JP6180966B2 - 2軸型ロータリ耕耘装置 - Google Patents

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本発明は、ロータリ耕耘装置に関し、より詳細には、第1の耕耘装置と、第2の耕耘装置とを有する2軸型ロータリ耕耘装置に関する。
田畑を耕すために、トラクタ等の車両にけん引されるロータリ耕耘装置が用いられる。ロータリ耕耘装置は、複数の爪が高速で回転するロータリ耕耘部を有する。ロータリ耕耘部の複数の爪が土壌を砕くことによって田畑の表土が耕される。
ロータリ耕耘装置の中には、車両の幅方向に沿うように設けられる第1の耕耘装置と、その後方に設けられる第2の耕耘装置とを有する2軸型ロータリ耕耘装置がある。2軸型ロータリ耕耘装置は、第1の耕耘装置によって粗起こしが行われた土を第2の耕耘装置によって更に細かく砕き、耕耘された土壌の上部に当たる植栽が行われる箇所を細土とすることができる。
特許文献1には、第1耕耘部をPTO(Power Take-Off)軸からの動力で駆動し、着脱可能な第2耕耘部を、電動モ−タ−による駆動系でもって別個独立に回転駆動するように構成する二軸型ロ−タリ耕耘装置が開示されている。
特開2001−078502号公報
特許文献1の二軸型ロ−タリ耕耘装置によれば、第2耕耘部のロ−タリ爪軸を回転駆動する駆動系を簡素化し、第2耕耘部の第1耕耘部に対する脱着を容易にすることができるとされている。更に、特許文献1には、第2耕耘部の第1耕耘部に対する上下方向相対位置を任意に調節できるように構成するのが好ましいことが記載されている。
2軸型ロータリ耕耘装置の中には、特許文献1にも記載のように、第1の耕耘装置に対して、第2の耕耘装置を上下方向に調節可能としたものがある。しかしながら、それらは、第2の耕耘装置の上下方向相対位置が調節された後に固定された上で用いられる。一方で、2軸型ロータリ耕耘装置の中には、第1の耕耘装置に対して、第2の耕耘装置を上下方向に揺動可能としたものがある。しかしながら、それらは、第2の耕耘装置が整地板と一体に上下動する等して地面の凹凸に追従して砕土されている。したがって、これらの2軸型ロータリ耕耘装置においては、土壌の耕耘中に、第1の耕耘装置に対する第2の耕耘装置の上下方向相対位置の自在な変更は行われていない。
このように、2軸型ロータリ耕耘装置では、耕耘の際の砕土領域についての充分な考慮がなされていない。
そこで、本発明の目的は、砕土領域が調整自在とされた2軸型ロータリ耕耘装置を提供することにある。
このため、本発明に係る2軸型ロータリ耕耘装置は、第1の耕耘装置と、前記第1の耕耘装置の後方に着脱自在に設けられる第2の耕耘装置と、畝立て器とを有する2軸型ロータリ耕耘装置において、前記第2の耕耘装置は、駆動源を備え、前記第1の耕耘装置に対して上下方向と、前後方向とを個別に各々の方向に制御自在に設けられることを特徴とする。
更に、本発明に係る2軸型ロータリ耕耘装置は、第1の耕耘装置と、前記第1の耕耘装置の後方に着脱自在に設けられる第2の耕耘装置と、畝立て器とを有する2軸型ロータリ耕耘装置において、前記第2の耕耘装置は、駆動源を備え、前記第1の耕耘装置に対して少なくとも上下方向に制御自在に設けられるとともに、前記第2の耕耘装置は、周期的に上下方向に制御されることを特徴とする。
更に、本発明に係る2軸型ロータリ耕耘装置は、第1の耕耘装置と、前記第1の耕耘装置の後方に着脱自在に設けられる第2の耕耘装置と、畝立て器とを有する2軸型ロータリ耕耘装置において、前記第2の耕耘装置は、駆動源を備え、前記第2の耕耘装置の回転数が制御自在に設けられるとともに、前記第2の耕耘装置の前記回転数は、周期的に変動するように制御されることを特徴とする。
更に、本発明に係る2軸型ロータリ耕耘装置は、前記第2の耕耘装置は、前記第1の耕耘装置が取り付けられるセンターケースから後方に延びるアッパーアームに取り付けられるセンタードライブ型であることを特徴とする。
更に、本発明に係る2軸型ロータリ耕耘装置は、前記第2の耕耘装置の砕土爪は、前記畝立て器によって形成される畝の頂部かつ中央部に対応して配置されることを特徴とする。
更に、本発明に係る2軸型ロータリ耕耘装置は、更に、マーカを収容するホッパを備え、前記第2の耕耘装置が砕土した箇所に前記マーカを散布することを特徴とする。
本発明によれば、第1の耕耘装置と、第1の耕耘装置の後方に着脱自在に設けられる第2の耕耘装置と、畝立て器とを有する2軸型ロータリ耕耘装置において、第2の耕耘装置は、駆動源を備え、第1の耕耘装置に対して上下方向と、前後方向とを個別に各々の方向に制御自在に設けられるので、形成される畝の上部において、植栽が行われる箇所、すなわち細土が必要とされる箇所でのみ砕土を行うことができ、作業の効率を向上させることができる。更に、草等の不要物の絡みつきや土詰まりを防ぐことができ、砕土の性能を良好に維持することができる。
更に、本発明によれば、第1の耕耘装置と、第1の耕耘装置の後方に着脱自在に設けられる第2の耕耘装置と、畝立て器とを有する2軸型ロータリ耕耘装置において、第2の耕耘装置は、駆動源を備え、第1の耕耘装置に対して少なくとも上下方向に制御自在に設けられるとともに、第2の耕耘装置は、周期的に上下方向に制御されるので、予め定められた間隔で砕土を行うことができ、作業の効率をより向上させることができる。
更に、本発明によれば、第1の耕耘装置と、第1の耕耘装置の後方に着脱自在に設けられる第2の耕耘装置と、畝立て器とを有する2軸型ロータリ耕耘装置において、第2の耕耘装置は、駆動源を備え、第2の耕耘装置の回転数が制御自在に設けられるので、形成される畝の上部において、植栽が行われる箇所、すなわち細土が必要とされる箇所でのみ砕土を行うことができ、作業の効率を向上させることができる。更に、所望の粒度に砕土することができ、砕土の性能を良好に維持することができる。
