JP4791306B2 - 切断方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ワイヤソーを用いて、シリコンインゴット、化合物半導体のインゴット等から多数のウエーハを切り出す切断方法に関する。
近年、ウエーハの大型化が望まれており、この大型化に伴い、インゴットの切断には専らワイヤソーが使用されている。
ワイヤソーは、ワイヤ(高張力鋼線)を高速走行させて、ここにスラリを掛けながら、インゴット(ワーク)を押し当てて切断し、多数のウエーハを同時に切り出す装置である(特許文献1参照)。
ここで、図8に一般的なワイヤソーの一例の概要を示す。
図8に示すように、ワイヤソー101は、主に、インゴットを切断するためのワイヤ102、ワイヤ102を巻回した溝付きローラ103(ワイヤガイド)、ワイヤ102に張力を付与するための機構104、切断されるインゴットを送り出す機構105、切断時にスラリを供給する機構106で構成されている。
ワイヤ102は、一方のワイヤリール107から繰り出され、トラバーサ108を介してパウダクラッチ(定トルクモータ109)やダンサローラ(デッドウェイト)(不図示)等からなる張力付与機構104を経て、溝付きローラ103に入っている。ワイヤ102はこの溝付きローラ103に300〜400回程度巻掛けられた後、もう一方の張力付与機構104’を経てワイヤリール107’に巻き取られている。
また、溝付きローラ103は鉄鋼製円筒の周囲にポリウレタン樹脂を圧入し、その表面に一定のピッチで溝を切ったローラであり、巻掛けられたワイヤ102が、駆動用モータ110によって予め定められた周期で往復方向に駆動できるようになっている。
なお、インゴットの切断時には、図9に示すようなインゴット送り機構105によって、インゴットは溝付きローラ103に巻回されたワイヤ102に送り出される。このインゴット送り機構105は、インゴットを送りだすためのインゴット送りテーブル111、LMガイド112、インゴットを把持するインゴットクランプ113、スライスあて板114等からなっており、コンピュータ制御でLMガイド112に沿ってインゴット送りテーブル111を駆動させることにより、予めプログラムされた送り速度で先端に固定されたインゴットを送り出すことが可能である。
そして、溝付きローラ103、巻掛けられたワイヤ102の近傍にはノズル115が設けられており、切断時にスラリタンク116から、溝付きローラ103、ワイヤ102にスラリを供給できるようになっている。また、スラリタンク116にはスラリチラー117が接続されており、供給するスラリの温度を調整できるようになっている。
このようなワイヤソー101を用い、ワイヤ102にワイヤ張力付与機構104を用いて適当な張力をかけて、駆動用モータ110により、ワイヤ102を往復方向に走行させながらインゴットをスライスする。
一方、ウエーハにおいて、近年、「ナノトポグラフィ」と呼ばれる表面うねり成分の大小が問題となっている。このナノトポグラフィは、ウエーハの表面形状の中から「反り」や「Warp」より波長が短く、「表面粗さ」よりは波長の長い、λ=0.2〜20mmの波長成分を取り出したものであり、PV値は0.1〜0.2μm以下の極めて浅いうねりである。このナノトポグラフィはデバイス製造におけるSTI(Shallow Trench Isolation)工程の歩留まりに影響するといわれている。
ナノトポグラフィはウエーハの加工工程(スライス〜研磨)中で作り込まれるものであるが、そのうち、ワイヤソー・スライス起因のナノトポグラフィ(すなわち、スライスうねり)は、図10に示すように、「突発的に発生するもの」、「切断開始または終了部分に発生するもの」および「周期性のあるもの」の3種類に分類されることが分かった。
そのうち「ウエーハの切断開始・終了部分」に発生するものは、ナノトポグラフィの数値判定で不合格になる率が高い。特に、「切断終了部分」のナノトポグラフィは「切断開始部分」のナノトポグラフィに比べて大きく、ウエーハ面内でナノトポグラフィ数値を最も悪化させる箇所となったり、数値判定で不良となる頻度が高く、改善が強く望まれている。
特開平9−262826号公報
そこで、本発明者らは、図8に示すような従来のワイヤソーを用いて切断されたスライスウエーハにおけるナノトポグラフィーについて調査を行った。
図11に静電容量型測定機で測定したスライスウエーハのWarp断面形状と「疑似ナノトポグラフィ」を例示する。疑似ナノトポグラフィとは、スライスウエーハのWarp断面波形にラップや研削および研磨の加工特性を模したバンドパス・フィルタをかけることで、研磨後ウエーハのナノトポグラフィと相関のある数値を擬似的に得るものである。
