JP6269428B2 - アルミ箔ダブリング圧延設備の制御装置 - Google Patents

アルミ箔ダブリング圧延設備の制御装置 Download PDF

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Description

この発明は、アルミ箔ダブリング圧延設備の制御装置に関する。
特許文献1は、アルミ箔ダブリング圧延設備を開示する。アルミ箔ダブリング圧延設備において、第1アルミニウム材料は、メイン巻戻リールから圧延機に送り出される。第2アルミニウム材料は、ダブリング巻戻リールから圧延機に送り出される。第1アルミニウム材料および第2アルミニウム材料は、圧延機により重ねて圧延される。
特公昭61−11684公報
しかしながら、特許文献1に記載のものにおいては、メイン巻戻リールおよびダブリング巻戻リールの機械構成等の違いがある。このため、圧延機の入側において、第1アルミニウム材料の張力および第2アルミニウム材料の張力の間に偏差が生じる。その結果、第1アルミニウム材料および第2アルミニウム材料の厚みに偏差が生じる。
この発明は、上述の課題を解決するためになされた。この発明の目的は、第1アルミニウム材料および第2アルミニウム材料の厚みを均一にすることができるアルミ箔ダブリング圧延設備の制御装置を提供することである。
この発明に係るアルミ箔ダブリング圧延設備の制御装置は、メイン巻戻リールと圧延機との間の第1アルミニウム材料の張力を計測する第1張力計側部と、ダブリング巻戻リールと前記圧延機との間の第2アルミニウム材料の張力を計測する第2張力計側部と、第1アルミニウム材料および第2アルミニウム材料の張力の指令値から前記第1張力計側部により計測された張力と前記第2張力計側部により計測された張力との平均値を減じた値を算出する目標張力追従成分算出部と、前記第1張力計側部により計測された張力から前記第2張力計側部により計測された張力を減じた値を算出する張力偏差抑制成分算出部と、前記目標張力追従成分算出部により算出された値に基づいた目標張力追従成分に前記張力偏差抑制成分算出部により算出された値に基づいた張力偏差抑制成分を加えた値に基づいて、前記メイン巻戻リールを駆動するモータのトルク基準値を算出する第1ハイブリッドコントローラと、前記目標張力追従成分算出部により算出された値に基づいた目標張力追従成分から前記張力偏差抑制成分算出部により算出された値に基づいた張力偏差抑制成分を減じた値に基づいて、前記ダブリング巻戻リールを駆動するモータのトルク基準値を算出する第2ハイブリッドコントローラと、を備えた。
この発明によれば、目標張力に追従するための張力制御と張力偏差を抑制するための張力制御とは、直交した座標空間上で互いに干渉せずに行われる。このため、第1アルミニウム材料および第2アルミニウム材料の厚みを均一にすることができる。
この発明の実施の形態1におけるアルミ箔ダブリング圧延設備の制御装置が利用されたアルミ箔ダブリング圧延設備の構成図である。 この発明の実施の形態1におけるアルミ箔ダブリング圧延設備の制御装置により算出されるトルクの和分量の基準値を説明するための図である。 この発明の実施の形態1におけるアルミ箔ダブリング圧延設備の制御装置により算出されるトルクの差分量の基準値を説明するための図である。 この発明の実施の形態1におけるアルミ箔ダブリング圧延設備の制御装置の第1ハイブリッドコントローラによる制御を説明するためのブロック線図である。 この発明の実施の形態1におけるアルミ箔ダブリング圧延設備の制御装置の第2ハイブリッドコントローラによる制御を説明するためのブロック線図である。 この発明の実施の形態2におけるアルミ箔ダブリング圧延設備の制御装置が利用されたアルミ箔ダブリング圧延設備のメイン巻戻リールモータのブロック線図である。 この発明の実施の形態2におけるアルミ箔ダブリング圧延設備の制御装置が利用されたアルミ箔ダブリング圧延設備のダブリング巻戻リールモータのブロック線図である。 この発明の実施の形態2におけるアルミ箔ダブリング圧延設備の制御装置によるハイブリッド制御を行わない制御系におけるシミュレーション結果を示す図である。 この発明の実施の形態2におけるアルミ箔ダブリング圧延設備の制御装置によるハイブリッド制御を行う制御系におけるシミュレーション結果を示す図である。 この発明の実施の形態3におけるアルミ箔ダブリング圧延設備の制御装置が利用されたアルミ箔ダブリング圧延設備のメイン巻戻リールモータのブロック線図である。 この発明の実施の形態3におけるアルミ箔ダブリング圧延設備の制御装置が利用されたアルミ箔ダブリング圧延設備のダブリング巻戻リールモータのブロック線図である。
