JP6270474B2 - 乾燥機 - Google Patents
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Description
この洗濯乾燥機においては、乾燥運転の後半においてブロワを運転し、ヒートポンプの圧縮機を停止し、吸気弁を開いて外部空気を吸い込んで温め、筐体の内部空気とともに洗濯物に吹付けて洗濯物から水分を奪わせた後、この高湿空気を排水口より排水管を通し、トラップの水封を破って排水口に排出させる。乾燥運転の終了後は、水封を破らない圧力レベルまでブロワの回転数を下げて給水電磁弁より給水ホースを通して水を流し、トラップの水封を回復させて乾燥を終了する。
また、前記給水電磁弁を用いず、水封専用の給水弁を設けることにした場合、コストがかかる。
いずれにしても、余分に水道水を使用するという問題がある。
を有することを特徴とする。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1に係る洗濯乾燥機100の外観を略示する斜視図、図2は洗濯乾燥機100の内部構成を略示する縦断面図である。洗濯乾燥機100は、筐体1、水槽2、回転ドラム3、ドラムモータ4、乾燥風路5、送風ファン6、ヒートポンプ7、貯留水排出部8、排水部9、蓋体10、運転制御部11、ベローズ12、及び流体バランサ18を備える。
また、重量センサは上述した直接重量を検出するものでなく、モータの動作電流の大きさなどから間接的に重量を検出するようなものでもよい。
洗濯乾燥機100の運転制御部11は、CPU(Central Processing Unit)11a、ROM(Read Only Memory)11b、RAM(Random Access Memory )11c、入出力インターフェイス(I/O)11d、書換可能な不揮発性メモリ11e、及びタイマ11fを共有バスで接続してなるコンピュータである。CPU11aは、ROM11bに記憶した制御プログラムをRAM11cに読出して実行する。不揮発性メモリ11eは、例えばEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory) 又はEPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)等からなり、後述する制御テーブル等を予め記憶している。
運転制御部11は、洗濯水の水位が所定値に達したと判定した場合、重量センサ161により重量を検出し、検出した重量に基づいて洗い運転,脱水運転,乾燥運転の時間を決定し、ドラムモータ4を駆動して回転ドラム3を回転させる。回転ドラム3内の洗濯物は、バッフル(不図示)による持ち上げ及び落下が繰り返されて洗濯される。
排水の完了後、運転制御部11は回転ドラム3を回転させて脱水運転を行う。回転ドラム3の回転により洗濯物に含まれる水が遠心力で振り切られ、水槽2へ流出し、この水槽2より第1排水管91、第2排水管93、及びトラップ94を経て排水溝へ排出される。
この脱水処理後、洗濯物に含まれる洗剤をすすぐために、洗い運転同様に、洗濯物の重量に応じた量の給水が行われ、回転ドラム3を回転させ、すすぎを行う。決められた時間が経過することで、回転ドラム3の回転を停止し、排水弁92を開放し、排水を行い、脱水処理が行われる。このすすぎは1回または複数回行われ、最終すすぎの後、最後に最終脱水が行われる。
乾燥運転の制御を行うため、運転制御部11は、まず排水弁92を閉じる。そして、ドラムモータ4を駆動して回転ドラム3を回転させると共に、送風ファン6及びヒートポンプ7の駆動を開始する。乾燥風は、送風ファン6により、図2に示すように乾燥風路5内を流れる。
