JP6281209B2 - エンジン制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジン制御装置に関する。
エンジンのスロットル開度およびエンジンに接続される変速機の変速位置の2つの条件が予め定めるスタート走行状態にあり、かつスタートスイッチが入り操作されている場合に、エンジンの点火時期を遅延させて、車両発進時のタイヤのグリップ性を向上させたエンジン制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−323864号公報
従来のエンジン制御装置は、自動復帰型スイッチのスタートスイッチを備えていたため、ライダーまたは補助者が手動でスタートスイッチを入り操作し続けてエンジンの点火時期を遅らせる必要があった。換言すれば、従来のエンジン制御装置は、点火時期の遅延制御のキャンセル時期を調整できなかった。したがって、従来のエンジン制御装置は、遅延制御の解除時期をライダーまたは補助者に精神的な負担を強いるばかりか、余分な期間の遅延制御によって、車両本来の加速性能を引き出せない場合があった。
そこで、本発明は、ライダーに発進制御を解除するための精神的な負担を与えることなく、車両の発進時に駆動輪の空転を回避するエンジン制御装置を提案する。
前記の課題を解決するため本発明に係るエンジン制御装置は、車両の発進を判定する発進判定部と、前記発進判定部で前記車両が発進したことが判定されると、その後の経過時間を計時する発進後経過時間計時部と、前記発進判定部で前記車両が発進したことが判定されると、前記発進後経過時間計時部が計時する経過時間が予め定める所定の抑制時間に達するまでエンジンの出力を調整して駆動輪の空転を抑制させる発進制御部と、を備え、前記発進判定部は、発進制御要求スイッチが入っていること、前記エンジンに接続される変速機の変速位置が予め定める所定の変速位置であること、前記エンジンのスロットル開度がアイドリング状態を達成する予め定める所定の発進準備開度以下であること、および前記エンジンの回転数が予め定める所定の回転数以下であることの条件が全て満たされた場合に前記車両の発進の判定を開始し、前記エンジンの回転数の変化率が予め定める所定の低下率よりも大きく、かつ、前記スロットル開度が前記発進準備開度よりも大きい発進判定開度よりも大きい判定状態が所定の継続回数にわたって検出された場合に前記車両が発進したことを判定し、前記継続回数に達する前に前記判定状態が途切れた場合には前記継続回数をゼロ値化する。
本発明によれば、ライダーに発進制御を解除するための精神的な負担を与えることなく、車両の発進時に駆動輪の空転を回避するエンジン制御装置を提供できる。
本発明の実施形態に係るエンジン制御装置が適用される車両を示す側面図。 本発明の実施形態に係るエンジン制御装置を示すブロック図。 本発明の実施形態に係るエンジン制御装置によるエンジン出力調整を示すタイミングチャート。 本発明の実施形態に係るエンジン制御装置によるエンジン出力調整の開始制御を示すフローチャート。 本発明の実施形態に係るエンジン制御装置による報知制御を示すフローチャート。 本発明の実施形態に係るエンジン制御装置によるエンジン出力調整の終了制御を示すフローチャート。
以下、本発明に係るエンジン制御装置の実施の形態について、図1から図6を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るエンジン制御装置が適用される車両を示す側面図である。
図1に示すように、本実施形態に係るエンジン制御装置1が適用される車両2は、所謂自動二輪車である。車両2は、前後方向に延びる車体3と、車体に搭載されるエンジン5と、車体3の前方に配置される操舵輪としての前輪6と、車体3に前輪6を操舵可能に支えるステアリング機構7と、車体3の後方に配置される駆動輪としての後輪8と、車体3に後輪8を上下方向へ揺動可能に支えるスイングアーム9と、を備える。
なお、車両2は、オフロード型の自動二輪車に限られず、他のタイプの自動二輪車であっても良い。
エンジン制御装置1は、車両2が発進したことを検知して、予め定める所定の抑制時間Trに達するまで、エンジン5の出力を調整して後輪8の空転を抑制させる。エンジン制御装置1について詳細に説明する。
図2は、本発明の実施形態に係るエンジン制御装置を示すブロック図である。
図2に示すように、本実施形態に係るエンジン制御装置1は、マイクロプロセッサ(図示省略)、マイクロプロセッサが実行する各種演算プログラム、パラメータなどを記憶する記憶装置(図示省略)を備える。