この発明を実施するための形態について添付の図面に従って説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号が付される。当該部分の重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1におけるアルミ箔ダブリング圧延設備の制御装置が利用されたアルミ箔ダブリング圧延設備の構成図である。
図1において、圧延機1は、ワークロール1aを備える。圧下装置2は、圧延機1の上方に設けられる。メイン巻戻リール3とダブリング巻戻リール4とは、圧延機1の入側に設けられる。送りロール群5は、メイン巻戻リール3とダブリング巻戻リール4との出側かつ圧延機1の入側に設けられる。巻取リール6は、圧延機1の出側に設けられる。
第1回転速度センサ3aは、メイン巻戻リール3に設けられる。第2回転速度センサ4aは、ダブリング巻戻リール4に設けられる。第1入側張力計7は、メイン巻戻リール3と送りロール群5との間に設けられる。第2入側張力計8は、ダブリング巻戻リール4と送りロール群5との間に設けられる。入側板速度計9は、送りロール群5と圧延機1との間に設けられる。入側板厚計10は、入側板速度計9と圧延機1との間に設けられる。出側板厚計11は、圧延機1と巻取リール6の間に設けられる。出側板速度計12は、出側板厚計11と巻取リール6との間に設けられる。出側張力計13は、出側板速度計12と巻取リール6との間に設けられる。
圧延機モータ14の出力軸は、ワークロール1aの回転軸に接続される。メイン巻戻リールモータ15の出力軸は、メイン巻戻リール3の回転軸に接続される。ダブリング巻戻リールモータ16の出力軸は、ダブリング巻戻リール4の回転軸に接続される。巻取リールモータ17の出力軸は、巻取リール6の回転軸に接続される。
圧延機駆動装置18は、圧延機モータ14に接続される。メイン巻戻リール駆動装置19は、メイン巻戻リールモータ15に接続される。ダブリング巻戻リール駆動装置20は、ダブリング巻戻リールモータ16に接続される。巻取リール駆動装置21は、巻取リールモータ17に接続される。
制御装置22は、第1回転速度センサ3aと第2回転速度センサ4aと第1入側張力計7と第2入側張力計8と入側板速度計9と入側板厚計10と出側板厚計11と出側板速度計12と出側張力計13とに接続される。例えば、制御装置22は、PLCからなる。制御装置22は、第1速度計測部22aと第2速度計測部22bと第1張力計測部22cと第2張力計測部22dと目標張力追従成分算出部22eと張力偏差抑制成分算出部22fと第1ハイブリッドコントローラ22gと第2ハイブリッドコントローラ22hとを備える。制御装置22は、圧延機駆動装置18とメイン巻戻リール駆動装置19とダブリング巻戻リール駆動装置20と巻取リール駆動装置21とに接続する。
アルミ箔ダブリング圧延設備において、第1アルミニウム材料は、メイン巻戻リール3から送り出される。第2アルミニウム材料は、ダブリング巻戻リール4から送り出される。第1アルミニウム材料および第2アルミニウム材料は、送りロール群5において重ねられる。第1アルミニウム材料および第2アルミニウム材料は、圧延機1において重ねて圧延される。第1アルミニウム材料および第2アルミニウム材料は、重ねて圧延された状態で巻取リール6に巻き取られる。
この際、第1回転速度センサ3aは、メイン巻戻リール3の回転速度を計測する。第1回転速度センサ3aは、メイン巻戻リール3の回転速度の応答値を出力する。第2回転速度センサ4aは、ダブリング巻戻リール4の回転速度を計測する。第2回転速度センサ4aは、ダブリング巻戻リール4の回転速度の応答値を出力する。