すなわち、送風ファン6が起風した乾燥風は、導入ダクト51及び導入口53を経て水槽2及び回転ドラム3に流入する。回転ドラム3の内部の洗濯物は、回転ドラム3の回転による持ち上げ及び落下を繰り返されている。乾燥風は、水槽2を通じて回転ドラム3内の洗濯物に当たり、該洗濯物の水分を奪って水槽2内に流出し、水槽2の上部から導出管52を経てヒートポンプ7へ流入する。ヒートポンプ7へ流入した乾燥風は、蒸発器73で露点以下に除湿される。除湿された乾燥風は、凝縮器72で加熱されて高温化かつ低湿度化され、再び回転ドラム3へと送風される。回転ドラム3内の洗濯物は、上述のように回転ドラム3の回転による持ち上げ及び落下を繰り返されているので、冷却及び加熱を伴って循環する乾燥風との接触が繰り返され、効率的に乾燥させられる。
上述したように駆動制御することで、乾燥運転の終了時に排水ポンプ81を駆動して、ドレインタンク75内の貯留水を全て排出する。これにより、トラップ94内が水で満たされ、確実に水封される。
つまり、上述したように、乾燥運転の進行度合いに応じた規定時間に基づき、この規定時間前の排水ポンプ81の駆動時間(t1)に対し、その規定時間以後の排水ポンプ81の駆動時間(t2)が短い。そのため、ドレインタンク75内の貯留水の排水量が少なくなる。その結果、ドレインタンク75内に貯留される水の量が多くなる。これにより、乾燥運転終了後、ドレインタンク75には、排水する凝縮水が十分に貯留されており、排水ポンプ81を駆動し、貯留水を全て排水することで、トラップ94内を水で満たし、確実に水封できる。
図4は、乾燥開始後の経過時間と、湿度センサ17により検出した相対湿度(a)、導出ダクト52内の排気温度(b)、導入ダクト51内の吸気温度(c)、吐出温度(d)、凝縮器72の温度(e)、蒸発器73の出側温度(f)、入側温度(g)との関係を示すグラフである。このグラフは洗濯物の重量が4kgである場合において求めたものである。
図4に示すように、相対湿度、又は前記b〜fの温度をモニタリングすることにより、乾燥の進行度合いを判断することができる。従って、相対湿度、及び前記b〜fの温度のうちの少なくとも1種以上を用いて制御切換時間を決定することができる。以下、相対湿度の閾値を用いて制御切換時間を決定する場合につき説明する。また、相対湿度の代わりに絶対湿度を用いることにしてもよい。
図5は、洗濯物の重量と、制御切換の湿度の閾値、乾燥終了の閾値との関係を示す制御テーブルを示す図である。この制御テーブルは、上述したように、予め不揮発性メモリ11eに記憶してある。この制御テーブルは、乾燥運転の終了時に排水ポンプ81を駆動した場合に、トラップ94が確実に封水されるときの前記湿度の閾値を実験により求めた結果に基づいて作成される。例えばドレインタンク75の容量が550mlであり、水封のためにトラップ94に水が300ml以上溜まるのが好ましい場合、乾燥運転の終了時に、ドレインタンク75に水が400ml程度残る場合の湿度が求められる。
ここで、洗濯物の重量が2kg以下であり、湿度が60%以下になった時点を制御切換時間と判定して、排水ポンプ81を駆動する場合の駆動時間を切り換え、湿度が30%以下になった時点で乾燥運転を終了する場合について説明する。
まず、運転制御部11は、乾燥運転が開始されたか否かを判定する(S1)。運転制御部11は乾燥運転が開始されていないと判定した場合(S1:NO)、この判定処理を繰り返す。
運転制御部11は排水ポンプ81がオンになっていないと判定した場合(S3:NO)、この判定処理を繰り返す。
運転制御部11は第1時間t1 が経過していないと判定した場合(S4:NO)、この判定処理を繰り返す。
運転制御部11は第1時間t1 が経過したと判定した場合(S4:YES)、排水ポンプ81をオフし(S5)、処理をステップS2へ戻す。
運転制御部11は第2時間t2 が経過していないと判定した場合(S7:NO)、この判定処理を繰り返す。
運転制御部11は第2時間t2 が経過したと判定した場合(S7:YES)、排水ポンプ81をオフする(S8)。
運転制御部11は、湿度が30%以下でないと判定した場合(S9:NO)、処理をステップS6へ戻す。
運転制御部11は湿度が30%以下であると判定した場合(S9:YES)、ドラムモータ4、送風ファン6、及びヒートポンプ7の駆動を停止して乾燥運転を終了した後、排水ポンプ81を所定時間オンし(S10)、貯留水の排出処理を終了する。ここで、例えば排水ポンプ81を10秒駆動する。所定時間としては、水位センサ76が所定値を検知した水量を十分に排水できる時間に設定される。所定時間は上述した第1時間t1とすることができる。これによりトラップ94が水封される。
