JP6281312B2 - シリコンウェーハの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、シリコンウェーハの製造方法に関する。
シリコン単結晶インゴットを切り出して得られるシリコンウェーハ上に、エピタキシャル膜を成長させたエピタキシャルシリコンウェーハが知られている。
エピタキシャルシリコンウェーハでは、シリコンウェーハにおける抵抗値と、エピタキシャル膜における抵抗値とが異なる場合、反りが発生することが知られている。この原因は、シリコンウェーハとエピタキシャル膜との格子定数のミスフィット(misfit)による弾性変形が生じるため、と考えられている。通常、この反りが大きくなると、デバイス製造工程におけるマスク合わせや、真空チャックによる保持等が困難となる不具合がある。
このような不具合を解消するために、シリコンウェーハの反り形状の凹凸を識別し、その表面にエピタキシャル膜を形成した場合に生じる反り方向を予測して、表面が凹んだシリコンウェーハの表面上に、エピタキシャル膜を成長させるエピタキシャルシリコンウェーハの製造方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
さらに、シリコンウェーハの研磨工程または研削工程において、シリコンウェーハの反り方向を故意に凹形状へ制御して、お椀状(ドーム状)にすることによりエピタキシャルシリコンウェーハの平坦度を向上させるエピタキシャルシリコンウェーハの製造方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
ところで、半導体ウェーハの製造過程には、半導体ブロックをスライス加工することによりウェーハとする工程がある。この工程では、一般的に、ワイヤを用いたワイヤソーが用いられている。ワイヤソーは、複数のメインローラの間にワイヤを多重に巻き掛け、走行状態のワイヤに半導体などの被切削物(以降ワーク)を押し当てることによって、ワークを所定の厚みの多数の板状体に切断する。
ワイヤソーによるスライス方法には、遊離砥粒方式がある。油性または水溶性のオイル等にGC(緑色炭化珪素)等の砥粒を混合したスラリーを切断部位に供給しながら、表面をブラスめっきした鉄鋼製ワイヤでスライスする方法である。
ワイヤソーでは、得られるウェーハの形状を制御するための制御パラメータが多項目存在する。代表的なものとしては、スラリー(またはクーラント)を加工部へ供給する流量(スラリー流量)や、シリコンなどのワークを走行状態のワイヤへ押し当てる速度(フィード速度)などである。
ところで、一般的に、ワイヤソーによる切断で得られるシリコンウェーハの形状は、当該シリコンウェーハの熱膨張収縮により、任意の方向に反る傾向にある。このような反りの方向を統一するためには、冷却等により熱変動を制御することで熱膨張収縮による影響を排除することが考えられるが、熱変動の要因が不特定多数存在し、完全な制御が困難である。そこで、反りの方向を統一するための他の方法が検討されている(例えば、特許文献3参照)。
この特許文献3では、互いに所定間隔をおいて配置された複数のメインローラ間にワイヤを巻回させたワイヤソーを用い、所望の反りを有するシリコンウェーハを得るシリコンウェーハの製造方法が提案されている。この製造方法では、インゴットを切断している間にそれぞれのメインローラを軸方向に変位させている。このメインローラの変位により、インゴットを切断しているワイヤがメインローラとともにインゴットの軸方向に移動し、切断後に得られるシリコンウェーハの表面に、そのワイヤの移動量に応じた所望の反りが形成される。
特開平6−112120号公報 特開2008−140856号公報 特開平8−323741号公報
しかしながら、特許文献1,2に記載のような構成では、インゴットからシリコンウェーハを得た後に、反り方向を予測する工程や、反り方向を故意に凹形状へ制御する工程といった、従来設けられていない工程が必要となるという問題点がある。また、特許文献3に記載のような構成では、インゴットの切断中にメインローラを軸方向に変位させる必要があり、ワイヤソーの制御が複雑になるという問題点がある。
本発明の目的は、外縁部に対して中央部が一方向に凹むドーム状に反った複数のシリコンウェーハを得ることが可能なシリコンウェーハの製造方法を提供することにある。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、ワイヤソーのワイヤとして、波状に癖付けされたワイヤを用いることで、中央部が一方向に凹むドーム状に反った複数のシリコンウェーハが得られる可能性があることに着目した。そこで、本発明者は、以下の実験を行った。