第1入側張力計7は、第1アルミニウム材料の張力を計測する。第1入側張力計7は、第1アルミニウム材料の張力の応答値Tmain res(MPa)を出力する。第2入側張力計8は、第2アルミニウム材料の張力を計測する。第2入側張力計8は、第2アルミニウム材料の張力の応答値Tdbl res(MPa)を出力する。
圧延機1の入側において、入側板速度計9は、重ねられた第1アルミニウム材料および第2アルミニウム材料の速度を計測する。入側板速度計9は、重ねられた第1アルミニウム材料および第2アルミニウム材料の速度の応答値を出力する。圧延機1の入側において、入側板厚計10は、重ねられた第1アルミニウム材料および第2アルミニウム材料の厚みを計測する。入側板厚計10は、重ねられた第1アルミニウム材料および第2アルミニウム材料の厚みの応答値を出力する。
圧延機1の出側において、出側板厚計11は、重ねられた第1アルミニウム材料および第2アルミニウム材料の厚みを計測する。出側板厚計11は、重ねられた第1アルミニウム材料および第2アルミニウム材料の厚みの応答値を出力する。圧延機1の出側において、出側板速度計12は、重ねられた第1アルミニウム材料および第2アルミニウム材料の速度を計測する。出側板速度計12は、重ねられた第1アルミニウム材料および第2アルミニウム材料の速度の応答値を出力する。
制御装置22は、入側板厚計10からの応答値等に基づいて重ねられた第1アルミニウム材料および第2アルミニウム材料の厚さを制御する。
この際、制御装置22は、メイン巻戻リール3とダブリング巻戻リール4との張力制御による張力の応答値Tmain res、Tdbl res(MPa)の和分量(1、1)と差分量(1、−1)の二変量にフィードバック制御を行う。メイン巻戻リール3とダブリング巻戻リール4との張力制御による張力の応答値Tmain res、Tdbl resの合計値を2で割った平均値は、メイン巻戻リールモータ15とダブリング巻戻リールモータ16とのトルクの和分量(1、1)で決定される。メイン巻戻リール3とダブリング巻戻リール4との張力制御による張力の応答値Tmain res、Tdbl resの偏差は、メイン巻戻リールモータ15とダブリング巻戻リールモータ16とのトルクの差分量(1、−1)で決定される。
当該二変量は、直交したベクトル量である。このため、当該二変量は、互いに独立して制御される。すなわち、直交した座標空間において、目標張力追従の張力制御と張力偏差抑制の張力制御が互いに独立して行われる。この際、メイン巻戻リールモータ15のトルク基準値τmain ref(N・m)とダブリング巻戻リールモータ16のトルク基準値τdbl ref(N・m)とは、各座標空間でのトルク基準値を用いて次の(1)で表される。
Figure 0006269428
具体的には、制御装置22において、第1速度計測部22aは、第1回転速度センサ3aからの応答値に基づいてメイン巻戻リールモータ15の角速度を計測する。第2速度計測部22bは、第2回転速度センサ4aからの応答値に基づいてダブリング巻戻リールモータ16の角速度を計測する。第1張力計測部22cは、第1入側張力計7からの応答値Tmain resに基づいて第1アルミニウム材料の張力を計測する。第2張力計測部22dは、第2入側張力計8からの応答値Tdbl resに基づいて第2アルミニウム材料の張力を計測する。
目標張力追従成分算出部22eは、第1アルミニウム材料および第2アルミニウム材料の張力の指令値Tpor cmd(MPa)から第1張力計側部22cにより計測された張力と第2張力計側部22dにより計測された張力との合計値を2で割った平均値を減じた値を算出する。張力偏差抑制成分算出部22fは、第1張力計側部22cにより計測された張力から第2張力計側部22dにより計測された張力を減じた値を算出する。
第1ハイブリッドコントローラ22gは、目標張力追従成分算出部22eにより算出された値と張力偏差抑制成分算出部22fにより算出された値と基づいてメイン巻戻リールモータ15のトルク基準値τmain refを算出する。第2ハイブリッドコントローラは、目標張力追従成分算出部22eにより算出された値と張力偏差抑制成分算出部22fにより算出された値と基づいてダブリング巻戻リールモータ16のトルク基準値τdbl refを算出する。
