JP6280692B2 - 太陽電池モジュール、及び結晶系太陽電池モジュールの製造方法 - Google Patents

太陽電池モジュール、及び結晶系太陽電池モジュールの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、太陽電池モジュール、及び結晶系太陽電池モジュールの製造方法に関する。
太陽電池は、クリーンで無尽蔵に供給される太陽光を直接電気に変換するため、新しいエネルギー源として期待されている。
前記太陽電池は、複数の太陽電池セルを導電部材を介して接続した太陽電池モジュールとして用いられている。
前記太陽電池モジュールの一例を図1に示す。図1に示す太陽電池モジュールは、結晶系太陽電池モジュール1である。結晶系太陽電池モジュール1では、結晶系太陽電池セル2が、導電部材であるタブ線3によって直列に接続されてストリング4を形成している。そして、そのストリング4が複数配列しマトリクス5を形成している。マトリクス5は、封止用樹脂のシート6により封止され、受光面側に設けられた表面カバー7及び裏面側に設けられた防湿性のバックシート8とともにラミネートされている。マトリクス5の周囲には、アルミニウムなどの金属フレーム9が取り付けられている。
ここで、マトリクス5の上面図の一例を図2に示す。図2に示すマトリクス5は、2つのストリング4が接続された構造である。1つのストリング4では、タブ線3を介して3つの結晶系太陽電池セル2が直列に接続されている。
結晶系太陽電池モジュールを構成する複数の結晶系太陽電池セルは、通常、図2に示すように、隣り合う結晶系太陽電池セルと所定の間隔を置いて配置されている。複数の太陽電池セルが所定の間隔を置いて配置されていることは、例えば、受光面とは反対側の面である裏面にのみ電極を配置したバックコンタクト型太陽電池モジュールにおいても同様である。前記間隔は、例えば、リーク電流の防止を目的として設けられている。
しかし、そのような間隔があるため、太陽光の一部は太陽電池セルに直接入射することなく前記隙間を通過してしまい、光を十分に利用することができていないという問題がある。そして、近年、再生可能エネルギーによる発電が強く求められていることから、太陽電池モジュールの光の利用効率を上げるために前記問題を解決することは非常に重要である。
そこで、バックコンタクト方式の太陽電池モジュールにおいて、太陽電池セルの裏面側に配置される太陽電池用絶縁基板に凹凸構造を形成することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この提案の技術では、前記太陽電池用絶縁基板に凹凸を設けることで、太陽電池セル間を通過した光を前記凹凸により反射させ、前記凹凸で反射した光を前記太陽電池セルの受光面側の表面カバーにより再度反射させて前記太陽電池セルに受光させようとしている。しかし、この提案の技術の場合、前記太陽電池用絶縁基板上の電極などにより前記太陽電池セルと前記太陽電池用絶縁基板との間には隙間があるため、前記凹凸で反射した光が前記隙間に入り、前記凹凸で反射した光が前記受光面側に戻らず、光の利用効率を上げる効果が十分ではないという問題がある。また、前記太陽電池用絶縁基板には、光が入射しないところまでも凹凸が設けられているために、太陽電池モジュールの生産において不要なコストを生じさせるという問題がある。
ところで、前記間隔を有する複数の太陽電池セルを封止用樹脂により封止する際に、前記間隔がずれてしまうことがある。そこで、前記間隔がずれることを防止するために、隣り合う太陽電池セル同士を粘着テープ10で仮止めすることが行われている(例えば、特許文献2、及び図3参照)。この提案の技術では、太陽電池セルを封止用樹脂により封止する際の前記間隔のずれを防止することはできるものの、光の利用効率を向上することはできない。
また、この提案の技術と、太陽電池用絶縁基板に凹凸を設ける前記技術とを組み合わせると、前記間隔のずれを防止することはできる。しかし、前記粘着テープでは、光の利用効率を向上できない。また、そのことに加え、前記間隔における前記粘着テープの貼付されていない箇所を通過し、又は前記粘着テープを透過した光は、前記太陽電池用絶縁基板で反射されるが、その反射光は、前記粘着テープで反射されて再び前記太陽電池用絶縁基板側(太陽電池セルの裏面側)に戻ってきてしまい、太陽電池セルの受光面側に届きにくくなるという問題がある。
したがって、封止する際の太陽電池セルのずれを防止しつつ、光の利用効率が向上でき、更に費用対効果が高い太陽電池モジュール、及び結晶系太陽電池モジュールの製造方法の提供が求められているのが現状である。
特開2011−159747号公報 特開2003−324211号公報
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、封止する際の太陽電池セルのずれを防止しつつ、光の利用効率が向上でき、更に費用対効果が高い太陽電池モジュール、及び結晶系太陽電池モジュールの製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 導電部材により電気的に接続され、かつ封止用樹脂により封止された複数の太陽電池セルを有し、
前記複数の太陽電池セルのうちの任意の太陽電池セルと、前記任意の太陽電池セルと隣り合う少なくとも1つの太陽電池セルとが、隙間を有し、かつ双方の前記太陽電池セルに跨って前記太陽電池セルの受光面と反対側の面である裏面に貼付された固定部材により固定されてなり、
