JP6271247B2 - 工事桁、及び、工事桁の架設方法 - Google Patents

工事桁、及び、工事桁の架設方法 Download PDF

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本発明は、鉄道の軌道下に設置されて軌道を支持する工事桁、及び、工事桁の架設方法に関する。
開削工法を用いて鉄道の軌道の下方に構造物を構築する場合には、軌道下が空洞になっても軌道を強固に支持し、列車が当該区間を安全に走行できるように、工事桁が架設される。この工事桁は、地盤に予め打設された仮受杭に固定されて仮受杭によって支持され得る。
この点、特許文献1の図4には軌道を支持する工事桁及び仮受杭が示されている。
また、特許文献1は、従来技術として、枕木抱き込み式工事桁を開示している。この工事桁は、I形断面の主桁と、レールを受ける枕木を挿入するための凹部を有するU形断面の横桁と、この横桁を載せるために主桁のウェブに固定された棚板と、により構成されている(特許文献1の図5参照)。
特開2001−214405号公報
しかしながら、特許文献1に記載の工事桁については、互いに相対する一対の主桁と、U形断面の横桁とにより区画される空間内に枕木が設置される。それゆえ、上記工事桁において枕木を設置できる範囲が、上記空間内に制限されていた。
本発明は、このような実状に鑑み、枕木を任意の位置に設置可能な工事桁、及び、その架設方法を提供することを目的とする。
そのため本発明に係る工事桁は、軌道下に設置されて軌道を支持する。軌道は、バラストにより形成される道床と、道床上に配置される枕木と、枕木上に配置されるレールと、により構成される。工事桁は、上面開口の箱形で、バラストを収容する箱桁と、箱桁の下面に取り付けられて、レールの延在方向に対して交差する方向に互いに間隔を空けて配置され、かつ、各々がレールの延在方向に対して平行な方向に延びる複数の主桁と、地盤に打設された複数の仮受け杭によって支持されて、主桁を支持する受桁と、を備える。箱桁内に収容されたバラストが、道床の少なくとも一部を形成する。受桁は、箱桁の下面に接触して箱桁を支持する箱桁支持部を有する。
発明に係る工事桁の架設方法の第1態様は、上述の工事桁を架設する方法である。本発明に係る工事桁の架設方法の第1態様は、互いに間隔を空けて隣り合う既設の受桁同士の間の路盤を掘削して凹部を形成する工程と、箱桁の下面に取り付けられた主桁を上記凹部内に配置して、主桁の両端部を既設の各受桁に固定する工程と、を含む
本発明に係る工事桁の架設方法の第2態様は、軌道下に設置されて軌道を支持する工事桁を架設する方法である。軌道は、バラストにより形成される道床と、道床上に配置される枕木と、枕木上に配置されるレールと、により構成される。工事桁は、上面開口の箱形で、バラストを収容する箱桁と、箱桁の下面に取り付けられて、レールの延在方向に対して交差する方向に互いに間隔を空けて配置され、かつ、各々がレールの延在方向に対して平行な方向に延びる複数の主桁と、地盤に打設された複数の仮受け杭によって支持されて、主桁を支持する受桁と、を備える。箱桁内に収容されたバラストが、道床の少なくとも一部を形成する。本発明に係る工事桁の架設方法の第2態様は、互いに間隔を空けて隣り合う既設の受桁同士の間の路盤を掘削して凹部を形成する工程と、箱桁の下面に取り付けられた主桁を上記凹部内に配置して、主桁の両端部を既設の各受桁に固定する工程と、を含む。本発明に係る工事桁の架設方法の第2態様では、箱桁の下面に取り付けられた主桁を上記凹部内に配置するに先立って、箱桁内にバラストを投入する。
本発明によれば、箱桁内に収容されたバラストが、道床の少なくとも一部を形成する。これにより、工事桁により支持される軌道をいわゆるバラスト軌道とすることができるので、バラスト上(道床上)の任意の位置に枕木を設置することができる。
