JP2006144883A - サブダンパーユニットおよびクラッチディスク組立体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 回転軸を中心とする円の半径方向における省スペース化を図ることが可能なサブダンパーユニットおよびこれを備えたクラッチディスク組立体を提供する。
【解決手段】 クラッチディスク組立体1は、作動プレート30と、固定プレート9と、トーションスプリング7と、第3ヒステリシストルク発生機構61とを備えている。第3ヒステリシストルク発生機構61が有するコイルドウェーブスプリング36は、複数の波形状の環状ばね素材を回転軸の方向に互いに連結して構成されている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、クラッチディスクアセンブリを構成する低剛性ねじりダンパーに含まれるサブダンパーユニットであって、特に、回転軸方向に対してヒステリシストルクを発生させるためのバネ部材を有する摩擦発生機構を備えたサブダンパーユニットに関する。
車輌のクラッチに用いられるダンパーディスク組立体(クラッチディスク組立体)は、フライホイールに連結および連結解除するためのクラッチ機能と、フライホイールから伝達された捩り振動を減衰するためのダンパー機能とを有している。
クラッチディスク組立体は、クラッチディスクと、クラッチディスクが固定された1対の入力プレートと、この入力プレート対の内周側に配置された出力側のハブと、入力プレート対とハブのフランジとを回転方向に弾性的に連結する弾性部材と、入力プレート対とハブとが相対回転するときに摩擦を発生する摩擦機構とを備えている。
このようなクラッチディスク組立体では、クラッチディスクがフライホイールに押圧されてクラッチが連結されると、このクラッチディスクを介してフライホイールからクラッチディスク組立体の入力プレート対にトルクが入力される。そしてトルクは、弾性部材を介してハブに伝達され、さらにトランスミッションから延びるシャフトに出力される。
クラッチディスク組立体には、2段階の剛性(低剛性・高剛性)を得るために、ハブのフランジをボスから分離した分離ハブ型クラッチディスク組立体と呼ばれるものがある。以下、分離ハブのフランジをハブフランジ、ボスを出力ハブと記す。この種のクラッチディスク組立体は、トルクの小さい範囲での捩り振動を減衰するための低剛性のダンパーを備えている。
低剛性ダンパーとしては、ハブフランジと出力ハブとが係合する部分の側方に配置されたものがある。この種の低剛性ダンパーは、ハブフランジに一体回転可能に係合する入力側プレートと、出力ハブの外周面に固定された出力側プレートと、入力側プレートおよび出力側プレートを回転方向に弾性的に連結する弾性部材とを備えている。入力側プレートは一体回転可能に互いに固定された2枚の環状プレートから構成され、2枚の環状プレートは、軸方向に間隔をあけて配置されており、それらの間に出力側プレートが配置されている。さらに、低剛性ダンパーは、入力側プレートと出力側プレートとが相対回転する際に摩擦抵抗(ヒステリシストルク)を発生させるための摩擦発生機構を有している。この機構は、円周方向に相対回転可能な状態の2つの部材からなる摺動部と、摺動部に軸方向荷重を付与するためのバネ部材とからなる。
バネ部材は、コーンスプリング(皿バネ)からなる。例えば、特許文献1には、上記バネ部材として、コーンスプリングを採用したダンパー機構が開示されている。このダンパー機構200では、図5および図6(a)および図6(b)に示すように、コーンスプリング(バネ部材)233を備えたヒステリシストルク発生機構277と、コーンスプリング236を備えたヒステリシストルク発生機構261とが、トーションスプリング(弾性部材)207およびトーションスプリング205,206とそれぞれ協働して振動を減衰する。
特開2001−32885号公報(平成13年2月6日公開)
しかしながら、上記従来のサブダンパーユニットでは、以下に示すような問題点を有している。
すなわち、上記公報に開示されたサブダンパーユニットでは、上述のように、ヒステリシストルク発生機構261等がコーンスプリング236等を備えた構成を採用している。このコーンスプリング236は、一般的に外径/内径の比が2.0〜2.5程度と比較的大きいことから、回転軸を中心とする半径方向に広いスペースが必要となる(図6(b)参照)。このため、ヒステリシストルク発生機構におけるコーンスプリングの使用は、クラッチディスク組立体の半径方向におけるサイズを大型化させることにつながってしまう。
