以下、各図面を参照して本発明に係る実施の形態の例を説明する。なお、図面において同一機能を有する部分には同一符号が付されており、重複する説明は適宜、省略する。
[第1の実施の形態]
まず、本実施の形態の放射線画像撮影システムの概略構成について説明する。図1は、本実施の形態の放射線画像撮影システムの一例を示す概略構成図である。
放射線画像撮影システム10は、放射線照射装置12、放射線画像撮影装置14、携帯情報端末装置16、及びコンソール18を備えている。
放射線照射装置12は、放射線源13を備えている。放射線照射装置12は、放射線源13から放射線R(例えばエックス線(X線)等)を被写体Wに照射する機能を有している。放射線照射装置12の具体例としては、回診車等が挙げられる。放射線照射装置12に対して放射線Rの照射の実行を指示する方法は、特に限定されないが、本実施の形態では、携帯情報端末装置16またはコンソール18から照射の実行指示が行われる。
放射線画像撮影装置14は、放射線照射装置12から照射され、被写体Wを透過した放射線Rを検出する放射線検出器20を備えている。放射線画像撮影装置14は、放射線検出器20を用いて、被写体Wの放射線画像を撮影する機能を有している。本実施の形態では、放射線画像撮影装置14として電子カセッテを用いている。
本実施の形態の携帯情報端末装置16は、内蔵バッテリにより駆動可能なものであって、具体的には、タブレット端末装置や、いわゆるPDA(Personal Digital Assistants)であるスマートフォン等が挙げられる。携帯情報端末装置16は、例えば、RIS(Radiology Information System)等の外部のシステムやコンソール18から入力されたオーダ情報に基づいて、放射線画像撮影装置14による放射線画像の撮影を制御する機能を有している。そのため、携帯情報端末装置16は、上記外部のシステムやコンソール18から、オーダ情報を受け付ける。本実施の形態においてオーダ情報は、本発明の予め定められた基準でまとめられた撮影群の一例に対応し、1つのオーダ情報分の撮影により得られた放射線画像の画像データが一単位に対応する。
コンソール18は、例えば、RIS(Radiology Information System)等の外部のシステムから入力されたオーダ情報に基づいて、放射線画像撮影システム10の全体を制御する機能や、放射線画像撮影装置14による放射線画像の撮影を制御する機能を有している。そのため、コンソール18は、上記外部のシステムから、オーダ情報を受け付ける。
なお、本実施の形態の放射線画像撮影システム10では、病棟、病室、及び手術室等の予め定められた撮影場所で放射線画像の撮影を行う場合は、放射線照射装置12、放射線画像撮影装置14、及び携帯情報端末装置16を上記撮影場所に配置して、放射線画像の撮影を行う。この場合、コンソール18は、放射線照射装置12、放射線画像撮影装置14、及び携帯情報端末装置16を配置した撮影場所とは異なる場所(例えば、放射線科の診療室等)に配置した状態で撮影を行う。
本実施の形態の携帯情報端末装置16とコンソール18とでは、画像処理機能が異なっている。本実施の形態の放射線画像撮影システム10では、ユーザが放射線画像の読影(診察及び診断を含む)を行う場合は、コンソール18や、別途設けられたビューワ等の読影装置(図示省略)等を用いる。そのため、コンソール18が有する画像処理機能は、ユーザの読影に耐え得る高画質の放射線画像を生成するためのものであり、画像処理能力が高い。一方、携帯情報端末装置16ではディスプレイ36による表示能力が必ずしも高くはないため、読影用の放射線画像の表示に適していない。そのため、携帯情報端末装置16が有する画像処理機能は、コンソール18よりも画像処理能力が低い。本実施の形態の携帯情報端末装置16は、ディスプレイ36に放射線画像撮影装置14が生成したプレビュー(Preview)画像(詳細後述)を表示するための画像処理機能を有していればよい。プレビュー画像は、読影用の放射線画像よりも低画質の画像、及びデータ量が少ない画像の少なくとも一方の画像である。
また、本実施の形態の携帯情報端末装置16とコンソール18とでは、放射線画像撮影装置14による撮影の制御を行う制御機能が異なっている。携帯情報端末装置16は、コンソール18が有する放射線画像の撮影を制御する機能のうちの、一部の機能のみを有している。携帯情報端末装置16及びコンソール18は、各々、本発明の制御装置の一例である。本実施の形態では、携帯情報端末装置16及びコンソール18を区別することなく総称する場合は、「制御装置」と称する。
次に、放射線画像撮影装置14、携帯情報端末装置16、及びコンソール18の各機能について詳細に説明する。図2は、放射線画像撮影システム10の放射線画像撮影装置14、携帯情報端末装置16、及びコンソール18の概略構成の一例を示すブロック図である。
本実施の形態の放射線画像撮影装置14は、放射線検出器20、撮影制御部22、操作検出部23、メモリ24、操作ボタン25、I/O(Input-Output)部26、及びI/F(Interface)部28を備えている。放射線検出器20、撮影制御部22、操作検出部23、メモリ24、及びI/O部26は、システムバスやコントロールバス等のバス29を介して相互に各種情報の授受が可能に接続されている。
本実施の形態の放射線画像撮影装置14は、放射線照射装置12と非同期に、放射線Rの照射開始を自装置で検出して、放射線画像の撮影を行うものである。放射線画像撮影装置14において放射線照射装置12と非同期に、放射線Rの照射開始を自装置で検出する方法は、特に限定されない。例えば、照射された放射線Rの線量を検知する検知部を備え、検知部で検知した線量が照射開始として予め定められた閾値を越えた場合に、照射が開始されたことを検出してもよい。なお、放射線画像撮影装置14は、本実施の形態に限らず、被写体Wを透過した放射線Rに応じた放射線画像を撮影する機能を有していればよい。
放射線検出器20は、撮影制御部22の制御により、被写体Wを透過した放射線Rを検出する機能を有している。本実施の形態の放射線検出器20は、特に限定されず、例えば、放射線Rを光に変換し、変換した光を電荷に変換する間接変換方式の放射線検出器であってもよいし、放射線Rを直接電荷に変換する直接変換方式の放射線検出器であってもよい。
撮影制御部22は、本発明の選択部の一例であり、放射線画像撮影装置14の全体的な動作を制御する機能を有している。
撮影制御部22は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)を備えている。ROMには、CPUで実行される、後述する撮影処理プログラムを含む各種の処理プログラム等が予め記憶されている。RAMは、各種データを一時的に記憶する機能を有している。
操作ボタン25は操作検出部23に接続されており、放射線画像撮影装置14の筐体(図示省略)における、放射線画像を撮影する場合に邪魔にならない位置に設けられている。
メモリ24は、本発明の自装置に一体化された記憶部の一例である。メモリ24には、撮影によって得られた放射線画像の画像データ等が記憶される。メモリ24の具体例としては、SSD(Solid State Drive)等が挙げられる。なお、メモリ24は、放射線画像の撮影を行う場合に、放射線画像撮影装置14と一体化されるものであればよく、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)メモリカード(登録商標)等、放射線画像撮影装置14に着脱可能なものであってもよい。
I/F部28はI/O部26に接続されており、電波や光による無線通信等により、携帯情報端末装置16やコンソール18との間で各種情報の通信を行う機能を有している。本実施の形態の放射線画像撮影装置14は、携帯情報端末装置16と通信を行う場合には、近距離無線通信を用い、コンソール18と通信を行う場合には、無線LAN(Local Area Network)通信を用いている。具体的には、放射線画像撮影装置14は、携帯情報端末装置16と通信を行う場合には、Bluetooth(登録商標)を用い、コンソール18と通信を行う場合には、Wi−Fi(Wireless-Fidelity)(登録商標)を用いている。
I/F部28及び撮影制御部22が、本発明の通信部の一例である。
本実施の形態の携帯情報端末装置16は、端末制御部30、記憶部32、読取部33、ディスプレイドライバ34、ディスプレイ36、操作入力検出部38、操作部40、I/O部42、及びI/F部44を備えている。端末制御部30、記憶部32、読取部33、ディスプレイドライバ34、操作入力検出部38、及びI/O部42は、システムバスやコントロールバス等のバス47を介して相互に各種情報の授受が可能に接続されている。
端末制御部30は、携帯情報端末装置16の全体の動作を制御する機能を有している。また、端末制御部30は、コンソール18や外部のシステムからI/F部44を介してオーダ情報を取得する機能を有している。
端末制御部30は、CPU、ROM、及びRAMを備えている。ROMには、CPUで実行される、後述する端末装置プログラムを含む各種の処理プログラム等が予め記憶されている。RAMは、各種データを一時的に記憶する機能を有している。
本実施の形態の読取部33は、文字や画像等を読み取る機能を有している。具体的には、読取部33はカメラ機能を有しており、バーコードリーダとして機能する。
本実施の形態のディスプレイ36は、本発明の表示部の一例であり、撮影に関する各種情報や撮影によって得られた放射線画像のプレビュー画像を表示する機能を有している。ディスプレイドライバ34は、ディスプレイ36への各種情報の表示を制御する機能を有している。
操作部40は、放射線画像の撮影に関する指示や各種情報等を、ユーザが入力するために用いられる。本実施の形態の操作部40は、例えば、タッチパネル、タッチペン、複数のキー、及びマウス等を含んでいる。なお、本実施の形態では、ディスプレイ36と操作部40とを一体化して、タッチパネルディスプレイとして構成している。操作入力検出部38は、操作部40に対する操作状態を検出する機能を有している。
I/O部42及びI/F部44は、電波や光による無線通信等により、放射線画像撮影装置14やコンソール18との間で各種情報の通信を行う機能を有している。本実施の形態の携帯情報端末装置16は、放射線画像撮影装置14と通信を行う場合には、近距離無線通信を用い、コンソール18と通信を行う場合には、無線LAN通信を用いている。具体的には、本実施の形態の携帯情報端末装置16は、放射線画像撮影装置14と通信を行う場合には、Bluetooth(登録商標)を用い、コンソール18と通信を行う場合には、Wi−Fi(登録商標)を用いている。
記憶部32には、上述したオーダ情報等が記憶される。記憶部32の具体例としては、SSD等が挙げられる。なお、記憶部32は、USBメモリ、SDメモリカード等、携帯情報端末装置16に着脱可能なものであってもよい。
本実施の形態のコンソール18は、サーバー・コンピュータとして機能する。コンソール18は、制御部50、記憶部52、ディスプレイドライバ54、ディスプレイ56、操作入力検出部58、操作部60、読取部61、I/O部62、及びI/F部64を備えている。制御部50、記憶部52、ディスプレイドライバ54、操作入力検出部58、読取部61、及びI/O部62は、システムバスやコントロールバス等のバス67を介して相互に各種情報の授受が可能に接続されている。
制御部50は、コンソール18の全体の動作を制御する機能を有しており、CPU、ROM、RAM、及びHDD(Hard Disk Drive)を備えている。ROMには、CPUで実行される各種の処理プログラム等が予め記憶されている。RAMは、各種データを一時的に記憶する機能を有している。HDDは、各種データを記憶して保持する機能を有している。
本実施の形態のディスプレイ56は、本発明の表示部の一例であり、撮影に関する各種情報や読影用の放射線画像等を表示する機能を有している。ディスプレイドライバ54は、ディスプレイ56への各種情報の表示を制御する機能を有している。操作部60は、放射線画像の撮影に関する情報等を、ユーザが入力するために用いられる。本実施の形態の操作部60は、例えば、タッチパネル、タッチペン、複数のキー、及びマウス等を含んでいる。なお、操作部60をタッチパネルとする場合は、ディスプレイ56と一体化してもよい。操作入力検出部58は、操作部60に対する操作状態を検出する機能を有している。
本実施の形態の読取部61は、文字や画像等を読み取る機能を有している。具体的には、読取部61はカメラ機能を有しており、バーコードリーダとして機能する。
I/O部62及びI/F部64は、電波や光による無線通信等により、放射線画像撮影装置14や携帯情報端末装置16との間で各種情報の通信を行う機能を有している。本実施の形態のコンソール18は、放射線画像撮影装置14及び携帯情報端末装置16と通信を行う場合には、無線LAN通信を用いている。具体的には、本実施の形態のコンソール18は、放射線画像撮影装置14及び携帯情報端末装置16とWi−Fi(登録商標)を用いて通信を行う。
記憶部52には、放射線画像の画像データと、被写体情報と、が関連付けられて記憶される。記憶部52の具体例としては、HDDやSSD等が挙げられる。
次に、放射線画像を撮影する場合における本実施の形態の放射線画像撮影システム10の動作について説明する。
まず、放射線画像撮影装置14の動作について説明する。図3には、本実施の形態の放射線画像撮影装置14の撮影制御部22によって実行される撮影処理の流れの一例を表したフローチャートが示されている。本実施の形態の放射線画像撮影装置14では、撮影制御部22が自身のROMに記憶されている撮影処理プログラムを実行することにより、撮影処理を実行する。
なお、本撮影処理は、放射線画像撮影装置14の電源スイッチ(図示省略)により電源が投入されると実行される。
図3のステップS100で撮影制御部22は、放射線検出器20を待機状態にさせる。本実施の形態で「待機状態」とは、放射線画像撮影装置14の電源スイッチがオンになっており、放射線画像の撮影が指示されるのを待機している状態をいう。
次のステップS102で撮影制御部22は、携帯情報端末装置16及びコンソール18の何れかの制御装置が接続されたか否かを判断する。なお、ここで「接続」とは、通信による接続を意味し、直接物理的に接続されていなくてもよい。そのため、本実施の形態においては、「放射線画像撮影装置14に接続」という場合は、放射線画像撮影装置14と通信を行うことを意味する。
放射線画像撮影装置14の撮影制御部22では、携帯情報端末装置16またはコンソール18から通信を受け付けた場合に、制御装置が接続されたと判断する。制御装置が接続されていない場合は、待機状態を継続し、接続された場合は、ステップS104へ移行する。
ステップS104で撮影制御部22は、自装置と、接続されている制御装置とは異なる他の制御装置との接続を禁止する。撮影制御部22は、他の制御装置との通信を禁止することにより、他の制御装置との接続を禁止する。例えば、ステップS102で携帯情報端末装置16が接続されたと判断した場合は、コンソール18との接続を禁止する。同様に、ステップS102でコンソール18と接続したと判断した場合は、携帯情報端末装置16との接続を禁止する。このように他の制御装置との接続を禁止することで放射線画像撮影装置14は、単一の制御装置のみと接続されることになる。これにより、放射線画像撮影装置14において、複数の制御装置のそれぞれが行う制御に関して不整合が生じることを防止することがきる。
次のステップS106で撮影制御部22は、接続された制御装置が携帯情報端末装置16であるか否かを判断する。
