JP4313174B2 - ワイヤソー - Google Patents
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Description
すなわち、前述した一般的な構成のワイヤソーにおいては、ワークの切断加工部を冷却するために、ワイヤに対して大量のスラリを供給しているため、スラリの循環に用いられるポンプモータとして大パワーで、電力消費量の多いものが必要となった。また、スラリを循環経路の途中で、切断加工部の冷却に必要な所定温度に冷却する必要があるため、粘度の高いスラリ分散液を使用することができず、低粘度のスラリ分散液を使用していた。つまり、前記分散液として高粘度のものを用いると、冷却によって分散液の粘度がさらに増し、循環が困難になる。従って、砥粒をワイヤ上に保持する機能が充分ではなく、切断効率を向上させることができなかった。また、分散液として使用できる種類が低粘度のものに限られ、ワーク種類等の各種の切断条件に対応することが難しい。さらに、スラリを切断加工部の冷却として用いているため、冷却とは別に、ワークの軸線方向における切断加工位置の変化や、ワークの軸線と直交する方向への切断加工の進行状況等に応じて、スラリの供給量を自在に変更する制御を行うことができなかった。つまり、スラリは切断加工部の冷却にも用いられるために、その冷却が確実に行われるように、ある程度の量を確保する必要があり、砥粒をそれほど必要としない場合でも、スラリ量を減らすことができない。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記スラリ供給パイプは、ワークの両側において隣接する加工用ローラ間のワイヤとほぼ直交する方向に配設され、前記スラリ供給パイプの周壁には供給溝が軸線方向に沿って延びるように形成されるとともに、この供給溝の溝幅はワイヤの走行方向に従って、その送り込み側から送り出し側に向かい次第に広くなるように形成されていることを特徴とするものである。
この発明においては、ワイヤによるワークの切断加工時に、ワークの外周面とワイヤとの交点付近に向かってスラリの温度よりも低い温度の冷却エアが吹き付けられることにより、ワークの切断加工部が冷却される。さらに、切断加工部にかかるスラリも冷却されて粘度が高められる。よって、切断加工部の冷却のために大量のスラリを使用する必要がなく、ポンプモータを含むスラリの循環経路の構成部品を小型化することができる。また、スラリを循環経路の途中で冷却する必要がないため、比較的高粘度のスラリを使用することができる。よって、スラリに含まれる砥粒をワイヤの外周に容易かつ確実に付着させることができて多くの砥粒をワークに送ることができ、加工効率を向上させることができる。さらに、冷却エアとは別に、ワークの軸線方向における切断加工位置の変化や、ワークの軸線と直交する方向への切断加工の進行状況等に応じて、スラリの供給量を自在に変更する等の微細な制御を行うことができ、加工精度を向上させることができる。
しかも、エア吹き付けパイプの吹き付け孔のピッチがワイヤの走行方向に従って、その送り込み側から送り出し側に向かい次第に小さくなって、配列密度が高くなるように形成されている。このため、ワークの切断加工時に、ワイヤが送り込み側から送り出し側に走行されるのに伴って次第に温度上昇しても、その温度上昇に応じて吹き付け孔から多くの冷却エアが吹き付けられる。よって、ワークの切断加工部をワークの軸線方向の全長に亘って均一に冷却することができて、切断加工精度を一定に維持することができる。
ワークに対するワイヤの送り込み側に冷却エアを吹き付け、送り出し側の吹き付けを停止するようにすれば、送り出し側のワイヤへの不必要なスラリ付着を生じさせず、冷却エアの無駄な消費を抑制できる。
以下に、この発明の第1実施形態を、図1〜図9に基づいて説明する。
図1及び図2に示すように、ワイヤソーのベース11上にはコラム12が立設されている。コラム12の近傍において、ベース11上には加工機構13がブラケット14を介して装設されている。この加工機構13においては、3本の加工用ローラ15,16,17が平行に、かつ回転可能に配設され、それらの外周には多数の環状溝15a,16a,17aが形成されている。加工用ローラ15,16,17の環状溝15a,16a,17aには、1本のワイヤ18が順に巻回されている。
