JP6270274B2 - 自転車用リアチャイルドシートカバー - Google Patents
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Description
このリアチャイルドシートのその他の構成部材としては、両側下方の足載せ部や座面前方の取手部が設けられている点を挙げることができるが、これらの構成要素は従前のリアチャイルドシートと同様であるが、その形態はよりデラックスなものとなっている。
そして、このリアチャイルドシートの全体を被覆できる雨除け用のカバーとして、下記特許文献に記載の従来例を挙げることができる。
この発明においては、従来のリアチャイルドシートカバーと同様の課題及び効果を発揮するものであって、その装着が容易であること、雨天、強風、或いは寒冷時にも使用することができ、通気性も考慮し、内部の幼児の居住性を良好にすることを課題としたものである。
しかしながら、当該カバー全体は、カバーがリアチャイルドシートに装着されると閉鎖空間を形成し、外気の導入量には一定の限界があったのである。
この窓部は、カバーの前面部に上端縁が接続した略コ字形状又は略U字形状のスライドファスナー部を設けて、ファスナーを全部開放することにより、上方に捲りあげることができ、そのため雨が上がった際には、この窓部を全面開放することにより、前方からのエアーの導入を受け、雨が上がった際、或いは、晴天時であってもそのままリアチャイルドシートに装着させたまま使用することができるものであった。
本発明においては、この前面窓部のスライドファスナーの噛合部からの雨水の浸入の問題を解消する手段を講じることをその第1の課題としている。
そのため、カバーを装着して幼児をリアチャイルドシートに乗せると、幼児の頭頂部がヘッドレストの高さよりも高い状態であると、その頭頂部がカバー頂面部に密着し、カバー頂面部が幼児の頭を下方に押し下げる状態となってしまうのである。
このような場合においても、カバー頂面部が幼児の頭頂部を押し下げることなく、圧迫させることがなくなるような手段を講じることも本発明の課題となる。
前面部には、大きく窓部が形成され、雨が上がった際には、窓部を大きく開放したままの状態とすることができ、カバー前面部から大量の外気を導入させることができ、カバー装着時でも暑さを防止することができる。
この雨水浸入防止シート部材は、このスライドファスナーの内側で、このファスナーの噛合部に沿って設けられ、つまり、窓部周縁部と前面部の内側に二重構造となるように形成されており、ファスナー噛合部から浸入した雨水は、この雨水浸入防止シート部材の表面部を伝って下方に流れて行き、前記二重構造の下辺部に貯留し、この下辺部に設けられた雨水の排水口から外部に排出されることとなるのである。
この雨水の排水口は、前記二重構造の下辺部の両コーナー部のみでなく、下辺部の中央部に複数のハトメを設けて実施することもできる。尚、この排水口は、適宜位置に一つのみ設けて実施することもできる。
勿論、実施に際しては、単なるハトメ(穴部)によって形成することも自由である。
即ち、背面部の内面の上方部にチャイルドシートのヘッドレストを取り囲むように括り付けることのできる2つの止め具を設け、この止め具を、上方に位置する高さ調整部と、この高さ調整部の下端部から下方に延長する伸縮自在の伸縮帯状部とから形成し、前記高さ調整部の上端部が背面部の上端縁に縫着され、高さ調整部には複数の係止受部を設け、伸縮帯状部の先端部には前記係止受部と相互に係止する係止部を設け、後者の係止部が前者の係止受部の何れかと選択的に係止することにより高さ調整部の高さ(長さ)を調整することができることを特徴とし、これにより、シートに腰掛けた幼児の頭頂部が仮にヘッドレストよりも高い位置に来たとしても、カバーの頂面部が幼児の頭頂部を押し下げるように作用しないこととなるのである。
換言すれば、高さ調節部の長さ(高さ)分だけ、ヘッドレストの高さから前記高さ調整部の長さ分高い位置にカバー頂面部が位置することとなり、着席した幼児の頭頂部を押し下げることが少なくなるのである。
即ち、使用者は、幼児を座席に着席させ或いは降ろす際に、片手で側面部を押えておく必要がなくなり、両手で幼児の出し入れを行うことが可能となるのである。
即ち、係着部材を側面部のスライドファスナーが設けられた部分の略中央部分に設け、係着受部材を背面部上端中央部に設けたものである。
これにより、側面部を最大限に開放させ、その出入口部の開放状態を維持できることとなる。
図1は、本発明の一実施形態に係る自転車用リアチャイルドシートカバーの斜め前方から見た装着状態の説明図である。
図2は、上記実施形態に係るカバーの前面部の窓部を開放した状態の説明図である。
これら2図に基づき以下説明を加える。
被覆されるチャイルドシートは、腰掛け部の後方から上方に延長する背凭れ部Bを有し、この背凭れ部Bの上端部には上下摺動可能なヘッドレストが設けられ、図2に示すPは、そのヘッドレストの支柱である。図には表れていないが、腰掛け部の両側には下方に延長する足載せ部が設備され、また腰掛部の前方には取手部が設けられた大型のものである。