前記固定部材が、前記太陽電池セルの受光面側から前記固定部材に照射された光を乱反射することを特徴とする太陽電池モジュールである。
<2> 固定部材が、双方の太陽電池セル間の隙間の50%〜100%を占める前記<1>に記載の太陽電池モジュールである。
<3> 固定部材が、テープ部材である前記<1>から<2>のいずれかに記載の太陽電池モジュールである。
<4> テープ部材が、基材層と、前記基材層上に粘着層とを有し、
前記テープ部材が、前記粘着層により太陽電池セルの裏面に貼付されてなり、
前記基材層の前記粘着層側の面が、光を乱反射する前記<3>に記載の太陽電池モジュールである。
<5> 基材層の材質が、アルミニウムである前記<4>に記載の太陽電池モジュールである。
<6> テープ部材において、粘着層が、太陽電池セルに貼付される部分にのみ基材層上に形成されている前記<4>から<5>のいずれかに記載の太陽電池モジュールである。
<7> 結晶系太陽電池モジュール及びバックコンタクト型太陽電池モジュールのいずれかである前記<1>から<6>のいずれかに記載の太陽電池モジュールである。
<8> 透明基材上に第1の封止用樹脂を配置する第1の封止用樹脂配置工程と、
前記第1の封止用樹脂上に、複数の太陽電池セルがタブ線により電気的に接続されて形成されたマトリクスを、前記複数の太陽電池セルの受光面が前記透明基材と対向するように配置するマトリクス配置工程と、
前記マトリクスにおける、前記複数の太陽電池セルのうちの任意の太陽電池セルと、前記任意の太陽電池セルと隣り合う少なくとも1つの太陽電池セルとが有する隙間に、双方の前記太陽電池セルに跨るように前記太陽電池セルの受光面と反対側の面である裏面に固定部材を貼付して、前記双方の太陽電池セルを固定する固定工程と、
前記マトリクス上に第2の封止用樹脂を配置する第2の封止用樹脂配置工程と、
前記第1の封止用樹脂及び前記第2の封止用樹脂を加熱して、前記第1の封止用樹脂及び前記第2の封止用樹脂により前記マトリクスを封止する封止工程とを含み、
前記固定部材が、前記太陽電池セルの受光面側から前記固定部材に照射された光を乱反射することを特徴とする結晶系太陽電池モジュールの製造方法である。
本発明によれば、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、封止する際の太陽電池セルのずれを防止しつつ、光の利用効率が向上でき、更に費用対効果が高い太陽電池モジュール、及び結晶系太陽電池モジュールの製造方法を提供することができる。
図1は、結晶系太陽電池モジュールの一例を示す概略斜視図である。 図2は、マトリクスの一例を示す上面図である。 図3は、粘着テープで仮止めされたマトリクスの一例を示す上面図である。 図4aは、固定部材の一例を示す概略断面図である。 図4bは、固定部材の他の一例を示す概略断面図である。 図4cは、固定部材の他の一例を示す概略断面図である。 図4dは、固定部材の他の一例を示す概略断面図である。 図5は、本発明の太陽電池モジュールの一例(結晶系太陽電池モジュール)を示す概略断面図である。 図6aは、本発明の太陽電池モジュール(結晶系太陽電池モジュール)の製造方法の一例を説明するための概略断面図である(その1)。 図6bは、本発明の太陽電池モジュール(結晶系太陽電池モジュール)の製造方法の一例を説明するための概略断面図である(その2)。 図6cは、本発明の太陽電池モジュール(結晶系太陽電池モジュール)の製造方法の一例を説明するための概略断面図である(その3)。 図6dは、本発明の太陽電池モジュール(結晶系太陽電池モジュール)の製造方法の一例を説明するための概略断面図である(その4)。 図6eは、本発明の太陽電池モジュール(結晶系太陽電池モジュール)の製造方法の一例を説明するための概略断面図である(その5)。 図6fは、本発明の太陽電池モジュール(結晶系太陽電池モジュール)の製造方法の一例を説明するための概略断面図である(その6)。 図7aは、本発明の太陽電池モジュール(バックコンタクト型太陽電池モジュール)の製造方法の一例を説明するための概略断面図である(その1)。 図7bは、本発明の太陽電池モジュール(バックコンタクト型太陽電池モジュール)の製造方法の一例を説明するための概略断面図である(その2)。 図7cは、本発明の太陽電池モジュール(バックコンタクト型太陽電池モジュール)の製造方法の一例を説明するための概略断面図である(その3)。 図7dは、本発明の太陽電池モジュール(バックコンタクト型太陽電池モジュール)の製造方法の一例を説明するための概略断面図である(その4)。 図7eは、本発明の太陽電池モジュール(バックコンタクト型太陽電池モジュール)の製造方法の一例を説明するための概略断面図である(その5)。 図8aは、実施例の太陽電池モジュールの製造方法を説明するための図(概略上面図)である(その1)。 図8bは、実施例の太陽電池モジュールの製造方法を説明するための図(概略上面図)である(その2)。 図8cは、実施例の太陽電池モジュールの製造方法を説明するための図(概略断面図)である(その3)。 図8dは、実施例の太陽電池モジュールの製造方法を説明するための図(概略断面図)である(その4)。 図8eは、実施例の太陽電池モジュールの製造方法を説明するための図(概略上面図)である(その5)。 図8fは、実施例の太陽電池モジュールの製造方法を説明するための図(概略断面図)である(その6)。 図8gは、実施例の太陽電池モジュールの製造方法を説明するための図(概略断面図)である(その7)。 図8hは、実施例の太陽電池モジュールの製造方法を説明するための図(概略断面図)である(その8)。