メイン巻戻リール駆動装置19は、トルク基準値τmain refに基づいてメイン巻戻リールモータ15を制御する。メイン巻戻リールモータ15は、メイン巻戻リール駆動装置19の制御によりメイン巻戻リール3を駆動する。ダブリング巻戻リール駆動装置20は、トルク基準値τdbl refに基づいてダブリング巻戻リールモータ16を制御する。ダブリング巻戻リールモータ16は、ダブリング巻戻リール駆動装置20の制御によりダブリング巻戻リール4を駆動する。
次に、図2を用いて、トルクの和分量の基準値を説明する。
図2はこの発明の実施の形態1におけるアルミ箔ダブリング圧延設備の制御装置により算出されるトルクの和分量の基準値を説明するための図である。
図2において、目標張力追従用張力制御器23の伝達関数は、2C cmdである。目標張力追従用張力制御器23は、第1アルミニウム材料および第2アルミニウム材料の張力の指令値Tpor cmdと張力の応答値Tmain res、Tdbl resの平均値Tave res(MPa)とに基づいてトルクの和分量の基準値(τmain+τdblref(N・m)を算出する。基準値(τmain+τdblrefは、次の(2)式で表される。
Figure 0006269428
次に、図3を用いて、トルクの差分量の基準値を説明する。
図3はこの発明の実施の形態1におけるアルミ箔ダブリング圧延設備の制御装置により算出されるトルクの差分量の基準値を説明するための図である。
図3において、張力偏差抑制用張力制御器24の伝達関数は、2C difである。張力偏差抑制用張力制御器24は、張力の応答値Tmain res、Tdbl resの偏差Tdif res(MPa)に基づいてトルクの差分量の基準値(τmain−τdblref(N・m)を算出する。基準値(τmain−τdblrefは、次の(3)式で表される。
Figure 0006269428
次に、図4を用いて、第1ハイブリッドコントローラ22gによる制御を説明する。
図4はこの発明の実施の形態1におけるアルミ箔ダブリング圧延設備の制御装置の第1ハイブリッドコントローラによる制御を説明するためのブロック線図である。
図4に示すように、第1ハイブリッドコントローラ22gは、目標張力追従用張力制御器C cmdを用いて目標張力追従成分算出部22eにより算出された値に基づいて目標張力追従成分を算出する。第1ハイブリッドコントローラ22gは、張力偏差抑制用張力制御器C difを用いて張力偏差抑制成分算出部22fにより算出された値に基づいて張力偏差抑制成分を算出する。第1ハイブリッドコントローラ22gは、目標張力追従成分に張力偏差抑制成分を加えた値に基づいて、メイン巻戻リールモータ15のトルク基準値τmain refを算出する。具体的には、第1ハイブリッドコントローラ22gは、次の(4)式を用いてメイン巻戻リールモータ15のトルク基準値τmain refを算出する。
Figure 0006269428
電流制御器は、トルク基準値τmain refに基づいてトルク電流値I(A)を算出する。メイン巻戻リールモータ15のd軸磁束φ(Wb)は、トルク電流値Iに基づいて決まる。メイン巻戻リールモータ15のトルクの応答値τmain resは、当該d軸磁束φに基づいて決まる。メイン巻戻リールモータ15の角速度の応答値ωmain res(rad/s)は、メイン巻戻リールモータ15のトルクの応答値τmain resとメイン巻戻リール3における慣性モーメントJmain(kg・m)とに基づいて決まる。メイン巻戻リール3の周速度vmain res(mm/s)は、メイン巻戻リールモータ15の角速度の応答値ωmain resとメイン巻戻リール3の半径Rmain(mm)とに基づいて決まる。
次に、図5を用いて、第2ハイブリッドコントローラ22hによる制御を説明する。
図5はこの発明の実施の形態1におけるアルミ箔ダブリング圧延設備の制御装置の第2ハイブリッドコントローラによる制御を説明するためのブロック線図である。
図5に示すように、第2ハイブリッドコントローラ22hは、目標張力追従用張力制御器C cmdを用いて目標張力追従成分算出部22eにより算出された値に基づいて目標張力追従成分を算出する。第2ハイブリッドコントローラ22hは、張力偏差抑制用張力制御器C difを用いて張力偏差抑制成分算出部22fにより算出された値に基づいて張力偏差抑制成分を算出する。第2ハイブリッドコントローラ22hは、目標張力追従成分から張力偏差抑制成分を減じた値に基づいて、メイン巻戻リールモータ15のトルク基準値τdbl refを算出する。具体的には、第2ハイブリッドコントローラ22hは、次の(5)式を用いてダブリング巻戻リールモータ16のトルク基準値τdbl refを算出する。
