JP6278351B2 - 水田用除草装置 - Google Patents

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Description

本発明は、水田に植えられた複数の苗の周囲に生える雑草を除去するための水田用除草装置に関する。
従来、水田の圃場に生えた雑草を除去するために、苗の条間を除草するロータと、苗の株間を除草するツースとを備えた除草機が知られている。従来の除草機については、例えば、特許文献1に記載されている。
特許文献1に記載の除草機では、図7に示すように、苗の株間を除草するツース161の後方に、条間を除草するロータ131が配置されている。このような除草機では、苗の周囲において、左右に揺動するツース161が圃場に接触することにより、苗の株間に生える雑草を掻き出すとともに、苗の条間において、回転駆動するロータ131が圃場に接触することにより、苗の条間に生える雑草を掻き出す。そして、掻き出された雑草が水田の水面へと浮かされることにより、圃場に生えた雑草を除去することができる(段落0038)。
特開2003−204708号公報
特許文献1に記載の除草機では、ロータ131は回転駆動することにより水流が生じ、掻き出した雑草を後方へ排出できる。しかしながら、ツース161は、掻き出した雑草が絡みつきにくいように形状を工夫してあるものの、掻き出した雑草を積極的にツース161および圃場から引き離す構成を有していない。そのため、ツース161による除草効果を高めることが困難である。
また、除草を行う水田に大量の藻が生えている場合に、ロータ131よりも前方にあるツース161に藻が絡みつき、堆積する虞がある。ツース161に藻が絡みつくと、絡みついた藻が圃場に育成する苗に引っ掛かり、苗を引き抜く可能性が生じる。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、苗の株間およびその周囲を除草するツースを有する除草装置において、ツースによる除草効果を高め、かつ、ツースに藻が絡みつくことを抑制できる技術を提供することを、目的とする。
上記課題を解決するため、本願の第1発明は、苗が条植えされた水田に生えた雑草を除去する除草装置であって、水平かつ左右に延びる回転軸を中心として回転し、除草機能および水流発生機能を有する、複数の条間回転除草部と、前記条間回転除草部の後方に配置され、針金状の部材により形成される複数の揺動ツースを有する、1つまたは複数の株間除草部と、前記条間回転除草部の後方、かつ、前記揺動ツースの前方に配置される、整流部を有し、前記株間除草部はそれぞれ、前後方向に見て、2つの前記条間回転除草部の間に配置され、前記整流部は、前記条間回転除草部と前後方向に重なる位置に配置され、かつ、弾性力を有する材料で形成される
本願の第2発明は、第1発明の除草装置であって、前記株間除草部を複数有し、複数の前記条間回転除草部と、複数の前記株間除草部とが、前後方向から見て、左右に交互に配置される。
本願の第3発明は、第1発明または第2発明の除草装置であって、前記整流部は、前後方向に対して略垂直に配置された板状である。
本願の第4発明は、第3発明の除草装置であって、前記整流部の下端部の左右両側には、切り欠き状のガイド部が設けられる。
本願の第5発明は、第1発明ないし第4発明のいずれかの除草装置であって、前記整流部の下端部は、前記揺動ツースの下端部よりも下方に配置される。
本願の第1発明から第発明によれば、株間除草部の前方の左右両側に条間回転除草部が配置されることにより、揺動ツースに左右両側から水流が届く。当該水流により、揺動ツース周辺の藻や雑草が後方へ流されやすい。そのため、揺動式除草機構の除草効果が向上するとともに、揺動式除草機構に藻が絡みついて堆積することを抑制できる。また、条間回転除草部により発生した水流が、整流部に当たって左右に分かれて後方へと向かう。これにより、当該水流が、より効率良く揺動ツース付近に向かう。さらに、整流部に当たる水流の強度(速度)に応じて、整流部の下端部が後方に向けて変形する。すなわち、整流部に当たる水流が小さい場合、整流部はあまり変形せず、前方から整流部に当たる水流は側方から後方へ流れやすくなる。これにより、前方から整流部に当たる水流が効率よく揺動ツースへと向かう。一方、整流部に当たる水流が強くなると、整流部の下端部が変形し、整流部の下方を通過する水流が多くなる。これにより、隣り合う2つの整流部の側方から後方へ流れる水流が強くなり過ぎて、隣り合う2つの整流部から後方へ流れる水流がぶつかり合って、乱流が生じるのが抑制される。したがって、乱流が発生することにより、揺動ツースの付近における水流の勢いが弱まるのが抑制される。したがって、揺動式除草機構の除草効果がさらに向上するとともに、揺動式除草機構に藻が絡みつくのをさらに抑制できる。
