそれぞれ(ただし、図9では一つのみ図示)は、対応する開口部54hを貫通し、縁部52dに固定されている。これにより、突出部51を有する部材50Fがケース5に取り付けられる。よって、本変形例によれば、例えば、結合具53が取り付けられる場合あるいは取り外される場合に、結合具53や、工具、手指等がクラッチ装置100Fや壁部54等と干渉するのが抑制される。よって、本変形例によれば、クラッチ装置100Fの取り付けあるいは取り外しが、より容易にあるいはより迅速に行われる。なお、ケース5と部材50E,50Fとの結合は、結合具による結合には限定されない。また、部材16,26は、開口部52h,54hを貫通している。
<第2実施形態>
図10に例示される第2実施形態のクラッチ装置100Gは、上記クラッチ装置100,100A〜100Fと同様の構成を備えうる。よって、本変形例のクラッチ装置100Gによれば、同様の構成に基づく同様の作用や効果が得られる。
ただし、本実施形態では、クラッチ装置100Gは、一つの回転伝達部10Gを備えた所謂シングルクラッチである。クラッチ装置100Gは、図示されないアクチュエータによって、可動部(部材14,15,16や、ベアリング31等)が軸方向に沿って動かされることにより、回転伝達部10Gで回転(トルク)が伝達される状態と、回転伝達部10Gでの回転の伝達が遮断された状態と、を切り替えることができる。回転伝達部10Gは、部材1,2とシャフト3との間の回転の伝達状態を変化させることができる。部材1は、トルクの入力部材および出力部材のうち一方であり、シャフト3は他方である。なお、回転伝達部10Gは、それぞれ、入力トルクに対して出力トルクが減る所謂半クラッチ状態での回転の伝達も可能である。
クラッチ装置100Gは、回転伝達部10Gによる回転の伝達および遮断に関わる部品としては、部材1,2,13〜16、シャフト3、ならびにベアリング31を備える。部材1,2,13〜16ならびにシャフト3は、いずれも金属材料等で構成されうる。
部材1の構成は第1変形例と同様である。部材2の構成は第1実施形態と同様である。部材13の構成は第1変形例と同様である。部材14の構成は第1実施形態と同様である。
ただし、本実施形態では、部材15,16ならびに突出部51の構成が第1実施形態とは相違している。具体的に、本実施形態では、部材15には貫通部が設けられていない。突出部51に開口部51aが設けられ、径方向に延びた部材16が開口部51aを貫通している。また、部材15と部材16との間に設けられるベアリング31が、円筒状の突出部51の径方向の内側に、軸方向に移動可能に支持されている。このような構成によっても、第1実施形態の回転伝達部10と同様の構成、作用、並びに効果が得られる。本実施形態では、ベアリング31の少なくとも一部とベアリング33の少なくとも一部とが、径方向に重なって配置される。よって、クラッチ装置100Gが軸方向により短く(薄く)構成されやすい。
<第7変形例>
第2実施形態の変形例の一つとしての図11に例示されるクラッチ装置100Hは、上記クラッチ装置100Gと同様の構成を備えうる。ただし、本変形例では、部材13の構成が第1実施形態(図1)と同様であり、部材15の構成が第1変形例(図4)と同様である。本変形例のクラッチ装置100Hによれば、同様の構成に基づく同様の作用や効果が得られる。
<第8変形例>
第2実施形態の変形例の一つとしての図12に例示されるクラッチ装置100Iは、上記クラッチ装置100Hと同様の構成を備えている。ただし、本変形例では、突出部51、部材2の壁部2c、ならびに部材16の構成が、第5変形例(図8)と同様である。本変形例のクラッチ装置100Iによれば、同様の構成に基づく同様の作用や効果が得られる。
<第9変形例>
第2実施形態の変形例の一つとしての図13に例示されるクラッチ装置100Jは、上記クラッチ装置100Hと同様の構成を備えている。ただし、本変形例では、部材50Fの構成が、第6変形例(図9)と同様である。本変形例のクラッチ装置100Jによれば、同様の構成に基づく同様の作用や効果が得られる。
<第10変形例>