一般に、ナノトポグラフィはポリッシュ後に測定するものであるが、上記のようなスライスウエーハから擬似ナノトポグラフィを求めて、これを用いることにより、コストや時間をかけずに済むし、また、スライス後の研磨等の工程における要因の影響を受けず、スライスのみの影響によるナノトポグラフィを調査し易い。
このような調査を行うことにより、従来において最も改善が望まれる切断終了部付近のナノトポグラフィは、この箇所でウエーハのWarp形状が急峻に変化していることが原因であることが分かった。
図11(A)は、形状マップにもある通り、切断終了部付近の箇所における形状の変化が小さいものを示したものであるが、擬似ナノトポグラフィを見て判るように、切断終了部付近の箇所において、その変化の大きさは±0.1μmの範囲で抑えられており比較的小さなものである。一方、図11(B)、(C)に示すように、切断終了部付近の箇所における形状が急峻に大きく変化している場合、その箇所において、擬似ナノトポグラフィの大きさは、−0.3〜0.4の範囲となっており、図11(A)の場合に比べて大きなものとなっていることが判る。
なお、全体の形状変化が多少大きくても緩やかな変化であれば、ナノトポグラフィはほとんど発生しない。急激に形状が変化していることが大きくナノトポグラフィに影響している。
そこで、次に、図11に示すような切断終了部付近の箇所における急峻な変化がスライスウエーハに発生している原因を調べた。
まず、スライスウエーハの形状の変化、すなわち、インゴット切断時におけるワイヤの切断軌跡の一例を図12に示す。図12に示すように、特にインゴットの両端付近の切断終了部分でワイヤの軌跡が大きく外側に広がっており、そのために、スライスウエーハのWarp断面形状が急峻に変化してしまう。
このような断面形状(切断軌跡)が生じる可能性として、以下の2つの仮説が考えられる。
一つは、図13(A)に示すように、切断終了時付近においてインゴットがその軸方向に収縮することにより、ワイヤによる切断軌跡がインゴットの端部に向かって曲がってしまう場合であり、もう一つは、図13(B)に示すように、インゴットを切断するワイヤが巻回されている溝付きローラが、その軸方向に伸張してしまうことにより、切断軌跡が曲がってしまう場合である。
本発明者らは試験を行い、これらの可能性のそれぞれが切断軌跡に与える影響について調査を行った。
まず、図13(A)のように、インゴットが軸方向に収縮してしまう可能性について調べた。
図8のようなワイヤソーを用い、試験用に用意した直径300mm、長さ250mmのシリコンインゴットを切断した。ワイヤには2.5kgfの張力をかけて、500m/minの平均速度で60s/cのサイクルでワイヤを往復方向に走行させて切断した。また、切断用スラリの供給温度は、図14(A)に示す温度プロファイルとした。なお、温度は熱電対を使用してインゴット両端(切り込み深さ285mm位置)で計測した(図14(B)参照)。
切断中のインゴットの温度変化を実測した結果を図14(A)に示す。
切断中にインゴットの温度は最大で13℃上昇して約36℃になり、また、切断終了部付近(この場合、切り込み深さ275mm〜300mm)において、急激に約10℃低下した。これは、切断終了付近でのWarp形状が急変する位置と一致している。また、上記切断終了部付近においては、熱膨張係数から計算し、インゴットの軸方向に約10μm程度急激に収縮していることが判る。
これは、切断負荷が最大値の1/2以下に減少すること、切断がすすんでインゴットが降下し、22〜24℃に冷却された切断用スラリがインゴットに直接かかるようになること等によって、インゴットの温度が切断用スラリと同じ温度まで急冷されるためと考えられる。
なお、図14(A)で、切り込み深さ200mm以降で、一旦低下したインゴットの温度が再び上昇しているのは、ここでスラリの流量を絞っているためである。
次に、図13(B)に示すように、溝付きローラがその軸方向に伸張してしまう可能性について調査を行った。
上記試験とスラリの供給温度以外は同様の切断条件で同様のシリコンインゴットを切断し、溝付きローラの軸方向の伸張を測定した(図15(A)参照)。なお、切断用スラリの供給温度は、図15(B)に示す温度プロファイルとした。
また、溝付きローラの軸方向の伸張は、渦電流センサを溝付きローラの軸方向に近接して配設して測定を行った(図15(C)参照)。