また、エンジン制御装置1は、車両2の発進を判定する発進判定部11と、発進判定部11で車両2が発進したことが判定されると、その後の経過時間Tpを計時する発進後経過時間計時部12と、発進判定部11で車両2が発進したことが判定されると、発進後経過時間計時部12が計時する経過時間Tpが予め定める所定の抑制時間Trに達するまでエンジン5の出力を調整して後輪8の空転を抑制させる発進制御部13と、を備える。
エンジン5の出力を調整して後輪8の空転を抑制させる制御を、以下単に「エンジン出力調整制御」と呼ぶ。エンジン出力調整制御は、点火時期別マップによるエンジン5の出力制御の他、点火の間引き失火や遅角、燃料噴射量の減量や増量、および電子制御スロットルによるスロットルバルブ15開度の調整を組み合わせてエンジン5の出力を調整する。
さらに、エンジン制御装置1は、発進制御要求スイッチ16、クランク回転パルス発生装置17、スロットル開度センサ18およびギアポジションセンサ19から信号を受信し、点火器21、インジェクタ22およびFIインジケータ23へ信号を送信する。
先ず、発進制御要求スイッチ16は、車両2の発進時にエンジン出力調整制御を実行するか否かを選択するための入力装置である。発進制御要求スイッチ16は、例えば誤操作による入力を防止するために、長押しすることによって入り操作の入力を受け付ける。発進制御要求スイッチ16を入り操作することで、エンジン制御装置1は、車両2の発進時にエンジン出力調整制御を実行する。発進制御要求スイッチ16は、左グリップの近傍に設けられている。右グリップの周囲は、スロットルケーブルなどで設置空間に余裕が無いが、左グリップであれば発進制御要求スイッチ16の設置に余裕がある。
クランク回転パルス発生装置17は、エンジン5に設けられてクランク軸25の回転数Neを測定し、エンジン制御装置1へ出力する。
スロットル開度センサ18は、エンジン5の吸気系統に設けられるスロットルバルブ15の開度θを測定し、エンジン制御装置1へ出力する。
ギアポジションセンサ19は、エンジン5に接続される変速機26の変速位置(ギアポジション)GP、例えば、5段変速の変速機26の場合には、1速から5速のいずれがエンジン5に接続されているのかを検出する。
点火器21は、エンジン5が圧縮する混合気を着火させる。エンジン制御装置1は、点火器21を制御してエンジン5の着火タイミングを制御する。インジェクタ22は、エンジン5の吸気に燃料を噴射する。エンジン制御装置1は、インジェクタ22を制御して混合気の濃度を制御する。エンジン制御装置1は、エンジン5の着火タイミングおよび混合気の濃度を制御することによってエンジン出力調整制御を行っている。
FIインジケータ23は、LEDや電球などの光源である。エンジン制御装置1は、FIインジケータ23を点灯させたり、点滅させたりしてライダーおよび補助者の少なくとも一人に車両2およびエンジン制御装置1に係る様々な情報を報知する。
次に、車両2の発進時にエンジン制御装置1が実行するエンジン5の出力調整制御について詳しく説明する。
図3は、本発明の実施形態に係るエンジン制御装置によるエンジン出力調整を示すタイミングチャートである。
図4は、本発明の実施形態に係るエンジン制御装置によるエンジン出力調整の開始制御を示すフローチャートである。
図4の処理は、図3の第一区間で条件を満たし、エンジン出力調整制御を開始する。
図3および図4に示すように、本実施形態に係るエンジン制御装置1の発進判定部11は、発進制御要求スイッチ16が入っていること(ステップS1 Yes)、故障確定事項のないこと(ステップS2 Yes)、エンジン5に接続される変速機26の変速位置GPが予め定める所定の第一変速位置P1であること(ステップS3 Yes)、エンジン5のスロットル開度θが予め定める所定の発進準備開度Oth以下であること(ステップS4 Yes)、およびエンジン5の回転数Neが予め定める所定の回転数Nth以下であること(ステップS5 Yes)の条件が全て満たされた場合に、エンジン出力調整制御を開始する(ステップS9)。
発進判定部11は、ステップS3からステップS5の条件が成立していることを通じてエンジン5が発進待機のアイドリング状態にあることを判定している。
また、発進判定部11は、エンジン出力調整制御の誤動作を回避するために、ステップS1からステップS5の条件成立を前提条件にして、予め定める所定の入り操作判定時間Tonのカウントダウン処理を実行する(ステップS6)。発進判定部11は、入り操作判定時間Tonのカウントダウンタイマ値がゼロ値に達すれば(ステップS7 Yes)、エンジン出力調整制御を開始する(ステップS9)。