本発明の一実施形態における工事桁を示す斜視図 有道床桁の断面図、及び、工事桁の右側面図 複線の軌道を支持する工事桁を示す図 工事桁の架設方法を示す図 工事桁の架設方法を示す図 工事桁上に設置された渡り線を示す図 枕木を設置した後の有道床桁を示す図
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態における工事桁を示す斜視図である。図2(A)は、有道床桁の断面図であり、図1のI−I断面に対応する。図2(B)は工事桁の右側面図である。図3は、複線の軌道を支持する工事桁を示す図である。
尚、本実施形態では、便宜上、工事桁を構成する有道床桁の架設が進行する方向(工事桁架設進行方向D)を前進方向として、前後左右を規定している。
また、本実施形態では、本発明に係る工事桁を複線の軌道下に設ける例を挙げて以下説明するが、本発明に係る工事桁が設けられる軌道の形態はこれに限らず、例えば、本発明に係る工事桁を単線の軌道下、又は、複々線の軌道下に設けてもよい。
工事桁1は、複線の軌道50、50下に設置されて軌道50、50を支持するものである。
軌道50は、バラストにより形成される道床51と、道床51上に配置される複数の枕木52と、枕木52上に配置される左右一対のレール53、53と、により構成される。
工事桁1は、複数の受桁(横桁)2と、複数の有道床桁3とにより構成される。
受桁2は、上フランジ2a、下フランジ2b、及びウェブ2cからなるH形鋼により構成されている。また、受桁2には、補強用のリブ2dが複数設けられている。受桁2は、上面視で、レール53の延在方向に直交する方向に延びている。換言すれば、受桁2は、上面視で、レール53の延在方向に対して交差する方向に延びている。隣り合う受桁2同士は、所定の間隔(例えば4m程度の間隔)を空けて配置される。
受桁2の下部には、有道床桁3の主桁12を取り付けるためのブラケット21が複数設けられている。ブラケット21は、その一端側が、受桁2の下フランジ2b及びウェブ2cに固定されて、他端側が前後方向に突出している。
ブラケット21は、上フランジ21a、下フランジ21b、及びウェブ21cからなるH形鋼により構成されている。また、ブラケット21には、補強用のリブ21dが複数設けられている。ブラケット21の上フランジ21aは、主桁12を載せるための棚板として機能し得る。
受桁2の上フランジ2aは、後述する箱桁11の下面11bの前後方向端部と接触する。それゆえ、受桁2の上フランジ2aは、本発明の「箱桁支持部」として機能して、箱桁11の下面11bに接触して箱桁11を支持する。尚、受桁2の上フランジ2aは、箱桁11を載せるための棚板として機能し得る。
有道床桁3は、箱桁11と、複数(図では6本)の主桁(縦桁)12とにより構成される。
箱桁11は鋼製であり、上面11aが開口した箱形で、バラストを収容するものである。箱桁11内に収容されたバラストは、道床51の少なくとも一部を形成する。
箱桁11は、上面11a、下面11b、左側面11c、右側面11d、前側面11e、及び、後側面11fからなる直方体状である。左側面11c及び右側面11dは、各々が、レール53の延在方向に対して平行に延びている。ここで、互いに相対する左側面11cと右側面11dとが、本発明の「一対の第1の側面」に対応する。また、互いに相対する前側面11eと後側面11fとが、本発明の「一対の第2の側面」に対応する。
箱桁11の下面11b上には、ゴム製のバラストマット13が敷かれている。また、箱桁11の内面には、形状保持用の三角板状の補強部材14が複数取り付けられている。
箱桁11の下面11b及びバラストマット13には、各々を貫通するように、15個の水抜き孔15が、上面視でマトリクス状(図では前後3個×左右5個)に形成されている。
また、箱桁11の下面11b及びバラストマット13の各々の四隅近傍には、各々を貫通するように、4個の吊孔16が形成されている。
