JP5003294B2 - 切断方法 - Google Patents

切断方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5003294B2
JP5003294B2 JP2007152788A JP2007152788A JP5003294B2 JP 5003294 B2 JP5003294 B2 JP 5003294B2 JP 2007152788 A JP2007152788 A JP 2007152788A JP 2007152788 A JP2007152788 A JP 2007152788A JP 5003294 B2 JP5003294 B2 JP 5003294B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ingot
cutting
slurry
temperature
wire
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007152788A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008302618A (ja
Inventor
幸司 北川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Handotai Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Handotai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Handotai Co Ltd filed Critical Shin Etsu Handotai Co Ltd
Priority to JP2007152788A priority Critical patent/JP5003294B2/ja
Priority to US12/451,669 priority patent/US8267742B2/en
Priority to CN2008800166921A priority patent/CN101678563B/zh
Priority to PCT/JP2008/001143 priority patent/WO2008149490A1/ja
Priority to KR1020097025446A priority patent/KR101476670B1/ko
Priority to TW097116880A priority patent/TW200909170A/zh
Publication of JP2008302618A publication Critical patent/JP2008302618A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5003294B2 publication Critical patent/JP5003294B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B28WORKING CEMENT, CLAY, OR STONE
    • B28DWORKING STONE OR STONE-LIKE MATERIALS
    • B28D5/00Fine working of gems, jewels, crystals, e.g. of semiconductor material; apparatus or devices therefor
    • B28D5/0058Accessories specially adapted for use with machines for fine working of gems, jewels, crystals, e.g. of semiconductor material
    • B28D5/0064Devices for the automatic drive or the program control of the machines
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B28WORKING CEMENT, CLAY, OR STONE
    • B28DWORKING STONE OR STONE-LIKE MATERIALS
    • B28D5/00Fine working of gems, jewels, crystals, e.g. of semiconductor material; apparatus or devices therefor
    • B28D5/04Fine working of gems, jewels, crystals, e.g. of semiconductor material; apparatus or devices therefor by tools other than rotary type, e.g. reciprocating tools
    • B28D5/045Fine working of gems, jewels, crystals, e.g. of semiconductor material; apparatus or devices therefor by tools other than rotary type, e.g. reciprocating tools by cutting with wires or closed-loop blades
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24BMACHINES, DEVICES, OR PROCESSES FOR GRINDING OR POLISHING; DRESSING OR CONDITIONING OF ABRADING SURFACES; FEEDING OF GRINDING, POLISHING, OR LAPPING AGENTS
    • B24B27/00Other grinding machines or devices
    • B24B27/06Grinders for cutting-off
    • B24B27/0633Grinders for cutting-off using a cutting wire
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B28WORKING CEMENT, CLAY, OR STONE
    • B28DWORKING STONE OR STONE-LIKE MATERIALS
    • B28D5/00Fine working of gems, jewels, crystals, e.g. of semiconductor material; apparatus or devices therefor
    • B28D5/0058Accessories specially adapted for use with machines for fine working of gems, jewels, crystals, e.g. of semiconductor material
    • B28D5/007Use, recovery or regeneration of abrasive mediums
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/10Greenhouse gas [GHG] capture, material saving, heat recovery or other energy efficient measures, e.g. motor control, characterised by manufacturing processes, e.g. for rolling metal or metal working