図15(A)に示すように、大部分は溝付きローラが緩やかに伸張しているが、切断終了部付近において溝付きローラの前方がやや伸張率が高くなった(なお、図15(A)の上部ラインは、図15(C)の溝付きローラが後方に伸びた量、下部ラインは前方に伸びた量を示している)。しかしながら、今回の試験では、その部分における伸張量は(インゴット長さ相当の250mmあたり)約1〜2μm程度と比較的小さく、切断軌跡に与える影響が小さいことが判った。今回の試験で使用した装置では、溝付きローラ芯金、主軸スピンドルおよびブラケットの温調が効率的に機能していると考えられる。
以上のことより、問題となる切断終了部付近の切断軌跡の急変、すなわちスライスウエーハにおけるWarp形状の急変は、図13(A)のインゴットの軸方向への収縮が主要な原因であると考えられる。
上述したように、切断開始時から切断中盤期まではインゴットは切断用スラリが直接かかることはあまりなく冷却されにくく、加工熱はインゴット中に蓄積される(図16(A)参照)。これによってインゴットの温度は最大で13℃上昇する。これに伴うインゴットの熱膨張は(長さ250mmのインゴットに対して)計算上で約10μmである。一方、切断終了部分付近では、図16(B)に示すように、インゴットはスラリが直接かかって冷却され、また切断負荷が1/2に減少し、インゴットの温度は急激に10℃低下する。これによってワークは熱収縮し、Warp形状が急変する原因となる。図13(A)に示すように、この熱膨張・熱収縮による影響はインゴットが長尺なほど、またインゴットの両端付近ほど大きい。
そこで、本発明は、上記問題点を鑑みてなされたもので、ワイヤソーを用いてインゴットを切断する際、インゴットの切断終了時付近におけるインゴットの急激な冷却を軽減し、その結果ナノトポグラフィの発生を抑制することができる切断方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、ワイヤを複数の溝付きローラに巻掛けし、該溝付きローラに切断用スラリを供給しつつ、前記ワイヤを走行させながらインゴットに押し当ててウエーハ状に切断する方法であって、前記切断用スラリの供給温度を制御し、少なくとも、前記インゴットの切断終了時に前記切断用スラリの供給温度およびインゴットの温度を30℃以上となるようにして切断することを特徴とする切断方法を提供する。
このように、本発明の切断方法では、切断用スラリの供給温度を制御し、少なくとも、インゴットの切断終了時に切断用スラリの供給温度およびインゴットの温度を30℃以上となるようにして切断するので、従来の切断方法よりも、切断終了時のインゴットの温度を下げずに済ますことができる。
従来方法では、切断終了時の切断用スラリの温度は室温(22〜25℃程度)の比較的低い温度であり、そのため、切断中のインゴットの温度も、切断終了時付近で室温程度にまで急冷されてしまっていた。
しかしながら本発明では、切断終了時の切断用スラリの供給温度を30℃以上に制御するので、切断終了時のインゴットの温度もまた30℃以上にすることができ、すなわち、切断終了時付近のインゴットの温度変化を小さくし、急冷を軽減することができる。これにより、切断軌跡、Warp形状の急峻な変化が発生するのを抑制し、さらにはナノトポグラフィを改善することが可能である。
このとき、前記切断用スラリの供給温度を、前記インゴットの切断開始時に該インゴットの温度よりも高くし、その後、前記インゴットの切り込み深さが少なくとも直径の2/3に達してから上昇させて、前記インゴットの切断終了時に30℃以上となるようにすることができる。
あるいは、前記切断用スラリの供給温度を、前記インゴットの切断開始時に該インゴットの温度以下とし、その後、前記インゴットの切り込み深さが少なくとも直径の2/3に達してから上昇させて、前記インゴットの切断終了時に30℃以上となるようにすることができる。
これらのような温度プロファイルで切断用スラリの供給温度を制御することで、より確実に、切断終了時に切断用スラリの供給温度およびインゴットの温度を30℃以上となるようにすることができる。
そして、前記インゴットの切断中の最高温度と切断終了時の温度との差を5℃以内となるようにするのが好ましい。
このようにインゴットの切断中の最高温度と切断終了時の温度との差を5℃以内となるようにすれば、インゴットの温度変化が小さく、切断終了時の急冷の度合いを小さなものとすることができる。したがって、切断軌跡が大きく変化するのをより効果的に防止し、ナノトポグラフィーのレベルを一層抑制することができる。