本実施の形態の撮影制御部22で接続された制御装置が携帯情報端末装置16であるか否かを判断する方法は特に限定されない。例えば、上述したように携帯情報端末装置16とコンソール18とでは通信方式が異なるため、制御装置から接続された通信方式(Bluetooth(登録商標)かWi−Fi(登録商標)か)により判断してもよい。また例えば、自装置が携帯情報端末装置16及びコンソール18のいずれであるかを表す識別情報を制御装置から放射線画像撮影装置14へ送信し、この識別情報に基づいて判断してもよい。
本実施の形態の放射線画像撮影装置14では、自装置が実行可能な放射線画像の撮影モードとして、撮影により得られた複数の放射線画像の画像データをメモリ24に記憶する撮影モードであるメモリモードを有している。携帯情報端末装置16は、コンソール18に比べて画像処理能力が低く、また、読影用の放射線画像を表示することはないため、接続された制御装置が携帯情報端末装置16である場合は、放射線画像撮影装置14は、撮影モードとして、メモリモードを選択する。
また、本実施の形態の放射線画像撮影装置14では、上記撮影モードとして、撮影によって得られた放射線画像の画像データを適宜、制御装置に送信し、複数の放射線画像の画像データを放射線画像撮影装置14のメモリ24には記憶しない撮影モードである通常モードを有している。コンソール18は、携帯情報端末装置16に比べて画像処理能力が高く、また、読影用の放射線画像を表示するため、接続された制御装置がコンソール18である場合は、放射線画像撮影装置14は、撮影モードとして通常モードを選択する。
なお通常モードでは、1枚の放射線画像を撮影する毎に撮影した放射線画像の画像データを制御装置に送信し、次の撮影を行う場合もあるが、1つのオーダ情報によって複数枚の放射線画像の撮影が指示されている場合は、1つのオーダ情報によって指示された複数枚の放射線画像を連続的に撮影できる方が、ユーザにとって使い勝手がよい。
すなわち、本実施の形態の放射線画像撮影装置14におけるメモリモードは、複数のオーダ情報に応じた撮影を連続して行うことが可能な撮影形態である。メモリモードの場合は、一連の連続撮影が終了(例えば、詳細を後述するメモリモード処理が終了)したことや、制御装置等の外部の装置から画像データの送信を行うように指示されたこと等を条件として、メモリ24に記憶されている画像データを制御装置等の外部の装置に送信する。
一方、通常モードの場合は、1枚の放射線画像の撮影が終了したこと、もしくは1つのオーダ情報に応じた撮影が終了したことを条件として、メモリ24に記憶されている画像データを制御装置等の外部の装置に送信する。
本実施の形態の放射線画像撮影装置14では、接続された制御装置が携帯情報端末装置16である場合、撮影モードとしてメモリモードを選択する。一方、接続された制御装置がコンソール18である場合、撮影モードとして通常モードを選択する。
そのため、ステップS106で肯定判定となった場合は、メモリモードに応じた処理を行うためステップS108へ移行する。
ステップS108で撮影制御部22は、メモリモード処理を行う。図4には、本実施の形態の放射線画像撮影装置14におけるメモリモード処理の概念を説明するための説明図が示されている。また、図5には、本実施の形態の撮影制御部22で実行されるメモリモード処理の流れの一例を表したフローチャートが示されている。
図5に示すように、メモリモード処理のステップS130で撮影制御部22は、メモリモードに移行した旨を示す情報及び撮影可能枚数を表す情報を携帯情報端末装置16に送信する。後述するように、ここで送信された情報は、携帯情報端末装置16のディスプレイ36に表示される(図8、ステップS204参照)。なお、放射線画像撮影装置14が表示部を有する場合は、これらの情報を放射線画像撮影装置14の表示部に表示させてもよい。
撮影制御部22は、メモリ24の空容量から撮影可能枚数を判断する。判断方法は特に限定されないが、例えば、平均的なサイズで、かつ平均的な解像度の放射線画像の画像データの大きさ(データ量)に基づいて判断してもよい。また例えば、オーダ情報が得られている場合は、オーダ情報と、オーダ情報に応じて撮影される放射線画像の画像データの大きさとの対応関係を予め記憶しておき、得られているオーダ情報に対応する画像データの大きさに基づいて撮影可能枚数を判断してもよい。
なお、携帯情報端末装置16に送信する情報は、これらに限らない。例えば、撮影可能枚数を表す情報に代えて、または撮影可能枚数を表す情報とともに、メモリ24の空容量を表す情報を携帯情報端末装置16に送信してもよい。
次のステップS132で撮影制御部22は、放射線画像の撮影を開始するか否か判断する。ここでは、制御装置として携帯情報端末装置16が接続されているため、携帯情報端末装置16が放射線画像の撮影を指示する。具体的には、携帯情報端末装置16から後述する照合終了情報(図8、ステップS214参照)を受信した場合に、撮影制御部22は、放射線画像の撮影を開始すると判断する。
照合終了情報を受信していない場合は、そのまま待機状態を継続し、照合終了情報を受信した場合は、ステップS134へ移行する。
ステップS134で撮影制御部22は、放射線検出器20を放射線Rの検出が即座に行える状態であるレディ状態に移行させる制御を行う。本実施の形態における「レディ状態」とは、放射線検出器20が即座に撮影可能な状態をいい、放射線Rの照射開始を待機している状態をいう。このように、レディ状態では、例えば、放射線検出器20は放射線Rの照射開始を検出するための動作等を行っているため、待機状態に比べて電力の消費量が多くなる。
本実施の形態では、制御装置として携帯情報端末装置16が放射線画像撮影装置14に接続されている場合、携帯情報端末装置16が放射線照射装置12に放射線画像の撮影を指示する。そのため、放射線照射装置12は、携帯情報端末装置16から送信された放射線画像の撮影指示情報を受信した場合、放射線Rの照射を行う。
以上の携帯情報端末装置16及び撮影制御部22による制御により、放射線検出器20は、放射線照射装置12から照射され、被写体Wを透過した放射線Rを検出することにより、被写体Wに応じた放射線画像を撮影する。
放射線検出器20により放射線画像が撮影されると、次のステップS136で撮影制御部22は、放射線検出器20から放射線画像の撮影によって得られた画像データを取得する。次のステップS138で、撮影制御部22は、取得した画像データをメモリ24に記憶する。
次のステップS140で撮影制御部22は、メモリ24に記憶した画像データ(生データ)に基づいて、プレビュー画像を生成する。プレビュー画像とは、被写体Wに関する放射線画像の撮影が適切に行われたか否か、少なくとも再撮影の必要があるか否かをユーザが判断するための画像である。本実施の形態の撮影制御部22は、放射線画像の生データにプレビュー画像を生成するための画像処理を行い、プレビュー画像を生成する。ここで、本実施の形態の撮影制御部22は、読影用の放射線画像を生成する場合に行われる複数の画像処理のうち、比較的時間を要さないものをプレビュー画像を生成するための画像処理として用いている。具体例として撮影制御部22は、放射線画像の生データに対してオフセット補正及びゲイン補正を行うが、欠陥画素の補正は行わない。欠陥画素の補正を行う画像処理の機能が、本発明の読影用の放射線画像を生成するための予め定められた画像処理機能の一例に対応する。
また、本実施の形態の放射線画像撮影装置14では、プレビュー画像を生成するための画像処理として、放射線画像の生データを間引く画像処理も行っている。これにより、プレビュー画像の画像データは、生データよりもデータ量が少なくなる。なお、どの程度間引くかについては、携帯情報端末装置16のディスプレイ36の解像度、画像データの送信速度、及びユーザが所望するプレビュー画像の画質等に応じて予め定めておいてもよいし、ユーザが携帯情報端末装置16から指示してもよい。
従って、本実施の形態の携帯情報端末装置16のディスプレイ36に表示されるプレビュー画像は、コンソール18のディスプレイ56に表示される読影用の放射線画像よりも低画質である。
次のステップS142で撮影制御部22は、生成したプレビュー画像の画像データを携帯情報端末装置16に送信する。携帯情報端末装置16では、受信した画像データに基づいて、ディスプレイ36にプレビュー画像が表示される(図8、ステップS218参照)。ユーザは、携帯情報端末装置16のディスプレイ36に表示されたプレビュー画像を参照して確認し、再撮影の要否を携帯情報端末装置16の操作部40を用いて放射線画像撮影装置14に指示する。具体的には、携帯情報端末装置16は、ユーザによって再撮影が必要である旨が操作部40によって入力された場合は、再撮影指示情報を放射線画像撮影装置14に送信(図8、ステップS222参照)する。また、ユーザによって再撮影が不要である旨が操作部40によって入力された場合は、撮影完了指示情報を放射線画像撮影装置14に送信(図8、ステップS224参照)する。
そこで次のステップS144で撮影制御部22は、再撮影指示情報を携帯情報端末装置16から受信したか否かを判断することにより、再撮影を行うか否かを判断する。ここで肯定判定となった場合は、ステップS134に戻り、再び被写体Wの放射線画像の撮影を繰り返す。なお、再撮影を行う場合は、ユーザがプレビュー画像を確認した結果、再撮影を指示した放射線画像の画像データに、再撮影を行った旨を表す情報を関連付けてメモリ24に記憶しておくことが好ましい。
一方、ステップS144で否定判定となった場合、撮影制御部22は、撮影完了指示情報を携帯情報端末装置16から受信したとみなして、ステップS146へ移行する。
なお、同一の被写体Wについて複数枚の放射線画像を撮影する等、1つのオーダ情報に複数枚の放射線画像の撮影が指示されている場合は、ステップS134〜S144の処理を繰り返して行う。
放射線画像の撮影が完了すると、携帯情報端末装置16は、被写体情報及びオーダ情報の少なくとも一方を放射線画像撮影装置14に送信(図8、ステップS226参照)する。
そこで、ステップS146で撮影制御部22は、被写体情報及びオーダ情報の少なくとも一方を携帯情報端末装置16から受信する。そして次のステップS148で撮影制御部22は、受信した被写体情報及びオーダ情報の少なくとも一方をステップS138の処理によって記憶した放射線画像の画像データに関連付けて、メモリ24に記憶させる。
次のステップS150で撮影制御部22は、全撮影を終了したか否かを判断する。ここで終了していないと判断した場合は、ステップS152へ移行し、撮影制御部22は放射線検出器20を待機状態にさせる制御を行う。ここで「全撮影」とは、詳細は後述するが、携帯情報端末装置16において撮影リストに含まれる全ての撮影のことをいう。
全撮影が終了すると、携帯情報端末装置16は、終了指示情報を送信(図8、ステップS232参照)する。そのため、放射線画像撮影装置14の撮影制御部22は、ステップS150において、終了指示情報を受信していない場合は、全撮影が終了していないと判断する。一方、終了指示情報を受信した場合は、全撮影が終了したと判断する。
ステップS150において、撮影制御部22は、全撮影が終了したと判断した場合は、本メモリモード処理を終了する。
以上のメモリモード処理により、一例として図4に示すように、放射線画像撮影装置14からは、撮影によって得られた放射線画像から生成されたプレビュー画像の画像データが携帯情報端末装置16に送信される。また、携帯情報端末装置16からは、被写体情報及びオーダ情報の少なくとも一方が放射線画像撮影装置14に送信される。放射線画像撮影装置14では、受信した被写体情報及びオーダ情報の少なくとも一方を放射線画像の画像データに関連付けてメモリ24に記憶させる。
このようにしてメモリモード処理が終了すると、撮影処理(図3参照)のステップS112に移行する。なお、メモリモード処理が終了すると、携帯情報端末装置16により、放射線画像撮影装置14と携帯情報端末装置16との接続(通信)が解除される(図8、ステップS234参照)。
一方、撮影処理のステップS106で否定判定となった場合は、コンソール18が接続されているとみなして、ステップS110へ移行する。
ステップS110で撮影制御部22は、通常モード処理を行う。図6には、本実施の形態の放射線画像撮影装置14における通常モード処理の概念を説明するための説明図が示されている。また、図7には、本実施の形態の撮影制御部22で実行される通常モード処理の流れの一例を表したフローチャートが示されている。
図7に示すように、通常モード処理のステップS170で撮影制御部22は、放射線画像の撮影を開始するか否か判断する。ここでは、制御装置としてコンソール18が接続されているため、コンソール18が放射線画像の撮影を指示する。具体的には、コンソール18から後述する照合終了情報(図13、ステップS308参照)を受信した場合に、撮影制御部22は、放射線画像の撮影を開始すると判断する。
照合終了情報を受信していない場合は、そのまま待機状態を継続し、照合終了情報を受信した場合は、ステップS172へ移行する。
ステップS172〜S176は、メモリモード処理(図5参照)のステップS134〜S138と同様の処理を行い、被写体Wに応じた放射線画像を撮影して、放射線画像の画像データをメモリ24に記憶する。
次のステップS178で撮影制御部22は、放射線画像の画像データをコンソール18に送信する。なお、ここで送信する放射線画像の画像データは、生データであってもよいし、予め定められた画像処理後の画像データであってもよい。本実施の形態では具体例として撮影制御部22は、生データに対してオフセット補正、ゲイン補正、及び欠陥補正を行った読影用の放射線画像の画像データをコンソール18に送信する。
コンソール18では、受信した読影用の放射線画像の画像データに基づいて、ディスプレイ56に読影用の放射線画像が表示される(図13、ステップS312参照)。ユーザは、コンソール18のディスプレイ56に表示された放射線画像を参照して確認し、再撮影の要否をコンソール18の操作部60を用いて放射線画像撮影装置14に指示する。具体的には、コンソール18は、ユーザによって再撮影が必要である旨が操作部60によって入力された場合は、再撮影指示情報を放射線画像撮影装置14に送信(図13、ステップS318参照)する。また、コンソール18は、ユーザによって再撮影が不要である旨が操作部60によって入力された場合は、撮影完了指示情報を放射線画像撮影装置14に送信(図13、ステップS320参照)する。
そこで次のステップS180で撮影制御部22は、再撮影指示情報をコンソール18から受信したか否かを判断することにより、再撮影を行うか否かを判断する。ここで肯定判定となった場合は、ステップS172に戻り、再び被写体Wの放射線画像の撮影を繰り返す。一方、ステップS180で否定判定となった場合、撮影制御部22は、撮影完了指示情報をコンソール18から受信したとみなしてステップS182へ移行する。
なお、本実施の形態の放射線画像撮影装置14では、同一の被写体Wについて複数枚の放射線画像を撮影する等、1つのオーダ情報に複数枚の放射線画像の撮影が指示されている場合は、ステップS172〜S180の処理を繰り返して行う。
放射線画像の撮影が完了すると、ステップS182で撮影制御部22は、メモリ24に記憶させた放射線画像の画像データ(生データ)を削除する。
次のステップS184で撮影制御部22は、全撮影を終了したか否かを判断する。ここで、終了していないと判断した場合は、ステップS186へ移行し、撮影制御部22は放射線検出器20を待機状態にさせる制御を行う。
