JP7239347B2 - 駆動力制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の駆動力制御装置に関し、特に、前輪がリフトし易い自動二輪車等の鞍乗型車両のウィリーを抑制する駆動力制御装置に関する。
自動二輪車等の鞍乗型車両は、エンジンの出力により駆動輪から路面に伝わる駆動輪の実際のトルクである駆動トルク(駆動力)に対して車両重量が軽量であるため、アクセルグリップの急開操作やクラッチの急接続操作等により、駆動輪である後輪を接地させた状態で前輪のみが路面から浮いて(リフトして)離間するリフトアップ(ウィリー)の姿勢を取り易い傾向にある。
このような鞍乗型車両においては、前輪が過度にリフトアップして後輪のみで自立した不安定な車両姿勢となると転倒等につながる可能性が生じる傾向にあるため、過度にリフトアップすることがないようにエンジンの出力による駆動トルクを制御することが好ましい。
かかる状況下で、特許文献1は、ウィリー判定装置及びウィリー判定方法に関し、走行状態を表す走行状態値31、32と、運転者の運転操作を表す操作値33a、33bとに基づいて、前輪の路面からの浮上りが開始したか否かを判断する浮上り開始判断部11、及びウィリー量に基づいて、駆動源出力を抑制する出力抑制部20を備え、浮上り開始判断部11は、操作値が浮上りを生じさせる傾向が強い値を示すほど、浮上りが開始したことを早期に判断すると共に、走行状態値が予め定める浮上り条件を満足すると浮上りが開始したと判断する構成を開示する。
また、特許文献2は、自動二輪車の出力制御装置及び方法に関し、フロントフォークのストローク量から所定時間後のストローク量を予測し、この予測ストローク量に基づいてエンジンの出力を抑制制御するエンジン制御ユニット22を有し、前輪が路面から浮き上がるウィリー状態をその発生前に予測して判断し、エンジンの出力抑制制御を早期に開始する構成を開示する。
特開2018-43627号公報 特開2012-145072号公報
しかしながら、本発明者の検討によれば、特許文献1が開示する構成では、自動二輪車のウィリー量がウィリー量の基準値に角度の変化量を加算した値として算出されるもので、かかる角度の変化量は、ピッチ角速度を検出するピッチレートセンサ34等のセンサを介して算出されるものであるため、その構成が煩雑なものとなって改善の余地がある。
また、本発明者の検討によれば、特許文献2が開示する構成では、自動二輪車のフロントフォークのストローク量がストロークセンサ21を介して算出されるものであり、その構成が煩雑なものとなって改善の余地がある。
また、本発明者の更なる検討によれば、自動二輪車等の鞍乗型車両では、その駆動力に対してその車体重量が軽量であるためにウィリーが急激に発生し易い傾向にあることから、ウィリーの増大を早期に抑制してウィリーを解消する必要性が高いことに加え、前輪の着地によるウィリー解消時の車体に対するショックの低減とウィリーを解消した後の車両加速の遅れの抑制とを両立するような適切な駆動力を発生する必要性も高いと考えられるが、特許文献1及び特許文献2は、このような観点に関してまでは、詳細な考察を何等為し得ていないものである。
本発明は、以上の検討を経てなされたものであり、鞍乗型車両のウィリーの程度に応じた適切な駆動力(駆動トルク)を設定することができ、前輪の着地によるウィリー解消時の車体に対するショックの低減やウィリーを解消した後の車両加速の遅れの抑制をすることができる駆動力制御装置を提供することを目的とする。
以上の目的を達成するべく、本発明は、後輪を駆動輪とし前輪を従動輪とする鞍乗型車両に搭載され、前記鞍乗型車両のウィリーを抑制するように前記後輪の駆動力を低下させるウィリー抑制制御を実行する制御部を有する駆動力制御装置において、前記制御部は、前記ウィリーが開始したときから前記ウィリー抑制制御の開始条件が成立したときまでの経過時間に応じて、前記ウィリー抑制制御における前記後輪の前記駆動力を低下させる際の最小値を変更することにより、前記後輪の前記駆動力の低下量を変更し、前記ウィリー抑制制御の開始条件は、前記後輪の回転速度と、前記前輪の回転速度と、の差又は比率に相当する値が、閾値以上となるという条件を含み、前記ウィリーが開始したときとは、前輪の回転速度の増加量が所定量を上回ったときであることを第1の局面とする。