(太陽電池モジュール)
本発明の太陽電池モジュールは、複数の太陽電池セルと、固定部材とを少なくとも有し、更に必要に応じて、透明基材、バックシートなどのその他の部材を有する。
<複数の太陽電池セル>
前記複数の太陽電池セルは、導電部材により電気的に接続され、かつ封止用樹脂により封止されている。
前記太陽電池セルとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、結晶系太陽電池セルなどが挙げられる。
−結晶系太陽電池セル−
前記結晶系太陽電池セルとしては、受光面及び受光面の反対面である裏面に電極を有する限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、光電変換部としての光電変換素子と、フィンガー電極と、バスバー電極とを少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の部材を有する。
前記結晶系太陽電池セルとしては、例えば、単結晶シリコン太陽電池セル、多結晶シリコン太陽電池セルなどが挙げられる。
前記結晶系太陽電池セルの平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記結晶系太陽電池セルの形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、多角形、円形などが挙げられる。前記多角形としては、四角形、八角形などが挙げられる。
前記結晶系太陽電池セルは、バスバー電極を有さないバスバーレス構造であってもよい。
−導電部材−
前記導電部材としては、複数の太陽電池セルを電気的に接続する部材であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、前記太陽電池モジュールが結晶系太陽電池モジュールの場合には、タブ線などが挙げられる。例えば、前記太陽電池モジュールがバックコンタクト型太陽電池モジュールの場合には、タブ線、導電回路などが挙げられる。
−−タブ線−−
前記タブ線は、隣り合う一方の結晶系太陽電池セルの受光面の電極と他方の結晶系太陽電池セルの裏面の電極とを接続する導電部材である。
前記タブ線の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、銅、アルミニウム、鉄、金、銀、ニッケル、パラジウム、クロム、モリブデン、及びこれらの合金などが挙げられる。
前記タブ線は、銅及びアルミニウムのいずれかを含有することが好ましい。
前記タブ線の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、平板状などが挙げられる。
前記タブ線の構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよい。前記単層構造としては、例えば、銅、アルミニウムなどをその材質とする単層構造が挙げられる。前記積層構造としては、例えば、銅、アルミニウムなどを材質とする基材と、メッキ層とを有する積層構造などが挙げられる。前記メッキ層の材質としては、例えば、金、銀、錫、ハンダなどが挙げられる。
前記タブ線の平均幅としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1mm〜5mmが好ましい。
前記タブ線の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100μm〜250μmが好ましく、100μm〜200μmがより好ましい。前記平均厚みが、100μm未満であると、結晶系太陽電池セルにより生成された電気の取出し効率が低下することがあり、250μmを超えると、接続信頼性が低下することがある。前記平均厚みが、前記より好ましい範囲内であると、接続信頼性がより優れる点で有利である。
前記平均厚みは、例えば、前記タブ線の任意の10点において前記タブ線の厚みを測定し、測定した値を平均することにより求めることができる。
−−導電回路−−
前記導電回路は、複数の太陽電池セルの裏面(受光面と反対側の面)と接続し、前記複数の太陽電池セルを電気的に接続する導電パターンである。
前記導電回路の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、銅、アルミニウム、鉄−ニッケル合金などが挙げられる。
前記導電回路は、例えば、バックコンタクト型太陽電池モジュールにおいて、複数の太陽電池セルの裏面側に配置された絶縁基材上に形成されている。前記導電回路を形成する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記導電回路の形状、大きさ、構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記導電回路は、例えば、スタッドバンプなどの導電補助材を介して、太陽電池セルの裏面の電極と電気的に接続している。前記スタッドバンプの材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、銀、銅、錫、鉛、ニッケル、金などが挙げられる。
−封止用樹脂−