Figure 0006269428
電流制御器は、トルク基準値τdbl refに基づいてトルク電流値I(A)を算出する。ダブリング巻戻モータのd軸磁束φ(Wb)は、トルク電流値Iに基づいて決まる。ダブリング巻戻リールモータ16のトルクの応答値τdbl resは、当該d軸磁束φに基づいて決まる。ダブリング巻戻リールモータ16の角速度の応答値ωdbl res(rad/s)は、ダブリング巻戻リールモータ16のトルクの応答値τdbl resとダブリング巻戻リール4における慣性モーメントJdbl(kg・m)とに基づいて決まる。ダブリング巻戻リール4の周速度vdbl res(mm/s)は、ダブリング巻戻リールモータ16の角速度の応答値ωdbl resとダブリング巻戻リール4の半径Rdbl(mm)とに基づいて決まる。
以上で説明した実施の形態1によれば、目標張力に追従するための張力制御と張力偏差を抑制するための張力制御とは、直交した座標空間上で互いに干渉せずに行われる。このため、非定常状態においても、第1アルミニウム材料の張力および第2アルミニウム材料の張力の偏差が抑制される。その結果、第1アルミニウム材料および第2アルミニウム材料の厚みを均一にすることができる。
なお、(3)式において、目標張力差分値を0以外の値に設定すれば、第1アルミニウム材料の張力と第2アルミニウム材料と張力との偏差を常に一定に制御することができる。
実施の形態2.
図6はこの発明の実施の形態2におけるアルミ箔ダブリング圧延設備の制御装置が利用されたアルミ箔ダブリング圧延設備のメイン巻戻リールモータのブロック線図である。図7はこの発明の実施の形態2におけるアルミ箔ダブリング圧延設備の制御装置が利用されたアルミ箔ダブリング圧延設備のダブリング巻戻リールモータのブロック線図である。なお、実施の形態1と同一又は相当部分には同一符号を付される。当該部分の説明は省略される。
図6の第1外乱オブザーバ25は、メイン巻戻リールモータ15に実装される。
メイン巻戻リールモータ15のトルク応答値τmain resは、外乱トルクτdis(N・m)も含む。外乱トルクτdisは、張力による負荷トルク、メイン巻戻リール3の偏心等により発生する。
第1外乱オブザーバ25は、トルク基準値τmain refと角速度の応答値ωmain resとに基づいて外乱トルクの推定値τdis est(N・m)をサンプリング毎に算出する。この際、カットオフ周波数gdis(rad/s)とメイン巻戻リール3における慣性モーメントのノミナル値Jmain nom(kg・m)とが利用される。外乱トルクの推定値τdis estは、トルク基準値τmain refにフィードフォワード補償される。外乱トルクの推定値τdis estは、外乱トルクτdisを相殺する。その結果、外乱の影響が取り除かれる。
図7の第2外乱オブザーバ26は、ダブリング巻戻リールモータ16に実装される。
ダブリング巻戻リールモータ16のトルク応答値τdbl resは、外乱トルクτdis(N・m)も含む。張力による負荷トルク、ダブリング巻戻リール4の偏心等により発生する。
第2外乱オブザーバ26は、トルク基準値τdbl refと角速度の応答値ωdbl resとに基づいて外乱トルクの推定値τdis est(N・m)をサンプリング毎に算出する。この際、カットオフ周波数gdis(rad/s)とダブリング巻戻リール4における慣性モーメントのノミナル値Jdbl nom(kg・m)とが利用される。外乱トルクの推定値τdis estは、トルク基準値τdbl refにフィードフォワード補償される。外乱トルクの推定値τdis estは、外乱トルクτdisを相殺する。その結果、外乱の影響が取り除かれる。
次に、図8と図9とを用いて、ハイブリッド制御の有用性を説明する。
図8はこの発明の実施の形態2におけるアルミ箔ダブリング圧延設備の制御装置によるハイブリッド制御を行わない制御系におけるシミュレーション結果を示す図である。図9はこの発明の実施の形態2におけるアルミ箔ダブリング圧延設備の制御装置によるハイブリッド制御を行う制御系におけるシミュレーション結果を示す図である。