更に、本発明によれば、第2の耕耘装置の回転数は、周期的に変動するように制御されるので、予め定められた間隔で砕土を行うことができ、作業の効率をより向上させることができる。
更に、本発明によれば、第2の耕耘装置は、第1の耕耘装置が取り付けられるセンターケースから後方に延びるアッパーアームに取り付けられるセンタードライブ型であるので、第2の耕耘装置の上下調節機構を簡易な構成とすることができ、着脱を容易として、作業の効率をより向上させることができる。
更に、本発明によれば、第2の耕耘装置の砕土爪は、畝立て器によって形成される畝の頂部かつ中央部に対応して配置されるので、形成される畝の適切な位置において第2の耕耘装置が砕土することができ、作業の効率をより向上させることができる。
更に、本発明によれば、更に、マーカを収容するホッパを備え、第2の耕耘装置が砕土した箇所にマーカを散布するので、第2の耕耘装置によって細土の形成された箇所を明示することができ、作業の効率をより向上させることができる。
本実施形態の一例としての2軸型ロータリ耕耘装置がトラクタに装着された形態を示す側面図である。 図1の要部拡大側面図である。 2軸型ロータリ耕耘装置の一部を省略した背面図である。 2軸型ロータリ耕耘装置による作業後に形成される畝を進行方向側からみた概略断面図である。 図4のV−V線概略断面図である。 2軸型ロータリ耕耘装置に取り付けられる爪の一例を示し、図6Aはその正面図、図6Bはその側面図、図6Cはその平面図である。 変形例の要部拡大側面図である。
以下に、図面を参照しつつ、本発明を実施するための形態について詳述する。図1は本実施形態の一例としての2軸型ロータリ耕耘装置30がトラクタ10に装着された形態を示す側面図である。なお、以下では、説明の便宜上、トラクタ10の進行方向である図1における左側を前方向とし、進行方向に対して直交して、かつ水平方向である図1における手前側と奥側とに延びる方向を幅方向とする。
図1に例示されたトラクタ10は、ボンネット11内に、エンジンEや、バッテリBT、図示せぬ発電機、ラジエータ、冷却ファン、エアクリーナ等を備える。エンジンE、バッテリBT、発電機、ラジエータはシャーシ12上に載置されている。発電機は、エンジンEの出力部と連結して稼働する。バッテリBTは発電機と接続されている。発電機によって発生した電気がバッテリBTに蓄電される。
トラクタ10は、機体の進行方向に当たる前部の左右のそれぞれに前輪13,13を備え、後部左右のそれぞれには後輪14,14を備える。左右の後輪14,14をそれぞれ上方、及びトラクタ10の内方から覆うようにフェンダー15,15が設けられている。なお、トラクタ10は、走行装置にクローラが用いられる構成であっても構わない。
ボンネット11の後方には、図示せぬエアカットプレートを介してダッシュボード16が設けられている。ダッシュボード16には、速度や、燃料残量等を表示する図示せぬパネルが設けられている。ダッシュボード16の後方にはステアリングコラムカバー17が隣接して設けられている。ステアリングコラムカバー17の上端にはステアリング18が突出して設けられている。ステアリング18の右側には図示せぬアクセルレバーが設けられている。ステアリングコラムカバー17の下方には、クラッチペダル19、及び図示せぬ左右ブレーキペダルが設けられている。
ステアリングコラムカバー17の後方には所定の距離を隔てて運転席20が設けられている。運転席20は、左右のそれぞれのフェンダー15,15の間に配置されている。
運転席20の下方には、図示せぬトランスミッションを内蔵するトランスミッションケースTMが配置されている。トランスミッションケースTMはシャーシ12の後部に固定されている。トランスミッションは、エンジンEの動力を後輪14,14に伝達する。
なお、運転席20の後方に隣接して図示せぬ燃料タンクが配置されている。燃料タンクは、左右のそれぞれのフェンダー15,15の間に配置されている。左右のそれぞれのフェンダー15,15の後端には、ROPS(Roll-Over Protective Structures)21が上方向に突出して設けられている。なお、トラクタ10は、キャビンを有する構成であっても構わない。
トランスミッションケースTMの後部上面には、作業機として装着される2軸型ロータリ耕耘装置30を昇降するための例えば油圧式の作業機用昇降機構22が取り付けられている。なお、作業機用昇降機構22は油圧式に限定されるものではなく、作業機を昇降させることができれば良く、例えば、ギヤが用いられた機械式であっても良い。
本実施形態に係る2軸型ロータリ耕耘装置30は、トラクタ10のトランスミッションケースTMの後方に、一対の左右ロワーリンク23,23、及びトップリンク24からなる3点リンク機構を介して連結される。左右ロワーリンク23,23のそれぞれの前端側は、トランスミッションケースTMの後部の左右側面にそれぞれ回動可能に連結されている。トップリンク24の前端側は、作業機用昇降機構22の後部に回動可能に連結されている。エンジンEの駆動力を伝達するためのPTO軸25は、エンジンEに連動連結され、トランスミッションケースTMの後面に後ろ向きに突出している。
作業機用昇降機構22には、図示せぬ昇降油圧シリンダにて回動する1対の左右リフトアーム26,26が設けられている。左右リフトアーム26,26のそれぞれは、左右リフトロッド27,27を介して左右ロワーリンク23,23にそれぞれ連結されている。左右リフトアーム26,26のそれぞれは、回動することで2軸型ロータリ耕耘装置30が昇降するように構成されている。