前記封止用樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エチレン/酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン/酢酸ビニル/トリアリルイソシアヌレート(EVAT)、ポリビニルブチラート(PVB)、ポリイソブチレン(PIB)、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂などが挙げられる。
前記封止の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、後述する本発明の太陽電池モジュールの製造方法において一例を説明するように、前記導電部材で電気的に接続され、かつ前記固定部材で固定された前記複数の太陽電池セルを、前記封止用樹脂である第1の封止用樹脂と、第2の封止用樹脂とで挟んで、その後、前記第1の封止用樹脂と、前記第2の封止用樹脂とを加熱することにより封止する方法などが挙げられる。
<固定部材>
前記複数の太陽電池セルのうちの任意の太陽電池セルと、前記任意の太陽電池セルと隣り合う少なくとも1つの太陽電池セルとは、隙間を有している。
前記固定部材は、前記任意の太陽電池セルと、前記任意の太陽電池セルと隣り合う少なくとも1つの太陽電池セルとの双方に跨って前記太陽電池セルの受光面と反対側の面である裏面に貼付されている。
前記固定部材は、前記太陽電池セルの受光面側から前記固定部材に照射された光を乱反射する。
前記隙間の間隔としては、例えば、1mm〜5mmなどが挙げられる。
前記固定部材により乱反射した光は、例えば、前記透明基材の表面で反射する結果、前記太陽電池セルの受光面に到達する。そうすることで、前記固定部材が無い場合には、前記複数の太陽電池セル間の隙間を通過して前記太陽電池セルの受光面には到達しなかった光が、前記太陽電池セルの受光面に到達するようになり、光の利用効率が向上する。また、前記固定部材は、前記太陽電池セルに貼付されており、前記太陽電池セルとほぼ同一平面上にある。そのため、光を乱反射する部材を前記太陽電池セルの受光面と反対側の面である裏面側の基板などに配置した場合と比べて、乱反射した光は、前記太陽電池セルの裏面に回り込むことがなく、前記太陽電池セルの受光面に到達することができる。
また、前記固定部材は、封止の際の太陽電池セルのずれを防止する。
更に、前記固定部材は、前記太陽電池セルと接している部分を除いた全てが前記隙間に位置しているため、前記固定部材に光を乱反射する加工を行っても、不必要な加工を施す部分が少なく、費用対効果が十分に得られる。
なお、前記固定部材は、光を全て乱反射する必要はなく、光の一部は、吸収されてもよいし、又は透過されてもよい。
前記固定部材は、前記双方の太陽電池セル間の隙間の40%〜100%を占めることが好ましく、50%〜100%を占めることがより好ましい。前記占める面積が、40%未満であると、光の利用効率の向上が十分ではないことがあり、100%を超えると、光の利用効率が向上しないことがある。前記占める面積が、前記より好ましい範囲内であると、太陽電池モジュールの出力向上の点で有利である。
前記固定部材の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、テープ部材であることが、貼付しやすく、かつスペースをとらないことから好ましい。
前記テープ部材の構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、基材層と、前記基材層上に粘着層とを有することが好ましい。
この場合、前記粘着層により、前記太陽電池セルの裏面に前記テープ部材が貼付される。そして、前記基材層の前記粘着層側の面が、光を乱反射することが好ましい。
前記テープ部材の平均幅としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5mm〜10mmが好ましい。前記テープ部材の幅のうちの2mm程度が前記太陽電池セルに貼付されていれば、双方の太陽電池セルを固定するのに十分な固定力(接着力)を得ることができる。
前記粘着層の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリル系粘着剤などが挙げられる。
前記粘着層の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記基材層が導電性を有する場合、前記粘着層は、前記基材層を介して前記双方の太陽電池セルがショートしないように絶縁性を有することが好ましい。
前記基材層の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属、樹脂などが挙げられる。前記金属としては、例えば、アルミニウム、銅などが挙げられる。前記樹脂としては、例えば、ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニルなどが挙げられる。また、前記樹脂に金属めっき、金属蒸着などが施されたものであってもよい。これらの中でもアルミニウムが入手の容易性、及びコストの点で好ましい。
前記基材層の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記テープ部材において、前記粘着層は、前記太陽電池セルに貼付される部分にのみ前記基材層上に形成されていることが、光の利用効率向上の点から好ましい。
前記固定部材が光を乱反射するためには、前記固定部材が非平滑面を有することが好ましい。例えば、前記テープ部材において、前記粘着層と接している側の前記基材層の面が非平滑面を有することが好ましい。