そして、排水ポンプ81を駆動する前に、排水弁92を開き、乾燥中に第1排水管91に溜まった水を除去した後、排水弁92を閉じることにしてもよい。なお、排水弁92を開くタイミングは、乾燥運転の終了後のいずれの時点でもよい。
そして、本実施の形態においては、乾燥運転中の洗濯乾燥機100内の湿度を湿度センサ17によりモニタリングし、湿度が閾値以下になった場合に、排水ポンプ81の駆動時間を切り換える制御切換時間を決定する(制御切換時間の到達を把握する)ので、無駄に排水ポンプ81を駆動することなく、確実にドレインタンク75が溢れないようにするとともに、乾燥の終了後に確実にトラップ94が水封されるようにすることができる。
湿度の閾値は洗濯物の重量に基づいて決定するので、精度良く制御切換時間を決定することができる。なお、湿度の閾値は洗濯物の容量に基づいて決定することにしてもよい。
本発明の実施の形態2に係る洗濯乾燥機100は、運転制御部11が、洗濯物の重量に応じて決定される乾燥時間に対応する制御切換時間に基づいて、排水ポンプ81の駆動時間を切り換えること以外は、実施の形態1に係る洗濯乾燥機100と同様の構成を有する。
運転制御部11は、上述したように、給水後、重量センサ161により洗濯物の重量を検出する(S31)。
運転制御部11は、検出した重量に基づき、不揮発性メモリ11eに記憶された制御テーブルを参照して乾燥時間を決定する(S32)。
運転制御部11は、検出した重量に基づき、不揮発性メモリ11eに記憶された制御テーブルを参照して制御切換時間を決定する(S33)。
運転制御部11は、乾燥運転が開始されたか否かを判定する(S11)。運転制御部11は乾燥運転が開始されていないと判定した場合(S11:NO)、この判定処理を繰り返す。
運転制御部11は乾燥運転が開始されたと判定した場合(S11:YES)、制御切換時間T1が経過したか否かを判定する(S12)。
運転制御部11は制御切換時間T1 が経過していないと判定した場合(S12:NO)、排水ポンプ81がオンになっているか否かを判定する(S13)。運転制御部11は排水ポンプ81がオンになっていないと判定した場合(S13:NO)、この判定処理を繰り返す。
運転制御部11は第1時間t1 が経過していないと判定した場合(S14:NO)、この判定処理を繰り返す。
運転制御部11は第1時間t1 が経過したと判定した場合(S14:YES)、排水ポンプ81をオフし(S15)、処理をステップS12へ戻す。
運転制御部11は第2時間t2 が経過していないと判定した場合(S17:NO)、この判定処理を繰り返す。
運転制御部11は、乾燥時間T2が経過したか否かを判定する(S19)。
運転制御部11は、乾燥時間T2が経過していないと判定した場合(S19:NO)、処理をステップS16へ戻す。
そして、排水ポンプ81を駆動する前に、排水弁92を開き、乾燥中に第1排水管91に溜まった水を除去した後、排水弁92を閉じることにしてもよい。なお、排水弁92を開くタイミングは、乾燥運転の終了後のいずれの時点でもよい。
そして、本実施の形態においては、洗濯物の重量の大小に対応して、乾燥時間及び制御切換時間を決定するので、無駄に排水ポンプ81を駆動することなく、確実にドレインタンク75が溢れないようにするとともに、乾燥の終了後に確実にトラップ94が水封されるようにすることができる。
以上説明した実施の形態1及び2については、排水ポンプ81の駆動時間をt1 からt 2 に切換えるタイミングとして、湿度センサ17、乾燥時間に基づいて行うようにしている。そのため、洗濯物の量に応じた切換えるタイミングの閾値をそれぞれ設定し、それを記憶させるように制御している。
凝縮水は、乾燥運転の進行度合いに応じて、徐々に少なくなる。そのため、水位センサ76がドレインタンク75に所定の凝縮水を検知するタイミングで、排水ポンプ81の駆動時間を、徐々に短くなる時間にすることもできる。このようにすれば、洗濯物の量や、湿度センサ17の検知に基づく閾値を変えることなく、簡単な制御で本発明の目的を達成できる。