複線のうち左側の軌道50を支持する箱桁11は、その左側面11cの上端部11ctから上方に立ち上がる延長面11ceを有する。延長面11ceについては、その上端縁が、道床51上に配置された枕木52の上端よりも高位に位置し得る(図7参照)。尚、延長面11ceについては、その上端縁が、道床51上に配置された枕木52の上端と同位に位置してもよい。
複線のうち左側の軌道50を支持する箱桁11の右側面11d、前側面11e、及び、後側面11fについては、各々の上端縁が、道床51上に配置された枕木52の下端よりも低位に位置し得る(図7参照)。尚、これら右側面11d、前側面11e、及び、後側面11fについては、各々の上端縁が、道床51上に配置された枕木52の下端と同位に位置してもよい。
複線のうち右側の軌道50を支持する箱桁11は、その右側面11dの上端部11dtから上方に立ち上がる延長面11deを有する。延長面11deについては、その上端縁が、道床51上に配置された枕木52の上端よりも高位に位置し得る(図7参照)。尚、延長面11deについては、その上端縁が、道床51上に配置された枕木52の上端と同位に位置してもよい。
複線のうち右側の軌道50を支持する箱桁11の左側面11c、前側面11e、及び、後側面11fについては、各々の上端縁が、道床51上に配置された枕木52の下端よりも低位に位置し得る(図7参照)。尚、これら左側面11c、前側面11e、及び、後側面11fについては、各々の上端縁が、道床51上に配置された枕木52の下端と同位に位置してもよい。
主桁12は、上フランジ12a、下フランジ12b、及びウェブ12cからなるH形鋼により構成されている。また、主桁12には、補強用のリブ12dが複数設けられている。主桁12の上フランジ12aは、箱桁11の下面11bに溶接固定されている。
主桁2は、レール53の延在方向に対して平行な方向に延びている。主桁12の前後方向の長さは、箱桁11の前後方向の長さよりも短い。
本実施形態では、箱桁11の下面11bに溶接固定された複数の主桁12が、上面視で、レール53の延在方向に直交する方向に互いに間隔を空けて配置されている。換言すれば、複数の主桁12が、上面視で、レール53の延在方向に対して交差する方向に互いに間隔を空けて配置されている。
本実施形態において、主桁12の前後方向の長さは、3.5m程度である。また、有道床桁3については、例えば、箱桁11の前後方向の長さが4m程度であり、箱桁11の左右方向の長さが3.2m程度である。また、左側面11c、右側面11d、前側面11e、及び、後側面11fの各々の高さが27cm程度であり、延長面11ce及び11deの高さが20cm程度である。本実施形態では、このような寸法の箱桁11内に8t程度の重量のバラストが収容された状態で、工事桁1が軌道50を支持する。
本実施形態において、箱桁11の下面11bの前後方向端部と受桁2の上フランジ2aとの間には、高さ調整用のゴム製の板状部材17が介装されている。
また、本実施形態において、主桁12の下フランジ12bの前後方向端部とブラケット21の上フランジ21aとの間には、ゴム製の板状部材18が介装されている。
主桁12の下フランジ12bの前後方向端部とブラケット21の上フランジ21aとの間に板状部材18が介装された状態で主桁12の下フランジ12bの前後方向端部とブラケット21の上フランジ21aとがボルト締結されることで、有道床桁3が受桁2に固定される。
複線の軌道50、50の左方及び右方の地盤には、それぞれ、鉛直方向に延在する複数の仮受杭(図示せず)が、前後方向(工事桁架設進行方向D)に沿って直列に、互いに間隔を空けて打設されている。
複線の軌道50、50の左方及び右方には、それぞれ、仮受桁30が設けられている。仮受桁30は、前後方向(工事桁架設進行方向D)に延在するH形鋼により構成されている。仮受桁30は、その下フランジの下面が、上述の仮受杭列の上端部に固定されている。
受桁2は、その左右両端部が、それぞれ、仮受桁30の上フランジ上に配置された状態で、仮受桁30に固定される。これにより、受桁2は、左右一対の仮受桁30、30を介して、図示しない複数の仮受杭によって支持される。