前記非平滑面を形成する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、前記基材層の材質が金属の場合には、非平滑面を有するローラにより前記基材層の表面に非平滑面を転写する方法、前記基材層をエッチングして前記基材層の表面を粗面化する方法などが挙げられる。例えば、前記基材層の材質が樹脂の場合には、前記樹脂に微小ビーズを練り込むことにより、前記基材層の表面をマット処理(つや消し処理)する方法などが挙げられる。
ここで、前記固定部材の一例を、図を参照して説明する。
図4aに固定部材の一例の概略断面図を示す。
図4aに示す固定部材は、テープ状の固定部材11であって、基材層13と粘着層12とを有している。基材層13の材質は金属である。粘着層12と接する基材層13の一方の面13aは、非平滑面であり、図の上方から照射された光は面13aにより乱反射する。
固定部材11は、2つの太陽電池セルの隙間に、前記2つの太陽電池セルを跨るように貼付される。
図4bに示す固定部材は、テープ状の固定部材11であって、基材層13と粘着層12とを有している。基材層13の材質は金属である。粘着層12と接する基材層13の一方の面13aは、非平滑面であり、図の上方から照射された光は面13aにより乱反射する。粘着層12は、面13aの全面に形成されておらず、面13aの端部に形成されている。
固定部材11は、2つの太陽電池セルの隙間に、前記2つの太陽電池セルに跨るように貼付される。貼付される際、面13aの端部上に形成された2つの粘着層12がそれぞれの太陽電池セルと接することにより、固定部材11が太陽電池セルに貼付される。
図4cに示す固定部材は、テープ状の固定部材11であって、基材層13と粘着層12とを有している。基材層13の材質は金属である。基材層13と接する面とは反対側の粘着層12の面12aは、非平滑面であり、図の上方から照射された光は面12aにより乱反射する。
図4dに示す固定部材11は、基材層13と、貼付層14とを有する。基材層13の材質は金属である。基材層13の一方の面13aは、非平滑面であり、図の上方から照射された光は面13aにより乱反射する。基材層13は非粘着性のため、それ自身では、太陽電池セル22に貼付することができない。そこで、貼付層14を用いて基材層13を太陽電池セル22に貼付する。貼付層14としては、例えば、粘着テープなどが挙げられる。2つの太陽電池セル22に跨るように基材層13を配置し、基材層13を覆って、貼付層14を2つの太陽電池セル22の裏面に貼り付けることにより、2つの太陽電池セル22に固定部材11を貼付することができる。
<透明基材>
前記透明基材としては、太陽光を透過する基材であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記太陽電池モジュールにおいて、前記透明基材は、前記太陽電池セルの受光面側に配置される。
前記透明基材の材質としては、例えば、ガラス、樹脂などが挙げられる。前記ガラスとしては、例えば、ソーダ石灰フロートガラスなどが挙げられる。前記樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレートなどが挙げられる。
前記透明基材の材質は、太陽光を100%透過する材質である必要はなく、前記太陽電池セルが光電変換を十分に行うことができる程度に太陽光を透過できればよい。
前記透明基材の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、平板状が好ましい。
前記透明基材の大きさ、構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<バックシート>
前記バックシートとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、アルミニウム(Al)、PETとAlとポリエチレン(PE)との積層体などが挙げられる。
前記太陽電池モジュールとしては、結晶系太陽電池モジュール、バックコンタクト型太陽電池モジュールが好ましい。
前記結晶系太陽電池モジュールの構造の一例を図5に示す。図5に示す結晶系太陽電池モジュールは、封止用樹脂15により封止された結晶系太陽電池セル2と、透明基材16とを有している。結晶系太陽電池セル2は、タブ線3により電気的に接続されている。そして、2つの結晶系太陽電池セル2は、その受光面と反対側の面である裏面に貼付された固定部材11により固定されている。固定部材11は、透明基材16を透過して固定部材11に照射された光を乱反射する。
(結晶系太陽電池モジュールの製造方法)
本発明の結晶系太陽電池モジュールの製造方法は、第1の封止用樹脂配置工程と、マトリクス配置工程と、固定工程と、第2の封止用樹脂配置工程と、封止工程とを少なくとも含み、更に必要に応じて、バックシート配置工程などのその他の工程を含む。
前記結晶系太陽電池モジュールの製造方法は、前記太陽電池モジュールの製造に好適に用いることができる。
<第1の封止用樹脂配置工程>
前記第1の封止用樹脂配置工程としては、透明基材上に第1の封止用樹脂を配置する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記透明基材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、本発明の前記太陽電池モジュールの説明において例示した前記透明基材などが挙げられる。