本発明の課題は、回転軸を中心とする円の半径方向における省スペース化を図ることが可能なサブダンパーユニットおよびこれを備えたクラッチディスク組立体を提供することにある。
第1の発明に係るサブダンパーユニットは、クラッチディスク組立体のハブとフランジとを回転軸を中心とする円周方向に弾性的に連結するための低剛性ねじりダンパーを構成するサブダンパーユニットであって、第1部材と、第2部材と、弾性部材と、摩擦発生機構とを備えている。第1部材は、ハブとともに一体回転する。第2部材は、フランジとともに一体回転する。弾性部材は、第1部材と第2部材とを円周方向に弾性的に連結する。摩擦発生機構は、第1部材と第2部材とが相対回転する摺動部と、摺動部に対して荷重を付与するためのバネ部材とを有する。そして、摩擦発生機構が有するバネ部材は、複数の波形状の環状バネ素材を回転軸の方向に互いに連結して構成されている。
ここでは、摩擦発生機構が、第1部材と第2部材とを相対回転させる摺動部に対して回転軸方向への荷重を加えるバネ部材として、波形状の環状バネ素材を回転軸方向に複数連結させて構成される、いわゆるコイルドウェーブスプリングを有している。
通常、摩擦発生機構のバネ部材は円筒形状であって、回転軸を中心とする円周に沿って配置される。そして、従来のサブダンパーユニットでは、一般的に、摩擦発生機構はコーンスプリング(皿バネ)等のバネ部材を有している。しかし、このようなコーンスプリングは、回転軸方向の厚みは小さいものの、外周/内周の比が比較的大きいため、回転軸を中心とする半径方向のサイズが大きくなるという問題がある。
これに対して、本発明のサブダンパーユニットでは、コーンスプリングの代替として、バネ巾の小さい略円筒形状のコイルドウェーブスプリングを用いている。これにより、コーンスプリングと比較して半径方向におけるバネのサイズ(荷重をかける方向に対して垂直な方向におけるバネ巾)が小さいコイルドウェーブスプリングを用いることで、サブダンパーユニット内において半径方向における省スペース化が図れる。また、コイルドウェーブスプリングは、コーンスプリングよりもバネ巾が小さいにもかかわらず、コーンスプリングの同等以上の高荷重を摺動部に対して付与することができることから、設計の自由度を向上させることができる。さらに、コイルドウェーブスプリングは、波形状の環状バネ素材を回転軸方向に連結させて構成されているため、1本の線材から形成することができる。この結果、バネに発生する応力を低減させることができ、高ヒステリシスに対応可能で、耐熱性、耐疲労性の高い摩擦発生機構を得ることができる。
第2の発明に係るサブダンパーユニットは、第1の発明に係るサブダンパーユニットであって、バネ部材は、弾性部材に対して回転軸を中心とする半径方向内側に配置されている。
ここでは、バネ巾の小さいバネ部材(コイルドウェーブスプリング)を、第1部材と第2部材とを円周方向において弾性的に連結させるための弾性部材に対して、回転軸を中心とする円の半径方向内側に配置している。
従来のサブダンパーユニットの摩擦発生機構が有するバネ部材として用いられていたコーンスプリングは、外周/内周比が大きいためバネ巾が大きくなり、回転軸を中心とする円に沿ってコーンスプリングを配置する際には、半径方向にバネ巾が収まるスペースを確保する必要があった。
これに対して、本発明のサブダンパーユニットでは、弾性部材の半径方向内側のスペースにバネ部材を配置する場合でも、バネ部材の半径方向における寸法が小さいため、容易に配置することができる。よって、従来のサブダンパーユニットと比較して、回転軸を中心とする半径方向における寸法が小さいサブダンパーユニットを提供することができる。
第3の発明に係るサブダンパーユニットは、第1または第2の発明に係るサブダンパーユニットであって、複数の環状バネ素材は、互いに向かって突出する部分同士が固定されている。
ここでは、略円筒形状のバネ部材を構成する複数の環状バネ素材が、回転軸方向に複数連結される際に、回転軸方向に波打つ形状の互いに向かって突出する部分同士を連結している。
これにより、複数の環状バネ素材を回転軸方向に容易に連結させて、略円筒形状のバネ部材を構成することができる。
