JP6273108B2 - 有機無機ハイブリッド薄膜の製造方法 - Google Patents

有機無機ハイブリッド薄膜の製造方法 Download PDF

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本発明は、金属酸化物ナノ粒子を含む薄膜の製造方法に関する。さらに詳しくは、光学材料として有用な金属酸化物ナノ粒子を含む有機無機ハイブリッド薄膜の製造方法において、比較的膜厚を厚くしてもクラックの発生を防止できる有機無機ハイブリッド薄膜の製造方法に関する。
光学材料は、レンズ、フィルム、光ファイバー、液晶ディスプレイ用導光板、導波路等の様々な用途に使用されている。中でも光学ポリマー材料は、情報表示、情報記憶、情報伝送等、エレクトロニクス分野や、通信技術分野の根幹を支える素材として、重要な役割を果たしている。それゆえ、高透明化、高屈折率化、精密屈折率制御等の光学的特性は元より、耐久性、耐擦傷性等の物理的特性も高いレベルで満たす必要がある。
光学ポリマー材料を高屈折率化する方法としては、ポリマー中にハロゲン、硫黄元素、芳香族基等の置換基を導入する方法が知られている。しかし、ハロゲンを導入する方法では、光学材料が着色し透明性が低下する、環境負荷が高い等の問題がある。次に硫黄元素を導入する方法では、硫黄由来の臭気が発生する、不純物から副生したジスルフィドによる安定性の低下等の問題がある。さらに、芳香族基を導入する方法では、アッベ数の低下による色収差増大等の問題がある。
光学ポリマーを高屈折率化する方法としては、酸化チタンや酸化ジルコニウム等の無機微粒子を有機成分と複合化する方法が注目されている。この方法はポリマー中に置換基を導入する合成手法の必要がないものの、無機微粒子の凝集に伴う透明性の低下が大きな課題である。これを解決するため、粒子の分散化のための技術が盛んに研究されている。
例えば、ジルコニア粒子の分散剤としてポリオキシエチレンアルキル構造を有するリン酸エステル化合物を用いる方法(例えば特許文献1参照)、ジルコニア粒子の分散剤として芳香族基を有するリン酸エステル化合物を使用する方法(例えば特許文献2参照)等が知られている。これらは、ジルコニア粒子の分散性の向上により、ポリマーの透明性が向上することが報告されている。しかし、透明性はまだ十分でなく、さらなる光学的性能の向上が求められている。また、耐擦傷性(ポリマーの硬さ)が低下させるため、物理的性能をさらに向上させることも必要である。
そこで、光重合性の反応基を有する化合物により修飾された金属酸化物ナノ粒子を重合させることで、透明性および耐擦傷性に優れる高屈折率の膜を得る技術が開発されている。しかしながら、この方法では、膜厚300nmより厚くした場合にクラックが発生するという問題がある。
特開2005−161111号公報 特開2008−201634号公報
本発明は、光重合性の反応基を有する化合物により修飾された金属酸化物ナノ粒子を重合させた有機無機ハイブリッド膜において、300nmより厚い膜であっても、屈折率の低下を抑えてクラックの発生を防止する製造方法の提供、およびその方法により得られた膜を提供することを課題とする。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、光重合性の反応基を有する化合物により修飾された金属酸化物ナノ粒子の分散体を含む重合性組成物を、閃光の繰返し照射によって重合させることで上記課題を解決することを見出し、これに基づいてさらに検討を重ねて本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下のことに特定される。
[項1] 光重合性の反応基を有する化合物により修飾された金属酸化物ナノ粒子の分散体を含む重合性組成物を、閃光の繰返し照射によって重合させる工程を含む薄膜の製造方法。
[項2] 前記閃光が、波長150〜1000nmの範囲の波長光を含む光である項1に記載の薄膜の製造方法。
[項3] 前記閃光の繰返し照射の積算光量が、100〜1000mJ/cmである項1又は2に記載の薄膜の製造方法。
[項4] 前記閃光の繰返し照射が、キセノンフラッシュランプによって行われる項1〜3のいずれか1つに記載の薄膜の製造方法。
[項5] 前記光重合性の反応基を有する化合物が、下記式(1):
(式(1)中、Rは水素原子、アルキル基、アルキニル基、アルケニル基、アリール基、脂肪族複素環基、または芳香族複素環基であり、Rは2価の有機残基であり、nは、1または2である。)で表される化合物である項1〜4のいずれか1つに記載の薄膜の製造方法。
[項6] 前記金属酸化物ナノ粒子の金属酸化物が、金属アルコキシドを加水分解及び縮合して得られたゾルである項1〜5のいずれか1つに記載の薄膜の製造方法。
[項7] 前記金属酸化物ナノ粒子の金属が、チタンおよび/またはジルコニウムである項1〜6のいずれか1つに記載の薄膜の製造方法。
[項8] 前記重合性組成物が、更にチオール化合物を含む項1〜7のいずれか1つに記載の薄膜の製造方法。
[項9] 前記薄膜の膜厚が300nmより厚く、2000nm未満であり、且つクラックがないことを特徴とする項1〜8のいずれか1つに記載の薄膜の製造方法。
[項10] 前記薄膜の屈折率が1.45以上である項1〜9のいずれか1つに記載の薄膜の製造方法。
[項11] 項1〜10のいずれか1つに記載の方法で製造された薄膜。
本発明により、光重合性の反応基を有する化合物により修飾された金属酸化物ナノ粒子を重合させた有機無機ハイブリッド膜において、膜厚をより厚くしても、クラックの発生が抑制される有機無機ハイブリッド膜の製造方法、およびその方法により製造された薄膜を提供することができる。
〔金属酸化物ナノ粒子の分散体〕
(光重合性の反応基を有する化合物)
本発明の光重合性の反応基を有する化合物とは、1分子中に光重合性の反応基を少なくとも1つを有し、且つ、後述する金属酸化物と結合を形成する基を少なくとも1つを有する化合物をいう。
該光重合性の反応基とは、ラジカル重合型の反応基、カチオン重合型の反応基、チオール・エン付加型の反応基等が挙げられ、特にラジカル重合型の反応基であるエチレン性不飽和二重結合基、例えばアクリロイル基またはメタクリロイル基が好ましい。
該金属酸化物と結合を形成する基としては、リン酸基、ケイ酸基などが挙げられ、特にリン酸基が好ましい。
該光重合性の反応基を有する化合物として、具体的には下記式(1)
(式(1)中、Rは水素原子、アルキル基、アルキニル基、アルケニル基、アリール基、脂肪族複素環基、または芳香族複素環基であり、Rは2価の有機残基であり、nは、1または2である。)
で表される。
上記式(1)で表されるリン化合物について、以下詳しく説明する。