本願の第発明によれば、前方から整流部に当たった水流が、整流部の左右に分かれて後方に向かう際に、整流部の左右の端部付近において乱流を発生するのが抑制される。したがって、揺動ツースの付近に向かう水流の勢いが、乱流により弱まるのを抑制できる。
本願の第発明によれば、整流部の下端部は、圃場表面に接近する、または、圃場に接触する。これにより、整流部の下方を流れる水流が抑制され、整流部の整流効果が高まる
本願の第発明によれば、前方から整流部に当たった水流が、整流部の左右に分かれて後方に向かう際に、整流部の左右の端部付近において乱流を発生するのが抑制される。したがって、揺動ツースの付近に向かう水流の勢いが、乱流により弱まるのを抑制できる。
除草機の側面図である。 除草装置の上面図である。 除草装置の正面図である。 条間ロータおよび株間除草部の平面的配置と、条間ロータにより生じる水流とを、模式的に示した図である。 変形例に係る除草装置の正面図である。 変形例に係る条間ロータ、株間除草部、および整流部の平面的配置と、条間ロータにより生じる水流とを、模式的に示した図である。 従来の除草機の側面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、本願では、除草機の進行方向を「前方向」、除草機の進行方向と逆の方向を「後方向」とそれぞれ称する。また、本願では、除草機の使用時の姿勢に従って上下方向を定義する。また、除草機の使用時の姿勢において、水平かつ前後方向と垂直な方向を、左右方向と称する。図面中、前方向に「F」、後方向に「R」を付している場合がある。
<1.除草機の全体構成>
図1は、除草機1の側面図である。図2は、除草装置20の上面図である。図3は、除草装置20の正面図である。この除草機1は、水田に条植えされた苗の周囲に生える雑草を除去する装置である。
図1に示すように、本実施形態の除草機1は、走行車体10と、除草装置20と、駆動機構30とを有する。
走行車体10は、メインフレーム11、前輪12、後輪13、操作部14、運転席15、昇降リンク16、および、走行用駆動機構17を備えた乗用型機体である。メインフレーム11は、前輪12および後輪13によって支持されている。
本実施形態では、走行車体10は、1つの前輪12および2つの後輪13を有する三輪車である。前輪12は、走行車体10の前方中央に配置される。また、後輪13は、走行車体10の後方に、左右の間隔を空けて配置される。なお、前輪12および後輪13の左右方向の間隔はそれぞれ、圃場に条植えされた苗を跨ぐ間隔に設定されている。なお、本発明の除草機は、三輪車に限られない。例えば、2つの前輪と2つの後輪とを有する四輪車であってもよい。
走行用駆動機構17には、例えば、エンジン機構が用いられる。本実施形態の前輪12および後輪13はそれぞれ、動力伝達機構(図示せず)を介して走行用駆動機構17と連結される。すなわち、本実施形態の除草機1は、全輪が動力により駆動される、全輪駆動車である。これにより、走行用駆動機構17が動作すると、前輪12および後輪13が回転し、除草機1が走行する。
また、前輪12は、走行車体10の進行方向に対して左右方向に回動自在に支持されている。前輪12の回転方向は、後述するハンドル141を回転させることにより、制御される。
操作部14および運転席15は、走行車体10の後部中央に設けられている。操作部14は、ハンドル141、切替レバー142、および、操作レバー143を有する。ハンドル141を回転操作すると、前輪12の回転方向を制御することにより、走行車体10の進行方向を制御できる。切替レバー142を操作すると、前後の進行方向の切り替えや、走行速度の切り替えを行うことができる。また、操作レバー143を操作すると、後述する昇降装置162が駆動し、昇降リンク16が上下に動作する。
本実施形態では、運転席15は、走行機体10の最後方に設けられる。これにより、作業者は、除草機1の走行方向や、除草作業を監視しやすい。作業者は、運転席15に着席した状態で、必要に応じて操作部14の各部を操作し、除草作業を行う。