本実施形態に係る2軸型ロータリ耕耘装置30は、粗起こし用の第1の耕耘装置としてのメイン耕耘装置50と、メイン耕耘装置50の後方に着脱自在に設けられる第2の耕耘装置としての細土用耕耘装置70と、培土器とも称される畝立て器90とを有する。
なお、メイン耕耘装置50の前部には、トラクタ10の3点リンク機構における左右ロワーリンク23,23のそれぞれと着脱自在にそれぞれ連結される下方連結部31と、トップリンク24と着脱自在に連結される上方連結部32とが設けられている。一方で、メイン耕耘装置50の後部には、後方に延びる図示せぬ耕深調節バーが設けられている。そして、耕深調節バーの後端には、図示せぬ耕深調節フレームが幅方向に延びて連結されている。
更に、上方連結部32と、耕深調節バーとの間には、伸縮の調節が自在の耕深調節機構33が設けられている。耕深調節機構33の備える耕深調節ハンドル34の回転によって耕深調節バー、及び耕深調節フレームの上下位置が変更されるように構成されている。
耕深調節フレームには、上下方向に延びる図示せぬゲージ輪アームの上端が支持され、ゲージ輪アームの下端には、円板状の図示せぬゲージ輪が幅方向を軸として回転自在に設けられていても良い。このような構成によれば、耕深調節ハンドル34の回転によるゲージ輪の上下に伴って、2軸型ロータリ耕耘装置30が上下に動き、耕深が調節自在になる。
メイン耕耘装置50の後部には更に、後方に延びるアッパーアーム35が設けられる。後方に延びるアッパーアーム35の後部には、幅方向に延びるアッパーフレーム36が、アッパーアーム35上での前後位置を調節自在に取り付けられる。メイン耕耘装置50の後部には更に、アッパーフレーム36の更に後方まで延びる支持アーム37が設けられる。後方に延びる支持アーム37の後部には、幅方向に延びる支持フレーム38が、支持アーム37上での前後位置を調節自在に取り付けられる。そして、アッパーフレーム36には細土用耕耘装置70が取り付けられ、支持フレーム38には畝立て器90が取り付けられる。したがって、細土用耕耘装置70と、畝立て器90とはそれぞれ、メイン耕耘装置50に対する前後位置が調節自在に構成されている。
アッパーアーム35、及び支持アーム37に対しても上述の耕深調節ハンドル34と同様な図示せぬ細土耕深調節機構、及び畝立て器上下位置調節機構が設けられるように構成されても良い。細土耕深調節機構、及び畝立て器上下位置調節機構が設けられることによって、メイン耕耘装置50に対する細土用耕耘装置70、及び畝立て器90それぞれの上下方向の相対位置が調節自在となる。なお、メイン耕耘装置50に対する細土用耕耘装置70、及び畝立て器90の上下方向の相対位置が同一であっても構わない場合には、同一の支柱、例えばアッパーアーム35に両方が取り付けられる構成であっても構わない。
図2は図1の要部拡大側面図である。そして、図3は、2軸型ロータリ耕耘装置30の一部を省略した背面図である。
メイン耕耘装置50は、その幅方向の略中央部にメイン爪軸ローターセンターケース51を有する。メイン爪軸ローターセンターケース51の前面にはドライブ入力軸52が突出して設けられている。ドライブ入力軸52は、自在継手軸53を介してPTO軸25と連動連結される。メイン爪軸ローターセンターケース51は、前後方向に延びるドライブ入力軸52の動力を幅方向に伝達する図示せぬベベルギア等の動力伝達機構を内蔵している。なお、メイン爪軸ローターセンターケース51は、その上方において、上述された上方連結部32の下端と回動自在に連結されている。
メイン爪軸ローターセンターケース51からは、その幅方向の両側に、筒状のロータリメインビーム54が延びる。そして、筒状ロータリメインビーム54は、幅方向に延びて回動自在に動力伝達機構に連動連結された動力伝達軸55を内蔵する。なお、筒状ロータリメインビーム54は、上述された下方連結部31の後端に連結されている。
左右に延びるロータリメインビーム54の一端(図3の例示においては左側)には、略上下方向に延びるメイン爪軸伝動サイドケース56の上部が固着されている。一方で、ロータリメインビーム54の他端(図3の例示においては右側)には、メイン爪軸伝動サイドケース56に対向するように略上下方向に延びるブラケット57の上部が固着されている。そして、メイン爪軸伝動サイドケース56、及びブラケット57の各々の下部間に延びるメイン爪軸ローター58が回動自在に設けられる。メイン爪軸ローター58には、その径方向に放射状に延びるメイン爪59が複数取り付けられている。
動力伝達軸55の出力端部、及びメイン爪軸ローター58の入力端部は、それぞれが、メイン爪軸伝動サイドケース56の内部まで突出している。動力伝達軸55の出力端部、及びメイン爪軸ローター58の入力端部にはそれぞれ図示せぬスプロケットが固着されている。そして、各スプロケット間は、図示せぬ無端チェーンによって連動連結されている。
このように、メイン耕耘装置50は、PTO軸25から自在継手軸53を介して入力される動力が、ドライブ入力軸52、動力伝達機構、動力伝達軸55、無端チェーン、メイン爪軸ローター58へと伝達されるように構成されている。
例示されたメイン耕耘装置50はサイドドライブ型であり、メイン爪軸伝動サイドケース56は、ロータリメインビーム54の一端側に設けられている。しかしながら、メイン耕耘装置50は、センタードライブ型であっても良く、その場合には、メイン爪軸伝動サイドケース56に相当する構成が、メイン爪軸ローターセンターケース51から下方に延びて設けられる。