第4の発明に係るクラッチディスク組立体は、第1から第3の発明のいずれか1つに係るサブダンパーユニットからなる第1ダンパーユニットと、クラッチディスク組立体のハブとフランジとを回転軸を中心とする円周方向に弾性的に連結するための高剛性ねじりダンパーを構成する第2ダンパーユニットと、第1部材と一体的に回転するハブと、第2部材と一体的に回転するフランジと、を備えている。
ここでは、クラッチディスク組立体を構成するダンパーユニットの1つとして、第1部材と第2部材とを相対回転させる摺動部に対して回転軸方向への荷重を加えるバネ部材として、波形状の環状バネ素材を回転軸方向に複数連結させて構成される、いわゆるコイルドウェーブスプリングを有するサブダンパーユニットを備えている。
これにより、摩擦発生機構が、第1部材と第2部材とを相対回転させる摺動部に対して回転軸方向への荷重を加えるバネ部材として、波形状の環状バネ素材を回転軸方向に複数連結させて構成される、いわゆるコイルドウェーブスプリングを有しているため、回転軸を中心とする半径方向におけるサイズを小さくすることが可能なクラッチディスク組立体を得ることができる。また、上記バネ部材を使用することで得られる、設計の自由度の向上、バネに発生する応力低減、高ヒステリシスに対応可能、耐熱性、耐疲労性の向上といった特有の効果を得ることができる。
本発明のサブダンパーユニットによれば、回転軸を中心とする半径方向における省スペース化が可能なバネ部材を採用しているため、サブダンパーユニットの半径方向における小型化が図れる。
本発明の一実施形態に係るサブダンパーユニットについて、図1〜図4を用いて説明すれば以下の通りである。
[クラッチディスク組立体1の構成]
本発明の一実施形態に係るサブダンパーユニットを含むクラッチディスク組立体1は、図1および図2に示すように、車輌のクラッチに用いられるものであり、図1のクラッチディスク組立体1の左側(入力側)には図示しないフライホイールが配置され、図1の右側(出力側)には図示しないトランスミッションが配置されている。図1のO−Oはクラッチディスク組立体1の回転軸線であり、図2のR1はフライホイールおよびクラッチディスク組立体1の回転方向、R2はその反対方向である。また、図1に示すクラッチディスク組立体1は、上半部が図2のO−I線による断面図、下半部がO−II線による断面図である。
クラッチディスク組立体1は、クラッチディスク10、クラッチプレート(第1入力プレート)12およびリテーニングプレート(第2入力プレート)13を含む入力側回転体2と、ハブフランジ(フランジ)3および出力ハブ(ハブ)4を含む出力側回転体18と、入力側回転体2とハブフランジ3とを回転方向に弾性的に連結する高剛性ダンパー28と、ハブフランジ3と出力ハブ4とを回転方向に弾性的に連結する低剛性ダンパー(低剛性ねじりダンパー)8とを備えている。
クラッチディスク10は、フライホールの摩擦面に押圧されてエンジン側のトルクを伝達するためのものであり、クッショニングプレート11とクッショニングプレート11の両側に装着されたフェーシング部材29とを有している。
クラッチプレート12は環状に形成された鋼製のプレート部材である。クラッチプレート12の外周部には、クッショニングプレート11が複数のリベット14で固定されることにより、クラッチディスク10が装着されている。クラッチプレート12の内周部は、出力ハブ4の入力側端部の外周と隙間をあけて位置し、かつ入力側に膨らんで絞り加工されてハブフランジ3の入力側の側面との間に所定の空間が設けられている。また、クラッチプレート12の半径方向中間部には、高剛性ダンパー28を構成するトーションスプリング5,6の支持部19,21が形成されている。クラッチプレート12の内周部には環状のブッシュ16が係合している。ブッシュ16は、出力ハブ4の入力側端部の外周に回転自在に支持されている。これにより、入力側回転体2と出力ハブ4とは、同軸となるように半径方向に位置決めされる。