昇降リンク16は、前後方向に延びる平行リンク161と、平行リンク161の角度を変更する昇降装置162とを有する。平行リンク161の後方側の端部は、ギアケース111に回動自在に取り付けられる。ギアケース111は、メインフレーム11の下方に取り付けられる。ギアケース111は、ギアを内部に保持するとともに、平行リンク161を取り付ける取付フレームの役割も果たしている。一方、平行リンク161の前方側の端部には、除草装置20および駆動機構30が取り付けられる。
本実施形態の昇降装置162は、走行用駆動機構17により駆動される油圧発生装置(図示せず)の油圧を用いた、油圧シリンダである。昇降装置162は、上方側の端部がメインフレーム11と回動自在に取り付けられ、下方側の端部が平行リンク161と回動自在に取り付けられる。これにより、作業者が操作レバー143を操作すると、昇降装置162が伸縮し、平行リンク161の角度が変化する。そうすると、平行リンク161の前方側の端部に取り付けられた除草装置20および駆動機構30が、走行車体10に対して上下に移動する。
除草装置20は、昇降リンク16を介して走行車体10に取り付けられている。除草を行う場合、昇降装置162が伸長することにより、除草装置20を下方へ移動させ、除草位置に配置する。また、除草を行わない場合、昇降装置162が縮むことにより、除草装置20を上方へ移動させ、除草位置より上方の待機位置に配置する。図1では、除草装置20は、除草位置に配置されている。
除草装置20は、圃場に生えた雑草を除去する部位である。図2に示すように、本実施形態の除草装置20は、駆動機構30、条間ロータ40、および、株間除草部50を備えている。除草機1は、圃場面の高さに応じて、昇降リンク16を昇降させ、除草装置20を適切な高さに配置させる。
駆動機構30は、条間ロータ40および株間除草部50を駆動させるための動力発生機構である。駆動機構30は、昇降リンク16を介して走行車体10に取り付けられている。本実施形態の駆動機構30は、除草装置20に搭載されたエンジンである。また、駆動機構30には、条間ロータ40の回転速度を調整する調整レバー31が備えられている。これにより、除草を行う圃場の状態に合わせて、条間ロータ40の回転速度を調節できる。
なお、駆動機構30は、エンジンに限らず、モータ等の他の動力源であってもよい。また、駆動機構30は、走行車体10に備えられた走行用動力機構17の動力の一部を分岐したものを用いてもよい。その場合、走行用動力機構17の動力の一部をギアケース111に設けられた出力端から出力し、除草装置20へと入力してもよい。また、その場合、調節レバー31が、走行車体10の操作部14に備えられてもよい。
条間ロータ40は、条植えされた苗の条間を除草する、条間回転除草部である。図2に示すように、本実施形態の除草装置20は、5つの条間ロータ40を有する。条間ロータ40はそれぞれ、植え付けされた苗の条間に位置するように、左右方向に等間隔に配置されている。
条間ロータ40は、複数の除草爪41を有している。駆動機構30が駆動すると、駆動機構30の駆動力が条間ロータ40へ伝達し、条間ロータ40が回転する。このとき、条間ロータ40は、水平かつ左右に延びる回転軸42を中心として前向きに回転駆動する。これにより、除草爪41が圃場の条間の土壌表面を掻くことにより、圃場の条間に生えた雑草を土壌から掻き取ることができる。条間ロータ40により掻き取られ、水面近くに浮き上がった雑草は、その後拾い集めてもよいし、放置してもよい。放置した場合、雑草はその後死滅する。また、条間ロータ40は、回転することにより、前から後へと水流を発生させる。
株間除草部50は、条植えされた苗の周辺を除草する機構である。本実施形態の除草装置20は、4つの株間除草部50を有する、4条用の除草装置である。株間除草部50はそれぞれ、植え付けされた苗の株間に位置するように、左右方向に等間隔に配置されている。株間除草部50は、それぞれ、フレーム51と、5本の揺動式除草機構である揺動ツース52とを有する。