メイン爪軸ローター58、及びメイン爪59の回転軌跡L1を取り囲むようにロータリメインカバー60が設けられている。ロータリメインカバー60は、メイン爪59の回転軌跡L1の上方を幅方向に覆うように配置された上面カバーと、上面カバーの幅方向両端部に設けられた左右一対のサイドカバーとを含む。なお、図中においては、サイドカバーの表示が省略されている。ロータリメインカバー60の後端には取り付け部61が幅方向に延びて設けられている。
メイン耕耘装置50に対して、予め定められた前後の軸間距離H、及び上下の軸間距離Vを有して細土用耕耘装置70が取り付けられる。ここで、軸とは、各装置のローターの回転軸のことである。そして、細土用耕耘装置70の軸は、メイン耕耘装置50の軸よりも上方に配置される。なお、上述されたように、細土用耕耘装置70は、初期の前後の軸間距離H、及び上下の軸間距離Vから変更調節自在に構成されている。
細土用耕耘装置70は、駆動源としての例えばモータ71を備える。したがって、本実施形態に係る2軸型ロータリ耕耘装置30は、細土用耕耘装置70と、メイン耕耘装置50とが、個別に駆動するように構成されている。なお、モータ71の駆動は、図示せぬ制御部によって制御される。
モータ71には電動モータが用いられても良い。駆動源として電動モータが用いられることで、細土用耕耘装置70の備える駆動源を簡易な構成にするとともに、容易に高速回転を出力することができ、作業の効率をより向上させることができる。なお、電動モータは、図示せぬカプラによって、トラクタ10のバッテリBTと着脱可能に接続される。
一方で、モータ71には油圧モータが用いられても良い。駆動源として油圧モータが用いられることで、細土用耕耘装置70の備える駆動源を簡易な構成にするとともに、容易に高出力を得ることができ、作業の効率をより向上させることができる。更に、油圧モータが用いられることで、正転、停止、及び逆転を無段で容易に変更することができる。なお、油圧モータには図示せぬ可撓性の油圧ホースが接続される。そして、油圧ホースの有する図示せぬ油圧カプラによって、トラクタ10の図示せぬ外部油圧取り出し口と着脱可能に接続される。油圧モータとしては、例えばプランジャモータが用いられても良く、その中でも、アキシャル形斜板式や、アキシャル形斜軸式、ラジアル形等が用いられても良い。
細土用耕耘装置70は、更に、モータ71の下方にギアボックス72を有する。ギアボックス72は、上下方向に延びるモータ71の出力軸の動力を幅方向に伝達する図示せぬベベルギア等の動力伝達機構を内蔵している。ギアボックス72は、幅方向の両側に延びる細土用爪軸ローター73を回動自在に支持する。細土用爪軸ローター73には、その径方向に放射状に延びる砕土爪としての細土用爪74が複数取り付けられている。なお、モータ71と、ギアボックス72との間には、上下方向に延び、モータ71の出力軸を内包するケース75が設けられている。
細土用耕耘装置70は更に、上下方向の位置を変動自在な上下位置調整機構を備えるように構成されることがより好ましい。上下位置調整機構として、例えば、アッパーアーム35が用いられる。アッパーアーム35は、後端側が上下方向に回動自在に構成されている。アッパーアーム35に取り付けられる細土用耕耘装置70は、メイン耕耘装置50に対する細土用爪軸ローター73、及び細土用爪74の上下方向の位置を自在とする。そして、細土用耕耘装置70は、アッパーフレーム36を軸として前後方向に揺動自在に取り付けられている。なお、上下伸縮調整機構として、アッパーフレーム36と、モータ71との間に油圧シリンダが用いられる構成であっても構わない。ただし、モータ71を細土用爪軸ローター73や、細土用爪74の付近に設けると、モータ71に土が付着することになる。
細土用耕耘装置70は更に、略前後方向に伸縮自在な前後伸縮調整機構を備えるように構成されることがより好ましい。前後伸縮調整機構として、例えば図2に示されるように油圧シリンダ76が用いられる。油圧シリンダ76の一端は、メイン爪軸ローターセンターケース51の後面や、アッパーアーム35に取り付けられた図示せぬフレーム等に取り付けられる。油圧シリンダ76の他端は、ケース75の外周等に設けられる取り付けピンに回動自在に取り付けられる。上述されたように、細土用耕耘装置70は、アッパーフレーム36を軸として揺動自在に取り付けられている。したがって、油圧シリンダ76を備える構成の細土用耕耘装置70は、メイン耕耘装置50に対する細土用爪軸ローター73、及び細土用爪74の前後方向の位置を自在とする。
したがって、本実施形態に係る細土用耕耘装置70は、メイン耕耘装置50に対する細土用爪軸ローター73、及び細土用爪74の上下方向、及び前後方向の位置を自在とする。すなわち、細土用爪軸ローター73は、メイン爪軸ローター58を基準として上下方向、及び前後方向の調整が自在である。
なお、油圧シリンダ76には図示せぬ可撓性の油圧ホースが接続されている。油圧ホースは、図示せぬ油圧カプラを有しており、トラクタ10の図示せぬ外部油圧取り出し口と容易に取り付けできるように構成されている。なお、アッパーアーム35の回動、及び油圧シリンダ76の動作は、制御部によって制御される。したがって、本実施形態に係る細土用耕耘装置70は、メイン耕耘装置50に対して細土用爪軸ローター73、及び細土用爪74の上下方向、及び前後方向に制御自在に構成されている。
なお、細土用耕耘装置70が、サイドドライブ型として構成されることは制限されない。いずれの型式であっても、細土用耕耘装置70の細土用爪軸ローター73、及び細土用爪74が、メイン耕耘装置50に対して上下方向、及び前後方向に制御自在であれば良い。
しかしながら、細土用耕耘装置70は、センタードライブ型であることがより好ましい。センタードライブ型であれば、細土用耕耘装置70の上下調節機構を簡易な構成とすることができ、着脱を容易として、作業の効率をより向上させることができる。