Description

本発明は、ワイヤソー装置(単に、ワイヤソーともいう)を用いて、シリコンインゴット、化合物半導体のインゴット等から多数のウエーハを切り出す切断方法、およびワイヤソー装置に関する。
近年、ウエーハの大型化が望まれており、この大型化に伴い、インゴットの切断には専らワイヤソーが使用されている。
ワイヤソーは、ワイヤ(高張力鋼線)を高速走行させて、ここにスラリを掛けながら、インゴット(ワーク)を押し当てて切断し、多数のウエーハを同時に切り出す装置である(特許文献1参照)。
ここで、図6に一般的なワイヤソーの一例の概要を示す。
図6に示すように、ワイヤソー101は、主に、インゴットを切断するためのワイヤ102、ワイヤ102を巻回した溝付きローラ103(ワイヤガイド)、ワイヤ102に張力を付与するための手段104、切断されるインゴットを送り出す手段105、切断時にスラリを供給する手段106で構成されている。
ワイヤ102は、一方のワイヤリール107から繰り出され、トラバーサ108を介してパウダクラッチ(定トルクモータ109)やダンサローラ(デッドウェイト)(不図示)等からなる張力付与手段104を経て、溝付きローラ103に入っている。ワイヤ102はこの溝付きローラ103に300〜400回程度巻掛けられた後、もう一方の張力付与手段104’を経てワイヤリール107’に巻き取られている。
また、溝付きローラ103は鉄鋼製円筒の周囲にポリウレタン樹脂を圧入し、その表面に一定のピッチで溝を切ったローラであり、巻掛けられたワイヤ102が、駆動用モータ110によって予め定められた周期で往復方向に駆動できるようになっている。
なお、インゴットの切断時には、図7に示すようなインゴット送り手段105によって、インゴットは溝付きローラ103に巻回されたワイヤ102に送り出される。このインゴット送り手段105は、インゴットを送りだすためのインゴット送りテーブル111、LMガイド112、インゴットを把持するインゴットクランプ113、スライスあて板114等からなっており、コンピュータ制御でLMガイド112に沿ってインゴット送りテーブル111を駆動させることにより、予めプログラムされた送り速度で先端に固定されたインゴットを送り出すことが可能である。
そして、溝付きローラ103、巻掛けられたワイヤ102の近傍にはノズル115が設けられており、切断時にスラリタンク116から、溝付きローラ103、ワイヤ102にスラリを供給できるようになっている。また、スラリタンク116にはスラリチラー117が接続されており、供給するスラリの温度を調整できるようになっている。
このようなワイヤソー101を用い、ワイヤ102にワイヤ張力付与手段104を用いて適当な張力をかけて、駆動用モータ110により、ワイヤ102を往復方向に走行させながらインゴットをスライスする。
一方、ウエーハにおいて、近年、「ナノトポグラフィ」と呼ばれる表面うねり成分の大小が問題となっている。このナノトポグラフィは、ウエーハの表面形状の中から「反り」や「Warp」より波長が短く、「表面粗さ」よりは波長の長い、λ=0.2〜20mmの波長成分を取り出したものであり、PV値は0.1〜0.2μm以下の極めて浅いうねりである。このナノトポグラフィはデバイス製造におけるSTI(Shallow Trench Isolation)工程の歩留まりに影響するといわれている。
ナノトポグラフィはウエーハの加工工程(スライス〜研磨)中で作り込まれるものであるが、そのうち、ワイヤソー・スライス起因のナノトポグラフィ(すなわち、スライスうねり)は、図8に示すように、「突発的に発生するもの」、「切断開始または終了部分に発生するもの」および「周期性のあるもの」の3種類に分類されることが分かった。
そのうち「ウエーハの切断開始・終了部分」に発生するものは、ナノトポグラフィの数値判定で不合格になる率が高い。特に、「切断終了部分」のナノトポグラフィは「切断開始部分」のナノトポグラフィに比べて大きく、ウエーハ面内でナノトポグラフィの数値を最も悪化させる箇所となったり、数値判定で不良となる頻度が高く、改善が強く望まれている。
特開平9−262826号公報
そこで、本発明者らは、図6に示すような従来のワイヤソーを用いて切断されたスライスウエーハにおけるナノトポグラフィーについて調査を行った。
図9に静電容量型測定機で測定したスライスウエーハのWarp断面形状と「疑似ナノトポグラフィ」を例示する。疑似ナノトポグラフィとは、スライスウエーハのWarp断面波形にラップや研削および研磨の加工特性を模したバンドパス・フィルタをかけることで、研磨後ウエーハのナノトポグラフィと相関のある数値を擬似的に得るものである。
一般に、ナノトポグラフィはポリッシュ後に測定するものであるが、上記のようなスライスウエーハから擬似ナノトポグラフィを求めて、これを用いることにより、コストや時間をかけずに済むし、また、スライス後の研磨等の工程における要因の影響を受けず、スライスのみの影響によるナノトポグラフィを調査し易い。
このような調査を行うことにより、従来において最も改善が望まれる切断終了部付近のナノトポグラフィは、この箇所でウエーハのWarp形状が急峻に変化していることが原因であることが分かった。
図9(A)は、形状マップにもある通り、切断終了部付近の箇所における形状の変化が小さいものを示したものであるが、擬似ナノトポグラフィを見て判るように、切断終了部付近の箇所において、その変化の大きさは±0.1μmの範囲で抑えられており比較的小さなものである。一方、図9(B)、(C)に示すように、切断終了部付近の箇所における形状が急峻に大きく変化している場合、その箇所において、擬似ナノトポグラフィの大きさは、−0.3〜0.4の範囲となっており、図9(A)の場合に比べて大きなものとなっていることが判る。
なお、全体の形状変化が多少大きくても緩やかな変化であれば、ナノトポグラフィはほとんど悪化しない。急激に形状が変化していることが大きくナノトポグラフィに影響している。
そこで、次に、図9に示すような切断終了部付近の箇所における急峻な変化がスライスウエーハに発生している原因を調べた。
まず、スライスウエーハの形状の変化、すなわち、インゴット切断時におけるワイヤの切断軌跡の一例を図10に示す。図10に示すように、特にインゴットの両端付近の切断終了部分でワイヤの軌跡が大きく外側に広がっており、そのために、スライスウエーハのWarp断面形状が急峻に変化してしまう。
このような断面形状(切断軌跡)が生じる可能性について以下のような調査を行ったところ、図11に示すように、切断終了時付近においてインゴットがその軸方向に収縮することにより、ワイヤによる切断軌跡がインゴットの端部に向かって曲がってしまうことが主な原因であることがわかった。
調査方法としては、図6のような従来のワイヤソーを用い、試験用に用意した直径300mm、長さ250mmのシリコンインゴットを切断した。ワイヤには2.5kgfの張力をかけて、500m/minの平均速度で60s/cのサイクルでワイヤを往復方向に走行させて切断した。また、切断用スラリの供給温度は、図12(A)に示す温度プロファイルとした。なお、温度は熱電対を使用してインゴット両端(切り込み深さ285mm位置)で計測した(図12(B)参照)。
切断中のインゴットの温度変化を実測した結果を図12(A)に示す。
切断中にインゴットの温度は最大で13℃上昇して約36℃になり、また、切断終了部付近(この場合、切り込み深さ275mm〜300mm)において、急激に約10℃低下した。これは、切断終了付近でのWarp形状が急変する位置と一致している。また、上記切断終了部付近においては、熱膨張係数から計算し、インゴットの軸方向に約10μm程度急激に収縮していることが判る。