このカバー10は、その全体が底面開口の略ボックス形状を有しており、即ち、その前面部11と、両側の側面部12、12と、前面部11と反対側の背面部13と、これらの上端部に位置する頂面部14とから成り、底面部は開口した状態に形成されている。
このスライドファスナー15を開放して、カバー10を前記チャイルドシートに被覆することができ、また幼児をチャイルドシートに腰掛けさせる際にもこのスライドファスナー15を開放して出入口部を形成して行うのである。
この図1では、上記エアー流通口は被覆部材17により隠れている。被覆部材17は、カバー10を構成するポリエステル生地と同じ生地を用いている。
更に、図には表れていないが、被覆部材17の周縁部の略中央部裏面には、係着部材を設けて、カバー10の対応する位置に設けた係着部材と相互に係着可能に形成している。これらの係着部材は、それぞれ面ファスナーを利用している。
そして、上方生地の下端縁部が、下方生地の上端縁部の位置よりも下方に且つその上面に位置するように配置している。
これにより、上方生地の下端部分と下方生地の上端部分が相互に重ね合わされるように重合され、上方生地の側が上に来るように構成し、これら重合部分の略中央部で、上方生地と下方生地を相互に縫着した構成である。
これらのエアー流通口によって、また、前記の両側面部12、12に設けたエアー流通口によって、カバー10内に導入されたエアーは、外部に良好に排出されるのである。
この窓部20は、前面部11において、上縁部が接続した略コ字形状又は略U字形状の切れ目を形成し、その切れ目部分にスライドファスナー21を設けたものから成り、窓部20は透明合成樹脂製素材から形成した。
逆に、窓部20を全開させるときは、これらのスライダー21sをそれぞれの側の上端の両端部に位置させればよいのである。
本発明においては、この雨水の浸入を防止する手段を講じたことがその第一の特徴部分となっているのである。
以下、その雨水浸入防止手段について説明する。
この窓部20は、その周囲でスライドファスナー21によってその両側と下辺部で囲まれている。
このスライドファスナー21を開放することにより、窓部20が開放され、逆にこのスライドファスナー21を閉鎖することにより、窓部20が閉鎖される。
両側の縦方向のスライドファスナー21、21の裏面には、縦方向シート部材22t、22tを、その下辺部には下辺部シート部材22sを設けている(図2参照)。
ここで、これらの縦方向シート部材22t、22t、及び下辺部シート部材22sは、スライドファスナー21が噛合された際、そのスライドファスナー21の位置の窓部20の内側位置に位置していることである。
そうでないと、浸入した雨水がカバー10内部に入り込んでしまうからである。
ここで、「縫製部位」及び「縫製ライン」と記載したが、この「縫製」という語は、必ずしも縫製糸による縫製のみを意味するのではなく、可能である場合には、即ち合成樹脂繊維製生地や合成樹脂シート地同士であれば、高周波溶接等の溶着接合をも意味するものである(以下同じである。)。
この排水口24は、その表面側(前面部11側)の生地をメッシュ生地とすることにより実現した。
そして、図2中左側の縦方向シート部材22tは、その左側が側面部12との縫製部で共に接合され、図2中右側の縦方向シート部材22tの右側は、前面部11の右側縁のスライドファスナー15の部分と共に接合されている。
また、カバー10の下端開口部の周縁部には、適宜伸縮自在のゴム紐等の弾性部材を縫い込んで、或いは挿通して、その開口端縁部がチャイルドシートの下端部の外形形状に沿って適切に収縮又は集束できるように構成している点は、従来のものと同様である。
図4は、同じく図3に示したコーナー部分を両手で拡開した状態の説明図である。
これら両図面から、本発明に係るカバーの前面部11の二重構造部分Eを見て取ることができる。
即ち、前面部11と側面部12との縫製ライン25に縦方向シート部材22tの一方の側縁部が共に縫製され、前面部11の下方の横方向縫製ライン23に下辺部シート部材22sの下端縁部が共に縫製されることにより、窓部の周縁部のスライドファスナーの裏面にこれら縦方向シート部材22tと下辺部シート部材22sとが配置され、二重構造を形成するのである。
これにより、窓部の周縁部のスライドファスナーから浸入した雨水は、縦方向シート部材22tを伝って、下辺部シート部材22sと前面部11との間に貯留し、その後、下辺部シート部材22sの両コーナー部に設けられた排水口24からカバー外部に排出されることとなるのである。
この図から解る通り、カバーは、リアチャイルドシートに被せられ、その背面部13と頂面部14との縫製ライン27に共に縫製されている2つの止め具30、30によってリアチャイルドシートのヘッドレストHの部分に括りつけられる。