株間除草部50のフレーム51は、図3に示すように、動力変換装置53を介して駆動軸54に連結されている。駆動機構30が駆動すると、駆動軸54へと駆動力が伝達し、駆動軸54が回転する。そして、駆動軸54の回転運動力が、動力変換装置53によって左右の往復運動力に変換され、株間除草部50へと伝達する。このように、駆動機構30が駆動すると、株間除草部50が左右に揺動する。これにより、揺動ツース52が圃場に生育する苗の周辺の土壌表面に接触しながら揺動することにより、圃場の株間および苗の周辺に生えた雑草を掻き出して除去することができる。株間除草部50により掻き出され、水面近くに浮き上がった雑草は、条間ロータ40により掻き取られた雑草と同様、拾い集めてもよいし、放置してもよい。
図1に示すように、揺動ツース52はそれぞれ、針金状の部材により形成されている。揺動ツース52は、フレーム51に片持ち状に取り付けられて下方へ延びる基部521と、基部521の下端部から上下に蛇行しつつ後方へ延びる作用部522とを有する。
基部521は、フレーム51から鉛直に垂下した後、前方に向けて斜め下方向へやや屈曲し、さらに下方において後方に向けて斜め下方向へ大きく屈曲する。すなわち、基部521は、左右方向から見て、前方に向けて凸となるく字状の形状である。このように揺動ツース52は、上下方向および前後方向に延びている。一方、図2および図3に示すように、揺動ツース52が左右方向には延びていないことにより、除草作業時に、揺動ツース52が圃場に生育する苗に引っかかり、苗を引き抜くのが抑制されている。
除草作業の手順について、以下に説明する。まず、除草機1の運転席15に着席した作業者が、操作部14のハンドル141および切替レバー142を操作し、圃場の苗条に沿った向きに進行方向を合わせると共に、前輪12および後輪13が条間に位置するように調節する。この時、除草装置20は、待機位置に配置されている。次に、操作レバー143を操作し、除草装置20を下降させ、所定の高さの除草位置へ配置する。作業者は、条間ロータ40および揺動ツース52の位置を確認した後、駆動機構30を起動させ、条間ロータ40を回転させるとともに揺動ツース52の揺動を開始する。その後、除草機1を前進させて除草作業を行う。除草装置20の土壌に対する高さ、条間ロータ40の回転速度、および、揺動ツース52の揺動速度はそれぞれ、苗の生育状況、雑草や藻の発生状況、または、圃場の水の深さなどを考慮して調整を行う。
除草作業を行いながら進行する除草機1が、圃場の端部に達したら、駆動機構30を停止し、除草装置20を待機位置まで上昇させる。その後、除草機1の向きを転回し、未処理の苗条に合わせて除草機1を移動する。除草機1の位置及び方向が定まったら、当該未処理の苗条に対して除草作業を開始する。以後、同様の作業を繰り返すことにより、圃場内の除草作業を行う。
本実施形態の除草機1は、前輪12と後輪13との間に除草装置20が配置された、いわゆるミッドマウント型の除草機である。除草機1がミッドマウント型であり、かつ、運転席15が除草装置20の後方に配置されることにより、作業者が除草装置20の条間ロータ40および株間除草部50と、苗条との位置関係を確認・調整しやすい。また、除草装置20が前輪12と後輪13との間に配置されることにより、除草作業中に前輪12の方向を変更して除草機1の進行方向を変更する場合に、苗条に対する除草装置20の位置変化が、前輪12の位置変化に比べて緩やかである。そのため、除草作業中に除草機1の進行方向が変わる場合であっても、除草作業を容易に行うことができる。
図4は、条間ロータ40および株間除草部50の平面的配置と、条間ロータ40により生じる水流401とを、模式的に示した図である。図1、図2、および図4に示すように、株間除草部50は、条間ロータ40の後方に配置されている。すなわち、揺動ツース52は、条間ロータ40の後方に配置されている。このため、図4中に破線矢印で示したように、条間ロータ40の回転により生じた水流401の一部は、真っ直ぐ後方へ向かう。また、水流401の他の一部が、左右方向に広がりながら後方へ向かい、揺動ツース52へと向かう。
このように、条間ロータ40が発生させた水流401により、揺動ツース52が掻き出した、あるいは、掻き出そうとしている雑草が、後方へと流される。
一般的に、揺動ツース52のような揺動式除草機構を用いた株間除草において、揺動ツース52に掻き出された雑草が、揺動ツース52に絡みつく虞がある。また、圃場の水面に浮遊する藻が、揺動ツース52に絡みつく虞がある。しかしながら、本発明の除草装置20では、揺動ツース52に対する周囲の水流の相対速度は、除草機1が前進する速度と、揺動ツース52付近に達した水流401の速度とを合わせた速度となる。すなわち、条間ロータ40が発生させた水流401が揺動ツース52に達することにより、揺動ツース52に対する周囲の水流の相対速度が大きくなる。