第2実施形態の変形例の一つとしての図14に例示されるクラッチ装置100Kは、第2実施形態のクラッチ装置100Gと同様の構成を備えている。ただし、本変形例では、部材2,15,16や、突出部51の構成が、クラッチ装置100Gとは相違している。具体的には、突出部51にベアリング33を介して部材2が回転可能に支持されている。部材15の貫通部15b(壁部)は、ベアリング33の径方向の外側で、部材2に、軸方向に移動可能に支持されている。部材16は、部材15の貫通部15b(壁部)に、ベアリング31を介して相対的に回転可能に支持されている。ベアリング31の少なくとも一部は、ベアリング33の径方向の外側に位置されている。そして、本変形例では、部材2(第二の部材)に設けられた開口部2dを、部材15(第四の部材)の貫通部15bが貫通している。部材2と部材15とが交叉する部分の構成は、上記第1実施形態と同様である。よって、本変形例によれば、上記第1実施形態と同様の構成に基づく同様の効果が得られる。すなわち、本変形例によれば、クラッチ装置100Kの組み付け作業の初期段階で、ベアリング33が軸方向の一方側に露出する状態が得られる。よって、本変形例によれば、クラッチ装置100Kがより容易にあるいはより迅速に組み立てられやすい。
以上、本発明の実施形態や変形例を例示したが、上記実施形態や変形例はあくまで一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態や変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。また、各構成や、形状、等のスペック(構造や、種類、方向、形状、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数、配置、位置、材質等)は、適宜に変更して実施することができる。
2…部材(第二の部材)、2a…壁部(第二の壁部)、2c…壁部(第三の壁部)、2d…開口部、3…シャフト(第一のシャフト)、4…シャフト(第二のシャフト)、5…ケース(筐体)、13…部材(第一の部材)、13a…壁部(第一の壁部)、14…部材(第三の部材)、14a…壁部(第四の壁部)、15…部材(第四の部材)、15a…壁部(第五の壁部)、15b…貫通部、23…部材(第五の部材)、23a…壁部(第六の壁部)、24…部材(第六の部材)、24a…壁部(第七の壁部)、25…部材(第七の部材)、25a…壁部(第八の壁部)、31…ベアリング(もう一つの軸受部、第二の軸受部)、32…ベアリング(第三の軸受部)、33…ベアリング(軸受部、第一の軸受部)、50E,50F…(別の)部材、51…突出部、100,100A〜100J…クラッチ装置、Ax…回転中心、P1…位置(第一の位置)、P2…位置(第二の位置)、P3…位置(第三の位置)、P4…位置(第四の位置)。

Claims (11)

  1. 筐体に回転中心の軸方向の一方側に向けて突出した状態に設けられ、前記回転中心回りに回転可能に前記筐体に支持された第一のシャフトの前記回転中心の径方向の外側を覆う突出部と、
    前記第一のシャフトと一体的に回転するとともに前記回転中心の軸方向に移動可能に設けられ、第一の壁部を有した第一の部材と、
    前記第一の壁部の前記軸方向の一方側に位置された第二の壁部と、前記第一の壁部の前記軸方向の他方側に位置され前記第二の壁部と接続され前記回転中心回りに回転可能に前記突出部に支持された第三の壁部と、を有した、第二の部材と、
    前記第一の壁部の前記第二の壁部とは反対側に位置された第四の壁部を有し、前記第二の部材と一体的に回転するとともに、前記第一の壁部が前記第四の壁部と前記第二の壁部との間に摩擦材を介して挟まれ前記第一の壁部と前記第二の壁部との間で回転が伝達される第一の位置と、前記第一の壁部が前記第一の位置よりも前記第四の壁部と前記第二の壁部との双方から離間して前記第一の壁部と前記第二の壁部との間での回転の伝達が遮断される第二の位置と、の間で前記回転中心の軸方向に沿って移動可能に設けられた、第三の部材と、
    前記第四の壁部の前記軸方向の他方側に設けられ前記第一の位置と前記第二の位置との間で前記第四の壁部を移動させる第五の壁部、を有し、前記回転中心回りに回転可能にかつ前記軸方向に移動可能に設けられた第四の部材と、
    前記回転中心回りに回転可能に前記筐体に支持された第二のシャフトと一体的に回転するとともに前記回転中心の軸方向に移動可能に設けられ、前記第一の壁部の前記軸方向の一方側に位置された第六の壁部を有した第五の部材と、