で表されるアルキル基は、直鎖又は分岐鎖状のいずれでもよく、例えば炭素数1〜20の直鎖又は分岐状のアルキル基が挙げられる。アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、イソペンチル基、2−メチルブチル基、1−エチルプロピル基、ヘキシル基、4−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、1−メチルペンチル基、3,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、セチル基、ステアリル基等が挙げられる。上記アルキル基の炭素数は、リン化合物の反応性等の観点から、1〜12であることが好ましく、1〜5であることがより好ましい。
で表されるアルキニル基は、直鎖又は分岐鎖状のいずれでもよく、例えば炭素数2〜15のアルキニル基が挙げられる。アルキニル基としては、例えばエチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、1−ブチニル基、3−ブチニル基、ペンチニル基、ヘキシニル基等が挙げられる。アルキニル基の炭素数は、リン化合物の反応性等の観点から、2〜10であることが好ましく、2〜6であることがより好ましい。
で表されるアルケニル基は、直鎖又は分岐鎖状のいずれでもよく、例えば炭素数2〜15のアルケニル基が挙げられる。アルケニル基としては、例えばビニル基、1−プロペニル基、アリル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、イソプロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−メチル−2−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基等が挙げられる。アルケニル基の炭素数は、リン化合物の反応性等の観点から、2〜10であることが好ましく、2〜6であることがより好ましい。
で表されるアリール基は、例えば炭素数6〜20のアリール基が挙げられる。アリール基としては、例えばフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、アントリル基、フェナンスリル基、2−ビフェニル基、3−ビフェニル基、4−ビフェニル基、ターフェニル基等が挙げられる。
で表される脂肪族複素環基は、例えば炭素数2〜14で、異種原子として少なくとも1個、好ましくは1〜3個の、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子等の異種原子を含んでいる、5〜8員、好ましくは5又は6員の単環の脂肪族複素環基、多環又は縮合環の脂肪族複素環基が挙げられる。脂肪族複素環基としては、例えばピロリジル−2−オン基、ピペリジノ基、ピペラジニル基、モルホリノ基、テトラヒドロフリル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロチエニル基等が挙げられる。
で表される芳香族複素環基は、例えば炭素数2〜15で、異種原子として少なくとも1個、好ましくは1〜3個の、窒素原子、酸素原子、硫黄原子等の異種原子を含んでいる、5〜8員、好ましくは5又は6員の単環式ヘテロアリール基、多環式又は縮合環式のヘテロアリール基が挙げられる。芳香族複素環基としては、例えばフリル基、チエニル基、ピロリル基、ピリジル基、ピリミジル基、ピラジル基、ピリダジル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ベンゾフリル基、ベンゾチエニル基、キノリル基、イソキノリル基、キノキサリル基、フタラジル基、キナゾリル基、ナフチリジル基、シンノリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基等が挙げられる。
上記アルキル基、アルキニル基、アルケニル基、アリール基、脂肪族複素環基、または芳香族複素環基の任意の水素原子は置換基で置換されていてもよい。上記置換基としては特に限定されないが、例えばアルキル基、アルキニル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アルキレンジオキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキル基、脂肪族複素環基、芳香族複素環基、アリールチオ基、アラルキルチオ基、ヘテロアリールチオ基、アミノ基、置換アミノ基、シアノ基、ヒドロキシル基、オキソ基、ニトロ基、メルカプト基又はハロゲン原子等が挙げられる。上記置換基の数は、リン化合物の反応性等の観点から、1〜3個が好ましく、1又は2個がより好ましい。前記ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられる。
が、水素原子、または炭素数1〜5の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基であることが好ましく、水素原子、または炭素数1〜3の直鎖アルキル基であることがより好ましく、水素原子またはメチル基であることが特に好ましい。
の有機残基としては、リン化合物中に導入された官能基の部分構造であれば特に限定されない。有機残基としては、例えばアルキレン基、シクロアルキレン基、アルキニレン基、アルケニレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基、アラルキレン基、オキシアルキレン基、シクロアルキレンオキシ基、アリーレンオキシ基、アラルキレンオキシ基、ヘテロアリーレンオキシ基、アルキレンチオ基、アリーレンチオ基、アラルキレンチオ基、ヘテロアリーレンチオ基等が挙げられる。
の有機残基としては、下記式(2)で表される基であることが好ましい。
(式(2)中、Yは、炭素数1〜10の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキレン基であり、pは、1〜10の整数である。)
式(2)中、Yは直鎖または分岐鎖状の炭素原子数1〜10のアルキレン基であり、例えばメチレン基、エチレン基、メチルエチレン基、エチルエチレン基、n−プロピレン基、1−メチルプロピレン基、2−メチルプロピレン基、n−ブチレン基、n−ヘキシレン基、n−ヘプチレン基、n−オクチレン基等が挙げられる。Yとしては、ナノ粒子の分散性等の観点から、炭素原子数1〜4の直鎖のアルキレン基であることが好ましく、メチルエチレン基又はエチレン基であることが特に好ましい。
pは1〜10の整数であり、ナノ粒子の分散性等の観点から、好ましくは1〜5の整数であり、特に好ましくは1〜3の整数である。