前記第1の封止用樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、本発明の前記太陽電池モジュールの説明において例示した前記封止用樹脂などが挙げられる。
<マトリクス配置工程>
前記マトリクス配置工程としては、前記第1の封止用樹脂上に、マトリクスを、複数の太陽電池セルの受光面が前記透明基材と対向するように配置する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記マトリクスは、前記複数の太陽電池セルがタブ線により電気的に接続されて形成された構造をしている。
前記太陽電池セルとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、本発明の前記太陽電池モジュールの説明において例示した前記結晶系太陽電池セルなどが挙げられる。
前記タブ線としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、本発明の前記太陽電池モジュールの説明において例示した前記タブ線などが挙げられる。
<固定工程>
前記固定工程としては、前記マトリクスにおける、前記複数の太陽電池セルのうちの任意の太陽電池セルと、前記任意の太陽電池セルと隣り合う少なくとも1つの太陽電池セルとが有する隙間に、双方の前記太陽電池セルに跨るように前記太陽電池セルの裏面(受光面と反対側の面)に固定部材を貼付して、前記双方の太陽電池セルを固定する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記固定部材は、本発明の前記太陽電池モジュールの説明で例示した前記固定部材である。
前記固定部材は、前記太陽電池セルの受光面側から前記固定部材に照射された光を乱反射する。
<第2の封止用樹脂配置工程>
前記第2の封止用樹脂配置工程としては、前記マトリクス上に第2の封止用樹脂を配置する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記第2の封止用樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、本発明の前記太陽電池モジュールの説明において例示した前記封止用樹脂などが挙げられる。
前記第2の封止用樹脂は、前記第1の封止用樹脂と同じ材質であることが、封止の精度が高くなる点で好ましい。
<封止工程>
前記封止工程としては、前記第1の封止用樹脂及び前記第2の封止用樹脂を加熱して、前記第1の封止用樹脂及び前記第2の封止用樹脂により前記マトリクスを封止する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記加熱の温度としては、前記第1の封止用樹脂及び前記第2の封止用樹脂が軟化する温度であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記加熱の時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記封止の際には、前記加熱に加えて、十分に封止できるように押圧することが好ましい。前記押圧の圧力としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<バックシート配置工程>
前記バックシート配置工程としては、前記第2の封止用樹脂配置工程において配置された前記第2の封止用樹脂上にバックシートを配置する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記バックシート配置工程は、通常、前記封止工程の前に行われる。
前記バックシートとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、本発明の前記太陽電池モジュールの説明において例示した前記バックシートなどが挙げられる。
ここで、本発明の結晶系太陽電池モジュールの製造方法の一例を、図を用いて説明する。
まず、図6aに示すように、透明基材16上に第1の封止用樹脂15aを配置する。
続いて、図6bに示すように、複数の結晶系太陽電池セル2がタブ線3により電気的に接続されて形成されたマトリクス5を、第1の封止用樹脂15a上に配置する。マトリクス5は、例えば、図2に示すような構造をしている。
続いて、図6cに示すように、マトリクス5における、複数の結晶系太陽電池セル2のうちの任意の結晶系太陽電池セル2と、任意の結晶系太陽電池セル2と隣り合う少なくとも1つの結晶系太陽電池セル2とが有する隙間に、双方の結晶系太陽電池セル2に跨るように結晶系太陽電池セル2の裏面(受光面と反対側の面)に固定部材(テープ部材)11を貼付して、双方の結晶系太陽電池セル2を固定する。ここで、固定部材11は、光を乱反射させる面を有している。そして、その面は、図中下側を向いている。テープ部材の幅のうちの2mm程度が結晶系太陽電池セル2の裏面に貼付されていれば、双方の結晶系太陽電池セル2を固定するのに十分な固定力(接着力)を得ることができる。
続いて、図6dに示すように、マトリクス5上に第2の封止用樹脂15bを配置する。
続いて、図6eに示すように、第2の封止用樹脂15b上にバックシート17を配置する。
続いて、第1の封止用樹脂15a及び第2の封止用樹脂15bを加熱する。そうすることにより、第1の封止用樹脂15a及び第2の封止用樹脂15bが一体となった封止用樹脂15によりマトリクス5が封止される(図6f)。