[波状に癖付けされたワイヤ(波状ワイヤ)について]
まず、波状ワイヤの構成について説明する。
図1(A)に示すように、波状ワイヤ7は、通常の直線状のワイヤに用いる線材71を螺旋状に癖付けすることで形成されている。なお、線材71の直径としては、0.12mm〜0.16mmが例示できる。また、線材71の材質としては、ブラスめっき炭素鋼が例示できる。
波状ワイヤ7は、その長手方向と直交する方向から見ると、波状(略正弦波状)に癖付けされている。癖付けのピッチP(図1(A)における互いに隣り合う最高点72の間隔)は、2.5mm〜5.0mmであることが好ましい。また、癖付けの変位D((図1(A)における最高点72と最低点73と距離d1)−(線材71の線径d2))は、6μm〜12μmであることが好ましい。
次に、波状ワイヤの利点について説明する。
図1(B)に示すように、波状ワイヤ7では、インゴットTを切断するときに、隣り合う最高点72の間や、隣り合う最低点73の間に砥粒G1が入り込んだ状態で走行することが可能であるため、走行方向の前方側(ワイヤ抜け側)にも砥粒G1が十分に供給され、当該前方側の切削性が後方側(ワイヤ入り側)の切削性と同じように良くなると推定できる。
これに対し、図1(C)に示すように、通常の直線状のワイヤ9では、波状ワイヤ7のように砥粒G1が入り込む部分がないため、走行方向の前方側に砥粒G1が十分に供給されず、当該前方側の切削性が後方側の切削性より悪くなると推定できる。
[ワイヤソーの構成]
次に、ワイヤソーの構成について説明する。
なお、以下において、図2の手前方向から観た場合を基準とし、方向を示した場合、「上」が+Z方向で「下(重力方向)」が−Z方向、「左」が+X方向で「右」が−X方向、「前」が−Y方向であって紙面に直交する手前方向で「後」が+Y方向であって奥方向とする。
図2に示すように、ワイヤソー1は、同一水平面上に2個、これら2個の中間の下方に1個配置された合計3個のメインローラ2を備えている。これら3個のメインローラ2の周りには、軸方向(前後方向)に沿って螺旋状に波状ワイヤ7が巻き付けられている。波状ワイヤ7の両端側には、それぞれ1個ずつのガイドローラ3を介して波状ワイヤ7を送り出したり巻き取ったりするワイヤリール41,42が設けられている。また、各ガイドローラ3とワイヤリール41,42との間には、それぞれトラバーサー43,44が設けられている。トラバーサー43,44は、波状ワイヤ7の送り位置、巻取り位置を調整する機能を有している。さらに、上側の2個のメインローラ2(以下、上側メインローラ21と称す)の上方には、2個の上側メインローラ21の中間位置にスラリー状の砥液Gを供給するノズル5がそれぞれ設けられている。また、ノズル5の上方には、インゴットTを保持して昇降させる送り手段6が設けられている。
そして、ワイヤソー1は、複数のメインローラ2を回転させることで、波状ワイヤ7をメインローラ2の軸方向と略直交する方向(左右方向(以下、ワイヤ走行方向と称す))に走行させ、2個の上側メインローラ21間に砥液Gを供給しつつ、インゴットTを下降させて走行中の波状ワイヤ7に押し当てることで、インゴットTを切断して複数のシリコンウェーハを製造する。
ここで、通常、シリコンウェーハを反らせないために、インゴットTを波状ワイヤ7に対して重力方向に直線的に下降させる。このため、外部の影響を受けない場合のインゴットTの切断方向(以下、切断目標方向と称す)は、重力方向と反対方向となる。また、シリコンウェーハを反らせないために、波状ワイヤ7をインゴットTの軸方向に対して略直交する方向に直線的に走行させる。このため、外部の影響を受けない場合の波状ワイヤ7の走行方向(以下、ワイヤ走行目標方向と称す)は、直線的になる。
[実験1]
まず、以下のような仮説に基づく実験1を行った。
{仮説}
図2に示すワイヤソー1において、波状ワイヤ7を前から後ろに向けて、かつ、前から見て左巻きの螺旋状に巻き付けた場合を考える。このような状態で、波状ワイヤ7が上側メインローラ21間を左方向に走行するように、トラバーサ43,44を駆動するとともに、3個のメインローラ2とワイヤリール41,42とを回転させると、波状ワイヤ7は、メインローラ2と平行な一方向に進行する(以下、このときの進行方向(図2に示す場合にあっては後ろに向かう方向)を、ワイヤ進行方向と称す)。