式(1)で表されるリン化合物としては、例えば2−アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、3−アクリロイルオキシプロピルアシッドフォスフェート、2−アクリロイルオキシプロピルアシッドフォスフェート、6−アクリロイルオキシヘキシルアシッドホスフェート、10−アクリロイルオキシデシルアシッドホスフェート、2−メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、3−メタクリロイルオキシプロピルアシッドホスフェート、2−メタクリロイルオキシプロピルアシッドホスフェート、6−メタクリロイルオキシヘキシルアシッドホスフェート、10−メタクリロイルオキシデシルアシッドホスフェート等を用いることができる。
本発明に用いるリン化合物は、市販品を用いてもよいし、公知の方法により製造してもよい。リン化合物の市販品としては、例えば大八化学工業社製のMR−200等が挙げられる。
(金属酸化物)
本発明の金属酸化物は、主に金属原子と酸素原子により構成された化合物であり、金属酸化物の微粒子をそのまま用いてもよく、金属酸化物のゾルを公知方法により製造して用いてもよい。例えば金属アルコキシドまたは金属ハロゲン化物に溶媒を加え加水分解、及び縮合する方法等で金属酸化物のゾルを製造できる。金属酸化物ゾルの製造に用いる溶媒としては、水等の無機溶媒、後記するような有機溶媒又はその混合物のいずれを用いてもよい。前記有機溶媒としては、とくに限定されないが、例えば、アルコール類(例えば、エタノール、プロパノール、イソプロパノール等のアルキルアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類等)、炭化水素類(例えば、ヘキサン等の脂肪族炭化水素類、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類等)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、塩化メチレン、クロロホルム等)、エーテル類(例えば、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル等の鎖状エーテル類、ジオキサン、テトラヒドロフラン等の環状エーテル類等)、エステル類(例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、酪酸エチル等)、ケトン類(例えば、アセトン、エチルメチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、N−メチル−2−ピロリドン等)、セロソルブ類(例えば、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等)、カルビトール類(例えば、メチルカルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール等)、プロピレングリコールモノアルキルエーテル類(例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノn−ブチルエーテル等)、グリコールエーテルエステル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等)、アミド類(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等)、スルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシド等)、ニトリル類(例えば、アセトニトリル、ベンゾニトリル等)、N−メチルピロリドン等が挙げられる。混合物である溶媒としては、具体的に、例えば、トルエン、イソプロピルアルコール及び水を組合わせた混合物等が挙げられる。
前記金属酸化物ゾルの平均粒子径は、特に限定されないが、例えば30nm〜500nmとしてもよい。前記金属酸化物ゾルの固形含有量は、特に限定されないが、例えば、2〜50重量%としてもよい。
金属酸化物中の金属としては、特に限定されないが、例えばチタン、ジルコニウム、ハフニウム、アルミニウム、亜鉛、スズ等が挙げられる。中でも、ポリマーの高屈折率化が可能である点より、チタンまたはジルコニウムが好ましく、チタンであることが特に好ましい。
前記金属アルコキシドとしては、チタンアルコキシド、ジルコニウムアルコキシド、ハフニウムアルコキシド、アルミニウムアルコキシド、亜鉛アルコキシド、スズアルコキシド等が挙げられる。
前記チタンアルコキシドとしては、特に限定されないが、例えば、ジアルキルジアルコキシチタン(例えば、ジメチルジメトキシチタン、ジエチルジエトキシチタン等)等のジアルコキシチタン;トリアルコキシチタン(例えば、トリメトキシチタン、トリエトキシチタン等)、アルキルトリアルコキシチタン(例えば、エチルトリメトキシチタン等)、アリールトリアルコキシチタン(例えば、フェニルトリメトキシチタン等)等のトリアルコキシチタン;テトラアルコキシチタン(例えば、テトラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトラプロポキシチタン、テトライソプロポキシチタン、テトライソブトキシチタン、テトラn−ブトキシチタン、テトラt−ブトキシチタン、テトラノニルオキシチタン、テトラキス(2−エチルヘキシルオキシ)チタン、テトラキス(メトキシプロポキシ)チタン、テトラステアリルオキシチタン、テトライソステアリルオキシチタン等の炭素数1〜18のテトラアルコキシチタン、加水分解性等の観点から、好ましくは炭素数1〜10のテトラアルコキシチタン、さらに好ましくは炭素数1〜6のテトラアルコキシチタン等)等が挙げられる。
前記ジルコニウムアルコキシドとしては、特に限定されないが、例えば、テトラアルコキシジルコニウム{例えば、テトラメトキシジルコニウム、テトラエトキシジルコニウム、テトライソプロポキシジルコニウム、テトライソブトキシジルコニウム、テトラn−ブトキシジルコニウム、テトラt−ブトキシジルコニウム、テトラキス(2−エチルヘキシルオキシ)ジルコニウム、テトラキス(2−メチル−2−ブトキシ)ジルコニウム等の炭素数1〜18のテトラアルコキシジルコニウム、加水分解性等の観点から、好ましくは炭素数1〜10のテトラアルコキシジルコニウム、さらに好ましくは炭素数1〜6のテトラアルコキシジルコニウム等}等が挙げられる。
前記ハフニウムアルコキシドとしては、特に限定されないが、例えば、テトラメトキシハフニウム、テトラエトキシハフニウム、テトライソプロポキシハフニウム、テトラt−ブトキシハフニウム等が挙げられる。
前記アルミニウムアルコキシドとしては、特に限定されないが、例えば、トリアルコキシアルミニウム(トリメトキシアルミニウム、トリエトキシアルミニウム、トリプロポキシアルミニウム、トリn−ブトキシアルミニウム、トリs−ブトキシアルミニウム、トリt−ブトキシアルミニウム等)等が挙げられる。