次に、本発明の太陽電池モジュールの一態様であるバックコンタクト型太陽電池モジュールの製造方法の一例を説明する。
まず、図7aに示すように、特定のパターンを有する導電部材23が形成された絶縁基板21を用意する。
続いて、図7bに示すように、2つの太陽電池セル22に跨って太陽電池セル22の裏面(受光面と反対側の面)に貼付された固定部材11により固定された複数の太陽電池セル22を、絶縁基板21上に配置し、導電部材23と太陽電池セル22とを電気的に接続する。この際、導電部材23と太陽電池セル22との間には、接続を補助するスタッドバンプが配されていてもよい。
続いて、図7cに示すように、複数の太陽電池セル22上に、封止用樹脂15を配置する。
続いて、封止用樹脂15を加熱して、複数の太陽電池セル22を封止する(図7d)。 続いて、図7eに示すように、封止用樹脂15上に、透明基材16を配置する。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
<太陽電池モジュールの作製>
結晶系太陽電池セルが4つ接続された結晶系太陽電池モジュールを作製した。具体的な方法を以下に示す。
以下の材料を用いた。
・結晶系太陽電池セル2:6インチ(156mm)多結晶Siセル〔縦6インチ×横6インチ(1インチは2.54cm)〕
・タブ線3a:平均幅2mm×平均厚み0.2mm、はんだが被覆された銅線
・横タブ線3b:平均幅6mm×平均厚み0.3mm、はんだが被覆された銅線
・導電性接着フィルム:SP103F1(デクセリアルズ株式会社製)、平均厚み25μm×平均幅2mm×平均長さ150mm
・第1の封止用樹脂及び第2の封止用樹脂:EVA(エチレン/酢酸ビニル共重合体)(平均厚み600μm)
・固定部材11:粘着層12(アクリル系粘着剤、平均厚み50μm)と基材層13(アルミニウム、平均厚み100μm)とを有する図4aに示すようなテープ部材(平均幅6mm、平均長さ156mm)。基材層13の粘着層12側の面13aは、光を乱反射する面である。この面は、ローラを用い前記基材層の表面に非平滑面を施すことにより作製した。
・透明基材:太陽電池用強化ガラス(平均厚み3.2mm)
・バックシート:TPT〔テドラー(登録商標)−ポリエステル−テドラー(登録商標)〕構造(平均厚み250μm)
まず、2つの結晶系太陽電池セル2を並べ、結晶系太陽電池セル2のバスバー電極及びAl裏面電極上のタブ線3aを接続する位置に、導電性接着フィルムを貼り付けた。貼付け条件は、加熱温度80℃、圧力0.5MPa、1秒間とし、加熱ツールを用いて行った。
続いて、一方の結晶系太陽電池セル2のバスバー電極と他方の結晶系太陽電池セル2のAl裏面電極とが電気的に接続できるように、タブ線3aを前記バスバー電極上及び前記Al裏面電極上の導電性接着フィルムに貼り付けた。更に、それぞれの結晶系太陽電池セル2においてタブ線3aが貼り付けられていないバスバー電極及びAl裏面電極上にもタブ線3aを貼り付けた。その後、加熱ツールを用いて、加熱温度180℃、圧力2MPa、15秒間で接続を行った。そのようにして、2つの結晶系太陽電池セル2がタブ線3aにより直列に接続されたストリング4を得た(図8a)。2つの結晶系太陽電池セル2間の間隔は2mmとした。そのようなストリング4を2つ作製した。
続いて、2つのストリング4を並べ、横タブ線3bを用いて、それぞれのストリング4の端部から出ているタブ線3aを、図8bに示すように接続し、マトリクス5を得た。マトリクス5において、一方のストリング4の結晶系太陽電池セル2と他方のストリング4の結晶系太陽電池セル2との間隔は2mmとした。
続いて、透明基板16を用意し、透明基板16の上に第1の封止用樹脂15aを置いた(図8c)。
続いて、マトリクス5を、第1の封止用樹脂15aの上に置いた(図8d)。
続いて、マトリクス5において、一方のストリング4の結晶系太陽電池セル2とそれに隣り合う他方のストリング4の結晶系太陽電池セル2とに跨るように、固定部材11を双方の結晶系太陽電池セル2に貼り付けた(図8e)。固定部材11の幅6mmのうち、2mmがそれぞれの結晶系太陽電池セル2に接している。固定部材11は、双方の結晶系太陽電池セル2間の隙間の100%を占めている。
続いて、マトリクス5の上に、第2の封止用樹脂15bを置いた(図8f)。
続いて、第2の封止用樹脂15b上に、バックシート17を置いた(図8g)
続いて、第1の封止用樹脂15a及び第2の封止用樹脂15bを、150℃×900秒間、0.1MPaで加熱、及び押圧して第1の封止用樹脂15a及び第2の封止用樹脂15bを一体化し、マトリクス5を封止して、結晶系太陽電池モジュールを完成させた(図8h)。
(実施例2)
実施例1において、固定部材11が双方の結晶系太陽電池セル2間の隙間を占める割合を75%とした以外は、実施例1と同様にして、結晶系太陽電池モジュールを作製した。
(実施例3)
実施例1において、固定部材11が双方の結晶系太陽電池セル2間の隙間を占める割合を50%とした以外は、実施例1と同様にして、結晶系太陽電池モジュールを作製した。
(比較例1)
実施例1において、固定部材を、以下の固定部材に変えた以外は、実施例1と同様にして、結晶系太陽電池モジュールを作製した。
・固定部材:粘着層12(アクリル系粘着剤平均厚み50μm)と基材層13(アルミニウム、平均厚み100μm)とを有するテープ部材(平均幅6mm、平均長さ156mm)。基材層13の粘着層12側の面は、光を乱反射しない面(光を正反射する面)である。