なお、波状ワイヤ7が一方向に進行するとは、例えば、波状ワイヤ7をワイヤリール42からワイヤリール41に一方的に送り出す態様だけでなく、ワイヤリール42から送り出してワイヤリール41で巻き取る波状ワイヤ7の長さが、ワイヤリール41から送り出してワイヤリール42で巻き取る波状ワイヤ7の長さより長くなるように、波状ワイヤ7を往復に走行させて、波状ワイヤ7を一方向に進行させる態様も含む。
そして、インゴットTを下降させると、波状ワイヤ7が図3(A)に実線および破線で示す下部から、二点鎖線で示す上部に相対的に移動し、インゴットTが下から上に向けて切断される。
この切断の際、ワイヤ進行方向が図2における後ろ方向であって、波状ワイヤ7が上側メインローラ21間で左方向に走行する場合、波状ワイヤ7は、図3(B),(C)に示すように、メインローラ2に巻き付けられた軌跡に倣って、左方向に旋回しながら(ねじれながら)走行する。この場合、旋回入り側T1では、砥粒G1が潤沢に供給され、切削性が良くなる。一方、旋回出側T2では、インゴットTの切り粉T3によって目詰まりが起こり、切削性が悪くなる。
なお、波状ワイヤ7は、波状に癖付けされているが、張力が作用する状態で走行するため、略直線状に伸ばされた状態で走行する。
そして、切断初期の状態(例えば、図3(A)に実線で示すように、インゴットTの下部を切断している状態)では、波状ワイヤ7の撓みが大きくなるため、図3(B)に示すように、波状ワイヤ7への砥粒G1の供給が不足する。特に、旋回出側T2では、切り粉T3による切削性の低下が顕著に現れる。その結果、旋回入り側T1の切削性が旋回出側T2と比べて高くなり、切断中の波状ワイヤ7の進行方向(以下、切断進行方向と称す)が切断目標方向に対して、図3(B)における右側に傾く。
また、図3(A)に二点鎖線で示すように、インゴットTの上部を切断している切断終期の状態では、インゴットTと波状ワイヤ7との接触部分の長さが徐々に短くなることに加えて、砥粒G1の跳ね返りにより波状ワイヤ7への砥粒G1の供給量が多くなることで、切削性が良好な状態となる。このような切削性が良好な状態では、図3(C)に示すように、切断進行方向が傾く前の状態に戻ろうとする力が波状ワイヤ7に働くため、切断進行方向は、切断初期に傾いた方向とは、逆側(左側)に傾く。
以上のように切断初期の状態では、切断進行方向が切断目標方向に対して右側に傾き、切断終期の状態では、切断目標方向に対して左側に傾くため、図3(D)に示すように、シリコンウェーハWFの形状を切断方向に測定した場合の反り(以下、切断方向の反りと称す)は、上下方向中央部(図3(D)における上下方向中央部)が、図2における後ろ側(図3(D)における右側)、すなわちワイヤ進行方向側に凹む円弧状になると推定できる。
なお、ワイヤ進行方向を図2における前方向にした場合、シリコンウェーハWFの切断方向の反りは、図3(D)に示す状態とは逆に、上下方向中央部が図2における前側に凹む円弧状になると推定できる。
また、メインローラ2近傍において、波状ワイヤ7はメインローラ2の溝の内壁によって前方向および後ろ方向への移動が制限される(自由度が低い)。波状ワイヤ7がインゴットTの中央部に近づくにつれて、メインローラ2の溝の内壁による移動制限が緩やか(自由度が高い)になり、上述の切断進行方向の傾きに連れられると推定できる。
その結果、図4(B)に示すように、シリコンウェーハWFの形状を波状ワイヤ7の走行方向に測定した場合の反り(以下、走行方向の反りと称す)は、左右方向中央部(図4(B)における上下方向中央部)が、図2における後ろ側(図4(B)における右側)、すなわちワイヤ進行方向側に凹む円弧状になると推定できる。
なお、ワイヤ進行方向を図2における前方向にした場合、シリコンウェーハWFの走行方向の反りは、図4(B)に示す状態とは逆に、上下方向中央部が図2における前側(図4(B)における左側)に凹む円弧状になると推定できる。
以上のことから、波状に癖付けされた波状ワイヤ7を用いてインゴットTを切断することにより、中央部が一方向(ワイヤ進行方向)に凹むドーム状に反った複数のシリコンウェーハWFを得られる可能性があると推定した。
{実験内容}
上述のワイヤソー1を用い、以下の表1に示すようなワイヤを用い、表2に示すような実験例1−1,1−2の条件、比較例1−1,1−2の条件で、インゴットTを切断してシリコンウェーハWFを製造した。