    前記第六の壁部の前記第二の壁部とは反対側に位置された第七の壁部を有し、前記第二の部材と一体的に回転するとともに、前記第六の壁部が前記第七の壁部と前記第二の壁部との間に摩擦材を介して挟まれ前記第六の壁部と前記第二の壁部との間で回転が伝達される第三の位置と、前記第六の壁部が前記第三の位置よりも前記第七の壁部と前記第二の壁部との双方から離間して前記第六の壁部と前記第二の壁部との間での回転の伝達が遮断される第四の位置と、の間で前記回転中心の軸方向に沿って移動可能に設けられた、第六の部材と、
    前記第三の壁部の前記軸方向の他方側に設けられ前記第三の位置と前記第四の位置との間で前記第六の壁部を移動させる第八の壁部、を有し、前記回転中心回りに回転可能にかつ前記軸方向に移動可能に設けられた第七の部材と、
    を備えた、クラッチ装置。
  2. 前記第二の部材および前記第四の部材のうち一方には複数の開口部が設けられ、
    前記第二の部材および前記第四の部材のうち他方は、前記複数の開口部のそれぞれを貫通する複数の貫通部を有した、請求項1に記載のクラッチ装置。
  3. 前記貫通部は、前記軸方向に移動する、請求項2に記載のクラッチ装置。
  4. 前記第二の部材を前記回転中心回りに回転可能に支持した第一の軸受部と、
    前記第四の部材を前記回転中心回りに回転可能に支持した第二の軸受部と、
    前記第七の部材を前記回転中心回りに回転可能に支持した第三の軸受部と、
    を備え、
    前記第一の軸受部、第二の軸受部、および第三の軸受部のうち一つが、他の一つの少なくとも一部と前記径方向に重なった状態に配置された、請求項1〜3のうちいずれか一つに記載のクラッチ装置。
  5. 前記第一の軸受部が、前記第二の軸受部または前記第三の軸受部よりも、前記径方向の内側または前記軸方向の一方側に位置された、請求項4に記載のクラッチ装置。
  6. 前記突出部は、前記筐体とは別の部材に含まれた、請求項1〜5のうちいずれか一つに記載のクラッチ装置。
  7. 前記別の部材は、前記第一の部材および前記第二の部材の前記径方向の外側で、前記筐体に結合された、請求項6に記載のクラッチ装置。
  8. 前記第七の部材が、前記第四の部材に支持された、請求項1〜7のうちいずれか一つに記載のクラッチ装置。
  9. 筐体に回転中心の軸方向の一方側に向けて突出した状態に設けられ、前記回転中心回りに回転可能に前記筐体に支持された第一のシャフトの前記回転中心の径方向の外側を覆う突出部と、
    前記第一のシャフトと一体的に回転するとともに前記回転中心の軸方向に移動可能に設けられ、第一の壁部を有した第一の部材と、
    前記第一の壁部の前記軸方向の一方側に位置された第二の壁部と、前記第一の壁部の前記軸方向の他方側に位置され前記第二の壁部と接続され前記回転中心回りに回転可能に前記突出部に支持された第三の壁部と、を有した、第二の部材と、
    前記第一の壁部の前記第二の壁部とは反対側に位置された第四の壁部を有し、前記第二の部材と一体的に回転するとともに、前記第一の壁部が前記第四の壁部と前記第二の壁部との間に摩擦材を介して挟まれ前記第一の壁部と前記第二の壁部との間で回転が伝達される第一の位置と、前記第一の壁部が前記第一の位置よりも前記第四の壁部と前記第二の壁部との双方から離間して前記第一の壁部と前記第二の壁部との間での回転の伝達が遮断される第二の位置と、の間で前記回転中心の軸方向に沿って移動可能に設けられた、第三の部材と、
    前記第四の壁部の前記軸方向の他方側に設けられ前記第一の位置と前記第二の位置との間で前記第四の壁部を移動させる第五の壁部、を有し、前記回転中心回りに回転可能にかつ前記軸方向に移動可能に設けられた第四の部材と、
    前記第二の部材を前記回転中心回りに回転可能に支持する軸受部と、
    前記第四の部材を前記回転中心回りに回転可能に支持し、少なくとも一部が前記軸受部と径方向に重なったもう一つの軸受部と、
    を備えた、クラッチ装置。
  10. 前記第二の部材および前記第四の部材のうち一方には複数の開口部が設けられ、
    前記第二の部材および前記第四の部材のうち他方は、前記複数の開口部のそれぞれを貫通する複数の貫通部を有した、請求項9に記載のクラッチ装置。
  11. 前記貫通部は、前記軸方向に移動する、請求項10に記載のクラッチ装置。
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