さらに、本発明は、第の局面に加えて、前記ウィリー抑制制御の開始条件は、更に、後輪の駆動力が所定値以上となるという条件を含むことを第の局面とする。
以上の本発明の第1の局面にかかる駆動力制御装置によれば、制御部は、ウィリーが開始したときからウィリー抑制制御の開始条件が成立したときまでの経過時間に応じて、ウィリー抑制制御における後輪の駆動力を低下させるものであるため、鞍乗型車両のウィリーの程度に応じた適切な駆動力を設定することができ、ウィリー解消時の前輪からの着地ショックやウィリーを解消した後の加速もたつきを抑制することができる。
また、本発明の第の局面にかかる駆動力制御装置によれば、ウィリー抑制制御の開始条件は、後輪の回転速度と、前輪の回転速度と、の差又は比率に相当する値が、閾値以上となるという条件を含むものであるため、適切にウィリー抑制制御を開始することができると共に、ウィリーが開始したときとは、前輪の回転速度の増加量が所定量を上回ったときであるため、適切にウィリーを検出することができる
また、本発明の第の局面にかかる駆動力制御装置によれば、ウィリー抑制制御の開始条件は、更に、後輪の駆動力が所定値以上となるという条件を含むものであるため、より適切にウィリー抑制制御を開始することができる。
図1は、本発明の実施形態における駆動力制御装置の構成を示すブロック図である。 図2は、本実施形態における駆動力制御装置が実行するウィリー抑制制御処理の流れの一例を説明するためのタイムチャートである。 図3(a)は、本実施形態における駆動力制御装置が実行するウィリー抑制制御処理の流れを説明するためのより具体的なタイムチャートであって、駆動力の増加が相対的に急激である場合の例を示し、図3(b)は、同ウィリー抑制制御処理の流れを説明するためのより具体的なタイムチャートであって、駆動力の増加が相対的に緩慢である場合の例を示す。 図4(a)は、本実施形態における駆動力制御装置が実行するウィリー抑制制御処理中の前輪リフト目標トルク算出処理の流れの一例を示すフローチャートであり、図4(b)は、同ウィリー抑制制御処理におけるタイマの計時で、リフト時間(ウィリーが開始したことを検出した時点からウィリー抑制制御の開始条件が成立したと判断した時点までの経過時間)を示す模式図であり、図4(c)は、同ウィリー抑制制御処理で用いるトルク減算係数テーブルを示す模式図である。
以下、図面を適宜参照して、本発明の実施形態における駆動力制御装置につき、詳細に説明する。
〔駆動力制御装置の構成〕
まず、図1を参照して、本実施形態における駆動力制御装置の構成について説明する。
図1は、本実施形態における駆動力制御装置の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施形態における駆動力制御装置1は、後輪を駆動輪とし前輪を従動輪とする自動二輪車等の鞍乗型車両に搭載され、ECU(Electronic Control Unit)等の電子制御装置によって構成されている。駆動力制御装置1には、鞍乗型車両のエンジン(内燃機関)の回転角度を検出するクランク角センサ41、鞍乗型車両の変速ギアの位置を検出するギアポジションセンサ42、鞍乗型車両のアクセル操作部材であるアクセルグリップの操作量である開度を検出するアクセルポジションセンサ43、鞍乗型車両のスロットル弁53の開度(スロットル開度)を検出するスロットルポジションセンサ44、鞍乗型車両の前輪の回転速度である前輪速を検出する前輪速センサ45、及び鞍乗型車両の後輪の回転速度である後輪速を検出する後輪速センサ46が電気的に接続されている。なお、これらの各種センサに関する波形成形回路やA/D(Analog/Digital)変換回路等の入力回路については、それらの図示を省略する。
駆動力制御装置1は、前輪リフト状態判定部2と、制御部3と、を備えている。かかる前輪リフト状態判定部2及び制御部3は、いずれも機能ブロックとして示す。なお、駆動力制御装置1は、図示を省略するメモリを備えており、かかるメモリに格納された各種の演算処理用プログラムやデータを必要に応じて読み出して用いる。
前輪リフト状態判定部2は、前輪速の増加量、アクセルグリップの開度、及び変速ギアの位置等に基づいて、前輪がリフトアップ(ウィリー)状態にあるか否かを判定するものである。