リテーニングプレート13は、クラッチプレート12と同様に、環状に形成された鋼製のプレートであり、クラッチプレート12に対向して配置されている。リテーニングプレート13は円周方向に所定間隔ごとに配置された複数のストップピン15(図2参照)によりクラッチプレート12に固定されている。これにより、クラッチプレート12とリテーニングプレート13との軸方向距離が定められ、両プレート12,13は一体回転可能となっている。リテーニングプレート13の内周部は、出力ハブ4の出力側端部の外周と隙間をあけて位置し、かつ出力側に膨らんで形成されてハブフランジ3の出力側の側面との間に所定の空間が設けられている。また、リテーニングプレート13の半径方向中間部にはクラッチプレート12の支持部19,21と対向する位置にトーションスプリング5,6の支持部23,25が形成されている。リテーニングプレート13の内周側で、ハブフランジ3の側方には低剛性ダンパー8が配置されている。
ハブフランジ3は、環状に形成された鋼製のプレート部材であり、クラッチプレート12とリテーニングプレート13との軸方向間に配置されている。ハブフランジ3は、図2に示すように、外周部に外側に開いた複数の切欠き69が形成されており、その切欠き69内をストップピン15が通過している。ハブフランジ3の内周部には、複数の内周歯37が形成されている。また、ハブフランジ3の半径方向中間部にはクラッチプレート12の支持部19,21およびリテーニングプレート13の支持部23,25に対応する位置に窓孔91,92が形成され、この窓孔91,92内にはトーションスプリング5,6が配置されている。さらに、各切欠き69の内周側の位置には、後述する固定プレート(第2部材)9の係合部9aが係合可能な係合孔93が形成されている。
出力ハブ4は、筒状に形成された鋼製の部材であり、クラッチおよびリテーニングプレート12,13およびハブフランジ3の中心孔内にこれらの中心軸と同軸に配置されている。出力ハブ4は外周部にハブフランジ3の内周歯37と噛み合う複数の外周歯57が形成されている。外周歯57と内周歯37とは、図2に示すように、円周方向に所定の隙間を介して係合している。これにより、出力ハブ4およびハブフランジ3は、内周歯37と外周歯57との円周方向隙間の角度だけ相対回転可能となっている。出力ハブ4の内周部には軸方向に延びる複数のスプライン孔44が形成されている。このスプライン孔44にトランスミッションから延びるシャフトのスプラインが係合することで、出力ハブ4からトランスミッションにトルクが伝達可能となっている。また、リテーニングプレート13の内周側における出力ハブ4の外周面には、軸方向に伸びる複数の係合溝41が全周にわたり形成されている。この係合溝41には、低剛性ダンパー8の作動プレート(第1部材)30およびブッシュ(摺動部)34が軸方向に移動可能に係合している。
[高剛性ダンパーの構成]
高剛性ダンパー28は、トルクの大きい範囲(2段目)においてクラッチおよびリテーニングプレート12,13とハブフランジ3との間の捩り方向の振動を減衰するためのものである。高剛性ダンパー28は、トーションスプリング5,6、第1ヒステリシストルク発生機構67および第2ヒステリシストルク発生機構77を有している。
トーションスプリング5,6は、クラッチプレート12およびリテーニングプレート13とハブフランジ3とを回転方向に弾性的に連結するための部材である。トーションスプリング6は、大小のコイルスプリングが組み合わされてなるコイルスプリングである。トーションスプリング5は、1個のコイルスプリングであり、トーションスプリング6よりバネ定数が大きい。
第1ヒステリシストルク発生機構67は、クラッチプレート12とハブフランジ3とが相対回転するときにヒステリシストルクを発生するための機構である。第1ヒステリシストルク発生機構67は、ハブフランジ3内周部とクラッチプレート12内周部との軸方向間に配置されており、クラッチプレート12に一体回転可能に係合するフリクションプレート51と、ハブフランジ3に摺動可能に当接するフリクションワッシャー53とを有している。フリクションプレート51およびフリクションワッシャー53はともに環状に形成された樹脂製のプレート部材であり、互いに固着されている。
第2ヒステリシストルク発生機構77は、リテーニングプレート13と後述する固定プレート9とが相対回転するときにヒステリシストルクを発生するための機構である。第2ヒステリシストルク発生機構77は、図1および3に示すように、リテーニングプレート13とハブフランジ3との軸方向間の空間に配置されている。第2ヒステリシストルク発生機構77は、固定プレ−ト9に摺動可能に当接する摩擦部材71と、摩擦部材71とリテーニングプレート13との間に配置され摩擦部材71を入力側に付勢するコーンスプリング33とを有している。摩擦部材71は、リテーニングプレート13に係合しリテーニングプレート13と一体回転可能なフリクションプレート73と、フリクションプレート73に固着されたフリクションワッシャー75とからなる。