本発明の切断方法であれば、切断終了時付近のインゴットの急冷を軽減することが可能であり、ナノトポグラフィが効果的に抑制された高品質のウエーハを得ることができる。
以下では、本発明の実施の形態について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば図8に示すようなワイヤソーを用いてインゴットをウエーハ状に切断したとき、切断によって得られたスライスウエーハでは、切断終了部付近において、図11(B)、(C)に示すような急峻な形状変化が見られ、該箇所に大きなレベルのナノトポグラフィーが発生していることが判った。
前述したように、この急峻な形状変化の主要な原因としては、切断終了時付近でインゴットが急冷されて収縮し、切断軌跡が急激に曲がってしまうことが考えられる。
先に述べたように、本発明者らが上記切断終了時付近のインゴットの急冷について鋭意研究を重ねた結果では、切断終了部付近になると、切断負荷が1/2に減少するとともに、インゴットの位置が相対的に下がり、ワイヤや溝付きローラへ噴射される切断用スラリが直接かかるようになってしまう。この切断用スラリは、従来では、通常室温程度(22〜25℃)であり、例えばそれまで35℃程度であった切断中のインゴットも、この切断用スラリが直接かかること等により急激に冷却されて、切断用スラリの供給温度と同じ室温程度の温度になってしまう。
そこで本発明者らは、この切断用スラリの供給温度とインゴットの温度を切断終了時に30℃以上にする、すなわち、切断終了時に切断用スラリの供給温度を30℃以上とすることにより、その切断用スラリがかかってもインゴットの温度が下がりにくく、30℃以上となるようにすることができることを見出した。これによって、インゴットの温度が急激に冷却されるのを抑制することができ、切断軌跡が急峻に大きく変化するのを防止し、ナノトポグラフィーを著しく改善することができることを見出し、本発明を完成させた。
以下、ワイヤソーを用いた本発明の切断方法について、図面を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1に、本発明の切断方法に使用することができるワイヤソーの一例を示す。
図1に示すようにワイヤソー1は、主に、インゴットを切断するためのワイヤ2、溝付きローラ3、ワイヤ張力付与機構4、インゴット送り機構5、スラリ供給機構6で構成されている。
ここで、まず、スラリ供給機構6について述べる。このスラリ供給機構6として、溝付きローラ3(ワイヤ2)に切断用のスラリを供給するノズル15が配設されている。また、このノズル15から供給される切断用スラリは供給温度を制御できるようになっている。具体的には、例えば図1に示すように、スラリタンク16から、コンピュータ18により制御された熱交換器19を介してノズル15に接続することにより、切断用スラリの供給温度を制御する構成とすることができる。
また、スラリの種類は特に限定されず、従来と同様のものを用いることができる。例えばGC(炭化珪素)砥粒を液体に分散させたものとすることができる。
そして、切断用スラリを供給するノズル15とインゴット送り機構5はコンピュータ18に接続されており、予め設定したプログラムにより、所定のインゴットの送り量、すなわち所定のインゴットの切断量に対して、自動的にノズル15から所定量、所定のタイミングで切断用スラリを溝付きローラ3(ワイヤ2)に噴射できるようになっている。
上記のインゴット送り量やスラリ噴射量およびタイミング、さらにはスラリ供給温度は、コンピュータ18によって所望のように制御することができるが、特に制御手段はこれに限定されない。
また、上記スラリ供給機構6以外のワイヤ2、溝付きローラ3、ワイヤ張力付与機構4、インゴット送り機構5は、図8の従来の切断方法に使用されるワイヤソー101と同様のものとすることができる。
ワイヤ2の種類や太さ、溝付きローラ3の溝ピッチ、さらには他の機構における構成等は特に限定されるものではなく、従来法に従い、所望の切断条件となるようにその都度決定することができる。
例えば、ワイヤ2は、幅0.13mm〜0.18mm程度の特殊ピアノ線からなるものとし、(所望のウエーハ厚さ+切り代)の溝ピッチを有する溝付きローラ3とすることができる。
以下、このようなワイヤソー1を用い、本発明の切断方法を実施する手順について述べる。