制御部3は、前輪リフト状態判定部2の判定結果に基づいて、鞍乗型車両のウィリーを抑制するように、エンジンに燃料を噴射するインジェクタ51、エンジンへ点火する点火装置52、及びスロットル弁53を制御することによって後輪の駆動力を低下させるウィリー抑制制御処理を実行するものである。
〔ウィリー抑制制御処理〕
次に、図2及び図3を参照して、本実施形態におけるウィリー抑制制御処理を実行する際の制御部3の動作につき、詳細に説明する。
図2は、本実施形態における駆動力制御装置1が実行するウィリー抑制制御処理の流れの一例を説明するためのタイムチャートである。また図3(a)は、本実施形態における駆動力制御装置1が実行するウィリー抑制制御処理の流れを説明するためのより具体的なタイムチャートであって、駆動力の増加が相対的に急激である場合の例を示し、図3(b)は、同ウィリー抑制制御処理の流れを説明するためのより具体的なタイムチャートであって、駆動力の増加が相対的に緩慢である場合の例を示す。
図2に示すように、本実施形態におけるウィリー抑制制御処理では、制御部3が、ウィリー抑制制御(前輪リフト制御)の開始条件が成立するのに応じて、アクセルグリップの開度に対応して規定されるライダー要求駆動トルク(ライダー要求トルク)から、後輪の駆動力(駆動トルク)を、エンジンが発生するエンジン実トルクを低下させることにより、徐々に最小値(前輪リフト目標トルク値)に向けて低下させていき(時刻t=t2から時刻t=t3)、ウィリー(前輪のリフトアップ)が検出されなくなるのに応じて後輪の駆動トルクを最小値(前輪リフト目標トルク値)からライダー要求トルクに向けて徐々に戻していく(時刻t=t3から時刻t=t4)。ここで、ウィリー抑制制御を適切に開始するという観点からは、ウィリー抑制制御の開始条件としては、後輪速と前輪速との差又は比率に相当する値が閾値以上となるという条件や、必要に応じてそれに加えて後輪の駆動力が所定値以上となるという条件を設定することが好ましい。
また、制御部3は、後述する前輪リフト目標トルク算出処理を実行することにより、ウィリーが発生した時点(時刻t=t1)からウィリー抑制制御の開始条件が成立した時点(時刻t=t2)までの経過時間(時刻t=t1から時刻t=t2までの経過時間:リフト時間)に応じて、ウィリー抑制制御における後輪の駆動トルクを徐々に低下させていく最小値(前輪リフト目標トルク値)の値を異ならせて設定する。ここで、前輪リフト状態判定部2は、ウィリーの発生を適切に判定して検出する観点からは、前輪が路面から離間した際に前輪速が一旦増加する傾向にあることを踏まえ、前輪の回転速度の増加量が所定量を上回ったタイミングをウィリーが発生した時点(時刻t=t1)として判定することが好ましい。
具体的には、図3(a)に示すように、ウィリーが発生した時点(時刻t=t1)からウィリー抑制制御の開始条件が成立した時点(時刻t=t2)までの経過時間(時刻t=t1から時刻t=t2)が相対的に短い場合、制御部3は、リフト量(ウィリー量)が相対的に大きいと推定し、前輪リフトの抑制機能を相対的に高く発揮するように、後輪の駆動トルクを徐々に低下させていく目標となる最小値(前輪リフト目標トルク値)の値を相対的に小さい値に設定して、後輪の駆動トルクの低下量を相対的に大きくする。
一方、図3(b)に示すように、リフトが発生した時点(時刻t=t1)からウィリー抑制制御の開始条件が成立した時点(時刻t=t2)までの経過時間(時刻t=t1から時刻t=t2)が相対的に長い場合には、制御部3は、リフト量が相対的に小さいと推定し、前輪リフトの抑制機能を相対的に低く発揮するように、後輪の駆動トルクを徐々に低下させていく最小値(前輪リフト目標トルク値)の値を相対的に大きい値に設定して、後輪の駆動トルクの低下量を相対的に小さくする。
このようなウィリー抑制制御処理によれば、鞍乗型車両のウィリーの程度に応じた適切な駆動トルクを設定することができるので、前輪の着地によるウィリー解消時の車体に対するショックの低減やウィリーを解消した後の車両加速の遅れの抑制をすることができる。即ち、ウィリーが開始したときからウィリー抑制制御の開始条件が成立したときまでの経過時間が短いときほど、ウィリー量が大きくなる傾向があるため、ウィリーを抑制するための後輪の駆動トルクの低下量を大きくするのが好ましいという知見に鑑みて、後輪の駆動トルクを適切に設定することができる。特に、特許文献1における自動二輪車のピッチ角を検出するセンサや特許文献2におけるフロントフォークのストローク量を検出するセンサを省略可能な簡素化した構成で、ウィリーを抑制するための適切な後輪の駆動トルクを設定することができる。