更に、細土用耕耘装置70は、ロータリメインカバー60に取り付けられるように構成されても構わない。ただし、メイン耕耘装置50に対する細土用耕耘装置70の上下調節機構が複雑になる。
細土用爪軸ローター73、及び細土用爪74の回転軌跡L2を取り囲むように細土用ロータリメインカバー77と、ロータリリヤカバー78とが設けられている。細土用ロータリメインカバー77は、ロータリメインカバー60の取り付け部61と連結可能に構成されている。細土用ロータリメインカバー77は、細土用爪74の回転軌跡L2の上方を覆うように配置された上面カバーと、上面カバーの幅方向両端部に設けられた左右一対のサイドカバーとを含む。なお、平面視で、モータ71、ギアボックス72、及びケース75と重なる位置には上面カバーは設けられていない。図中においては、サイドカバーの表示が省略されている。
ロータリリヤカバー78は、細土用爪74の回転軌跡L2の後方を覆うように配置された後部カバーと、後部カバーの幅方向両端部に設けられた左右一対のサイドカバーとを含む。なお、図中においては、サイドカバーの表示が省略されている。後部カバーは、細土用ロータリメインカバー77と、ロータリリヤカバー78との間を幅方向に延びるヒンジ79を軸として回動可能に構成される。後部カバーの後端は、形成された畝の上面と接して整地するように構成されている。ロータリリヤカバー78は、上述された耕深調節バーの後部に、上部が連結される図示せぬハンガーロッドの下端に支持されていても良い。この場合には、ロータリリヤカバー78が耕深のセンサとして機能する構成とすることができる。
支持フレーム38には、下方に延びて、幅方向の位置が調節自在に畝立て器アーム91の上端が取り付けられる。畝立て器90は、畝立て器アーム91の下部に支持されている。畝立て器90は、左右一対の成形板92,92で構成されている。
図3には、幅方向に沿って並ぶ二対の成形板92の位置と、ロータリリヤカバー7の位置とが結ばれたロータリリヤカバー−成形板ライン93が示されている。上下に延びる線が成形板92の位置を示し、水平に延びる線がロータリリヤカバー7の位置を示している。ロータリリヤカバー−成形板ライン93は形成される畝の目安となる。
左右一対の成形板92,92のそれぞれは、下部よりも上部が幅方向の内方に傾くように構成されている。成形板92,92のそれぞれの下端には、前部よりも後部が幅方向の内方に傾けられる等のように構成される土寄せ板94,94がそれぞれ設けられることがより好ましい。なお、成形板92,92の数は、2軸型ロータリ耕耘装置30の使用形態や、幅方向の寸法等に応じて適宜変更することができる。更に、左右一対の成形板92,92の間の距離は形成される畝の幅に応じて調節自在に構成されていても良く、適宜変更することができる。
なお、図中においては、成形板92,92、及び土寄せ板94,94が細土用耕耘装置70の後方に位置している。しかしながら、幅方向に延びる細土用爪軸ローター73の両端を短くし、成形板92,92、及び土寄せ板94が回転軌跡L2を覆う位置まで前方に延びて構成されても良い。
図3に示されるように、メイン耕耘装置50のメイン爪59は、幅方向に延びるメイン爪軸ローター58に沿って複数取り付けられている。細土用耕耘装置70の細土用爪74が同様に、幅方向に延びる細土用爪軸ローター73に沿って複数取り付けられることは制限されない。しかしながら、図3に示されるように、細土用耕耘装置70の細土用爪74は、畝立て器90によって形成される畝の頂部かつ中央部に対応して配置されることがより好ましい。細土用爪74がこの位置に設けられることによって、形成される畝の適切な位置において細土用耕耘装置70が砕土することができ、作業の効率をより向上させることができる。なお、細土用爪74が、細土用爪軸ローター73の全幅に設けられた上で、幅方向に移動可能に構成されても構わない。
以上のように構成されたトラクタ10と、2軸型ロータリ耕耘装置30とが、3点リンク機構を介して連結され、PTO軸25と、ドライブ入力軸52とが連結される。トラクタ10は、2軸型ロータリ耕耘装置30をけん引して進行するとともに、エンジンEの駆動力をPTO軸25を介して、ドライブ入力軸52に伝達する。エンジンEの駆動力によって、ドライブ入力軸から、動力伝達機構、動力伝達軸55、無端チェーンを介してメイン爪軸ローター58が回転するとともに、モータ71の駆動力によって、動力伝達機構を介して細土用爪軸ローター73が回転する。このようにして、圃場の土壌は、予め定められた耕深での粗起こしが行われ、粗起こしが行われた比較的粒度が大の土に対して予め定められた耕深での砕土が行われ、その表面が整地される。
図4は、2軸型ロータリ耕耘装置30による作業後に形成される畝Fを進行方向側からみた概略断面図である。
メイン耕耘装置50によって粗起こしが行われた粗い土cが、細土用耕耘装置70によって更に細かく砕かれ、細土fが形成される。土寄せ板94,94によって幅方向の内方に向けて粗い土cが寄せ集められ、更に、成形板92,92によって粗い土c、及び細土fによる畝Fが成形される。
メイン耕耘装置50に対して細土用耕耘装置70は上方に位置しており、メイン耕耘装置50によって形成された特に上側の粗い土cをより細かく砕土するように構成されている。したがって、畝Fの上側の作物Pが植えられる箇所に効率的に細土fが形成される。
メイン耕耘装置50のメイン爪軸ローター58の回転数は畝Fの形成が可能な程度であれば良い。しかしながら、メイン耕耘装置50の回転数が100rpm未満では充分に砕土できない場合がある。一方で、メイン耕耘装置50の回転数が200rpmより大ではエネルギの損失が増大し、生産性が下がりやすい。したがって、メイン耕耘装置50の回転数は、100rpm以上200rpm以下であることがより好ましい。メイン爪軸ローター58の回転数がこの範囲であれば、メイン耕耘装置50は、効率良く砕土を行って、畝Fを形成することができ、作業の効率をより向上させることができる。そして、メイン耕耘装置50は、畝Fの形成を確実に行うことができ、作業の性能をより向上させることができる。