これは、まず図13に示すように、切断開始時から切断中盤期まではインゴットは切断用スラリが直接かかることはなくあまり冷却されにくく、加工熱はインゴット中に蓄積されるが、図14に示すように、切断終了部付近では、切断がすすんでインゴットが降下し、22〜24℃に冷却された切断用スラリがインゴットに直接かかるようになるとともに、切断終了部付近では切断負荷が最大値の1/2以下に減少することから、インゴットの温度が切断用スラリと同じ温度まで急冷されるためと考えられる。
なお、図12(A)で、切り込み深さ200mm以降で、一旦低下したインゴットの温度が再び上昇しているのは、ここでスラリの流量を絞っているためである。
以上のような調査から、切断終了部付近の箇所におけるWarp形状の急峻な変化に起因するナノトポグラフィを改善するためには、切断終了部付近での急峻なインゴットの温度の低下が起きないように、切断中のインゴットの温度を制御することが重要であることが判明した。
ここで、切断時のインゴットの温度を制御するため、WO00/43162号公報に、インゴット切断時に、溝付きローラに切断用スラリを供給するとともに(切断用スラリノズル115)、インゴットの温度を調整するためのインゴット温調用スラリをインゴットに供給(インゴット温調用スラリノズル115’)する手法が開示されている。図15に、切断用スラリとインゴット温調用スラリを説明する説明図を示す。
しかしながら、本発明者らがこのような従来の手法により切断されたスライスウエーハについて調査を行ったところ、ウエーハの中心領域において、ウエーハ厚の精度が標準条件の3〜20倍となり厚さ均一性が著しく悪化していることが判った。図16に、従来法により得られたスライスウエーハの厚さ形状を示す。このようなウエーハは実際には製品として用いるのは難しい。
そこで、本発明者らが、上記インゴットの温度を制御して急冷を軽減できる方法、および上記文献WO00/43162号公報におけるウエーハ厚の変化について鋭意研究を重ねたところ、図15に示すような上記の従来の方法であると、切断が進行してインゴットの中心領域を切断するときに、切断用スラリとインゴット温調用スラリとが大きく干渉して流れが乱れ、インゴットの中心領域における切断形状に強い影響を与えてしまうことが判った。図17に、これらのスラリ同士による干渉の説明図を示す。これにより、図16のような、中心領域において厚さの精度が標準条件から著しく逸脱したスライスウエーハとなってしまう。
そこで、本発明は、上記問題点を鑑みてなされたもので、ワイヤソーを用いてインゴットを切断する際、特にインゴットの切断終了時付近におけるインゴットの急激な冷却を軽減し、その結果ナノトポグラフィの悪化を抑制するとともに、さらに厚さも均一な高品質なウエーハに切断する方法を提供することを目的とする。
また、上記のようなナノトポグラフィの悪化が抑制され、厚さの均一な高品質なウエーハに切断することが可能なワイヤソー装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、ワイヤを複数の溝付きローラに巻掛けし、該溝付きローラに切断用スラリを供給しつつ、前記ワイヤを往復走行させながらインゴットに押し当て、インゴットをウエーハ状に切断する方法であって、
前記インゴットに、インゴット温調用スラリを前記切断用スラリとは独立して供給温度を制御して供給することにより、インゴットの温度を制御して切断するようにし、この際に、
前記インゴットに対し、前記往復走行させるワイヤの出側へのみ、インゴット温調用スラリを供給することを特徴とする切断方法を提供する。
このように、まず、切断されるインゴットに、インゴット温調用スラリを切断用スラリとは独立して供給温度を制御して供給することにより、インゴットの温度を制御して切断するので、インゴットの切断終了時付近におけるインゴットの急激な冷却を軽減し、切断軌跡、Warp形状の急峻な変化が発生するのを抑制して、スライスウエーハにおけるナノトポグラフィを改善することが可能である。
さらには、この際に、インゴットに対し、往復走行させるワイヤの出側へのみ、インゴット温調用スラリを供給するので、インゴットを厚さが均一なウエーハに切断することができる。これは、供給したインゴット温調用スラリと切断用スラリが干渉し、これらのスラリの流れが大きく乱れたとしても、そもそも、往復走行させるワイヤの出側にしかインゴット温調用スラリを供給していないため、上記乱れが生じるのはワイヤの出側のみであるし、ワイヤの出側であるため、この位置で生じるスラリの乱れがインゴットの切断自体に強い影響を与えることはないからである。したがって、インゴットの切断形状が大きく乱れることはなく、従来法のようにウエーハの中心領域で厚さの精度が悪化するのを抑制できる。
以上より、ウエーハ厚さの均一性が高く、しかもナノトポグラフィの悪化が抑制された高品質のスライスウエーハを得ることができる。
このとき、前記インゴット温調用スラリを、供給温度を切断開始時から上昇させて、前記インゴットの切り込み深さが少なくとも直径の2/3に達したときに該インゴットの温度と同じにして供給し、その後、供給温度を徐々に下降させながら供給するのが好ましい。
このような温度制御でインゴット温調用スラリを供給すれば、切断中にインゴットの温度を急激に変化させることもなく、特に、切断終了部付近におけるインゴットの急冷を極めて効率良く軽減することが可能である。
さらには、このとき、前記インゴット温調用スラリの供給温度を、インゴットの切り込み深さが少なくとも直径の2/3に達した後に徐々に下降させて、切断終了時に前記切断用スラリの供給温度と同じにするのが好ましい。
このように、インゴット温調用スラリの温度を切断終了時に切断用スラリの供給温度と同じにすれば、インゴットの切断終了時付近において過剰に冷却してしまうこともないし、切断用スラリの温度にまでインゴットの温度をよりなめらかに下降させることができ、インゴットに急冷が発生するのをより効果的に軽減することができる。
また、本発明は、少なくとも、ワイヤが巻掛けされた複数の溝付きローラと、該溝付きローラに切断用スラリを供給する手段と、前記切断用スラリとは独立して温度制御されたインゴット温調用スラリを切断されるインゴットに供給する手段を具備し、
前記切断用スラリ供給手段から前記溝付きローラに切断用スラリを供給しつつ、前記インゴット温調用スラリ供給手段からインゴットにインゴット温調用スラリを供給し、前記ワイヤを往復走行させながらインゴットに押し当て、インゴットをウエーハ状に切断するワイヤソー装置であって、
該ワイヤソー装置は、前記インゴット温調用スラリの供給位置を制御する手段をさらに備え、該インゴット温調用スラリ供給位置制御手段は、前記切断されるインゴットに対し、前記往復走行させるワイヤの出側へのみインゴット温調用スラリを供給する制御が可能なものであることを特徴とするワイヤソー装置を提供する。
このように、本発明のワイヤソー装置は、まず、インゴット温調用スラリを切断されるインゴットに供給する手段を具備していることから、インゴットの温度を制御して切断でき、インゴットの切断軌跡、Warp形状の急峻な変化が発生するのを抑制し、ナノトポグラフィの悪化を抑制できるものとなる。
さらには、インゴット温調用スラリの供給位置を制御する手段をさらに備え、該インゴット温調用スラリ供給位置制御手段は、切断されるインゴットに対し、往復走行させるワイヤの出側へのみインゴット温調用スラリを供給する制御が可能なものであるため、インゴット温調用スラリと切断用スラリが干渉し、これらのスラリの流れが大きく乱れるのをワイヤの出側のみにすることができ、インゴットの切断形状が大きく乱れることなく、厚さの均一性が高い高品質なスライスウエーハを切り出すことが可能なものとなる。