〔前輪リフト目標トルク算出処理〕
次に、図4を参照して、本実施形態におけるウィリー抑制制御処理中の前輪リフト目標トルク算出処理を実行する際の駆動トルク制御装置1の動作につき、詳細に説明する。
図4(a)は、本実施形態における駆動トルク制御装置1が実行するウィリー抑制制御処理中の前輪リフト目標トルク算出処理の流れの一例を示すフローチャートであり、図4(b)は、同ウィリー抑制制御処理におけるタイマの計時で、リフト時間(ウィリーが開始したことを検出した時点からウィリー抑制制御の開始条件が成立したと判断した時点までの経過時間)を示す模式図であり、また図4(c)は、同ウィリー抑制制御処理で用いるトルク減算係数テーブルを示す模式図である。
図4(a)に示すフローチャートは、鞍乗型車両のイグニッションスイッチがオフ状態からオン状態に切り替えられて駆動トルク制御装置1が稼働状態となったタイミングで開始となり、前輪リフト目標トルク算出処理はステップS1の処理に進む。前輪リフト目標トルク算出処理は、駆動トルク制御装置1が稼働状態である間、所定の制御周期毎に繰り返し実行される。
ステップS1の処理では、前輪リフト状態判定部2が、前輪速センサ45から出力される電気信号に基づいて今回の前輪リフト目標トルク算出処理で算出した前輪速(現在前輪VSP)から前回の前輪リフト目標トルク算出処理で算出した前輪速(過去前輪VSP)を引いた差分値から前輪速の変化量ΔVSPを算出する。これにより、ステップS1の処理は完了し、前輪リフト目標トルク算出処理はステップS2の処理に進む。
ステップS2の処理では、前輪リフト状態判定部2が、ウィリー抑制制御(前輪リフト制御)処理を実施中であるか否かを判別する。判別の結果、ウィリー抑制制御を実施中である場合(ステップS2:Yes)、前輪リフト状態判定部2は、前輪リフト目標トルク算出処理をステップS5の処理に進める。一方、ウィリー抑制制御を実施中でない場合には(ステップS2:No)、前輪リフト状態判定部2は、前輪リフト目標トルク算出処理をステップS3の処理に進める。
ステップS3の処理では、前輪リフト状態判定部2が、ステップS1の処理において算出された前輪速の変化量ΔVSPが所定車速以上であるか否かを判別する。判別の結果、前輪速の変化量ΔVSPが所定車速以上である場合(ステップS3:Yes)、前輪リフト状態判定部2は、前輪速がウィリー開始状態(前輪加速状態)にあると判断し、前輪リフト目標トルク算出処理をステップS4の処理に進める。一方、前輪速の変化量ΔVSPが所定車速未満である場合には(ステップS3:No)、前輪リフト状態判定部2は、前輪速はウィリー状態に至っていないと判断し、今回の一連の前輪リフト目標トルク算出処理を終了する。
ステップS4の処理では、制御部3が、前輪がウィリー状態にある時間を計測するため、典型的にはプログラムタイマである前輪リフト計測タイマをスタートする。これにより、ステップS4の処理は完了し、今回の一連の前輪リフト目標トルク算出処理を終了する。
ステップS5の処理では、制御部3が、前輪リフト計測タイマをストップし、前輪リフト計測タイマの計時時間に基づいて、前輪のウィリーが発生した時点(図4(b)に示す点P1)から前輪リフト制御(ウィリー抑制制御)の開始条件が成立した時点(図4(b)に示す点P2)までの計時時間をリフト時間として算出する。前輪リフト制御(ウィリー抑制制御)の開始条件としては、後輪速と前輪速との差又は比率に相当する値が閾値以上となるという条件や、それに加えて後輪の駆動トルクが所定値以上となるという条件が挙げられる。これにより、ステップS5の処理は完了し、前輪リフト目標トルク算出処理はステップS6の処理に進む。