全撮影が終了すると、コンソール18は、終了指示情報を送信(図13、ステップS328参照)する。そのため、放射線画像撮影装置14の撮影制御部22は、ステップS184において、終了指示情報を受信していない場合は、全撮影が終了していないと判断する。一方、終了指示情報を受信した場合は、全撮影が終了したと判断する。
ステップS184において、撮影制御部22は、全撮影が終了したと判断した場合は、本通常モード処理を終了する。
以上の通常モード処理により、一例として図6に示すように、放射線画像撮影装置14からは、撮影によって得られた放射線画像から生成された読影用の放射線画像の画像データがコンソール18に送信される。また、コンソール18は、読影用の放射線画像と被写体情報及びオーダ情報の少なくとも一方とを関連付けて記憶部52に記憶させる。
このようにして通常モード処理が終了すると、撮影処理(図3参照)のステップS112に移行する。なお、通常モード処理が終了すると、コンソール18により、放射線画像撮影装置14とコンソール18との接続(通信)が解除される(図13、ステップS330参照)。
ステップS112で撮影制御部22は、放射線画像撮影装置14の電源スイッチがオフ状態になったか否かを判断する。電源スイッチがオフ状態になっていない場合は、ステップS114に移行する。
ステップS114で撮影制御部22は、自装置をスリープ状態にさせる制御を行う。なお、本実施の形態における「スリープ状態」とは、撮影制御部22のCPUのみが動作している状態であり、待機状態よりも消費電力が少ない状態をいう。
次のステップS116で撮影制御部22は、上記ステップS102と同様に、制御装置が接続されたか否かを判断する。接続されていない場合は、スリープ状態を継続する。一方、接続された場合は、ステップS118へ移行する。ステップS118で撮影制御部22は、自装置をスリープ状態から待機状態に復帰させる制御を行った後、ステップS104に戻り、本撮影処理を繰り返す。
一方、ステップS112で撮影制御部22は、上記電源スイッチがオフ状態になった場合は、本撮影処理を終了する。
このように本実施の形態の放射線画像撮影装置14では、撮影制御部22が、I/F部28を介して制御装置である携帯情報端末装置16及びコンソール18のいずれかとの間で選択的に通信を行う。選択的に通信を行うことにより、放射線画像撮影装置14は、制御装置に接続される。撮影制御部22は、放射線画像を撮影する場合に、接続された制御装置が携帯情報端末装置16である場合は、撮影モードとしてメモリモードを選択する。また、撮影制御部22は、放射線画像を撮影する場合に、接続された制御装置がコンソール18である場合は、撮影モードとして通常モードを選択する。
メモリモードでは、撮影制御部22は、プレビュー画像を生成して画像データを携帯情報端末装置16に送信し、複数のオーダ情報分の撮影により得られた放射線画像の画像データをメモリ24に記憶させる。また、通常モードでは、撮影制御部22は、読影用の放射線画像を生成して画像データをコンソール18に送信し、複数のオーダ情報分の撮影により得られた放射線画像の画像データはメモリ24に記憶させない。
これにより、本実施の形態の放射線画像撮影装置14では、接続された制御装置に適した撮影モードを選択することができる。
次に、携帯情報端末装置16の制御により放射線画像を撮影する場合における携帯情報端末装置16の動作について説明する。
図8には、本実施の形態の携帯情報端末装置16の端末制御部30によって実行される端末装置処理の流れの一例を表したフローチャートが示されている。本実施の形態の携帯情報端末装置16では、端末制御部30が自身のROMに記憶されている端末装置処理プログラムを実行することにより、端末装置処理を実行する。
なお、本端末装置処理は、携帯情報端末装置16が放射線画像撮影装置14と通信可能な位置にあり、かつユーザにより本端末装置処理の実行指示が操作部40を介して行われた場合に実行される。
図8のステップS200で端末制御部30は、ディスプレイ36に撮影リストを表示させる。本実施の形態の携帯情報端末装置16では、撮影リストをコンソール18やRIS等の外部のシステム等から予め取得し、記憶部32等に記憶されているものとしているが、撮影リストを取得するタイミングはこれに限らず、本端末装置処理において、ステップS200の処理を実行する直前に撮影リストをコンソール18や外部のシステムから取得してもよい。
図9には、携帯情報端末装置16のディスプレイ36に撮影リストが表示された状態の具体例を示す概略図が示されている。図9に示した具体例では、撮影リストとして、複数のオーダ情報の各々に個別に応じた複数の撮影について表示されており、それぞれ、チェックボックス70、被写体情報、及びオーダ情報が表示される。チェックボックス70は、撮影済みであるか否かを表すものであり、チェックボックス70にチェックが有る場合は、撮影済みであることを表す。
撮影リストがディスプレイ36に表示されることにより、ユーザは、これから行う撮影について確認することができる。
次のステップS202で端末制御部30は、自装置と放射線画像撮影装置14とを接続する。具体的には、端末制御部30は、放射線画像撮影装置14と通信を行うことにより、自装置と放射線画像撮影装置14とを接続する。このように、放射線画像撮影装置14と携帯情報端末装置16とが接続されることにより、携帯情報端末装置16により、放射線画像撮影装置14の制御が可能になる。
また、上述したように放射線画像撮影装置14では、携帯情報端末装置16が接続されることにより、メモリモード処理(図5参照)を行う。そして、放射線画像撮影装置14は、メモリモード処理の実行中に、上述したようにメモリモードに移行した旨を示す情報及び撮影可能枚数を表す情報を携帯情報端末装置16に送信する(図5、ステップS130参照)。
そこで次のステップS204で端末制御部30は、メモリモードに移行した旨を示す情報及び撮影可能枚数を表す情報を受信し、ディスプレイ36に表示させる。図10には、携帯情報端末装置16のディスプレイ36にメモリモードに移行した旨を示す情報及び撮影可能枚数を表す情報が表示された状態の具体例を示す概略図が示されている。図10では、撮影リストと共にメモリモードに移行した旨を示す情報及び撮影可能枚数を表す情報が表示された状態が示されているが、表示方法は、これに限らない。例えば、ディスプレイ36に撮影リストを表示させた状態(図9参照)から、切り替えて、メモリモードに移行した旨を示す情報及び撮影可能枚数を表す情報のみを表示させてもよい。
ユーザは、ディスプレイ36に表示されたこれらの情報を確認する。ユーザは、撮影リストに応じた撮影を行うにあたり、撮影可能枚数が不足している場合等は、放射線画像撮影装置14を別のものに交換したり、放射線画像撮影装置14のメモリ24が着脱可能な場合は、別のメモリ24に交換したりすることにより、放射線画像の撮影を継続することができる。
なお、放射線画像撮影装置14は、撮影可能枚数に応じて、撮影モードを選択または切り換えてもよい。例えば、オーダ情報が得られている場合は、撮影可能枚数が、1つのオーダ情報分の撮影枚数よりも少ない場合や、撮影リストに含まれる全ての放射線画像の撮影の撮影枚数よりも少ない場合は、メモリモードから通常モードに切り換えてもよい。
ところで、一般的に、放射線画像の撮影を行う場合に、撮影リストに含まれるオーダ情報とは別に、追加の撮影(以下、「追加撮影」という)の要求が発生する場合がある。この場合に、携帯情報端末装置16がコンソール18や外部のシステムと接続していないと、追加撮影に対応するオーダ情報が未発行のまま、先に放射線画像の撮影を行い、撮影後にコンソール18や外部のシステムと接続されると、オーダ情報と放射線画像の画像データとの関連付けが行われる。
このような追加撮影が有る場合、ユーザが操作部40を用いて被写体情報及び撮影条件を入力する。
そこで、次のステップS206で端末制御部30は、操作部40により被写体情報及び撮影条件が入力されたか否かを操作入力検出部38で検出することにより、追加撮影が有るか否かを判断する。ここで、追加撮影が有る場合は、ステップS206からステップS212へ移行し、端末制御部30は、ユーザが操作部40を用いて入力した、被写体情報及び撮影条件を受け付けた後、ステップS214へ移行する。
一方、追加撮影が無い場合は、ステップS206からステップS208へ移行する。
ステップS208で端末制御部30は、被写体Wの照合を行う。ここで端末制御部30は、例えば、被写体情報として、被写体Wの名札やカルテ等に記載された被写体名、バーコード、及びQRコード(登録商標)等の二次元コード等を読取部33で読み取り、読み取ったデータと、撮影リストの情報とを照合することにより被写体Wの照合を行う。また例えば、撮影リストの情報に、被写体Wの顔を含む写真画像が含まれる場合は、端末制御部30は、読取部33により被写体Wの顔を写真撮影し、撮影した顔の画像を用いて顔認証等を行うことにより、被写体Wの照合を行ってもよい。このように被写体Wの照合方法は特に限定されず、これから撮影を行おうとしている被写体Wと撮影リストの情報とを照合できる方法であればよく、その他、指紋認証等を利用してもよい。
次のステップS210で端末制御部30は、ステップS208の処理による照合の結果、被写体Wが撮影リストの情報に含まれる被写体Wと一致したか否かを判断する。このように、本実施の形態の携帯情報端末装置16では、被写体Wの照合を行うことにより、撮影を行う予定ではない被写体Wの放射線画像を撮影してしまうのを抑制することができる。
被写体Wと撮影リストの情報とが一致しない場合は、ステップS211へ移行し、端末制御部30は、ディスプレイ36に、一致しない旨の情報を表示する。ディスプレイ36に表示された被写体Wと撮影リストの情報とが一致しない旨の情報に応じて、ユーザは、被写体Wが撮影リストにないことを確認する。そしてユーザは、撮影リストにある、放射線画像の撮影を予定している被写体Wに変更して、変更後の被写体Wの照合を携帯情報端末装置16に行わせる。そのため、一致しない場合は、ステップS208に戻り、端末制御部30は、再び被写体Wの照合を行う。
一方、被写体Wと撮影リストの情報とが一致した場合は、ステップS214へ移行する。ステップS214で端末制御部30は、照合終了情報を放射線画像撮影装置14に送信する。本実施の形態において、照合終了情報は、被写体Wの照合が終了したことを示すと共に、放射線画像撮影装置14に放射線画像の撮影を指示するための情報を含む。そのため、上述したように放射線画像撮影装置14は、携帯情報端末装置16から照合終了情報を受信した場合に、放射線画像の撮影を開始すると判断する(図5、ステップS132参照)。
また、ステップS214で端末制御部30は、オーダ情報に基づいて、放射線照射装置12に放射線画像の撮影指示情報を送信する。なお、放射線照射装置12に放射線画像の撮影指示情報を送信するタイミングは、本実施の形態に限らず、照合終了情報の送信後、操作部40を介してユーザから放射線Rの照射開始を指示された場合に、撮影指示情報を放射線照射装置12に送信してもよい。
放射線画像撮影装置14では、上述したように図5に示すメモリモード処理のステップS134〜S142の処理により、放射線画像の撮影が行われ、撮影によって得られた放射線画像に基づいて生成されたプレビュー画像を示す画像データが携帯情報端末装置16に送信される。
そこで、次のステップS216で端末制御部30は、プレビュー画像の画像データを受信したか否かを判断する。受信するまで待機し、受信するとステップS218へ移行する。
ステップS218で端末制御部30は、受信した画像データを用いてディスプレイ36にプレビュー画像を表示させる。図11には、携帯情報端末装置16のディスプレイ36にプレビュー画像72が表示された状態の具体例を示す概略図が示されている。
ユーザは、プレビュー画像72を確認し、再撮影を行うか否かを判断する。ユーザは、表示されたプレビュー画像72に目的とする部位が含まれていなかったり、画像にぼけやブレ等が生じていたりして、撮影によって得られた放射線画像が適切ではない場合は再撮影を指示する。また、本実施の形態の放射線画像撮影装置14は、放射線照射装置12と非同期に、放射線Rの照射開始を自装置で検出して放射線画像を撮影する。このため、放射線画像撮影装置14に対する衝撃等のノイズにより、放射線Rの照射開始を誤検出して放射線画像を撮影し、プレビュー画像を携帯情報端末装置16に送信してしまう場合がある。このような場合もユーザは、再撮影を指示する。
具体的に本実施の形態の携帯情報端末装置16では、ユーザが再撮影を指示する場合は、ディスプレイ36に表示されたチェックボックス74にチェックを入れる操作を行った後、終了ボタン75を操作する。
一方、再撮影を行わず、撮影を完了する場合にユーザは、ディスプレイ36に表示されたチェックボックス73にチェックを入れる操作を行った後、終了ボタン75を操作する。
端末制御部30は、これらの操作を、操作入力検出部38により検出する。そして、端末制御部30は、ユーザによって再撮影を行う指示操作が行われたことを検出した場合は、ステップS222に移行し、端末制御部30は、再撮影指示情報を放射線画像撮影装置14に送信した後、ステップS216に戻る。
一方、端末制御部30は、ユーザによって撮影を完了する指示操作が行われたことを検出した場合は、ステップS224へ移行し、ステップS224で端末制御部30は、撮影完了指示情報を放射線画像撮影装置14に送信した後、ステップS226へ移行する。
ステップS226で端末制御部30は、被写体情報及びオーダ情報の少なくとも一方を放射線画像撮影装置14に送信する。具体的には、撮影を行った被写体Wのオーダ情報が有る場合は、オーダ情報を送信し、追加撮影の場合等、撮影を行った被写体Wのオーダ情報が無い場合は、被写体情報を送信する。上述したように、放射線画像撮影装置14に送信された被写体情報及びオーダ情報の少なくとも一方は、放射線画像撮影装置14のメモリ24に、放射線画像の画像データと関連付けて記憶される(図5、ステップS148参照)。
次のステップS228で端末制御部30は、ディスプレイ36に、撮影リストを再び表示させる。ここで、端末制御部30は、撮影が完了したオーダ情報に対応するチェックボックス70にはチェックが入った状態の表示を行う。図12には、携帯情報端末装置16のディスプレイ36に撮影済みのオーダ情報を含む撮影リストが表示された状態の具体例を示す概略図が示されている。図12に示した具体例では、一番上に表示された、「被写体情報:富士A子、オーダ情報:胸部、・・・」に対応するチェックボックス70にチェックが入っており、この情報に対応する撮影が完了していることを表している。ユーザは、チェックボックス70にチェックが入っているか否かにより、まだ放射線画像の撮影が終了していないオーダ情報が有るか否かを確認することができる。
なお、放射線画像の撮影は、撮影リストの記載順に行われるとは限らない。上記ステップS208〜S210の処理により照合が完了したものから順に撮影が行われる。
次のステップS230で端末制御部30は、撮影リストに含まれる全撮影が終了したか否かを判断する。終了していないと判断した場合は、ステップS206に戻り、本端末装置処理を繰り返す。一方、全撮影が終了したと判断した場合は、ステップS232へ移行する。
ステップS232で端末制御部30は、終了指示情報を放射線画像撮影装置14に送信する。次のステップS234で端末制御部30は、放射線画像撮影装置14との接続を解除した後、本端末装置処理を終了する。具体的には、端末制御部30は、放射線画像撮影装置14との通信を切断(終了)することにより、放射線画像撮影装置14との接続を解除する。