図8の上段は、ハイブリッド制御を行わない制御系におけるメイン巻戻リール3の周速とダブリング巻戻リール4の周速とを示す。図8の下段は、ハイブリッド制御を行わない制御系における第1アルミニウム材料の張力と第2アルミニウム材料の張力とを示す。
図9の上段は、ハイブリッド制御を行う制御系におけるメイン巻戻リール3の周速とダブリング巻戻リール4の周速とを示す。図9の下段は、ハイブリッド制御を行う制御系における第1アルミニウム材料の張力と第2アルミニウム材料の張力とを示す。
図8の上段および図9の上段に示すように、時刻Tが0(s)から2(s)までの間においては、圧延が開始されていない。この際、ストール運転が行われる。具体的には、速度指令値が0の状態で、張力の指令値が80(MPa)に設定される。時刻Tが2(s)になると、速度指令値が上昇を開始する。速度指令値の上昇により、メイン巻戻リール3の周速とダブリング巻戻リール4の周速が上昇する。その結果、圧延が開始される。時刻Tが4(s)になると、速度指令値が一定となる。メイン巻戻リール3の周速とダブリング巻戻リール4の周速が一定となる。
図8の下段に示すように、ハイブリッド制御を行わない制御系においては、第1アルミニウム材料の張力と第2アルミニウム材料の張力とに関し、メイン巻戻リール3の周速とダブリング巻戻リール4の周速との上昇中に偏差が生じる。これに対し、図9の下段に示すように、ハイブリッド制御を行う制御系においては、第1アルミニウム材料の張力と第2アルミニウム材料の張力とに関し、メイン巻戻リール3の周速とダブリング巻戻リール4の周速との上昇中に偏差が抑制される。
以上で説明した実施の形態2によれば、メイン巻戻リールモータ15とダブリング巻戻リールモータ16とにおいて、外乱の影響が取り除かれる。このため、第1アルミニウム材料および第2アルミニウム材料の厚みの精度をより向上させることができる。
実施の形態3.
図10はこの発明の実施の形態3におけるアルミ箔ダブリング圧延設備の制御装置が利用されたアルミ箔ダブリング圧延設備のメイン巻戻リールモータのブロック線図である。図11はこの発明の実施の形態3におけるアルミ箔ダブリング圧延設備の制御装置が利用されたアルミ箔ダブリング圧延設備のダブリング巻戻リールモータのブロック線図である。なお、実施の形態1と同一又は相当部分には同一符号を付される。当該部分の説明は省略される。
図10に示すように、第1SFC27(Simulator Following Control)は、メイン巻戻リールモータ15に実装される。第1SFC27は、第1電流制御モデル27a、第1規範モデル27b、第1PD制御器27cを備える。
第1SFC27において、第1電流制御モデル27aは、カットオフ周波数gACRを用いてトルク基準値τmain refを一次遅れ系として近似する。第1規範モデル27bは、第1電流制御モデル27aの出力値に基づいてメイン巻戻リールモータ15の角速度のモデル値ωmain (rad/s)を算出する。この際、外乱の影響のないモデルが利用される。第1PD制御器27cは、モデル値ωmain と応答値ωmain resの偏差をPD制御することにより、補償トルクτcmp(N・m)を算出する。補償トルクτcmpは、トルク基準値τmain refにフィードフォワード補償される。補償トルクτcmpは、外乱トルクτdisを相殺する。その結果、外乱の影響が取り除かれる。
図11に示すように、第2SFC28(Simulator Following Control)は、ダブリング巻戻リールモータ16に実装される。第2SFC28は、第2電流制御モデル28a、第2規範モデル28b、第2PD制御器28cを備える。
第2SFC28において、第2電流制御モデル28aは、カットオフ周波数gACRを用いてトルク基準値τdbl refを一次遅れ系として近似する。第2規範モデル28bは、電流制御モデルの出力値に基づいてメイン巻戻リールモータ15の角速度のモデル値ωdbl (rad/s)を算出する。この際、外乱の影響のないモデルが利用される。第2PD制御器28cは、モデル値ωdbl と応答値ωdbl resの偏差をPD制御することにより、補償トルクτcmp(N・m)を算出する。補償トルクτcmpは、トルク基準値τdbl refにフィードフォワード補償される。補償トルクτcmpは、外乱トルクτdisを相殺する。その結果、外乱の影響が取り除かれる。