ステップS6の処理では、制御部3が、例えば図4(c)に示すようなリフト時間と後輪の駆動トルクの減衰係数(<1)との関係を示すテーブルデータからステップS5の処理において算出されたリフト時間に対応する後輪の駆動トルクの減衰係数を読み出すことにより、ステップS5の処理において算出されたリフト時間に応じた後輪の駆動トルクの減衰係数を算出する。図4(c)に示すテーブルデータでは、リフト時間が長い程、後輪の駆動トルクの減衰係数が大きくなるように設定されている。これにより、ステップS6の処理は完了し、前輪リフト目標トルク算出処理はステップS7の処理に進む。
ステップS7の処理では、制御部3が、後輪の駆動トルクにステップS6の処理において算出されたトルク減衰係数を乗算した値を前輪リフト目標トルク値(最小値)として算出する。以後、制御部3は、鞍乗型車両のウィリーを抑制するように、インジェクタ51、点火装置52、及びスロットル弁53を制御することによって後輪の駆動トルクを前輪リフト目標トルク値(最小値)まで徐々に低下させる。これにより、ステップS7の処理は完了し、今回の一連の前輪リフト目標トルク算出処理は終了する。
以上の説明から明らかなように、本実施形態における駆動力制御装置1によれば、制御部3は、ウィリーが開始したときからウィリー抑制制御の開始条件が成立したときまでの経過時間に応じて、ウィリー抑制制御における後輪の駆動力を低下させるので、鞍乗型車両のウィリーの程度に応じた適切な駆動力を設定することができ、前輪の着地によるウィリー解消時の車体に対するショックの低減やウィリーを解消した後の車両加速の遅れの抑制をすることができる。
また、本実施形態における駆動力制御装置1によれば、ウィリー抑制制御の開始条件は、後輪速と前輪速との差又は比率に相当する値が、閾値以上となるという条件を含むので、適切にウィリー抑制制御を開始することができる。
また、本実施形態における駆動力制御装置1によれば、ウィリー抑制制御の開始条件は、更に、後輪の駆動力が所定値以上となるという条件を含むので、より適切にウィリー抑制制御を開始することができる。
また、本実施形態における駆動力制御装置1によれば、ウィリーが開始したときとは、前輪速の増加量が所定量を上回ったときであるので、適切にウィリーを検出することができる。
なお、本発明は、部材の種類、形状、配置、個数等は前述の実施形態に限定されるものではなく、その構成要素を同等の作用効果を奏するものに適宜置換する等、発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることはもちろんである。
以上のように、本発明は、鞍乗型車両のウィリーの程度に応じた適切な駆動力(駆動トルク)を設定することができ、前輪の着地によるウィリー解消時の車体に対するショックの低減やウィリーを解消した後の車両加速の遅れの抑制をすることができる駆動力制御装置を提供することができるものであり、その汎用普遍的な性格から車両等の駆動力制御装置に広く適用され得るものと期待される。
1…駆動力制御装置
2…前輪リフト状態判定部
3…制御部
41…クランクセンサ
42…ギアポジションセンサ
43…アクセルポジションセンサ
44…スロットルポジションセンサ
45…前輪速センサ
46…後輪速センサ
51…インジェクタ
52…点火装置
53…スロットル弁

Claims (2)

  1. 後輪を駆動輪とし前輪を従動輪とする鞍乗型車両に搭載され、前記鞍乗型車両のウィリーを抑制するように前記後輪の駆動力を低下させるウィリー抑制制御を実行する制御部を有する駆動力制御装置において、
    前記制御部は、前記ウィリーが開始したときから前記ウィリー抑制制御の開始条件が成立したときまでの経過時間に応じて、前記ウィリー抑制制御における前記後輪の前記駆動力を低下させる際の最小値を変更することにより、前記後輪の前記駆動力の低下量を変更し、
    前記ウィリー抑制制御の開始条件は、前記後輪の回転速度と、前記前輪の回転速度と、の差又は比率に相当する値が、閾値以上となるという条件を含み、
    前記ウィリーが開始したときとは、前輪の回転速度の増加量が所定量を上回ったときであることを特徴とする駆動力制御装置。
  2. 前記ウィリー抑制制御の開始条件は、更に、後輪の駆動力が所定値以上となるという条件を含むことを特徴とする請求項に記載の駆動力制御装置。
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