まず、インゴット送り機構5により、把持したインゴットを所定速度で下方に送り出すとともに、溝付きローラ3を駆動させて、ワイヤ張力付与機構4により張力が付与されたワイヤ2を往復方向に走行させる。なお、このときのワイヤ2に付与する張力の大きさや、ワイヤ2の走行速度等は適宜設定することができる。例えば、2.5〜3.0kgfの張力をかけて、400〜600m/minの平均速度で1〜2c/min(30〜60s/c)のサイクルで往復方向に走行させることができる。切断するインゴット等に合わせて決めれば良い。
また、ノズル15より、切断用スラリを溝付きローラ3およびワイヤ2に向けて噴射を開始し、インゴットの切断を行う。
ここで、この切断用スラリの供給温度プロファイルについて述べる。
従来の切断方法では、切断用スラリは、図14(A)に示したように、例えば24℃で供給し始め、温度を下げてやや低い温度(22℃)で保持した後、切断の終了に向けて温度を徐々に上げていき、切断終了時には、切断開始時と同じ24℃となるようにする。
このように、従来法における切断用スラリの供給温度プロファイルでは、通常、室温程度の22〜25℃程度の範囲でしか変化させず、切断終了時の温度も当然室温程度の比較的低い温度にとどまっている。
このため、前述した通り、切断が終了に近づき、切断負荷が減少していくとともに、インゴットが相対的に下方へと送り出されて、室温程度しかない切断用スラリがインゴットに直接かかるようになると、切断されるインゴットの温度が急激に大きく下降してしまう。
一方、本発明では、切断終了時の切断用スラリの供給温度が30℃以上となるような温度プロファイルに制御する。
より具体的に述べると、例えば、図2のようなパターンが挙げられる。
ここで、図2の実線のTs、Tiは、本発明の切断方法における切断用スラリの供給温度プロファイル、インゴットの温度プロファイルを示しており、点線のTs’、Ti’は、従来の切断方法における切断用スラリの供給温度プロファイル、インゴットの温度プロファイルを示している。
図2に示す温度プロファイルTsでは、まず、インゴットの切断を開始する時、切断用スラリの供給温度はインゴットの温度(この場合、23℃)よりも高い温度であり、切断開始後やや供給温度を下げ、その後一定の温度を保持し続けている。そして、例えば図11に示されるように、切断終了時のインゴット温度の急変(Warp断面形状の急変)は240mm/300mm付近の切込み深さから始まっており、それよりも前で、すなわち、例えばインゴットの切り込み深さが少なくとも直径の2/3に達し、切断負荷が1/2程度になったり、溝付きローラ3やワイヤ2に噴射された切断用スラリがインゴットに直接広くかかるようになってきたときに、切断用スラリの供給温度を、保持し続けていた温度よりもさらに上昇させて切断終了時に30℃以上としている。また、実際にインゴットの急冷が起こる275mm/300mm付近以降の切込み深さから上昇させて切断終了時に30℃となるようにしても効果はある。
このような切断用スラリの供給温度の制御の仕方は、図2に示すように、従来の切断用スラリの供給温度プロファイルTs’を、切断の全範囲にわたってほぼ一律的に上昇させ、さらに切断終了時に30℃以上になるように制御したパターンであることが判る。
そして、切断用スラリの供給温度プロファイルを例えばTsのような温度プロファイルとすることにより、切断されるインゴットの温度はTiの温度プロファイルとすることができる。本発明の切断方法におけるインゴットの温度プロファイルTiでは、従来法におけるインゴットの温度プロファイルTi’よりも切断終了時付近に発生するインゴットの急冷を軽減できていることが判る。
これは、切断終了時に切断用スラリの供給温度を従来に比べて上昇させて30℃以上とすることによって、たとえ切断用スラリがインゴットに直接かかるようになっても、例えば36℃程度に切断中に温度が上昇したインゴットを切断終了時にも30℃以上となるようにし、インゴットが急激に冷やされないようにすることができるためである。
なお、Tsの温度プロファイルでは、切断開始から切断終了までの全範囲にわたって従来よりも温度を上昇させており、そのため、インゴットは、切断終了付近のみならず、それ以外の範囲でも従来に比べて温度が若干上昇しているが(Ti、Ti’参照)、例えば切断用スラリの供給温度の切断開始時の温度、切断終了時付近の上昇度合い、切断終了時の温度等を適宜制御することにより、インゴット切断中の最高温度Timax(また、急冷が発生する直前における温度)と切断終了時の温度との差ΔTiが小さくなるように自由に調整することができる。