前記亜鉛アルコキシドとしては、特に限定されないが、例えば、ジエトキシ亜鉛、ビスメトキシエトキシ亜鉛等が挙げられる。
前記スズアルコキシドとしては、特に限定されないが、例えば、テトラエトキシスズ、テトライソプロポキシスズ、テトラn−ブトキシスズ等が挙げられる。
上記した金属アルコキシドのうち、薄膜の高屈折率化の観点から、チタンアルコキシド又はジルコニウムアルコキシドが好ましい。さらに、チタンアルコキシドの中でも、テトラエトキシチタン、テトラn−プロポキシチタン、テトライソプロポキシチタン、テトラn−ブトキシチタン、テトライソブトキシチタン、テトラs−ブトキシチタン、テトラt−ブトキシチタンが、ジルコニウムアルコキシドの中でも、テトラエトキシジルコニウム、テトラn−プロポキシジルコニウム、テトライソプロポキシジルコニウム、テトラn−ブトキシジルコニウム、テトライソブトキシジルコニウム、テトラs−ブトキシジルコニウム、テトラt−ブトキシジルコニウムがより好ましい。そして、これらのうち、テトラn−ブトキシチタン、テトライソブトキシチタン、テトラs−ブトキシチタン、テトラt−ブトキシチタンが特に好ましい。
前記金属ハロゲン化物としては、特に限定されないが、四塩化チタン、四臭化チタン等のハロゲン化チタン;四塩化ジルコニウム、四臭化ジルコニウム、ヨウ化ジルコニウム等のハロゲン化ジルコニウム;オキシ塩化ジルコニウム、オキシヨウ化ジルコニウム等のオキシハロゲン化ジルコニウム;四塩化ハフニウム等のハロゲン化ハフニウム;オキシ塩化ハフニウム等のオキシハロゲン化ハフニウム;臭化アルミニウム、塩化アルミニウム、ヨウ化アルミニウム等のハロゲン化アルミニウム;塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛等のハロゲン化亜鉛;塩化スズ、臭化スズ、ヨウ化スズ等のハロゲン化スズ;等が挙げられる。
上記の金属ハロゲン化物の中でも、薄膜の高屈折率化等の観点から、四塩化チタン、四臭化チタン、四塩化ジルコニウム、四臭化ジルコニウム、およびオキシ塩化ジルコニウムが好ましく、四塩化チタン、四塩化ジルコニウム、およびオキシ塩化ジルコニウムが特に好ましい。
本発明において、前記金属アルコキシドおよび前記金属ハロゲン化物は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
(溶媒)
本発明の金属酸化物ナノ粒子の分散体は、溶媒を含んでもよい。溶媒は、有機溶媒、無機溶媒のいずれも用いることができる。
前記有機溶媒としては、特に限定されないが、例えば、アルコール類(例えば、エタノール、プロパノール、イソプロパノール等のアルキルアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類等)、炭化水素類(例えば、ヘキサン等の脂肪族炭化水素類、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類等)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、塩化メチレン、クロロホルム等)、エーテル類(例えば、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル等の鎖状エーテル類、ジオキサン、テトラヒドロフラン等の環状エーテル類等)、エステル類(例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、酪酸エチル等)、ケトン類(例えば、アセトン、エチルメチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、N−メチル−2−ピロリドン等)、セロソルブ類(例えば、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等)、カルビトール類(例えば、メチルカルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール等)、プロピレングリコールモノアルキルエーテル類(例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノn−ブチルエーテル等)、グリコールエーテルエステル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等)、アミド類(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等)、スルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシド等)、ニトリル類(例えば、アセトニトリル、ベンゾニトリル等)、N−メチルピロリドン等が使用でき、ナノ粒子の分散性等の観点から、好ましくは芳香族炭化水素類およびグリコールエーテルエステル類であり、特に好ましいのはトルエンおよびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートである。
前記無機溶媒としては、特に限定されないが、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、炭酸、リン酸等の酸性水溶液;水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム等の塩を含有する塩基性水溶液;純水、食塩水等の中性水溶液等が挙げられる。
これら有機溶媒は単独で又は2種以上を組み合わせて使用しても良い。また、溶媒は有機溶媒又は無機溶媒のいずれか一方のみを用いてもよく、両者を混合して用いてもよい。
溶媒は金属酸化物及び光重合性の反応基を有する化合物に対し十分量加えればよく、金属酸化物ナノ粒子の分散体が本発明の効果を奏すれば特に限定されないが、例えば、金属酸化物と光重合性の反応基を有する化合物の合計量100gに対し、例えば0.01〜5000mlを用いることができる。
(分散助剤)
本発明の金属酸化物ナノ粒子の分散体は、さらに分散助剤を含んでもよい。分散助剤は、アセト酢酸メチル、アセチルアセトン、N,N−ジメチルアセトアセトアミド等が挙げられ、これらのものを単独でまたは2種以上を組み合わせて用いてもよい。上記の中でも、生体への安全性の観点から、特にアセチルアセトン、N,N−ジメチルアセトアセトアミドが好ましい。
〔金属酸化物ナノ粒子の分散体の製造方法〕