他方、発進判定部11は、入り操作判定時間Tonのカウントダウンタイマ値がゼロ値に達する以前は(ステップS7 No)、エンジン出力調整の開始制御を一旦終了し、再びステップS1から繰り返す。つまり、発進判定部11は、ステップS1からステップS5の条件が成立してエンジン5が発進待機のアイドリング状態になってから、発進待機のアイドリング状態で所定時間(入り操作判定時間Ton)が経過するまで、エンジン出力調整制御の開始を保留している。
また、発進判定部11は、ステップS1からステップS5の条件がいずれか1つでも不成立になれば(ステップS1 No、ステップS2 No、ステップS3 No、ステップS4 No、ステップS5 No)、入り操作判定時間Tonのカウントダウンタイマ値を初期化(ステップS8)、つまり入り操作判定時間Tonを初期値に戻し、エンジン出力調整制御を迂回、つまり実行せずに処理を終了する。
エンジン制御装置1は、エンジン出力調整制御を開始する(ステップS9)と、FIインジケータ23を予め定める所定のパターンで点灯または点滅させて、エンジン出力調整制御を開始したことをライダーまたは補助者に報知する。
図5は、本発明の実施形態に係るエンジン制御装置による報知制御を示すフローチャートである。
図3および図5に示すように、本実施形態に係るエンジン制御装置1は、常に車両2の異常の有無を監視しており、エンジン出力調整制御が実行されていない場合には(ステップS11 No)、FIインジケータ23を消灯、点灯および点滅のいずれかによって、車両2の状態報知処理を実施している(ステップS12)。
他方、エンジン制御装置1の発進制御部13は、FIインジケータ23の点灯、または、点滅のパターンによって、エンジン5の出力を調整して後輪8の空転を抑制させるエンジン出力調整制御の準備状態や、エンジン出力調整制御の実行条件を満たすエンジン5の回転数の状況を報知する。具体的には、エンジン制御装置1は、エンジン出力調整制御が実行されている場合には(ステップS11 Yes)、車両2の状態報知処理を一旦中断し(ステップS13)、エンジン5の回転数Neを監視する(ステップS14)。そして、エンジン制御装置1は、エンジン5の回転数Neが予め定める所定の範囲Nrから外れた場合には(ステップS14 No)、FIインジケータ23を点滅させて第一報知処理を行い(ステップS15)、エンジン出力調整制御が実行されていることをライダーまたは補助者に報知する。他方、エンジン制御装置1は、エンジン5の回転数Neが予め定める所定の範囲Nrにあれば(ステップS14 Yes)、FIインジケータ23を点灯させて第二報知処理を行い(ステップS16)、エンジン出力調整制御下にあるエンジン5の回転数が推奨される発進準備回転数範囲内に納まっていることをライダーまたは補助者に報知する。
所定の範囲Nrとは、後輪8を空転させずに発進させることができるエンジン5の回転数Neの範囲、つまり発進準備回転数範囲に含まれる範囲である。
図6は、本発明の実施形態に係るエンジン制御装置によるエンジン出力調整の終了制御を示すフローチャートである。
図3および図6に示すように、本実施形態に係るエンジン制御装置1の発進判定部11は、ステップS3からステップS5の条件が成立して所定時間(入り操作判定時間Ton)が経過している場合に判定を開始し、エンジン5の回転数Neの変化率ΔNeが予め定める所定の低下率Drよりも大きく、かつ、スロットルバルブ15の開度が予め定める所定の発進判定開度Othsよりも大きい場合に車両2が発進したことを判定する。
具体的には、発進判定部11は、エンジン出力調整制御が実行されていること(ステップS21 Yes)、変速機26の変速位置GPが予め定める所定の第二変速位置P2以上ではないこと(ステップS22 No)および発進後経過時間計時部12のカウントダウン処理が実行されていないこと(ステップS23 No)の条件が全て満たされた場合に、エンジン出力調整タイマ値を初期値として予め定められる所定の抑制時間Trに設定する(ステップS24)。
また、発進判定部11は、エンジン5のスロットル開度が予め定める所定の発進判定開度Oths以上であること(ステップS25 Yes)、エンジン5の回転数Neの変化率ΔNeが予め定める所定の低下率Dr以上であること(ステップS26 Yes)の条件が全て満たされた場合に、条件合致継続回数Rを1値加算する(ステップS27)。そして、発進判定部11は、車両2の発進を確実に判断するために、条件合致継続回数Rが予め定める所定のカウント合計値n以上になるまで次の処理、つまり発進後経過時間計時部12のカウントダウン処理に進むことを保留し、所定のカウント合計値n以上になれば(ステップS28 Yes)、車両2が発進したことを判定して発進後経過時間計時部12のカウントダウン処理を実行し(ステップS29)、経過時間Tpが所定の抑制時間Trに達してエンジン出力調整タイマ値がゼロ値になれば(ステップS30)、エンジン出力調整制御を終了させる(ステップS31)。発進判定開度Othsは、発進準備開度Othよりも大きく設定する。