特には、ΔTiが5℃以内になるようにすると良い。インゴット切断中の最高温度Timaxと切断終了時の温度との差ΔTiがそのような小さい温度差であれば、より確実に、インゴットの急冷による切断軌跡の変化を防止することができる。
一方で、従来では、Ts’のように、切断用スラリの温度は切断終了時にも室温程度(この場合23℃)であるために、例えば切断中に36℃にまで温度が上昇したインゴットは、切断終了時付近において急激に冷却されてしまっており、切断終了時には室温である切断用スラリと同程度の温度になってしまっている。すなわち、図2に示す例では、ΔTi’が13℃であり、特にはΔTiを5℃以内にすることができる本発明とは著しく急冷の度合いに差があり、大きくなってしまっていることが判る。
次に、上記図2とは異なる切断用スラリの供給温度プロファイル、インゴットの温度プロファイルの他のパターンを図3に示す。
図3に示す温度プロファイルTsでは、切断開始時は、インゴットの温度以下(室温23℃)であり、切断開始後やや供給温度を下げ、その後一定の温度を保持し続けて、インゴットの切り込み深さが少なくとも直径の2/3に達してから上昇して切断終了時に30℃以上となっている。このような温度制御であれば、切断終了時付近以外は従来と同様の温度プロファイルとすることができる。
そして、このようなTiの温度プロファイルによっても、切断終了時のインゴットの温度を30℃以上とすることができ、切断終了付近におけるインゴットの急冷の度合いを著しく軽減することができる(ΔTi参照)。
一方、従来法による切断用スラリの供給温度プロファイルTs’では、途中まで、図3の上記Tsと同様にして制御されているものの、切断終了時付近であまり上昇せず、切断終了時では上記Tiの30℃以上の温度とは異なり23℃であり、室温程度にとどまっている。すなわち、前に述べたように、インゴットの温度プロファイルTi’は、切断終了時に急激に下降し、ΔTi’が例えば13℃程度の大きな値となってしまう。
以上のように、図2、図3により、本発明における切断用スラリの供給温度、インゴットの温度のプロファイルを説明したが、当然本発明における切断用スラリの供給温度、インゴットの温度のプロファイルはこれらに限定されない。
切断終了時にそれぞれの温度が30℃以上となるようにして切断できれば良く、その結果、切断終了時付近の切断軌跡の急峻な変化を防止することができ、ナノトポグラフィのレベルを十分に抑制することができれば良い。
なお、このとき、例えば溝付きローラの軸方向の伸張の抑制等も加えて行うことも可能である。切断軌跡の急峻な変化を防止するにあたって、本発明の切断方法によりインゴットの収縮を抑制するとともに、ローラの伸張の抑制も行うとより効果的である。特には、図3に示すような切断用スラリの供給温度プロファイルのときに有効である。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されない。
(実施例1)
図1に示すワイヤソーを用い、直径300mm、軸方向長さ250mmのシリコンインゴットを本発明の切断方法によりウエーハ状に切断し、240枚のスライスウエーハを得た。
幅160μmのワイヤを使用し、2.5kgfの張力をかけて、500m/minの平均速度で60s/cのサイクルでワイヤを往復方向に走行させて切断した。切断用スラリは、切断開始時は供給温度を30℃とし、インゴットの切り込み深さが50mmに達するまで徐々に下げて29℃とし、その後インゴット切り込み深さが230mmに達したところで上昇させて切断終了時には35℃となるように供給温度を制御して溝付きローラに供給した(図4参照)。すなわち、図2のTsのような温度プロファイルとした。
なお、スラリとしては、GC#1500とクーラントとを重量比1:1の割合で混ぜたものを用いた。
また、図14(B)のように熱電対を配置し、切断中のインゴットの温度変化を測定した。
このときのインゴットの温度変化を図5に示す。図5には、比較のために切断用スラリを従来と同様の温度プロファイルで供給した場合のインゴットの温度変化(後述する比較例)も一緒に示している。
図5に示すように、図4の温度プロファイルに従って切断用スラリの供給温度を制御することにより、切断終了時付近におけるインゴットの急冷を軽減できていることが判る。より具体的には、インゴット切り込み深さが275mm付近で40℃であり、一方、切断終了時の300mmにおいては切断用スラリの温度と同じで35℃程度であり、冷却の度合いを5℃以内にすることができた。