なお、表1中、直線状ワイヤとは、波状や螺旋状等の所定形状の癖付けがされていない直線状のワイヤを意味する。
また、各ワイヤは、上述の仮説で説明したような状態でメインローラ2に巻き付けた。
さらに、ワイヤ進行方向を前方向にする際には、波状ワイヤ7を上述の仮説の場合と同じようにメインローラ2に巻き付けた構成において、波状ワイヤ7が上側メインローラ21間を右方向に走行するように、3個のメインローラ2とワイヤリール41,42とを回転させた。
また、直径が300mmのインゴットTを用いた。
さらに、実験例1−1,1−2、比較例1−1,1−2において、以下の表3に示す条件は同一とした。
ここで、切断初期、中期、終期でフィード速度を変更している理由について説明する。なお、フィード速度とは、インゴットの切断時において、インゴットをワイヤに押し当てるときのインゴットの送り速度(図2に示すワイヤソーの場合は下降速度)のことを意味する。
シリコンウェーハを製造する際、切断初期(例えば、波状ワイヤ7が図3(A)の実線で示す位置を切断している場合)および切断終期(例えば、波状ワイヤ7が図3(A)の二点鎖線で示す位置を切断している場合)におけるインゴットとワイヤとの接触部分は、切断中期(例えば、波状ワイヤ7が図3(A)の一点鎖線で示す位置を切断している場合)の接触部分と比べて短くなる。このため、切断初期および切断終期にワイヤに作用する負荷は、切断中期に作用する負荷より小さくなる。
そこで、切断中にワイヤに作用する負荷の差を最小限に抑えるために、切断中期のフィード速度を、切断初期および切断終期のフィード速度よりも遅くしている。
そして、実験例1−1,1−2、比較例1−1,1−2で製造した複数のシリコンウェーハのうち、インゴットの前側および後ろ側のシリコンウェーハについて、インゴットの切断方向(図2の上下方向)の形状と、ワイヤの走行方向(図2の左右方向)の形状とを測定した。なお、以下の図5および図6に示す形状は、インゴットの前側に位置する面を上面にして測定した結果である。
図5に示すように、実験例1−1,1−2のシリコンウェーハについては、切断方向および走行方向の両方において、外縁部に対して略中央部がワイヤ進行方向と同じ方向(実験例1−1については図2における後ろ側、実験例1−2については前側)に凹む形状であることが確認できた。
このことから、実験例1−1,1−2のシリコンウェーハでは、切断方向および走行方向において、外縁部に対して略中央部が、ワイヤ進行方向と同じ方向に凹むドーム状に反っていると推定できる。すなわち、上記仮説が正しいことが確認できた。
一方、図6に示すように、比較例1−1,1−2のシリコンウェーハについては、切断方向および走行方向において、反り形状にワイヤ進行方向との相関が見られない。
[実験2]
通常、インゴットの切断により得られたシリコンウェーハに対し、エピタキシャル膜を形成する前に両面の研削が行われる。波状ワイヤ7を用いることで得られたシリコンウェーハの反りが、研削を行うことで消失してしまう可能性がある。
そこで、両面の研削により、シリコンウェーハの反りが消失しないことを確認する実験を行った。
まず、上記実験例1−2と同じ条件で作成したシリコンウェーハを、実験例2−1,2−2のシリコンウェーハとして準備した。そして、実験例2−1,2−2のシリコンウェーハに対して、両面の取り代がそれぞれ20μmとなる条件で研削を行った。なお、研削は、片面ずつ行った。これは、両面を一度に研削すると、それぞれの面で削れ方が異なる場合、その影響でシリコンウェーハに反りが発生してしまい、研削後の反りが、切断によるものなのか、研削によるものなのかがわからなくなるためである。なお、直径が300mmのシリコンウェーハを用いた。
図7に示すように、実験例2−1,2−2のシリコンウェーハにおいて、切断後の形状と両面の研削後の形状とがほぼ同じであることが確認できた。
本発明は、このような知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明のシリコンウェーハの製造方法は、波状に癖付けされた波状ワイヤが螺旋状に巻き付けられた複数のメインローラを回転させることで、前記波状ワイヤを前記メインローラの軸方向と略直交する方向に走行させるワイヤ走行工程と、前記波状ワイヤにインゴットを押し当てることで前記インゴットを切断し、外縁部に対して中央部が一方向に凹むドーム状に反った複数のシリコンウェーハを製造する切断工程とを行うことを特徴とする。