次に、工事桁1の架設方法、及び、工事桁1上に設置される渡り線58について、図1〜図3に加えて、図4〜図7を用いて説明する。
図4(ア)〜図5(エ)は、工事桁1の架設方法を示す図である。図6(オ)は、工事桁1上に設置された渡り線58を示す図である。図7(A)は、枕木52を設置した後の有道床桁3を示す図である。図7(B)は、分岐器59用の長い枕木52’を設置した後の有道床桁3を示す図である。
まず、図4(ア)に示すような複線の軌道50、50の左右両側の地盤に、それぞれ、上述のように複数の仮受杭を打設して、左右一対の仮受杭列を形成する。次に、各仮受杭列上に仮受桁30を設置する(図4(イ)参照)。尚、本実施形態では、仮受桁30は、地面より下方に配置される。
次に、軌道50、50のうち、受桁2の設置予定場所に対応する部分の軌道を撤去し、バックボー41を用いて、受桁2の設置予定場所の路盤(地盤)を掘削して凹部を形成する。次に、この凹部内に受桁2を配置した状態で、受桁2の左右両端部を、それぞれ、仮受桁30に固定する。次に、当該凹部を埋め戻して、軌道50、50を復旧する。
次に、既設の受桁2より前方にて、所定の間隔(例えば4m程度の間隔)を空けて、新たな受桁2を軌道50、50下に設置する。この受桁2の設置方法については、上述と同様であるので、その説明を省略する。
次に、図4(イ)に示すように、一方の軌道50のうち、既設の受桁2、2間に対応する部分の軌道を撤去して、当該部分に対応する路盤54を、バックボー41を用いて掘削して、凹部55を形成する。
次に、図5(ウ)に示すように、既設の受桁2、2間に有道床桁3をクレーン42により設置する。この設置時に、有道床桁3の複数の主桁12は、凹部55内に配置される。また、この設置時に、箱桁11の下面11bの前後方向端部は、既設の受桁2の上フランジ2aに載置される。そして、各主桁12の前後方向端部を、ブラケット21を介して、既設の受桁2、2に固定する。これにより、有道床桁3は、既設の受桁2、2によって支持される。
本実施形態では、有道床桁3がクレーン42により吊り下げられるに先立って(すなわち、主桁12を凹部55内に配置するに先立って)、箱桁11内には、バラストが投入されている。これにより、有道床桁3の設置後の軌道50の復旧時に行われるバラストの運搬作業やバラストの敷設作業を削減することができる。尚、狭隘部での施工であって大型のクレーンを用いることができない場合には、箱桁11内にバラストを投入することなく、有道床桁3を小型のクレーンにより、既設の受桁2、2間に設置してもよい。
また、本実施形態では、有道床桁3がクレーン42により吊り下げられるに先立って、箱桁11の下面11bの各吊孔16にそれぞれ吊りボルト(図示せず)の下端部が挿入されて、箱桁11の下面11bに着脱可能に固定されている。有道床桁3は、この吊りボルト及び吊り具(図示せず)を介して、クレーン42により吊り下げられる。
既設の受桁2、2間に有道床桁3を設置した後に、軌道50を復旧する。このときに、有道床桁3の箱桁11内に収容されたバラストは、軌道50の道床51の少なくとも一部を形成する。
この後に、他方の軌道50についても、上述の一方の軌道50と同様に、有道床桁3を設置する。
尚、軌道50については、図7(A)に示すように、道床51を形成するバラストが、枕木52の側面を覆うように敷かれる。このような状況であっても、左側の軌道50を支持する箱桁11の左側面11cの延長面11ceの上端縁と、右側の軌道50を支持する箱桁11の右側面11dの延長面11deの上端縁とが、設置された枕木52の上端よりも高位に位置することにより、バラストが線路脇にこぼれることが抑制される。