一方で、細土用爪軸ローター73は、耕耘時において、細土用爪軸ローター73が耕耘土の抵抗とならないように耕耘土の搬送、及び搬出を可能とするようにメイン爪軸ローター58と同程度の回転数で同期させると良い。
しかしながら、細土用耕耘装置70は、より細かい粒度を形成する必要がある。したがって、細土用耕耘装置70の細土用爪軸ローター73の回転数は、メイン耕耘装置50のメイン爪軸ローター58よりも大である。細土用爪軸ローター73の回転数がメイン爪軸ローター58よりも大であることによって、効率良く砕土を行うことができ、作業の効率をより向上させることができる。そして、細土用耕耘装置70は、砕土を確実に行うことができ、砕土の性能をより向上させることができる。
更に、本実施形態に係る2軸型ロータリ耕耘装置30では、細土用爪軸ローター73が、メイン爪軸ローター58を基準として上下方向の調整が自在であることによって、畝Fの上部に位置する細土fの上下量、すなわち深さが可変とされている。
図5は、図4のV−V線概略断面図であって、2軸型ロータリ耕耘装置30による作業後に形成される畝Fを進行方向の横側からみた概略図である。図5において、2軸型ロータリ耕耘装置30は左側に進行しており、メイン耕耘装置50のメイン爪59、及び細土用耕耘装置70の細土用爪74が模式的に示されている。
本実施形態に係る2軸型ロータリ耕耘装置30の一つの特徴として、メイン耕耘装置50に対する細土用耕耘装置70の上下方向の位置が制御可能であることが挙げられる。図5には、その特徴が活用された土壌の耕耘の一例が示されている。なお、細土用耕耘装置70の上下方向のみが制御される場合には油圧シリンダ76が省略された構成であっても良い。
畝Fには、2軸型ロータリ耕耘装置30の進行方向に沿って周期Cでの植栽が予定されているとする。ここで、例えば、トラクタ10が一定の走行速度vで進んでいる場合には、時間T=C/v毎に一回の割合でアッパーアーム35が上下動して、細土用爪軸ローター73、及び細土用爪74は最下点の位置まで動く。
そして、トラクタ10の一定の走行速度vでの進行、及び細土用爪軸ローター73、及び細土用爪74の周期Cでの上下動によって細土用爪74の軌跡の最下点は正弦曲線を描く。描かれた正弦曲線の上方には細土fの領域が形成される。そして、周期Cの間隔で最も深い位置まで砕土された領域に植栽がなされる。
したがって、本実施形態に係る2軸型ロータリ耕耘装置30によれば、細土用耕耘装置70が、周期的に上下方向に制御されることによって、予め定められた間隔で砕土を行うことができ、効率的に植栽の領域を形成することができるため、作業の効率をより向上させることができる。
なお、図5では、畝Fの上端には連続して細土fの領域が形成されている。しかしながら、場合によっては、細土用爪74の最下点が畝Fの上端よりも上方に出る状態、すなわち、細土用爪74が完全に地表に露出する状態を有するようにして細土用爪74が上下動するように制御されても良い。このような制御によって、畝Fの上端には不連続で細土fの領域が形成される。すなわち、畝Fの上部の部分的な細土の形成を可能とする。更に、細土用爪74が砕土を行う領域がより小さくなるため、草等の不要物の絡みつきや土詰まりが生じる頻度を減少させることができるとともに、細土用爪74が地表に露出している段階で、絡みついた草等や付着した土を取り除くことができる。
細土fの深さについては、土質や、作物の種類等によって適宜調節される。例えば、耕耘することで、クラスト(固い表層)が形成されやすい土壌の場合には、細土用爪軸ローター73、及び細土用爪74が浅めに上下動するように設定されても良い。
細土用耕耘装置70の上下の移動はトラクタ10の移動距離に基づいて行われれば良い。しかしながら、仮に、トラクタ10の走行速度vが変化した場合には、車速が高いと、砕土が不充分である場合がある一方で、車速が低いと、必要以上に砕土が行われる場合がある。そこで、細土用耕耘装置70が下に位置している際において更に、油圧シリンダ76によって、前方向、あるいは後ろ方向への移動も行い、基準の車速からの変化量を吸収するような制御が行われるように構成されていても良い。このような制御によって、植栽が行われる箇所における細土用耕耘装置70の通過速度が一定となる。したがって、砕土の程度をそろえることができる。
以上のように、本実施形態に係る2軸型ロータリ耕耘装置30では、細土用耕耘装置70は、モータ71を備え、メイン耕耘装置50に対して上下前後方向に制御自在に設けられる。この構成によって、形成される畝Fの上部において、植栽が行われる箇所、すなわち細土fが必要とされる箇所でのみ砕土を行うことができ、作業の効率を向上させることができる。更に、草等の不要物の絡みつきや土詰まりを防ぐことができ、砕土の性能を良好に維持することができる。
更に、本実施形態に係る2軸型ロータリ耕耘装置30では、細土用耕耘装置70が、メイン耕耘装置50に対して上下前後方向に制御自在に設けられる構成に替えて、細土用耕耘装置70の回転数が制御自在に設けられる構成とされていても良い。その特徴が活用されることによっても図5に示される畝Fが形成できる。なお、このような構成の場合には、アッパーアーム35による上下位置調整機構、及び油圧シリンダ76による前後伸縮調整機構のいずれか、又は両方を省略することができる。例えば、油圧シリンダ76が省略される場合には、細土用耕耘装置70が、アッパーフレーム36を軸として揺動しないように構成されても良い。