本発明によれば、波状ワイヤを用いてインゴットを切断するだけの簡単な構成で、外縁部に対して中央部が一方向に凹むドーム状に反った複数のシリコンウェーハを得ることができる。
なお、波状ワイヤとしては、長手方向の一端側から見たときに、円に見えるように螺旋状に癖付けしたものであっても良いし、長手方向の一端側から見たときに、直線に見えるように単に波状に癖付けしたものであっても良い。
また、図5に示すように、実験例1−1,1−2のシリコンウェーハにおいて、走行方向の反りは円弧状であるが、切断方向の反りは滑らかな円弧状でない。シリコンウェーハにエピタキシャル膜を形成する際には、シリコンウェーハが滑らかな円弧状に反っていることが好ましい。
そこで、本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、フィード速度を適切に設定することで、切断方向の反りが滑らかな円弧状となるシリコンウェーハが得られる可能性があることに着目した。そこで、本発明者は、以下の実験3を行った。
[実験3]
まず、円柱状のインゴットのフィード速度をF、ワイヤとインゴットとの接触部分の長さをLとして、インゴットを切断する際のワイヤの仕事量Wを、以下の式(1)のように定義した。
W=F×L … (1)
そして、実験例1−2と同じ条件でインゴットを切断し、そのときの仕事量Wとシリコンウェーハの切断方向の反り(形状)との関係を調べた。その結果を図8に示す。なお、シリコンウェーハの直径は、300mmである。
実験1において説明したように、切断中期のフィード速度を、切断初期および切断終期のフィード速度よりも遅くしている。このため、図8に示すように、切断初期から切断中期に移行する前後、切断中期から切断終期に移行する前後には、仕事量Wの変化の割合が大きく異なっている。
一方、シリコンウェーハの切断方向の反りの形状に着目すると、仕事量Wの推移とほぼ一致することが確認できた。
以上のことから、仕事量Wが、インゴットの直径が最大となる切断位置で最大値となる略円弧状に変化するように、フィード速度を制御することで、切断方向の反りが略円弧状となるシリコンウェーハが得られると推定できる。すなわち、仕事量Wが滑らかな曲線状に変化するように、フィード速度を制御することで、切断方向の反りが滑らかな円弧状となるシリコンウェーハが得られると推定できる。
本発明の好ましい態様は、このような知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明のシリコンウェーハの製造方法では、前記切断工程は、円柱状のインゴットを前記波状ワイヤに押し当てるときの前記インゴットのフィード速度をF、前記波状ワイヤと前記インゴットとの接触部分の長さをLとして、前記円柱状のインゴットにおける当該インゴットの径方向の切断位置に対して、上記式(1)で定義される仕事量Wが、前記インゴットの直径が最大となる切断位置で最大値となる略円弧状に変化するように、前記インゴットの前記フィード速度を制御することが好ましい。
本発明によれば、インゴットのフィード速度を制御するだけの簡単な方法で、切断方向の反りが滑らかな円弧状となり、全体としてドーム状に反るシリコンウェーハを得ることができる。
通常、比較例1−1,1−2のような直線状ワイヤにより製造されるシリコンウェーハには、図6に示すように、反りが生じる。一方、シリコンウェーハにエピタキシャル膜を形成すると、このエピタキシャル膜の影響でシリコンウェーハに反りが生じる。このため、エピタキシャル膜形成前の反りを可能な限り打ち消すために、シリコンウェーハを適宜反転させて、エピタキシャル膜を形成している。
そこで、エピタキシャル膜の形成により、当該膜の形成前の反りが打ち消されているか否かを確認するために、直線状ワイヤでシリコンウェーハを製造し、当該膜の形成前後のシリコンウェーハの形状を調べた。その結果を図9(A),(B)に示す。
図9(A),(B)に示すように、切断方向および走行方向の両方について、エピタキシャル膜形成後のシリコンウェーハの反りは、インゴット(シリコンウェーハ)の直径が最大となる中心位置を中心にした、直径の50%(0.5×R(直径))の範囲(以下、切断中央範囲Aと称す)が特に大きくなることが確認できた。