この後、既設の受桁2より前方にて、所定の間隔(例えば4m程度の間隔)を空けて、新たな受桁2を設置し、各軌道50について、有道床桁3を設置することを順次繰り返すことにより、工事桁1の架設が、工事桁架設進行方向Dに進行する(図5(エ)参照)。ここで、隣り合う既設の有道床桁3同士は互いに接触している。このようにして、工事桁1の架設が行われる。工事桁1の架設が完了すると、工事桁1の下方で、トンネル等の構造物の構築施工が行われる。
また、図5(エ)に示すように工事桁1が架設された後に、図6(オ)に示すように、複線(軌道50、50)に渡り線58を設置することができる。
渡り線58は、軌道50、50間を連絡するものであり、2つの分岐器59、59と、これらを接続する軌道60とにより構成される。
分岐器59については、通常の単線の軌道50の枕木52よりも長い枕木52’が用いられ得る(図7(B)参照)。
しかしながら、特許文献1に記載の工事桁については、互いに相対する一対の主桁と、U形断面の横桁とにより区画される空間内に枕木が配置される。それゆえ、工事桁に設置される枕木については、上記空間内に挿入可能な寸法に制限されていた。従って、特許文献1に記載の工事桁については、分岐器で用いられるような長い枕木を設置することが難しく、それゆえ、工事桁によって支持される軌道に分岐器を設置することが難しかった。
この点、本実施形態によれば、左側の軌道50を支持する箱桁11の右側面11dの上端縁と、右側の軌道50を支持する箱桁11の左側面11cの上端縁とが、設置された枕木52、52’の下端よりも低位に位置する(図7(B)参照)。これにより、左右の箱桁11、11に跨るように長い枕木52’であっても、この枕木52’が、箱桁11の側面に接触することがないので、有道床桁3上に分岐器59を設置することができる。従って、工事の都合等により分岐器の設置が必要になった場合でも、迅速に対応することができる。
本実施形態によれば、工事桁1は、軌道50、50下に設置されて軌道50、50を支持する。軌道50は、バラストにより形成される道床51と、道床51上に配置される枕木52と、枕木52上に配置されるレール53と、により構成される。工事桁1は、上面11aが開口した箱形で、バラストを収容する箱桁11を備える。箱桁11内に収容されたバラストが、道床51の少なくとも一部を形成する。これにより、工事桁1により支持される軌道50をいわゆるバラスト軌道とすることができるので、バラスト上(道床51上)の任意の位置に枕木52を設置することができる。
また本実施形態によれば、箱桁11は、上面11a、下面11b、一対の第1の側面(左側面11c、右側面11d)、及び、一対の第2の側面(前側面11e、後側面11f)からなる直方体状であり、第1の側面(左側面11c、右側面11d)はレール53の延在方向に対して平行な方向に延びる。これにより、箱桁11を簡素な構成とすることができる。
また本実施形態によれば、第1の側面及び第2の側面のうち少なくとも一方の上端縁(左側面11c、右側面11d、前側面11e、後側面11fの上端縁)が、道床51上に配置された枕木52の下端よりも低位に位置するか、又は、道床51上に配置された枕木52の下端と同位に位置する。これにより、隣接する箱桁11同士に跨るような寸法の枕木であっても、工事桁1上に設置することができる。
また本実施形態によれば、箱桁11は、一対の第1の側面(左側面11c、右側面11d)のうち少なくとも一方の上端部から上方に立ち上がる延長面11ce、11deを有し、延長面11ce、11deの上端縁が、道床51上に配置された枕木52の上端よりも高位に位置するか、又は、道床51上に配置された枕木52の上端と同位に位置する。
これにより、箱桁11内のバラストが線路脇にこぼれることが抑制される。
また本実施形態によれば、工事桁1は、箱桁11の下面11bに取り付けられて、レール53の延在方向に対して交差する方向に互いに間隔を空けて配置され、かつ、各々がレール53の延在方向に対して平行な方向に延びる複数の主桁12を更に備える。これにより、有道床桁3の剛性を高めてたわみの発生を抑制することができるので、精密機械である分岐器59を工事桁1上に設置することができる。また、箱桁11内に収容されたバラストの重みにより箱桁11がたわむことを抑制することができる。