このように本実施の形態の携帯情報端末装置16では、放射線画像の撮影において放射線画像撮影装置14の制御を行う場合、端末制御部30は、放射線画像撮影装置14からプレビュー画像の画像データを受信してディスプレイ36に表示させる。
なお、携帯情報端末装置16は、放射線画像の撮影を行っている間、コンソール18等の他の制御装置や外部のシステムと通信を行ってもよいが、これらから撮影の制御に関する指示は受け付けない。このように携帯情報端末装置16と他の制御装置や外部のシステムと通信を行うことにより、他の制御装置や外部のシステムから撮影の進行状況の把握等ができる。
次に、コンソール18の制御により放射線画像を撮影する場合におけるコンソール18の動作について説明する。
図13には、本実施の形態のコンソール18の制御部50によって実行されるコンソール処理の流れの一例を表したフローチャートが示されている。本実施の形態のコンソール18では、制御部50が自身のROMに記憶されているコンソール処理プログラムを実行することにより、コンソール処理を実行する。
なお、本コンソール処理は、コンソール18の電源スイッチ(図示省略)により電源が投入された場合や、操作部60により放射線画像の撮影を行う旨が指示されると実行される。
なお、コンソール18では、撮影リストに含まれていない追加撮影が生じた場合、上述した携帯情報端末装置16と異なり、オーダ情報をRIS等の外部のシステムから取得でき、順次、撮影リストに撮影(オーダ情報)が追加されるものとする。
図13のステップS300で制御部50は、ディスプレイ56に撮影リストを表示させる。本実施の形態のコンソール18では、撮影リストをRIS等の外部のシステムから予め取得し、記憶部52等に記憶されているものとしているが、撮影リストを取得するタイミングはこれに限らず、本コンソール処理において、ステップS300の処理を実行する直前に撮影リストを外部のシステムから取得してもよい。なお、撮影リストの表示は、上述した携帯情報端末装置16における端末装置処理のステップS200と同様である。
次のステップS302で制御部50は、自装置と放射線画像撮影装置14とを接続する。具体的には、制御部50は、放射線画像撮影装置14と通信を行うことにより、自装置と放射線画像撮影装置14とを接続する。このように、放射線画像撮影装置14とコンソール18とが接続されることにより、コンソール18により、放射線画像撮影装置14の制御が可能になる。
また、上述したように放射線画像撮影装置14では、コンソール18と接続することにより、撮影モードとしてメモリモードが選択されず、通常モードとなるため、通常モード処理(図7参照)を行う。
次のステップS304で制御部50は、被写体Wの照合を行う。コンソール18における被写体Wの照合の仕方は、例えば、読取部61を用いて、上述した携帯情報端末装置16における端末装置処理のステップS208と同様にすればよい。
次のステップS306で制御部50は、ステップS304の処理による照合の結果、被写体Wが撮影リストの情報に含まれる被写体Wと一致したか否かを判断する。被写体Wと撮影リストの情報とが一致しない場合は、ステップS305に移行し、制御部50は、ディスプレイ56に、一致しない旨の情報を表示する。そして、ステップS304に戻り、制御部50は、変更された被写体Wの照合を行う。
一方、被写体Wと撮影リストの情報とが一致した場合は、ステップS308へ移行する。ステップS308で制御部50は、照合終了情報を放射線画像撮影装置14に送信する。上述したように放射線画像撮影装置14は、コンソール18から照合終了情報を受信した場合に、放射線画像の撮影を開始すると判断する(図7、ステップS170参照)。
また、ステップS308で制御部50は、オーダ情報に基づいて、放射線照射装置12に放射線画像の撮影を指示する。
放射線画像撮影装置14では上述したように通常モード処理のステップS172〜S178の処理により、放射線画像の撮影が行われ、撮影によって得られた放射線画像の画像データがコンソール18に送信される。
そこで、ステップS310で制御部50は、放射線画像の画像データを受信したか否かを判断する。受信するまで待機し、受信するとステップS312へ移行する。
ステップS312で制御部50は、受信した放射線画像の画像データを用いてディスプレイ56に放射線画像を表示させる。また、次のステップS314で制御部50は、受信した放射線画像の画像データを記憶部52に記憶させる。
本実施の形態では上述したように放射線画像撮影装置14は、読影用の放射線画像の画像データをコンソール18に送信する。そのため、制御部50は、放射線画像として読影用の放射線画像をディスプレイ56に表示させる。図14には、コンソール18のディスプレイ56に読影用の放射線画像80が表示された状態の具体例を示す概略図が示されている。
なお、制御部50がディスプレイ56に表示させる放射線画像は、本実施の形態に限らない。例えば、放射線画像撮影装置14から受信した放射線画像の画像データに画像処理を行い、画像処理後の放射線画像をディスプレイ56に表示してもよい。このような放射線画像として、例えば、プレビュー画像をディスプレイ56に表示してもよい。
ユーザは、読影用の放射線画像80を確認し、再撮影を行うか否かを判断する。本実施の形態のコンソール18では、ユーザが再撮影を指示する場合は、ディスプレイ56に表示されたチェックボックス82にチェックをいれた後、終了ボタン83を操作する。
一方、再撮影を行わず、撮影を完了する場合は、ユーザは、ディスプレイ56に表示されたチェックボックス81にチェックをいれた後、終了ボタン83を操作する。
次のステップS316で制御部50は、コンソール18の操作入力検出部58によりこれらの操作を検出する。制御部50は、ユーザによって再撮影を行う指示操作が行われたことを検出した場合は、ステップS318に移行する。ステップS318で制御部50は、再撮影指示情報を放射線画像撮影装置14に送信した後、ステップS310に戻る。
一方、再撮影を行わない場合は、ステップS320へ移行する。ステップS320で制御部50は、撮影完了指示情報を放射線画像撮影装置14に送信した後、ステップS322へ移行する。
ステップS322で制御部50は、オーダ情報を放射線画像の画像データに関連付けて記憶部52に記憶させる。上述したように、コンソール18では、放射線画像の撮影前にオーダ情報が取得できるため、ここでは、放射線画像の画像データにオーダ情報を関連付けて記憶させている。なお、本実施の形態のコンソール18と異なり、上述した携帯情報端末装置16と同様に、オーダ情報が取得できない(オーダ情報未発行)の追加撮影が生じた場合は、携帯情報端末装置16と同様に、ユーザが入力した被写体情報を取得して、取得した被写体情報を放射線画像の画像データに関連付けて記憶部52に記憶させればよい。
次のステップS324で制御部50は、ディスプレイ56に、再び撮影リストを表示させる。なお、撮影リストの表示は、上述した携帯情報端末装置16における端末装置処理のステップS228と同様であり、撮影が完了したオーダ情報に対応するチェックボックスにはチェックが入った状態の表示を行う。
次のステップS326で制御部50は、撮影リストに含まれる全撮影が終了したか否かを判断する。終了していないと判断した場合は、ステップS302に戻り、本コンソール処理を繰り返す。一方、全撮影が終了したと判断した場合は、ステップS328へ移行する。
ステップS328で制御部50は、終了指示情報を放射線画像撮影装置14に送信する。次のステップS330で制御部50は、放射線画像撮影装置14との接続を解除した後、本コンソール処理を終了する。具体的には、制御部50は、放射線画像撮影装置14との通信を切断(終了)することにより、放射線画像撮影装置14との接続を解除する。
このように本実施の形態のコンソール18では、放射線画像の撮影において放射線画像撮影装置14の制御を行う場合、制御部50は、放射線画像撮影装置14から読影用の放射線画像の画像データを受信してディスプレイ56に表示させる。また、コンソール18は、受信した読影用の放射線画像の画像データとオーダ情報とを関連付けて記憶部52に記憶させる。
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態では、放射線画像撮影装置14がメモリモードで動作する場合(メモリモード処理を行う場合)、放射線画像の撮影後に、携帯情報端末装置16から被写体情報及びオーダ情報の少なくとも一方を受信して、放射線画像の画像データと関連付けてメモリ24に記憶させていた。これに対して、本実施の形態では、放射線画像の撮影前に、携帯情報端末装置16から被写体情報及びオーダ情報の少なくとも一方を受信して、撮影後に放射線画像の画像データと関連付けてメモリ24に記憶させる場合について説明する。
本実施の形態の放射線画像撮影システム10の構成(図1、図2参照)は第1の実施の形態と同様であるため詳細な説明を省略する。
本実施の形態の放射線画像撮影システム10では、携帯情報端末装置16により実行される端末装置処理が第1の実施の形態と異なる。
図15には、本実施の形態の携帯情報端末装置16の端末制御部30によって実行される端末装置処理の流れの一例を表したフローチャートが示されている。なお、図15の図8に示す端末装置処理と同様の処理を行うステップには図8と同一のステップ番号を付して、説明を省略する。
本実施の形態における携帯情報端末装置16により実行される端末装置処理は、第1の実施の形態における端末装置処理(図8参照)と全体的な流れは同様である。ただし、本実施の形態の端末装置処理では、ステップS210とステップS214との間で、第1の実施の形態の端末装置処理におけるステップS226(図8参照)に対応するステップS213の処理を実行する。
すなわち、ステップS210で端末制御部30が、被写体Wと撮影リストの情報とが一致すると判断された場合は、ステップS213へ移行する。ステップS213で端末制御部30は、第1の実施の形態の端末装置処理におけるステップS226と同様に、被写体情報及びオーダ情報の少なくとも一方を放射線画像撮影装置14に送信した後、ステップS214へ移行する。
このように、本実施の形態の携帯情報端末装置16では、放射線画像撮影装置14に、照合終了情報を送信して放射線画像の撮影を開始させる前に、被写体情報及びオーダ情報の少なくとも一方を送信する。
そのため、本実施の形態の放射線画像撮影システム10では、放射線画像撮影装置14により実行されるメモリモード処理が第1の実施の形態と異なる。なお、放射線画像撮影装置14により実行される、撮影処理(図3参照)における全体の流れ及び通常モード処理(図7参照)は、第1の実施の形態と同一である。
図16には、本実施の形態の放射線画像撮影装置14の撮影制御部22によって実行されるメモリモード処理の流れの一例を表したフローチャートが示されている。なお、図16の図5に示すメモリモード処理と同様の処理を行うステップには図5と同一のステップ番号を付して、説明を省略する。
本実施の形態における放射線画像撮影装置14により実行されるメモリモード処理は、第1の実施の形態におけるメモリモード処理(図5参照)と全体的な流れは同様である。ただし、本実施の形態のメモリモード処理では、ステップS130とステップS132との間で、第1の実施の形態のメモリモード処理におけるステップS146(図5参照)に対応するステップS131の処理を実行する。
すなわち、ステップS130で撮影制御部22が、メモリモードに移行した旨を示す情報及び撮影可能枚数を表す情報を携帯情報端末装置16に送信した後、ステップS131へ移行する。ステップS131で撮影制御部22は、第1の実施の形態のメモリモード処理におけるステップS146と同様に、被写体情報及びオーダ情報の少なくとも一方を携帯情報端末装置16から受信した後、ステップS132へ移行する。
このように、本実施の形態の放射線画像撮影装置14では、メモリモード処理において、放射線画像の撮影前に、被写体情報及びオーダ情報の少なくとも一方を携帯情報端末装置16から受信する。そして、上述したようにステップS148で撮影制御部22は、放射線画像撮影装置14のメモリ24に、被写体情報及びオーダ情報の少なくとも一方と、放射線画像の画像データとを関連付けて記憶させる。
なお、コンソール18により実行されるコンソール処理(図13参照)は、第1の実施の形態と同一である。
[第3の実施の形態]
第1及び第2の実施の形態では、メモリモードで動作する場合、放射線画像撮影装置14が放射線画像の画像データと、被写体情報及びオーダ情報の少なくとも一方とを関連付けてメモリ24に記憶させていた。これに対して本実施の形態では、携帯情報端末装置16が放射線画像の画像データと、被写体情報及びオーダ情報の少なくとも一方とを関連付ける場合について説明する。
本実施の形態の放射線画像撮影システム10の構成(図1、図2参照)は第1の実施の形態と同様であるため詳細な説明を省略する。
本実施の形態では、放射線画像撮影装置14により実行されるメモリモード処理が第1の実施の形態と異なる。なお、放射線画像撮影装置14により実行される、撮影処理(図3参照)における全体の流れ及び通常モード処理(図7参照)は、第1の実施の形態と同一である。
図17には、本実施の形態の放射線画像撮影装置14の撮影制御部22によって実行されるメモリモード処理の流れの一例を表したフローチャートが示されている。なお、図17の図5に示すメモリモード処理と同様の処理を行うステップには図5と同一のステップ番号を付して、説明を省略する。また、図18には、本実施の形態の放射線画像撮影装置14におけるメモリモード処理の概念を説明するための説明図が示されている。
本実施の形態における放射線画像撮影装置14により実行されるメモリモード処理は、第1の実施の形態におけるメモリモード処理(図5参照)と全体的な流れは同様である。ただし、本実施の形態のメモリモード処理では、撮影制御部22は、第1の実施の形態におけるメモリモード処理(図5参照)のステップS142に代わりステップS143を実行する。
本実施の形態の放射線画像撮影装置14では、メモリ24に記憶されている撮影により得られた放射線画像の画像データには、個々を特定する画像ID(Identification)が付与されている。
そこで、本実施の形態のメモリモード処理のステップS143で撮影制御部22は、プレビュー画像の画像データ及びこのプレビュー画像に対応する放射線画像に付与されている画像IDを携帯情報端末装置16に送信する。
また、本実施の形態の放射線画像撮影装置14は、放射線画像の画像データと、被写体情報及びオーダ情報の少なくとも一方とを関連付ける処理を行わない。そのため、図17に示すように、本実施の形態のメモリモード処理では、撮影制御部22は、第1の実施の形態のメモリモード処理(図5参照)のステップS146及びS148の処理を実行しない。
このように、本実施の形態の放射線画像撮影装置14では、以上のメモリモード処理により、一例として図18に示すように、プレビュー画像の画像データ及びこのプレビュー画像に対応する放射線画像に付与されている画像IDを携帯情報端末装置16に送信する。
一方、本実施の形態の放射線画像撮影システム10では、携帯情報端末装置16により実行される端末装置処理が第1の実施の形態と異なる。
図19には、本実施の形態の携帯情報端末装置16の端末制御部30によって実行される端末装置処理の流れの一例を表したフローチャートが示されている。なお、図19の図8に示す端末装置処理と同様の処理を行うステップには図8と同一のステップ番号を付して、説明を省略する。