このとき、インゴット温調用スラリ供給位置制御手段は切り替えバルブを備えており、該切り替えバルブの切り替えにより、切断されるインゴットに対し、ワイヤの出側へのみ、インゴット温調用スラリが供給されるものとすることができる。
このような切り替えバルブを備えたものであれば、このバルブの周期的な切り替えにより、簡便に、切断されるインゴットに対し、ワイヤの出側へのみ、インゴット温調用スラリの供給を制御することができるものとなる。
本発明の切断方法およびワイヤソー装置であれば、特には切断終了時付近のインゴットの急冷を軽減することが可能であり、ナノトポグラフィの悪化が効果的に抑制され、しかも、中心領域においてウエーハ厚さの精度が悪化することなく、均一な厚さを有する高品質のスライスウエーハを得ることができる。
以下では、本発明の実施の形態について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
上述したように、インゴットの切断終了部付近での急激なインゴットの温度の低下を防止するため、例えばWO00/43162号公報に、インゴット切断時に、溝付きローラに切断用スラリを供給するとともに、インゴットの温度を調整するためのインゴット温調用スラリをインゴットに供給する手法が開示されている(図15参照)。しかしながら、この手法ではウエーハの中心領域において、厚さ均一性が著しく悪化してしまう。
本発明者は、このウエーハ厚さの均一性が悪化するのは、切断用スラリとインゴット温調用スラリが大きく干渉して流れが乱れ、インゴットを切断するときに、その切断形状に影響を与えてしまうことが原因であることを見出した。
そして、従来のように、インゴットに対して、往復走行してインゴットを切断するワイヤの入側および出側の両方側にインゴット温調用スラリを供給するのではなく、ワイヤの出側のみに供給すれば、たとえ切断用スラリとインゴット温調用スラリが干渉して乱れても、その乱れが発生するのはワイヤの出側であり、ワイヤの入側で発生するのを防ぎ、上記スラリの乱れがインゴットの切断に大きな影響を与えることはなく、その結果、インゴットの中心領域の厚さの精度が悪化するのを防止することができることを見出し、本発明を完成させた。
以下、まず、本発明のワイヤソー装置について、図面を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1に、本発明のワイヤソー装置の一例の概略を示す。
図1に示すように、本発明のワイヤソー装置1は、主に、インゴットを切断するためのワイヤ2、溝付きローラ3、ワイヤ張力付与手段4、インゴット送り手段5、切断用スラリ供給手段6、インゴット温調用スラリ供給手段6’、インゴット温調用スラリ供給位置制御手段7で構成されている。
ここで、まず、切断用スラリ供給手段6、すなわち、溝付きローラ3(ワイヤ2)に切断用のスラリを供給する手段について述べる。この切断用スラリ供給手段6では、スラリタンク16から、コンピュータ18の温度制御部(切断用スラリ)により制御された熱交換器(切断用スラリ用)19を介してノズル(切断用スラリノズル)15に接続されており、切断用スラリは、熱交換器19により供給温度が制御されて、ノズル15から溝付きローラ3に供給できるようになっている。
また、インゴット温調用スラリ供給手段6’、すなわち、切断されるインゴットに、その温度を調節するためのスラリ(インゴット温調用スラリ)を直接供給する手段では、スラリタンク16から、コンピュータ18の温度制御部(インゴット温調用スラリ)により制御された熱交換器(インゴット温調用スラリ用)19’を介してノズル(インゴット温調用スラリノズル)15’に接続されている。インゴット温調用スラリは、熱交換器19’により供給温度が制御されて、ノズル15’からインゴットに供給できるようになっている。
このように、本発明のワイヤソー装置1では、切断用スラリとインゴット温調用スラリは、各々異なる熱交換器19、19’を介して供給されるものとすることができ、切断用スラリとインゴット温調用スラリの供給温度を別個に制御できる構成となっている。
このため、インゴット温調用スラリ供給手段6’により、インゴット温調用スラリの供給温度を独自に調整してインゴットに供給することができ、切断中のインゴットの温度を制御することが可能であり、インゴットの温度の急激な変化により、切断軌跡やWarp形状の急峻な変化が発生するのを防止することができる。したがって、これらを起因とするナノトポグラフィの悪化を抑制することが可能である。
なお、当然、図1に示す上記のような構成に限定されず、例えば別個のスラリタンクを配設し、スラリタンクごとにスラリチラーを接続した構成とすることにより、それぞれのスラリタンク内のスラリの温度、つまりはスラリの供給温度を別々に制御するような構成とすることもできる。切断用スラリおよびインゴット温調用スラリの供給温度を、それぞれ独立して制御できる機構であれば良い。
これらのスラリの種類は特に限定されず、従来と同様のものを用いることができる。例えばGC(炭化珪素)砥粒を液体に分散させたものとすることができる。
次に、インゴット温調用スラリ供給位置制御手段7について述べる。このインゴット温調用スラリ供給位置制御手段7は、例えば、主に切り替えバルブ20、コンピュータ18のインゴット温調用スラリ供給位置制御部18aから構成されるものとすることができる。
ここで、切り替えバルブ20は、図1に示すように、熱交換器19’とノズル15’との間に配設されており、熱交換器19’を介してスラリタンク16から送られてくるインゴット温調用スラリを、ノズル15’Lまたはノズル15’R、あるいはこれらの双方へ、送る方向を切り替えて制御するためのバルブである。なお、ノズル15’において、ワイヤソー装置1の正面側(すなわち、図1の手前側)から見て、左側のノズルを15’L、右側のノズルを15’Rとする。
このように、切り替えバルブ20があれば、簡便かつ確実に、切り替えによってインゴット温調用スラリの送り方向を制御できる。なお、バルブ自体は従来から用いられているものを使用することができる。
そして、切り替えバルブ20と、ワイヤ2を走行させるための駆動用モータ10は、コンピュータ18と接続されており、インゴット温調用スラリ供給位置制御部18aによって、自動的に、駆動用モータ10の駆動に応じて切り替えバルブ20が切り替わるよう制御されている。
より具体的に説明すると、例えば、駆動用モータ10によって、ワイヤソー装置1の正面側から見て、ワイヤ2が右側から左側へと走行してインゴットを切断する場合、このワイヤ2の走行方向に対応して、インゴット温調用スラリ供給位置制御部18aから切り替えバルブ20に対して、バルブを切り替えて左側のノズル15’Lへのみ開放するよう信号を出すことができる。これにより、インゴット温調用スラリは左側のノズル15’Lへ送られ、インゴットの左側、すなわち、この場合インゴットを切断するワイヤ2がインゴットから出てくる側(ワイヤ2の出側)へのみ供給される。
また、ワイヤ2が左側から右側へと走行してインゴットを切断する場合、このワイヤ2の走行方向に対応して、インゴット温調用スラリ供給位置制御部18aから切り替えバルブ20に対して、バルブを切り替えて右側のノズル15’Rへのみ開放するよう信号を出すことができる。これにより、インゴット温調用スラリは右側のノズル15’Rへ送られ、インゴットの右側、すなわちこの場合もワイヤ2の出側へのみ供給される。