[低剛性ダンパーの構成]
次に、図3および4に基づいて、低剛性ダンパー8について説明する。
低剛性ダンパー8は、トルクの小さい範囲(1段目)でハブフランジ3と出力ハブ4との間で捩り方向の振動を減衰するものである。低剛性ダンパー8は、出力ハブ4の外周歯57の出力側近傍に配置されており、固定プレート9および補助プレート31,32、作動プレート30、トーションスプリング7および第3ヒステリシストルク発生機構(摩擦発生機構)61を有している。
固定プレート9および補助プレート31,32は、低剛性ダンパー8において入力側の部材として機能する。固定プレート9は、環状に形成された鋼製のプレート部材であり、係合部9a、第1環状部9bおよび第2環状部9cを有している。係合部9aは、固定プレート9外周部の一部に形成された入力側に延びる部分であり、ハブフランジ3の係合孔93に軸方向に移動可能にかつハブフランジ3と一体回転可能に係合している。第1環状部9bは、固定プレ−ト9外周部の平坦部分であり、出力側の側面に第2ヒステリシストルク発生機構77の摩擦部材71が当接している。第2環状部9cは、固定プレート9内周部の出力側に突出した平坦部分である。
補助プレート31,32は、固定プレート9と軸方向に所定間隔をあけて出力側に配置されており、固定プレート9および補助プレート31,32は一体回転可能となっている。また、補助プレート31には、補助プレート32の支持部119に対応する位置に支持部123が形成されている。補助プレート31の入力側の側面と後述する作動プレート30の出力側の側面との間には複数のブッシュ(摺動部)39が配置されており、ブッシュ39の両面は作動プレート30および補助プレート31に当接可能となっている。これにより、補助プレート31と作動プレート30との軸方向間の距離が保たれている。一方、補助プレート32にも、補助プレート31の支持部123に対応する位置に支持部119が形成されている。補助プレート32の入力側の側面は固定プレート9に当接しており、出力側の側面と出力側部材35との間にはブッシュ34が設けられている。そして、ブッシュ34の両側面は、固定プレート9と出力側部材35とに対して当接可能となっている。
作動プレート30は、低剛性ダンパー8において出力側の部材として機能する。作動プレート30は、環状に形成された鋼製のプレート部材であり、固定プレート9の第2環状部9cと補助プレート31との軸方向間に配置されている。作動プレート30には、前述の支持部119,123に対応する位置にトーションスプリング7が配置される窓孔101が形成されている。また、円周方向に隣接する窓孔101,101の間には、円周方向に所定長さだけ切り欠かれた複数の切欠き孔が形成されている。そしてこの切欠き孔をスタッドピンが軸方向に貫通している。また、この作動プレート30は、内周部の円周方向所定間隔ごとに係合部30aが形成されており、出力ハブ4の係合溝41に軸方向に移動可能にかつ出力ハブ4と一体回転可能に係合している。
出力側部材35は、出力ハブ4の係合溝41に対して係合部35aが係合しており、出力ハブ4と一体回転可能となっている。また、出力側部材35は、作動プレート30の係合部30aと同様に、回転軸方向に移動可能な状態で係合溝41に係合している。さらに、出力側部材35は、出力側側面が当接しているコイルドウェーブスプリング36から軸方向入力側への付勢力を付与されながら、固定プレート9の第2環状部9cの出力側側面との間にブッシュ34を挟みこむように配置されている。
トーションスプリング7は、固定プレート9と作動プレート30とを回転方向に弾性的に連結するものである。トーションスプリング7は、作動プレート30の窓孔101内に配置され、円周方向および軸方向の両端を支持部119および支持部123に支持されている。トーションスプリング7は、高剛性ダンパー28のトーションスプリング5,6より剛性の低いコイルスプリングであり、各トーションスプリング5,6,7の中で最もバネ定数が小さい。
第3ヒステリシストルク発生機構61は、固定プレート9と出力ハブ4とが相対回転するときにヒステリシストルクを発生するための機構である。第3ヒステリシストルク発生機構61は、固定プレート9および出力ハブ4の相対回転時にヒステリシストルクを発生する機能を有している。