このことから、エピタキシャル膜形成前に切断中央範囲Aの反りを大きくすることで、切断中央範囲Aにおけるエピタキシャル膜形成後の反りが小さくなると推定できる。そこで、この推定が正しいかを確認する実験4を行った。
[実験4]
まず、直線状ワイヤで製造したシリコンウェーハに対して研削を行い、強制的に切断中央範囲Aの反りを大きくした。そして、このシリコンウェーハについて、エピタキシャル膜を形成する前後の形状を調べた。その結果を図10(A),(B)に示す。図10(A),(B)に示すように、切断方向および走行方向の両方について、エピタキシャル膜形成後の切断中央範囲Aのシリコンウェーハの反りは、図9(A),(B)に示す場合と比べて小さくなることが確認できた。
なお、図9,10に結果を示すシリコンウェーハの直径は、300mmである。
このことから、切断中央範囲Aにおける仕事量Wを制御して、当該切断中央範囲Aにおける反りを大きくすることで、エピタキシャル膜形成後の反りを小さくできると推定できる。
ここで、円柱状のインゴットの切断位置と、当該インゴットとワイヤとの接触部分の長さとの関係は、インゴットの直径が最大となる切断位置で最大値となる二次曲線状(円弧状)となる。また、上記式(1)で定義される仕事量Wは、フィード速度が略一定であれば、インゴットとワイヤとの接触部分の長さに比例する。このため、フィード速度を一定にした場合の切断位置と仕事量との関係は、図11に示すように、インゴットの中心位置で最大値となる二次曲線状になる。なお、図11に結果を示すインゴットの直径は、300mmである。
実験3の結果に基づく推定では、シリコンウェーハの切断方向の反りと仕事量Wとの推移がほぼ一致するため、フィード速度を略一定にした場合、シリコンウェーハの切断方向の反りの形状は、図11に示す仕事量Wの推移とほぼ一致すると推定できる。この場合、切断中央範囲Aの反りは、図9(A)に反り形状を示すシリコンウェーハよりも大きくなると推定できる。
そして、仕事量Wが図11に示すように変化する場合、切断位置がインゴットの中心位置の場合の仕事量をWmax、切断中央範囲Aでの仕事量をWcntとすると、以下の式(2)の関係が満たされる。
Wcnt≧0.85×Wmax … (2)
本発明の好ましい態様は、このような知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明のシリコンウェーハの製造方法では、前記切断工程は、前記インゴットの直径が最大となる切断位置での仕事量をWmax、前記直径が最大となる切断位置を中心とした前記直径の50%の範囲での仕事量をWcntとして、上記式(2)で示す関係を満たすように前記インゴットの前記フィード速度を制御することが好ましい。
本発明によれば、エピタキシャル膜形成後の反りを小さくすることが可能なシリコンウェーハを得ることができる。
また、本発明のシリコンウェーハの製造方法では、前記切断工程は、前記インゴットの切断開始から切断終了までの間、前記インゴットの前記フィード速度を略一定に維持するように制御することが好ましい。
本発明によれば、フィード速度を略一定にするだけの簡単な方法で、切断方向の反りが滑らかなドーム状のシリコンウェーハを得ることができる。
また、上述のように、中央部が一方向に凹むドーム状に反った複数のシリコンウェーハを得るためには、波状に癖付けされたワイヤを用いることが好ましいことがわかったが、ワイヤの張力の大きさによっては、切断中に断線してしまう可能性がある。
そこで、本発明者は、以下の実験5を行った。
[実験5]
張力を10N、15N、25N、30Nとしたこと以外は、上記実験1の実験例1−1と同様の条件で直径が300mmのインゴットを切断した。
その結果、張力が10N、30Nの場合に断線が発生し、15N、25Nの場合に断線が発生しないことが確認できた。
また、張力が15N、25Nの条件で製造したシリコンウェーハについて、WarpとBowとを算出した。Warpの算出結果を図12(A)に、Bowの算出結果を図12(B)にそれぞれ示す。
なお、WarpおよびBowとは、吸着固定しないシリコンウェーハWFの形状を表すパラメータである。測定面CPとして、シリコンウェーハWFの厚さ方向の中央面を使用し、基準面RPとして、測定面CPのベストフィット面を使用する。そして、Warpは、基準面RPから測定面CPまでのずれの最大値を表す。また、Bowは、シリコンウェーハWFの中心CTにおける基準面RPと測定面CPとの差を表す。