このように、本発明のワイヤソー装置1においては、上記インゴット温調用スラリ供給位置制御手段7を備えており、少なくとも、切断されるインゴットに対し、往復走行させるワイヤ2の出側へのみインゴット温調用スラリを供給する制御ができるものとなっている。このため、本発明のワイヤソー装置1であれば、インゴットの切断において、切断用スラリに加えてインゴット温調用スラリを供給しても、ワイヤ2がインゴットに入る側(ワイヤ2の入側)にはインゴット温調用スラリが供給されないようにし、ワイヤ2の出側のみにインゴット温調用スラリが供給されるようにすることが可能である。そのため、従来では生じていたワイヤ2の入側でのインゴット温調用スラリと切断用スラリとの大きな干渉は発生せず、スラリ同士の干渉による乱れも起こらず、インゴットの切断形状が大きく乱れるのを効果的に防止することができる。一方、ワイヤ2の出側で、インゴット温調用スラリと切断用スラリの大きな干渉が発生して乱れが生じたとしても、ワイヤ2がインゴットを切断して出てくる側であるため、インゴットの切断形状に大きな影響を与えることはない。したがって、本発明のワイヤソー装置1であれば、ウエーハ中心領域の厚さ精度が悪化することなく、厚さが均一なウエーハに切り出すことができる。
ただし、上記インゴット温調用スラリ供給位置制御手段7の機能としては、上記の切り替えバルブ20の一方だけが開放される制御のみに限定されず、さらに、例えば、バルブを切り替えて左右両側のノズル15’L、ノズル15’Rへ開放するよう信号を出すこともでき、必要に応じてノズル15’L、ノズル15’Rの両方からインゴット温調用スラリを供給することも可能である。例えば、切断開始前にインゴットの初期温度を調整する場合に、両方のノズル15’L、15’Rからインゴット温調用スラリを供給して、インゴットの温度をすばやく設定温度にすることができる。
なお、インゴット温調用スラリ供給位置制御手段7は、上記切り替えバルブ20を用いたものに限定されず、例えば、ノズル15’L、ノズル15’Rは異なるラインでスラリタンク16からインゴット温調用スラリが送られるようになっており、各ラインには別個にバルブが設けられ、各々のバルブの開閉の制御により、インゴット温調用ノズルの供給位置を制御することも可能である。
また、コンピュータ18のノズル・インゴット送り制御部は、切断用スラリを供給するノズル15、インゴット送り手段5と接続されており、予め設定したプログラムにより、所定のインゴットの送り量、すなわち所定のインゴットの切断量に対して、自動的にノズル15から所定量、所定のタイミングで切断用スラリを溝付きローラ3に供給できるようになっている。
さらに、コンピュータ18のノズル・インゴット送り制御部は、インゴット温調用スラリを供給するノズル15’にもまた接続されているが、このインゴット温調用スラリのインゴットへの供給に関しては、上記のように、ワイヤ2の走行方向に対応したタイミング、供給位置(ノズル15’L、ノズル15’R)が考慮されてプログラムされている。
また、ワイヤ2、溝付きローラ3、ワイヤ張力付与手段4、インゴット送り手段5は、図6の従来のワイヤソー101と同様のものとすることができる。
ワイヤ2の種類や太さ、溝付きローラ3の溝ピッチ、さらには他の手段における構成等は特に限定されるものではなく、従来のものに従い、所望の切断条件となるようにその都度決定することができる。
例えば、ワイヤ2は、幅0.13mm〜0.18mm程度の特殊ピアノ線からなるものとし、(所望のウエーハ厚さ+切り代)の溝ピッチを有する溝付きローラ3とすることができる。
以下、このような本発明のワイヤソー装置1を用い、本発明の切断方法を実施する手順について説明する。
まず、インゴット送り手段5により、把持したインゴットを所定速度で下方に送り出すとともに、溝付きローラ3を駆動させて、ワイヤ張力付与手段4により張力が付与されたワイヤ2を往復方向に走行させる。なお、このときのワイヤ2に付与する張力の大きさや、ワイヤ2の走行速度等は適宜設定することができる。例えば、2.5〜3.0kgfの張力をかけて、400〜600m/minの平均速度で1〜2c/min(30〜60s/c)のサイクルで往復方向に走行させることができる。切断するインゴット等に合わせて決めれば良い。
また、ノズル15より、切断用スラリを溝付きローラ3およびワイヤ2に向けて供給を開始するが、この供給温度等も自由に設定することができる。例えば、室温(25℃)程度とすることができる。
図2(A)に、本発明の切断方法における切断用スラリの供給温度プロファイルの一例を示しておく。なお、このような温度プロファイルで切断用スラリを供給することができるが、これに限定されない。
さらに、ノズル15’Lまたはノズル15’Rから、インゴット温調用スラリをインゴットに向けて直接供給する。このとき、インゴット温調用スラリ供給位置制御手段7により、インゴット温調用スラリの供給位置を制御しながら供給を行う。すなわち、インゴット温調用スラリ供給位置制御部18aによって、往復走行するワイヤ2の走行方向に対応させて、ワイヤ2の出側に位置するノズルへのみインゴット温調用スラリが送られるように、切り替えバルブ20を自動的に切り替える。これにより、インゴット温調用スラリの供給位置を制御し、インゴットに対して、ワイヤ2の出側へのみインゴット温調用スラリを供給する。
このようにして、本発明の切断方法では、ワイヤ2の出側へのみインゴット温調用スラリを供給することができるので、切断中に、ワイヤ2の入側にインゴット温調用スラリが供給されるのを防止し、ワイヤ2の入側でインゴット温調用スラリと切断用スラリとが大きく干渉してスラリの流れに乱れが発生するのを抑制し、インゴットの切断形状に大きな影響を与えるのを防ぐことができる。したがって、上記スラリ同士の大きな干渉を起因とする、中心領域におけるウエーハ厚さの均一性の悪化を効果的に防止することができる。
また、ワイヤ2の出側でスラリ同士の干渉が生じても、その干渉位置はワイヤ2がインゴットを切り終えた後の箇所であるため、当然、そのときのワイヤ2の走行方向においては、この干渉がインゴットの切断に関係することはなく、切断形状ひいてはウエーハ厚さに大きな影響を与えることはない。
なお、切断中におけるインゴット温調用スラリの温度プロファイルは、例えば図2(B)のように設定することができる。ここで、このインゴット温調用スラリの温度プロファイルについて述べる。
本発明の切断方法においては、図2(B)に示すように、まず、例えば室温程度で供給し始め、その後、徐々に上昇させていくと良い。これは、切断によって徐々に上昇していくインゴットの温度に対応させたものであり、インゴット温調用スラリによってインゴットが過度に冷却等されて急峻に変化するのを抑制することができる。
そして、インゴットの切り込み深さが少なくとも直径の2/3に達したときにインゴットの温度と同じにして供給し、その後、供給温度を徐々に下降させながら供給するのが好ましい。さらには、切断終了時に前記切断用スラリの供給温度と同じにすると良い。
切り込み深さが少なくとも直径の2/3に達すると、切断負荷の減少や22〜24℃程度の切断用スラリが直接インゴットにかかるようになるが、このとき、インゴット温調用スラリをインゴットと同じ温度でインゴットに直接供給していること、また、その後、供給温度を徐々に下降させながら供給することにより、切断中のインゴットの温度を急変させることなく、緩やかに冷却させることができる。
また、切断終了時に切断用スラリの供給温度と同じにすることで、インゴット温調用スラリによりインゴットが過度に冷却されることを防ぐことができる。
インゴット温調用スラリを以上のような温度プロファイルで供給することにより、特に、従来問題となっていた切断終了部付近における切断軌跡の急激な変化を防ぎ、切断されたウエーハにおいて、Warp形状が急峻に変化するような箇所をなくし、ナノトポグラフィを著しく改善することが可能である。