畝Fには、上述された場合と同様に、2軸型ロータリ耕耘装置30の進行方向に沿って周期Cでの植栽が予定されているとする。ここで、例えば、トラクタ10が一定の走行速度vで進んでいる場合には、時間T=C/v毎に一回の割合で細土用爪軸ローター73の回転数が変動される。細土用爪軸ローター73の回転が高速であるほど、細土用爪74は土壌を細かく砕土する。なお、細土用耕耘装置70の回転数の最高値は、メイン耕耘装置50の回転数よりも大である。これによって、効率良く砕土を行うことができ、作業の効率をより向上させることができるとともに、砕土を確実に行うことができ、砕土の性能をより向上させることができるようになされている。
そして、トラクタ10の一定の走行速度vでの進行、及び細土用爪軸ローター73の周期Cでの回転数の変動によって細土用爪74は周期的に細土fの領域を形成する。そして、周期Cの間隔で細かく砕土された領域に植栽がなされる。
このように、本実施形態に係る2軸型ロータリ耕耘装置30によれば、細土用耕耘装置70の回転数が、周期的に変動するように制御されることによって、予め定められた間隔で砕土を行うことができ、作業の効率をより向上させることができる。
なお、例えば、充分に砕土して土壌の乾燥を促進させたい場合には、細土用爪軸ローター73の回転数をより上げるといった調節が行われても良い。細土用爪軸ローター73の回転数は、透水性、保水性、通気性等が考慮され、土質や、作物の種類等に応じて適宜調節される。
以上のように、本実施形態に係る2軸型ロータリ耕耘装置30では、細土用耕耘装置70は、モータ71を備え、細土用耕耘装置70の回転数が制御自在に設けられる。この構成によって、形成される畝Fの上部において、植栽が行われる箇所、すなわち細土fが必要とされる箇所でのみ砕土を行うことができ、作業の効率を向上させることができる。更に、所望の粒度に砕土することができ、砕土の性能を良好に維持することができる。
なお、本実施形態に係る2軸型ロータリ耕耘装置30では、細土用耕耘装置70が、メイン耕耘装置50に対して上下前後方向に制御自在に設けられる構成と、細土用耕耘装置70の回転数が制御自在に設けられる構成とを自由に組み合わせることができる。このような構成によって、畝Fの形成に係る自由度をより上げることができる。
例えば、細土用耕耘装置70が、メイン耕耘装置50に対して前後方向に制御自在に設けられる構成に加えて、細土用耕耘装置70の回転数が制御自在に設けられる構成にすることができる。その場合には、細土用爪軸ローター73の周期Cでの回転数の変動に加え、トラクタの走行速度vが変化した場合に、油圧シリンダ76によって、前方向、あるいは後ろ方向への移動も行い、基準の車速からの変化量を吸収するような制御が行われても良い。このような制御によって、植栽が行われる箇所における細土用耕耘装置70の通過速度が一定となる。したがって、砕土の程度をそろえることができる。
更に、それらに加えて、細土用耕耘装置70が、メイン耕耘装置50に対して上下方向に制御自在に設けられる構成にすることができる。その場合には、例えば、細土用爪軸ローター73の周期Cでの回転数の変動に合わせて上下方向への移動も行い、細土用爪74が地上に露出した際に、絡みついた草等や付着した土の除去等が行われても良い。このような制御によって、更に、草等の不要物の絡みつきや土詰まりをより防ぐことができ、砕土の性能をより良好に維持することができる。
更に、本実施形態に係る2軸型ロータリ耕耘装置30では、メイン耕耘装置50、及び細土用耕耘装置70の回転は、各々が正転(ダウンカット)、及び逆転(アップカット)自在に構成されることが好ましい。モータ71や、メイン爪軸ローター58を駆動するPTO軸25は、ダッシュボード16上に設けられるパネルや、運転席20付近に設けられる操作子によって正逆転、駆動停止等が遠隔操作可能であることがより好ましい。制御部は、パネルでの入力値や、操作子の移動量に基づいて、モータ71や、メイン爪軸ローター58の回転数、回転方向等を制御する。
正逆転が自在である構成とされることによって、逆回転が用いられての土寄せや、絡みついた草等や付着した土の除去等ができる。したがって、この構成によって、草等の不要物の絡みつきや土詰まりをより防ぐことができ、砕土の性能をより良好に維持することができる。
なお、図5についての記述がなされた、細土用爪74が地表に露出している段階において、逆回転にする制御が行われても良い。上述と同様に、草等の不要物の絡みつきや土詰まりをより防ぐことができ、砕土の性能をより良好に維持することができる。
図6は、2軸型ロータリ耕耘装置に取り付けられる爪100の一例を示し、図6Aはその正面図、図6Bはその側面図、図6Cはその平面図である。爪100は、正面視で、木の葉状の形態を有している。更に、爪100は、その両サイドが刃面101,101を構成している。そして、爪100は、その下端が外側に向って屈曲した刃先102を形成している。
上述されたメイン爪59、及び細土用爪74としては、例えばナタ爪が用いられても良い。しかしながら、図6に示された正逆両用の爪100が用いられることによって、メイン耕耘装置50のメイン爪軸ローター58、及び細土用耕耘装置70の細土用爪軸ローター73の回転が正転と、逆転との間で切り替えられる際に、メイン爪59、及び細土用爪74を取り付け変える必要がなくなる。したがって、爪100が用いられることによって、正転と、逆転とを速やかに切り替えることができ、作業の効率をより向上させることができる。
なお、メイン爪軸ローター58、及び細土用爪軸ローター73に取り付けられる爪100の刃先102の屈曲する向きは、幅方向の内方、及び外方に適宜配置される。幅方向の内方に屈曲する爪100と、外方に屈曲する爪100とが一対となった構成の爪100が用いられても良い。