揺動ツース52に対する周囲の水流の相対速度が大きくなることにより、水中および水面を浮遊する雑草や藻が、揺動ツース52に接触する時間が短くなる。また、揺動ツース52に絡みつこうとする雑草や藻が、押し流されやすくなることにより、揺動ツース52に雑草や藻が絡まるのを抑制できる。さらに、揺動ツース52に雑草や藻が絡みついてしまった場合であっても、周囲の水流によって、揺動ツース52に絡みついた雑草や藻が引き剥がされやすい。
このように、揺動ツース52に雑草や藻が絡みつくのが抑制されるとともに、揺動ツース52に絡みついた雑草や藻が剥離されやすいため、揺動ツース52に雑草や藻が絡みついて堆積するのが、抑制される。したがって、揺動ツース52に堆積した雑草や藻が、圃場に生育する苗に絡まることによって苗を引き抜き、欠株を発生させることを抑制できる。
図2、図3、および図4に示すように、5つの条間ロータ40と4つの株間除草部50とは、前後方向から見て、左右に交互に配置されている。また、左右方向の両端にはそれぞれ、条間ロータ40が配置されている。このような配置により、4条の苗条、当該苗条の間の条間、および、当該4条の苗条の左右に隣接する条間の除草を1の作業で行うことができる。
また、このような配置により、株間除草部50は、前後方向から見て、隣り合う2つの条間ロータ40の間に配置されている。これにより、株間除草部50の揺動ツース52周辺に、条間ロータ40の発生させた水流401が、前方の左右両側から届く。その結果、揺動ツース52付近の水流401が前後方向に真っ直ぐになるとともに、揺動ツース52付近における水流401の勢いが確保される。したがって、それぞれの揺動ツース52に雑草や藻が絡みついて堆積することを、より抑制できる。すなわち、欠株の発生を、より抑制できる。
図3に示すように、揺動ツース52は、静止時において条間ロータ40と前後方向に重ならない位置に配置される。これにより、条間ロータ40が掻き出した雑草が、揺動ツース52の周辺に向かいにくい。その結果、揺動ツース52に、条間ロータ40の掻き出した雑草が絡みついて堆積することが、抑制できる。
なお、本実施形態の除草装置20では、揺動ツース52の静止時において、揺動ツース52と条間ロータ40とが前後方向に重ならない。しかしながら、除草作業中に揺動ツース52が揺動し、揺動ツース52が左右方向に触れた際に、瞬間的に、条間ロータ40と前後方向に僅かに重なる場合がある。このように、揺動ツース52と条間ロータ40とが瞬間的に前後方向に重なってもよい。
<2.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではない。
図5は、一変形例に係る除草装置20の正面図である。図6は、除草装置20の条間ロータ40、株間除草部50および整流部60の平面的配置と、条間ロータ40により生じる水流とを、模式的に示した図である。
図5および図6の例では、整流部60を除く全ての構成要素が、上記の実施形態と共通する。なお、図5および図6中、上記の実施形態と共通する構成については、同じ符号を付している。
図6に示すように、整流部60はそれぞれ、条間ロータ40の後方に配置されている。これにより、条間ロータ40の発生させた水流401が、整流部60に当たる。前方から整流部60に当たった水流は、左右に分かれて後方へと向かう。これにより、条間ロータ40の発生させた水流401が、より効率よく揺動ツース52付近に向かう。したがって、揺動ツース52に雑草や藻が絡みついて堆積することを、さらに抑制できる。
また、整流部60は、図6に示すように、揺動ツース52の作用部522の前方に配置されるのが好ましい。これにより、条間ロータ40の発生させた水流401が、さらに効率よく揺動ツース52付近に向かう。なお、整流部60の全部が揺動ツース52の作用部522の前方に配置されていなくてもよい。例えば、少なくとも整流部60の前方側の端部が作用部522の前方に配置されていれば、水流402を効率よく揺動ツース52付近へ向かわせることができる。
図5に示すように、整流部60の下端部は、揺動ツース52の下端部よりも下方に配置されている。このため、整流部60の下端部は、圃場に接触する。これにより、整流部60の下方を流れる水流が抑制され、整流部60の整流効果が高まる。