(比較例2)
実施例1において、固定部材を用いなかった以外は、実施例1と同様にして、結晶系太陽電池モジュールを作製した。
<評価>
得られた結晶系太陽電池モジュールについて、以下の評価を行った。結果を表1に示す。
−出力結果の評価−
発電効率を測定し、以下の方法で出力結果を評価した。
発電効率は、JIS C8913(結晶系太陽電池セル出力測定方法)に準拠し、ソーラーシュミレーター(日清紡メカトロニクス株式会社製、ソーラーシュミレーターPVS1116i−M)を用いて、測定条件:照度1,000W/m、温度25℃、スペクトルAM1.5Gにより測定した。
実施例1〜3及び比較例1〜2の結晶系太陽電池モジュールの出力を測定した。
比較例1の結晶系太陽電池モジュールの出力を1.00とした場合の、実施例1〜3、及び比較例2の結晶系太陽電池モジュールの出力を求めた。結果を表1に示す。
−太陽電池セルのずれ−
封止の際に太陽電池セルのずれが生じていないかを目視により確認した。具体的には、結晶系太陽電池セル間の間隔の変化、及び並列するストリングの並びのずれを目視により確認し、以下の評価基準で評価した。結果を表1に示す。
〔評価基準〕
○:結晶系太陽電池セル間の間隔の変化、及び並列するストリングの並びのずれがない
×:結晶系太陽電池セル間の間隔の変化、及び並列するストリングの並びのずれの少なくともいずれかがある
実施例1〜3では、比較例1と比べて太陽電池モジュールの出力が向上した。これは、光を乱反射する固定部材を用いているために、太陽電池セル間の隙間に照射された光が反射され、更に透明基材で再反射された結果、太陽電池セルの受光面の到達し、光の利用効率が向上したためと考えられる。
実施例3では、比較例1と比べて、出力が1.005倍に向上していた。太陽電池セル自体の発電効率の向上が非常に高度な技術を必要とする点、及び再生可能エネルギーへの注目から太陽電池モジュールの出力向上が望まれている点からすると、この出力向上は、非常に優れた効果である。
また、実施例1では、比較例1と比べて出力が1.010倍に向上している。また、実施例2では、比較例1と比べて出力が1.008倍に向上している。これらの結果は、実施例1及び2が顕著に優れた効果を示すことを表している。
実施例1〜3では、封止の際の太陽電池セルのずれもなかった。
本発明の太陽電池モジュールは、封止する際の太陽電池セルのずれを防止しつつ、光の利用効率が向上でき、更に費用対効果が高いことから、結晶系太陽電池モジュール、バックコンタクト型太陽電池モジュールに好適に用いることができる。
1 結晶系太陽電池モジュール
2 結晶系太陽電池セル
3 タブ線
4 ストリング
5 マトリクス
6 シート
7 表面カバー
8 バックシート
9 金属フレーム
10 粘着テープ
11 固定部材
12 粘着層
13 基材層
14 貼付層
15 封止用樹脂
15a 第1の封止用樹脂
15b 第2の封止用樹脂
16 透明基材
17 バックシート
21 絶縁基板
22 太陽電池セル
23 導電部材

Claims (7)

  1. 透明基材上に第1の封止用樹脂を配置する第1の封止用樹脂配置工程と、
    前記第1の封止用樹脂上に、複数の太陽電池セルがタブ線により電気的に接続されて形成されたマトリクスを、前記複数の太陽電池セルの受光面が前記透明基材と対向するように配置するマトリクス配置工程と、
    前記マトリクスにおける、前記複数の太陽電池セルのうちの任意の太陽電池セルと、前記任意の太陽電池セルと隣り合う少なくとも1つの太陽電池セルとが有する隙間に、双方の前記太陽電池セルに跨るように前記太陽電池セルの受光面と反対側の面である裏面に固定部材を貼付して、前記双方の太陽電池セルを固定する固定工程と、
    前記マトリクス上に第2の封止用樹脂を配置する第2の封止用樹脂配置工程と、
    前記第1の封止用樹脂及び前記第2の封止用樹脂を加熱して、前記第1の封止用樹脂及び前記第2の封止用樹脂により前記マトリクスを封止する封止工程とを含み、
    前記固定部材が、前記双方の太陽電池セル間の隙間の50%〜100%を占めており、
    前記固定部材が、前記太陽電池セルの受光面側から前記固定部材に照射された光を乱反射することを特徴とする結晶系太陽電池モジュールの製造方法。
  2. 固定部材が、非平滑面を有する請求項1に記載の結晶系太陽電池モジュールの製造方法。
  3. 固定部材が、テープ部材である請求項1から2のいずれかに記載の結晶系太陽電池モジュールの製造方法。
  4. テープ部材が、基材層と、前記基材層上に粘着層とを有し、
    前記テープ部材が、前記粘着層により太陽電池セルの裏面に貼付されてなり、
    前記基材層の前記粘着層側の面が、光を乱反射する請求項3に記載の結晶系太陽電池モジュールの製造方法。
  5. 基材層の材質が、アルミニウムである請求項4に記載の結晶系太陽電池モジュールの製造方法。
  6. テープ部材において、粘着層が、太陽電池セルに貼付される部分にのみ基材層上に形成されている請求項4から5のいずれかに記載の結晶系太陽電池モジュールの製造方法。
  7. 結晶系太陽電池モジュール及びバックコンタクト型太陽電池モジュールのいずれかである請求項1から6のいずれかに記載の結晶系太陽電池モジュールの製造方法。
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