なお、インゴット温調用スラリの温度プロファイルは、図2(B)のパターンに限定されることはなく、切断するインゴットの種類や切断用スラリの供給温度等に応じて、その都度決定することができる。
以上のような本発明の切断方法でインゴットを切断することにより、切断終了部付近で発生していたナノトポグラフィの悪化が抑制され、しかも、ウエーハ中心領域での切断形状が大きく悪化するのを防ぎ、ウエーハ厚さの精度が通常レベルまで回復した高品質のスライスウエーハを得ることができる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されない。
(実施例)
図1に示す本発明のワイヤソーを用い、直径300mm、軸方向長さ200mmのシリコンインゴットを本発明の切断方法によりウエーハ状に切断し、190枚のスライスウエーハを得た。
直径160μmのワイヤを使用し、2.5kgfの張力をかけて、500m/minの平均速度で60s/cのサイクルでワイヤを往復方向に走行させて切断した。
このとき、切断用スラリは切断開始時より供給し、図2(A)に示す温度プロファイルで溝付きローラに供給した。
また、インゴット温調用スラリは、インゴットに対し、ワイヤの出側にのみ供給した。すなわち、装置正面側(図1手前側)から見てワイヤが左側から右側に走行する際には、右側のノズル15’Rからのみ噴射し、逆にワイヤが右側から左側に走行する際には、左側のノズル15’Lからのみ噴射するように、図2(B)に示す温度プロファイルで切断開始時から供給した。
また、図12(B)のように熱電対を配置し、切断中のインゴットの温度変化を測定した。
このときのインゴット温度変化を図3に示す。図3には、比較のためにインゴット温調用スラリを供給しない場合のインゴットの温度変化(後述する比較例1)も一緒に示している。
図3に示すように、図2(B)の温度プロファイルに従ってインゴット温調用スラリを供給することにより、切断中のインゴット温度の変化は緩やかになり、特に、従来の切断方法を用いた比較例1と比較して、切断終了部付近における急冷が十分に軽減されていることが分かる。
また、実施例で得られたスライスウェーハの厚さ分布を測定した。代表として、インゴットの頭側から20、40、60、80、100、120、140、160枚目における測定結果を図4に示す。このようにいずれのサンプルでも、特に中心領域において均一な厚さ分布を得られていることが分かる。後述する比較例2のように、インゴット温調用スラリを左右のノズル両方から連続的に供給するような場合では、このような均一な厚さ分布は得られない。
また、上記実施例と同様の方法で複数のインゴットを切断し、得られたスライスウェーハにおいて、疑似ナノトポグラフィについても調査を行ったところ、それぞれ図5(A)に示す結果が得られた。図5は、インゴットの軸方向の位置を横軸として、切断終了時付近における疑似ナノトポグラフィのレベルを示したものである。このように、インゴットのどの領域においても、上限値(相対値で0.6)を上回ることはなく、さらにはインゴットの各領域での平均値は、前端部で0.16、中央部で0.12、後端部で0.13であり、極めて小さな値に制御できていることが分かる。
このように、本発明の切断方法によって、ナノトポグラフィを極めて良く制御することができ、また、厚さ分布も均一な高品質のウェーハを得ることができた。このようなウェーハであれば、デバイス工程での歩留まりが高いものとすることができる。
(比較例1)
インゴット温調用スラリを供給しないこと以外は実施例と同様にして、実施例で用いたものと同様のシリコンインゴットを切断し、190枚のウェーハを得た。
図3に示すように、比較例1での切断中のインゴット温度に関しては、切断終了部付近(275〜300mm)において、インゴットが急冷されていることが分かる。
そして、図5(B)に示すように、得られたスライスウェーハにおいて、疑似ナノトポグラフィのレベルが高くなってしまっている。インゴット前端部では平均0.59、中央部は0.29、後端部は0.45であり、各領域において図5(A)に示す実施例のデータの2.4〜3.7倍となっている。特に、インゴット前端部、後端部から切り出されたウェーハの切断終了部付近では、0.6の上限値を超えてしまう場合もあった。
このようなレベルのナノトポグラフィを有するウェーハでは、デバイス製造工程の歩留まりに大きな影響を及ぼしてしまう。
(比較例2)
インゴット温調用スラリをワイヤの走行方向にかかわらず、左右のノズル15’Lおよび15’Rから連続的に供給し、それ以外は実施例と同様にして、実施例と同様のシリコンインゴットを切断し、190枚のウェーハを得た。なお、インゴット温調用スラリの供給温度プロファイルも、実施例と同じにした。
比較例2の結果、インゴットにおいて、切断終了部付近の急冷を防ぐことはできた。
しかしながら、切り出されたスライスウェーハの厚さ分布を測定したところ、図16に示す例と同じように中心領域における厚さが著しく変動してしまった。これは、本発明を実施した実施例とは異なり、インゴット温調用スラリを左右のノズル15’Lおよび15’Rから連続的に供給したため、ワイヤの入側にも当然インゴット温調用スラリが供給され、特に、インゴットの中心領域を切断しているときに、ワイヤの入側においてインゴット温調用スラリと切断スラリが大きく干渉し、切断形状に大きな影響を与えてしまったためと考えられる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
本発明の切断方法に使用できるワイヤソーの一例を示す概略図である。 本発明の切断方法におけるスラリの供給温度プロファイルの一例を示すグラフである。(A)切断用スラリ、(B)インゴット温調用スラリ。 実施例、比較例1におけるインゴットの温度変化を示すグラフである。 実施例におけるスライスウエーハの厚さ分布を示すグラフである。 擬似ナノトポグラフィのレベルを示すグラフである。(A)実施例の結果、(B)比較例1の結果。 従来のワイヤソーの一例を示す概略図である。 インゴット送り手段の一例を示す概略図である。 ワイヤソー・スライス起因のナノトポグラフィの分類を示す説明図である。 スライスウエーハのWarp断面形状および擬似ナノトポグラフィ波形の測定図である。 インゴット切断時におけるワイヤの切断軌跡の一例を示す概略図である。 インゴット切断時におけるインゴットの収縮と切断軌跡の一例を示す説明図である。 インゴットが軸方向に収縮する可能性についての試験結果である。(A)切断中のインゴットの温度変化および切断用スラリの供給温度プロファイルを示すグラフ、(B)インゴットの温度の測定方法を説明する説明図。 切断開始時のインゴットと切断用スラリの関係を示す説明図である。 切断終了部近傍のインゴットと切断用スラリの関係を示す説明図である。 切断用スラリノズルとインゴット温調用スラリノズルを説明する説明図である。 従来法により得られたスライスウエーハの厚さ形状を示すグラフである。 切断用スラリとインゴット温調用スラリとの干渉を説明する説明図である。(A)切断開始時、(B)インゴット中心領域を切断している時。
符号の説明
1…本発明におけるワイヤソー装置、 2…ワイヤ、 3…溝付きローラ、
4…ワイヤ張力付与手段、 5…インゴット送り手段、
6…切断用スラリ供給手段、 6’…インゴット温調用スラリ供給手段、
7…インゴット温調用スラリ供給位置制御手段、
10…駆動用モータ、 15…切断用スラリノズル、
15’、15’L、15’R…インゴット温調用スラリノズル、
16…スラリタンク、 18…コンピュータ、
18a…インゴット温調用スラリ供給位置制御部、
19、19’…熱交換器、
20…切り替えバルブ。