また、整流部60の下端部の左右両側には、切り欠き状のガイド部601が設けられている。これにより、前方から整流部60に当たった水流が、整流部60の左右に分かれて後方に向かう際に、整流部60の左右の端部付近において乱流を発生するのが抑制される。したがって、揺動ツース52の付近に向かう水流の勢いが、乱流により弱まるのを抑制できる。
図5の例では、整流部60は、ゴム等の弾性力を有する材料で形成されている。このため、整流部60に当たる水流の強度(速度)に応じて、整流部60の下端部が後方に向けて変形する。すなわち、整流部60に当たる水流が小さい場合、整流部60はあまり変形せず、前方から整流部60に当たる水流は、整流部60のガイド部601や側方から後方へ流れやすくなる。これにより、前方から整流部60に当たる水流は、効率よく揺動ツース52へと向かう。一方、整流部60に当たる水流が強くなると、整流部60の下端部が変形し、整流部60の下方を通過する水流が多くなる。これにより、隣り合う2つの整流部60のガイド部601から後方へ流れる水流が強くなり過ぎない。このため、隣り合う2つの整流部60のガイド部601から後方へ流れる水流がぶつかり合って、乱流が生じるのが抑制される。したがって、乱流が発生することにより、揺動ツース52の付近における水流の勢いが弱まるのが抑制される。
上記の実施形態の除草機は、前輪と後輪との間に除草装置が備えられた、いわゆるミッドマウント型の除草機であったが、本発明はこれに限られない。除草機は、前後の車輪の前方に除草装置が設けられたいわゆるフロントマウント型や、前後の車輪の後方に除草装置が設けられたいわゆるリアマウント型であってもよい。
また、上記の実施形態では、株間除草部の各除草ユニットが5つの揺動ツースを有していたが、本発明はこれに限られない。株間除草部におけるツースの数は、1条あたり2つ〜4つであってもよいし、6つ以上であってもよい。
また、上記の実施形態の除草機は、4条用の除草機であったが、本発明の除草装置が搭載される除草機は、4条用には限られない。例えば、2条用や8条用の除草機に、本発明の除草装置を搭載してもよい。
また、除草装置の細部の構成については、本願の各図に示された形状と、相違していてもよい。また、上記の実施形態や変形例に登場した各要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に組み合わせてもよい。
1 除草機
10 走行車体
20 除草装置
30 駆動機構
40 条間ロータ
41 除草爪
42 回転軸
50 株間除草部
51 フレーム
52 揺動ツース
60 整流部
401 水流
601 ガイド部

Claims (5)

  1. 苗が条植えされた水田に生えた雑草を除去する除草装置であって、
    水平かつ左右に延びる回転軸を中心として回転し、除草機能および水流発生機能を有する、複数の条間回転除草部と、
    前記条間回転除草部の後方に配置され、針金状の部材により形成される複数の揺動ツースを有する、1つまたは複数の株間除草部と、
    前記条間回転除草部の後方、かつ、前記揺動ツースの前方に配置される、整流部
    を有し、
    前記株間除草部はそれぞれ、前後方向に見て、2つの前記条間回転除草部の間に配置され、
    前記整流部は、前記条間回転除草部と前後方向に重なる位置に配置され、かつ、弾性力を有する材料で形成される、除草装置。
  2. 請求項1に記載の除草装置であって、
    前記株間除草部を複数有し、
    複数の前記条間回転除草部と、複数の前記株間除草部とが、前後方向から見て、左右に交互に配置される、除草装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の除草装置であって、
    前記整流部は、前後方向に対して略垂直に配置された板状である、除草装置。
  4. 請求項3に記載の除草装置であって、
    前記整流部の下端部の左右両側には、切り欠き状のガイド部が設けられる、除草装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の除草装置であって、
    前記整流部の下端部は、前記揺動ツースの下端部よりも下方に配置される、除草装置。
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