このようにすれば、常に水位センサ76の検知に応答して排水ポンプ81の駆動時間を徐々に短くすればよく、制御が非常に簡単になるだけでなく、実施の形態1および2同様に、乾燥の終了後にはドレインタンク75には十分は凝縮水が貯留されており、排水処理により確実にトラップ94が水封される。
また、実施の形態3の排水ポンプ81の駆動制御を、実施の形態1又は2の駆動制御を組み合わせた制御を行うこともできる。
つまり、実施の形態3による排水ポンプ81の駆動時間を、水位センサ76の検知に応じて、徐々に短くなるようにしているが、徐々に短くするタイミングを実施の形態1又は2の駆動制御に基づいて行うようにしてもよい。
また、実施の形態2によれば、乾燥時間が設定された時間を経過した時点(規定時間後)から、水位センサ17の検知に基づいて、排水ポンプ81を駆動する時間を徐々に短くするように制御する。このように制御することで、上述した実施の形態同様の作用効果を奏することができる。
例えば前記実施の形態1及び2においては、本発明を洗濯乾燥機100に適用した場合につき説明しているがこれに限定されるものではなく、洗濯機能は有さず、例えば乾燥機能のみを有する衣類乾燥機に適用することができる。
そして、乾燥工程の進行度合いは、上述したように湿度ではなく、図4に示す温度、又はこれらの組み合わせにより把握することにしてよい。
さらに、乾燥速度が異なるコースに応じて制御切換時間を変えることにしてもよい。
なお、実施の形態において説明した乾燥機は、洗濯乾燥機を例に説明しているが、水分を含む被乾燥物を専用に乾燥する乾燥機、また食器洗浄機等の乾燥にも本発明を適用することができる。
2 水槽(乾燥室)
3 回転ドラム(乾燥室)
4 ドラムモータ
7 ヒートポンプ
71 圧縮機
72 凝縮器
73 蒸発器
74 絞り部
75 ドレインタンク
76 水位センサ
81 排水ポンプ
92 排水弁
94 トラップ
11 運転制御部
14 操作パネル
17 湿度センサ
161 重量センサ
100 洗濯乾燥機
Claims (5)
- 被乾燥物を収容して乾燥風により乾燥する乾燥室と、該乾燥室に接続され、トラップを有する排水管と、前記乾燥風を生成するヒートポンプと、該ヒートポンプにより生じた水を貯留するドレインタンクと、該ドレインタンクに貯留された水を前記排水管へ送るための排水ポンプとを備え、
前記被乾燥物の乾燥が終了したときに、前記排水ポンプを駆動する乾燥機において、
乾燥開始後、乾燥の進行に対応する規定時間内は、前記排水ポンプを駆動する場合、該排水ポンプを第1時間駆動し、前記規定時間の経過後は、前記排水ポンプを駆動する場合、前記第1時間より短い第2時間駆動して、乾燥の終了後に前記排水ポンプを駆動し、全て排水したときに前記トラップを水封できる量の水が前記ドレインタンクに貯留されるように構成されていることを特徴とする乾燥機。 - 前記第1時間は、前記ドレインタンクに貯留された水を全て排水できる時間、
前記第2時間は、前記ドレインタンクに貯留された水を全ては排水できない時間、に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の乾燥機。 - 前記被乾燥物の容量又は重量の大小に基づいて乾燥時間を決定する手段と、
該手段により決定した乾燥時間に対応して前記規定時間を決定する手段と、
を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の乾燥機。 - 機内に湿度センサを備え、
前記規定時間を、前記湿度センサが検出した湿度に基づいて決定する手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の乾燥機。 - 前記被乾燥物の容量又は重量の大小に基づいて、前記規定時間を決定する前記湿度の閾値を決定する手段を有することを特徴とする請求項4に記載の乾燥機。
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