さて、このワイヤソーの運転時には、ワイヤ18が複数の加工用ローラ15,16,17を周回するように、一定範囲内を往復しながら一方向に走行され、隣接する加工用ローラ15,16間の位置で、スラリ供給パイプ23からワイヤ18上にスラリ31が供給される。この状態で、ワーク支持機構21が下方に送り移動されて、ワーク22が走行中のワイヤ18に押し付けられ、ワーク22からウェーハが切断加工される。
すなわち、このワイヤソーにおいては、ワイヤ18によるワーク22の切断加工時に、ワーク22と加工用ローラ15,16との間の位置で、冷却装置32のエア吹き付けパイプ33A,33Bから切断加工部のワイヤ18に対して、スラリ31の温度よりも低い温度の冷却エアが吹き付けられて、ワーク22の切断加工部が冷却されるようになっている。このため、ワーク22の切断加工部を効果的に冷却することができて、切断加工部の温度上昇に伴う加工精度の低下を確実に抑制することができる。しかも、スラリ31による冷却作用に依存することを抑制でき、従って、切断加工部の冷却のために大量のスラリ31を使用する必要がない。このため、スラリ31の循環量を少なくでき、スラリ循環経路26の構成部品、例えばポンプ28として小型で、消費電力の少ないものを使用できる。
次に、この発明の第2実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心にして説明する。
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 前記各実施形態において、エア供給経路34中の冷却器38として、例えば冷媒を用いた通常の冷却回路のエバポレータ等、他の構成を用いること。このように、エバポレータによりエアを冷却する場合には、エア通路をエバポレータの周囲を通るように設ける必要がある。
Claims (4)
- 複数の加工用ローラを周回するようにワイヤを走行させ、隣接する加工用ローラ間の位置でスラリ供給パイプから前記ワイヤに対してスラリを供給しながら、走行中のワイヤにワークを相対的に押し付けて、ワークからウェーハを切断加工するようにしたワイヤソーにおいて、
前記ワークと加工用ローラとの間の位置で、ワークの外周面とワイヤとの交点付近に向かってスラリの温度よりも低い温度の冷却エアを吹き付けるための冷却手段を設け、
前記ワイヤは一定範囲内を往復しながら一方向に走行し、前記冷却手段はワークの両側において隣接する加工用ローラ間のワイヤとほぼ直交する方向に配設された一対のエア吹き付けパイプを備え、前記エア吹き付けパイプの周壁には複数の吹き付け孔が軸線方向に沿って形成されるとともに、エア吹き付けパイプの吹き付け孔のピッチがワイヤの走行方向に従って、その送り込み側から送り出し側に向かい次第に小さくなるように形成され、ワイヤの走行方向の切り替えタイミングに応じて一対のエア吹き付けパイプからの冷却エアの吹き付けを交互に切り替えて、ワークに対するワイヤの送り込み側に冷却エアが吹き付けられるとともに、ワイヤの送り出し側に対する冷却エアの吹き付けが停止されるようにしたワイヤソー。 - 前記冷却エアの温度が0°C以下である請求項1に記載のワイヤソー。
- 前記スラリ供給パイプは、ワークの両側において隣接する加工用ローラ間のワイヤとほぼ直交する方向に配設され、前記スラリ供給パイプの周壁には供給溝が軸線方向に沿って延びるように形成されるとともに、この供給溝の溝幅はワイヤの走行方向に従って、その送り込み側から送り出し側に向かい次第に広くなるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のワイヤソー。
- 前記ワークの上方に配設された一対のスラリ供給補助パイプ及び一対のエア吹き付け補助パイプを備え、前記スラリ供給補助パイプからワークの外周にスラリを供給しながら、前記エア吹き付け補助パイプから冷却エアを吹き付けるようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項3のうちのいずれか一項に記載のワイヤソー。
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