変化率ΔNeは、クラッチ(図示省略)が繋がりかけてエンジン5の回転数Neが駆動輪である後輪8の負荷によって低下する事象を捕らえている。変化率ΔNeが所定の低下率Drより大きくなること、換言すれば、エンジン5の回転数Neが低下率Drより大きく低下することによって、発進判定部11は、車両2が発進したことを判定する。ただし、ステップS27、S28は、クラッチ(図示省略)が繋がりかけてエンジン5の回転数Neが一時的に低下率Drより大きく低下することを判定するが、ライダーが発進を躊躇するなどの原因で一旦クラッチを切り、再度エンジン5がアイドル状態に戻ったような場合に、発進後経過時間計時部12のカウントダウン処理が誤って実行されることを防いでいる。
ところで、後輪8が接地している路面の摩擦係数が極めて小さい場合、ライダーは、後輪8の空転を恐れてスロットルグリップ(図示省略)の捻りを小さく、すなわちスロットルバルブ15を小さく開く場合がある。このような場合、スロットル開度θが発進判定開度Othsを下回るので条件合致継続回数Rのカウントが実施されず、発進後経過時間計時部12のカウントダウン処理に移行しないので、出力が調整された状態を保持する(ステップS25 No、ステップS34)。
また、発進制御部13は、変速機26の変速位置GPが予め定める所定の第二変速位置P2以上に変化した場合には(ステップS22 Yes)、発進後経過時間計時部12が計時する経過時間Tpが所定の抑制時間Trに達する前であってもエンジン出力調整制御を終了させる(ステップS33)。
さらに、発進制御部13は、エンジン5のスロットル開度がスロットルを閉じた状態に対応する閉状態予め定める所定の閉継続時間に達した場合には、発進後経過時間計時部12が計時する経過時間Tpが所定の抑制時間Trに達する前であってもエンジン出力調整制御を終了させる(図示省略)。
さらにまた、発進制御部13は、エンジン出力調整制御を実行している最中には、FIインジケータ23を予め定める所定のパターンで点滅させてライダーにエンジン出力調整制御を実施していることを報知する。特に、エンジン5の回転数Neを表示するタコメーターを備えていない車両2のような場合には、発進時のエンジン5の回転数Neを所定の範囲Nrにすることが難しいので、エンジン制御装置1は、エンジン出力調整制御を実行している最中には、エンジン5の回転数Neが発進のために所定の範囲Nrにあることを、FIインジケータ23を点灯させて報知する。
また、エンジン5の回転数Neが所定の範囲Nrにあることを報知することに代えて、エンジン制御装置1は、エンジン5の回転数Neに相関させてFIインジケータ23の点滅周期を変えても良い。ライダーは、FIインジケータ23の点滅周期からエンジン5の回転数Neを推定することができる。
なお、エンジン出力調整制御の実施に係る報知、エンジン5の回転数Neが所定の範囲Nrにあることの報知およびエンジン5の回転数Neの点滅報知は、FIインジケータ23以外のLEDや電球などの発光装置で代用することでも良い。
本実施形態に係るエンジン制御装置1は、発進後経過時間計時部12が計時する経過時間Tpが予め定める所定の抑制時間Trに達するまで、エンジン出力調整制御を行って後輪8の空転を抑制させるため、エンジン出力調整制御の解除時期についてライダーまたは補助者に精神的な負担を強いることなく、車両2本来の加速性能を引き出すことができる。
また、本実施形態に係るエンジン制御装置1は、エンジン5の回転数Neの変化率ΔNeを監視して車両2の発進を判定し、エンジン出力調整制御を実施するため、従来のエンジン制御装置のようにスタートスイッチを入り操作し続ける煩わしさがなく、より確実に後輪8の空転を回避できる。
さらに、本実施形態に係るエンジン制御装置1は、条件合致継続回数R(ステップS27、S28)を有するので、一時的にエンジン5のスロットル開度が予め定める所定の発進準備開度Oth以上となってエンジン出力調整制御が開始されても、その後発進判定開度Oths以下の場合は条件合致継続回数Rが加算されず、発進後経過時間計時部12のカウントダウン処理に移行せずエンジン出力調整状態を継続し、摩擦係数の低い路面での発進の場合であっても後輪8の空転を確実に回避できる。