本発明の金属酸化物ナノ粒子の分散体は、光重合性の反応基を有する化合物による金属酸化物の修飾、例えば、光重合性の反応基を有する化合物と金属酸化物を反応させることにより製造することができる。金属酸化物と光重合性の反応基を有する化合物の比率は、反応効率等の観点から、金属酸化物中に含まれる金属原子1モルに対し、光重合性の反応基を有する化合物中に含まれる金属酸化物と結合を形成する基のモル数が0.04〜1.00であることが好ましく、0.05〜0.70であることがより好ましく、0.10〜0.50であることが特に好ましい。金属酸化物のゾルを用いる場合、金属酸化物ゾルの製造時に光重合性の反応基を有する化合物を混合してもよいし、金属酸化物ゾルの製造後に光重合性の反応基を有する化合物を混合してもよい。
光重合性の反応基を有する化合物と金属酸化物を反応させる際の反応条件は、光重合性の反応基を有する化合物と金属酸化物が十分に反応すれば特に限定されないが、反応効率の観点から、加熱することが好ましい。加熱方法としては電気ヒーター、熱媒またはマイクロウェーブを用いる方法等が挙げられるが特に限定はされない。金属酸化物分散体の量や製造装置等の規模に応じて、安全に加熱できる方法を適宜選択すれば良い。
本発明のひとつの態様において、金属酸化物ナノ粒子の分散体の製造時の反応温度は、例えば0〜約100℃、反応効率の観点から、好ましくは約40〜約80℃とすることができる。反応時間は、通常、約1分〜約10時間であればよく、製造効率の観点から、約1分〜約5時間であることが好ましく、約2分〜約3時間程度であることがより好ましい。
(金属酸化物ナノ粒子の分散体)
当該金属酸化物ナノ粒子の分散体は、有機溶媒への相溶性を有する光重合性の反応基を有する化合物により金属酸化物が配位又は修飾されることで、有機溶媒への分散性が向上する。すなわち、金属酸化物の凝集が抑制される。
分散体に含まれる、光重合性の反応基を有する化合物により配位又は修飾された金属酸化物の平均粒子径としては0.001〜1μmであることが好ましく、より好ましくは0.001〜0.5μm、特に好ましくは0.002〜0.05μmである。分散体に含まれる光重合性の反応基を有する化合物により配位又は修飾された金属酸化物の平均粒子径が上記範囲である場合、後述する重合性組成物を重合させた膜における高い透明性を実現することができる。
光重合性の反応基を有する化合物により配位又は修飾された金属酸化物の平均粒子径は、例えば濃厚系粒径アナライザーを用い、金属酸化物ナノ粒子の分散体、またはその希釈溶液中の金属酸化物の平均粒子径を動的光散乱法により測定することで得られる。
〔重合性組成物〕
本発明の重合性組成物は、上記金属酸化物ナノ粒子の分散体と、光重合開始剤を混合して調製してもよく、所望によりチオール等を添加してもよい。
(金属酸化物ナノ粒子の分散体)
前記重合性組成物に用いる金属酸化物ナノ粒子の分散体は、前述した物質を用いることができる。
(光重合開始剤)
前記光重合開始剤としては、例えば、ベンゾイン類(例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインアルキルエーテル類等);アセトフェノン類(例えば、アセトフェノン、p−ジメチルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−フェニル−2−ヒドロキシ−アセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等);プロピオフェノン類(例えば、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン等);ブチリルフェノン類{例えば、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン等};アミノアセトフェノン類{例えば、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−ジメチルアミノ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ジエチルアミノ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル−2−モルホリノ−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ジメチルアミノ−2−メチル−1−(4−メチルフェニル)プロパン−1−オン、1−(4−ブチルフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ジメチルアミノ−1−(4−メトキシフェニル)−2−メチルプロパン−1−オン、2−ジメチルアミノ−2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−ジメチルアミノフェニル)−ブタン−1−オン等};ベンゾフェノン類{例えば、ベンゾフェノン、ベンジル、N,N’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン(ミヒラーズケトン)、3,3−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン等のN,N’−ジアルキルアミノベンゾフェノン等};ケタール類(例えば、アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等);チオキサンテン類(例えば、チオキサンテン、2−クロロチオキサンテン、2,4−ジエチルチオキサンテン等);アントラキノン類(例えば、2−エチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン等);(チオ)キサントン類(例えば、チオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等);アクリジン類{例えば、1,3−ビス−(9−アクリジニル)プロパン、1,7−ビス−(9−アクリジニル)ヘプタン、1,5−ビス−(9−アクリジニル)ペンタン等};トリアジン類{例えば、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス−トリクロロメチル−6−(3−ブロモ−4−メトキシ)スチリルフェニル−s−トリアジン等};スルフィド類(例えば、ベンジルジフェニルサルファイド等);アシルフォスフィンオキサイド類(例えば、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド等);チタノセン系光重合開始剤;オキシムエステル類等が挙げられる。これらの光重合開始剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
(チオール化合物)