図7は変形例の要部拡大側面図である。本実施形態に係る2軸型ロータリ耕耘装置30では、更に、散布装置110を備える構成であっても良い。
2軸型ロータリ耕耘装置30の機枠、例えば支持アーム37の後端から上方に延びる支柱111が取り付けられる。支柱111の上部にはホッパ112や、繰り出し装置113を備える散布装置110が取り付けられる。土壌に散布された際に目印となるマーカ114を収容するホッパ112は下方に向けて縮径する漏斗状に形成されている。マーカ114は、例えば石灰のように土に対する目印としての視認性が高いものであれば良く、固体であっても、液体であっても構わない。ホッパ112の下には繰り出し装置113が連結されている。繰り出し装置113は、図示せぬモータによって回転する図示せぬ回転軸を内蔵する。回転軸の回転によってホッパ112に収容されているマーカ114が一定量ずつ排出される。
繰り出し装置113の下には可撓性の導出管115の一端が取り付けられる。ロータリリヤカバー7には蓋付きで孔116が形成されている。導出管115は孔116を突き抜けて畝Fの上部付近まで引き回される。導出管115の他端は、開口しており、繰り出し装置113から繰り出されたマーカ114が畝Fの上に散布される。なお、マーカ114を圧送するためのブロアが更に設けられる構成であっても良い。
このように構成されることによって、砕土が行われた細土fの表面にマーカ114が散布される。したがって、目印としてのマーカ114をより明りょうに視認することができる。その際には、上述された周期Cと連動した間欠的な散布であっても良い。周期Cの間隔で間欠的に散布された箇所が植栽の領域の目安となる。
なお、散布装置110のホッパ112に収容されるマーカ114は、土壌改良材や、肥料、箱施用剤等が代用されても良く、更に、これらと混合されていても良い。
このように、本実施形態に係る2軸型ロータリ耕耘装置30では、マーカ114を収容するホッパ112を備え、細土用耕耘装置70が砕土した箇所にマーカ114を散布するように構成されても良い。このような構成によれば、細土用耕耘装置70によって細土fの形成された箇所を明示することができ、作業の効率をより向上させることができる。
以上のように、本実施形態によれば、砕土領域が調整自在とされた2軸型ロータリ耕耘装置30を提供することができる。そして、本実施形態に係る2軸型ロータリ耕耘装置30によれば、形成される畝Fの上部において、植栽が行われる箇所、すなわち細土fが必要とされる箇所でのみ砕土を行うことができ、作業の効率を向上させることができる。更に、本実施形態に係る2軸型ロータリ耕耘装置30によれば、草等の不要物の絡みつきや土詰まりを防ぐことができ、砕土の性能を良好に維持することができる。
この発明の2軸型ロータリ耕耘装置は、トラクタ等の乗用型の作業車両にけん引されることに限定されるものではなく、例えば、歩行型の耕耘装置として用いる等、あらゆる土壌を耕耘する装置として適用することができる。
30 2軸型ロータリ耕耘装置
50 第1の耕耘装置(メイン耕耘装置)
70 第2の耕耘装置(細土用耕耘装置)
71 駆動源(モータ)
74 砕土爪(細土用爪)
90 畝立て器
100 爪
110 散布装置
112 ホッパ
114 マーカ
C 周期
c 粗い土
F 畝
f 細土
H メイン耕耘装置と、細土用耕耘装置との前後の軸間距離
V メイン耕耘装置と、細土用耕耘装置との上下の軸間距離

Claims (6)

  1. 第1の耕耘装置と、
    前記第1の耕耘装置の後方に着脱自在に設けられる第2の耕耘装置と、
    畝立て器と
    を有する2軸型ロータリ耕耘装置において、
    前記第2の耕耘装置は、駆動源を備え、前記第1の耕耘装置に対して上下方向と、前後方向とを個別に各々の方向に制御自在に設けられることを特徴とする
    2軸型ロータリ耕耘装置。
  2. 第1の耕耘装置と、
    前記第1の耕耘装置の後方に着脱自在に設けられる第2の耕耘装置と、
    畝立て器と
    を有する2軸型ロータリ耕耘装置において、
    前記第2の耕耘装置は、駆動源を備え、前記第1の耕耘装置に対して少なくとも下方向に制御自在に設けられるとともに、
    前記第2の耕耘装置は、周期的に上下方向に制御されることを特徴とする
    2軸型ロータリ耕耘装置。
  3. 第1の耕耘装置と、
    前記第1の耕耘装置の後方に着脱自在に設けられる第2の耕耘装置と、
    畝立て器と
    を有する2軸型ロータリ耕耘装置において、
    前記第2の耕耘装置は、駆動源を備え、前記第2の耕耘装置の回転数が制御自在に設けられるとともに、
    前記第2の耕耘装置の前記回転数は、周期的に変動するように制御されることを特徴とする
    2軸型ロータリ耕耘装置。
  4. 前記第2の耕耘装置は、前記第1の耕耘装置が取り付けられるセンターケースから後方に延びるアッパーアームに取り付けられるセンタードライブ型であることを特徴とする
    請求項1乃至のいずれか1項に記載の2軸型ロータリ耕耘装置。
  5. 前記第2の耕耘装置の砕土爪は、前記畝立て器によって形成される畝の頂部かつ中央部に対応して配置されることを特徴とする
    請求項1乃至のいずれか1項に記載の2軸型ロータリ耕耘装置。
  6. 更に、マーカを収容するホッパを備え、前記第2の耕耘装置が砕土した箇所に前記マーカを散布することを特徴とする
    請求項1乃至のいずれか1項に記載の2軸型ロータリ耕耘装置。
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