また、上記実施例1と同様の方法で複数のインゴットを切断し、得られたスライスウエーハにおいて、擬似ナノトポグラフィについても調査を行ったところ、それぞれ図6(A)に示す結果が得られた。図6は、インゴットの軸方向の位置を横軸として、切断終了時付近における擬似ナノトポグラフィのレベルを示したものである。このように、インゴットのどの領域においても、上限値(相対値で0.6)を上回ることなく、さらにはインゴットの各領域での平均値は、前端部で0.43、中央部で0.24、後端部で0.33であり、極めて小さな値に抑制できていることが判る。これは、後述する比較例に対し、平均して2/3の大きさに低減できている。
また、上記実施例1と同様の方法で得られたスライスウエーハのWarp形状を測定した。代表として、インゴットの頭側から5、60、120、180、230枚目における測定結果を図7に示す。擬似ナノトポグラフィ波形についても示す。
図7のWarp形状を見てみると、例えば5枚目のように全体的には大きく形状が変化していても、急峻な変化は比較的抑制されており、擬似ナノトポグラフィ波形に示されているように、その波形の大きさは−0.3〜0.3の範囲で、従来法による図11(B)、(C)の場合よりも抑制できている。そして、60、120、180、230枚目では、より擬似ナノトポグラフィのレベルを小さくできており、特に180、230枚目では−0.1〜0.1の範囲に抑えることができ、擬似ナノトポグラフィが極めて優れたレベルのものにできていることが判る。
(実施例2)
実施例1と同様のシリコンインゴットを用意し、切断用スラリの供給温度プロファイル以外は実施例1と同様にしてシリコンインゴットの切断を行った。
なお、切断用スラリの供給温度は、切断開始時は供給温度を23℃とし、インゴットの切り込み深さが50mmに達するまで徐々に下げて22℃とし、その後インゴット切り込み深さが230mmに達したところで上昇させて切断終了時には32℃となるように供給温度を制御して溝付きローラに供給した。すなわち、図3のTsのような温度プロファイルとしたところ、切断終了時のインゴットの温度は切断用スラリの温度と同じで32℃で、ΔTiは5℃以内とすることができ、切断終了時の急冷を抑制することができた。
さらに、実施例1と同様にして擬似ナノトポグラフィのレベルを調査したところ、インゴットのどの領域においても上限値(相対値0.6)を上回ることなく、インゴットの各領域での平均値は、前端部で0.47、中央部で0.27、後端部で0.38であり、極めて小さな値に抑制できた。
(比較例)
実施例1と同様のシリコンインゴットを用意し、切断用スラリの供給温度プロファイル以外は実施例1と同様にしてシリコンインゴットの切断を行った。
なお、切断用スラリの供給温度は、切断開始時は供給温度を23℃とし、インゴットの切り込み深さが50mmに達するまで徐々に下げて22℃とし、その後インゴット切り込み深さが230mmに達したところで上昇させて切断終了時には24℃となるように供給温度を制御して溝付きローラに供給した(図4参照)。すなわち、従来と同様の切断用スラリの供給温度プロファイルである。
図5に示すように、切断終了時付近(インゴット切り込み深さが275mm)で34℃であり、一方、切断終了時の300mmにおいては切断用スラリの温度と同じ24℃程度であり、10℃程度急激に冷却されている。
図5からも判るように、上記実施例1(ΔTi=5℃)では、この比較例に比べて、同じインゴット切り込み深さの範囲内(275mm〜300mm)であるにもかかわらず、インゴットの冷却の度合い(温度差)を1/2に軽減できている。
また、上記比較例と同様の方法で複数のインゴットを切断し、得られたスライスウエーハについての擬似ナノトポグラフィの結果を図6(B)に示す。図6(B)を見ると、擬似ナノトポグラフィはインゴットの両端部において上限値(相対値0.6)を超えてしまっている。そして、インゴット前端部では平均0.54、中央部は0.33、後端部は0.53である。図6(A)の実施例1のデータからも判るように、本発明の切断方法により、各領域において擬似ナノトポグラフィ(ナノトポグラフィ)のレベルを2/3に低減できている。
さらに、上記比較例と同様の方法で得られたスライスウエーハのWarp形状等を測定したところ、Warp形状や擬似ナノトポグラフィの波形は、図11(B)、(C)のように、切断終了部付近において急峻な変化が見られ、やはり擬似ナノトポグラフィのレベルも大きかった。