また本実施形態によれば、工事桁1は、地盤に打設された複数の仮受け杭によって支持されて、主桁12を支持する受桁2を更に備える。これにより、簡素な構成で有道床桁3を支持することができる。
また本実施形態によれば、受桁2は、箱桁11の下面11bに接触して箱桁11を支持する箱桁支持部(受桁2の上フランジ2a)を有する。これにより、箱桁11の前後方向端部を受桁2が直接的に支持することができる。
また本実施形態によれば、受桁2は、レール53の延在方向に対して交差する方向に延びる。これにより、受桁2は、軌道50、50の両側に設置された仮受杭によって支持されて、有道床桁3を支持することができる。
また本実施形態によれば、工事桁1を架設する方法として、互いに間隔を空けて隣り合う既設の受桁2、2同士の間の路盤54を掘削して凹部55を形成する工程と、箱桁11の下面11bに取り付けられた主桁12を凹部55内に配置して、主桁11の両端部を既設の各受桁2、2に固定する工程と、を含む。これにより、既設の受桁2、2同士の間に有道床桁3を精度よく設置することができる。
また本実施形態によれば、箱桁11の下面11bに取り付けられた主桁12を凹部55内に配置するに先立って、箱桁11内にバラストを投入する。これにより、有道床桁3の設置後の軌道50の復旧時に行われるバラストの運搬作業やバラストの敷設作業を削減することができる。
尚、本実施形態では、本発明に係る工事桁を複線の軌道下に設ける例を挙げて説明したが、本発明に係る工事桁が設けられる軌道の形態はこれに限らず、例えば、本発明に係る工事桁を単線の軌道下、又は、複々線の軌道下に設けてもよい。
また、本実施形態では、工事桁上に設けられる分岐器の一例として、渡り線の分岐器を用いて説明したが、工事桁上に設けられる分岐器の形態はこれに限らない。例えば、工事桁上に設けられる分岐器として、片開き分岐器、両開き分岐器、振り分け分岐器、ダイヤモンドクロッシング、シーサースクロッシング等の分岐器を挙げることができる。
また、図示の実施形態はあくまで本発明を例示するものであり、本発明は、説明した実施形態により直接的に示されるものに加え、特許請求の範囲内で当業者によりなされる各種の改良・変更を包含するものであることは言うまでもない。
1 工事桁
2 受桁
2a 上フランジ
2b 下フランジ
2c ウェブ
2d リブ
3 有道床桁
11 箱桁
11a 上面
11b 下面
11c 左側面
11d 右側面
11e 前側面
11f 後側面
11ce、11de 延長面
11ct、11dt 上端部
12 主桁
12a 上フランジ
12b 下フランジ
12c ウェブ
12d リブ
13 バラストマット
14 補強部材
15 水抜き孔
16 吊孔
17、18 板状部材
21 ブラケット
21a 上フランジ
21b 下フランジ
21c ウェブ
21d リブ
30 仮受桁
41 バックボー
42 クレーン
50、60 軌道
51 道床
52、52’ 枕木
53 レール
54 路盤
55 凹部
58 渡り線
59 分岐器
D 工事桁架設進行方向

Claims (12)

  1. 軌道下に設置されて該軌道を支持する工事桁であって、
    前記軌道は、バラストにより形成される道床と、該道床上に配置される枕木と、該枕木上に配置されるレールと、により構成され、
    前記工事桁は
    面開口の箱形で、前記バラストを収容する箱桁と、
    前記箱桁の下面に取り付けられて、前記レールの延在方向に対して交差する方向に互いに間隔を空けて配置され、かつ、各々が前記レールの延在方向に対して平行な方向に延びる複数の主桁と、
    地盤に打設された複数の仮受け杭によって支持されて、前記主桁を支持する受桁と、
    備え、
    前記箱桁内に収容された前記バラストが、前記道床の少なくとも一部を形成し、