本実施の形態における携帯情報端末装置16により実行される端末装置処理は、第1の実施の形態における端末装置処理(図8参照)と全体的な流れは同様である。ただし、本実施の形態の端末装置処理では、端末制御部30は、第1の実施の形態における端末装置処理(図8参照)のステップS216に代わりステップS217を実行する。また、端末制御部30は、第1の実施の形態における端末装置処理(図8参照)のステップS226に代わりステップS227を実行する。
上述したように放射線画像撮影装置14からプレビュー画像の画像データ及びこのプレビュー画像に対応する放射線画像に付与されている画像IDが送信される。そのため、ステップS217で端末制御部30は、プレビュー画像の画像データ及びこのプレビュー画像に対応する放射線画像に付与されている画像IDを受信したか否かを判断する。受信するまで待機し、受信するとステップS218へ移行する。
また、ステップS227で端末制御部30は、被写体情報及びオーダ情報の少なくとも一方と、ステップS217で肯定判定となった場合に受信した画像IDとを関連付けて記憶部32に記憶させる。
このように、本実施の形態の携帯情報端末装置16では、ステップS227の処理により、撮影した被写体Wの被写体情報及びオーダ情報の少なくとも一方と、放射線画像撮影装置14のメモリ24に記憶されている被写体Wの放射線画像に付与されている画像IDとを関連付けて記憶部32に記憶する。
これにより、撮影後に、コンソール18において、放射線画像撮影装置14のメモリ24に記憶されている放射線画像の画像データ、及び携帯情報端末装置16の記憶部32に記憶されている被写体情報及びオーダ情報の少なくとも一方を参照することにより、画像IDに基づいて、放射線画像の画像データと、被写体情報及びオーダ情報の少なくとも一方とを関連付けることができる。なお、携帯情報端末装置16がオーダ情報をコンソール18から受け付けた場合は、コンソール18を表す情報(コンソールID等)を放射線画像撮影装置14に送信し、放射線画像撮影装置14が、上記情報を放射線画像の画像データに関連付けてメモリ24に記憶させておくことにより、関連付けを行うコンソール18を特定することができる。
なお、コンソール18により実行されるコンソール処理(図13参照)は、第1の実施の形態と同一である。
[第4の実施の形態]
上記各実施の形態では、撮影モードとして、メモリモード及び通常モードについて説明した。これに対して本実施の形態では、その他の撮影モードについて説明する。
本実施の形態の放射線画像撮影システム10の構成(図1、図2参照)は第1の実施の形態と同様であるため詳細な説明を省略する。
本実施の形態では、放射線画像撮影装置14におけるその他の撮影モードの具体例として、省電力モード及び高速モードについて説明する。省電力モードとは、放射線画像撮影装置14の消費電力を比較的抑制する撮影モードであり、高速モードで動作する場合に比べて消費電力を抑制する撮影モードである。
一方、高速モードとは、放射線画像の撮影動作を高速に行える撮影モードであり、省電力モードで動作する場合に比べて放射線Rの照射開始の判断を高速に行う撮影モードである。
上述したように本実施の形態の放射線画像撮影装置14は、放射線照射装置12と非同期に、放射線Rの照射開始を自装置で検出するものであり、放射線検出器20がレディ状態に移行すると、放射線Rの照射開始を検出するための動作を行う。そのため、レディ状態では、待機状態やスリープ状態に比べて消費電力が大きくなる。
そこで、本実施の形態の放射線画像撮影装置14では、省電力モードでは、被写体Wのポジショニングが終了して制御装置から撮影の開始を指示されてからレディ状態に移行することにより、レディ状態である時間をなるべく短くして消費電力を抑制する。一方、高速モードでは、制御装置から撮影の開始を指示される前にレディ状態に移行しておき、撮影の開始が指示されると即座に放射線Rの照射開始を検出できる状態に移行することで高速動作を行う。
制御装置として携帯情報端末装置16を用いる場合は、一般的に、放射線画像撮影装置14に外部から電源電力を供給する手段が整っていない撮影場所で撮影が行われることが多い。そのため、制御装置として携帯情報端末装置16を用いる場合は、放射線画像撮影装置14の消費電力を抑制することができる省電力モードが撮影モードとして適している。
一方、制御装置としてコンソール18を用いる場合は、放射線科の診療室等、放射線画像撮影装置14に外部から電源電力を供給する手段が整えられている撮影場所で撮影が行われる。そのため、制御装置としてコンソール18を用いる場合は、放射線画像撮影装置14の消費電力を抑制するよりも、高速で動作することができる高速モードが撮影モードとして適している。
そこで、本実施の形態の放射線画像撮影装置14では、接続された制御装置が携帯情報端末装置16の場合、撮影モードとして省電力モードを選択し、接続された制御装置がコンソール18の場合、撮影モードとして高速モードを選択する。なお、本実施の形態の放射線画像撮影装置14では、省電力モードの場合、接続された制御装置が携帯情報端末装置16であるため、第1の実施の形態のメモリモード処理と同様に、プレビュー画像の生成及び送信を行い、複数オーダ分の放射線画像の画像データをメモリ24に記憶させる処理も行う。また、本実施の形態の放射線画像撮影装置14では、高速モードの場合、接続された制御装置がコンソール18であるため、第1の実施の形態の通常モード処理と同様に、読影用の放射線画像の生成及び送信を行い、複数のオーダ分の放射線画像の画像データは、メモリ24に記憶させない処理も行う。
放射線画像を撮影する場合における本実施の形態の放射線画像撮影システム10の動作について説明する。
まず、放射線画像撮影装置14の動作について説明する。図20には、本実施の形態の放射線画像撮影装置14の撮影制御部22によって実行される撮影処理の流れの一例を表したフローチャートが示されている。本実施の形態における放射線画像撮影装置14により実行される撮影処理は、第1の実施の形態における撮影処理(図3参照)と全体的な流れは同様である。そのため、図20の図3に示す撮影処理と同様の処理を行うステップには図3と同一のステップ番号を付して、説明を省略する。
図20に示すように、本実施の形態の撮影処理では、撮影制御部22は、第1の実施の形態における撮影処理(図3参照)のステップS108のメモリモード処理に代わりステップS109の省電力モード処理を実行する。また、撮影制御部22は、第1の実施の形態における撮影処理(図3参照)のステップS110の通常モード処理に代わりステップS111の高速モード処理を実行する。
まず、省電力モード処理について説明する。省電力モード処理を行う場合(撮影モードが省電力モードの場合)、上述のように、接続された制御装置は携帯情報端末装置16である。
図21には、本実施の形態の放射線画像撮影装置14の撮影制御部22によって実行される省電力モード処理の流れの一例を表したフローチャートが示されている。
放射線画像撮影装置14の撮影制御部22が実行する省電力モード処理は、撮影制御部22が放射線画像の撮影を開始すると判断する判断方法が第1の実施の形態のメモリモード処理(図5参照)と異なる。第1の実施の形態のメモリモード処理のステップS132では、撮影制御部22は照合終了情報を受信した場合に、放射線画像の撮影を開始すると判断していた。これに対して本実施の形態のメモリモード処理のステップS132Aでは、撮影制御部22はポジショニング終了情報を受信した場合に、放射線画像の撮影を開始すると判断する。
図21に示すように、その他の各ステップで実行される処理は、第1の実施の形態のメモリモード処理(図5参照)と同様であるため、説明を省略する。
一方、図22には、本実施の形態の携帯情報端末装置16の端末制御部30によって実行される端末装置処理の流れの一例を表したフローチャートが示されている。
図22に示すように、携帯情報端末装置16の端末制御部30が実行する端末処理は、第1の実施の形態の端末処理(図8参照)のステップS214に代わりステップS214A及びS214Bを実行する他は、第1の実施の形態の端末処理と同様の処理を行う。
ステップS214Aで端末制御部30は、被写体Wのポジショニングが終了したか否かを判断する。被写体Wが撮影リストの情報に含まれる被写体Wと一致すると、ユーザが、被写体Wをポジショニングする。または、ユーザが、被写体Wをポジショニングしてから、被写体Wの照合を行う。
本実施の形態の携帯情報端末装置16では、ユーザが被写体Wのポジショニングを終了したかを判断するために、ポジショニングの終了を指示する操作をユーザに行わせ、ステップS214Aでは、ユーザの操作を検出することにより被写体Wのポジショニングが終了したか否かを判断する。
そのため、本実施の形態の携帯情報端末装置16の端末制御部30は、ディスプレイ36に、ポジショニングの終了を指示する操作をユーザに行わせるための表示を行う。図23には、携帯情報端末装置16のディスプレイ36にポジショニングの終了を指示する操作をユーザに行わせるための表示が行われた状態の具体例を示す概略図が示されている。図23では、撮影を実行中の撮影リストの内容と、ポジショニング終了を指示する操作ボタン90と、が表示された状態が示されている。
被写体Wのポジショニングを終了するとユーザは、ディスプレイ36に表示された操作ボタン90を操作する。端末制御部30は、操作ボタン90が操作されたことを、操作入力検出部38により検出する。そして、端末制御部30は、ユーザによって操作ボタン90が操作されたことを検出するまで待機し、操作されたことを検出した場合は、ステップS214Bに移行する。
ステップS214Bで端末制御部30は、ポジショニング終了情報を放射線画像撮影装置14に送信する。ポジショニング終了情報は、被写体Wのポジショニングが終了したことを示すと共に、第1の実施の形態の照合終了情報に相当し、放射線画像撮影装置14に放射線画像の撮影を指示するための情報を含む。
そのため、上述したように放射線画像撮影装置14は、携帯情報端末装置16からポジショニング終了情報を受信した場合に、放射線画像の撮影を開始すると判断する(図21、ステップS132A参照)。
また、第1の実施の形態のメモリモード処理のステップS214(図5参照)と同様に、ステップS214Bで端末制御部30は、オーダ情報に基づいて、放射線照射装置12に放射線画像の撮影指示情報を送信する。
次に、高速モード処理について説明する。高速モード処理を行う場合(撮影モードが高速モードの場合)、上述のように、接続された制御装置はコンソール18である。
図24には、本実施の形態の放射線画像撮影装置14の撮影制御部22によって実行される高速モード処理の流れの一例を表したフローチャートが示されている。
本実施の形態の高速モード処理では、撮影制御部22が放射線検出器20をレディ状態に移行させる制御を行うタイミングが第1の実施の形態のメモリモード処理(図5参照)と異なる。そのため、本実施の形態の高速モード処理では、撮影制御部22、撮影制御部22は、ステップS170の直前に、第1の実施の形態の通常モード処理(図7参照)のステップS172に相当する、ステップS169の処理を実行する。
すなわち、高速モード処理が開始するとまず、ステップS169で撮影制御部22は、放射線検出器20を放射線Rの検出が即座に行える状態であるレディ状態に移行させる制御を行う。
その後、ステップS170Aで撮影制御部22は、放射線画像の撮影を開始するか否かを判断する。ここで撮影制御部22が放射線画像の撮影を開始すると判断する判断方法は、省電力モード処理(図21参照)のステップS132と同様である。
図24に示すように、その他の各ステップで実行される処理は、第1の実施の形態の通常モード処理(図7参照)と同様であるため、説明を省略する。
一方、図25には、本実施の形態のコンソール18の制御部50によって実行されるコンソール処理の流れの一例を表したフローチャートが示されている。
図25に示すように、コンソール18の制御部50が実行するコンソール処理は、第1の実施の形態のコンソール処理(図13参照)のステップS308に代わりステップS308A及びS308Bを実行する他は、第1の実施の形態のコンソール処理と同様の処理を行う。
ステップS308A及びS308Bの処理は、それぞれ省電力モード処理(図21参照)のステップS214A及び214Bと同様の処理である。
ステップS308Aで制御部50は、被写体Wのポジショニングが終了したか否かを判断し、肯定判定となるまで待機し、肯定判定となった場合は、ステップS308Bに移行する。
ステップS308Bで制御部50は、ポジショニング終了情報を放射線画像撮影装置14に送信する。コンソール18からポジショニング終了情報を受信すると放射線画像撮影装置14は、放射線画像の撮影を開始すると判断する(図24、ステップS170A参照)。
また、ステップS308Bで制御部50は、オーダ情報に基づいて、放射線照射装置12に放射線画像の撮影指示情報を送信する。
このように本実施の形態の放射線画像撮影装置14は、撮影モードとして省電力モード及び高速モードを有している。放射線画像撮影装置14の撮影制御部22は、放射線画像を撮影する場合に、接続された制御装置が携帯情報端末装置16である場合は、撮影モードとして省電力モードを選択する。また、撮影制御部22は、放射線画像を撮影する場合に、接続された制御装置がコンソール18である場合は、撮影モードとして高速モードを選択する。
これにより、本実施の形態の放射線画像撮影装置14では、接続された制御装置に適した撮影モードを選択することができる。
なお、撮影モードは、本実施の形態、及び上記各実施の形態で説明した撮影モードに限らない。例えば、撮影モードは、放射線画像撮影装置14において放射線Rの検出を放射線照射装置12と同期して行う同期モード、及び放射線照射装置12と非同期で行う非同期モードであってもよい。
また、例えば、撮影モードは、撮影される放射線画像の画質に応じた撮影モードであってもよい。この場合の撮影モードとしては、例えば、高解像度の放射線画像を撮影する撮影モードである精細モード、放射線検出器20が放射線Rをサンプリングする回数を多くしてノイズを減らす低ノイズモード、放射線検出器20で放射線Rを検出する感度を優先した撮影モードである感度優先モード等が挙げられる。
[第5の実施の形態]
上記各実施の形態では、制御装置の画像処理能力に応じて撮影モードを選択する場合について説明した。これに対して本実施の形態では、制御装置の画像処理能力、及び放射線画像撮影装置14と制御装置との通信能力に基づいて、撮影モードを選択する場合について説明する。具体的には、上記画像処理能力、及び上記通信能力を評価した評価結果に基づいて、撮影モードを選択する場合について説明する。
なお、本実施の形態において「通信能力」とは、例えば、通信規格、通信速度、通信量、及び安定性等の少なくとも1つに基づいた能力である。
本実施の形態の放射線画像撮影システム10の構成(図1、図2参照)は第1の実施の形態と同様であるため詳細な説明を省略する。
なお、本実施の形態の放射線画像撮影装置14の撮影制御部22は、本発明の評価部及び選択部として機能する。
放射線画像を撮影する場合における本実施の形態の放射線画像撮影システム10の動作について説明する。
放射線画像撮影装置14の動作について説明する。図27には、本実施の形態の放射線画像撮影装置14の撮影制御部22によって実行される撮影処理の流れの一例を表したフローチャートが示されている。本実施の形態における放射線画像撮影装置14により実行される撮影処理は、第1の実施の形態における撮影処理(図3参照)と全体的な流れは同様である。そのため、図27の図3に示す撮影処理と同様の処理を行うステップには図3と同一のステップ番号を付して、説明を省略する。