高さ調節部31は、帯状の織物製のものから成り、その長手方向に少なくとも2箇所に係止受部31kを設けている。
本発明においては、この欠点を解消したものである。
この実施形態では、係止受部31k、係止部32kとしては、留めホックを使用しているが、これらを面ファスナーにより形成してもよい。
本発明においては、幼児をリアチャイルドシートに乗せたり、降ろしたりする際に、側面部12の前方側側縁部のスライドファスナー15を開放し、その側面部12のスライドファスナー15が設けられている略中央部分に係着部材16を設けており、この係着部材16と相互に係着できる係着受部材を背面部13の上端縁の略中央部に設け、前記係着部材16を背面部13の上端縁略中央部の係着受部材と相互に係着できるようにし、側面部12を開放させ、出入口部を開放させたままの状態に維持できるようにしている。
これにより、幼児をリアチャイルドシートCに着席させ又は降ろす際には非常に便利なものとなるのである。
本発明に係るチャイルドシートカバーの形状、大きさ等は、必要に応じて種々設計変更可能であり、既存のリアチャイルドシートの形状や大きさに良好に適合するような形状、形態、大きさに設計すればよい。
このスライドファスナーは、必ずしも、その境界部に沿ってその全体に設けなくとも実施可能であり、頂面部の少し下方から下端開口部にかけて設けてもよい。
エアー流通孔は、メッシュ生地を利用したが、エアーを流通出来るものであれば、どのような形態であってもよい。単なる穴部又は開口部であってもよいものである。
エアー流通口の表面側の被覆部材には引張り片等を設けることも全く自由である。
窓部以外、例えば頂面部を透明とすることも全く自由であり、透明部は適宜自由に設けることができる。
また、この排水口は、両端部ばかりでなく、中間の複数位置に単なるハトメによって形成することもできる。
更には、この排水口は、一つのみ形成したものであってもよい。
11 前面部
12 側面部
13 背面部
14 頂面部
15 スライドファスナー
16 係着部材
17 被覆部材
20 窓部
21 スライドファスナー
21f ファスナー歯部
21s スライダー
22t 縦方向シート部材
22s 下辺部シート部材
23、25、27 縫製ライン
24 排水口
30 止め具
31 高さ調整部
31k 係止受部
32k 係止部
32 伸縮帯状部
C リアチャイルドシート
B 背凭れ部
E 二重構造部分
H ヘッドレスト
P 支柱(ヘッドレストの)
T 取手部
Claims (5)
- 自転車の後部荷台に取り付け固定されたヘッドレスト付きチャイルドシートの全体を被覆することができる底面開口のボックス形状を有し、少なくともその前面部の上方部分が透明に形成され、前面部と少なくとも一方の側面部との境界部上下方向にスライドファスナーを設けて開閉自在としたリアチャイルドシートカバーにおいて、
前面部に上端縁が接続した略コ字形状又は略U字形状の切れ目を設け、その切れ目部分にはスライドファスナーを設けて開閉自在の窓部を形成し、
このスライドファスナーの内側で、このファスナー噛合部に沿って雨水浸入防止シート部材を配設することによって、窓部と前面部のスライドファスナーの内側に前記雨水浸入防止シート部材が位置して二重構造を成し、
この二重構造部分の下辺部に前記ファスナー噛合部から浸入した雨水の排水口を設けたことを特徴とする自転車用リアチャイルドシートカバー。 - 前記排水口が複数の穴部が形成されたメッシュ生地から成ることを特徴とする請求項1に記載の自転車用リアチャイルドシートカバー。
- 前記背面部の内面の上方部にチャイルドシートのヘッドレストを取り囲むように括り付けることのできる一対の止め具を設け、
この止め具が、上方に位置する高さ調整部と、この高さ調整部の下端部から下方に延長する伸縮自在の伸縮帯状部とからなり、
前記高さ調整部の上端部が背面部の上端縁に固定され、高さ調整部には複数の係止受部を設け、伸縮帯状部の先端部には前記係止受部と相互に係止する係止部を設け、後者の係止部が前者の係止受部の何れかと選択的に係止することにより高さ調整部の高さを調整することができることを特徴とする請求項1又は2に記載の自転車用リアチャイルドシートカバー。 - 前記一方の側面部のスライドファスナーが設けられた部分の適宜位置に係着部材を設け、この係着部材に相互に係着する係着受部材を背面部の上方部位に設け、カバー内から幼児を出し入れする際に、前記係着部材を前記係着受部材に係着して前記スライドファスナーが開放されて形成された出入口部を開放状態に維持できることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の自転車用リアチャイルドシートカバー。
- 前記係着部材を側面部のスライドファスナーが設けられた部分の略中央部分に設け、前記係着受部材を背面部上端中央部に設けたことを特徴とする請求項4に記載の自転車用リアチャイルドシートカバー。
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