第3ヒステリシストルク発生機構61は、補助プレート31と固定プレート9の第2環状部9cとの軸方向間に配置されており、ブッシュ34,39およびコイルドウェーブスプリング36を有している。ブッシュ34,39は、樹脂製の環状プレートである。ブッシュ34は、固定プレート9の第2環状部9cと出力側部材35との軸方向間に配置されており、外周部の入力側端面が固定プレート9の第2環状部9cの出力側の側面に当接し、出力側端面が出力側部材35に対して当接する。ブッシュ39は、補助プレート31と作動プレート30との軸方向間に配置されており、外周部の入力側端面が作動プレート30の出力側側面に当接し、出力側端面が補助プレート31の入力側族面に当接する。
コイルドウェーブスプリング36は、出力側部材35およびブッシュ34を入力側へ付勢して固定プレート9の第2環状部9cに当接させるとともに、作動プレート30を出力側へ付勢してブッシュ39を補助プレート31に当接させるための付勢部材である。また、コイルドウェーブスプリング36は、図1および図3に示すように、入力側の出力側部材35と出力側の作動プレート30との間であって、トーションスプリング7に対して軸O−Oを中心とする円の半径方向内側のスペースに配置されている。さらに、コイルドウェーブスプリング36は、図4に示すように、全体として略円筒形状であって、軸方向に波打つ複数の環状バネ素材36aを、互いに突出した部分同士を連結することで構成されている。
[クラッチディスク組立体1の動作]
エンジンからのトルクがクラッチディスク組立体1に入力されると、トルクが小さい範囲では1段目のトーションスプリング7が圧縮され、トルクが大きい範囲では2段目のトーションスプリング5,6が圧縮されることにより、入力側回転体2から出力ハブ4にトルクが伝達される。
1段目のトーションスプリング7が圧縮される場合は、固定プレート9と作動プレ−ト30とが相対回転する。このとき、トーションスプリング7および第3ヒステリシストルク発生機構61により振動を減衰することができる。
トルクが大きくなると、固定プレート9および作動プレート30は一体回転するようになる。そして、さらにトルクが大きくなると、トーションスプリング5,6が圧縮され、入力側回転体2およびハブフランジ3が相対回転する。このとき、トーションスプリング5,6、第1ヒステリシストルク発生機構67および第2ヒステリシストルク発生機構77によって振動を減衰することができる。
[本クラッチディスク組立体1の特徴]
(1)
本実施形態のクラッチディスク組立体1は、図1および図3に示すように、第3ヒステリシストルク発生機構61におけるヒステリシストルクを発生させるためのバネ部材として、コイルドウェーブスプリング36を用いている。
ここで、コイルドウェーブスプリング36は、図4に示すように、従来のクラッチディスク組立体(図5参照)が第3ヒステリシストルク発生機構のバネ部材として有しているコーンスプリング(図6(a)および図6(b)参照)と比較して、ヒステリシストルク付与方向に垂直な方向におけるバネの幅が小さくなっている。
このため、回転軸線O−Oに対して略円筒形状の円の中心を合わせるようにコイルドウェーブスプリング36を配置する場合には、従来のクラッチディスク組立体と比較して、回転軸O−Oを中心とする円の半径方向におけるバネ部材を配置するためのスペースを省スペース化できる。また、従来のコーンスプリングの代替としてコイルドウェーブスプリング36を用いることで、設計の自由度の向上、バネに発生する応力低減、高ヒステリシスに対応可能、耐熱性、耐疲労性の向上といったコイルドウェーブスプリング36に特有の効果を得ることができる。
(2)
本実施形態のクラッチディスク組立体1では、第3ヒステリシストルク発生機構61においてヒステリシストルクを発生させるコイルドウェーブスプリング36を、回転軸線O−Oを中心とする円の半径方向におけるトーションスプリング7の内側に配置されている。
これにより、従来のコーンスプリングでは挿入することが困難であったトーションスプリング7の半径方向内側のわずかなスペースに、コイルドウェーブスプリング36を配置することができる。この結果、半径方向におけるサイズを小さくしたクラッチディスク組立体1を得ることができる。
(3)