図27に示すように、本実施の形態の撮影処理では、撮影制御部22は、第1の実施の形態における、撮影処理(図3参照)のステップS104の後に、ステップS105A、S105Bを実行する。また、撮影処理(図3参照)のステップS106のメモリモード処理に代わりステップS107の処理を実行する。
ステップS105Aで撮影制御部22は、接続された制御装置の評価値を取得する。本実施の形態において「評価値」とは、画像処理能力及び通信能力を評価した値である。
評価値の具体例について図28を参照して説明する。
まず、画像処理能力の評価値について説明する。本実施の形態の放射線画像撮影システム10では、画像処理能力の評価値として、制御装置で表示可能な放射線画像の画質に基づいて評価値を定めている。図28に示すように、放射線画像の画質は、制御装置のハードウエア、及び画像処理に用いるソフトウエアに基づいて予め定められている。
図28に示した具体例では、放射線画像の画質は、制御装置のハードウエア、及び画像処理に用いるソフトウエアに基づいて予め定められており、放射線画像の画質に基づいて評価値A〜Cが予め定められている。本実施の形態の放射線画像撮影システム10では、画質の評価値は、Aが最も高く、Cが最も低い。また、放射線画像を表示しない、または表示できない制御装置では、画質の評価値としてNが付与される。
放射線画像撮影装置14の撮影制御部22は、接続された制御装置のハードウエア及びソフトウエアに基づいて、画像処理能力の評価値を取得する。画像処理能力の評価値の取得方法は特に限定されず、例えば、図28に具体例を示した、画像処理能力の評価値の具体例を予めメモリ24に記憶しておき、接続された制御装置から、使用するハードウエア及びソフトウエアに関する情報を取得し、取得した情報に対応する評価値をメモリ24から取得してもよい。また、制御装置毎に、制御装置の識別情報と画像処理能力の評価値との対応関係を予めメモリ24に記憶しておき、接続された制御装置から自装置の識別情報を取得し、取得した識別情報に対応する画像処理能力の評価値をメモリ24から取得してもよい。
次に、通信能力の評価値について説明する。図29に示すように、制御装置毎に通信可能な通信方式が予め定められている。本実施の形態では、具体例として、通信方式毎に評価値が予め定められており、Wi−Fi MIMO(Multiple Input Multiple Output)(登録商標)、Wi−Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、IrDA(Infrared Data Association)(登録商標)、及びNFC(Near field communication)の各々に評価値が対応付けられている。通信方式毎に予め定められた評価値は、Wi−Fi MIMO(登録商標)が最も高く、Wi−Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、IrDA(登録商標)、及びNFCの順に低くなる。なお、通信方式は、本実施の形態で説明した方式に限定されるものではない。
放射線画像撮影装置14の撮影制御部22は、接続された制御装置と通信を行う通信方式に基づいて、通信能力の評価値を取得する。例えば、通信方式と通信能力の評価値との対応関係を予めメモリ24に記憶しておき、接続された制御装置と通信を行う通信方式に対応する評価値をメモリ24から取得してもよい。
次のステップS105Bで撮影制御部22は、総合評価値を計算する。「総合評価値」とは、画像処理能力の評価値と、通信能力の評価値とに基づいて計算される評価値である。具体例として、本実施の形態の撮影制御部22は、画像処理能力の評価値と、通信能力の評価値とを加算した値を総合評価値としている。なお、加算を行う場合に、画像処理能力の評価値、及び通信能力の評価値のいずれか一方に重み付けを行ってもよい。
次のステップS107で撮影制御部22は、総合評価値が、予め定められた撮影モード選択用の閾値以下であるか否かを判断する。本実施の形態の放射線画像撮影システム10では、総合評価値が高いほど、撮影モードとして通常モードが適しており、総合評価値が低いほど、撮影モードとしてメモリモードが適している。そのため、本実施の形態の放射線画像撮影装置14では、予め実験等により撮影モード選択用の閾値を得ておき、総合評価値が撮影モード選択用の閾値以下ならば、メモリモードを選択し、総合評価値が撮影モード選択用の閾値を超えたら通常モードを選択する。
そのため、ステップS107で肯定判定となった場合は、ステップS108へ移行し、撮影制御部22は、上述したメモリモード処理を実行する。一方、否定判定となった場合は、ステップS110へ移行し、撮影制御部22が、上述した通常モード処理を実行する。
このように本実施の形態の放射線画像撮影装置14は、放射線画像の撮影に関する制御を各々行う複数の制御装置である携帯情報端末装置16及びコンソール18のいずれか1つとの間で選択的に通信を行う通信部として機能するI/F部28及び撮影制御部22を備える。さらに、放射線画像撮影装置14は、放射線画像を撮影する場合に、通信部が通信を行う制御装置の放射線画像に対する画像処理能力、及び通信部が通信を行う通信能力の少なくとも一方を評価する評価部と、評価部の評価結果に基づいて、放射線画像の撮影に関して予め定められた複数の撮影モードのいずれかを選択する選択部と、して機能する撮影制御部22を備える。
これにより、本実施の形態の放射線画像撮影装置14では、接続された制御装置に適した撮影モードを選択することができる。
なお、本実施の形態の放射線画像撮影システム10では、画像処理能力の評価値及び通信能力の評価値により得られた総合評価値に基づいて、撮影モードを選択したが、画像処理能力の評価値及び通信能力の評価値のいずれか一方に基づいて、撮影モードを選択してもよい。
また、画像処理能力の評価値、及び通信能力の評価値の他、制御装置が備える記憶部の残量に応じた評価値や、制御装置のバッテリ(電源電力)の残量に応じた評価値を用いて撮影モードを選択してもよい。例えば、制御装置が備える記憶部の残量が少ない場合は、撮影モードとしてメモリモードが適しているため、記憶部の残量が少ないほど小さくなる評価値を予め定めておけばよい。また例えば、制御装置のバッテリの残量が少ない場合は、消費電力を抑制する通信方式で放射線画像撮影装置14と携帯情報端末装置16とを接続し、その通信方式に応じた評価値を取得すればよい。
また、放射線画像撮影装置14のメモリ24の残量に応じた評価値や、制御装置のバッテリ(電源電力)の残量に応じた評価値を用いて撮影モードを選択してもよい。例えば、メモリ24の残量が少ない場合は、撮影モードとしてメモリモードが適しているため、メモリ24の残量が少ないほど小さくなる評価値を予め定めておけばよい。また例えば、メモリ24のバッテリの残量が少ない場合は、消費電力を抑制する通信方式で放射線画像撮影装置14と携帯情報端末装置16とを接続し、その通信方式に応じた撮影モードを取得すればよい。
さらに、制御装置に対するユーザの操作性(操作能力)や、運搬のし易さ等を評価する評価値を用いて撮影モードを選択してもよい。例えば、制御機能及びディスプレイ等の表示部を有する本体とキーボードとの接続状態に応じて操作性や運搬のし易さが異なるため、接続状態に応じて異なる評価値を用いて撮影モードを選択してもよい。具体例としては、制御機能及びディスプレイ等の表示部を有する本体とキーボードとが非接続の場合は、撮影モードとしてメモリモードが選択されるように評価値を定めてもよい。
[第6の実施の形態]
本実施の形態では、撮影モードとして動画モードと静止画モードとを有する場合について説明する。
動画モードの場合、放射線検出器20は、静止画像を連続して撮影する場合よりも高速(高フレームレート)で連続して放射線の検出を行い放射線画像を撮影して、リアルタイムで画像データを送信する。
また、本実施の形態では、動画モードの場合、ウエアラブル型の機器を制御装置として使用可能としている。
図30は、本実施の形態の放射線画像撮影システムの一例を示す概略構成図である。本実施の形態の放射線画像撮影システム10は、ウエアラブル型の機器として、ウエアラブル端末装置100を備える点で、第1の実施の形態の放射線画像撮影システム10(図1、2参照)と異なっている。
ウエアラブル端末装置100は、ウエアラブル型の機器であれば特に限定されず、内蔵バッテリにより駆動可能なものであればよい。ウエアラブル端末装置100の具体例としては、スマートグラス等の眼鏡型のコンピュータ、HMD(Head Mounted Display)、及び時計型のコンピュータ等が挙げられる。なお、スマートフォン等のPDAであっても、ユーザが身につけることが可能であり、内蔵バッテリにより駆動可能な機器であれば、ウエアラブル型の機器としてみなす。なお、本実施の形態のウエアラブル端末装置100は、ウインク等のジェスチャや音声等、ウエアラブル端末装置100の機体にユーザが接触せずとも操作が可能な機器である。
図31に示すように、本実施の形態のウエアラブル端末装置100は、ウエアラブル制御部110、ディスプレイドライバ112、読取部113、ディスプレイ114、操作入力検出部116、操作部118、I/O部120、及びI/F部122を備えている。ウエアラブル制御部110、ディスプレイドライバ112、読取部113、操作入力検出部116、及びI/O部120は、システムバスやコントロールバス等のバス127を介して相互に各種情報の授受が可能に接続されている。
ウエアラブル制御部110は、ウエアラブル端末装置100の全体的な動作を制御する機能を有している。
ウエアラブル制御部110は、CPU、ROM、及びRAMを備えている。ROMには、CPUで実行される、後述するウエアラブル端末処理プログラムを含む各種の処理プログラム等が予め記憶されている。RAMは、各種データを一時的に記憶する機能を有している。
本実施の形態の読取部113は、文字や画像等を読み取る機能や人物等を撮影する機能を有している。具体的には、読取部113はカメラ機能を有しており、バーコードリーダとして機能する。
本実施の形態のディスプレイ114は、本発明の表示部の一例であり、撮影に関する各種情報を表示する機能を有している。ディスプレイドライバ112は、ディスプレイ114への各種情報の表示を制御する機能を有している。
操作部118は操作入力検出部116に接続されており、放射線画像撮影装置14の筐体(図示省略)における、放射線画像を撮影する場合に邪魔にならない位置に設けられている。
操作部118は、放射線画像の撮影に関する指示や各種情報等を、ユーザが入力するために用いられる。上述したように、操作部118は、少なくともウインク等のジェスチャや音声等による操作が可能となっている。なお、ウエアラブル端末装置100を利用するユーザ等の特定の人物のみが操作部118による操作を行えることが好ましい。
なお、本実施の形態では、ディスプレイ114と操作部118とを一体化して、タッチパネルディスプレイとして構成している。操作入力検出部116は、操作部118に対する操作状態を検出する機能を有している。
I/O部120及びI/F部122は、電波や光による無線通信等により、放射線画像撮影装置14、携帯情報端末装置16、及びコンソール18との間で各種情報の通信を行う機能を有している。本実施の形態のウエアラブル端末装置100は、放射線画像撮影装置14と通信を行う場合には、近距離無線通信を用い、コンソール18と通信を行う場合には、無線LAN通信を用いている。具体的には、本実施の形態のウエアラブル端末装置100は、放射線画像撮影装置14と通信を行う場合には、Bluetooth(登録商標)を用い、コンソール18と通信を行う場合には、Wi−Fi(登録商標)を用いている。
放射線画像を撮影する場合における本実施の形態の放射線画像撮影システム10の動作について説明する。
放射線画像撮影装置14の動作について説明する。図32には、本実施の形態の放射線画像撮影装置14の撮影制御部22によって実行される撮影処理の流れの一例を表したフローチャートが示されている。本実施の形態における放射線画像撮影装置14により実行される撮影処理は、第5の実施の形態における撮影処理(図27参照)と全体的な流れは同様である。そのため、図32の図27に示す撮影処理と同様の処理を行うステップには図32と同一のステップ番号を付して、説明を省略する。
図32に示すように、本実施の形態の撮影処理では、撮影制御部22は、第5の実施の形態における、ステップS108及びステップS110の代わりに、ステップS108A及びステップS110Aの処理を実行する。
本実施の形態では、第5実施の形態と同様に、閾値に応じて撮影モードを選択する。なお、本実施の形態では、動画モードの場合は、複数の放射線画像の画像データを連続して制御装置に送信することになるため通信能力が比較的高い場合に動画モードを選択する。そのため、予め実験等により動画モード選択用の閾値を得ておき、総合評価値が動画モード選択用の閾値以下ならば、静止画モードを選択し、総合評価値が動画モード選択用の閾値を超えたら動画モードを選択する。なお、動画モードの選択における閾値と総合評価値との関係は、本実施の形態に限定されない。例えば、動画の場合、静止画に比較して低画質でもよい場合がある、このような場合、画像処理能力が較的低い場合に動画モードを選択してもよい。この場合は、予め実験等により動画モード選択用の閾値を得ておき、総合評価値が動画モード選択用の閾値以下ならば、動画モードを選択し、総合評価値が動画モード選択用の閾値を超えたら静止画モードを選択すればよい。また、画像処理能力及び通信能力にいずれを優先させるかを設定可能としておき、優先させる能力に応じて、動画モードの選択における閾値と総合評価値との関係を決定してもよい。
ステップS108Aの静止画モード処理は、静止画の撮影を行えばよく、その他の処理については特に限定されない。例えば、上記実施の形態で説明したメモリモード及び通常モードのいずれか一方を実行してもよい。また例えば、第5の実施の形態と同様に、総合評価値及び予め実験等により撮影モード選択用の閾値に基づいて、メモリモード及び通常モードのいずれかを選択して実行してもよい。
一方、ステップS110Aでは、図33に一例を示した動画モード処理を実行する。図33に示すように、本実施の形態の動画モード処理は、第1実施の形態の通常モード処理と同様の処理を含むため、同一の処理には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
図33に示すように、動画モード処理では、ステップS170の前にステップS166及びステップS168を実行する。
ステップS166で撮影制御部22は、ウエアラブル端末装置100が放射線画像撮影装置14の制御を行うか否かを判断する。すなわち、放射線画像の撮影に関して、制御装置から行っていた制御(各種指示等)を、ウエアラブル端末装置100が行うか否かを判断する。例えば、ウエアラブル端末装置100が放射線画像撮影装置14と通信を行っている場合や、ウエアラブル端末装置100で制御を行う旨が予め設定されていたり、その旨の指示を受け付けたりした場合は、肯定判定となる。肯定判定となった場合、ステップS168へ移行する。
ステップS168で撮影制御部22は、制御装置からの指示の受信を禁止する。具体的には、制御装置として接続されている携帯情報端末装置16またはコンソール18からの撮影に関する制御の指示の受信を禁止し、接続されている制御装置にその旨を通知する。放射線画像撮影装置14における撮影に関する制御の指示の受信を禁止する方法は特に限定されず、制御装置からの信号の受信そのものを禁止してもよいし、受信した信号を無視してそのまま廃棄してもよい。