本発明において、より厚い膜厚の膜を得る際に、クラック抑制のためにチオール化合物を添加してもよい。チオールとしては多官能チオールが好ましく、より好ましくは2〜6官能のチオールであり、特に好ましくは2〜4官能のチオールである。具体的にはテトラエチレングリコールビス{例えば、3−メルカプトプロピオネート等の2官能チオール化合物、1,3,5−トリス(3−メルカプトプロピオニルオキシエチル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3−メルカプトブチリルオキシエチル)イソシアヌレート(昭和電工社製、カレンズMT(登録商標)NR1)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)等の3官能チオール化合物;ペンタエリスルトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)(昭和電工社製、カレンズMT(登録商標)PEI)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−チオグリコラート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−チオラクテート)等の4官能チオール化合物;ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート}等の6官能チオール化合物等が挙げられる。
チオールの添加量は、重合性組成物中の固形物の重量に対して、5重量%より多いことが好ましく、7重量%以上であることが更に好ましく、10重量%以上であることが特に好ましい。また、チオールの添加量は、30重量%以下であることが好ましく、25重量%以下であることが更に好ましく、20重量%以下であることが特に好ましい。また、チオールの添加量は、5重量%より多く且つ30重量%以下であることが好ましく、7重量%〜25重量%であることが更に好ましく、10重量%〜20重量%であることが特に好ましい。この範囲内であれば高い屈折率を維持しつつクラック発生抑制の効果がある。
前記の「重合性組成物中の固形物の重量」とは、下記計算式(I)によって求められる。
計算式(I):「重合性組成物中の固形物の重量」=(i)+(ii)+(iii)+(金属酸化物ナノ粒子の分散体で用いた光重合性の反応基を有する化合物の重量)
なお、上記計算式(I)中、
(i)は(金属酸化物ナノ粒子の分散体で用いた金属酸化物の重量)を、
(ii)は{(金属酸化物ナノ粒子の分散体で用いた金属アルコキシドのモル数)×(対応する金属酸化物の分子量)}を、
(iii)は{(金属酸化物ナノ粒子の分散体で用いた金属ハロゲン化物のモル数)×(対応する金属酸化物の分子量)}を表す。
(任意物質)
本発明の重合性組成物は、所望により本発明の効果を阻害しない程度に、慣用の添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、例えば、顔料、着色剤、増粘剤、増感剤、消泡剤、レベリング剤、塗布性改良剤、滑剤、安定剤(酸化防止剤、熱安定剤、耐光安定剤等)、可塑剤、界面活性剤、溶解促進剤、充填剤、帯電防止剤、硬化剤、難燃剤等が挙げられる。これらの添加剤は、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
〔薄膜〕
[薄膜の製造方法]
本発明の薄膜は、好ましくは、重合性組成物を基材上に塗布して塗膜を形成した後、閃光の繰返し照射を行い重合させることで製造する。
(基材)
前記基材の材質は、用途に応じて選択され、特に限定されないが、例えば半導体(例えば、シリコン、ガリウム、砒素、窒化ガリウム、炭化シリコン等)、金属(アルミニウム、銅等)、セラミック(酸化ジルコニウム、酸化チタン、PZT等)、透明無機材料(ガラス、石英、フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム等)、透明樹脂(ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート等)等を用いることができる。
(塗膜の形成)
本発明において、重合性組成物の基材への塗布方法は、特に限定されないが、例えば、フローコーティング法、スピンコーティング法、スプレーコーティング法、スクリーン印刷法、キャスト法、バーコーティング法、カーテンコーティング法、ロールコーティング法、グラビアコーティング法、ディッピング法、スリット法等により行ってもよい。
塗膜の厚みは、硬化物の用途によって応じて選択できる。塗膜の厚みは、例えば、100〜2000nm、好ましくは200〜1800nm、さらに好ましくは300〜1500nmとすることができる。塗膜の厚みが上記の範囲であれば、硬化後にクラックのない薄膜ができる。
(塗膜の硬化処理)
本発明では、前記塗膜に閃光の繰返し照射をすることにより、塗膜を硬化させて薄膜を得る。
照射に用いる閃光は、特に限定されないが、例えば、ガンマ線、X線、紫外線(UV)、可視光線、赤外線(IR)等であってもよく、これらを1種又は2種以上を組合せてなるものでもよい。
本発明のひとつの態様において、前記閃光は、薄膜のクラック発生防止の観点から、波長が約150nm〜約1000nmの範囲の光を含有するものであることが好ましく、波長が約200nm〜約800nmの範囲の光を含有するものであることがより好ましい。
本発明の好ましい態様において、前記閃光は、波長が約150nm〜約400nmの範囲の光を含有する。さらに、前記閃光は、波長が約400nm〜約1000nmの範囲の光を併せて含有することが好ましい。本発明の特に好ましい態様において、前記閃光は、波長が約200nm〜約400nmの範囲の光、及び波長が約400nm〜約800nmの範囲の光を含有する。
閃光が上記のような波長光を含むことで、理由は定かではないが、薄膜におけるクラックの発生を顕著に抑制することができる。
なお、本発明において、「閃光が特定の波長の範囲の光を含有する」とは、波長の値がその数値範囲内である輝線が1以上発光されていてもよく、輝線としてではなくある数値範囲内で連続スペクトルを持つ光が1以上発光されていてもよい。具体的には、例えば、「波長が約150nm〜約1000nmの範囲の光を含有する」とは、(I)波長の値が約150nm〜約1000nmの範囲内にある輝線が、1以上発光されている、(II)波長約150nm〜約1000nmの連続スペクトルを有する光が発光されている、(III)波長の値が約150nm〜約1000nmの範囲内にある輝線が1以上、及び、波長約150nm〜約1000nmの範囲内のさらに特定の波長範囲内に連続スペクトルを有する光が1以上発光されている、(IV)波長約150nm〜約1000nmの範囲内のさらに特定の波長範囲内に連続スペクトルを有する光が1以上発光されている、という状態のいずれであってもよい。上記(I)〜(IV)に記載されたような閃光は、全て本発明の製造方法に好適に用いることができる。