さらにまた、本実施形態に係るエンジン制御装置1は、変速機26の変速位置GPが予め定める所定の第二変速位置P2以上に変化した場合には発進後経過時間計時部12が計時する経過時間Tpが所定の抑制時間Trに達する前であってもエンジン出力調整制御を終了させることによって、ライダーが車両2を順調に加速させて通常走行に到達した頃合いで、即座に車両2本来の加速性能を引き出すことができる。
また、本実施形態に係るエンジン制御装置1は、エンジン5のスロットル開度がスロットルを閉じた状態に対応する閉状態予め定める所定の閉継続時間に達した場合には発進後経過時間計時部12が計時する経過時間Tpが所定の抑制時間Trに達する前であってもエンジン出力調整制御を終了させることによって、レースなどのシーンで車両2発進後、速やかにコーナーへ侵入するためにスロットルを閉じるような状況で、即座に車両2本来の加速性能を引き出すことができる。
さらに、本実施形態に係るエンジン制御装置1は、FIインジケータ23の点灯、点滅によって、エンジン出力調整制御の準備状態や、エンジン出力調整制御の実行条件を満たすエンジン5の回転数Neの状況をライダーまたは補助者に報知して、適切な発進時のエンジン回転数であることをライダーに知らせることができ、エンジン出力調整制御を効果的に機能させることができる。また、本実施形態に係るエンジン制御装置1は、FIインジケータ23による報知制御によって、タコメーターなどエンジン5の回転数Neを表示する装置を必要とせず、安価なシステムを構成できる。
さらにまた、本実施形態に係るエンジン制御装置1は、発進判定条件を切り替える切替スイッチを設けることによって汎用性が増し、様々な自動二輪車における悪路発進や、坂道発進に適用できる。
したがって、本発明に係るエンジン制御装置1によれば、ライダーに発進制御を解除するための精神的な負担を与えることなく、車両2の発進時に後輪8の空転を回避できる。
1 エンジン制御装置
2 車両
3 車体
5 エンジン
6 前輪
7 ステアリング機構
8 後輪
9 スイングアーム
11 発進判定部
12 発進後経過時間計時部
13 発進制御部
15 スロットルバルブ
16 発進制御要求スイッチ
17 クランク回転パルス発生装置
18 スロットル開度センサ
19 ギアポジションセンサ
21 点火器
22 インジェクタ
23 FIインジケータ
25 クランク軸
26 変速機

Claims (4)

  1. 車両の発進を判定する発進判定部と、
    前記発進判定部で前記車両が発進したことが判定されると、その後の経過時間を計時する発進後経過時間計時部と、
    前記発進判定部で前記車両が発進したことが判定されてから、前記発進後経過時間計時部が計時する経過時間が予め定める所定の抑制時間に達するまでエンジンの出力を調整して駆動輪の空転を抑制させる発進制御部と、を備え、
    前記発進判定部は、発進制御要求スイッチが入っていること、前記エンジンに接続される変速機の変速位置が予め定める所定の変速位置であること、前記エンジンのスロットル開度がアイドリング状態を達成する予め定める所定の発進準備開度以下であること、および前記エンジンの回転数が予め定める所定の回転数以下であることの条件が全て満たされた場合に前記車両の発進の判定を開始し、
    前記エンジンの回転数の変化率が予め定める所定の低下率よりも大きく、かつ、前記スロットル開度が前記発進準備開度よりも大きい発進判定開度よりも大きい判定状態が所定の継続回数にわたって検出された場合に前記車両が発進したことを判定し、前記継続回数に達する前に前記判定状態が途切れた場合には前記継続回数をゼロ値化するエンジン制御装置。
  2. 前記発進制御部は、前記エンジンに接続される変速機の変速位置が変化した場合には前記発進後経過時間計時部が計時する経過時間が前記所定の抑制時間に達する前であっても前記エンジンの出力を調整して前記駆動輪の空転を抑制させる制御を終了させる請求項1に記載のエンジン制御装置。
  3. 前記発進制御部は、前記スロットル開度がスロットルを閉じた状態に対応する閉状態で予め定める所定の閉継続時間に達した場合には前記発進後経過時間計時部が計時する経過時間が前記所定の抑制時間に達する前であっても前記エンジンの出力を調整して前記駆動輪の空転を抑制させる制御を終了させる請求項1または2に記載のエンジン制御装置。
  4. 前記発進制御部は、FIインジケータの点灯、または、点滅のパターンによって、前記エンジンの出力を調整して前記駆動輪の空転を抑制させるエンジン出力調整制御の準備状態や、前記エンジン出力調整制御の実行条件を満たすエンジンの回転数の状況を報知する請求項1から3のいずれか1項に記載のエンジン制御装置。
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