このように、制御装置からの指示の受信を禁止した場合、放射線画像撮影装置14は、ウエアラブル端末装置100の制御に応じて放射線画像の撮影を行う。
その後、ステップS172Aで撮影制御部22は、放射線検出器20を放射線Rの検出が即座に行える状態であるレディ状態に移行させる制御を行う。本実施の形態では、ウエアラブル端末装置100が放射線照射装置12に放射線画像の撮影を指示する。そのため、放射線照射装置12は、ウエアラブル端末装置100から送信された放射線画像の撮影指示情報を受信した場合、放射線Rの照射を行う。
ウエアラブル端末装置100及び撮影制御部22による制御により、放射線検出器20は、放射線照射装置12から照射され、被写体Wを透過した放射線Rを検出することにより、被写体Wに応じた放射線画像を撮影する。本実施の形態では、動画の撮影を行うため、放射線検出器20は、予め定められたフレームレートで連続して放射線画像の撮影を行う。そのため、フレームレートに応じた複数の放射線画像の画像データが撮影される毎に、順次放射線検出器20から出力される。
放射線検出器20により放射線画像が撮影されると、次のステップS174Aで撮影制御部22は、放射線検出器20から出力された複数の画像データ(動画データ)を順次取得する。次のステップS176Aで、撮影制御部22は、取得した複数の画像データ(動画データ)をメモリ24に順次記憶する。
次のステップS178Aで撮影制御部22は、放射線画像の画像データ(動画データ)を順次接続されている制御装置に送信する。
また、本実施の形態の放射線画像撮影システム10では、制御装置に表示された動画を確認したユーザは、再撮影を希望する場合は、ウエアラブル端末装置100によりその旨を指示することができる。
このように、動画モードの場合は、放射線画像の撮影に応じて放射線画像撮影装置14から制御装置に動画データを送信することで、制御装置では動画である放射線画像をリアルタイムで表示することができる。
一方、ウエアラブル端末装置100は、図34に一例を示したウエアラブル端末処理を実行する。ウエアラブル制御部110が自身のROMに記憶されているウエアラブル端末処理プログラムを実行することにより、ウエアラブル端末処理を実行する。
図34のステップS400でウエアラブル制御部110は、自装置と放射線画像撮影装置14とを接続する。具体的には、ウエアラブル制御部110は、放射線画像撮影装置14と通信を行うことにより、自装置と放射線画像撮影装置14とを接続する。このように、放射線画像撮影装置14とウエアラブル端末装置100とが接続されることにより、ウエアラブル端末装置100により、放射線画像撮影装置14の制御が可能になる。
次のステップS408でウエアラブル制御部110は、被写体Wの照合を行う。ここでウエアラブル制御部110は、例えば、被写体情報として、被写体Wの名札やカルテ等に記載された被写体名、バーコード、及びQRコード(登録商標)等の二次元コード等を読取部113で読み取り、読み取ったデータと、撮影リストの情報とを照合することにより被写体Wの照合を行う。また例えば、撮影リストの情報に、被写体Wの顔を含む写真画像が含まれる場合は、端末制御部30は、読取部33により被写体Wの顔を写真撮影し、撮影した顔の画像を用いて顔認証等を行うことにより、被写体Wの照合を行ってもよい。このように被写体Wの照合方法は特に限定されず、これから撮影を行おうとしている被写体Wと撮影リストの情報とを照合できる方法であればよく、その他、指紋認証等を利用してもよい。なお、撮影リストは、制御装置等から取得すればよい。また、照合そのものは、制御装置等で行うこととし、ウエアラブル端末装置100は、読取部113が読み取った被写体情報を制御装置に送信し、照合結果を制御装置から受信してもよい。
次のステップS4110でウエアラブル制御部110は、ステップS408の処理による照合の結果、被写体Wが撮影リストの情報に含まれる被写体Wと一致したか否かを判断する。否定判定となった場合、ステップS411へ移行する。
ステップS411でウエアラブル制御部1100は、ディスプレイ114に、一致しない旨の情報を表示する。
一方、肯定判定となった場合、ステップS414へ移行する。ステップS414でウエアラブル制御部110は、照合終了情報を放射線画像撮影装置14に送信する。本実施の形態において、照合終了情報は、被写体Wの照合が終了したことを示すと共に、放射線画像撮影装置14に放射線画像の撮影を指示するための情報を含む。
また、ステップS414でウエアラブル制御部110は、オーダ情報に基づいて、放射線照射装置12に放射線画像の撮影指示情報を送信する。なお、オーダ情報は、制御装置等から取得すればよい。
放射線画像撮影装置14では、動画の撮影が行われ、撮影された動画は制御装置で表示される。ユーザは、動画を確認し、再撮影を行うか否かを判断する。再撮影を行う場合、ユーザは操作部118により再撮影を指示する。再撮影の指示方法は特に限定されないが、例えば、ウエアラブル端末装置100が眼鏡型のコンピュータである場合は、ウインクにより指示する方法が挙げられる。
ステップS420で肯定判定となった場合、ステップS422に移行し、ウエアラブル制御部110が再撮影指示情報を放射線画像撮影装置14に送信した後、ステップS420に戻る。
一方、否定判定となった場合は、ステップS424へ移行する。ステップS424でウエアラブル制御部110は、撮影完了指示情報を放射線画像撮影装置14及び制御装置に送信した後、ステップS426へ移行する。
ステップS426で端末制御部30は、被写体情報及びオーダ情報の少なくとも一方を放射線画像撮影装置14に送信する。
次のステップS430で端末制御部30は、撮影リストに含まれる全撮影が終了したか否かを判断する。終了していないと判断した場合は、ステップS408に戻り、本ウエアラブル端末処理を繰り返す。一方、全撮影が終了したと判断した場合は、ステップS432へ移行する。
ステップS432でウエアラブル制御部110は、終了指示情報を放射線画像撮影装置14に送信する。次のステップ424でウエアラブル制御部110は、放射線画像撮影装置14との接続を解除した後、本ウエアラブル端末処理を終了する。具体的には、ウエアラブル制御部110は、放射線画像撮影装置14との通信を切断(終了)することにより、放射線画像撮影装置14との接続を解除する。
次に、本実施の形態の制御装置の動作について説明する。なお、具体例として、放射線画像撮影装置14に接続されている制御装置が携帯情報端末装置16の場合について説明する。
携帯情報端末装置16は、図35に一例を示した端末装置処理を実行する。図35に示した端末装置処理は、第1実施の形態の端末装置処理(図8)と類似した処理であるため、同一処理については同一の符号を付し、説明を省略する。
図35に示した端末装置処理は、第1実施の形態の端末装置処理(図8)のステップS200が削除されており、また、ステップS202とステップS204との間にステップS203が加わっている。
ステップS203で端末制御部30は、制御が禁止されたか否かを判断する。上記動画モード処理(図33参照)のステップS168の処理により放射線画像撮影装置14に対する制御を禁止されていない場合は否定判定となりステップS204へ移行する。
この後、第1実施の形態の端末装置処理(図8)のステップS216及びステップS218では、プレビュー画像の受信及び表示を行っていたが、本実施の形態では、ステップS216A及びS218Bでプレビュー画像に代えて動画の受信及びディスプレイ36への表示を行う。
また、本実施の形態の端末装置処理では、第1実施の形態の端末装置処理(図8)のステップS228が削除されている。
一方、上記ステップS203で肯定判定となった場合、ステップS231Aへ移行する。ステップS231A及び次のステップS231Bは、上記ステップS216A及びS218B及びステップS218Aと同様の処理である。すなわち、動画を受信して、ディスプレイ36に表示させる。
次のステップS231Cで端末制御部30は、終了するか否かを判断する。ウエアラブル端末装置100から撮影完了指示情報を受信していない場合、否定判定となりステップS231Aに戻る。一方、撮影完了指示情報を受信した場合、肯定判定となりステップS234へ移行する。
このように、本実施の形態の放射線画像撮影システム10では、動画モードが撮影モードとして選択された場合、放射線画像撮影装置14の制御は、ウエアラブル端末装置100により行うことができる。また、制御装置に動画が表示されるため、制御装置により動画の確認を行うことができる。
本実施の形態の放射線画像撮影システム10によれば、携帯情報端末装置16の操作部40を操作することなく、ウエアラブル端末装置100を用いることにより放射線画像撮影装置14に対して指示を行うことが可能となる。そのため、携帯情報端末装置16がユーザの手が届かない場所にある場合でも、放射線画像撮影装置14に対して指示を行うことが容易になる。従って、ユーザにとって、放射線画像撮影装置の使い勝手をより向上させることができる。
また、一般に、医療の現場において、タブレット端末等の携帯情報端末装置16が用いられることが多くなっている。例えば、上述のように携帯情報端末装置16のディスプレイ36に動画である放射線画像をリアルタイムで表示させながら手術を行う場合がある。また例えば、予めCT(Computed Tomography)やMRI(Magnetic Resonanse Imaging)により撮影された画像に対して画像処理を行って得られた3D画像を携帯情報端末装置16のディスプレイ36に表示させて、臓器や血管の立体的な位置関係を確認しながら手術を行う場合がある。
医療の現場において、タッチパネルによる操作等、携帯情報端末装置16の機体に設けられた操作部40にユーザが接触して操作を行う場合、操作部40に付着した細菌がユーザに付着する懸念が高い。
そのため、一般には、上述のように医療の現場において携帯情報端末装置16を用いる場合、滅菌プラスチックバッグ等に携帯情報端末装置16を封入したり、携帯情報端末装置16に滅菌カバー等を施したりすることにより、携帯情報端末装置16の機体に設けられた操作部40にユーザが直接接触しなくても操作が可能にしている。
これに対して、本実施の形態のように、ウエアラブル端末装置100を制御装置として使用することにより、ユーザの操作が容易になり、また、携帯情報端末装置16の操作部40に接触する必要がなくなる。そのため、携帯情報端末装置16を上述したように滅菌プラスチックバッグ等に封入する等のユーザの手間を省略することができる。
また、ウエアラブル端末装置100では、ウインク等のジェスチャにより簡単に操作を行うことが可能であり、また、ウエアラブル端末装置100がデジタルカメラ等の機能を有する場合、放射線画像に限らずデジタル画像も簡単に撮影することが可能となる。医療の現場では、このようにして撮影された画像を、後日、医療行為等の確認のために用いることができるため非常に有用である。
さらに、眼鏡型のコンピュータであるウエアラブル端末装置100で撮影された画像は、ユーザの目線で撮影された画像であるため、経験が浅い医師等に対しての教育用として有効に活用することができる。
また、本実施の形態では、ジェスチャ(例えば、ウインク)によりウエアラブル端末装置100の操作が可能であるため、迅速に操作を行うことができる。
なお、本実施の形態では、動画の表示を制御装置で行っていたが、制御装置に代えて、または制御装置と共にウエアラブル端末装置100で動画の表示を行ってもよい。
また、本実施の形態では、動画モードの場合、放射線画像撮影装置14の制御を全てウエアラブル端末装置100から行っていたが、予め定めておいた制御のみをウエアラブル端末装置100が行い、その他の制御を放射線画像撮影装置14に接続されている制御装置が行ってもよい。
また、本実施の形態では、動画モードの場合、動画のみの撮影を行っていたが、静止画の撮影も行うようにしてもよい。例えば、ウエアラブル端末装置100から静止画の撮影を行うよう放射線画像撮影装置14に対して指示してもよいし、動画の撮影の前後や、予め定められたタイミングで、静止画の撮影を行ってもよい。
また、本実施の形態では、総合評価値と動画モード選択用の閾値とに基づいて撮影モードとして動画モードを選択していたが、撮影モードとして動画モードを選択する方法は本実施の形態に限定されない。
なお、ウエアラブル端末装置100により、放射線画像撮影装置14を制御する形態は、本実施の形態に限定されない。例えば、携帯情報端末装置16やコンソール18と同様の制御装置として用いてもよい。
また、ウエアラブル端末装置100が行う放射線画像撮影装置14の制御の種類も、本実施の形態に限定されない。例えば、ウエアラブル端末装置100が撮影モードをいずれのモードとするかを指示してもよい。具体例としては、被写体Wがポジショニングの終了後に、上述した省電力モードへの移行を放射線画像撮影装置14に指示してもよい。
また、ウエアラブル端末装置100の外表面には、抗菌技術を適用してもよい。さらには、特開2015−27416に記載の親水加工部を含み構成される抗菌技術を用いてもよい。これにより、ウエアラブル端末装置100の外表面が体液等により汚れた場合でも、簡便に除去することが可能となる。
以上説明したように、上記各実施の形態の放射線画像撮影装置14は、放射線画像に対する画像処理能力が互いに異なり、かつ放射線画像の撮影に関する制御を各々行う複数の制御装置である携帯情報端末装置16及びコンソール18のいずれか1つとの間で選択的に通信を行う通信部として機能するI/F部28及び撮影制御部22と、放射線画像を撮影する場合に、通信部が通信を行う制御装置の画像処理能力に応じて、放射線画像の撮影に関して予め定められた複数の撮影モード(メモリモード及び通常モード)のいずれかを選択する選択部として機能する撮影制御部22と、を備える。
また、撮影制御部22は、複数の制御装置の画像処理能力に応じて、制御装置毎に複数の撮影モードを排他的に選択する。
これにより、上記各放射線画像撮影装置14によれば、放射線画像撮影装置14では、接続された制御装置に適した撮影モードを選択することができる。
また、上記各実施の形態の放射線画像撮影装置14によれば、携帯情報端末装置16が接続された場合に、メモリモードを撮影モードとして選択する。これにより、放射線画像撮影装置14によれば、通信トラブルによりコンソール18や外部のシステムと通信ができない場合にも、適切、かつ確実に放射線画像の撮影を実行するとともに、ユーザの操作が複雑になるのを抑制することができる。さらに、コンソール18の場合、撮影を開始するためには、オーダ情報の受信を含め、立ち上がりに数分程度の時間を要するが、携帯情報端末装置16は、立ち上げに1分程度しか要さないため、立ち上がりが早く、緊急に撮影を行う場合であっても、素早く、適切、かつ確実に放射線画像の撮影が実行される。
従って、上記各実施の形態の放射線画像撮影装置14によれば、ユーザにとって、放射線画像撮影装置14の使い勝手を向上させることができる。
また、上記第1〜第3の実施の形態の放射線画像撮影装置14では、携帯情報端末装置16が接続された場合に、撮影モードとしてメモリモードが選択され、撮影により得られた放射線画像の画像データは放射線画像撮影装置14のメモリ24に記憶される。そのため、携帯情報端末装置16の記憶部32の容量に係わらず、撮影を行うことができる。また、放射線画像撮影装置14を、フィルムを用いて放射線画像の撮影を行う放射線画像撮影装置や、CR(Computed Radiography)カセッテと同様に、ユーザが取り扱うことができるため、ユーザにとって、放射線画像撮影装置14の使い勝手を向上させることができる。