    前記受桁は、前記箱桁の下面に接触して前記箱桁を支持する箱桁支持部を有する、工事桁。
  2. 前記箱桁は、上面、下面、一対の第1の側面、及び、一対の第2の側面からなる直方体状であり、前記第1の側面は前記レールの延在方向に対して平行な方向に延びる、請求項1に記載の工事桁。
  3. 前記第1の側面及び前記第2の側面のうち少なくとも一方の上端縁が、前記道床上に配置された枕木の下端よりも低位に位置するか、又は、前記道床上に配置された枕木の下端と同位に位置する、請求項2に記載の工事桁。
  4. 前記箱桁は、前記一対の第1の側面のうち少なくとも一方の上端部から上方に立ち上がる延長面を有し、該延長面の上端縁が、前記道床上に配置された枕木の上端よりも高位に位置するか、又は、前記道床上に配置された枕木の上端と同位に位置する、請求項2に記載の工事桁。
  5. 前記受桁は、前記レールの延在方向に対して交差する方向に延びる、請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の工事桁。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載の工事桁を架設する方法であって、
    互いに間隔を空けて隣り合う既設の前記受桁同士の間の路盤を掘削して凹部を形成する工程と、
    前記箱桁の下面に取り付けられた前記主桁を前記凹部内に配置して、前記主桁の両端部を前記既設の各受桁に固定する工程と、
    を含む、工事桁の架設方法。
  7. 前記箱桁の下面に取り付けられた前記主桁を前記凹部内に配置するに先立って、前記箱桁内に前記バラストを投入する、請求項6に記載の工事桁の架設方法。
  8. 軌道下に設置されて該軌道を支持する工事桁を架設する方法であって、
    前記軌道は、バラストにより形成される道床と、該道床上に配置される枕木と、該枕木上に配置されるレールと、により構成され、
    前記工事桁は
    面開口の箱形で、前記バラストを収容する箱桁と、
    前記箱桁の下面に取り付けられて、前記レールの延在方向に対して交差する方向に互いに間隔を空けて配置され、かつ、各々が前記レールの延在方向に対して平行な方向に延びる複数の主桁と、
    地盤に打設された複数の仮受け杭によって支持されて、前記主桁を支持する受桁と、
    備え、
    前記箱桁内に収容された前記バラストが、前記道床の少なくとも一部を形成し、
    前記方法は、
    互いに間隔を空けて隣り合う既設の前記受桁同士の間の路盤を掘削して凹部を形成する工程と、
    前記箱桁の下面に取り付けられた前記主桁を前記凹部内に配置して、前記主桁の両端部を前記既設の各受桁に固定する工程と、
    を含み、
    前記箱桁の下面に取り付けられた前記主桁を前記凹部内に配置するに先立って、前記箱桁内に前記バラストを投入する、
    工事桁の架設方法
  9. 前記箱桁は、上面、下面、一対の第1の側面、及び、一対の第2の側面からなる直方体状であり、前記第1の側面は前記レールの延在方向に対して平行な方向に延びる、請求項8に記載の工事桁の架設方法
  10. 前記第1の側面及び前記第2の側面のうち少なくとも一方の上端縁が、前記道床上に配置された枕木の下端よりも低位に位置するか、又は、前記道床上に配置された枕木の下端と同位に位置する、請求項9に記載の工事桁の架設方法
  11. 前記箱桁は、前記一対の第1の側面のうち少なくとも一方の上端部から上方に立ち上がる延長面を有し、該延長面の上端縁が、前記道床上に配置された枕木の上端よりも高位に位置するか、又は、前記道床上に配置された枕木の上端と同位に位置する、請求項9に記載の工事桁の架設方法
  12. 前記受桁は、前記レールの延在方向に対して交差する方向に延びる、請求項8〜請求項11のいずれか1つに記載の工事桁の架設方法
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