本発明のひとつの態様において、閃光の繰返し照射の間隔は、0.1〜1秒であることが好ましく、0.1〜0.5秒であることが更に好ましく、0.3〜0.5秒であることが特に好ましい。照射回数は1〜300回であることが好ましく、10〜200回であることが更に好ましく、30〜150回であることが特に好ましい。照射の積算光量は、100〜1000mJ/cmであることが好ましく、150〜1000mJ/cmであることが更に好ましく、200〜800mJ/cmであることが特に好ましい。上記条件の範囲内で光照射を行うことで、薄膜の膜厚が約300nmより厚い場合であっても、クラックの発生を防止することができる。
なお、本発明において、前記「照射の積算光量」は、測定波長254nmの照度計により測定した照度と照射時間の積をいう。また、本発明において、前記照度計は、例えば、岩崎電気社製のUVPX−G2K(型番)を用いることができる。
なお、本発明において、例えば、1秒間に100回の閃光の繰返し照射をするとき、「1秒間に100パルス」の照射をするとも表現する。
本発明の好ましい態様において、閃光の繰返し照射は、照射間隔が約0.1秒〜約1秒であり、照射回数が1回〜約300回であり、照射の積算光量が約100mJ/cm〜約1000mJ/cmである条件で行う。
また、本発明のより好ましい態様において、閃光の繰返し照射は、照射間隔が約0.1秒〜約0.5秒であり、照射回数が約10回〜約200回であり、照射の積算光量が約150mJ/cm〜約1000mJ/cmである条件で行う。
本発明の特に好ましい態様において、閃光の繰返し照射は、照射間隔が約0.3秒〜約0.5秒、照射回数が約30回〜約150回であり、照射の積算光量が約200mJ/cm〜約800mJ/cmである条件で行う。
本発明のひとつの態様において、塗膜がチオール化合物を含まない場合、上記条件の範囲内で閃光の繰返し照射を行うことによって、約300nmより厚く、約700nm以下の薄膜においてもクラックの発生を防止することができる。
本発明の別のひとつの態様において、塗膜がチオール化合物を含む場合、上記条件の範囲内で閃光の繰返し照射を行うことによって、約300nmより厚く、約2000nm未満の薄膜においてもクラックの発生を防止することができる。
本発明に用いる光照射装置としては、上記条件で光を照射できるものであれば、特に限定されるものではないが、例えば、超高圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、エキシマランプ、キセノンランプ、キセノンフラッシュランプ(パルスドキセノンランプまたはクセノンフラッシュランプともいう)、無電極放電ランプ等を装着している装置が挙げられる。上記のランプは、1種又は2種以上を組合せて用いてもよい。これらの中でも、薄膜のクラック発生の防止の観点から、キセノンフラッシュランプが装着されている装置であることが好ましい。
本発明の閃光の繰返し照射で、クラックが入り難い理由は定かではないが、次のように推測される。一般的に、紫外領域の連続光照射で光ラジカル重合が進行し、架橋反応による硬化収縮で応力が強まりクラックが発生するが、閃光照射では光重合のオン/オフが引き起こされる。よって、応力発生と応力緩和が連続的に起こることから、クラックの発生が抑えられるものと推測される。また、前記閃光の波長では赤外から可視領域の光線が含まれることから、薄膜には瞬間的な熱が与えられているとも考えられ、それによる分子運動で誘発される応力緩和でクラックが発生し難くなっているものと推測される。
[薄膜の性質]
本発明の薄膜は、重合性組成物中に上記金属酸化物ナノ粒子の分散体を含有することにより、可視光の透過性に優れ、高い屈折率を有し、光学的特性にも優れる。また、本発明の薄膜は、耐擦傷性にも優れる。
薄膜の屈折率は、1.45以上であることが好ましく、1.50以上であることがより好ましく、1.55以上であることがさらに好ましく、1.60以上であることが特に好ましい。薄膜の屈折率は、例えば反射分光膜厚計を用い、波長633nmにおける屈折率を測定することができる。前記反射分光膜厚計は、例えば、後記する実施例に記載したものを用いることができる。
薄膜の全光線透過率は、80%以上であることが好ましく、85%以上であることがより好ましく、88%以上であることが特に好ましい。また、薄膜のヘイズ値は、1.0以下であることが好ましく、0.5以下であることがより好ましく、0.3以下であることが特に好ましい。
薄膜の全光線透過率およびヘイズ値は、例えばJIS−K7105およびJIS−K7136に従い、紫外可視分光光度計を用いて測定することができる。
[薄膜の用途]
本発明の硬化物は、液晶ディスプレイ等で使用されている反射防止膜の高屈折率層、反射板等の光学薄膜および光学用コーティング剤、インデックスマッチング層、光学フィルター、熱線カットフィルター等に好適に用いることができる。
次に、実験例、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではなく、多くの変形が本発明の技術的思想内で当分野において通常の知識を有する者により可能である。
使用した物質、試薬及び測定機器を以下に示す。使用する物質等は、特記しない限り市販品又は公知の方法により合成したものを用いた。
〔原料〕
(光重合性の反応基を有する化合物)
・2−メタクロイルオキシエチルアシッドホスフェート
(大八化学工業株式会社製 MR−200)
式中nは1または2、平均分子量266
(金属アルコキシド)
・テトラn−ブトキシチタン
(光重合開始剤)
・2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−(4−モルホニル)−1−
プロパノン (BASFジャパン社製 イルガキュア907)
(有機溶媒)
・トルエン
・イソプロピルアルコール(IPA)
(チオール化合物)
・トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート) (TMMP)
〔測定方法〕
(薄膜の屈折率)
薄膜の屈折率は、反射分光膜厚計(大塚電子株式会社製、 FE−3000)を用い、波長633nmにおける屈折率を測定した。
(クラックの有無)
得られた薄膜(178mm×178mm)のクラックの有無を目視で確認した。
○:クラックがない
×:クラックがある
〔金属酸化物ナノ粒子の分散体の調製〕
撹拌機、温度計、および滴下ロートを付けた5Lの4つ口フラスコに、テトラn−ブトキシチタン250g(0.74mol)およびトルエン2500gを入れて溶解し、60℃まで昇温した。その溶液に、光重合性の反応基を有する化合物としてMR−200を19.6g(0.074mol)、IPA1190gおよび水39.7g(2.2mol)の混合液を30分間掛けて添加した。反応溶液が白濁するまで約30分間温度を保持した後、20℃まで冷却した。その反応溶液が透明になるまで減圧濃縮し、金属酸化物ナノ粒子の分散体を得た。