Claims (2)

  1. ワイヤを複数の溝付きローラに巻掛けし、該溝付きローラに切断用スラリを供給しつつ、前記ワイヤを往復走行させながらインゴットに押し当て、インゴットをウエーハ状に切断する方法であって、
    前記インゴットに、インゴット温調用スラリを前記切断用スラリとは独立して供給温度を制御して供給することにより、インゴットの温度を制御して切断するようにし、この際に、
    前記インゴットに対し、前記往復走行させるワイヤの出側へのみ、インゴット温調用スラリを供給し、
    該インゴット温調用スラリを、供給温度を切断開始時から上昇させて、前記インゴットの切り込み深さが少なくとも直径の2/3に達したときに該インゴットの温度と同じにして供給し、その後、供給温度を徐々に下降させながら供給することを特徴とする切断方法。
  2. 前記インゴット温調用スラリの供給温度を、インゴットの切り込み深さが少なくとも直径の2/3に達した後に徐々に下降させて、切断終了時に前記切断用スラリの供給温度と同じにすることを特徴とする請求項に記載の切断方法。
JP2007152788A 2007-06-08 2007-06-08 切断方法 Active JP5003294B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007152788A JP5003294B2 (ja) 2007-06-08 2007-06-08 切断方法
US12/451,669 US8267742B2 (en) 2007-06-08 2008-05-02 Slicing method and a wire saw apparatus
CN2008800166921A CN101678563B (zh) 2007-06-08 2008-05-02 切断方法及线锯装置
PCT/JP2008/001143 WO2008149490A1 (ja) 2007-06-08 2008-05-02 切断方法およびワイヤソー装置
KR1020097025446A KR101476670B1 (ko) 2007-06-08 2008-05-02 절단 방법 및 와이어 쏘 장치
TW097116880A TW200909170A (en) 2007-06-08 2008-05-07 Cutting method and wire saw device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007152788A JP5003294B2 (ja) 2007-06-08 2007-06-08 切断方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008302618A JP2008302618A (ja) 2008-12-18
JP5003294B2 true JP5003294B2 (ja) 2012-08-15