図12(A)に示すように、張力が大きいほど、Warpが小さくなることが確認できた。また、図12(B)に示すように、張力が大きいほど、Bowが0に近くなることが確認できた。
本発明の好ましい態様は、このような知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明のシリコンウェーハの製造方法では、前記切断工程は、張力が15N以上25N以下に設定された前記波状ワイヤに前記インゴットを押し当てることが好ましい。
本発明によれば、波状ワイヤを断線させることなく、シリコンウェーハを製造できる。
本発明におけるワイヤの構成を示す図であり、(A)は波状ワイヤの側面図、(B)は波状ワイヤによる切断状態を示す図。(C)は直線状ワイヤによる切断状態を示す図。 本発明で用いるワイヤソーを示す模式図。 実験1における仮説の説明図であり、(A)はインゴットに対する波状ワイヤの位置を示す図、(B)は切断初期の状態での波状ワイヤの切削状態を示す図、(C)は切断終期の状態での波状ワイヤの切削状態を示す図、(D)はシリコンウェーハの切断方向の反りを表す縦断面図。 実験1における仮説の説明図であり、(A)はワイヤソーの平面図、(B)はシリコンウェーハの走行方向の反りを表す横断面図。 実験1における実験例1−1,1−2のシリコンウェーハの切断方向および走行方向の形状を示す図。 実験1における比較例1−1,1−2のシリコンウェーハの切断方向および走行方向の形状を示す図。 実験2における実験例2−1,2−2のシリコンウェーハの研削前後での切断方向および走行方向の形状を示す図。 実験3における切断位置と仕事量およびシリコンウェーハの切断方向の形状との関係を示す図。 従来のシリコンウェーハのエピタキシャル膜形成前後の切断方向および走行方向の形状を示す図。 実験4における強制的に切断中央範囲の反りを大きくしたシリコンウェーハのエピタキシャル膜形成前後の切断方向および走行方向の形状を示す図。 実験4におけるフィード速度を一定にした場合の切断位置と仕事量との関係を示す図。 実験5の結果を示す図であり、(A)はワイヤの張力とWarpとの関係を示し、(B)はワイヤの張力とBowとの関係を示す。 WarpおよびBowの説明図。
[実施形態]
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
本実施形態においては、図2に示すようなワイヤソー1を用いて、インゴットTを切断する。ここで、インゴットTの形状は特に限定されないが、通常は円柱状である。また、インゴットTの直径は特に限定されないが、通常、100mm〜450mmである。
インゴットTを切断する際には、まず、ワイヤソー1の複数のメインローラ2に、図1(A)に示すワイヤとしての波状ワイヤ7を螺旋状に巻き付ける。波状ワイヤ7を巻き付ける方向は、前から見て左巻きであっても良いし、右巻きであっても良い。
そして、トラバーサ43,44を駆動するとともに、複数のメインローラ2とワイヤリール41,42とを回転させることで、波状ワイヤ7をメインローラ2の軸方向と略直交する方向に走行させ(ワイヤ走行工程)、2個の上側メインローラ21間に砥液Gを供給しつつ、インゴットTを下降させて走行中の波状ワイヤ7に押し当てることで、インゴットTを切断して複数のシリコンウェーハWFを製造する(切断工程)。
ここで、ワイヤ走行方向は、シリコンウェーハWFを反らせたい方向に応じて設定することができる。すなわち、シリコンウェーハWFを図2における後ろ側に凹むドーム状に反らせたい場合には、ワイヤ進行方向を図2における後ろ方向に設定すれば良いし、前側に凹むドーム状に反らせたい場合には、図2における前方向に設定すれば良い。
また、フィード速度は、シリコンウェーハWFの切断方向の反りを、どのような形状にするかに応じて設定することができる。切断方向の反りを滑らかな円弧状にして、全体としてドーム状に反らせるためには、上記式(1)で定義される仕事量Wが、略円弧状に変化するように、フィード速度を設定すれば良い。
この際、インゴットTの直径が最大となる切断位置で、仕事量Wが最大値となるように、フィード速度を設定しても良い。また、このように、仕事量Wが略円弧状に変化するように切断位置によってフィード速度を変更しても良いし、切断位置によらずフィード速度を略一定にしても良い。
また、切断中央範囲Aの仕事量Wcntが上記式(2)の関係を満たすように、フィード速度を制御しても良い。