なお、金属酸化物ナノ粒子の分散体の調製において、チタン1molのチタン酸化物に対し、光重合性の反応基を有する化合物0.1molで修飾した。
〔薄膜形成用塗液1の調製〕
前記金属酸化物ナノ粒子の分散体に、光重合開始剤としてイルガキュア907を固形分比率で3wt%添加し、全体の固形分が7.5wt%になるように、トルエンで希釈し、薄膜形成用塗液1を得た。
〔薄膜形成用塗液2の調製〕
前記金属酸化物ナノ粒子の分散体に、チオールとしてTMMPを固形分比で10wt%、光重合開始剤としてイルガキュア907を固形分比率で3wt%添加し、全体の固形分が7.5wt%になるように、トルエンで希釈し、薄膜形成用塗液2を得た。
〔薄膜の形成〕
(実施例1)
透明ガラス基板上に、硬化後の膜厚が500nmになるようにドクターブレードを用いて前記薄膜形成用塗液1を塗布乾燥後、ランプ形式PXL400L―21(ランプ長550mm、岩崎電気社製)のパルスドキセノンランプを用い、平行光ミラーを介し、ランプから45mmの距離でパルスドキセノン光を35秒間に100パルス、積算光量700mJ/cmを照射して塗布膜を硬化させて薄膜を得た。得られた薄膜の屈折率およびクラックの有無を前記測定方法で測定した結果を表1に示す。
積算光量は、波長254nmにおける照度を照度計(岩崎電気株式会社製 UVPX−G2K)で測定し、照度と照射時間(秒数)の積で計算した。
(実施例2)
膜厚を700nmに変更する以外は、実施例1と同様にして薄膜を得た。得られた薄膜の屈折率およびクラックの有無を前記測定方法で測定した結果を表1に示す。
(実施例3)
膜厚を1000nmにし、積算光量を340mJ/cmに変更する以外は、実施例1と同様にして薄膜を得た。得られた薄膜の屈折率およびクラックの有無を前記測定方法で測定した結果を表1に示す。
(実施例4)
透明ガラス基板上に、硬化後の膜厚が1000nmになるようにドクターブレードを用いて前記薄膜形成用塗液2を塗布乾燥後、ランプ形式PXL400L―21(ランプ長550mm、岩崎電気社製)のパルスドキセノンランプを用い、平行光ミラーを介し、ランプから45mmの距離でパルスドキセノン光を35秒間に100パルス、積算光量700mJ/cmを照射して塗布膜を硬化させて薄膜を得た。得られた薄膜の屈折率およびクラックの有無を前記測定方法で測定した結果を表1に示す。
(実施例5)
膜厚を1200nmに変更する以外は、実施例4と同様にして薄膜を得た。得られた薄膜の屈折率およびクラックの有無を前記測定方法で測定した結果を表1に示す。
(比較例1)
透明ガラス基板上に、硬化後の膜厚が200nmになるようにドクターブレードを用いて前記薄膜形成用塗液1を塗布乾燥後、UVランプ(UVランプシステムF600V−10、Hバルブ、ヘレウス・ノーブルライト・フュージョン・ユーブイ社製)を用い、積算光量100mJ/cmを照射して塗布膜を硬化させて薄膜を得た。得られた薄膜の屈折率およびクラックの有無を前記測定方法で測定した結果を表1に示す。
(比較例2)
膜厚を300nmに変更する以外は比較例1と同様にして薄膜を得た。得られた薄膜の屈折率およびクラックの有無を前記測定方法で測定した結果を表1に示す。
(比較例3)
膜厚を400nmに変更する以外は比較例1と同様にして薄膜を得た。得られた薄膜の屈折率およびクラックの有無を前記測定方法で測定した結果を表1に示す。
(比較例4)
膜厚を500nmにし、積算光量を700mJ/cmに変更する以外は比較例1と同様にして薄膜を得た。得られた薄膜の屈折率およびクラックの有無を前記測定方法で測定した結果を表1に示す。
(比較例5)
膜厚を1000nmにし、積算光量を700mJ/cmに変更する以外は比較例1と同様にして薄膜を得た。得られた薄膜の屈折率およびクラックの有無を前記測定方法で測定した結果を表1に示す。
(比較例6)
膜厚を2000nmにする以外は、実施例4と同様にして薄膜を得た。得られた薄膜の屈折率およびクラックの有無を前記測定方法で測定した結果を表1に示す。
PX:パルスドキセノンランプ
UV:高圧水銀灯(フュージョンHバルブ)
実施例1〜2に係る薄膜は、比較例4に係るものと比べて、同等またはそれ以上の膜厚でクラックが入らないことが確認された。
実施例3〜5に係る薄膜は、比較例5に係るものと比べて、同等またはそれ以上の膜厚でクラックが入らないことが確認された。
比較例6に係る薄膜は、パルスドキセノン照射による硬化でも、クラック防止効果を発揮する膜厚に上限があることがわかった。
金属酸化物ナノ粒子を含む有機無機ハイブリッド薄膜は、高い屈折率を持つため光学レンズ、光学フィルム、反射防止膜の高屈折率層、反射板等の光学薄膜、および光学用コーティング、インデックスマッチング層、光学フィルター、熱線カットフィルター等の光学材料としての利用等に好適である。本発明の製造方法により、これまでよりも厚みがあってもクラックがない薄膜が得られるようになったため、利用の幅が広がる。

Claims (10)

  1. 光重合性の反応基を有する化合物により修飾された金属酸化物ナノ粒子の分散体を含む重合性組成物を、閃光の繰返し照射によって重合させる工程を含む薄膜の製造方法。
  2. 前記閃光が、波長150〜1000nmの範囲の光を含む光である請求項1に記載の薄膜の製造方法。
  3. 前記閃光の繰返し照射の積算光量が、100〜1000mJ/cmである請求項1又は2に記載の薄膜の製造方法。
  4. 前記閃光の繰返し照射が、キセノンフラッシュランプによって行われる請求項1〜3のいずれか1つに記載の薄膜の製造方法。
  5. 前記光重合性の反応基を有する化合物が、下記式(1):
    (式(1)中、Rは水素原子、アルキル基、アルキニル基、アルケニル基、アリール基、脂肪族複素環基、または芳香族複素環基であり、Rは2価の有機残基であり、nは、1または2である。)で表される化合物である請求項1〜4のいずれか1つに記載の薄膜の製造方法。
  6. 前記金属酸化物ナノ粒子の金属酸化物が、金属アルコキシドを加水分解及び縮合して得られたゾルである請求項1〜5のいずれか1つに記載の薄膜の製造方法。
  7. 前記金属酸化物ナノ粒子の金属が、チタンおよび/またはジルコニウムである請求項1〜6のいずれか1つに記載の薄膜の製造方法。
  8. 前記重合性組成物が、更にチオール化合物を含む請求項1〜7のいずれか1つに記載の薄膜の製造方法。
  9. 前記薄膜の膜厚が300nmより厚く、2000nm未満であり、且つクラックがないことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の薄膜の製造方法。
  10. 前記薄膜の屈折率が1.45以上である請求項1〜9のいずれか1つに記載の薄膜の製造方法。
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