Family

ID=40093324

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007152788A Active JP5003294B2 (ja) 2007-06-08 2007-06-08 切断方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US8267742B2 (ja)
JP (1) JP5003294B2 (ja)
KR (1) KR101476670B1 (ja)
CN (1) CN101678563B (ja)
TW (1) TW200909170A (ja)
WO (1) WO2008149490A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019220820A1 (ja) * 2018-05-15 2019-11-21 信越半導体株式会社 インゴットの切断方法及びワイヤーソー

Families Citing this family (35)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4791306B2 (ja) * 2006-09-22 2011-10-12 信越半導体株式会社 切断方法
JP2009029078A (ja) * 2007-07-30 2009-02-12 Toyo Advanced Technologies Co Ltd ワイヤーソー装置
EP2313233A2 (en) * 2008-07-11 2011-04-27 Saint-Gobain Abrasives, Inc. Wire slicing system
JP5370006B2 (ja) 2009-08-31 2013-12-18 株式会社Sumco ワイヤソー装置
JP5515593B2 (ja) * 2009-10-07 2014-06-11 株式会社Sumco ワイヤーソーによるシリコンインゴットの切断方法およびワイヤーソー
TWI415714B (zh) * 2010-03-01 2013-11-21 Ihi Compressor And Machinery Co Ltd Saw the slurry management device
KR101149508B1 (ko) * 2010-06-11 2012-05-25 (주)새한나노텍 와이어 슬라이싱 장치
KR20120037576A (ko) * 2010-10-12 2012-04-20 주식회사 엘지실트론 단결정 잉곳 절단장치 및 단결정 잉곳 절단방법
DE102011008400B4 (de) * 2011-01-12 2014-07-10 Siltronic Ag Verfahren zur Kühlung eines Werkstückes aus Halbleitermaterial beim Drahtsägen
JP5494558B2 (ja) * 2011-04-20 2014-05-14 信越半導体株式会社 ワイヤソーの運転再開方法及びワイヤソー
CN102922610B (zh) * 2011-08-10 2016-01-27 浙江昱辉阳光能源有限公司 一种金刚线多线切割方法、设备和系统
JP5185419B2 (ja) 2011-08-22 2013-04-17 コマツNtc株式会社 ワイヤソー
JP5590001B2 (ja) 2011-10-04 2014-09-17 信越半導体株式会社 ワークの切断方法及びワイヤソー
EP2586554A1 (en) * 2011-10-27 2013-05-01 Applied Materials Switzerland Sàrl Wire saw device with two independent wire webs and method thereof
US20130139801A1 (en) * 2011-12-01 2013-06-06 Memc Electronic Materials, Spa Methods For Controlling Displacement Of Bearings In A Wire Saw
US20130139800A1 (en) * 2011-12-02 2013-06-06 Memc Electronic Materials, Spa Methods For Controlling Surface Profiles Of Wafers Sliced In A Wire Saw
US20130174828A1 (en) * 2011-12-09 2013-07-11 Memc Electronic Materials, Spa Systems and Methods For Controlling Surface Profiles Of Wafers Sliced In A Wire Saw
DE102012221904B4 (de) 2012-11-29 2018-05-30 Siltronic Ag Verfahren zur Wiederaufnahme des Drahtsägeprozesses eines Werkstückes nach einer unplanmäßigen Unterbrechung
JP5791642B2 (ja) * 2013-01-10 2015-10-07 信越半導体株式会社 ワイヤソーの運転再開方法
JP6183074B2 (ja) * 2013-09-03 2017-08-23 新日鐵住金株式会社 反りの低減が可能なマルチワイヤー加工方法及びマルチワイヤー加工装置
DE102013223344B3 (de) * 2013-11-15 2015-05-07 Siltronic Ag Verfahren zum Zersägen eines temperierten Werkstückes mit einer Drahtsäge
CN103722624A (zh) * 2013-12-19 2014-04-16 上海汉虹精密机械有限公司 用于切方机的金刚线切割工艺
JP6281312B2 (ja) * 2014-02-20 2018-02-21 株式会社Sumco シリコンウェーハの製造方法
KR101690246B1 (ko) 2015-01-26 2017-01-09 주식회사 엘지실트론 와이어 쏘잉 장치
DE102015204275B3 (de) * 2015-03-10 2016-05-12 Siltronic Ag Verfahren zur Wiederaufnahme eines Drahttrennläppvorgangs mit strukturiertem Sägedraht nach Unterbrechung
JP6304118B2 (ja) * 2015-05-01 2018-04-04 信越半導体株式会社 ワイヤソー装置
JP6589735B2 (ja) * 2016-04-21 2019-10-16 信越半導体株式会社 ワイヤソー装置の製造方法
DE102016211883B4 (de) 2016-06-30 2018-02-08 Siltronic Ag Verfahren und Vorrichtung zur Wiederaufnahme des Drahtsägeprozesses eines Werkstückes nach einer unplanmäßigen Unterbrechung
DE102016222899A1 (de) 2016-11-21 2018-05-24 Siltronic Ag Vorrichtung und Verfahren zum Zersägen eines Werkstückes mit einer Drahtsäge
KR102077368B1 (ko) 2016-11-30 2020-02-14 전북대학교산학협력단 데옥시노지리마이신 및 아르기닌 함량이 증가된 누에 추출물 제조방법
DE102016224640B4 (de) 2016-12-09 2024-03-28 Siltronic Ag Verfahren zum Zersägen eines Werkstückes mit einer Drahtsäge
CN108927908B (zh) * 2018-07-12 2021-01-05 阜宁协鑫光伏科技有限公司 线切割机用的切割方法
DE102018212734B4 (de) 2018-07-31 2023-03-23 Siltronic Ag Verfahren zum gleichzeitigen Abtrennen einer Vielzahl von Scheiben von einem Stab
JP7427921B2 (ja) * 2019-11-12 2024-02-06 株式会社Sumco 半導体インゴットのスライシング加工条件決定方法および半導体ウェーハの製造方法
CN113733378A (zh) * 2021-11-05 2021-12-03 江苏晟大光电科技有限公司 一种太阳能电池板组件晶硅电池片切割加工设备

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2571488B2 (ja) * 1992-01-14 1997-01-16 信越半導体株式会社 ワイヤーソーによるワークの切断方法及び切断装置
JP3656317B2 (ja) 1996-03-27 2005-06-08 信越半導体株式会社 ワイヤソーによるワーク切断方法及び装置
JPH10217036A (ja) 1997-01-29 1998-08-18 Komatsu Electron Metals Co Ltd 半導体結晶棒の切断装置及び切断方法
KR100607188B1 (ko) * 1999-01-20 2006-08-01 신에쯔 한도타이 가부시키가이샤 와이어 톱및 절단방법
MY126994A (en) * 1999-12-14 2006-11-30 Hitachi Metals Ltd Method and apparatus for cutting a rare earth alloy
DE10122628B4 (de) * 2001-05-10 2007-10-11 Siltronic Ag Verfahren zum Abtrennen von Scheiben von einem Werkstück
US6889684B2 (en) 2002-11-06 2005-05-10 Seh America, Inc. Apparatus, system and method for cutting a crystal ingot
US7306508B2 (en) * 2003-10-27 2007-12-11 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Multi-wire saw
JP4313174B2 (ja) * 2003-12-15 2009-08-12 コマツNtc株式会社 ワイヤソー
US7878883B2 (en) * 2006-01-26 2011-02-01 Memc Electronics Materials, Inc. Wire saw ingot slicing system and method with ingot preheating, web preheating, slurry temperature control and/or slurry flow rate control
JP4839137B2 (ja) * 2006-06-05 2011-12-21 トーヨーエイテック株式会社 ワイヤソー

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019220820A1 (ja) * 2018-05-15 2019-11-21 信越半導体株式会社 インゴットの切断方法及びワイヤーソー
JP2019198917A (ja) * 2018-05-15 2019-11-21 信越半導体株式会社 インゴットの切断方法及びワイヤーソー
JP7020286B2 (ja) 2018-05-15 2022-02-16 信越半導体株式会社 インゴットの切断方法及びワイヤーソー

Also Published As

Publication number Publication date
CN101678563A (zh) 2010-03-24
TWI375617B (ja) 2012-11-01
WO2008149490A1 (ja) 2008-12-11
JP2008302618A (ja) 2008-12-18
US8267742B2 (en) 2012-09-18
US20100163010A1 (en) 2010-07-01
CN101678563B (zh) 2012-08-08
KR101476670B1 (ko) 2015-01-06
TW200909170A (en) 2009-03-01
KR20100020463A (ko) 2010-02-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5003294B2 (ja) 切断方法
JP4965949B2 (ja) 切断方法
JP4791306B2 (ja) 切断方法
KR101486302B1 (ko) 와이어 쏘에 의한 워크의 절단 방법 및 와이어 쏘
US8210906B2 (en) Slicing method and method for manufacturing epitaxial wafer
US20140000580A1 (en) Method for resuming operation of wire saw and wire saw
JP6235295B2 (ja) 固定砥粒ワイヤソー装置及びこれを用いたウエハの製造方法
KR20160048787A (ko) 잉곳의 절단방법 및 와이어 쏘
JP5649692B2 (ja) 円筒形の被加工物から多数のウェハを同時にスライスするための方法
WO2016117294A1 (ja) ワークの切断方法
CN108778623B (zh) 线锯装置的制造方法及线锯装置
JP7103305B2 (ja) インゴットの切断方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090618

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111213

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120119

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120424

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120507

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150601

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5003294

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250