以上で説明した実施の形態3によれば、メイン巻戻リールモータ15とダブリング巻戻リールモータ16とにおいて、外乱の影響が取り除かれる。このため、第1アルミニウム材料および第2アルミニウム材料の厚みの精度をより向上させることができる。
1 圧延機、 1a ワークロール、 2 圧下装置、 3 メイン巻戻リール、 3a 第1回転速度センサ、 4 ダブリング巻戻リール、 4a 第2回転速度センサ、 5 送りロール群、 6 巻取リール、 7 第1入側張力計、 8 第2入側張力計、 9 入側板速度計、 10 入側板厚計、 11 出側板厚計、 12 出側板速度計、 13 出側張力計、 14 圧延機モータ、 15 メイン巻戻リールモータ、 16 ダブリング巻戻リールモータ、 17 巻取リールモータ、 18 圧延機駆動装置、 19 メイン巻戻リール駆動装置、 20 ダブリング巻戻リール駆動装置、 21 巻取リール駆動装置、 22 制御装置、 22a 第1速度計側部、 22b 第2速度計側部、 22c 第1張力計側部、 22d 第2張力計側部、 22e 目標張力追従成分算出部、 22f 張力偏差抑制成分算出部、 22g 第1ハイブリッドコントローラ、 22h 第2ハイブリッドコントローラ、 23 目標張力追従用張力制御器、 24 張力偏差抑制用張力制御器、 25 第1外乱オブザーバ、 26 第2外乱オブザーバ、 27 第1SFC、 27a 第1電流制御モデル、 27b 第1規範モデル、 27c 第1PD制御器、 28 第2SFC、 28a 第2電流制御モデル、 28b 第2規範モデル、 28c 第2PD制御器

Claims (2)

  1. メイン巻戻リールと圧延機との間の第1アルミニウム材料の張力を計測する第1張力計側部と、
    ダブリング巻戻リールと前記圧延機との間の第2アルミニウム材料の張力を計測する第2張力計側部と、
    第1アルミニウム材料および第2アルミニウム材料の張力の指令値から前記第1張力計側部により計測された張力と前記第2張力計側部により計測された張力との平均値を減じた値を算出する目標張力追従成分算出部と、
    前記第1張力計側部により計測された張力から前記第2張力計側部により計測された張力を減じた値を算出する張力偏差抑制成分算出部と、
    前記目標張力追従成分算出部により算出された値に基づいた目標張力追従成分に前記張力偏差抑制成分算出部により算出された値に基づいた張力偏差抑制成分を加えた値に基づいて、前記メイン巻戻リールを駆動するモータのトルク基準値を算出する第1ハイブリッドコントローラと、
    前記目標張力追従成分算出部により算出された値に基づいた目標張力追従成分から前記張力偏差抑制成分算出部により算出された値に基づいた張力偏差抑制成分を減じた値に基づいて、前記ダブリング巻戻リールを駆動するモータのトルク基準値を算出する第2ハイブリッドコントローラと、
    を備えたアルミ箔ダブリング圧延設備の制御装置。
  2. 前記メイン巻戻リールのモータの角速度を計測する第1速度計側部と、
    前記ダブリング巻戻リールのモータの角速度を計測する第2速度計側部と、
    前記第1ハイブリッドコントローラにより算出されたトルク基準値と前記第1速度計側部により計測された角速度とに基づいて、前記メイン巻戻リールのモータの外乱トルクを推定し、当該外乱トルクの推定値を前記メイン巻戻リールのモータのトルク基準値にフィードフォワード補償する第1外乱オブザーバと、
    前記第2ハイブリッドコントローラにより算出されたトルク基準値と前記第2速度計側部により計測された角速度とに基づいて、前記ダブリング巻戻リールのモータの外乱トルクを推定し、当該外乱トルクの推定値を前記ダブリング巻戻リールのモータのトルク基準値にフィードフォワード補償する第2外乱オブザーバと、
    を備えた請求項1に記載のアルミ箔ダブリング圧延設備の制御装置。
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