本実施形態のクラッチディスク組立体1では、コイルドウェーブスプリング36を、回転軸線O−Oに平行な方向に波打つ複数の環状バネ素材36aの互いに突出する部分同士を連結させて構成されている。
これにより、回転軸線O−Oに平行な方向における荷重特性に優れたコイルドウェーブスプリングを容易に形成することができる。また、コイルドウェーブスプリング36は、1本の角線からなる環状バネ素材36aを組み合わせて構成されているため、材料歩留まりがよく、応力の低減、高ヒステリシス対応、耐疲労性の向上といった特性を有する。
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(A)
上記実施形態では、クラッチディスク組立体に含まれるサブダンパーユニットについて本発明を適用した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、クラッチディスク組立体以外の動力伝達装置に対して本発明を適用した場合でも、上記実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
(B)
上記実施形態では、コイルドウェーブスプリング36を、トーションスプリング7の半径方向内側のスペースに配置した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、トーションスプリング7の半径方向内側以外でも、コーンスプリングと比較して半径方向におけるバネ巾が薄いため、他のスペースにも問題なく配置することが可能である。
本発明の一実施形態としてのクラッチディスク組立体の縦断面概略図。 前記クラッチディスク組立体の平面図。 図2のO−I図。 コイルドウェーブスプリングを示す斜視図。 従来のクラッチディスク組立体の縦断面概略図。 (a),(b)は、図5のクラッチディスク組立体の備えているコーンスプリングを示す平面図および側面図。
符号の説明
1 ダンパーディスク組立体
3 ハブフランジ(フランジ)
4 出力ハブ(ハブ)
5,6,7 トーションスプリング(弾性部材)
8 低剛性ダンパー(低剛性ねじりダンパー)
9 固定プレート(第2部材)
12 クラッチプレート
13 リテーニングプレート
30 作動プレート(第1部材)
31 補助プレート
32 補助プレート
33 コーンスプリング
34 ブッシュ(摺動部)
35 出力側部材(第1部材)
36 コイルドウェーブスプリング(バネ部材)
36a 環状バネ素材
39 ブッシュ(摺動部)
41 出力ハブの係合溝
61 第3ヒステリシストルク発生機構(摩擦発生機構)
67 第1ヒステリシストルク発生機構
71 摩擦部材
77 第2ヒステリシストルク発生機構

Claims (4)

  1. クラッチディスク組立体のハブとフランジとを回転軸を中心とする円周方向に弾性的に連結するための低剛性ねじりダンパーを構成するサブダンパーユニットであって、
    前記ハブと一体回転する第1部材と、
    前記フランジと一体回転する第2部材と、
    前記第1部材と前記第2部材とを前記円周方向に弾性的に連結する弾性部材と、
    前記第1部材と前記第2部材とが相対回転する摺動部と、前記摺動部に対して荷重を付与するためのバネ部材とを有する摩擦発生機構とを備え、
    前記バネ部材は、複数の波形状の環状ばね素材を前記回転軸の方向に互いに連結して構成されている、
    サブダンパーユニット。
  2. 前記バネ部材は、前記弾性部材に対して前記回転軸を中心とする半径方向内側に配置されている、
    請求項1に記載のサブダンパーユニット。
  3. 前記複数の環状ばね素材は、互いに向かって突出する部分同士が固定されている、
    請求項1または2に記載のサブダンパーユニット。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のサブダンパーユニットを含む第1ダンパーユニットと、
    クラッチディスク組立体のハブとフランジとを回転軸を中心とする円周方向に弾性的に連結するための高剛性ねじりダンパーを構成する第2ダンパーユニットと、
    前記第1部材と一体的に回転するハブと、
    前記第2部材と一体的に回転するフランジと、
    を備えた、
    クラッチディスク組立体。
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