さらに、図11に示すように、切断中央範囲Aの下端側端部(中央から、下端側に直径(R)の25%移動した位置)Abでの仕事量をWb、上端側端部(中央から、上端側に直径(R)の25%移動した位置)Atでの仕事量をWtとした場合、仕事量Wbと仕事量Wtとは同じであっても良いし、異なっていてもよい。
さらに、波状ワイヤ7の張力は、波状ワイヤ7の断線を防止するために、15N以上25N以下にすることが好ましい。
[実施形態の作用効果]
上述したように、上記実施形態では、以下のような作用効果を奏することができる。
(1)波状に癖付けされた波状ワイヤ7をワイヤソー1に用いて、インゴットTを切断するだけの簡単な構成で、外縁部に対して中央部が一方向に凹むドーム状に反った複数のシリコンウェーハWFを得ることができる。
(2)上記式(1)で定義される仕事量Wが略円弧状に変化するように、フィード速度を制御すれば、切断方向の反りが滑らかな円弧状となり、全体としてドーム状に反るシリコンウェーハWFを得ることができる。
(3)切断中央範囲の仕事量Wcntが上記式(2)の関係を満たすように、フィード速度を制御すれば、エピタキシャル膜形成後の反りを小さくすることが可能なシリコンウェーハWFを得ることができる。
(4)フィード速度を略一定にすれば、切断中にフィード速度を変更することなく切断方向の反りが滑らかな円弧状のシリコンウェーハWFを得ることができる。
(5)張力が15N以上25N以下に設定された波状ワイヤ7にインゴットTを押し当てれば、波状ワイヤ7を断線させることなく、シリコンウェーハWFを製造できる。
[他の実施形態]
なお、本発明は上記実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の改良ならびに設計の変更などが可能である。
すなわち、上記式(1)で定義される仕事量Wが、略円弧状に変化しないように、フィード速度を設定しても良い。
また、切断中央範囲Aの仕事量Wcntが上記式(2)の関係を満たさないように、フィード速度を制御しても良い。
2…メインローラ
7…波状ワイヤ(ワイヤ)
T…インゴット
WF…シリコンウェーハ

Claims (5)

  1. 波状に癖付けされた波状ワイヤが螺旋状に巻き付けられた複数のメインローラを回転させることで、前記波状ワイヤを前記メインローラの軸方向と略直交する方向に走行させるワイヤ走行工程と、
    前記波状ワイヤにインゴットを押し当てることで前記インゴットを切断し、外縁部に対して中央部が一方向に凹むドーム状に反った複数のシリコンウェーハを製造する切断工程とを行うことを特徴とするシリコンウェーハの製造方法。
  2. 請求項に記載のシリコンウェーハの製造方法において、
    前記切断工程は、
    円柱状のインゴットを前記波状ワイヤに押し当てるときの前記インゴットのフィード速度をF、
    前記波状ワイヤと前記インゴットとの接触部分の長さをLとして、
    前記円柱状のインゴットにおける当該インゴットの径方向の切断位置に対して、以下の式(1)で定義される仕事量Wが、前記インゴットの直径が最大となる切断位置で最大値となる略円弧状に変化するように、前記インゴットの前記フィード速度を制御することを特徴とするシリコンウェーハの製造方法。
    W=F×L … (1)
  3. 請求項に記載のシリコンウェーハの製造方法において、
    前記切断工程は、
    前記インゴットの直径が最大となる切断位置での仕事量をWmax、
    前記直径が最大となる切断位置を中心とした前記直径の50%の範囲での仕事量をWcntとして、
    以下の式(2)で示す関係を満たすように前記インゴットの前記フィード速度を制御することを特徴とするシリコンウェーハの製造方法。
    Wcnt≧0.85×Wmax … (2)
  4. 請求項または請求項に記載のシリコンウェーハの製造方法において、
    前記切断工程は、前記インゴットの切断開始から切断終了までの間、前記インゴットの前記フィード速度を略一定に維持するように制御することを特徴とするシリコンウェーハの製造方法。
  5. 請求項から請求項のいずれかに記載のシリコンウェーハの製造方法において、
    前記切断工程は、張力が15N以上25N以下に設定された前記波状ワイヤに前記インゴットを押し当てることを特徴とするシリコンウェーハの製造方法。
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