なお、放射線画像撮影システム10は、放射線画像撮影装置14に接続可能な制御装置を1つしか備えていなくてもよい。このような場合として、図26には、放射線画像撮影装置14と、コンソール18とを備えた放射線画像撮影システム10の一例を示す概略構成図を示す。図26に示した放射線画像撮影システム10は、第1の実施の形態の放射線画像撮影システム10(図1及び図2参照)と異なり、携帯情報端末装置16を備えていない。
1つの制御装置であっても、放射線画像に対する画像処理能力が互いに異なる画像処理機能であり、いずれか一方が選択される複数の画像処理機能を有している場合、画像処理機能毎に1つの制御装置と同等であるとみなし、上記各実施の形態と同様に放射線画像撮影装置14を撮影に用いることができる。
具体例として、コンソール18が、オフセット補正、ゲイン補正、及び欠陥画素の補正を行う第1の画像処理機能と、オフセット補正及びゲイン補正を行う第2の画像処理機能と、を備えた制御装置であるものとする。この場合、制御部50が、第1の画像処理機能を実行する場合、上記各実施の形態で説明したコンソール18と同様の制御装置としてみなすことができる。また、制御部50が、第2の画像処理機能を実行する場合、上記各実施の形態で説明した携帯情報端末装置16と同様の制御装置としてみなすことができる。
図26に示した放射線画像撮影装置14の撮影制御部22は、コンソール18の制御部50が実行する画像処理機能が、第1の画像処理機能及び第2の画像処理機能のいずれであるかに応じて、撮影モードを選択する。なお、撮影制御部22が、コンソール18の制御部50が実行する画像処理機能が、第1の画像処理機能及び第2の画像処理機能のいずれであるかを判断する方法は特に限定されない。例えば、放射線画像撮影装置14には、第1の画像処理機能及び第2の画像処理機能の各々と、撮影モードとの対応関係を予めメモリ24等に記憶しておく。そして、放射線画像撮影装置14の撮影制御部22は、コンソール18から、制御部50が実行する画像処理機能がいずれであるかを表す情報を取得し、取得した情報と、記憶されている対応関係とに基づいて撮影モードを選択すればよい。
また、1つの制御装置であっても、1つの制御装置が外部のシステム等に備えられたシステムや装置等の画像処理機能を利用することにより、複数の画像処理機能を有する場合も、画像処理機能毎に1つの制御装置と同等であるとみなし、上記各実施の形態と同様に放射線画像撮影装置14を撮影に用いることができる。具体例として、携帯情報端末装置16が、自装置の画像処理機能と、コンソール18の画像処理機能と、を使用して撮影により得られた放射線画像の画像処理を行えるものとする。この場合、撮影制御部22が、コンソール18の画像処理機能を使用して画像処理を行う場合は、コンソール18と同様の制御装置としてみなすことができる。また、自装置の画像処理機能を使用して画像処理を行う場合は、上記各実施の形態で説明した携帯情報端末装置16と同様の制御装置としてみなすことができる。なお、撮影制御部22が、携帯情報端末装置16が使用する画像処理機能が、携帯情報端末装置16のものであるか、コンソール18のものであるかを判断する方法は特に限定されない。例えば、携帯情報端末装置16が使用する画像処理機能がいずれであるかを表す情報を取得し、取得した情報に基づいて撮影モードを選択すればよい。
なお、上記各実施の形態では、画像処理能力として画像処理機能が互いに異なる携帯情報端末装置16及びコンソール18を制御装置として用いる場合について説明したが、画像処理能力は、画像処理機能に限らない。例えば、画像処理能力は、制御装置が有する表示部の表示能力であってもよい。上記各実施の形態の放射線画像撮影システム10の場合は、携帯情報端末装置16のディスプレイ36と、コンソール18のディスプレイ56との表示能力が異なっている。ここで「表示能力」とは、放射線画像を表示する表示領域の大きさや、解像度、及び階調数等の少なくとも1つに応じた能力である。
具体例として、放射線画像撮影装置14は、接続された制御装置の表示領域が予め定められた大きさ以下の場合は、制御装置において読影用の放射線画像の表示が困難となることがあるため、上記第1〜第3の実施の形態で説明したメモリモードを撮影モードとする。一方、放射線画像撮影装置14は、接続された制御装置の表示領域が予め定められた大きさを超える場合は、制御装置において読影用の放射線画像の表示を行うことができるため、上記第1〜第3の実施の形態で説明した通常モードを撮影モードとする。
この場合、放射線画像撮影装置14には、予め個々の制御装置を表す情報(制御装置ID等)と、表示領域の大きさとの対応関係を予めメモリ24等に記憶しおく。そして、接続された制御装置から制御装置IDを取得し、取得した制御装置IDと、記憶されている対応関係とに基づいて表示領域の大きさを判断し、判断した表示領域の大きさに応じた撮影モードを選択すればよい。
なお、上記の場合の表示領域の予め定められた大きさの例としてはタブレット端末装置の大きさが挙げられ、具体例としては画面のサイズとして10型(対角線の長さが25cm相当)程度が挙げられる。
また、具体例として、放射線画像撮影装置14の解像度が予め定められた解像度以下の場合は、制御装置において表示された読影用の放射線画像が見難いことがあるため、上記第1〜第3の実施の形態で説明したメモリモードを撮影モードとする。一方、放射線画像撮影装置14は、接続された制御装置の解像度が予め定められた解像度を超える場合は、制御装置において表示された読影用の放射線画像が見易いため、上記第1〜第3の実施の形態で説明した通常モードを撮影モードとする。
なお、上記各実施の形態では、制御装置と接続される毎に、撮影モードを選択していたが、撮影モードの選択を行うタイミングは、このタイミングに限らず特に限定されない。例えば、オーダ情報毎や、被写体W毎に撮影モードを選択してもよい。ユーザの所望に応じて設定された条件等、予め定められた条件に応じて、撮影モードを選択してもよい。なお、1つのオーダ情報によって複数枚の放射線画像の撮影が指示されている場合は、1つのオーダ情報分の撮影については、同一の撮影モードで行うことが好ましい。
また、追加撮影を行う場合、放射線画像の撮影を行うユーザに対して追加撮影を依頼した医師等が、早急に放射線画像を読影したい場合がある。このような場合は、撮影モードを通常モードとして制御装置内に放射線画像の画像データを記憶しておくことが好ましい。また、放射線画像の読影を急がない場合は、撮影モードをメモリモードとすることが好ましい場合がある。そのため、追加撮影に応じて撮影モードを選択してもよい。
なお、上記各実施の形態では、放射線画像撮影装置14が自動的に、携帯情報端末装置16が接続された場合にはメモリモードを選択し、コンソール18が接続された場合には通常モードを選択していたが、撮影モードの選択は、ユーザが指示する撮影モードに基づいてもよい。例えば、携帯情報端末装置16は、放射線画像撮影装置14と接続した場合に、携帯情報端末装置16の操作部40がユーザにより操作されたことを検出すると、メモリモードを選択するための選択情報を放射線画像撮影装置14に送信する。そして、撮影制御部22は、本発明の受付部の一例として機能し、受信した選択情報に基づいて撮影モードとしてメモリモードを選択する。
なお、この場合、ユーザは、撮影モードの指示をいずれの装置から行ってもよい。例えば、撮影モードの指示は、上記のように携帯情報端末装置16(操作部40)、コンソール18(操作部60)、及び放射線画像撮影装置14(操作ボタン25)のいずれかから行えばよい。また、撮影モードの指示は、放射線画像撮影装置14と直接的または間接的に接続された外部のシステムから行ってもよい。
また、ユーザが撮影モードの指示を行うタイミングは、特に限定されず、例えば、上記各実施の形態で説明した撮影リストが表示されたタイミングであってもよいし、1つのオーダ情報分の撮影が開始される前のタイミングであってもよく、オーダ情報毎に、撮影モードの指示を行ってもよい。
なお、上記各実施の形態の放射線画像撮影装置14は、指示された撮影モードをメモリ24等にフラグ等により設定しておいてもよい。
また撮影モードの指示と同様に、放射線画像撮影装置14は、ユーザの指示により、実行中の撮影モードを解除してもよい。この場合、予め定められた撮影モードに移行してもよい。
また、放射線画像撮影装置14と制御装置とが有線で通信を行う場合は、上記各実施の形態に限らず、予め定められた条件により、撮影モードを選択してもよい。例えば、有線で通信を行う場合は、無線で通信を行う場合に比べて通信能力が高いため、撮影モードとして通常モードを選択してもよい。しかしながら、無線で通信が行えない撮影環境で撮影を行うため、有線で通信を行う場合は、例えば、携帯情報端末装置16を制御装置として使用する場合であっても、撮影モードとしてメモリモードを選択することが好ましい。
また、上記各実施の形態の放射線画像撮影装置14では、メモリモード処理を行っている場合に、携帯情報端末装置16との接続(通信)が切断されば場合は、撮影モードとして、メモリモードを維持しておき、接続(通信)が回復した場合に、再びメモリモード処理を行うようにすることが好ましい。
なお、上記各実施の形態では、放射線画像撮影装置14が、2種類の撮影モードを有する場合について説明したが、3種類以上の撮影モードを有していてもよい。例えば、携帯情報端末装置16を用いて放射線画像の撮影を行う場合に、放射線画像撮影装置14のメモリ24の空き容量が不足しているが、このまま携帯情報端末装置16を用いて放射線画像の撮影を行いたい場合がある。この場合、放射線画像撮影装置14の撮影制御部22は、撮影モードとしてメモリモードを選択することは適切ではない。撮影モードとして、プレビュー画像用の画像データを生成して携帯情報端末装置16に送信し、また、放射線画像の生データまたは読影用の放射線画像の画像データを携帯情報端末装置16に送信する第3のモードを撮影モードとして有しておき、上記の場合に、撮影制御部22は、第3のモードを撮影モードとして選択することが好ましい。
なお、上記各実施の形態の放射線画像撮影システム10では、複数の制御装置として、携帯情報端末装置16及びコンソール18を備える場合について説明したが、放射線画像撮影システム10が備える制御装置は、これらに限定されない。例えば、1つの放射線画像撮影システム10内に、複数の携帯情報端末装置16が備えられていてもよい。
この場合、複数の携帯情報端末装置16には、上述したようにメモリモードが適用されるものと、コンソール18と同様に通常モードが適用されるものとが含まれていてもよい。具体例として、画像処理ソフトウエアであるOsiriXを画像処理機能に適用した携帯情報端末装置16の場合、コンソール18と組み合わせて用いる場合には、上記第1〜第3の実施の形態の携帯情報端末装置16と同様にメモリモードが適用される。一方、OsiriXを画像処理機能に適用した携帯情報端末装置16と、OsiriXよりも画像処理能力が低い画像処理機能を有する携帯情報端末装置16とを組み合わせて用いる場合には、上記第1〜第3の実施の形態のコンソール18と同様に通常モードが適用される。放射線画像撮影装置14には、携帯情報端末装置16に応じて、撮影モードをいずれとするかを判別するための情報を登録しておけばよい。
なお、上記各実施の形態では、放射線画像の画像データまたは画像IDと、被写体情報及びオーダ情報の少なくとも一方とを関連付けて記憶する場合について説明したが、さらに、その他の情報を関連付けて記憶させることが好ましい。
例えば、放射線照射装置12から放射線画像撮影装置14に対して放射線Rを照射した実績を表す、照射実績情報を関連付けてもよい。この実績を表す情報の具体例としては、管電流、管電圧、照射時間、及び照射領域(コリメータの開口領域)等が挙げられる。放射線画像の撮影において、被写体Wを透過することにより発生した散乱線を除去するためのグリッドを用いずに撮影を行い、撮影された放射線画像の画像データに対して画像処理によりグリッドを設けた場合と同様に、使用を想定したグリッドの特性に基づいて、散乱線の影響を除去する仮想グリッド処理を行う場合がある。散乱線の量は、照射された放射線Rの線量に対応するため、上記実績を表す情報を関連付けておくことにより、関連付けられた放射線画像の画像データに対する仮想グリッド処理の精度を向上させることができる。
また例えば、グリッドを用いて撮影を行ったか否かを表す情報を関連付けてもよい。この場合、関連付けられた放射線画像の画像データに対して仮想グリッド処理を行うか否かを判断することができる。
また例えば、撮影を行ったユーザを表す情報(ユーザID等)を関連付けてもよい。
また例えば、放射線画像の上下(天地)を表す情報を関連付けてもよい。この場合、関連付けられた放射線画像をユーザが読影する場合に、放射線画像の上下(天地)を読影に用いられる装置が自動的に調整することができる。
また例えば、放射線画像撮影装置14を表す情報(撮影装置ID等)を関連付けてもよい。
また例えば、オーダ情報の送信元の装置やシステムを表す情報(例えば、コンソール18であればコンソールID等)を関連付けてもよい。この場合、オーダ情報の送信元に容易に関連付けられた放射線画像を送信することができる。
また例えば、追加撮影等、オーダが発行されていない状態で撮影を行った場合は、オーダが未発行である旨を表す情報を関連付けてもよい。この場合、撮影後に、放射線画像の画像データと、オーダ情報とをコンソール18等で関連付けるのが容易になる。
また、上記第1〜第3の実施の形態では、放射線画像撮影装置14が、制御装置から撮影の開始を指示されると、放射線検出器20をレディ状態に移行して放射線Rの照射開始を検出する場合について説明したが、レディ状態に移行するタイミングは限定されるものではない。例えば、放射線画像撮影装置14に温度センサを設け、撮影制御部22は、被写体Wがポジショニングされて放射線画像撮影装置14に接触したことを温度センサにより検知した温度の変化に基づいて判断し、被写体Wがポジショニングされて放射線画像撮影装置14に接触したと判断した場合に、レディ状態に移行させてもよい。また例えば、撮影を開始する場合における放射線画像撮影装置14の状態を検知するためのセンサを設け、撮影制御部22は、このセンサの検知結果に基づいて、撮影を開始する状態にあると判断した場合に、レディ状態に移行させてもよい。
なお、上記第1〜第3の実施の形態では、通常モードの場合に、1つのオーダ情報分の撮影が完了するまで、メモリ24に放射線画像の画像データを一旦記憶し、1つのオーダ分の撮影が完了するとまとめて削除する場合について説明したが、削除するタイミングはこれに限らない。例えば、撮影完了指示情報をコンソール18から受信する毎に、1枚ずつ削除してもよい。
また、上記各実施の形態では、コンソール18が放射線の画像データを受信した場合、コンソール18内の記憶部52に記憶させる場合について説明したが、これらの情報を記憶させる場所は、記憶部52に限らない。例えば、外部の記憶装置(PACS:Picture Archiving and Communication System)等に記憶させてもよい。
また、被写体Wは、人でなくてもよく、人以外の動物や植物等の生物や、他の物体であってもよい。
また、放射線画像の撮影に用いられる放射線Rは特に限定されるものではなく、X線やγ線等を適用することができる。
その他、本実施の形態で説明した放射線画像撮影装置14、携帯情報端末装置16、及びコンソール18等の構成及び動作は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において状況に応じて変更可能であることはいうまでもない。