以上のように、実施例1や実施例2のような本発明の切断方法によって、切断終了時に、切断用スラリの供給温度を30℃以上になるようにするとともに、インゴットの温度も30℃以上となるようにして、切断終了時付近の急激な冷却を抑制することができ、切断軌跡、スライスウエーハのWarp形状の急峻な変化を防止し、ナノトポグラフィーのレベルを著しく改善することが可能である。したがって、デバイス工程での歩留りが高いものとすることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
本発明の切断方法に使用できるワイヤソーの一例を示す概略図である。 本発明の切断方法における切断用スラリの供給温度およびインゴットの温度の温度プロファイルの一例を示すグラフである。 本発明の切断方法における切断用スラリの供給温度およびインゴットの温度の温度プロファイルの他の一例を示すグラフである。 実施例1および比較例における切断用スラリの供給温度プロファイルを示すグラフである。 実施例1および比較例におけるインゴットの温度プロファイルを示すグラフである。 擬似ナノトポグラフィのレベルを示すグラフである。(A)実施例1の結果、(B)比較例の結果。 本発明の切断方法により得られたスライスウエーハのWarp断面形状および擬似ナノトポグラフィ波形の一例を示す測定図である。 従来の切断方法に使用されるワイヤソーの一例を示す概略図である。 インゴット送り機構の一例を示す概略図である。 ワイヤソー・スライス起因のナノトポグラフィの分類を示す説明図である。 スライスウエーハのWarp断面形状および擬似ナノトポグラフィ波形の測定図である。 インゴット切断時におけるワイヤの切断軌跡の一例を示す概略図である。 (A)インゴット切断時におけるインゴットの収縮と切断軌跡の一例を示す説明図である。(B)インゴット切断時における溝付きローラの伸張と切断軌跡の一例を示す説明図である。 インゴットが軸方向に収縮する可能性についての試験結果である。(A)切断中のインゴットの温度変化および切断用スラリの供給温度プロファイルを示すグラフ、(B)インゴットの温度の測定方法を説明する説明図。 溝付きローラが軸方向に伸縮する可能性についての試験結果である。(A)切断中の溝付きローラの伸縮変化を示すグラフ、(B)切断用スラリの供給温度プロファイルを示すグラフ、(C)溝付きローラの伸縮量の測定方法を説明する説明図。 インゴットが急冷する過程を説明する説明図である。(A)切断開始時、(B)切断終了部近傍。
符号の説明
1、101…ワイヤソー、 2、102…ワイヤ、 3、103…溝付きローラ、
4、104、104’…ワイヤ張力付与機構、 5、105…インゴット送り機構、
6、106…スラリ供給機構、 15、115…切断用スラリノズル、
16、116…スラリタンク、 18…コンピュータ、 19…熱交換器、
107、107’…ワイヤリール、 108…トラバーサ、
109…定トルクモータ、 110…駆動用モータ、 111…インゴット送りテーブル、
112…LMガイド、 113…インゴットクランプ、 114…スライスあて板、
117…スラリチラー。

Claims (2)

  1. ワイヤを複数の溝付きローラに巻掛けし、該溝付きローラに切断用スラリを供給しつつ、前記ワイヤを走行させながらインゴットに押し当ててウエーハ状に切断する方法であって、
    前記切断用スラリの供給温度を制御し、少なくとも、前記切断用スラリの供給温度を、前記インゴットの切断開始時に該インゴットの温度よりも高くし、
    その後、前記インゴットの切り込み深さが少なくとも直径の2/3に達してから上昇させて、前記インゴットの切断終了時に前記切断用スラリの供給温度およびインゴットの温度を30℃以上となるようにし、かつ前記インゴットの切断中の最高温度と切断終了時の温度との差を5℃以内となるようにして切断することを特徴とする切断方法。
  2. ワイヤを複数の溝付きローラに巻掛けし、該溝付きローラに切断用スラリを供給しつつ、前記ワイヤを走行させながらインゴットに押し当ててウエーハ状に切断する方法であって、
    前記切断用スラリの供給温度を制御し、少なくとも、前記切断用スラリの供給温度を、前記インゴットの切断開始時に該インゴットの温度以下とし、
    その後、前記インゴットの切り込み深さが少なくとも直径の2/3に達してから上昇させて、前記インゴットの切断終了時に前記切断用スラリの供給温度およびインゴットの温度を30℃以上となるようにし、かつ前記インゴットの切断中の最高温度と切断終了時の温度との差を5℃以内となるようにして切断することを特徴とする切断方法。
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